JPH101664A - 発光素子、ディスプレイおよびバックライト - Google Patents

発光素子、ディスプレイおよびバックライト

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JPH101664A
JPH101664A JP8154024A JP15402496A JPH101664A JP H101664 A JPH101664 A JP H101664A JP 8154024 A JP8154024 A JP 8154024A JP 15402496 A JP15402496 A JP 15402496A JP H101664 A JPH101664 A JP H101664A
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JP
Japan
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light
substance
transition temperature
work function
light emission
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Application number
JP8154024A
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English (en)
Inventor
Yoshio Himeshima
義夫 姫島
Toru Kohama
亨 小濱
Shigeo Fujimori
茂雄 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気エネルギーの利用効率が高く長時間の駆
動にも安定な発光素子を提供する。 【解決手段】陽極と陰極の間に発光を司る物質からな
り、これらを合わせた膜厚が1μm以下、最大発光ピー
クが400〜700nm、発光効率が0.1lm/W以
上である発光素子において、発光を司る物質に含まれる
正孔輸送性物質が炭素、水素、窒素原子からなり、その
仕事関数が3.4eV以上6.5eV以下でガラス転移
温度または結晶転移温度が90℃以上であることを特徴
とする発光素子、およびそれから得られたディスプレイ
およびバックライト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーを
光に変換できる素子であって、表示素子、フラットパネ
ルディスプレイ、照明、インテリア、標識、看板、電子
写真機などの分野に利用可能な面状発光体用の発光素
子、それを用いたディスプレイおよびバックライトに関
する。
【0002】
【従来の技術】陰極から注入された電子と陽極から注入
された正孔が両極に挟まれた有機蛍光体内で再結合する
際に発光するという有機積層薄膜発光素子は、薄型、低
駆動電圧下での高輝度発光、多色発光が特徴である。こ
の有機積層薄膜素子が高輝度に発光することは、コダッ
ク社のC.W.Tangらによって初めて示された(A
ppl.Phys.Lett.51(12)21,p.
913,1987)。
【0003】コダック社の研究グループが提示した有機
積層薄膜発光素子の代表的な構成は、ITOガラス基板
上に正孔輸送性のジアミン化合物、発光層であるトリス
(8−キノリノラト)アルミニウム、そして陰極として
Mg:Agを順次設けたものであり、10V程度の駆動
電圧で1000cd/mの緑色発光が可能であった。
この発明の特徴は、発光体であるトリス(8−キノリノ
ラト)アルミニウムと陽極であるITOの間に正孔輸送
層であるジアミン化合物を設けたことにあり、これによ
って飛躍的に発光輝度が向上した。現在の有機積層薄膜
発光素子は、上記の素子構成要素の他に電子輸送層を設
けているものなど構成を変えているものもあるが、基本
的にはコダック社の構成を踏襲している。
【0004】正孔輸送材料の具体例としては、Tang
が示したポルフィリン系化合物(特公昭64−7635
号公報)、Q1−G−Q2(Q1及びQ2は別個に窒素
原子及び少なくとも3個の炭素環−それらの少なくとも
1個は芳香族のもの−を有する基であり、Gはシクロア
ルキレン基、アリーレン基、アルキレン基または炭素−
炭素結合からなる連結基である)(特公平6−3230
7号公報)、そして、N,N´−ジフェニル−N,N´
−ビス(3−フェニル)−1,1´−ビフェニル−4,
4´−ジアミン(TPD)(特公昭58−32372号
公報)、ポリフォスファゼン誘導体(Polymer
Preprints, Japan Vol.42,
No.7 p.2861(1993))α−NPD(特
開平4−233194号公報、Polymer Pre
prints, Japan Vol.43, No.
7 p.2452(1994))、ポリビニルカルバゾ
ール(PVCz)(J.Photopolym. Sc
i. Technol.,Vol.4,No.1,p.
