JPH10166949A

JPH10166949A - 自動車用トノーカバー装置

Info

Publication number: JPH10166949A
Application number: JP35279696A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Nishiwaki; 英明西脇; Shinji Yamashita; 慎二山下; Hironori Okamoto; 裕則岡本
Original assignee: HAYASHI GIJUTSU KENKYUSHO KK; Hayashi Gijutsu Kenkyusho KK
Current assignee: HAYASHI GIJUTSU KENKYUSHO KK; Hayashi Gijutsu Kenkyusho KK
Priority date: 1996-12-13
Filing date: 1996-12-13
Publication date: 1998-06-23
Anticipated expiration: 2016-12-13
Also published as: JP3315046B2

Abstract

(57)【要約】【目的】より形状の自由度が高く、意匠性のあるトノ
ーカバー装置の収納ケースを提供する。また、収納ケー
スの両端縁へ嵌めるキャップ材の固定における工数の低
減と意匠性の向上をはかる。【構成】収納ケースが金属の押出成形により形成され
たものである自動車用トノカバー装置、また、このトノ
ーカバー装置において収納ケースの両端には樹脂製のキ
ャップ材が嵌められてあって、このキャップ材は収納ケ
ースの両端縁に収納ケースの長手向に延長方向からのネ
ジ留めによって固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、自動車のトノー
部上を引き出し／巻き取り可能におおうトノーカバー装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ワゴン、ハッチバック形式の車両では室
内のリヤシートの後方にスペース（トノー部）があって
フロアに荷物を載置することができる。トノーカバー装
置は、トノー部に載置された荷物を保護するために上方
を引き出し／巻き取り可能におおうものである。トノー
カバー装置の最も一般的な構成は、トノー部上をおおう
トノーカバーと、トノーカバーの巻取軸と、巻き取られ
たトノーカバーを収納する収納ケースを主要素として構
成される。トノーカバーはトノー部に相当する大きさの
柔軟な不透明シート材であり、一縁を収納ケース内の巻
取軸に固定されてある。巻取軸は、収納ケース内に回動
可能に支持され、板バネ等弾性体を用いたリトラクタが
連結されて、トノーカバーを収納ケース内に巻き取る方
向に付勢している。収納ケースは従来は、装飾鋼板を横
断面凹形に折り曲げ、凹形の開口を車両後方ないし下方
に向けて配し、トノーカバーの引出口に設定していた。
また収納ケースの両端には樹脂製のキャップ材が嵌めら
れ、収納ケース端縁の鋭利なエッヂが露出するのを隠
し、巻取軸の支えの役割もはたす。さらにキャップ材内
に巻取軸の付勢手段としてのリトラクタを内包する例も
一般的である。

【０００３】従来のトノーカバー装置では、収納ケース
を鋼板の折り曲げで成形していたため可能な加工（断
面）形状が限定され、凹形以外の複雑な形状や、意匠性
の高い形状の収納ケースができなかった。また収納ケー
スの両端縁に嵌めたキャップ材の固定において、収納ケ
ースの鋼板の厚さが薄いために、収納ケースの長手向に
鉛直方向からのネジ留めが必然であったが、このネジ留
め跡は外部から見えやすい位置にあたり意匠性を損ねて
いた。また硬い鋼板に対するネジ留め用の孔明け加工が
必要であって、工程を煩雑化した。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明では、より形状
の自由度が高く、意匠性のあるトノーカバー装置の収納
ケースを提供する。また、収納ケースの両端縁へ嵌める
エンドキャップの固定を収納ケースの長手向に延長方向
からおこなうことを可能とし、加工工数の低減と意匠性
の改善をはかる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】課題を解決する本発明の
手段は、トノーカバーと、トノーカバーの巻取軸と、巻
取軸を収納する収納ケースを主要素として構成する自動
車のトノー部上をおおうトノカバー装置であって、前記
収納ケースが金属の押出成形により形成されたものであ
る自動車用トノーカバー装置により、またこのトノーカ
バー装置において、収納ケースの両端には樹脂製のキャ
ップ材が嵌められてあって、このキャップ材は収納ケー
スの両端縁に収納ケースの長手向に延長方向からのネジ
留めによって固定されている自動車用トノーカバー装置
による。金属の押出成形による収納ケースは、形状の自
由度が高く、押出機のダイス形状にしたがって、従来の
鋼板折り曲げ型の収納ケースでは不可能な複雑な断面の
収納ケースの成形もでき、容易に意匠性と機能性を高め
ることができる。また横断面の必要部位を厚肉に形成す
ることが可能であり、この厚肉部をネジ留め用の孔明部
にすることで、エンドキャップを収納ケースの長手向に
延長方向からのネジ留めでおこなうことを可能とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面をもとに本発明の好適
な実施の形態を説明する。図１は本発明のトノーカバー
装置１００の分解斜視図であり、金属の押出成形により
形成された筒状の収納ケース１３０内にトノーカバー１
１０が巻取軸１２０に巻き取られた状態で収納されてい
る。巻取軸１２０は（不図示の）リトラクタによってト
ノーカバーを収納ケース内に巻き取る方向に付勢してい
る。収納ケースの両端の端部１３１には樹脂製のキャッ
プ材１４０が嵌めてあって、両端縁をおおっている。収
納ケース１３０はアルミニウム等、比較的軟らかい金属
の塑性を利用して押出成形によって、横断面形状一定の
長尺の筒状に形成されたものである。長手方向にそって
一条の切欠１３２を形成し、トノーカバーの引出口とす
る。収納ケースの断面形状は、収納ケース内に収容する
巻取軸１２０（および巻き取られるトノーカバー）のサ
イズと本数に合わせて円形、方形、長円形等の任意の形
状に押出成形されるものであり、押出成形に用いるダイ
スの形状を変更することによって任意の形状が得られ
る。断面の複数箇所に厚肉部１３３を形成して、この厚
肉部に通孔１３４を形成し、キャップ材のネジ留め部位
にするのが好ましい。

