JPH10164890A - 交流電動機のトルクを制御する方法 - Google Patents
交流電動機のトルクを制御する方法Info
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Abstract
流電動機(2)に結合された制御可能な可変周波数交流
電力源を含むシステムで交流電動機のトルクを制御する
方法を提供する。 【解決手段】 可変周波数交流電力源から交流電動機に
交流電力を印加し、交流電力の周波数をほぼゼロ・ヘル
ツから比較的速いレートで上昇させるステップ、並びに
前記の交流電力印加および周波数上昇のステップの際
に、電動機電流を監視して、電動機電流を所定の大きさ
と比較し、電動機電流が所定の大きさを越える場合は、
電動機電流が所定の大きさより小さくなるまで交流電力
の周波数を低下させ、そして電動機電流が所定の大きさ
より小さくなった後では前記の交流電力印加、周波数上
昇、監視および比較のステップを繰り返すステップを含
む。前記比較的速いレートは電動機をほぼ一定のトルク
で加速するように選ばれる。
Description
ポンプ・システムにおけるような水中ポンプまたはその
他の可変トルク負荷の動作を制御するための方法および
装置に関するものである。
は、井戸の中に沈めることが出来るように包装された二
極交流誘導電動機によって駆動される。電動機の固定子
部分は水分を通さないようにエポキシ樹脂でカプセル封
じされており、このカプセル封じされた電動機は水潤滑
式軸受を備えたハウジング・アセンブリ内に密閉されて
いる。この密閉ハウジングにはエチレン・グリコールが
充填されている。電動機の出力軸はポンプの軸に直結さ
れており、ポンプは出口管へ水を送り出すために一連の
羽根車を有する。出口管内の圧力レベルは、井戸の深さ
および住宅での圧力レベルによって決定される。ポンプ
出口圧力が出口管内の圧力より小さくなったときに水が
井戸の中へ流出するのを防止するために、逆止弁がポン
プの出口管の中に設けられている。
用されている電動機の定格は、サービス率1.6で3/
4馬力であり、1.2馬力の正味連続定格を有する。電
動機およびポンプは直列に結合されて、直径4インチの
外側ケーシングの中にはめ込まれ、そのアセンブリ全体
の長さは約3乃至4フィートである。配線および供給管
を取り付けたポンプ/電動機アセンブリは、井戸の中へ
下ろされ、取水口が砂やその他の汚染物で詰まらないよ
うにするために井戸の底から少し離れた深さ位置に保持
される。最大動作深さは400フィートもの深さにする
ことができ、ポンプ容量は、好ましくは、400フィー
トの圧力ヘッドに打ち勝つのに必要な圧力と60psi
との和の圧力を維持するほど充分な容量とする。
水タンクを含み、貯水タンクは、住宅で水が使用される
ときにタンク内の水位の低下による圧力変化を最小にす
るためにバネ荷重式または空気開始式ブラダ(blad
der)を備えている。また、調節可能なヒステリシス
を持つ圧力スイッチが貯水タンクに接続されていて、圧
力が最小設定値より低くなった時にポンプをオンに切り
換え、また圧力が最大設定値に達した時にポンプをオフ
に切り換える。
の欠点がある。例えば、(1)直径が4インチのポンプ
/電動機アセンブリでは5インチの井戸ケーシングが必
要になり、井戸掘りのコストがかなりかかる。(2)ポ
ンプによって井戸が空になった場合、ポンプはその軸受
が水潤滑式であるので、水不足により軸受の故障を生じ
ることがあり、そのため井戸の上部の水管路に流れ制限
器を付加することによって、出力流量が井戸の回復流量
を越えないようにする必要がある。(3)井戸内の砂、
石片またはその他の屑によりポンプが膠着または噛み込
みを生じて、電動機のストール(stall)状態を招
き、これにより電動機の過熱および損傷が生じることが
ある。(4)線路電圧が低い場合、電動機は定格磁束よ
り小さい磁束で作動され、このため同じトルクを発生す
るためにより大きい電流を必要とし、これにより電動機
の過熱を生じ、ひいては故障する可能性がある。(5)
電動機を交流電力線路に接続することによって始動する
場合、雷雨の際にしばしば停電するときに経験するよう
に、始動および頻繁な再始動毎に、入力電流にかなりの
サージが生じ、これもまた電動機の過熱および故障を招
くおそれがある。(6)始動の度毎にかなりの発熱を伴
うので、圧力スイッチのヒステリシスは、電動機を余り
に頻繁に再始動することのないような値まで増大する必
要があり、そのようにすると住宅内の使用者はポンプの
始動から次の始動までに生じる50%もの圧力変化を我
慢しなければならなくなる。
クの3乃至4倍の脱出トルク(電動機特性曲線上の最大
トルク)を持ち、ストール時の電流は定格電流の5乃至
6倍になる。単にスイッチまたは接触器を介して電動機
を電源に接続することにより電動機を始動する用途で
