JPH10165704A - 水系液体中の油分の分離システム - Google Patents

水系液体中の油分の分離システム

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JPH10165704A
JPH10165704A JP33063396A JP33063396A JPH10165704A JP H10165704 A JPH10165704 A JP H10165704A JP 33063396 A JP33063396 A JP 33063396A JP 33063396 A JP33063396 A JP 33063396A JP H10165704 A JPH10165704 A JP H10165704A
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JP
Japan
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oil
aqueous liquid
liquid
tank
coolant liquid
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JP33063396A
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Fushiji Yamamoto
節司 山本
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TAIYO TECHNO KK
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TAIYO TECHNO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クーラント液などの水系液体に分散した油分を
高速で回収して分離し、水系液体の浄化を効率良く行う
ことができ、メンテナンスの容易な水系液体中の油分の
分離システムを提供することを目的とする。 【解決手段】クーラント液CLを収納するタンクTK1
と、クーラント液の上層部に浮上する油OLをクーラン
ト液とともに吸引して回収する回収装置1と、回収装置
1から送られた油及びクーラント液の混合液に対し、デ
ミスターを内蔵した油分分離カートリッジ5を用いて分
離を行う油水分離槽2と、油水分離槽2において分離さ
れたクーラント液をタンクTK1に戻す戻り管路LN1
とを有して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系液体中に分散
した油分の分離システムに関し、例えば、水系切削液又
は水系研削液などの水系クーラント液に混入して分散し
た油分を回収し、クーラント液から油を分離してクーラ
ント液の浄化を行うために利用される。
【0002】
【従来の技術】従来において、切削又は研削などの機械
加工において、切削液又は研削液などの水系クーラント
液が使用される。使用済の水系クーラント液には油が混
入し、混入した油はクーラント液の機能に種々の悪影響
を及ぼす。悪影響の例として、クーラント液の冷却能力
の低下、環境汚染、クーラント液の腐敗による悪臭など
がある。クーラント液に混入した油を分離してクーラン
ト液を浄化するためには、クーラント液内の油分をでき
るだけ高い効率で回収して油水分離を行う必要がある。
【0003】従来において、クーラント液内の油分を回
収するために、円盤状スキマー、ベルトスキマーなどが
用いられている。これらは、回転する円盤又は循環する
ベルトなどによって、クーラント液の上層部に浮上した
油を吸着させて別の場所に運び、別の場所で油を回収す
る。
【0004】また、クーラント液にフロートを浮かべ、
クーラント液の液面よりも低い位置で開口するノズルを
そのフロートに取り付け、クーラント液の上層部に浮上
した油をノズルの開口部から吸引して排出する装置が用
いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した前者
の装置、つまりスキマーを用いた装置では、油分の回収
速度が極めて遅く、クーラント液と油を分離して浄化す
るのに多大の時間を要する。
【0006】また、後者の装置、つまり浮上ノズルを用
いた装置では、ノズルがクーラント液の液面の位置に応
