JPH10165942A - 浄水供給装置 - Google Patents

浄水供給装置

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JPH10165942A
JPH10165942A JP35270696A JP35270696A JPH10165942A JP H10165942 A JPH10165942 A JP H10165942A JP 35270696 A JP35270696 A JP 35270696A JP 35270696 A JP35270696 A JP 35270696A JP H10165942 A JPH10165942 A JP H10165942A
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JP
Japan
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purified water
bottle
container
containers
water
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JP35270696A
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Kenji Nose
健嗣 野瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】上部容器と下部容器との分割構造により上部容
器の可搬性の向上を図ることができ、かつ容器を逆向き
に変更する必要がなく、また上方へ付勢された環状シー
ル手段を設けることで、充分なシール性確保を図ること
ができるのは勿論、流出口側の容積部を環状シール手段
内に挿入することにより、両容器の離反時に環状シール
手段上部から水が溢れるのを確実に防止することができ
る浄水供給装置の提供を目的とする。 【解決手段】浄水受口に取付けられる下部容器8と、下
部容器8の上部に取付けられる上部容器7とを備え、上
記両容器7,8の接合時に上部容器7の流出口42から
水を下部容器8の流入口49へ流下させる浄水供給装置
であって、少なくとも両容器7,8の接合時に上記流出
口42周辺部をシールする上方へ付勢させた環状シール
手段60を設けると共に、上記流出口42側の容積部4
1を環状シール手段60内へ挿入させたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば飲料水を
冷却または加温して供給するような浄水供給装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例の浄水供給装置としては、
例えば図12に示すような構造の装置がある。すなわち
装置本体90のトップデッキ部90aに浄水受口91を
形成し、装置本体90の内部には浄水受口91から供給
される浄水を冷却、加温する冷却装置、加温装置を配設
すると共に、装置本体90の前面には弁部材92を有す
る蛇口形状の冷水出口管93と、弁部材94を有する蛇
口形状の温水出口管95とを取付ける一方、上述の浄水
受口91に対して、その内部にミネラルウオータが貯留
された内容量10〜15リットルのボトル96のポート
部97を臨設すべく構成した浄水供給装置である。
【0003】この従来装置によれば、上述のポート部9
7に着脱自在に取付けられたキャップ98を外した後
に、通常姿勢αのボトル96を逆向きβと成して、この
ボトル96のポート部97を浄水受口91に臨設する
と、装置本体90に内蔵された冷却装置、加温装置の作
用により必要時に上述の各出口管93,95から必要量
の浄水を流出させて、飲用することができる。
【0004】しかし、この従来装置にあっては次のよう
な問題点があった。つまり、上述の装置本体90はミネ
ラルウオータ専用の内部構造を有し、高価なミネラルウ
オータを用いる必要があり、加えて比較的重量の重い通
常姿勢αのボトル96を逆向きβと成す必要があり、作
業性が極めて悪い問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、上部容器と下部容器との分割構造により上
部容器の可搬性の向上を図ることができ、かつ容器を逆
向きに変更する必要がなく、また上方へ付勢された環状
シール手段を設けることで、充分なシール性確保を図る
