JPH10166424A - スパイラルダイ - Google Patents

スパイラルダイ

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JPH10166424A
JPH10166424A JP8331786A JP33178696A JPH10166424A JP H10166424 A JPH10166424 A JP H10166424A JP 8331786 A JP8331786 A JP 8331786A JP 33178696 A JP33178696 A JP 33178696A JP H10166424 A JPH10166424 A JP H10166424A
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spiral
passage
resin
die
molten resin
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英典 小熊
Kosei Shimizu
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die
    • B29C48/50Details of extruders
    • B29C48/695Flow dividers, e.g. breaker plates
    • B29C48/70Flow dividers, e.g. breaker plates comprising means for dividing, distributing and recombining melt flows
    • B29C48/705Flow dividers, e.g. breaker plates comprising means for dividing, distributing and recombining melt flows in the die zone, e.g. to create flow homogeneity

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外形をコンパクトにすることができるととも
に、安価に製作することができる多層環状樹脂成形用の
スパイラルダイを得る。 【解決手段】 押出方向軸回りに上方に向かう螺旋状に
形成され、内部を溶融樹脂が通るように形成された螺旋
状通路36の押出方向先方には、環状樹脂を上方に吐出
させる環状通路37が繋がっている。螺旋状通路36
は、テーパ突起31aの外周面31cに形成された内側
螺旋溝31dと受容部の内周面32aに形成された外側
螺旋溝32bとから略円形の断面形状に形成されてい
る。さらに、内側部材31には内側螺旋溝31dに繋が
って螺旋状通路36に溶融樹脂の供給を行う内側流入孔
35aが形成され、外側部材32には、外側螺旋溝32
bに繋がって螺旋状通路36に溶融樹脂の供給を行う外
側流入孔38aが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押出成形法により
インフレーションフィルムや中空パイプ等の環状樹脂を
押出成形する場合に用いられるスパイラルダイに関し、
さらに詳しくは、多層の環状樹脂を成形するためのスパ
イラルダイに関する。
【0002】
【従来の技術】押出成形法により熱可塑性環状樹脂を成
形する場合は、溶融させた樹脂を、適当に加熱されたダ
イの環状通路を通して連続的に押し出すことにより樹脂
バブル等の環状樹脂を形成し、さらにこの樹脂バブル内
にエアーを吹き込んで適宜膨張させることによって所望
の内径を有したインフレーションフィルムや中空パイプ
等の環状の押出成形品とする。成形された環状樹脂は適
当な長さに切断され、製品によっては底部が溶着され
て、インフレーション成形法によるショッピングバッグ
や歯磨き用チューブとして用いられたり、中空成形法の
ボトル等として用いられる。
【0003】このような成形品においては、異なる材質
の樹脂を複数層に重ねた状態で成形する、いわゆる多層
樹脂材料によって環状樹脂の成形を行う場合がある。図
15および図16には、多層インフレーションフィルム
の成形を行うスパイラルダイ203および223を示し
ている。
【0004】スパイラルダイ203は、上段部2030
と、下段部2130とから構成され、上段部2030に
は上段側螺旋状通路2036が形成されているととも
に、上段部2030と下段部2130との接合部には下
段側螺旋状通路2136が形成されている。下段部21
30におけるセンタノズル2135には外周面に開口し
て開口部2135aが形成され、上段部2030の外周
面にも開口部2035aが形成されている。そして、両
開口部2035aおよび2135aから供給された溶融
樹脂は、各螺旋状通路2036,2136を流れて環状
通路2037において合流し、二層の管状樹脂となって
上方に連続して吐出される。
【0005】スパイラルダイ223は、前記のスパイラ
ルダイ203と同様に二層の管状樹脂成形用のスパイラ
ルダイであり、上段部2230と下段部2330とから
構成されている。上段部2230には、上段側螺旋状通
路2236が形成され、下段部2330には下段側螺旋
状通路2336が形成されている。また、上段部223
0と下段部2330の中心部には中間部ノズル2231
が配設されている。
【0006】上段部2230および下段部2330の外
