JPH10165466A - 浴槽用浴湯噴出装置及びこれを用いた浴槽装置 - Google Patents

浴槽用浴湯噴出装置及びこれを用いた浴槽装置

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JPH10165466A
JPH10165466A JP35221296A JP35221296A JPH10165466A JP H10165466 A JPH10165466 A JP H10165466A JP 35221296 A JP35221296 A JP 35221296A JP 35221296 A JP35221296 A JP 35221296A JP H10165466 A JPH10165466 A JP H10165466A
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JP
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bathtub
pump
wall
passage
impeller
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Application number
JP35221296A
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English (en)
Inventor
Kimihiro Nakayama
公博 中山
Yoshimitsu Takara
佳充 高良
Yoshikazu Aratsu
義和 荒津
Keisuke Tashiro
啓介 田代
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴槽用浴湯噴出装置20は、浴槽10内に浴
湯を噴出するものであり、浴槽壁12に1つの取付穴1
3を形成するだけで、浴槽壁12に簡単に取り付けるこ
とができる。 【解決手段】 浴槽用浴湯噴出装置20は、ポンプケー
シング本体30と、ケースカバー60と、浴槽用ポンプ
50と、化粧カバー70と、空気導入通路100とを備
えている。ポンプケーシング本体30の取付部32は、
取付穴13に嵌挿される固定用延設部32cを備え、延
設ネジ部32bで固定リング22により固定される。ま
た、ポンプケーシング本体30は、ケースカバー60で
閉じられてポンプ室34を形成し、このポンプ室34に
吸入通路P1及び吹出通路P2が接続されている。ケー
スカバー60には、吸込開口部63及び吹出開口部64
が形成されて、1つの取付穴13に面している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽に浴湯を噴出
する浴槽用浴湯噴出装置及びこれを装着した浴槽装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の浴槽用浴湯噴出装置とし
て、浴槽用ポンプと、この浴槽用ポンプに配管により接
続された吸引部及び噴出部とを備え、噴出部を浴槽壁に
形成した取付穴にそれぞれ別個に取り付けたものが知ら
れている。浴槽用浴湯噴出装置は、浴槽用ポンプを駆動
すると、吸引部から浴槽内の浴湯を吸引して、浴槽用ポ
ンプで圧送してこれを噴出部から噴出している。
【0003】しかし、従来の技術では、浴槽壁に吸引部
及び複数の噴出部を設置する場合に、1台の浴槽用ポン
プから吸引部及び噴出部に配管をそれぞれ引き回す必要
があり、設置作業が面倒であるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした問題を解決す
るための技術として、例えば、特開平3−231672
号公報の技術が知られている。この技術は、浴槽用ポン
プを吸引部及び噴出部と一体に形成し、これを浴槽壁に
装着することにより、配管をなくしている。しかし、従
来の技術でも、浴槽壁に取り付けるのに、吸引部及び噴
出部に対応して吸引口及び噴出口を浴槽壁に形成する必
要があり、その開口をあける作業が面倒であるという問
題があった。
【0005】本発明は、上記従来の技術の問題を解決す
るものであり、浴槽壁に簡単に取り付けることができる
浴槽用浴湯噴出装置及びこれを用いた浴槽装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するためになされた第1の発明は、浴槽内