ことができるのは勿論、流出口側の容積部を環状シール
手段内に挿入することにより、両容器の離反時に環状シ
ール手段上部から水が溢れるのを確実に防止することが
できる浄水供給装置の提供を目的とする。
【0006】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、上記両容器の接合時
にこれら両容器を係合する解除可能な係合手段を設ける
ことで、上部容器が空になっても環状シール手段の上方
付勢力により上部容器が上動するのを防止することがで
きる浄水供給装置の提供を目的とする。
【0007】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、上述の下
部容器にフィルタを着脱可能に取付けることで、水道水
からカルキ、重金属、バクテリア、細菌等を除去して容
易に浄水を得ることができ、またフィルタ交換も容易な
浄水供給装置の提供を目的とする。
【0008】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の目的と併せて、上述のフィルタは中
空糸膜を備えることで、水道水中に含まれる赤さび、微
細なゴミ等を確実に除去浄化することができ、極めて城
室なミネラルウォータを得る浄水供給装置の提供を目的
とする。
【0009】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1,2,3もしくは4記載の発明の目的と併せて、
浄水供給量(使用量)に対応して下部容器内の浄水を浄
水受口に注出することができると共に、フロート取付け
構造の大幅な簡略化を図ることができる浄水供給装置の
提供を目的とする。
【0010】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1,2,3,4もしくは5記載の発明の目的と併せ
て、上部容器に設けられる弁手段と保持手段との間にク
リアランスを形成することで、このクリアランスにより
水が確実に流動して、保持手段内に水が滞留、残留する
のを確実に防止することができる浄水供給装置の提供を
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、浄水受口に取付けられる下部容器と、下部容
器の上部に取付けられる上部容器とを備え、上記両容器
の接合時に上部容器の流出口から水を下部容器の流入口
へ流下させる浄水供給装置であって、少なくとも両容器
の接合時に上記流出口周辺部をシールする上方へ付勢さ
せた環状シール手段を設けると共に、上記流出口側の容
積部を環状シール手段内へ挿入させた浄水供給装置であ
ることを特徴とする。
【0012】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、上記両容器の接合時
にこれら両容器を係合する解除可能な係合手段が設けら
れた浄水供給装置であることを特徴とする。
【0013】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の構成と併せて、上記下部
容器にはフィルタが着脱可能に取付けられた浄水供給装
置であることを特徴とする。
【0014】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の構成と併せて、上記フィルタは中空
糸膜を備えた浄水供給装置であることを特徴とする。
【0015】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項1,2,3もしくは4記載の発明の構成と併せて、
上記下部容器の下方に浄水受口の水位に対応して上下動
するフロートを設け、該フロートは下部容器側の部材に
対して上下動可能に捻回装着された浄水供給装置である
ことを特徴とする。
【0016】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1,2,3,4もしくは5記載の発明の構成と併せ
て、上記上部容器には流出口を開閉可能に閉止する弁手
段と、弁手段を保持する保持手段とを設け、これら両手
段間には水が滞留しないようにクリアランスが形成され
た浄水供給装置であることを特徴とする。
【0017】
【発明の作用及び効果】この発明の請求項1記載の発明
によれば、上部容器と下部容器との2つの容器からなる
容器分割構造と成したので、上部容器移動時(持ち運び