周面には各螺旋状通路2236,2336に繋がる開口
部2235a,2335aが形成されている。そして、
両開口部2235aおよび2335aから供給された溶
融樹脂は、各螺旋状通路2236,2336を流れて環
状通路2237において合流し、二層の管状樹脂となっ
て上方に連続して吐出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
スパイラルダイ203,223においては、二種類の溶
融樹脂はそれぞれ別の開口部2035a,2135a等
から供給され、別の螺旋状通路2036,2136等を
流れた後、環状通路2037,2237において合流す
る。このため、スパイラルダイ203,223において
は、上下方向に離れた位置に二組の螺旋状通路を形成す
る必要があり、スパイラルダイ203,223の高さ
(長さ)Hが高くなるという問題があった。
【0008】また、螺旋状通路2036等は、溶融樹脂
が環状通路2037,2237に入るときに円周方向の
流量分布を均一化し、均質な樹脂バブルや環状樹脂を成
形するためのものである。このため螺旋状通路2036
等の内周は、溶融樹脂の流れを良くするために研磨を行
ったり、クロムメッキやニッケルメッキを施したりして
滑らかにする必要があるため加工コストがかかる。さら
に、螺旋状通路2036等は、通常は複数本で一組とな
って形成されるため、螺旋状通路2036等の形成はス
パイラルダイ203,223の製作費の割合の多くを占
める。
【0009】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、多層の環状樹脂を成形するスパイラルダ
イであっても、外形をコンパクトにすることができ、且
つ、安価なスパイラルダイを提供することを目的として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では多層樹脂押出用のスパイラルダイを、
内側部材と、この内側部材の外側に配設される外側部材
とから構成している。内側部材は上方に突出したテーパ
突起を有しており、外側部材にはこのテーパ突起を嵌合
受容する受容部が形成されている。内側部材と外側部材
との嵌合部には螺旋状通路が形成されており、この螺旋
状通路は、押出方向軸回りに上方に向かう螺旋状に形成
され、内部を溶融樹脂が通るようになっている。
【0011】螺旋状通路の押出方向先方には、環状樹脂
を上方に吐出させる環状通路が繋がっている。螺旋状通
路は、テーパ突起の外周面に形成された内側螺旋溝と受
容部の内周面に形成された外側螺旋溝とから略円形の断
面形状に形成されている。そして、内側部材には内側螺
旋溝に繋がって螺旋状通路に溶融樹脂の供給を行う内側
流入孔が形成され、外側部材には、外側螺旋溝に繋がっ
て螺旋状通路に溶融樹脂の供給を行う外側流入孔が形成
されている。
【0012】このように構成されたスパイラルダイによ
れば、内側流入孔および外側流入孔にそれぞれ異なった
種類の溶融樹脂を供給させれば、内側流入孔から供給さ
れた溶融樹脂は内側螺旋溝を流れ、外側流入孔から供給
された溶融樹脂は外側螺旋溝を流れる。このため、各々
の溶融樹脂が螺旋状通路内で混ざり合うことがなく、二
層の環状樹脂となって環状通路から吐出される。
【0013】なお、上記のスパイラルダイにおいては、
内側流入孔と外側流入孔との間において螺旋状通路に繋
がって螺旋状通路に溶融樹脂の供給を行う中間流入孔を
内側部材および外側部材の少なくとも一方に形成するよ
うにしてもよい。このような構成とすることにより、内
側流入孔から供給された溶融樹脂と、外側流入孔から供
給された溶融樹脂との間に中間流入孔から供給された樹
脂を位置させることができるため、三層の環状樹脂を環
状通路から吐出させることができる。
【0014】また、本発明の他のスパイラルダイは、多
層樹脂押出用のスパイラルダイを、下側部材と、この下
側部材の上側に配設される上側部材とから構成してい
る。下側部材は上端面が平坦に形成されており、上側部
材はこの上端面に密接する下端面を有して形成されてい
る。下側部材と上側部材との密接部には螺旋状通路が形
成されており、この螺旋状通路は、押出方向軸回りに径
方向内方に向かう螺旋状に形成され、内部を溶融樹脂が
通るようになっている。
【0015】螺旋状通路の押出方向先方には、環状樹脂
を上方に吐出させる環状通路が繋がっている。螺旋状通
路は、下側部材の上端面に形成された下側螺旋溝と上側
部材の下端面に形成された上側螺旋溝とから略円形の断
面形状に形成されている。そして、下側部材には下側螺
旋溝に繋がって螺旋状通路に溶融樹脂の供給を行う下側
流入孔が形成され、上側部材には、上側螺旋溝に繋がっ
て螺旋状通路に溶融樹脂の供給を行う上側流入孔が形成
されている。
【0016】このように構成されたスパイラルダイにお
いても、下側流入孔および上側流入孔からそれぞれ異な
った種類の溶融樹脂を供給させれば、下側流入孔から供
給された溶融樹脂は下側螺旋溝を流れ、上側流入孔から
供給された溶融樹脂は上側螺旋溝を流れる。このため、
各々の溶融樹脂が螺旋状通路内で混ざり合うことがな
く、二層の環状樹脂となって環状通路から吐出される。
【0017】なお、このスパイラルダイにおいても、下
側流入孔と上側流入孔との間において螺旋状通路に繋が
って螺旋状通路に溶融樹脂の供給を行う中間流入孔を下
側部材および外側部材の少なくとも一方に形成するよう
にしてもよく、このような構成とすることにより、前記
