JPH10167173A - タンカー - Google Patents

タンカー

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JPH10167173A
JPH10167173A JP35247996A JP35247996A JPH10167173A JP H10167173 A JPH10167173 A JP H10167173A JP 35247996 A JP35247996 A JP 35247996A JP 35247996 A JP35247996 A JP 35247996A JP H10167173 A JPH10167173 A JP H10167173A
Authority
JP
Japan
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tank
oil
oil tank
plate
cargo
Prior art date
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Pending
Application number
JP35247996A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Shirase
康 白勢
Isao Kawabe
勲 河辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 座礁等を起したときに損傷する可能性のある
タンク数を少なくし、タンク底に破孔が生じたとしても
流出油量を少なく抑える。 【解決手段】 船体1を二重殻構造とする。船底内板5
の幅方向中央部上方位置に、内底板10を配置する。内
底板10をタンク底とする中間荷油タンク7bと、その
外側に船底内板5をタンク底とする船側荷油タンク7a
とを区画形成する。左右の船側荷油タンク7aは、上部
幅寸法を下部幅寸法よりも狭くしたL字形断面形状とす
る。左右の船側荷油タンク7aに緊急遮断弁11を装備
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は荷油を輸送するのに
用いるタンカーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】荷油輸送を行うタンカーが航行中に座礁
したり他の船舶に衝突する等の事故によって船体に損傷
を受けた場合に、荷油が船体外へ流出すると、海洋汚染
の問題となる。
【0003】したがって、タンカーが座礁等の事故を起
して船体が損傷しても、荷油タンクから船体外への荷油
の流出を抑えて海洋汚染の問題が生じないようにするた
めの工夫、研究が種々なされているが、その一例を示す
と、図6に示す如く、船体1を、船側外板2及び船底外
板3の内側に船側内板4及び船底内板5を設けた二重殻
構造とし、且つ内部に、縦通隔壁6を設けて左右の船側
荷油タンク7aと中間荷油タンク7bを区画形成した構
造のタンカーが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記タンカ
ーの場合、各荷油タンク7a,7bとも、タンク底とな
る船底内板5が船底外板3付近まで達しているため、岩
礁8に乗り上げる等して座礁すると、どの荷油タンク7
a,7bもタンク底に破孔が生じる等の損傷を負う可能
性があり、タンク底に破孔が生じると、二点鎖線で示す
ように、荷油は水との比重差による圧力バランスがとれ
る油面レベルになるまで船体1外へ流出することにな
る。この場合、流出油量は、タンク幅wが大きいほど、
又、初期油面高さhが高いほど増大するものであるが、
通常、各荷油タンク7a,7bの幅wは、船幅をタンク
数で割った程度の寸法であり、更に、各荷油タンク7
a,7bとも、荷油を満載すると初期油面高さhが水面
よりも高くなるので、相当量の荷油の流出を覚悟しなけ
ればならない。
【0005】そこで、本発明は、万一座礁等を起しても
損傷する可能性のあるタンク数を少なくし、且つタンク
底に破孔が生じたとしても荷油の流出量を少なくするこ
とができるようにしようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、二重殻構造とした船体の船底内板の幅方
向中央部上方位置に内底板を設けて、該内底板をタンク
底とする中間荷油タンクを形成すると共に、該中間荷油
タンクの外側に、上記船底内板をタンク底とし且つ上部
の幅寸法を小さくした船側荷油タンクを区画形成した構
成とする。
【0007】内底板をタンク底とする荷油タンクは船底
内板をタンク底とする荷油タンクよりもタンク底が上方
に位置するため、損傷を受ける可能性のあるタンク数が
少なくなり、船底内板に破孔が生じたとしても、上部の
断面積が小さいため、流出油量が少なく抑えられる。
【0008】又、二重殻構造とした船体の船底内板の幅
方向両側部上方位置に内底板を設け、該内底板をタンク
底とする左右の船側荷油タンクと、上記船底内板をタン
ク底とし且つ上部の幅寸法を小さくして逆T字形断面形
状とした中間荷油タンクとを区画形成した構成とした
り、一方の船側荷油タンクのタンク底を船底内板とし
て、中間荷油タンクをL字形断面形状とした構成として
もよい。
【0009】更に、船底内板をタンク底とする荷油タン
クの通気管に緊急遮断弁を装備させた構成とすることに