時)における該容器の軽量化、可搬性の向上を達成する
ことができ、また容器を逆向きに変更する必要がないた
め、容器着脱の作業性向上を図ることができる。
【0018】さらに上方へ付勢された環状シール手段で
両容器接合時の流出口周辺部をシールするので、充分な
シール性が確保され、上部容器内に大気圧が作用しても
水が漏れない。しかも、上述の環状シール手段内に流出
口側の容積部を挿入したので、この容積部にて環状シー
ル手段内上部の水を排除するので、両容器の離反時に水
位や離反振動力に起因して環状シール手段の上部から水
が溢れるのを確実に防止することができる効果がある。
【0019】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、上述の両容器
の接合時にこれら両容器を係合する係合手段を設けたの
で、上部容器が空になった時、環状シール手段の上方付
勢力により上部容器が上動しようとするのを上述の係合
手段にて確実に防止することができる効果がある。
【0020】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1もしくは2記載の発明の効果と併せて、上
述の下部容器にフィルタを着脱可能に取付けたので、水
道水から容易に浄水を得ることができるのは勿論、フィ
ルタを通過する流水速度を遅くして、フィルタによる浄
化時間増大を図って、カルキ、重金属、バクテリア、細
菌等を充分に除去浄化することができる。かつフィルタ
内を流水が逆流することがなく、一旦トラップしたカル
キ、重金属、バクテリア等の放出が阻止できる。加えて
上述のフィルタ表面には常時上部容器からの水道水が接
触して、このフィルタ表面に空気が接触するのを防止し
て、細菌の増殖を抑止することができる効果があり、フ
ィルタ交換も容易に行なうことができる。
【0021】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項3記載の発明の効果と併せて、上述のフィル
タは中空糸膜を備えているので、水道水中の赤さび、そ
の他微細なゴミ等の除去浄化効率を大幅に向上させるこ
とができ、極めて城室なミネラルウォータを得ることが
できる効果がある。
【0022】この発明の請求項5記載の発明によれば、
上記請求項1,2,3もしくは4記載の発明の効果と併
せて、上述のフロートを下部容器側の部材に対して上下
動可能に捻回装着したので、浄水供給量(使用量)に対
応して下部容器内の浄水を浄水受口に注出制御すること
ができると共に、フロート取付け構造の大幅な簡略化を
図ることができる効果がある。
【0023】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項1,2,3,4もしくは5記載の発明の効果
と併せて、上部容器に設けられる弁手段と保持手段との
間にクリアランスを形成したので、このクリアランスに
より水が確実に流動して、保持手段内に水が滞留、残留
するのを確実に防止することができる効果がある。
【0024】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は浄水供給装置を示し、図1において、こ
の浄水供給装置の装置本体1(装置本体1側の構成につ
いては図12と同様である)のトップデッキ部2には上
方が開口した浄水受口3を形成し、断面凹状の浄水貯留
部4に浄水Bを貯留すべく構成している。上述の浄水受
口3に嵌着部5(図2参照)を介して着脱可能に取付け
られる容器6(以下ボトルと称する)は、上下に2分割
されたアッパボトル7とロアボトル8とを備え、共に外
方からの残量確認ができるように透明もしくは半透明合
成樹脂で形成される。
【0025】上述のロアボトル8の上面周縁部一側には
図2、図3に示すようにアッパボトル7の上端近傍まで
延出して、エア抜き作用と位置決め作用とを兼ねるテー
パ状の第1中空部9が一体形成され、この第1中空部9
の上端内側にはエアベント孔10が突設形成されてい
る。また上述のロアボトル8の上面周縁部他側には同図
に示すように第1中空部9の高さよりも低い略台形状の
第2中空部11が一体形成され、これら2つの上方へ突
出する第1および第2の各中空部9,11により対応形
成のアッパボトル7を位置決め、センタリングすべく構
成している。また上述のロアボトル8の外周部には環状
の凹状リブ8bおよび環状の凸状リブ8cを一体形成し