じて上下移動するため、クーラント液の吸引のためのポ
ンプ装置とノズルとの間に可撓性を有したホースを用い
る必要がある。そのため、ホースの経年変化又は劣化に
よって寿命が短くなり、ホースの交換など種々の面倒な
メンテナンスを定期的に行う必要がある。また、浮上ノ
ズルから排出される液体には少なくない量のクーラント
液が混入しており、排出液の量が多くその処理が容易で
はなかった。
【0007】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、クーラント液などの水系液体に分散した油分を高
速で回収して分離し、水系液体の浄化を効率良く行うこ
とができ、メンテナンスの容易な水系液体中の油分の分
離システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るシ
ステムは、水系液体中に分散した油分を分離するための
分離システムであって、前記水系液体を収納するタンク
と、前記水系液体の上層部に浮上する油分を前記水系液
体とともに吸引して回収する回収装置と、前記回収装置
から送られた油分及び水系液体の混合液に対し、デミス
ターを用いて分離を行う分離槽と、前記分離槽において
分離された水系液体を前記タンクに戻す戻り管路と、を
有して構成される。
【0009】請求項2の発明に係るシステムでは、前記
分離槽は、分離タンクと、前記分離タンクの内部を油滴
室とクーラント室とに分離するとともに、液面よりも下
方位置において前記油滴室と前記クーラント室とを連通
させることの可能な仕切り板と、前記油滴室に配置さ
れ、前記デミスターが内蔵されたデミスターカートリッ
ジと、前記油滴室内に溜まった水系液体の上槽部に浮上
した油分を排出するための排出口と、前記クーラント室
内に溜まった水系液体を排出するための排出口と、を有
して構成される。
【0010】請求項3の発明に係るシステムでは、前記
回収装置は、前記水系液体及び油分を流通させるととも
にその流量を制限するための窓部が周壁部に設けられた
有底筒状のハウジングと、前記ハウジングの内側におい
て前記周壁部との間に間隙を有して配置され、前記周壁
部に沿って上下方向に移動可能で前記水系液体よりも比
重が小さい筒状のフロートと、前記ハウジングに対して
固定され、前記ハウジングの内部の前記フロートの上端
縁よりも下方位置において開口部が設けられた排出用管
路と、を有して構成される。
【0011】次に、分離システムの作用を図1、6,7
を参照して説明する。図1において、油水分離システム
テムSTは、クーラント液CLを収納したタンクTK
1、タンクTK1の内部に設置された回収装置1、ポン
プPM1、クーラント液CL中に分散した油OLを分離
するための油水分離槽2、回収タンクTK2、ドレン
7、クーラント液用のポンプPM2、及び管路LN1〜
5などからなる。
【0012】クーラント液CLは、クーラント液CLに
油OLが分散した状態であるが、タンクTK1内におい
て油OLの多くは徐々にクーラント液CLの上層に浮上
する。これと並行して、上層の油OL及びクーラント液
CLは、ポンプPM1により吸引され、回収装置1の作
用によって管路LN1に排出され、油水分離槽2に送り
込まれる。クーラント液CLと油OLとの混合液は、油
水分離槽2においてクーラント液CLと油OLとに分離
され、油OLは排出口PT1から回収タンクTK2に排
出され、クーラント液CLは排出口PT2から排出され
管路LN2を通ってタンクTK1に戻る。
【0013】図6において、クーラント液CLの上層部
には油OLが浮上している。クーラント液CL及び油O
Lは、ハウジング11のスリット113a〜d、及びハ
ウジング11とフロート12との間の間隙を通って内部
に流入し、内部を満たしている。フロート12は、クー
ラント液CL及び油OLにより浮力を受け、その上端縁
が液面FLよりも上方に突出した状態で静止している。
【0014】ポンプPM1によって吸引を行うと、ハウ
ジング11内のクーラント液CLなどは排出用管路13
から吸引されて外部へ排出される。これによって、図7
に示すように、ハウジング11内における液面FLが低
下し、これにともなってフロート12が下方へ移動す
る。そうすると、フロート12の上端縁がハウジング1
1の外部の液面FLよりも低くなり、外部の油OLはフ
ロート12の上端縁を乗り越えて内部に流入する。ハウ
ジング11の内部に流入した油OLは、排出用穴131