の浴湯を吸引して該浴湯を浴槽内へ噴出する浴槽用浴湯
噴出装置において、取付穴を有する浴槽壁と、上記取付
穴の外壁面に配置され、上記浴槽内側に開口したポンプ
開口を有するポンプ室を形成する隔壁部と、この隔壁部
に形成されモータ駆動軸を貫通させる軸貫通孔とを有す
るポンプケーシング本体と、上記ポンプ室に配置された
インペラと、該インペラに一端部で連結されかつ上記軸
貫通孔を貫通するモータ駆動軸を有し上記ポンプ室と反
対側の隔壁部に取り付けられたポンプモータと、を有す
る浴槽用ポンプと、上記ポンプ開口を閉じるように配設
されたカバー本体と、カバー本体に形成され上記浴槽内
側に開口する吸込口を有し該吸込口から上記ポンプ室内
に浴湯を吸い込む吸込通路と、上記ポンプ室に連通する
とともに該浴槽内側に開口する吐出口を有し上記ポンプ
室から吐出される浴湯を該吐出口に導く吐出通路と、を
有するケースカバーと、を備えたことを特徴とする
【0007】本発明にかかる浴槽用浴湯噴出装置は、浴
槽壁の取付穴に取り付けられるものであり、浴槽用ポン
プにより、浴槽内の浴湯を吸込通路を通じてポンプ室に
吸引し、これを吐出通路を介して浴槽内に噴出する。
【0008】浴槽用浴湯噴出装置は、ポンプケーシング
本体に形成されたポンプ室内にインペラが配置され、隔
壁部を隔ててポンプモータが取り付けられている。ポン
プケーシング本体を、上記取付穴を囲むように該浴槽壁
の外壁面に取り付ければ、浴槽用ポンプを備えた浴槽用
浴湯噴出装置が浴槽壁に装着されるから、浴槽用ポンプ
に浴湯を導くための配管を必要とせず、施工作業が容易
である。
【0009】また、本発明では、浴槽の内壁面に開口し
ている吸込口及び吐出口は、ケースカバーに形成されて
いる。ケースカバーは、ポンプケーシング本体のポンプ
室のポンプ開口を閉じるように形成されている。こうし
た構成により、ポンプケーシング本体を取付穴を介して
浴槽壁に取り付ければ、取付穴を介して吸込口及び吐出
口は、浴槽の内側に面することになる。したがって、浴
槽壁に取付穴を1つ形成すれば、吸込口及び吐出口で必
要とされる浴槽壁の開口を取付穴で兼用することがで
き、その取付作業性を向上させることができる。
【0010】なお、本願発明の好適な態様として、吐出
通路に空気導入通路を接続すれば、吐出通路を流れる浴
湯に空気を混入させて浴槽内に噴出させることができ
る。
【0011】さらに、吸込通路の吸込口は、インペラを
駆動するモータ駆動軸とほぼ同じ高さに設置することに
より、ポンプモータが駆動されるときには、ポンプ室内
にモータ駆動軸まで浴湯が満たされているから、浴槽用
ポンプを空運転することがない。このように浴槽用ポン
プは、浴湯が入っている状態から運転されるから、ポン
プ室内の空気を自ら抜いて満水にする機能を有する自吸
式のポンプを用いる必要がなく、容量の小さいポンプ
や、モータとして構成が簡単な直流モータを使用するこ
とができる。
【0012】また、ポンプケーシング本体の好適な態様
として、取付穴をシールするように取り囲む取付部を備
え、この取付部にフランジ部及び固定用延設部を備える
構成をとることができる。この構成では、固定用延設部
を取付穴に挿入して、フランジ部を浴槽壁の外壁面に当
接させ、固定用延設部の先端の延設ネジ部を浴槽の内壁
面から突設させ、さらに内壁面から突出した延設ネジ部
に固定リングをネジ止めする。これにより、浴槽用浴湯
噴出装置は、取付部のフランジ部と固定リングとにより
浴槽壁を挟持した状態で浴槽壁に取り付けられる。この
構成によれば、固定用延設部が浴槽壁の厚さより長いか
ら、浴槽壁の内壁面から突設された延設ネジ部に対応し
て、種々の厚さの浴槽壁に取り付けることができる。
【0013】なお、ケースカバーを覆う化粧カバーを設
ける場合には、浴槽内の意匠性を向上させることができ
る。また、ケースカバーの内壁に、浴湯の流れを案内さ
せるガイド部材としての役割を果たすように構成すれ
ば、吸込口と吐出口とを離れて配置することが容易にな
り、これにより、吐出口から吐出された気泡混じりの浴
湯が吸込口から直ちに吸い込まれるのを防止することが
できる。
【0014】さらに、吸込通路には、浴湯中の髪の毛な
どの固形物を除去することができるストレーナを設けて
もよい。ストレーナを設けることにより、吸込通路を流
れる浴湯中の髪の毛が除去され、インペラに固形物が絡
みついて浴槽用ポンプの駆動の支障となることがなく、
メンテナンスが容易になる。なお、ストレーナは、ケー