て、ボトル剛性を向上すべく構成している。
【0026】一方、上述のアッパボトル7は図1に示す
如くその上端に取手12を一体形成すると共に、水道水
Aを注入する比較的開口面積が広い注入口13を形成し
て、この注入口13を開閉可能なリッド14(開閉手
段)で蓋っている。
【0027】また上述のアッパボトル7は図4に示す如
く、その一側周縁部には第1中空部9と対応するテーパ
状の第1凹部7bを形成すると共に、下面周縁部他側に
は第2中空部11と対応する略台形状の第2凹部7cを
形成している。さらに、上述のアッパボトル7のスカー
ト部7dの下端にはその円周方向複数箇所に円弧状の突
起7eを一体形成して、接地面積の縮小を図ることで、
アッパボトル7の底面が汚れにくい構造と成している。
【0028】ここで、上述のロアボトル8の天壁8aに
は突起15,15を一体形成して、これらの各突起1
5,15の所定部に凹部15aを形成する一方、アッパ
ボトル7の底壁7aには上述の凹部15aに係合する係
合片16aをもったホルダ16,16を取付けている。
【0029】上述の各一対の係合辺16aはホルダ16
に突没可能に内蔵され、かつスプリング(図示せず)に
より突出方向へバネ付勢されており、図1の左側のホル
ダ16のバネ力は右側のホルダ16のバネ力よりも弱く
設定されている。
【0030】而して、ロアボトル8にアッパボトル7を
接合する時、ロアボトル8側の突起15の凹部15aに
アッパボトル7側のホルダ16の係合片16aがワンタ
ッチ係合され、係合解除時にはバネ力の弱い側のホルダ
16を先に外した後に、バネ力の強い側(図1の右側)
のホルダ16を外すことで、アッパボトル7をロアボト
ル8から容易に取外すように構成している。
【0031】ところで、図1、図5、図6に示すように
ロアボトル8のロアデッキ17はパッキング18,18
を介して上下の筒部材19,20を螺合固定している。
上側の筒部材19はそのトップデッキ面に複数の開口2
1を有し、下側の筒部材20は注出口22および弁座2
3を有すると共に、外周面には図2、図3にも示すよう
な逆L字状のフロート配設用の溝部24を有するもので
ある。
【0032】また上述のロアボトル8におけるロアデッ
キ17の下方には浄水受口3の浄水Bの水位W1,W2
に対応して上下動するフロート25を設けている。この
フロート25の中央部分は偏平に形成され、この偏平部
26に筒状のアタッチメント27が一体的に嵌着されて
いる。このアタッチメント27の下部においてその径方
向内方にはスポーク28を介して円筒状の弁ホルダ29
が合成樹脂により一体形成され、この弁ホルダ29には
球弁構造のシール部材30を配置して、開閉手段31を
構成している。
【0033】また上述のアタッチメント27の上部にお
いてその径方向内方には円周上3個又は4個の突起27
aを部分的に一体形成し、これら突起27aを下部容器
8側の筒部材20における溝部24に対して上下動可能
に捻回装着することで、このアタッチメント27を介し
てフロート25を筒部材20に取付けている。
【0034】上述の開閉手段31は、浄水受口3の水位
W1,W2に対応して上下動するフロート25に連動し
て、水位降下時(図5のW1参照)にロアボトル8下端
の注出口22を開放し、水位上昇時(図6のW2参照)
に該注出口22を閉止し、浄水受口3に対する注出制御
を行なう。
【0035】ところで、図7乃至図10に示すように上
述のアッパボトル7の底壁7aには上下の筒部材32,
33を介して弁機構34を構成すると共に、ロアボトル
8の天壁8aに形成された広口の開口部35には内部の
洗浄時に洗浄者の手が容易に入る大きさ例えば直径約1
0cmのキャップ部材36を着脱自在に取付けている。
【0036】また、このキャップ部材36の中央部に一
体形成した筒部37には上述の弁機構34と対向する弁
機構38を構成する一方、上述の筒部37の下端にはリ
ング部材39を介してフィルタ40を取付けて、このフ
ィルタ40をロアボトル8内に位置させている。このフ
ィルタ40は水道水A中に含有するカルキ、重金属、バ
クテリア、細菌等を除去浄化してクリーンな浄水Bを得
るための濾過手段であるが、その詳細構造については図
11を参照して後述する。
【0037】上述のアッパボトル7側の弁機構34は次
の如く構成している。すなわち筒部材33の中央下部に
容積部としての筒部41を一体形成し、この筒部41の