135(1991))、ポリシラン(Appl.Phy
s.Lett.59,p.2760,1991)、4,
4´,4´´−トリス(3−メチルフェニルフェニルア
ミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)(Ap
pl.Phys.Lett.65(7)15,p.80
7,1994)、4,4´,4´´−トリ(N−カルバ
ゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)(Adv.M
ater.6,No.9,677(1994),ビスト
リフェニルアミンスチリル(第55回応用物理学会関連
連合会19a−H−9(1994))、トリフェニルア
ミンオリゴマー(特開平7−126615号公報)、テ
トラまたはヘキサアミン誘導体(特開平7−33123
8号公報)、t−BuTBATA(日本化学会1995
春季年会1C1 28)、PTPDMA(第42回応用
物理学会関連連合会28p−ZT−2(1995))を
はじめ、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、ト
リフェニルアミン系化合物、オキサジアゾール誘導体や
フタロシアニン誘導体に代表される複素環化合物、ポリ
マ系では前記単量体を側鎖に有するポリカーボネートや
スチレン誘導体などが示されている。これら有機積層薄
膜発光素子用正孔輸送材料については、次世代表示デバ
イス研究会編集の「有機EL素子開発戦略」(サイエン
スフォーラム社、1992年発行)の中に示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の正孔輸
送材料を使用した場合、実用的な耐久性を有する有機積
層薄膜発光素子を得ることは難しい。その理由は、結晶
化抑制など素子の形態保持に必要な耐熱性を持ちながら
高い発光効率を発現できる正孔輸送材料がないためであ
る。例えば、TPDは真空蒸着法によって薄膜を形成し
て素子作製した後に結晶化が起こり、長期間の素子性能
維持が困難であるという問題がある(結晶化現象につい
ては、Chemistry Letters,P969
(1994)に述べられている)。この結晶化を抑制す
る手段として、正孔輸送材料の耐熱性(ガラス転移温
度;Tg)向上が指針として挙げられる。実際TPDの
ガラス転移温度(Tg)である63℃より高いTgを持
つm−MTDATA(Tg=75℃)は、TPDと同等
以上の素子特性を示し、結晶化も遅く素子特性も長期間
安定であることが報告されている。しかし、その耐久性
は実用性を考えるとまだ不十分である。また、近年では
高いガラス転移温度を持つα−NPD(Tg=92.6
℃)、t−BuTBATA(Tg=200℃)やポリマ
ー系のPTPDMA(Tg=191℃)、ポリフォスフ
ァゼン誘導体(Tg=132℃)は、ガラス転移温度は
高く耐久性に優れることが期待できるが、実用的な素子
特性(発光効率)を発現できていない。
【0006】これらの事実は、正孔輸送材料の特定の特
性のみを満足しても実用的な有機積層薄膜発光素子を得
ることができないことを示している。素子特性では、一
定輝度を発光させる時の駆動電圧と電流は低い方が高性
能である。正孔輸送材料によって駆動電圧を下げるため
には、(1)正孔輸送層の薄膜化、(2)高キャリア移
動性、(3)適正なイオン化ポテンシャルが必要であ
る。また、駆動電流を下げるためには、(4)リーク電
流をなくし、効率的なキャリア再結合が行われなるよう
な素子構成にする必要がある。従って、正孔輸送材料
は、仕事関数(またはHOMO)、キャリア移動度、ガ
ラス転移温度、分子量、可視光線透過率、LUMO、薄
膜形成能などの諸特性がお互いに効率よくバランスして
いることが必要で、これを満足することによって実用的
な素子特性(発光効率)が発現し、かつ長寿命の素子が
得られるのである。
【0007】具体的には、仕事関数が適正で正孔の注入
が効率よく行え、キャリア移動度も高く、キャリアの再
結合を効率よく行える材料を使用してもガラス転移温度
が低ければ初期特性が高くても急激な輝度低下やダーク
スポットの発生が起こってしまい実用的でない。また、
いくらガラス転移温度が高くても、仕事関数が適正な値
でなかったり、キャリアの移動度が低く、キャリアの再
結合効率が低ければ、発光効率が下がるためジュール熱
の発生が増え、ガラス転移温度を高くした意味がなくな
ってしまうし、高電界による素子の局部的な絶縁破壊現
象も懸念される。その他にも真空プロセスを用いた場合
には(現状では素子性能を考慮した場合、真空プロセス
が高い性能を発現できる手法である)、本来の分子の形
状を維持したまま真空蒸着が可能であることも重要な要
件である。しかし、これらのバランスとはいかなるもの
であるかという定量的な指標やどのような材料がバラン
ス要件を満たし得るかということについては全く知見が
ないのが現状である。
【0008】これが、従来技術では有機積層薄膜発光素
子特性と耐久性の両方を満足する正孔輸送材料は見い出
されていない理由である。
【0009】本発明は、正孔輸送材料におけるかかる問
題を解決し、従来以上の低電圧、低電流下で高輝度発光
が可能で(即ち高発光効率)、耐久性に優れた素子を提