より、船底内板に破孔が生じたときに緊急遮断弁を閉じ
ると、タンク内を負圧にすることができて、荷油の流出
を最小限に抑えることができるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0011】図1は本発明の実施の一形態を示すもの
で、図6に示したと同様に、船側外板2及び船底外板3
の内側に船側内板4及び船底内板5を設けて船体1を二
重殻構造としたタンカーにおいて、船底内板5の幅方向
(舷方向)中央部の上方位置に、船体中心を通る高さの
低い縦通隔壁9にて支持されるようにした内底板10を
設けて、該内底板10をタンク底とする中間荷油タンク
7bを形成すると共に、該中間荷油タンク7bの外側
に、船底内板5をタンク底とするL字形断面形状とした
左右の船側荷油タンク7aを区画形成し、且つ上記中間
荷油タンク7bは天井をデッキサイドよりも高くして荷
油容積を確保させるようにし、又、上記中間荷油タンク
の側壁と船側内板4との間の上記左右の船側荷油タンク
7aの上部の幅寸法w1 を狭くして断面積を小さくし、
更に、船底内板5をタンク底とする上記左右の船側荷油
タンク7aの通気管12に緊急遮断弁11を装備させ
る。なお、13は中間荷油タンク7aの支持台とする孔
あき板を示す。
【0012】各荷油タンク7a,7bに荷油を満載させ
ると、中間荷油タンク7bがデッキサイドよりも上方に
突出している分だけ船側荷油タンク7aの初期油面高さ
1は図6に示した初期油面高さhよりも低い状態とな
る。
【0013】航行中に、万一、岩礁8に乗り上げて座礁
するような事態が生じたとしても、船底内板5をタンク
底とするタンクは左右の船側荷油タンク7aだけである
から、中間荷油タンク7bにまで損傷を及ぼす可能性は
極めて低いものとなる。
【0014】上記のような座礁により左右の船側荷油タ
ンク7aのいずれかのタンク底である船底内板5に破孔
が生じてしまった場合、荷油は船体1外へ流出すること
になるが、船側荷油タンク7aの上部の幅寸法w1 はタ
ンク下部の幅寸法よりも狭くしてあって、図6に示した
船側荷油タンク7aの幅wよりも狭くしてあり、しかも
初期油面高さh1 は図6に示した初期油面高さhよりも
低くなっていることから、荷油の流出量を少なくするこ
とができる。更に、この際、損傷を受けた船側荷油タン
ク7aの緊急遮断弁11が閉じられることによって、タ
ンク内を負圧にできるので、単に荷油と水との比重差に
より圧力バランスさせる場合に比して、流出前後の油面
高さの差Δhを小さくすることができ、荷油の流出量を
従来のタンカーに比して大幅に減少させることができ
る。
【0015】ここで、図6に示す従来のタンカーと図1
に示す本発明のタンカーの船底損傷時の流出油量につい
て考察する。
【0016】先ず、図6に示す従来のタンカーにおい
て、吃水をd、タンク総幅をW、船側荷油タンク7aの
幅をw(=W/3)、荷油の密度をρω、水の密度をρ
0 、水面からの初期油面高さをh、油流出後の油面低下
量をΔhとすると、船側荷油タンク7aのタンク底に破
孔が生じた場合、吃水の変化がないとすれば、流出油量
Qは、タンク底における圧力の釣り合いから、 ρωgd=ρ0 g(d+h−Δh) Δh=h−(ρω/ρ0 −1)d ∴Q=wΔh=W/3{h−(ρω/ρ0 −1)d} となる。
【0017】一方、図1に示す本発明のタンカーにおい
て、一点鎖線で示すように、中間荷油タンク7bの天井
が船側荷油タンク7aの天井と同じ高さレベルであると
考えた場合、中間荷油タンク7bの幅w2 を、w2 >w
の関係とすると、船側荷油タンク7aの上部の幅寸法w
1 は、w1 <wとなる。このときの流出油量Q1 は、 Q1 =w1 Δh=w1 {h−(ρω/ρ0 −1)d} となる。したがって、船側荷油タンク7aの上部の幅寸
法w1 が小さくなるほど流出油量が少なくなる(Q>Q
1 )ことが解る。なお、w1 は最低限、人間が通行でき
る幅であればよい。
【0018】更に、図1において実線で示す如く、中間
荷油タンク7bを船側荷油タンク7aよりも全体的に高
くすると、船側タンク7aは容積を変えずにxだけ天井
の高さを低くすることができることになる。このときの
流出油量Q2 は、 Q2 =w1 {h−x−(ρω/ρ0 −1)d} となり、xに比例して減少することが解る。したがっ
て、h−x<(ρω/ρ0−1)d→x>h−(ρω
ρ0 −1)dのときは流出を起さないようにすることが
できる。
【0019】次に、図1に示す本発明のタンカーにおい
て、船底の損傷と同時に緊急遮断弁11を作動させた場
合には、船側荷油タンク7bの上部空気層の圧力P1
大気圧Pよりも低くできるので、タンク底における圧力
の釣り合いは、 P+ρωgd=P1 +ρ0 g(d+h−Δh) Δh=h−(ρω/ρ0 −1)d−(P−P1 )/ρ0
g となる。このときの流出油量Q3 は、 Q3 =w1 Δh=w1 {h−(ρω/ρ0 −1)d−
(P−P1 )/ρ0 g} となリ、P1 に比例して減少することが解る。したがっ
て、h−(ρω/ρ0 −1)d<(P−P1 )/ρ
0 g、すなわち、P1 <P−ρ0 g{h−(ρω/ρ0
−1)d}の条件下では荷油流出は起らない。
【0020】次に、図2は本発明の他の実施の形態を示
すもので、船体1を二重殻構造としたタンカーにおい
て、船底内板5の幅方向両側部の上方位置に、内底板1