中央に流出口42を形成している。また筒部41の内周
面に形成された複数のガイド溝43に沿ってスプリング
44に抗して上下動可能な弁ホルダ45(保持手段)を
設け、この弁ホルダ45に保持されて上述の流出口42
を開閉する半球弁タイプの出口シール部材46(弁手
段)を設けている。
【0038】上述の弁ホルダ45の外周には放射状に延
びる複数のガイド片45aが一体形成され、このガイド
片45aがガイド溝43内に摺動自在に配設されて、弁
ホルダ45および出口シール部材46の上下動を案内す
る。また上述の出口シール部材46を半球状に形成する
ことで、バリ状部の発生を防止するので、流出口42に
は常に球状面が圧接して良好なシール効果を発揮する。
さらに出口シール部材46の軸部と円筒状の弁ホルダ4
5との間には、これら両者間に水が滞留しないようにク
リアランスが形成されている。
【0039】上述のロアボトル8側の弁機構38は次の
如く構成している。すなわち、キャップ部材36の筒部
37の径方向内方にスポーク47を介してその上端面が
ストッパを兼ねる円筒状の弁ホルダ48を合成樹脂によ
り一体形成し、この弁ホルダ48の周辺下部には水道水
Aを流入する流入口49(図10参照)および環状の弁
座50を一体形成すると共に、上述の弁ホルダ48に上
下動可能に配設した弁ピストン51の下部にはゴム製等
の入口シール部材52を、上部にはスプリングリテーナ
53をそれぞれ取付け、かつスポーク47上面とスプリ
ングリテーナ53下面との間にコイルスプリング54を
介設して、上述の弁機構38を構成している。
【0040】しかも、上述の筒部37における隔壁55
の上部に形成された凹部56には、上端に環状のパッキ
ング57が固設されてなるスライドリング58を配設
し、このスライドリング58と隔壁55との間のバネ力
の強いコイルスプリング59を介設して環状シール装置
60を構成し、両ボトル7,8の接合時に容積部として
の筒部41が環状シール装置60内へ挿入するように構
成している。
【0041】上述の環状シール装置60はアッパボトル
7とロアボトル8とが離間された状態下にあっては図7
に示す如く上述のコイルスプリング59のバネ付勢で凹
部56より上方へ突出されており、少なくともアッパボ
トル7およびロアボトル8の接合時に上述の流出口42
の周辺部(詳しくは筒部材33の底面)をシールする環
状シール手段である。
【0042】ここで、上述のパッキング57はその垂下
部が押え部材61によりキャップ部材36の段差部62
に固定されている。また前述のアッパボトル7側の筒部
材32におけるトップデッキ面には複数の開口63が形
成されている。ここで、上述の各コイルスプリング5
9,44,54のバネ力をS59,S44,S54とす
ると、S59>S44>S54の関係式が成立するよう
に、これらの各バネ力が設定されている。
【0043】而して、図7、図8、図9、図10の順に
ロアボトル8に対してアッパボトル7を接合する時に
は、まず図7に示す位置のアッパボトル7を図8の位置
まで下降させて、同図に示すように環状シール装置60
のパッキング57で筒部材33の底面をシールし、この
パッキング57によるシール状態が確保された条件下に
おいてアッパボトル7をさらに下げると、図9に示すよ
うに上側の出口シール部材46に下側の弁ピストン51
が当接し、さらにアッパボトル7が下降されることによ
り図10に示すように下側の弁ピストン51のスプリン
グリテーナ53がストッパを兼ねる弁ホルダ48の上端
まで押し下げられて停止(弁ピストン51の下降量は約
3mmに設定)し、この時、入口シール部材52で流入口
49を開放し、次に上側の出口シール部材46が上動し
て、この出口シール部材46で流出口42を開放する。
【0044】したがってアッパボトル7内の水道水Aは
流出口42、環状シール装置60の内部、凹部56、流
入口49、リング部材39の内部を介してロアボトル8
内のフィルタ40に流入し、このフィルタ40で水道水
Aが浄化されて浄水Bとなるが、両ボトル7,8間はパ
ッキング57で完全にシールされている。また環状シー
ル装置60内には容積部としての筒部41が挿入されて
いる。
【0045】逆に、図10、図9、図8、図7の順にロ
アボトル8に対してアッパボトル7を上方へ持ち上げて
離反させる時には、環状シール装置60におけるパッキ
ング57でアッパボトル7の底面、詳しくは筒部材33
の下面のシール状態を確保した状態下において、まず図