供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、陽極
と陰極の間に発光を司る物質からなり、これらを合わせ
た膜厚が1μm以下、最大発光ピークが400〜700
nm、発光効率が0.1lm/W以上である発光素子に
おいて、発光を司る物質に含まれる正孔輸送性物質が炭
素、水素、窒素原子からなり、その仕事関数が3.4e
V以上6.5eV以下でガラス転移温度または結晶転移
温度が90℃以上であることを特徴とする発光素子であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において陽極は、光を取り
出すために透明であれば酸化錫、酸化インジウム、酸化
錫インジウム(ITO)などの導電性金属酸化物、ある
いは金、銀、クロム、アルミニウムなどの金属、そして
これら金属とITOとの積層物、ヨウ化銅、硫化銅など
の無機導電性物質、ポリチオフェン、ポリピロール、ポ
リアニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリフェニレ
ン、ポリエチレンまたはドーピング処理を施したこれら
の導電性ポリマ、そしてこれら導電性ポリマとITOと
の積層物など特に限定されるものでないが、ITOガラ
スやネサガラスを用いることが特に望ましい。透明電極
の抵抗は素子の発光に十分な電流が供給できればよいの
で特別な限定はないが、素子の消費電力の観点からは低
抵抗であることが望ましい。例えば300Ω/□以下の
ITO基板であれば素子電極として機能するが、現在で
は低抵抗基板の供給も可能になっていることから、20
Ω/□以下の基板を使用することが特に望ましい。IT
Oの厚みは抵抗値に合わせて任意に選ぶ事ができるが、
通常500〜3000オングストロームの間で用いられ
ることが多い。ただし、大画面ディスプレイなど現状の
低抵抗ITOの抵抗でも十分でない場合には、金属のガ
イド電極を設けることも可能である。また、ITOの基
板はソーダライムガラス、無アルカリガラス、透明樹脂
などが用いられ、また厚みも機械的強度を保つのに十分
な厚みがあればよいので、ガラスの場合は0.5mm以
上あれば十分である。ガラスの材質については、ガラス
からの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカリガラ
スの方が好ましいが、ソーダライムガラスも使用可能で
ある。この場合、SiO2などのバリアコートを施した
ソーダライムガラスが市販されているのでこれを使用す
ることがより好ましい。透明樹脂基板の材質としては、
アクリル樹脂、ポリカーボネート、ノルボルネン誘導体
の開環重合体、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリスチレン誘導体など
が上げられるが、一般的には低抵抗のITOの薄膜形成
が可能でそれに続くエッチング工程でも安定であること
が必要である事から耐熱、耐薬品性の樹脂が特に好まし
いが、表面コーティング技術を施すことによってこの問
題を解決することも可能である。ITO膜形成方法は、
電子ビーム法、スパッタリング法、化学反応法など特に
制限を受けるものではない。また、ITOをUV−オゾ
ン処理することによりITO表面の清浄度を上げ、素子
の駆動電圧を下げたり発光特性を安定化できることは、
既に公知であるが、この事実は本発明においても適用可
能である。
【0012】陰極は、効率よく電子を発光を司る物質ま
たは発光を司る物質に隣接する物質(例えば電子輸送
層)に供給させなくてはならないので、電極と隣接する
物質との密着性、イオン化ポテンシャルの調整などが必
要になってくる。また、長期間の使用に対して安定な性
能を維持するために大気中でも比較的安定な材料を使用
することが特に望ましいが、保護膜などを使用すること
も可能であることから、これに限定されるものではな
い。具体的にはインジウム、金、銀、アルミニウム、
鉛、マグネシウムなどの金属や希土類単体、アルカリ金
属、あるいはこれらの合金などを用いることが可能であ
るが、素子特性を考慮するとマグネシウムやリチウム、
カリウム、ナトリウムなどの低仕事関数金属を用いるこ
とが望ましい。しかし、これらの金属は非常に活性で不
安定である事から銀やアルミニウムなどとの合金を用い
ることもできる。電極の作製には、抵抗加熱法、電子ビ
ーム法、スパッタリング法、コーティング法などが用い
られ、金属を単体で蒸着することも2成分以上を同時に
蒸着することもできる。特に合金形成のためには複数の
金属を同時に蒸着すれば容易に合金電極を形成すること
が可能であるし、合金を蒸着してもよい。陰極の厚さ
は、50nm以上あれば電極としての機能を十分果たす
が多くは通常は100〜500nm程度である。但し、
陰極の抵抗値や保護的な意味合いがある場合には、50
0nm以上の電極とすることには何等問題はない。但
し、膜形成に時間がかかるのとその時に素子に当たる輻
射熱によって素子がダメージを受けるとういう問題があ
るため、通常は100〜300nmの範囲で用いられる
ケースが多い。陰極は、単層でその機能を十分に発現で
きるものであれば、単層で用いることがプロセス上効率
がよいが、不安定な電極材料を使用する場合(多くの場
合そうであるが)には陰極の上にキャップ層を設けるこ
とができる。これは、大気中の酸素や水分など素子の劣