スカバーと化粧カバーとの間に設けるとともに、その両
端部で化粧カバーとケースカバーとの間に固定すること
により、該ストレーナを固定するための別の部材が不要
となり、しかも化粧カバーの取付と同時にストレーナも
装着することができ、その作業が容易である。
【0015】また、本発明の他の好適な態様として、吐
出通路に該吐出口の方向を変更できる可動噴出手段を設
けてもよい。この場合において、ケースカバーに化粧用
出水口を形成した場合には、この化粧用出水口に可動噴
出手段の吐出方向を変更できるように可動噴出手段をカ
バー本体に支持することにより、入浴中の者が化粧用出
水口を通じて容易に浴湯の吐出方向を変更することがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例
について説明する。
【0017】図1は本発明の一実施の形態にかかる浴槽
用浴湯噴出装置を装着した浴槽10を示す斜視図であ
る。図1において、浴槽10の浴槽壁12のそれぞれの
外壁面12aには、浴槽用浴湯噴出装置20(図では4
カ所)が装着されている。これらの浴槽用浴湯噴出装置
20は、浴槽10内の浴湯を吸引して浴湯を浴槽10内
へ噴出する装置であり、同じ構成及び動作を備えてい
る。
【0018】図2は浴槽用浴湯噴出装置20を示す縦断
面図である。図2において、浴槽用浴湯噴出装置20
は、ポンプケーシング本体30と、浴槽用ポンプ50
と、ケースカバー60と、化粧カバー70と、髪の毛な
どを除去するためのストレーナ80と、浴湯の吐出方向
を変更するためのスロート機構90と、空気導入通路1
00と、を備えている。
【0019】上記ポンプケーシング本体30とケースカ
バー60に囲まれたスペースは、ポンプ室34となって
おり、このポンプ室34内に浴槽用ポンプ50のポンプ
モータ52により回転駆動されるインペラ53が配置さ
れている。また、このポンプ室34は、吸入通路P1及
び吹出通路P2を介して浴槽10の内側に接続されてい
る。この吸入通路P1には、上記ストレーナ80が設け
られており、また、吹出通路P2は、空気導入通路10
0及びスロート機構90が配設されている。
【0020】この浴槽用浴湯噴出装置20の構成によ
り、ポンプモータ52を回転駆動すると、インペラ53
が回転する。このインペラ53の回転により吸入通路P
1から浴槽10内の浴湯が吸い込まれて、ポンプ室34
に入る。ポンプ室34では、インペラ53の回転により
浴湯が吹出通路P2に送られ、浴槽10内に噴出され
る。このように浴槽用浴湯噴出装置20は、それぞれが
独立して浴湯を噴出するものであり、以下、その構成を
詳細に説明する。
【0021】図3は浴槽用浴湯噴出装置20のポンプケ
ーシング本体30及び浴槽壁12の付近を示す断面図で
ある。図3において、ポンプケーシング本体30は、取
付部32と、隔壁部35と、を備えている。上記取付部
32は、浴槽10の外壁面12aに当接するフランジ部
32aと、このフランジ部32aから延設された筒状の
固定用延設部32cとを備えている。この固定用延設部
32cは、上記取付穴13に装着されたパッキン21を
貫挿して、浴槽壁12の内壁面12bから突出するよう
に浴槽壁12の厚さより長く形成されている。この固定
用延設部32cの外周部には、延設ネジ部32bが形成
されており、この延設ネジ部32bに上記固定リング2
2が螺着されることにより、この固定リング22とフラ
ンジ部32aとで浴槽壁12を挟持することにより、ポ
ンプケーシング本体30が浴槽壁12に固定されるよう
に構成されている。
【0022】また、隔壁部35は、取付部32と一体に
なってカップ状のポンプケーシング本体30を構成して
おり、その内側の凹所をポンプ室34としている。この
ポンプ室34は、浴槽壁12側がポンプ開口34aとな
っており、このポンプ開口34aの周縁部に、ケース嵌
合部36が形成されている。このケース嵌合部36は、
ケースカバー60(図2参照)の外周部に嵌合するよう
に形成されている。
【0023】図4は浴槽用ポンプ50の周辺を示す断面
図である。図4において、上記浴槽用ポンプ50は、ポ
ンプモータ52と、このポンプモータ52のモータ駆動
軸52aの先端に固定されたインペラ53とを備えてい
る。上記ポンプモータ52は、モータ取付板51を介し
て隔壁部35に固定されている。すなわち、ポンプモー
タ52は、モータ取付板51に取付ねじ51bで固定さ
れ、さらにこの取付ねじ51bを隔壁部35に形成した