から吸引されて排出される。
【0015】なお、水系液体とは、他の液体を溶解させ
る溶剤系液体に相対するものであり、他の液体が分散な
どによって混在することのできる液体である。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る油水分離シス
テムテムSTの回路図、図2は油水分離槽2の断面図、
図3は油水分離槽2の正面図及び平面図、図4は油分分
離カートリッジ5の正面断面図、図5は油分分離カート
リッジ5の側面図である。
【0017】図1において、油水分離システムテムST
は、クーラント液CLを収納したタンクTK1、タンク
TK1の内部に設置された回収装置1、ポンプPM1、
クーラント液CL中に分散した油OLを分離するための
油水分離槽2、回収タンクTK2、ドレン7、クーラン
ト液用のポンプPM2、及び管路LN1〜5などからな
る。
【0018】タンクTK1に収納されたクーラント液C
Lは、管路LN4を介しポンプPM2によって工作機械
MCに供給された後、使用済のクーラント液CLとして
管路LN5を介してタンクTK1に戻る。使用済のクー
ラント液CLは、クーラント液CLに油OLが分散した
状態であるが、タンクTK1内において油OLの多くは
徐々にクーラント液CLの上層に浮上する。
【0019】これと並行して、上層の油OL及びクーラ
ント液CLは、ポンプPM1により吸引され、回収装置
1の作用によって管路LN1に排出され、油水分離槽2
に送り込まれる。クーラント液CLと油OLとの混合液
は、油水分離槽2においてクーラント液CLと油OLと
に分離され、油OLは排出口PT1から回収タンクTK
2に排出され、クーラント液CLは排出口PT2から排
出され管路LN2を通ってタンクTK1に戻る。
【0020】図2を参照して、油水分離槽2の内部に
は、デミスター式の油分分離カートリッジ5、及び仕切
り板51が設けられている。油分分離カートリッジ5に
は、混合液の上昇流が通過するようにデミスター41が
配置されている。
【0021】油水分離槽2の内部は、仕切り板51によ
って、油分分離カートリッジ5から浮上する油OLの存
在する大きい部屋である油滴室52と、油分分離カート
リッジ5から浮上する油OLの流入しない小さい部屋で
あるクーラント室53とに仕切られている。なお、仕切
り板51の下方は開口しているので、油滴室52とクー
ラント室53とは底部近辺において連通している。
【0022】図3に示すように、油水分離槽2は、ポン
プPM1及びそのモータMを収納したポンプ室3と一体
化され、1つのユニットUTとして構成されている。図
4及び図5に示すように、油分分離カートリッジ5は、
ケーシング40、パンチングメタルからなりケーシング
40の内部の下層に設けられた中板43、中板43の上
に載置されたデミスター41、パンチングメタルからな
りデミスター41の上面に設けられた上カバー42、ケ
ーシング40の側面底部に設けられた吸入口44、及び
ケーシング40の一方の側に取り付けられた脚部45か
らなる。
【0023】ケーシング40は、1〜2mm程度の厚さ
の鋼板又はステンレス鋼板を材料とし、矩形状の周壁面
と中央に向かって低くなる傾斜面を有する底部とからな
り、上部が開放された筐状のものである。
【0024】デミスター41は、ステンレス鋼又は銅材
などを材料とする数十メッシュ程度の金網を多層に重ね
合わせ、厚さを30mm程度の積層状としたものであ
る。縦横の寸法例を挙げると、縦約180mm、横約2
00mmである。
【0025】脚部45は、吸入口44を油水分離槽2の
本体BDに取り付けたときに、油分分離カートリッジ5
が水平姿勢になるように支持するものである。吸入口4
4から吸入された混合液は、ケーシング40の底部の空
間に充満し、そこで上昇して中板43、デミスター4
1、及び上カバー42を上方へ通過する。
【0026】油分分離カートリッジ5は、混合液中の小
さな油滴がデミスター41内を上方に向けて通過する際
に衝突を繰り返し、油の粒子がその親和力によって大き
な油の粒子に成長しうることを利用するものである。デ
ミスター41の上部付近においては、油OLは数mm程
度の大きさの油滴に成長する。大きく成長した油滴は、
比重差による浮力によって浮上し、油滴室52内におい
てクーラント液CLの上層部に蓄積され、排出口PT1
から溢れて回収タンクTK2内に排出される。油OLが