化要因から電極を守る意味があり、これらの物質に対し
てバリア性があるものが用いられる。また、陰極を形成
する前に有機物にドーパントをドーピングすることもで
きる。これは、陰極からの電子の注入効率を上げると共
に電子輸送層のキャリア移動度を向上させる意味があ
る。具体的には、アルカリ金属ガス、アルカリ土類金属
ガスやアンモニア蒸気に晒すことにより行うのである
が、この場合には不安定な金属を電極として使用しなく
てはならないという問題がなくなるという特徴がある。
【0013】素子の膜厚(陽極/発光を司る物質/陰極
を合わせて)は、通常1μm以下である事が必要であ
る。この内訳は、陽極と陰極の厚さがそれぞれ0.2μ
m程度で発光を司る有機物質の膜厚が0.6μm以下で
ある。有機物は、電荷の移動度が低いため、駆動電圧を
低くするためには膜厚は薄い方が好ましいが、余りに薄
いと素子の短絡現象が起こるので、経験的には、0.0
3〜0.3μmが特に好ましい例としてあげることがで
きる。但し、この膜厚の規定で重要なことは、有機薄膜
の膜厚であって、電極が極端に厚い場合は、素子の膜厚
は1μmを越えることもありえる。
【0014】素子から発せられた光を認識するために、
最大発光ピークは、400〜700nmの間にあること
が必要である。但し、紫外光を発した場合でも蛍光体に
よって可視化される場合は、本発明における発光波長に
限定されるものではない。具体的に可視化された色と
は、赤、橙、黄、緑、青、紫色やその中間色、および白
色発光としてである。色は用途や好みによって様々であ
るため特に限定できないが、一例としてフルカラーディ
スプレイに応用する場合は、赤、青、緑の三原色を用い
ることになる。
【0015】素子の発光効率は実用的な観点から考える
と0.1lm/W以上であることが必要である。ここで
いう発光効率は、視感発光効率η(lm/W)のことで
あり、その値は、η=π×L/Pinで与えられる。
ここでLは輝度(cd/m)であり、Pinは単位
面積に入力された電気エネルギー(W/m)を現す。
従って、素子の発光効率が高いほど低い消費電力で高い
輝度が得られることになり、電池で発光させた場合など
は長時間の発光が可能になるわけである。
【0016】素子の寿命の一つの尺度として、初期輝度
が半減するまでの時間がある。素子寿命は用途によって
輝度や半減時間に対する要求が異なるため一概に規定す
るのは難しいが、通常は300時間以上の駆動で輝度を
50%以上維持していることが必要である場合が多い。
輝度半減時間は、初期の輝度に大きく依存するため、同
じ素子でも高輝度に発光させるとその半減時間は当然短
くなる。ただし、輝度はその用途によって規定されるも
のであることから半減時間と輝度とは独立して考えなく
てはならないものである。従って、いかなる輝度で発光
させていても輝度の半減時間は長い方が素子の安定性や
信頼性といった観点からは好ましい。一例としてフラッ
トパネルディスプレイのような用途では50〜300c
d/m程度の輝度が必要である。従って、この範囲の
輝度で発光させて輝度半減までに300時間以上の時間
がかかれば有用なる素子といえる。
【0017】発光を司る物質とは、1)正孔輸送層/発
光層、2)正孔輸送層/発光層/電子輸送層、3)発光
層/電子輸送層、そして、4)以上の組合わせ物質を一
層に混合した形態のいずれであってもよい。即ち、素子
構成としては、上記1)〜3)の多層積層構造の他に
4)のように発光材料と正孔輸送性物質および/または
電子輸送材料を含む層を一層設けるだけでもよい。好ま
しくは、発光を司る物質が二層以上の積層構造からな
り、その中の少なくとも一層が正孔輸送性物質からなる
ものであり、また発光を司る物質が三層以上の積層構造
からなり、その発光を司る物質が正孔注入と正孔輸送を
司る層を有しているものである。
【0018】正孔輸送層は、炭素、水素、窒素原子から
なり、その仕事関数が3.4eV以上6.5eV以下で
ガラス転移温度または結晶転移温度が90℃以上であ
る。即ち、正孔輸送性物質はその実用性から考えると基
本的には、芳香族化合物であることが好ましいが、窒素
原子を含むと更に好ましい。従って、炭素、水素、窒素
が本発明において必須の要件となるが、更に特性を向上
させる目的で化合物の電子状態や薄膜の形態を変化させ
るために酸素、硫黄、ハロゲン、硼素、燐、そして金属
イオン原子が含まれていてもよい。これは、正孔を輸送
するのに必要な特性を発現するのに必要な化合物の構成
であるが、これだけでは十分とは言えない。これは本発
光素子を発光させるためには、素子内に正孔を効率よく
注入できなくてはならない、そのためには仕事関数を適
切な値にして注入障壁を下げなければならない。仕事関
数の測定は、代表的には大気中紫外線光電子分光装置を
用いて行うことができるが、本発明ではその絶対値より
も各層の仕事関数の相対値が重要である。従って、測定
法は酸化還元電位測定やUPSのような測定法も使用で
きる。その値としては一般的には3.4〜6.5eVの
値をとるが、陽極の仕事関数の値によってその適性値は
変化する。例えば、ITOが陽極である場合には、その
仕事関数は4.7〜5.3eVである場合が多いので、
正孔輸送性物質の仕事関数は4.1〜5.9であること
が正孔注入を効率よく行う意味で好ましい。一般的には