ねじ取付用凹所35bに位置合わせた状態にて、取付ね
じ51aで隔壁部35に螺着されている。
【0024】上記ポンプモータ52のモータ駆動軸52
aは、隔壁部35に形成された軸貫通孔35aを貫通
し、その先端部でインペラ締付ナット53aによりイン
ペラ53を固定している。また、軸貫通孔35aの側部
には、メカニカルシール機構54が装着されており、ポ
ンプ室34とポンプモータ52とをシールしている。さ
らに、モータ駆動軸52aの他端部には、水切り羽根5
5が固定されている。この水切り羽根55は、ポンプ室
34から軸貫通孔35aを通って漏れ出た水が浴槽用ポ
ンプ50にかからないように下に落とすものである。
【0025】図5は浴槽用ポンプ50のインペラ53な
どの配置関係を説明する図である。図5において、ポン
プ室34には、その下部にインペラ53が配置される下
室34b、その上部に吹出通路P2に接続される上室3
4cが形成されている。このインペラ53の外形円の半
径R1は、該インペラ53と同心円状の下室34bの壁
面で形成されるボリュート曲線R2と僅かな間隔L1と
なっている。すなわち、浴槽用ポンプ50として、容量
の小さい小型ポンプが用いられている。
【0026】図6はケースカバー60を示す側面図、図
7は図6の7−7線に沿ったケースカバー60の断面図
である。図6及び図7において、ケースカバー60は、
カバー本体61と、このカバー本体61の上部に一体形
成された空気通路形成部62とを備えており、上記ポン
プケーシング本体30のケース嵌合部36(図3参照)
に嵌合されるように形成されている。すなわち、上記カ
バー本体61はケース嵌合部36の位置決め凹所36a
に、また空気通路形成部62は通路嵌合部36bにそれ
ぞれ位置決めされており、これらは浴槽10の内側から
着脱されるように構成されている。また、カバー本体6
1と空気通路形成部62の外周には、Oリング60aが
装着されており、このOリング60aは、上記ケース嵌
合部36との間をシールするものである。
【0027】また、カバー本体61の中央部には、吸込
開口部63が形成されている。この吸込開口部63は、
インペラ53(図2)の軸心に対向配置された吸込通路
63aを備え、さらにその開口側にストレーナ80(図
2)の一端を支持するストレーナ係合部63bを備えて
いる。また、カバー本体61の上部には、吹出開口部6
4が形成されている。この吹出開口部64は、ノズルリ
ング65を螺着できるノズル嵌合部64aを備え、さら
に上記スロート機構90(図2)のスロート受け部94
を螺着できるスロート支持部64bを備えている。
【0028】次に、図2に示した吸入通路P1及び吹出
通路P2について説明する。吸入通路P1及び吹出通路
P2は、ケースカバー60及び化粧カバー70との間に
設けられている。図8は吸入通路P1の付近を示す拡大
断面図である。図8において、上記化粧カバー70の下
端部であって、上記浴槽壁12との間には、浴槽10内
の浴湯を導入するための化粧用入水口70aが形成され
ている。また、化粧カバー70の内側には、仕切板71
が装着されている。この仕切板71は、化粧カバー70
とケースカバー60との間を内室72aと外室72bと
に仕切るものであり、その下部に通路孔71aが形成さ
れている。これにより、化粧用入水口70aから入った
浴湯は、内室72a、通路孔71aを介して外室72b
に導入される。
【0029】この外室72bには、ストレーナ80が配
置されている。ストレーナ80は、浴湯中の髪の毛など
を除去するものであり、支持筒81と、この支持筒81
に支持された網体82とを備えている。支持筒81の一
方の固定端81aは、カバー本体61のストレーナ係合
部63bにより支持され、他方の固定端81bは化粧カ
バー70のストレーナ係合部73により支持されてい
る。ストレーナ80は、外室72bから網体82で髪の
毛などを除去した後に、内側の通路から吸込開口部63
の吸込通路63aへ浴湯を導く。
【0030】図9は吹出通路P2に配置されたスロート
機構90の付近を示す断面図である。図9において、ス
ロート機構90は、吹出通路P2の一部を構成してお
り、ケースカバー60のスロート支持部64bに支持さ
れている。すなわち、スロート機構90は、スロート部
91と、リング92と、スロート押え93と、これらを
支持するスロート受け部94と、を備えている。スロー
ト受け部部94の一方の94aは、カバー本体61のス
ロート支持部64bに螺着される。スロート部91は、