は、初期突入電流が定格電流の5乃至6倍になり、該電
流は電動機が定格速度に加速されるにつれて定格電流ま
で次第に減少する。加速中、トルクは脱出トルクの速度
に達するまで速度の上昇につれて増加し、脱出トルクの
速度に達した後は、トルクおよび電流は速度が更に上昇
するにつれて減少し始める。電動機トルクが負荷トルク
に等しくなったときに速度は一定に落ち着く。ポンプお
よび圧縮機やファンのような他の可変速度負荷によって
電動機に加えられるトルク負荷は、軸速度につれて変化
する。この様な負荷の場合、負荷トルクは速度がゼロの
時は非常に小さく、速度の上昇につれて大きくなる。負
荷を加速するために利用されるトルクは電動機トルクと
負荷トルクとの差である。ファンの理想的なトルク特性
では、トルクが速度の自乗に比例して変化する。ポンプ
および圧縮機はファンの負荷トルクに類似することもあ
るが、場合によっては、例えば背圧の変化により理想的
な特性からかなりずれる。一般に、トルクは滑り周波数
の関数であると見なすことができ、殆どの用途で直線近
似が充分な精度を持つ。電動機速度がタコメータなどの
速度測定装置によってわかる場合、その速度で所望のレ
ベルのトルクを生じさせるために制御装置が行わなけれ
ばならないことの全ては、どんな周波数が回転子速度を
同期速度にするかを計算し、その周波数に、所望のトル
クを発生するのに必要な滑り周波数を加算することであ
る。例えば、電動機が1800rpmで回転している場
合、二極電動機では30Hzの励磁のときこの速度が同
期速度になる。典型的には、3Hzの滑り周波数で定格
トルクの200%のトルクが発生されるので、この速度
において33Hzで励磁することにより200%のトル
クが発生する。この制御原理は、通常、滑り制御と呼ば
れており、当該分野において周知である。
速度センサを設けることは制御装置のコストを増大させ
るので望ましくなく、システムは速度センサ無しで構成
される。速度センサが無い場合、滑り周波数を脱出(p
ullout)トルクに対応する周波数に等しいか又は
それより低い周波数にして電動機を作動し続けるように
保証するために、速度をゆっくりと変化させなければな
らない。その理由は、周波数源が電子ユニットであっ
て、その最大電流が制御装置のコストを決定する場合、
通常、コストの制約のために所要の連続電流定格の約2
倍に最大電流限界が設定されるからである。もし周波数
が電動機速度よりもかなり速く上昇するようにした場
合、システムは、滑り周波数が高くなって、発生される
最大トルクが電流限界によって定格トルクよりもかなり
小さくなり、もって電動機のストールを生じるような状
態になることがある。速度測定装置が無い場合、電動機
のストールが生じたことを認識する方法が制御装置には
無く、電流は限界値で供給され続け、もって電動機が過
熱して損傷を受けるおそれがある。上述の問題は周波数
を上昇させる速度が速すぎることによるものであるが、
同じ状態が、負荷トルクのパルス式の印加、粘着性の軸
などの電動機軸速度を低下させるその他の変態の結果と
して生じ得る。
ムと同じポンプ容量を有するが、物理的寸法が既存のポ
ンプ・システムの約1/3(すなわち3分の1)である
ポンプ・システムを提供することであり、また井戸の低
水位および電動機のストールを使用者に警告するポンプ
・システムを提供することであり、また石屑等の捕捉ま
たは他の形態の噛み込み妨害により引き起こされるスト
ールを克服するために攪拌動作を行うことの出来るポン
プ・システムを提供することであり、また低電圧条件下
で動作することの出来るポンプ・システムを提供するこ
とであり、また頻繁な再始動に対処することの出来るポ
ンプ・システムを提供することであり、また圧力調整を
改善したポンプ・システムを提供することである。とり
わけ、本発明の目的は、負荷トルクが電動機軸速度につ
れて変化するような負荷を駆動する交流電動機に対する
改良電動機制御システムを提供することである。
に利点は、以下の説明から明らかになろう。
合された三相交流電動機と組み合わせたパルス幅変調
(PWM)電力制御システムとして示される。この制御
システムは、電動機のPWM制御を行って、電動機を1
0800rpmまでの速度で動作させることが出来るよ
うに構成されている。電動機および関連するポンプは、
物理的寸法が小さくされて、3600rpm以下の速度
(スピード)で動作する従来のポンプ/電動機システム
の体積の約1/3になる。本発明のこの形態の制御シス
テムでは、ブラダ形タンクの水圧に応答して電動機を動
作させろ。圧力センサが、電動機の動作を開始させる第
1の低い方の設定値の圧力を表す信号、および電動機の
動作を停止させる第2の高い方の設定値の圧力を表す信
号を供給する。制御システムは、好ましくは井戸の外側
に配置され、また交流電力線路からの電力を直流に変換