正孔輸送性物質の仕事関数が発光物質の仕事関数より低
く、陽極の仕事関数より高いことが、好適な例としてあ
げることができる。以上の要件を満たして100nm以
下の薄膜形成ができる材料であれば、素子として一応満
足のできる初期特性を発現できる場合が多い。しかし、
実用的な耐久性を持つ素子を得るためにはこれだけの要
件を満たしていても不十分である。素子は発光しながら
光にならないエネルギーはジュール熱となって素子を局
部的に加熱することになる。その温度が材料のガラス転
移温度や結晶転移温度を越えた時には結晶化による素子
の破壊現象が見られるようになる。また、素子の屋外で
の使用時などでもかなりの高温条件で保存や駆動を強い
られることになるため、正孔輸送性物質のガラス転移温
度や結晶転移温度は、90℃以上であることが好まし
い。さらに好ましくは100℃以上であるが、上限は特
定されない。但し、真空蒸着を行う場合は分解すること
なく蒸着できることが必要である。従来、素子性能は高
いがガラス転移温度が低いために耐久性に問題を抱えて
いる素子は数多い。しかし、この結晶化の現象を表記す
るためには、ガラス転移温度や結晶転移温度の他にも示
差走査熱量計(DSC)測定でアモルファス分子を測定
したときに現れる結晶化温度(Tc)が重要になる。通
常、ガラス転移温度(Tg)とTcの差が30℃以上あ
ると結晶化の速度がかなり抑制されることからTgとT
cの差を30℃以上にすることが耐久性向上には好都合
な材料といえ、好ましい。
【0019】正孔輸送性物質の分子量は、1500以下
であることが好ましい。この理由は、本発明における素
子が高い素子特性を発現できる真空蒸着プロセスで作製
されることを基本に考えているためである。即ち、分子
量が大きすぎると化学構造を維持したまま薄膜形成をす
ることが困難になるためである。例えば、重量平均分子
量が70万程度のポリビニルカルバゾールは、真空蒸着
によって薄膜を形成し素子特性も発現するが、蒸着薄膜
の分子量はかなり低下している。しかし、コーティング
技術やCVD、蒸着重合で薄膜を形成する場合には特に
分子量は制限されない。むしろ、分子量が高すぎると溶
媒への溶解性が低くなりすぎてコーティングができない
といった問題が起こることがある。
【0020】本発明で重要なことは、以上の要件が満た
された場合に、素子性能と耐久性を合せ持った素子を得
ることが可能であるということを見い出した点にある。
これらの要件を満した代表的化合物として、ビスカルバ
ゾリル骨格を有する化合物を含有せしめることが好まし
い。具体例としては、ビス(フェニルカルバゾール)、
ビス(o−メチルフェニルカルバゾール)、ビス(m−
メチルフェニルカルバゾール)、ビス(p−メチルフェ
ニルカルバゾール)、ビス(o−メトキシフェニルカル
バゾール)、ビス(m−メトキシフェニルカルバゾー
ル)、ビス(p−メトキシフェニルカルバゾール)、ビ
ス(o−ヒドロキシカルバゾール)、ビス(m−ヒドロ
キシカルバゾール)、ビス(p−ヒドロキシカルバゾー
ル)、ビス(ナフチルカルバゾール)、ビス(メチルナ
フチルカルバゾール)、ビス(フェナントロリルカルバ
ゾール)、ビス(エチルカルバゾール)、ビス(フェニ
ルイミノジベンジル)、ビス(m−メチルフェニルイミ
ノジベンジル)、トリス(フェニルカルバゾール)、ト
リス(メチルフェニルカルバゾール)、トリス(ナフチ
ルカルバゾール)、トリス(メチルナフチルカルバゾー
ル)、トリス(フェナントロリルカルバゾール)、トリ
ス(エチルカルバゾール)、トリス(フェニルイミノジ
ベンジル)、トリス(m−メチルフェニルイミノジベン
ジル)などを挙げることができる。これらの化合物は単
独でも、フタロシアニン、金属フタロシアニン、ポルフ
ィリン化合物、TPD、α−NPD、t−BuTBAT
A、TCTA、m−MTDATAなどの単量体やポリア
ニリン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオールなどの
高分子化合物などの既知の正孔輸送性物質と積層または
混合しても使用できる。
【0021】積層を行った場合は、陽極に接する正孔輸
送性物質の仕事関数は、陽極と発光物質の中間値をとる
ことが好ましく、それぞれの仕事関数は、二層タイプの
場合、陽極<第1正孔輸送層<第2正孔輸送層<発光層
の順になることが好ましい。三層構造も好ましい形態と
してあげることができるが、この時のそれぞれの仕事関
数の関係は、陽極<第1正孔輸送層<第2正孔輸送層<
第3正孔輸送層<発光層の順になることが好ましい。こ
れら積層タイプの正孔輸送層における具体的な第1正孔
輸送性物質(正孔注入材料とも呼ばれる)としては、フ
タロシアニン、金属フタロシアニン、ポルフィリン化合
物、m−MTDATAなどの化合物が好適に用いられる
がこれらに限定されるものではない。
【0022】本発明の正孔輸送性物質の薄膜形成は、主
に真空蒸着法によって行われるが、電子ビーム蒸着、ス
パッタリング、分子積層法、溶液からのコーティングも
可能である。コーティングの場合、本発明の正孔輸送性
物質単独でのコーティングも可能であるが、ポリ塩化ビ
ニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ(N−ビ
ニルカルバゾール)、ポリメチルメタクリレート、ポリ