筒本体91aと、筒本体91aの一端部に形成された根
元部91bとを備えており、この根元部91bは、上記
スロート受け部94に対して湾曲面で接し、さらにリン
グ92及びスロート押え93で押さえられることによ
り、根元部91bを中心に首振り可能に支持されてい
る。また、スロート部91の筒内側は、スロート通路9
1cであり、一端側がノズルリング65の通路に接続さ
れる入口91dに他端側が浴槽10の内側に向いている
噴出口91eとなっている。
【0031】このように、上記スロート部91の噴出口
91eが位置している化粧カバー70の部位には、化粧
用出水口70bが形成されている。この化粧用出水口7
0bは、噴出口91eの首振り範囲より大きく形成され
ている。このような構成により、入浴中の者がスロート
部91の噴出口91eの部分を指でもって向きを変える
ことにより、浴湯の吐出方向を容易に変更することがで
きる。
【0032】また、図9に示すように、ポンプケーシン
グ本体30の上部には、空気導入通路100が設けられ
ている。空気導入通路100は、ポンプケーシング本体
30の上部の管取付部30aに装着された空気導入管1
01を備えている。この空気導入管101内には、空気
通路101aが形成されており、この空気通路101a
は、空気通路101b,101cを経て、さらにカバー
本体61の空気通路形成部62に形成された空気通路6
2aに接続されている。この空気通路62aの下流側
は、スロート部91の入口91dに臨む空気吸込口62
bになっている。この構成において、吹出通路P2に浴
湯が流れると、ノズルリング65からスロート通路91
cに至るときに通路面積が増大するから、この部分に負
圧が発生する。これにより、ベンチュリ作用が生じて、
空気通路101a〜101c、空気通路62aを経て空
気吸込口62bから浴湯に空気が混入される。
【0033】次に、上記浴槽用浴湯噴出装置20の動作
について説明する。図2に示すように、浴槽用ポンプ5
0のポンプモータ52が駆動されると、インペラ53が
回転し、インペラ53の回転により、浴槽10の浴湯
は、図8に示すように、化粧用入水口70aから吸い込
まれ、化粧カバー70の内室72a、通路孔71a、外
室72bからストレーナ80を経て、ポンプケーシング
本体30の吸込通路63aから、ポンプ室34へ入る。
そして、インペラ53より圧送された浴湯は、図4に示
すようにポンプ室34の上室34cから、図9に示すノ
ズルリング65の通路を経て、空気通路形成部62の空
気吸込口62bで空気が混ぜられて、スロート通路91
cを経て噴出口91eから浴槽10内へ噴出される。
【0034】上記浴槽用浴湯噴出装置20を浴槽壁12
に取り付ける作業について説明する。図3に示すよう
に、まず、浴槽壁12に取付穴13が形成されていない
場合には、取付穴13を形成する。次に、パッキン21
を取付穴13に取り付けた後に、ポンプケーシング本体
30、浴槽用ポンプ50及び、ストレーナ80及びスロ
ート機構90を螺着したケースカバー60を組み立てた
ユニット体(図2参照)を持って、その固定用延設部3
2cをパッキン21内に挿入してフランジ部32aをパ
ッキン21に当てる。続いて、固定用延設部32cの延
設ネジ部32bに固定リング22を浴槽10の内側から
螺着する。その後にケースカバー60に化粧カバー70
を装着する。このとき、図8のストレーナ80の固定端
81bに化粧カバー70のストレーナ係合部73を係合
させて、また、スロート受け部94の固定端94bに化
粧カバー70のスロート係合部74を係合させて、化粧
カバー70がケースカバー60から脱落しないようにす
る。これにより、浴槽用浴湯噴出装置20は、浴槽壁1
2に取り付けられる。この場合において、固定用延設部
32cの長さが浴槽壁12の厚さより長いから、浴槽壁
12の内壁面12bから突設された延設ネジ部32bに
対応して、種々の浴槽壁12の厚さに対応して取り付け
ることができる。
【0035】また、浴槽用ポンプ50は、隔壁部35及
びモータ取付板51を隔ててポンプケーシング本体30
に取り付けられており、浴槽用浴湯噴出装置20自体を
該浴槽壁12の外壁面12aに取り付ければ、一体的に
浴槽壁12に装着されるから、浴槽用ポンプ50に浴湯
を導くための配管を必要とせず、施工作業が容易であ
る。
【0036】図8に示すように、吸入通路P1に配置さ
れたストレーナ80は、ケースカバー60と化粧カバー