分離されたクーラント液CLは、仕切り板51により隔
離されたクーラント室52に下方から流入し、排出口P
T2から溢れて排出され、その位置エネルギーによる自
然流によってタンクTK1に戻る。
【0027】回収タンクTK2に回収される油OLは、
その濃度が99%程度と純度が高いので、廃油として燃
焼させることによって容易に処理することができる。こ
のように、タンクTK1内のクーラント液CLの上層部
に浮上している油OL又はクーラント液CL中に分散し
ている油OLを高効率で除去し、クーラント液CLを高
速で浄化することができる。
【0028】油分分離カートリッジ5は、油水分離槽2
の本体BDへの着脱が容易であり、交換が簡単である。
また、通常、クーラント液CLは多量の固形物質をも含
むが、油水分離システムテムSTにおいては、油分分離
カートリッジ5を採用することによって長期間のメンテ
ナンスフリーが実現されている。
【0029】図6及び図7は回収装置1の正面断面図で
ある。なお、図6は油OLを吸引していないときの状態
を示し、図7は油OLを吸引しているときの状態を示
す。これらの図において、回収装置1は、ハウジング1
1、フロート12、及び排出用管路13からなる。
【0030】ハウジング11は、炭素鋼又はステンレス
鋼などの金属材料からなり、底部111及び周壁部11
2を有した有底円筒状のものである。周壁部112に
は、周方向の4箇所の均等位置に、軸方向の上半分程度
の長さのスリット113a〜dが設けられている。スリ
ット113a〜dは、液体を流通させるとともにその流
量を制限するためのものである。スリット113a〜d
の幅寸法は、排出用管路13から吸引される液体の流量
に応じて設定される。なお、スリット113a〜dの全
部又は一部を「スリット113」と記載することがあ
る。
【0031】フロート12は、その外形が円筒状であ
り、その直径はハウジング11の周壁部112の直径よ
りも若干小さく、その長さは周壁部112の長さの半分
程度の長さである。フロート12は、ハウジング11と
同様な金属材料からなる板材によって中空に形成され、
全体の比重が使用する液体よりも若干小さい。したがっ
て、フロート12を静止した液体に浮かべたとき、自由
状態でその上端部が液面より突出し、液体はフロート1
2の上端縁を乗り越えて流動することはできない。フロ
ート12は、ハウジング11の内側において、その外周
面が周壁部112の内周面との間に間隙を有し、周壁部
112に沿って上下方向に移動可能に配置されている。
フロート12とハウジング11との間の間隙は、ここに
ゴミその他の浮遊物が噛み込んだり液体の粘性によって
フロート12が自由に上下移動できなくなるのを防止す
るため、適当に広くしておく必要があり、通常、3〜5
mm程度に設定する。
【0032】排出用管路13は、金属材料からなり、そ
の下端部がハウジング11の底部111の中央に溶接に
よって固定されている。排出用管路13には、下端から
少し上方位置であってフロート12の上端縁よりも常に
下方である位置において周方向の4箇所に排出用穴13
1,131…が設けられている。排出用管路13の上端
縁は、ハウジング11の周壁部112の上端縁よりも上
方に突出しており、上端部の外周には配管用ネジ132
が形成されている。
【0033】回収装置1は、タンクTK1の底面上に載
置され、又は必要に応じてその状態で固定される。排出
用管路13の上端の配管用ネジ132には、配管接続さ
れた管路LN1を通じて液体を吸引するためのポンプP
M1が接続されている。
【0034】回収装置1の各部の寸法の一例を挙げれば
次の通りである。ハウジング11の外径は90mm、長
さは180mm、各スリット113a〜dの長さは90
mm、幅は吸引用のポンプの流量が20リッター/mi
nのときに10mm、10リッター/minのときに5
mm、フロート12の長さは90mm、周壁部112の
内周面とフロート12の外周面との間の間隙は約3m
m、排出用管路13の外径は21.7mm、排出用穴1
31の位置は下端から20mmである。
【0035】次に、回収装置1の作用を説明する。図6
において、使用済のクーラント液CLの上層部には油O
Lが浮上している。通常時における油OL(又はクーラ
ント液CL)の液面FLの位置がスリット113a〜d
の上端よりやや下方位置となるように、回収装置1はタ
ンクTK1に固定されている。この状態において、クー