10の状態から図9に示すようにアッパボトル7を持ち
上げると、スプリング力の関係により先に出口シール部
材46で流出口42が閉塞され、次に入口シール部材5
2で流入口49(図10参照)が閉塞される。
【0046】この流入口49(図10参照)および流出
口42が共に完全に閉塞された図9の状態から図8の状
態に至るまでの間(具体的には図9の状態からアッパボ
トル7が約4mm上動して図8の状態に至るまでの間)は
上述の環状シール装置60におけるパッキング57でア
ッパボトル7の底面シール状態が維持され、図8の状態
を経て図7に示すようにアッパボトル7はさらに上方へ
持ち上げられて、水漏れを確実に阻止することができる
ように構成している。なお、図7乃至図10において、
64はキャップ部材36と開口部35上端との間に介設
したシール部材である。
【0047】次に図11を参照してフィルタ40の構成
について説明する。このフィルタ40は合成樹脂により
一体形成されたフィルタケース65と、このフィルタケ
ース65の上端開口部に溶着された蓋部材66と、この
蓋部材66に一体形成され前述のリング部材39下端の
ネジ部に対して着脱自在に取付けられる嵌合部67とを
備えている。
【0048】またフィルタケース65の内部底面には放
射状に延びる複数の立壁68と、インナケース69と、
開口部70とが形成され、上述の立壁68上にはフラン
ネル(flannel) もしくは不織布のような通水性の支持部
材71を介してフィルタエレメント72を配設してい
る。さらに上述のインナケース69内には筒状のホルダ
73で囲繞された多数本の中空糸膜74を配設し、開口
部70の下部においてホルダ73の外周とインナケース
69の内周との間をパッキング75でシールしている。
【0049】ここで、上述の中空糸膜74はその全てを
逆U字と成してインナケース69内に配置したものであ
るが、図面では簡略的に図示している。また上述の中空
糸膜74は直径0.3mmの中空糸に対して10万分の4
mm程度の極細孔が多数形成されたものである。このフィ
ルタ40はエレメント72と中空糸膜74とで二重濾過
構造を成している。
【0050】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下作用を説明する。まず、ロアボトル8の嵌着部
5を浄水受口3に着脱可能に取付けて、このロアボトル
8を浄水供給装置の装置本体1にセットする。
【0051】次にロアボトル8に対してアッパボトル7
を位置決め装着する。つまりロアボトル8側の2つの突
出状の中空部9,11にアッパボトル7側の凹部7b,
7cを符合させて両者7,8がセンタリングされるよう
に取付ける。この時、これら両ボトル7,8は係合手段
(凹部15a、係合片16a参照)によりセンタリング
を兼ねつつ係合される。次にアッパボトル7内に水道水
Aを供給する。なお、予め水道水Aの貯留したアッパボ
トル7をロアボトル8に装着してもよい。
【0052】両ボトル7,8の接合完了時には図10の
状態となるので、アッパボトル7内の水道水Aは一端、
ロアボトル8側のフィルタ40内に流入し、このフィル
タ40で二段階に浄化された浄水Bがロアボトル8内に
供給され、この時のエアは第1中空部9、その上端内側
に形成されたエアベント孔10を介してエアベントされ
る。ここで、上述のエアベント孔10は上端外側に形成
してもよいが、実施例で示した如く、上端内側に形成す
ると、塵埃等の侵入が効果的に防止される。
【0053】ロアボトル8内に供給された浄水Bは同ボ
トル8下部の開閉手段31を介して浄水受口3の断面凹
状の浄水貯留部4に注水供給され、この浄水貯留部4内
の水位が図6に示す所定水位W2に達すると、シール部
材30で注出口22が自動的に閉止されて、ロアボトル
8から浄水受口3への注水が自動的に停止される一方、
浄水Bの使用により水位W2が図5に示す所定水位W1
に減少すると、自動的に注水が開始される。
【0054】ところで、上述の浄水供給装置は、アッパ
ボトル7とロアボトル8との2つの容器からなる容器分
割構造と成したので、アッパボトル7の移動時(持ち運
び時)における該ボトル7の軽量化、可搬性の向上を達
成することができ、またボトルを逆向きに変更する必要
がないため、ボトル着脱の作業性向上を図ることができ
る。
【0055】さらに上方へ付勢された環状シール装置6
0でボトル7,8接合時の流出口周辺部をシールするの