70との間に設けられ、その両端部で化粧カバー70と
ケースカバー60との間に固定されているから、ストレ
ーナ80を固定するための別の部材が不要となり、しか
も化粧カバー70の取付と同時にストレーナ80も装着
することができ、その作業が容易である。
【0037】また、図8に示すように、浴湯は、化粧用
入水口70aから吸入通路P1を経てポンプ室34に吸
い込まれるときに、吸込開口部63の吸込通路63aか
ら入るが、吸込通路63aは、インペラ53を駆動する
モータ駆動軸52aとほぼ同じ高さに設置されている。
このため、ポンプモータ52が駆動されるときには、ポ
ンプ室34内には、モータ駆動軸52aまで浴湯が満た
されていることになる。したがって、浴槽用ポンプは、
浴槽内に浴湯が僅かにしか入っていない場合に空運転す
ることがない。このように浴槽用ポンプ50は、ポンプ
室34に浴湯が入った状態で運転されるから、ポンプ室
34内の空気を自ら抜いて満水にする機能を有する自吸
式のポンプを用いる必要がなく、容量の小さいポンプ
や、モータとして構成が簡単な直流モータを使用するこ
とができる。
【0038】このように浴槽用ポンプ50は、非自吸式
で容量の小さいポンプでよいから、図5に示すようにイ
ンペラ53の半径R1と、ポンプ室34のボリュート曲
線R2との間隔L1を小さくでき、小型のポンプを用い
ることができる。
【0039】次に、浴槽用浴湯噴出装置20を継続的に
使用した場合のメンテナンスについて説明する。浴槽1
0の浴湯中には、髪の毛や湯垢などが混入しているが、
この髪の毛などは、化粧用入水口70aから吸入通路P
1を通る際に、ストレーナ80により一部が除去される
が、ストレーナ80の濾過作用を高めると浴湯の流通抵
抗が大きくなる。このため、ストレーナ80は、流通抵
抗に支障のないメッシュに設定されるために、ポンプ室
34に細い髪の毛や湯垢などが入ることは避けられな
い。このようなポンプ室34に入った髪の毛や湯垢など
は、インペラ53の回転に支障となるために定期的なメ
ンテナンスが必要となる。
【0040】こうした浴槽用浴湯噴出装置20のメンテ
ナンスを行なうには、図2に示すように、化粧カバー7
0をケースカバー60から外し、さらにケースカバー6
0を浴槽10の内側から引き出すように力を加える。こ
れにより、ケースカバー60は、ポンプケーシング本体
30のケース嵌合部36から外れる。このとき、ケース
カバー60は、ポンプケーシング本体30に対してケー
ス嵌合部36の部分でOリング60aが介在して支持さ
れているだけであるから、特殊な工具を用いることな
く、ポンプケーシング本体30から簡単に外すことがで
きる。
【0041】これにより、ポンプ室34は、浴槽10の
内側に対して開放されるから、インペラ締付ナット53
aを外せばインペラ53をポンプモータ52のモータ駆
動軸52aから外すことができ、インペラ53のクリー
ニングを簡単に行なうことができる。
【0042】しかも、ケースカバー60を外したときに
も、ポンプケーシング本体30は、取付部32を介して
浴槽壁12に固定されているから、ケースカバー60の
着脱と無関係にポンプケーシング本体30を浴槽壁12
に保持することができ、メンテナンスをいっそう容易に
することができる。
【0043】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、たとえば、以
下の形態があげられる。
【0044】上記実施の形態におけるポンプケーシング
本体30は、固定リング22を用いて浴槽壁12に固定
したが、これに限らず、浴槽10に取り付けることがで
きる手段であればよく、たとえば、図10に示す構成で
あってもよい。図10は浴槽用浴湯噴出装置20Aを示
す断面図である。ポンプケーシング本体30の取付部3
2Aは、外周に延設ネジ部を有しない円筒状である。そ
して、フランジ部32Aaには、ネジ穴32Abが形成
されており、また、取付穴13の周囲には、貫通孔13
Aaが形成されている。そして、浴槽壁12の内面から
固定ビス23を貫通孔13Aaを通してネジ穴32Ab
に螺着することで、フランジ部32Aaを浴槽壁12に
固定している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる浴槽用浴湯噴出
装置20を装着した浴槽10を示す外観図。
【図2】浴槽用浴湯噴出装置20を示す断面図。
【図3】浴槽用浴湯噴出装置20のポンプケーシング本
体30などを示す断面図。