のスパイラルダイと同様に、三層の環状樹脂を環状通路
から吐出させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。まず、本発明
に係るスパイラルダイを用いて、押出成形の一例である
管状樹脂フィルムのインフレーション成形を行う場合に
ついて説明する。図2には、本発明に係るスパイラルダ
イを用いた管状樹脂フィルムのインフレーション成形装
置を示している。この装置は、インフレーション成形さ
れるための樹脂材料が投入されるホッパ1と、このホッ
パ1に繋がり樹脂材料を溶融混練して上記スパイラルダ
イ3に押し出すスクリュー12aを備えた押出機12と
を有する。なお、この装置においては上記の押出機12
とは別個に構成された押出機22も有しており、この押
出機22はホッパ1とは別個に設けられたホッパ(図示
せず)に繋がっている。
【0019】ここで、本発明に係るスパイラルダイの実
施の形態の一つである二層インフレーションフィルム成
形用のスパイラルダイ3について図1を加えて説明す
る。このスパイラルダイ3は、スパイラルノズル(内側
部材)31と、ダイ本体(外側部材)32と、上部ノズ
ル33と、偏肉調整リング34と、センタノズル35
と、外側リング38とから構成される。スパイラルノズ
ル31は、テーパに形成された本体部31aと、この本
体部31aよりも径方向に張り出したフランジ部31b
とから構成される。
【0020】本体部31aは、上方に行くほど径が小さ
くなるよう軸方向に対して傾斜するテーパ(山型)に形
成されており、この外周面31cには、本体部31aの
軸回りに上方に向かって螺旋状に延びる溝(以下、「内
側螺旋溝」という)31dが複数本形成されている。こ
れら螺旋溝31dは、本体部31aの下部における周方
向複数箇所から始まって本体部31aの上部まで延びて
いる。各螺旋溝31dはU字状(半円形)の断面形状を
有しており、その深さは、本体部31aの上部に行くほ
ど浅くなっている。
【0021】また、本体部31aの下端には、下向きに
開口するノズル収容溝31eが形成されており、このノ
ズル収容溝31eにはセンタノズル35が収容される。
センタノズル35は、雌ネジが形成された開口部35a
を有する円筒状の部材であり、この開口部35aの雌ネ
ジには、図2に示すように、押出機12の出口に取り付
けられたダイジョイント12bの上部の雄ネジ部(図示
せず)が螺合可能である。
【0022】そして、本体部31aの下部には、開口部
35aに繋がって形成された連通口35bと各螺旋溝3
1dの始点部分とを繋ぐ分配路31fが形成されてい
る。さらに、本体部31aには、上面中央と側面下方と
において開口する第1エア通路31gが形成されてい
る。
【0023】ダイ本体32は、本体部31aと密接する
凹部を有した円筒状に形成されており、スパイラルノズ
ル31の本体部31aの外周に取り付けられ(フランジ
部31bの上面に載置され)、図示しないボルトによっ
て固定される。ダイ本体32の内周面32aにおける内
側螺旋溝31dと対向する部分には、軸回りに上方に向
かって螺旋状に延びる溝(以下、「外側螺旋溝」とい
う)32bが複数本形成されている。この螺旋溝32b
もU字状(半円形)の断面形状を有しており、その深さ
は、ダイ本体32の上部に行くほど浅くなっている。
【0024】ダイ本体32の上部における外周には、外
側リング38が取り付けられている。この外側リング3
8には側方に開口して開口部38aが形成されており、
開口部38aは連通口38bおよび分配路32cを介し
て内側螺旋溝32bと繋がっている。開口部38aに
は、押出機22のダイジョイント22bが螺合されてい
る。
【0025】このように構成されたスパイラルノズル3
1とダイ本体32とを密着係合させた状態においては、
ダイ本体32の内周面32aとこれに対向するスパイラ
ルノズル31の外周面31cとの間に断面形状が略円形
となった螺旋状通路36が形成される。
【0026】上部ノズル33は、スパイラルノズル31
の本体部31aの上端の外径に等しい外径を有する円板
状の部材であり、本体部31aの上面に載置されるとと
もに図示しないボルトによって固定される。この上部ノ
ズル33の外周面33aは、上部が下部よりも若干外方
に迫り出した形状に形成されている。また、上部ノズル
33の径方向中央には、上下面において開口する第2エ
ア通路33bが形成されている。
【0027】偏肉調整リング34は、ダイ本体32の内
径に等しい内径を有したリング状の部材であり、ダイ本
体32の上面に載置され、図示しないボルトによって固
定される。これにより、偏肉調整リング34の内周面3
4aとスパイラルノズル31の上面に載置された上部ノ
ズル33の外周面33aとが対向し、これらの間に環状
通路37が形成される。なお、前述した上部ノズル33
の外周面33aの形状により、環状通路37の上部は下
部に対して幅が狭くなる。
【0028】このように構成されたスパイラルダイ3を
用いて管状フィルムを作るときは、スパイラルダイ3の
ダイ本体32と偏肉調整リング34に、図示しないヒー
ターが取り付けられ、所要の温度に加熱される。そし
て、押出機12のダイジョイント12bからセンタノズ
ル35の内側空間に供給された第一樹脂R1(溶融樹
脂)は、分配路31fを通って内側螺旋溝31dに供給
される。また、押出機22から供給された第二樹脂R2
は、連通口38bおよび分配路32cを通って外側螺旋
溝32bに供給される。