で、充分なシール性が確保され、アッパボトル7内に大
気圧が作用しても水が漏れない。しかも、上述の環状シ
ール装置60内に流出口42側の容積部(筒部41参
照)を挿入したので、この容積部にて環状シール装置6
0内上部の水を排除するので、ボトル7,8の離反時に
水位や離反振動力に起因して環状シール装置60の上部
から水が溢れるのを確実に防止することができる効果が
ある。つまり環状シール装置60内の水位を図9におけ
る筒部41のロアデッキ面に止めることができるので、
オーバフローを完全に阻止することができる。
【0056】また、上述のボトル7,8の接合時にこれ
らボトル7,8を係合する係合手段(凹部15a、係合
片16a参照)を設けたので、アッパボトル7が空にな
った時、環状シール装置60の上方付勢力によりアッパ
ボトル7が上動しようとするのを上述の係合手段にて確
実に防止することができる効果がある。
【0057】さらに、上述のロアボトル8にフィルタ4
0を着脱可能に取付けたので、水道水Aから容易に浄水
Bを得ることができ、従来の如き高価なミネラルウオー
タを必要とせず、ランニングコストの低減を図ることが
できるのは勿論、フィルタ40を通過する流水速度を遅
くして、フィルタ40による浄化時間増大を図って、カ
ルキ、重金属、バクテリア、細菌等を充分に除去浄化す
ることができる。かつフィルタ40内を流水が逆流する
ことがなく、一旦トラップしたカルキ、重金属、バクテ
リア等の放出が阻止できる。加えて上述のフィルタ40
表面には常時アッパボトル7からの水道水Aが接触し
て、このフィルタ40表面に空気が接触するのを防止し
て、細菌の増殖を抑止することができる効果があり、フ
ィルタ交換も容易に行なうことができる。
【0058】加えて、上述のフィルタ40は中空糸膜7
4を備えているので、細菌等を2重に除去できると共
に、水道水A中の赤さび、その他微細なゴミ等の除去浄
化効率を大幅に向上させることができ、極めて城室のミ
ネラルウォータを得る効果がある。
【0059】また、上述のフロート25をロアボトル8
側の部材(筒部材20参照)に対して上下動可能に捻回
装着したので、浄水供給量(使用量)に対応してロアボ
トル8内の浄水Bを浄水受口3に自動注出制御すること
ができると共に、フロート25取付け構造の大幅な簡略
化を図ることができる効果がある。なお、このフロート
25は浄水Bの流動力では回動せず、その取外し時には
図6に示す状態よりさらにフロート25を上方へ押し上
げて、取付け時と逆方向に捻回させると取外すことがで
きる。
【0060】さらに、アッパボトル7に設けられる弁手
段(出口シール部材46参照)と保持手段(弁ホルダ4
5参照)との間にクリアランスを形成したので、このク
リアランスにより水が確実に流動して、保持手段内に水
が滞留、残留するのを確実に防止することができる効果
がある。
【0061】加えて、実施例で示した如く、アッパボト
ル7をロアボトル8に接合する時、アッパボトル7側の
流出口42が最後に開放するので、これら両ボトル7,
8の接合時においてアッパボトル7からの水漏れを確実
に阻止することができる効果がある。
【0062】また、互いに接合されたロアボトル8から
アッパボトル7を上方へ持ち上げて離反する時、ロアボ
トル8の流入口49(図10参照)が入口シール部材5
2で、またアッパボトル7の流出口42が出口シール部
材46でそれぞれ完全閉塞された後も、アッパボトル7
を所定離反量以上に持ち上げるまでは環状シール装置6
0のパッキング57によりアッパボトル7底面のシール
保持を維持することができるので、アッパボトル7の離
反持上げ時における水漏れを確実に阻止することができ
る効果がある。
【0063】さらに、上述のロアボトル8の上面周縁部
にアッパボトル7の上端近傍まで延出したエア抜きと位
置決めとを兼ねる第1中空部9が一体形成されているの
で、容器と別体構成のエア抜きパイプをアッパボトル7
内に別途立設することなく、構成の簡略化を図りつつ確
実にエア抜きを行うことができて、上下の両ボトル7,
8内の洗浄作業の容易化を図ることができると共に、上
述の第1中空部9により上下の各ボトル7,8の位置決
めを達成することができる効果がある。
【0064】さらにまた、第1および第2の各中空部
9,11をロアボトル8側に、第1および第2の各凹部
7b,7cをアッパボトル7側にそれぞれ形成すると、
両ボトル7,8の位置決めのみならず、両ボトル7,8