ラント液CL及び油OLは、ハウジング11のスリット
113a〜d、及びハウジング11とフロート12との
間の間隙を通って内部に流入し、内部を満たしている。
したがって、フロート12は、クーラント液CL及び油
OLにより浮力を受け、その上端縁が液面FLよりも上
方に突出した状態で静止している。
【0036】そこで、配管用ネジ132に接続されたポ
ンプPM1によって吸引を行うと、ハウジング11内の
クーラント液CLなどは排出用穴131から排出用管路
13に流入し、吸引されて外部へ排出される。
【0037】これによって、図7に示すように、ハウジ
ング11内における液面FLが低下し、これにともなっ
てフロート12が下方へ移動する。そうすると、フロー
ト12の上端縁がハウジング11の外部の液面FLより
も低くなり、外部の油OLはフロート12の上端縁を乗
り越えて内部に流入する。ハウジング11の内部に流入
した油OLは、排出用穴131から吸引されて排出され
る。
【0038】このとき、フロート12の上端縁からは油
OLとともにクーラント液CLも流入するが、スリット
113a〜dによる流量の規制と排出用管路13から吸
引される流量とのバランスによって、フロート12の上
端縁が油OLの層の下面つまりクーラント液CLの上面
近辺となるように設定することにより、油OLとともに
流れ込むクーラント液CLの量を少なくすることができ
る。また、ハウジング11とフロート12との間の間隙
からもクーラント液CLが流入し、排出用管路13から
排出される。したがって、排出用管路13からは油OL
とクーラント液CLとの混合液が排出される。
【0039】このように、ポンプPM1によって吸引す
ることにより、排出用管路13から油OLとクーラント
液CLとの混合液が連続的に排出される。排出される油
OLの流量は、フロート12の上下方向の位置によって
調整される。例えば、フロート12の上端縁の位置を低
くして外部の液面FLとの間の落差を大きくすれば流量
は増大する。この場合、油OLとともに流入するクーラ
ント液CLの量も多くなる。但し、スリット113a〜
dによる流量の制限があるので、ポンプによる吸引量が
多過ぎるとハウジング11の内部の液面FLが低下し過
ぎて空気を吸引することになるので好ましくない。ポン
プが空気を吸引しないように、スリット113a〜d及
びフロート12の形状寸法、ポンプの吸引量などが設定
されている。通常、ハウジング11の外部の液面FLと
フロート12の上端縁との間の落差が10mm程度にな
るように設定される。
【0040】また、フロート12がハウジング11内の
液面FLに応じて自由に上下移動するためには、周壁部
112とフロート12との間の摩擦を少なくする必要が
ある。周壁部112とフロート12との間の間隙を数m
m程度と比較的大きく設定することにより、油OL又は
クーラント液CLの粘性による摩擦を軽減し、且つこれ
らの間にゴミなどの異物が噛み込まないようにし、浮力
によるフロート12の自由移動が確保されている。
【0041】上述の回収装置1によると、クーラント液
CLの上層部に浮上している油OLを連続的に大量に回
収することができる。例えば、液面の表面積が1m2
場合に0.1〜1cmの厚さの油層を5〜10分程度で
回収することができる。しかも、可撓性のホースなどの
ようなメンテナンスを要する部材が用いられていないの
で、メンテナンスが不要である。
【0042】また、フロート12がハウジング11の内
部に配置されているので、クーラント液CLが波打った
りした場合でもその波がハウジング11によって阻止さ
れ、フロート12への影響が少ない。そのため、フロー
ト12の位置が不測に上下動するようなことがなく、動
作が安定である。
【0043】上述の実施形態においては、フロート12
が金属材料によって中空に形成されているが、クーラン
ト液CLよりも比重の小さい材料、例えばポリプロピレ
ンなどの合成樹脂を用いて中空にすることなく製作する
ことができる。
【0044】上述の実施形態において、回収装置1、油
水分離槽2、及び油水分離システムテムSTの全体又は
各部の構造、形状、寸法、材質などは、本発明の主旨に
沿って適宜変更することができる。
【0045】なお、本発明は、クーラント液CL以外の
種々の液体に分散した他の種々の液体の分離に適用する
ことができる。
【0046】
【発明の効果】請求項1乃至請求項3の発明によると、