【0029】図3にも示すように、分配路31fから供
給された第一樹脂R1と、分配路32cから供給された
第二樹脂R2とは螺旋状通路36内で一緒になる。ここ
で、両溶融樹脂R1,R2の流量がほぼ等しければ、各
樹脂R1,R2はほぼ半分づつの割合で螺旋状通路36
内を流れる。すなわち、第一樹脂R1は内側螺旋溝31
d内を流れ、第二樹脂R2は外側螺旋溝32b内を流れ
て環状通路37に供給される。このとき、内側螺旋溝3
1dおよび外側螺旋溝32bは断面形状が略半円形に形
成されているため、各樹脂R1,R2共にスムーズに螺
旋状通路36に流れ込み、分配路31fおよび32cか
ら螺旋状通路36に移る部分で溶融樹脂が滞留しにくく
なる。
【0030】さらに、螺旋状通路36の内面は略円形に
形成されるとともに研磨されているため、通路内におけ
る溶融樹脂の流動性が良くなり、通路内での樹脂の滞留
はほとんど発生しない。したがって、溶融樹脂の流れが
偏ったりせず、吐出された樹脂バブル(インフレーショ
ンフィルム)にウエルドラインが形成されたり、樹脂バ
ブルの肉厚が不均一になったりすることがない。
【0031】これにより、断面を図4に示すように、内
側の層が第一樹脂R1によって形成されるとともに外側
の層が第二樹脂R2によって形成された二層のチューブ
状の樹脂バブル50が環状通路37から上方に連続して
吐出される。吐出された樹脂バブル50内には、スパイ
ラルダイ3に形成された第1および第2エア通路31
g,33bを通じてエアが吹き込まれる。これにより、
樹脂バブル50は、図2に示すように、径方向に膨張変
形し、膨張後のバブル50は上方に進むに従って冷却さ
れ、インフレーションフィルム(環状樹脂)50′とな
る。
【0032】なお、前記のように各溶融樹脂R1,R2
の流量をほぼ等しくすれば、各層の厚さをほぼ等しくす
る(1:1とする)ことができる。従って、各溶融樹脂
R1,R2の流量の調節を行えば、各層の厚さの比率を
1:2や1:3等とすることができる。
【0033】インフレーションフィルム50′は、左右
に対向するとともに上部ほど間隔が狭まるようハ字状に
配設された一対の安定板8,8により挟まれてシート状
に畳まれながら、これら安定板8,8の上方に位置する
引取用ピンチロール5により上方に引き上げられる。そ
して、ピンチロール5により引き上げられたインフレー
ションフィルム50′は複数のガイドロール6a〜6d
によって案内されながら巻取装置7の巻取軸7a上にロ
ール状に巻き取られる。
【0034】このように構成されたスパイラルダイ3に
よれば、二層のインフレーションフィルムを形成する場
合であっても螺旋状通路36をダイ本体32の内周面3
2aとスパイラルノズル31の外周面31cとの間に一
組のみ形成すればよい。このため、環状樹脂を形成する
ダイをコンパクトに(特に上下方向の寸法Hを小さく)
形成することができるとともに、加工も簡単になる。
【0035】なお、上記の実施の形態においては、スパ
イラルダイ3を二層インフレーションフィルムの成形を
行うための二層スパイラルダイとした場合について説明
したが、本発明はこれに限られるものではない。すなわ
ち、ダイ本体32の外周をさらにテーパに形成し、その
外周にさらにテーパ受容部を有する外側部材を配設する
ことにより、図5に示すようにな三層インフレーション
フィルム成形用のスパイラルダイ13を構成することが
できる。
【0036】このスパイラルダイ13は、上段部130
と、下段部230とから構成され、下段部230は前記
スパイラルダイ3と同様に二層の環状樹脂の成形が可能
に構成されているが、上段部においては単層の環状樹脂
の成形がなされる。そして、下段部230には下段側螺
旋状通路236が形成されているとともに、上段部13
0と下段部230との接合部には上段側螺旋状通路13
6が形成されている。また、上段部130には、上部ノ
ズル33および偏肉調整リング34が配設されるが、こ
れらは前記のスパイラルダイ3における上部ノズル33
等と同一の構成であるため、同一の符号を付してここで
の説明は省略する。
【0037】下段部230のセンタノズル235には下
方に開口する開口部235aに繋がる連通口235bが
形成されている。また、下段部230には外周面に開口
する開口部238aに繋がって連通口238bが形成さ
れ、上段部130にも外周面に開口する開口部135a
に繋がる連通口135cが形成されている。そして、各
開口部235a,238aおよび135aから供給され
た溶融樹脂R1〜R3は、各螺旋状通路136,236
を流れて環状通路137において合流し、三層の管状樹
脂となって上方に連続して吐出される。
【0038】ここで、下段部230における下段側螺旋
状通路236は、スパイラルダイ3における螺旋状通路
36と同一の構成である。すなわち、下段側螺旋状通路
236を形成する内側螺旋溝231dには、開口部23
5aから供給された第一樹脂R1が分配路231fを通
って流れ込む。また、外側螺旋溝232bには開口部2
38aから供給された第二樹脂R2が分配路232cを
通って流れ込む。
【0039】これにより、第一樹脂R1と第二樹脂R2
とが下段側螺旋状通路236内で一緒になるため、環状
通路137の下部137aにおいて、第一樹脂R1が内
側になり第二樹脂R2が外側となる二層のチューブとな
って環状通路137内を上昇する。そして、環状通路1
37の途中において上段側螺旋状通路136を流れてき
た第三樹脂R3が一番外側に重なるように合流する。こ