間のセンタリングを図ることができる効果がある。この
ように上記の浄水供給装置によれば、低コストで安全か
つ便利なうえ占有スペースも小さく軽量、クリーンな装
置を提供することができる。
【0065】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の下部容器は、実施例のロアボトル
8に対応し、以下同様に、上部容器は、アッパボトル7
に対応し、環状シール手段は、環状シール装置60に対
応し、容積部は、筒部41に対応し、係合手段は、凹部
15aおよび係合片16aに対応し、下部容器側の部材
は、筒部材20に対応し、弁手段は、出口シール部材4
6に対応し、保持手段は、弁ホルダ45に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるもの
ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の浄水供給装置を示す断面図。
【図2】 ロアボトルの外観図。
【図3】 図2の右側面図。
【図4】 アッパボトルの外観図。
【図5】 ロアボトル下方部におけるフロート連結構造
を示す説明図。
【図6】 開閉手段による注出口閉止時の説明図。
【図7】 両ボトル完全離反時の断面図。
【図8】 環状シール手段によるシール時の説明図。
【図9】 弁当接時の説明図。
【図10】 両ボトル接合時の説明図。
【図11】 フィルタの断面図。
【図12】 従来の浄水供給装置を示す概略斜視図。
【符号の説明】
3…浄水受口 7…アッパボトル 8…ロアボトル 15a…凹部 16a…係合片 20…筒部材 25…フロート 40…フィルタ 41…筒部 42…流出口 45…弁ホルダ 46…出口シール部材 49…流入口 60…環状シール装置 74…中空糸膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】浄水受口に取付けられる下部容器と、下部
    容器の上部に取付けられる上部容器とを備え、上記両容
    器の接合時に上部容器の流出口から水を下部容器の流入
    口へ流下させる浄水供給装置であって、少なくとも両容
    器の接合時に上記流出口周辺部をシールする上方へ付勢
    させた環状シール手段を設けると共に、上記流出口側の
    容積部を環状シール手段内へ挿入させた浄水供給装置。
  2. 【請求項2】上記両容器の接合時にこれら両容器を係合
    する解除可能な係合手段が設けられた請求項1記載の浄
    水供給装置。
  3. 【請求項3】上記下部容器にはフィルタが着脱可能に取
    付けられた請求項1もしくは2記載の浄水供給装置。
  4. 【請求項4】上記フィルタは中空糸膜を備えた請求項3
    記載の浄水供給装置。
  5. 【請求項5】上記下部容器の下方に浄水受口の水位に対
    応して上下動するフロートを設け、該フロートは下部容
    器側の部材に対して上下動可能に捻回装着された請求項
    1,2,3もしくは4記載の浄水供給装置。
  6. 【請求項6】上記上部容器には流出口を開閉可能に閉止
    する弁手段と、弁手段を保持する保持手段とを設け、こ
    れら両手段間には水が滞留しないようにクリアランスが
    形成された請求項1,2,3,4もしくは5記載の浄水
    供給装置。
JP35270696A 1996-12-12 1996-12-12 浄水供給装置 Pending JPH10165942A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4744051B2 (ja) * 1999-11-30 2011-08-10 陽介 内藤 ボトル容器用浄水器
CN109805762A (zh) * 2017-11-21 2019-05-28 佛山市顺德区美的饮水机制造有限公司 聪明座和具有其的饮水机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4744051B2 (ja) * 1999-11-30 2011-08-10 陽介 内藤 ボトル容器用浄水器
CN109805762A (zh) * 2017-11-21 2019-05-28 佛山市顺德区美的饮水机制造有限公司 聪明座和具有其的饮水机

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