クーラント液などの水系液体に分散した油分を高速で回
収して分離し、水系液体の浄化を効率良く行うことがで
き、しかもメンテナンスが容易である。
【0047】請求項2の発明によると、水系液体と油分
とを簡単な構造の分離槽によって効率良く分離すること
ができ、また、デミスターカートリッジがカートリッジ
式であり交換が容易である。
【0048】請求項3の発明によると、水系液体の上層
部に浮上している油分を連続的に高速で回収することが
でき、しかも、可撓性のホースなどのようなメンテナン
スを要する部材が用いられていないので、回収装置のメ
ンテナンスが不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油水分離システムテムの回路図で
ある。
【図2】油水分離槽の断面図である。
【図3】油水分離槽の正面図及び平面図である。
【図4】油分分離カートリッジの正面断面図である。
【図5】油分分離カートリッジの側面図である。
【図6】回収装置の正面断面図である。
【図7】回収装置の正面断面図である。
【符号の説明】
ST 油水分離システムテム(分離システム) 1 回収装置 2 油水分離槽(分離槽) 5 油分分離カートリッジ(デミスターカートリッジ) 11 ハウジング 12 フロート 13 排出用管路 40 ケーシング(分離タンク) 41 デミスター 51 仕切り板 52 油滴室 53 クーラント室 112 周壁部 113 スリット(窓部) 131 排出用穴(開口部) PT1 排出口 PT2 排出口 LN1 管路(戻り管路) TK1 タンク OL 油(油分) CL クーラント液(水系液体)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水系液体中に分散した油分を分離するため
    の分離システムであって、 前記水系液体を収納するタンクと、 前記水系液体の上層部に浮上する油分を前記水系液体と
    ともに吸引して回収する回収装置と、 前記回収装置から送られた油分及び水系液体の混合液に
    対し、デミスターを用いて分離を行う分離槽と、 前記分離槽において分離された水系液体を前記タンクに
    戻す戻り管路と、 を有してなることを特徴とする水系液体中の油分の分離
    システム。
  2. 【請求項2】前記分離槽は、 分離タンクと、 前記分離タンクの内部を油滴室とクーラント室とに分離
    するとともに、液面よりも下方位置において前記油滴室
    と前記クーラント室とを連通させることの可能な仕切り
    板と、 前記油滴室に配置され、前記デミスターが内蔵されたデ
    ミスターカートリッジと、 前記油滴室内に溜まった水系液体の上槽部に浮上した油
    分を排出するための排出口と、 前記クーラント室内に溜まった水系液体を排出するため
    の排出口と、 を有してなる請求項1記載の水系液体中の油分の分離シ
    ステム。
  3. 【請求項3】前記回収装置は、 前記水系液体及び油分を流通させるとともにその流量を
    制限するための窓部が周壁部に設けられた有底筒状のハ
    ウジングと、 前記ハウジングの内側において前記周壁部との間に間隙
    を有して配置され、前記周壁部に沿って上下方向に移動
    可能で前記水系液体よりも比重が小さい筒状のフロート
    と、 前記ハウジングに対して固定され、前記ハウジングの内
    部の前記フロートの上端縁よりも下方位置において開口
    部が設けられた排出用管路と、 を有してなる請求項1又は請求項2記載の水系液体中の
    油分の分離システム。
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JP33063396A Pending JPH10165704A (ja) 1996-12-11 1996-12-11 水系液体中の油分の分離システム

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JP (1) JPH10165704A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022254616A1 (ja) * 2021-06-02 2022-12-08 株式会社Fuji 油水分離装置

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