れにより、環状通路137の上部137bにおいて、断
面を図6に示すような三層の樹脂バブル50となり、環
状通路137から上方に連続して吐出される。
【0040】このように構成されたスパイラルダイ13
においても、成形する樹脂バブル50の層数に対してス
パイラルダイ13内に形成される螺旋状通路の数を少な
くすることができる。すなわち、樹脂バブル50が三層
であっても、螺旋状通路は、上段側螺旋状通路136お
よび下側螺旋状通路236の二組の螺旋状通路を形成す
ればよいため、スパイラルダイ13をコンパクト且つ、
安価に製作することができる。また、このスパイラルダ
イ13においても、各溶融樹脂R1〜R3の流量の調節
を行うことにより樹脂バブル50の各層の厚さの調整を
行うことができる。
【0041】なお、三層の樹脂バブルの成形を行う場合
は、必ずしも上記のように構成されたスパイラルダイ1
3を用いる必要はない。例えば、上段側螺旋状通路に二
種類の溶融樹脂の供給を行い、下段側螺旋状通路には一
つの溶融樹脂の供給を行うように構成したスパイラルダ
イを用いてもよい。また、上段側螺旋状通路および下段
側螺旋状通路ともに、それぞれ二種類の溶融樹脂の供給
を行うように構成して四層の樹脂バブルの成形を行うよ
うに構成してもよい。
【0042】さらに、三層の樹脂バブルの成形を行う場
合、図7に示すように、スパイラルダイには螺旋状通路
36′を一組だけ形成し(スパイラルダイ3のような構
成とし)、この螺旋状通路36′に繋がる三本の分配路
31f′,32f′,32c′を設けるように構成して
もよい。そして、これらの各分配路31f′,32
f′,32c′に三種類の溶融樹脂R1,R2,R3を
供給すれば三層の樹脂バブルを形成することができる。
【0043】次に、図8を参照して五層の樹脂バブルの
成形を行うためのスパイラルダイ33について説明す
る。このスパイラルダイ33は、上段部330と、中段
部430と、下段部530とから構成されている。上段
部330は、スパイラルノズル331の構成、このスパ
イラルノズル331における分配路331f、連通口3
35bおよび、この連通口335bが繋がる開口部33
5aの形成位置が異なる点を除き、前記のスパイラルダ
イ3と同一の構成である。このため、ここでは同一の構
成部分についての説明は省略する。
【0044】スパイラルノズル331は、下面に底板3
31eを有して構成されており、この底板331eとフ
ランジ部331bとの接合面に連通口335bおよび、
この連通口335bに繋がる開口部335aが形成され
ている。すなわち、開口部335aは、上段部330の
外周面に形成されることとなる。このように形成された
上段部330は、中段部430の上に載置される。
【0045】中段部430は前記スパイラルダイ13に
おける上段部130と同様に構成され、下段部530は
同じくスパイラルダイ13における下段部230と同様
に構成されている。(このため、スパイラルダイ13に
おいては、300を加えた符号を付して詳細な説明は省
略する。)すなわち、このスパイラルダイ33は、スパ
イラルダイ13における上部ノズル133および偏肉調
整リング134と、上段部130との間に、上段部33
0が載置された形状となる。
【0046】このように構成されたスパイラルダイ33
によれば、下段部530の底部に形成された開口部53
5aから供給された第一樹脂R1は、連通口535bお
よび分配路531fを通って下段側螺旋状通路536に
供給される。また、下段部530の外周面に形成された
開口部538aから供給された第二樹脂R2は、連通口
538bおよび分配路532cを通って下段側螺旋状通
路536に供給される。これにより、環状通路337の
下部337aにおいて二層の環状樹脂となる。
【0047】そして、開口部438aから連通口438
bおよび分配路432cを通って中段側螺旋状通路43
6を流れてきた第三樹脂R3が一番外側に重なるように
環状通路337内に合流する。これにより、環状通路3
37の中間部337bにおいて、三層の環状樹脂とな
り、環状通路337の上方に向けて押し上げられる。
【0048】さらに、上段部330の外周面に形成され
た開口部335aから供給された第四樹脂R4は、連通
口335bおよび分配路331fを通って上段側螺旋状
通路336に供給される。また、上段部330における
上部外側リング338の外周面に形成された開口部33
8aから供給された第五樹脂R5は、連通口338bお
よび分配路332cを通って上段側螺旋状通路336に
供給される。これにより、環状通路337の上部337
cにおいて、内側から第一樹脂R1、第二樹脂R2、第
三樹脂R3、第四樹脂R4および第五樹脂R5の順で五
層になった環状樹脂となり、環状通路337から上方に
連続して吐出される。
【0049】このように構成されたスパイラルダイ33
においても、五層のインフレーションフィルムを形成す
るための螺旋状通路336,436,536は三組でよ
いため、スパイラルダイ33をコンパクト且つ安価に製
作することができる。
【0050】なお、上記のスパイラルダイ33において
は、下段部530における第一樹脂R1供給用の開口部
535aを下方に開口するように形成したが、図9に示
すスパイラルダイ63のように、スパイラルノズル15
31の下方にセンタノズル1535を設け、このセンタ
ノズル535の外周面に開口部1535aを形成するよ
うにしてもよい。
【0051】このスパイラルダイ63は、上段部33