ブチルメタクリレート、ノルボルネン誘導体の開環重合
体、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキ
シド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビ
ニル、ABS樹脂、ポリウレタン樹脂などの溶剤可溶性
樹脂や、フェノール樹脂、キシレン樹脂、石油樹脂、ユ
リア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ア
ルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などと共に
溶媒に溶解または分散させてコーティングすることも可
能である。正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を考慮すると
素子のリーク電流が増え出す「限界膜厚」まで薄くする
ことが望ましいが、素子の耐久性を考慮すると「限界膜
厚」より厚くすることが好ましい。好ましい正孔輸送層
の膜厚は、ITO基板の表面粗さや正孔輸送層の構成物
質などによって変るので限定できないが、経験的には1
0〜500nm程度が好ましく、更に好ましくは20〜
200nm程度であることが多い。
【0023】発光層材料は主に以前から発光体として知
られていたアントラセンやピレン、そして前述のトリス
(8−キノリノラト)アルミニウム及びその誘導体の他
にも、例えば、ビススチリルアントラセン誘導体、テト
ラフェニルブタジエン誘導体、クマリン誘導体、オキサ
ジアゾール誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ピロロ
ピリジン誘導体、ペリノン誘導体、シクロペンタジエン
誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾロピリジ
ン誘導体、ポリマー系では、ポリフェニレンビニレン誘
導体、ポリパラフェニレン誘導体、そして、ポリチオフ
ェン誘導体などが使用できる。また発光層にはドーパン
トと称する化合物が微量添加されていてもよく、具体的
にはルブレン、キナクリドン誘導体、フェノキサゾン6
60、ジシアノメチレンスチリリルピラン誘導体、ペリ
ノン、ペリレン、クマリン誘導体、ジアザインダセン系
誘導体、ジメチルアミノピラジンジカルボニトリル、ピ
ラジンジカルボニトリル誘導体、NileRed、ロー
ダミン誘導体などの蛍光物質が使用できる。発光層の形
成方法は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリ
ング、分子積層法、コーティング法など特に限定される
ものではないが、通常は、抵抗加熱蒸着法が簡便なこと
から使用される場合が多い。発光層の厚みは、発光を司
る物質の抵抗値にもよるので限定することはできない
が、経験的には10〜1000nmの間から選ばれる。
トリス(8−キノリノラト)アルミニウムの場合、膜厚
は20〜200nmが好ましく、30〜150nmがよ
り好ましい。
【0024】電子輸層物質としては、電界を与えられた
電極間において陰極からの電子を効率良く輸送すること
が必要で、電子注入効率が高く、注入された電子を効率
良く輸送することが望ましい。そのためには電子親和力
が大きく、しかも電子移動度が大きく、さらに安定性に
優れ、トラップとなる不純物が製造時および使用時に発
生しにくい物質であることが要求される。このような条
件を満たす物質として電子輸送能を持つ発光物質として
知られているトリス(8−キノリノラト)アルミニウム
などのオキシン錯体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導
体、ナフタレン、クマリン、オキサジアゾール誘導体、
アルダジン誘導体、ビススチリル誘導体、ピラジン誘導
体、そしてフェナントロリン誘導体などがあるが特に限
定されるものではない。そして、該電子輸層物質は単
独、積層、混合いずれの形態も取り得ることが可能であ
り、発光層や陰極との組み合わせで最適な形態を取り得
る。
【0025】かくして得られた本発明の発光素子を用い
て常法によりマトリックスおよび/またはセグメント方
式によって表示するディスプレイまたはバックライトが
製造できる。ディスプレイはアクティブマトリックスま
たは単純マトリックスのどちらの駆動方法でも使用でき
る。この場合も、正孔輸送材料のガラス転移温度は重要
であり、高いほど瞬間輝度を高くすることができるた
め、ディスプレイの高輝度や寿命に対して良い結果を与
える。バックライトの場合は瞬間輝度は必要ないが通
常、液晶ディスプレイ用のバックライトとして使用する
場合は比較的高輝度の連続発光を必要とする。従ってこ
のような場合も、耐久性を考えるとガラス転移温度が高
いことが望ましい。ディスプレイトとしては、任意の形
に形成された部分を順次または独立に発光させてもよ
い。バックライトとしては白色でもその他の色で発光さ
せて、様々な表示部を見易くさせる用途として用いるこ
とができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて本発明を
説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるも
のではない。
【0027】実施例1 3×4cmに切り出したITO基板(15Ω/□,EB蒸
着品、仕事関数4.87eV)を所定の形状にエッチン
グした後、アセトン、“Semico56Clean”
で超音波洗浄し、続いてイオン交換水に浸し、イソプロ
ピルアルコールで超音波洗浄してから熱メタノールに浸
した。そして、洗浄されたITO基板にUV−オゾン処
理を施してから真空蒸着装置に装着し、2×10−4
aまで減圧にした。ビス(m−メチルフェニルカルバゾ
ール)(分子量512、仕事関数5.66eV、ガラス
転移温度90.4℃、結晶化温度168℃)を100n
m、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(仕事関
数5.84eV)を100nm順次蒸着して積層したの
ち、5mm角の素子が得られるようにマスクを交換し
た。この状態でリチウムを1nm、アルミニウムを20
0nm蒸着して素子とした。本素子を大気中、40mA
/cmの定電流で2時間エージング処理を施した。本
素子を真空セル中、4mA/cmで定電流駆動したと
ころ、最大発光ピーク512nm、初期輝度46cd/
(5.03V)で発光効率0.71lm/Wであっ
たものが、303時間の発光で輝度は36cd/m
(6.68V)であった。
【0028】実施例2 3×4cmに切り出したITO基板(15Ω/□,EB
蒸着品、仕事関数4.87eV)を所定の形状にエッチ
ングした後、アセトン、“Semico56Clea
n”で超音波洗浄し、続いてイオン交換水に浸し、イソ
プロピルアルコールで超音波洗浄してから熱メタノール
に浸した。そして、洗浄されたITO基板にUV−オゾ
ン処理を施してから真空蒸着装置に装着し、2×10
−4Paまで減圧にした。銅フタロシアニン(仕事関数
5.28eV)を20nm、ビス(m−メチルフェニル
カルバゾール)を100nm、トリス(8−キノリノラ
ト)アルミニウムを130nm順次蒸着して積層したの
ち、5mm角の素子が得られるようにマスクを交換し
た。この状態でリチウムを1nm、アルミニウムを20
0nm蒸着して素子とした。本素子を大気中、40mA
/cmの定電流で2時間エージング処理を施した。本
素子を真空セル中、4mA/cmで定電流駆動したと
ころ、最大発光ピーク510nm、初期輝度80cd/
(8.02V)で発光効率0.78lm/Wであっ
たものが、302時間の発光で輝度は54cd/m
(8.31V)であった。
【0029】実施例3 実施例2でエージング処理を施さなかった以外は同様に
して得られた素子を真空セル中、4mA/cmで定電
流駆動したところ、最大発光ピーク510nm、初期輝
度118cd/m(7.77V)で発光効率1.19
lm/Wであったものが、302時間の発光で輝度は6
2cd/m(8.15V)であった。
【0030】実施例4 実施例2で得られた素子を10mA/cmで定電流駆
動したところ、最大発光ピーク510nm、初期輝度2
17cd/m(8.95V)で発光効率0.76lm
/Wであったものが、302時間の発光で輝度は110
cd/m(9.49V)であった。
【0031】実施例5 3×4cmに切り出したITO基板(15Ω/□,EB
蒸着品、仕事関数4.87eV)を所定の形状にエッチ
ングした後、アセトン、“Semico56Clea
n”で超音波洗浄し、続いてイオン交換水に浸し、イソ
プロピルアルコールで超音波洗浄してから熱メタノール
に浸した。そして、洗浄されたITO基板にUV−オゾ
ン処理を施してから真空蒸着装置に装着し、2×10
−4Paまで減圧にした。ビス(ナフチルカルバゾー
ル)(分子量584.7、仕事関数5.79eV、ガラ
ス転移温度146.6℃)を270nm、トリス(8−
キノリノラト)アルミニウムを100nm順次蒸着して
積層したのち、5mm角の素子が得られるようにマスク
を交換した。この状態でマグネシウムを50nm、アル
ミニウムを150nm、マグネシウムを100nm、ア
ルミニウムを150nm蒸着して素子とした。本素子を
大気中、40mA/cmの定電流で2時間エージング
処理を施した。本素子を真空セル中、4mA/cm
定電流駆動したところ、発光中心波長512nm、初期
輝度35cd/m(10.94V)で発光効率0.2
5lm/Wであったものが、302時間の発光で輝度は
20cd/m(12.19V)であった。
【0032】比較例1 3×4cmに切り出したITO基板(15Ω/□,EB
蒸着品、仕事関数4.87eV)を所定の形状にエッチ
ングした後、アセトン、“Semico56Clea
n”で超音波洗浄し、続いてイオン交換水に浸し、イソ
プロピルアルコールで超音波洗浄してから熱メタノール
に浸した。そして、洗浄されたITO基板にUV−オゾ
ン処理を施してから真空蒸着装置に装着し、2×10
−4Paまで減圧にした。銅フタロシアニンを20n
m、N,N´−(3−メチルフェニル)−N,N´−ジ
フェニル−4,4´−ジフェニルアミン(TPD)(仕
事関数5.63eV、ガラス転移温度63℃)を250
nm、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムを10
0nm順次蒸着して積層したのち、5mm角の素子が得
られるようにマスクを交換した。この状態で順次マグネ