【図4】浴槽用浴湯噴出装置20の浴槽用ポンプ50の
付近を示す断面図。
【図5】ポンプケーシング本体30を浴槽側から見た側
面図。
【図6】ケースカバー60を示す側面図。
【図7】図6の7−7線に沿った断面図。
【図8】浴槽用浴湯噴出装置20の吸入通路P1の付近
を示す断面図。
【図9】浴槽用浴湯噴出装置20の上部を示す断面図。
【図10】他の実施の形態にかかる浴槽用浴湯噴出装置
20Aを示す断面図。
【符号の説明】
10…浴槽 12…浴槽壁 12a…外壁面 12b…内壁面 13…取付穴 20…浴槽用浴湯噴出装置 21…パッキン 22…固定リング 30…ポンプケーシング本体 30a…管取付部 32…取付部 32a…フランジ部 32b…延設ネジ部 32c…固定用延設部 34…ポンプ室 34a…ポンプ開口 34b…下室 34c…上室 35…隔壁部 35b…ねじ取付用凹所 35a…軸貫通孔 36…ケース嵌合部 36a…位置決め凹所 36b…通路嵌合部 50…浴槽用ポンプ 51…モータ取付板 51a…取付ねじ 51b…取付ねじ 52…ポンプモータ 52a…モータ駆動軸 53…インペラ 53a…インペラ締付ナット 54…メカニカルシール機構 55…水切り羽根 60…ケースカバー 60a…Oリング 61…カバー本体 62…空気通路形成部 62a…空気通路 62b…空気吸込口 63…吸込開口部 63a…吸込通路 63b…ストレーナ係合部 64…吹出開口部 64a…ノズル嵌合部 64b…スロート支持部 65…ノズルリング 70…化粧カバー 70a…化粧用入水口 70b…化粧用出水口 71…仕切板 71a…通路孔 72a…内室 72b…外室 73…ストレーナ係合部 80…ストレーナ 81…支持筒 81a…固定端 81b…固定端 82…網体 90…スロート機構 91…スロート部 91a…筒本体 91b…根元部 91c…スロート通路 91d…入口 91e…噴出口 92…リング 93…スロート押え 94…スロート受け部 100…空気導入通路 101…空気導入管 101a〜101c
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒津 義和 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 田代 啓介 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽内の浴湯を吸引して該浴湯を浴槽内
    へ噴出する浴槽用浴湯噴出装置において、 取付穴を有する浴槽壁と、 上記取付穴の外壁面に配置され、上記浴槽内側に開口し
    たポンプ開口を有するポンプ室を形成する隔壁部と、こ
    の隔壁部に形成されモータ駆動軸を貫通させる軸貫通孔
    とを有するポンプケーシング本体と、 上記ポンプ室に配置されたインペラと、該インペラに一
    端部で連結されかつ上記軸貫通孔を貫通するモータ駆動
    軸を有し上記ポンプ室と反対側の隔壁部に取り付けられ
    たポンプモータと、を有する浴槽用ポンプと、 上記ポンプ開口を閉じるように配設されたカバー本体
    と、カバー本体に形成され上記浴槽内側に開口する吸込
    口を有し該吸込口から上記ポンプ室内に浴湯を吸い込む
    吸込通路と、上記ポンプ室に連通するとともに該浴槽内
    側に開口する吐出口を有し上記ポンプ室から吐出される
    浴湯を該吐出口に導く吐出通路と、を有するケースカバ
    ーと、 を備えたことを特徴とする浴槽用浴湯噴出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記吐出通路に、該吐出通路を流れる浴湯に空気を混入
    するための空気導入通路を接続した浴槽用浴湯噴出装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記吸込口は、上記モータ駆動軸とほぼ同じ高さに配置
    され、上記吐出口は、上記吸込口の上方に配置されてい
    る浴槽用浴湯噴出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 上記浴槽用ポンプは、非自吸式のポンプである浴槽用浴
    湯噴出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 上記ポンプモータは、直流モータである浴槽用浴湯噴出