0,中段部430および下段部1530からなる五層イ
ンフレーションフィルム成形用のスパイラルダイであ
り、上段部330および中段部430はスパイラルダイ
33と同じ構成であるため、ここでの詳細な説明は省略
する。そして、開口部1535aから溶融樹脂の供給を
行うことにより、分配路1531fを通って下段側螺旋
状通路1536に供給させるものである。
【0052】このような構成とすることによっても、コ
ンパクトで安価な五層のチューブ状の樹脂成形用スパイ
ラルダイを得ることができる。すなわち、このスパイラ
ルダイ63のような構成とすれば、ダイジョイント12
bもスパイラルダイ63の外周面に接続されるため、イ
ンフレーション成形装置全体の高さを低くすることがで
きる。なお、前記の各スパイラルダイ3,13において
も、スパイラルダイ63のように第一樹脂R1を外周面
から供給するようにしてもよい。
【0053】次に、図10を参照しながら本発明に係る
スパイラルダイの異なる実施の形態について説明する。
このスパイラルダイ73は、前記のスパイラルダイ3と
同様に二層インフレーションフィルム成形用のスパイラ
ルダイであり、下部ノズル731と、上部ダイ本体(上
側部材)732と、上部ノズル733と、偏肉調整リン
グ734と、上部外側リング735と、下部ダイ本体
(下側部材)738と、下部外側リング739とから構
成される。
【0054】下部ノズル731は、ほぼ円柱状に形成さ
れた本体部731aと、この本体部731aよりも径方
向に張り出したフランジ部731bとから構成される。
本体部731aの下部外周(フランジ部731bの上
部)には、下部ダイ本体738が配設され、その上部に
は上部ダイ本体732が配設される。
【0055】下部ダイ本体738の上端面および上部ダ
イ本体732の下端面は平坦(ほぼ水平)に形成され、
下部ダイ本体738の上端面には、軸回りに径方向内方
に向かって螺旋状に延びる溝(以下、「下側螺旋溝」と
いう)738bが形成され、上部ダイ本体732の下端
面において下側螺旋溝738bに対向する位置にも軸回
りに径方向内方に向かって螺旋状に延びる溝(以下、
「上側螺旋溝」という)732bがそれぞれ複数本形成
されている。
【0056】両螺旋溝738b,732bは、U字状
(半円形)の断面形状を有しており、ダイ本体732,
738の中心部に行くほど浅くなっている。このように
構成された上部および下部ダイ本体732,738を図
示しないボルトによって密着係合させた状態において
は、両ダイ本体732,738のほぼ中間部に断面形状
が略円形となった螺旋状通路736が形成される。
【0057】この螺旋状通路736には、スパイラルダ
イ3と同様に二種類の溶融樹脂が供給される。すなわ
ち、上部ダイ本体732には上側螺旋溝732bに繋が
る分配路732cが形成され、この分配路732cは、
上部ダイ本体732の上に配設された上部外側リング7
35に形成された連通口735bに繋がる。なお、この
連通口735bは、上部外側リング735の外周に形成
された開口部735aに繋がる。
【0058】また、下部ダイ本体738には下側螺旋溝
738bに繋がる分配路738cが形成され、この分配
路738cは、下部ダイ本体738の下に配設された下
部外側リング739に形成された連通口739bに繋が
る。なお、この連通口739bは、下部外側リング73
9の外周に形成された開口部739aに繋がる。
【0059】このように構成されたスパイラルダイ73
によれば、図11にも示すように、開口部739aから
供給された第一樹脂R1は、連通口739bおよび分配
路738cを通って螺旋状通路736に供給され、下側
螺旋溝738bを流れる。また、開口部535aから供
給された第二樹脂R2は、連通口535bおよび分配路
732cを通って同じく螺旋状通路736に供給され、
上側螺旋溝732bを流れる。これにより、環状通路7
37において二層の環状樹脂となり、上方に連続して押
し上げられる。なお、このスパイラルダイ73によって
形成された樹脂バブルの断面形状は、図4に示す樹脂バ
ブル50の断面形状と同一となる。
【0060】次に、図12を参照して四層インフレーシ
ョンフィルムの成形を行うスパイラルダイ83について
説明する。このスパイラルダイ83は、上段部830と
下段部930とから構成され、上段部830には上段側
螺旋状通路836が形成されているとともに、下段部9
30は下段側螺旋状通路936が形成されている。
【0061】上段部830および下段部930は、それ
ぞれ、上部ダイ本体832,932と、上部外側リング
835,935と、下部ダイ本体838,938と、下
部外側リング839,939とから構成されている。こ
れらの各部材は、前記のスパイラルダイ73における各
ダイ本体732,738および各外側リング735,7
39と同様に構成されている。そして、下段部930の
上に上段部830が載置された状態で、下部ノズル83
1の外側に配設され、上部ノズル833および偏肉調整
リング834も上段部830の上部に配設される。
【0062】このように形成されたスパイラルダイ83
によれば、開口部939aから供給された第一樹脂R1
が下段側螺旋状通路936に流れ込むとともに、開口部
935aから供給された第二樹脂R2も下段側螺旋状通
路936に流れ込む。これにより、第一樹脂R1と第二
樹脂R2とが環状通路837の下部837aにおいて、
第一樹脂R1が内側になり第二樹脂R2が外側となる二