0をそれぞれ設け、該内底板10をタンク底とする左右
の船側荷油タンク7aを形成すると共に、該左右の船側
荷油タンク7aの間に、船底内板5をタンク底とする逆
T字形断面形状の中間荷油タンク7bを区画形成し、且
つ上記中間荷油タンク7bの上部の幅寸法w2 を該中間
荷油タンク7bの下部幅寸法よりも狭くして上部の断面
積を小さくしたものである。なお、図1と同一部分には
同一符号が付してある。
【0021】図2に示すようにした場合は、座礁時にタ
ンク底に損傷を受ける可能性のあるタンクを中間荷油タ
ンク7bだけとし、左右の船側荷油タンク7aのタンク
底が損傷を付ける可能性を少なくすることができる。
又、図1の実施の形態の場合と同様に、中間荷油タンク
7bの上部幅寸法w2 を小さくするほど流出油量を少な
くすることができる。
【0022】又、図3は本発明の他の実施の形態を示す
もので、図2に示したと同様な構成において、一方の船
側荷油タンク7aのタンク底を船底内板5として、中間
荷油タンク7bをL字形断面形状としたものである。
【0023】図3に示すものの場合、図2に示すものよ
りも構造の簡略化を図ることができる。
【0024】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、たとえば、図1と同様な構成にお
いて、図4に示す如く、中間荷油タンク7bを幅方向に
複数分割したり、図2と同様な構成において、図5に示
す如く、中間荷油タンク7bを幅方向に複数分割させる
ようにすることは任意であること、又、実施の形態で
は、船底内板5をタンク底とする荷油タンクにだけ緊急
遮断弁11を装備させた場合を示したが、内底板10を
タンク底とする荷油タンクについても同様に装備させる
ようにしてもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しな
い範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
【0025】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば、次の
如き優れた効果を発揮する。 (1) 船体を二重殻構造としたタンカーにおいて、船底内
板の上方に内底板を設け、該内底板をタンク底として少
なくとも左右いずれか一方の船側荷油タンク又は中間荷
油タンクを区画形成し、且つ船底内板をタンク底とする
荷油タンクの上部幅寸法を下部幅寸法よりも小さくした
構成としてあるので、内底板をタンク底とする荷油タン
クは船底内板をタンク底とする荷油タンクよりもタンク
底が上方に配置されることになり、したがって、座礁時
等に損傷を受ける可能性のある荷油タンクの数を少なく
することができると共に、船底内板に破孔が生じたとし
ても流出油量を少なくすることができる。 (2) 船底内板をタンク底とする荷油タンクの通気管に緊
急遮断弁を装備させた構成とすることにより、船底内板
に破孔が生じたときに緊急遮断弁を閉じるとタンク内を
負圧にできるので、単に荷油と水との比重差により圧力
バランスさせる場合よりも、流出油量を減少させること
ができ、更に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタンカーの実施の一形態を示す概略縦
断面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態を示す概略図である。
【図3】本発明の更に他の実施の形態を示す概略図であ
る。
【図4】図1の変形例を示す概略図である。
【図5】図2の変形例を示す概略図である。
【図6】従来のタンカーの一例を示す概略縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 船体 5 船底内板 7a 船側荷油タンク 7b 中間荷油タンク 10 内底板 11 緊急遮断弁 12 通気管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二重殻構造とした船体の船底内板の幅方
    向中央部上方位置に内底板を設けて、該内底板をタンク
    底とする中間荷油タンクを形成すると共に、該中間荷油
    タンクの外側に、上記船底内板をタンク底とし且つ上部
    の幅寸法を小さくした船側荷油タンクを区画形成した構
    成を有することを特徴とするタンカー。
  2. 【請求項2】 二重殻構造とした船体の船底内板の幅方
    向両側部上方位置に内底板を設けて、該内底板をタンク
    底とする左右の船側荷油タンクを形成すると共に、該左
    右の船側荷油タンクの間に、上記船底内板をタンク底と
    し且つ上部の幅寸法を小さくした中間荷油タンクを区画
    形成した構成を有することを特徴とするタンカー。
  3. 【請求項3】 一方の船側荷油タンクのタンク底を船底
    内板として、中間荷油タンクをL字形断面形状とした請
    求項2記載のタンカー。
  4. 【請求項4】 船底内板をタンク底とする荷油タンクの
    通気管に緊急遮断弁を装備させた請求項1、2又は3記
    載のタンカー。
JP35247996A 1996-12-13 1996-12-13 タンカー Pending JPH10167173A (ja)

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