シウムを150nm、アルミニウムを150nm、マグ
ネシウムを100nm、アルミニウムを150nm蒸着
して素子とした。本素子を真空セル中、4mA/cm
で定電流駆動したところ、最大発光ピーク510nm、
初期輝度114cd/m(6.28V)で発光効率
1.42lm/Wであったものが、67時間経過以降に
発光が観測されなくなった。
【0033】比較例2 比較例1において駆動電流が8mA/cmで定電流駆
動以外は同様にしたところ、最大発光ピーク510n
m、初期輝度243cd/m(6.85V)で発光効
率1.39lm/Wであったものが、67時間経過以降
に発光が観測されなくなった。
【0034】
【発明の効果】本発明は、特定の正孔輸送性物質を使用
することにより、高輝度、高発光効率で、しかも耐久性
に優れた有機積層薄膜発光素子を提供できるものであ
る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極と陰極の間に発光を司る物質からな
    り、これらを合わせた膜厚が1μm以下、最大発光ピー
    クが400〜700nmの間にあり、発光効率が0.1
    lm/W以上である発光素子において、前記発光を司る
    物質に含まれる正孔輸送性物質が炭素、水素、窒素原子
    からなり、その仕事関数が3.4eV以上6.5eV以
    下でガラス転移温度または結晶転移温度が90℃以上で
    あることを特徴とする発光素子。
  2. 【請求項2】発光を司る物質に含まれる正孔輸送性物質
    の分子量が1500以下であることを特徴とする請求項
    1記載の発光素子。
  3. 【請求項3】発光を司る物質に含まれる正孔輸送性物質
    の仕事関数が4.1〜5.9であることを特徴とする請
    求項1記載の発光素子。
  4. 【請求項4】ガラス転移温度または結晶転移温度が10
    0℃以上であることを特徴とする請求項1記載の発光素
    子。
  5. 【請求項5】発光を司る物質に含まれる正孔輸送性物質
    の仕事関数が発光物質の仕事関数より低く陽極の仕事関
    数より高いことを特徴とする請求項1記載の発光素子。
  6. 【請求項6】発光を司る物質に含まれる正孔輸送性物質
    のガラス転移温度と結晶化温度の差が30℃以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の発光素子。
  7. 【請求項7】発光を司る物質に含まれる正孔輸送性物質
    がビスカルバゾリル骨格を有することを特徴とする請求
    項1記載の発光素子。
  8. 【請求項8】発光を司る物質が二層以上の積層構造から
    なり、その中の少なくとも一層が正孔輸送性物質からな
    ることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の発光
    素子。
  9. 【請求項9】発光を司る物質が三層以上の積層構造から
    なり、その発光を司る物質が正孔注入と正孔輸送を司る
    層を有していることを特徴とする請求項1〜6いずれか
    に記載の発光素子。
  10. 【請求項10】発光素子の輝度半減時間が300時間以
    上であることを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載
    の発光素子。
  11. 【請求項11】請求項1〜9いずれかに記載の発光素子
    を用いることを特徴とするマトリックスおよび/または
    セグメント方式によって表示するディスプレイ。
  12. 【請求項12】請求項1〜9いずれかに記載の発光素子
    を用いることを特徴とするバックライト。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11204258A (ja) * 1998-01-09 1999-07-30 Sony Corp 電界発光素子及びその製造方法
US7116345B2 (en) 2002-12-05 2006-10-03 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Image forming apparatus having a cooler for an organic electroluminescence element
JP2009277917A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Toyota Central R&D Labs Inc 有機発光素子
JP2011249349A (ja) * 2004-02-18 2011-12-08 Sony Corp 表示素子

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JP2011249349A (ja) * 2004-02-18 2011-12-08 Sony Corp 表示素子
JP2009277917A (ja) * 2008-05-15 2009-11-26 Toyota Central R&D Labs Inc 有機発光素子

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