層の環状樹脂となって環状通路837内を上昇する。
【0063】そして、環状通路137の途中において上
段側螺旋状通路836を流れてきた第三樹脂R3と第四
樹脂R4とが合流する。すなわち、前記と同様に開口部
839aから供給された第三樹脂R3が上段側螺旋状通
路836に流れ込むとともに、開口部835aから供給
された第四樹脂R4も上段側螺旋状通路836に流れ込
んで、二層の環状樹脂となる。その後、環状通路837
の中間部において、第二樹脂R2の外側に第三樹脂R3
が重なり、さらにその外側に第四樹脂R4が重なる四層
の環状樹脂となる。これにより、環状通路837の上部
837bにおいて、断面を図13に示すような四層の環
状樹脂である樹脂バブル50となり、環状通路837か
ら上方に連続して吐出される。
【0064】次に、図14を参照して五層のインフレー
ションフィルムの成形を行うスパイラルダイ103につ
いて説明する。このスパイラルダイ103は、上段部8
30と下段部930との間に中段部1030を有して構
成され、上段部830、下段部930および中段部10
30にはそれぞれ、上段側螺旋状通路836、下段側螺
旋状通路936および中段側螺旋状通路1036が形成
されている。なお、このスパイラルダイ103における
上段部830および下段部930の構成は、前記のスパ
イラルダイ83におけるそれと同一の構成であるため、
同一の符号を付してここでの詳細な説明は省略する。
【0065】中段部1030は、上部ダイ本体1032
と、下部ダイ本体1038と、下部外側リング1039
とから構成されている。上部ダイ本体1032の下端面
には上側螺旋溝1032bが形成され、下部ダイ本体1
038の上端面には上側螺旋溝1038bが形成されて
いる。そして、この中段部1030においては、下部ダ
イ本体1038のみに下側螺旋溝1038bに繋がる分
配路1038cが形成されている。この分配路1038
cは、下部外側リング1039の外周面に開口した開口
部1039aに繋がる連通口1039bに繋がってい
る。
【0066】従って、中段部1030においては、開口
部1039aから溶融樹脂の供給を行うことにより単層
の環状樹脂の成形を行うことができる。このように構成
された中段部1030は、上段部830および下段部9
30とともに、下部ノズル1031の外側に配設され、
上部ノズル833および偏肉調整リング834も上段部
830の上部に配設される。
【0067】このように構成されたスパイラルダイ10
3においては、下段部930における開口部939aか
ら供給された第一樹脂R1と、開口部935aから供給
された第二樹脂R2とは、二層の環状樹脂となって環状
通路1037の下部1037aを上昇する。そして、環
状通路1037の中間部1037bにおいて中段部10
30における開口部1039aから供給された第三樹脂
R3と合流し、三層の環状樹脂となって環状通路103
7内を上昇する。さらに、上段部830における開口部
839aから供給された第四樹脂R4と、開口部835
aから供給された第五樹脂R5は、環状通路1037に
おける上部1037aにおいて前記の三層の樹脂と合流
し、五層の環状樹脂となって環状通路1037から吐出
される。
【0068】従って、このように構成されたスパイラル
ダイ83,103においても、成形される樹脂バブル5
0の層数に対して螺旋状通路836,936等の組数
(段数)を少なくすることができるため、コンパクトで
安価な構成とすることができる。
【0069】なお、本発明は必ずしも二層から五層のイ
ンフレーションフィルムを成形するダイに限られるもの
ではない。すなわち、上段部130等や、下段部230
等を複数段積層することにより、簡単に六層以上のイン
フレーションフィルムを成形するためのダイとすること
ができる。この場合であっても、スパイラルダイには形
成されるインフレーションフィルムの層数よりも少ない
組数の螺旋状通路を形成すればよいため、インフレーシ
ョンフィルムの層数と同じ組数の螺旋状通路を形成した
スパイラルダイに比べて、スパイラルダイ全体をコンパ
クト且つ、安価に製作することができる。
【0070】また、上記の各実施の形態においては、分
配路31fや32c等を、螺旋状通路36等における同
じ位置において繋げることとしているが、本発明は必ず
しもこのような構成に限られるものではない。すなわ
ち、いずれか一方の分配路を径方向もしくは上下方向に
ずらした位置において螺旋状通路に繋げることにより、
一方の溶融樹脂が螺旋状通路内に流れ込んだ後に、他方
の溶融樹脂が螺旋状通路内に流れ込むように構成しても
よい。
【0071】なお、上記の実施の形態においては、ダイ
(環状通路)を上方に向けて配設し、樹脂バブルを上方
に吐出させてインフレーションフィルムを形成する場合
について説明したが、ダイの配設方向は必ずしもこれら
の向きに限られるものではなく、中空パイプやチューブ
を形成する場合や、ブロー成形を行う場合等、成形方法
や材質によって横向きや下向き等、適宜変更されるもの
である。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のスパイラ
ルダイによれば、円周方向の流量分布を均一化させるた
めに形成する螺旋状通路に、二種類もしくは三種類の溶
融樹脂を供給して二層もしくは三層の環状樹脂を成形す
ることができる。このため、多層の環状樹脂の成形を行
うスパイラルダイであっても、成形する環状樹脂の層数
に対して螺旋状通路の組数を少なくすることができるた