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 上記ポンプケーシング本体には、浴槽壁の外壁面に取り
    付けられ、かつ上記取付穴をシールするように取り囲む
    取付部を備え、 該取付部は、上記浴槽壁の外壁面に当接してポンプケー
    シング本体を位置決めするフランジ部と、上記取付穴に
    嵌挿され浴槽壁の厚さより長くかつその先端外周部に延
    設ネジ部を有する固定用延設部と、上記延設ネジ部に螺
    着される固定リングとを備え、該固定用延設部を上記取
    付穴に挿入した状態にて上記延設ネジ部に固定リングを
    固定することにより、上記フランジ部と固定リングとに
    より浴槽壁を挟持して該浴槽壁に固定される浴槽用浴湯
    噴出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 上記ポンプケーシング本体は、 上記浴槽壁の外壁面に取り付けられ、かつ上記取付穴を
    シールするように取り囲む取付部を備え、 上記取付部は、上記浴槽壁の外壁面に当接してポンプケ
    ーシング本体を位置決めするフランジ部と、該フランジ
    部に設けられたネジ穴と、上記取付穴の周囲に穿設され
    た貫通孔とを備え、 上記浴槽壁の内面から固定ビスを貫通孔を通してネジ穴
    に螺着することで、上記フランジ部を浴槽壁に固定した
    浴槽用浴湯噴出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1において、 上記ケースカバーを覆うとともに上記吸込口に連通する
    化粧用入水口と、上記吐出口に連通する化粧用出水口を
    有する化粧カバーを備えた浴槽用浴湯噴出装置。
  9. 【請求項9】 請求項1において、 上記吸込通路に、該吸込通路を流れる浴湯中の固形物を
    除去するストレーナを備えた浴槽用浴湯噴出装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 上記ストレーナは、化粧カバーと上記ケースカバーとの
    間に配設され、その両端部で上記化粧カバー及びケース
    カバーにより固定されている浴槽用浴湯噴出装置。
  11. 【請求項11】 請求項1において、 上記吐出通路は、上記吐出口から吐出される浴湯の方向
    を変更できる可動噴出手段を備えた浴槽用浴湯噴出装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項11において上記ケースカバー
    を覆い、上記吸込口に連通する化粧用入水口と上記吐出
    口に連通する化粧用出水口を有する化粧カバーを備え、 上記可動噴出手段は、上記化粧用出水口から浴湯の吐出
    方向を変更できるように上記ケースカバーに支持されて
    いる浴槽用浴湯噴出装置。
  13. 【請求項13】 請求項1において、 上記浴槽壁は、上記取付穴を複数個備え、それぞれの取
    付穴に浴槽用浴湯噴出装置を装着した浴槽装置。
  14. 【請求項14】 浴槽壁の取付穴に設置され、浴槽内の
    浴湯を吸引して該浴槽内へ噴出する浴湯噴出装置におい
    て、 上記浴槽壁の取付穴内に設けられた吸込口および吐出口
    を有するケーシングと、 インペラを回転させることによって、上記吸込口から浴
    湯を吸引して上記吐出口から吐出させるポンプと、 上記吸込口から上記インペラに浴湯を導く吸込通路と、 上記インペラから上記吐出口に浴湯を導く吐出通路と、
    を備え、 上記吐出通路と上記吐出口とが、上記インペラの上端よ
    りも上方に設置されていることを特徴とする浴湯噴出装
    置。
JP35221296A 1996-12-11 1996-12-11 浴槽用浴湯噴出装置及びこれを用いた浴槽装置 Pending JPH10165466A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6956082B1 (en) 1999-12-14 2005-10-18 Rohm And Haas Company Inkjet ink composition
KR101166536B1 (ko) 2010-04-22 2012-07-19 (주)엘플러스 자흡능력을 가지는 미세기포 발생기용 펌프

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