【０００７】トノーカバー１１０は従来公知の各種のカ
バー材、塩ビレザー、不織布、それらの積層物を用い
る。トノーカバーの大きさは、トノー部上をおおうに十
分な大きさがあるものであって、一縁を巻取軸１２０に
固定し、対縁は把持辺にして利用者は把持辺を持ってト
ノーカバーを収納ケース内から引き出しトノー部上の覆
いとする。巻取軸１２０は収納ケースの長さに準じる長
尺の丸棒であり、強度があれば樹脂製でも金属製でも良
い。巻取軸とトノーカバーの固定は、タッカ留めや接
着、溶着、係着などが可能である。巻取軸はリトラクタ
（不図示）に連結されて、トノーカバーを収納ケース内
に巻き取る方向に付勢している。リトラクタは板バネや
つる巻バネのような弾性体によってなり、バネの一端は
巻取軸に他端は収納ケース（キャップ材）に固定され
る。

【０００８】キャップ材１４０は樹脂（ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミドなど）の射出成形によっ
て形成する。その形状はちょうど収納ケースの端縁をお
おう大きさの周壁１４２と立壁１４３をもった筒状のも
のである。キャップ材の立壁１４３の中心には巻取軸を
回動可能に支持するための凹くぼみ１４４がある。ま
た、このキャップ材の内部にリトラクタを内包すること
もできる。キャップ材の立壁には複数のネジ留め用孔１
４１を明けてある。この孔は先の収納ケースの厚肉部１
３３（通孔）に対応している。次にキャップ材１４０の
収納ケースへの取付様式について説明する。キャップ材
は収納ケースの長手方向Ｓよりのネジ留め（止めネジ、
タッピングネジ、木ネジ、呼び径２〜５ｍｍ、硬さが収
納ケースの素材より硬いものによりおこなう。複数の
（好ましくは３本以上の）ネジ１５０をもってキャップ
材のネジ留め用孔１４１を通って収納ケースの厚肉部１
３３の通孔１３４内にネジの先端をとどかせる。ネジの
外径は通孔の直径よりわずかに大きいのが好ましい（１
０５〜１２０％）。ネジの素材が（収納ケースの素材よ
り）硬い特性を利用して、ネジを通孔にねじ込めば、通
孔はネジの通り分だけねじ切られるので、ネジが通孔に
かしめ固定され、収納ケースに対して何ら後加工もな
く、キャップ材を取り付けることができる。

【０００９】図２には従来例トノーカバー装置２００を
示すが、鋼板を折り曲げてなる収納ケース２３０のた
め、キャップ材２４０の収納ケースの長手向Ｓ’よりの
ネジ留めはネジ２５０の留め部位がなく不可能である。
したがって収納ケース長手向に鉛直のネジ留めとなる。
この場合、収納ケースの端縁へのネジ留め用孔２３５の
加工工程が不可欠になる。

【００１０】

【発明の効果】本発明によって、任意の横断面形状の収
納ケースをもったトノーカバー装置が可能であり、従来
にまさる意匠性と高機能のトノカバー装置となし得る。
収納ケース端縁へのキャップ材のネジ留めによる取付に
おいて、ネジ留めの方向を外部から見えにくい方向に設
定することが可能であり、意匠性を高めることができ
る。収納ケースとして、アルミニウム等、従来は用いる
ことができなかった比重の小さな金属を用いることがで
きるために、トノーカバー装置全体の軽量化をはかるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるトノーカバー装置

【図２】従来のトノーカバー装置

【符号の説明】

１００・・・トノーカバー装置１１０・・・トノーカバー１２０・・・巻取軸１３０・・・収納ケース１３１・・・端部１３２・・・切欠（トノーカバー引出口）１３３・・・厚肉部１３４・・・通孔１４０・・・キャップ材１４１・・・ネジ留め用孔１４２・・・周壁１４３・・・立壁１４４・・・凹くぼみ１５０・・・ネジＳ・・・収納ケース長手向

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】トノーカバーと、トノーカバーの巻取軸
と、巻取軸を収納する収納ケースを主要素として構成す
る自動車のトノー部上をおおうトノカバー装置であっ
て、前記収納ケースが金属の押出成形により形成された
ものであることを特徴とする自動車用トノーカバー装
置。
【請求項２】請求項１に記載のトノーカバー装置にお
いて、収納ケースの両端には樹脂製のキャップ材が嵌め
られてあって、このキャップ材は収納ケースの両端縁に
収納ケースの長手向に延長方向からのネジ留めによって
固定されていることを特徴とする自動車用トノーカバー
装置。