め、高さの低い(長さの短い)コンパクトなスパイラル
ダイを得ることができる。
【0073】また、螺旋状通路は溶融樹脂の流動性を良
くするために研磨加工やコーティング加工を行う必要が
あるため、螺旋状通路の成形には多大な工数がかかり、
スパイラルダイ全体の製作コストにおいて、螺旋状通路
を形成するためのコストが大きな割合を占めることとな
るが、本発明のように螺旋状通路の数を少なくすること
ができればスパイラルダイの製作コストを大幅に低減さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスパイラルダイの側面断面図であ
る。
【図2】上記スパイラルダイを用いたインフレーション
成形装置の全体図である。
【図3】上記スパイラルダイにおける螺旋状通路部の部
分拡大断面図である。
【図4】上記スパイラルダイによって成形されたインフ
レーションフィルムの軸方向と直角な方向の断面図であ
る。
【図5】本発明に係る他のスパイラルダイの側面断面図
である。
【図6】上記スパイラルダイによって成形されたインフ
レーションフィルムの軸方向と直角な方向の断面図であ
る。
【図7】本発明に係る他のスパイラルダイにおける螺旋
状通路部の部分拡大断面図である。
【図8】本発明に係る他のスパイラルダイの側面断面図
である。
【図9】本発明に係る他のスパイラルダイの側面断面図
である。
【図10】本発明に係る他のスパイラルダイの側面断面
図である。
【図11】上記スパイラルダイにおける螺旋状通路部の
部分拡大断面図である。
【図12】本発明に係る他のスパイラルダイの側面断面
図である。
【図13】上記スパイラルダイによって成形されたイン
フレーションフィルムの軸方向と直角な方向の断面図で
ある。
【図14】本発明に係る他のスパイラルダイの側面断面
図である。
【図15】従来のスパイラルダイの側面断面図である。
【図16】従来のスパイラルダイの側面断面図である。
【符号の説明】
3,13,33,63,73,83,103 スパイラ
ルダイ 36,136,236,336,436,536,73
6,836,936,1036,1536 螺旋状通路 37,137,337,737,837,1037 環
状通路 50 樹脂バブル 50′ インフレーションフィルム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方に突出したテーパ突起を有する内側
    部材と、前記テーパ突起を嵌合受容する受容部を有して
    前記内側部材の外側に配設される外側部材とを有してな
    り、押出成形に用いられるスパイラルダイであって、 前記内側部材と前記外側部材との嵌合部において、押出
    方向軸回りに上方に向かう螺旋状に形成されて内部を溶
    融樹脂が通る螺旋状通路と、この螺旋状通路の押出方向
    先方に繋がって環状樹脂を上方に吐出させる環状通路と
    を有し、 前記螺旋状通路が、前記テーパ突起の外周面に形成され
    た内側螺旋溝と前記受容部の内周面に形成された外側螺
    旋溝とから略円形の断面形状に形成され、 前記内側螺旋溝に繋がって前記螺旋状通路に前記溶融樹
    脂の供給を行う内側流入孔が前記内側部材に形成され、 前記外側螺旋溝に繋がって前記螺旋状通路に前記溶融樹
    脂の供給を行う外側流入孔が前記外側部材に形成されて
    いることを特徴とするスパイラルダイ。
  2. 【請求項2】 前記内側流入孔と前記外側流入孔との間
    において前記螺旋状通路に繋がって前記螺旋状通路に前
    記溶融樹脂の供給を行う中間流入孔が、前記内側部材お
    よび前記外側部材の少なくとも一方側に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のスパイラルダイ。
  3. 【請求項3】 平坦な上端面を有する下側部材と、前記
    上端面に密接する下端面を有して前記下側部材の上側に
    配設される上側部材とを有してなり、押出成形に用いら
    れるスパイラルダイであって、 前記下側部材と前記上側部材との密接部において、押出
    方向軸回りに径方向内方に向かう螺旋状に形成されて内
    部を溶融樹脂が通る螺旋状通路と、この螺旋状通路の押
    出方向先方に繋がって環状樹脂を上方に吐出させる環状
    通路とを有し、 前記螺旋状通路が、前記上端面に形成された下側螺旋溝
    と前記下端面に形成された上側螺旋溝とから略円形の断
    面形状に形成され、 前記下側螺旋溝に繋がって前記螺旋状通路に前記溶融樹
    脂の供給を行う下側流入孔が前記下側部材に形成され、 前記上側螺旋溝に繋がって前記螺旋状通路に前記溶融樹
    脂の供給を行う上側流入孔が前記上側部材に形成されて
    いることを有することを特徴とするスパイラルダイ。
  4. 【請求項4】 前記下側流入孔と前記上側流入孔との間
    において前記螺旋状通路に繋がって前記螺旋状通路に前
    記溶融樹脂の供給を行う中間流入孔が、前記下側部材お
    よび前記上側部材の少なくとも一方側に形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のスパイラルダイ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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