する整流器、および直流電力を可変周波数の交流電力に
変換する制御可能なインバータを含んでいる。
交流電力を電動機に供給し、その電力の周波数を、ポン
プから出口管の中へ水を送り込むことのできる圧力にほ
ぼ等しいポンプ圧力を生じる周波数まで、第1の高いレ
ート(rate;速度)で上昇させる。該周波数に達し
た後、交流電力周波数は第2のよりゆっくりしたレート
で最大動作周波数まで上昇される。周波数上昇の間、電
動機電流が監視され、所定の許容電流と比較される。監
視される電流が許容電流を越えた場合、該監視される電
流が許容電流より小さくなるまで周波数が低下される。
その後、監視される電流が許容電流より小さい限り、周
波数を再び上昇させることが出来る。
周波数交流電力源を含むシステム内で可変負荷を駆動す
る交流電動機のトルクを制御する方法が提供される。該
方法は、可変周波数交流電力源から交流電動機に交流電
力を印加し、交流電力の周波数をほぼゼロ・ヘルツから
比較的速いレートで上昇させるステップ、並びに前記の
交流電力印加および周波数上昇のステップの際に、電動
機電流を監視して、電動機電流を所定の大きさと比較
し、電動機電流が所定の大きさを越える場合は、電動機
電流が所定の大きさより小さくなるまで交流電力の周波
数を低下させ、そして電動機電流が所定の大きさより小
さくなった後では前記の交流電力印加、周波数上昇、監
視および比較のステップを繰り返すステップを含んでい
る。前記比較的速いレートは、前記電動機をほぼ一定の
トルクで加速するように選ばれている。前記方法は、更
に、前記の交流電力印加ステップから所定の時間後に交
流電力周波数を所定の最小周波数と比較して、交流電力
周波数が前記所定の最小周波数より低い場合は、一時的
に交流電力の位相を逆転して電動機を逆方向に駆動し、
その後、前記の交流電力供給および周波数上昇のステッ
プを繰り返して電動機を順方向に再始動するステップを
含む。また更に、一実施態様では、電動機に交流電力を
最初に印加してから所定の時間後に交流電力周波数を所
定の最小周波数と比較して、交流電力周波数が前記所定
の最小周波数より低いとき、電動機のストール状態と判
定するステップ含む。交流電力周波数は所定の第1の周
波数より高い最大の選ばれた周波数まで増加され、その
際、最大周波数における電動機電流を所定の最小電動機
電流値と比較して、電動機電流が前記所定の最小電動機
電流値より小さいとき、電動機には負荷がかかっていな
いと判定するステップも設けられる。
な深井戸ポンプ・システムを示す。ポンプ1および交流
誘導電動機2が中孔3内に、約400フィートもの深さ
のような深さ位置に配置される。中孔3内の水はポンプ
により管4を介してブラダ形の貯水タンク5へ汲み上げ
られ、貯水タンク5から管6を介して住宅の利用設備へ
分配される。制御装置7が圧力センサ8から線路9を介
して水圧信号を受けて、電動機2に可変周波数の交流電
力を供給する。水圧が予め選ばれた低い設定値より小さ
いとき、圧力センサ8は電動機2を付勢させるための第
1の信号を制御装置7に供給する。水圧が予め選ばれた
高い設定値より大きいとき、圧力センサ8は電動機2へ
の電力を取り除くための第2の信号を制御装置7に供給
する。
に装着した複数の羽根車10を有する遠心ポンプであ
る。所与の圧力で所与の流量を生じるのに必要な羽根車
の数は、羽根車の速度に反比例することが判った。より
具体的に言うと、羽根車の速度を3倍高くした場合、羽
根車の数は同じ割合で減らして、所望の流量および圧力
を生じさせることが出来る。また、電動機出力は電動機
速度と電動機体積との積に定数を掛けたものに等しいこ
とが一般に知られている。換言すると、例えば電動機速
度を3倍高くした場合、電動機の体積を3分の1に減ら
し、しかも同じ出力を生じさせることが出来る。従っ
て、電動機の速度を高くすることにより、電動機および
ポンプの両方の寸法を低減することができ、それに伴い
コストを低減することが出来る。更に、井戸の中孔の直
径をより小さく出来るので、据え付けコストを低減する
ことが出来る。
い速度、例えば10800rpmで動作させるには、励
磁周波数を180Hzにすることが必要である。通常の
公共電力システムの周波数(例えば、60Hz)より高
い周波数の交流電力を発生するには、インバータが必要
である。好ましくは、このようなインバータは制御装置
7内に組み込むと共に、制御装置7の全体のコストを小
さくして、システム(ポンプ、電動機および制御装置を
含む)のコストが従来の60Hzシステムのコストを越
えないようにすべきである。制御装置7はまた、住宅の
水道システムにおける圧力変動を最小にする能力を有す
ると共に、電動機保護の機能を有するようにすべきであ
る。
処する制御装置7として使用される電動機電力回路及び
制御回路の概略回路図が示されている。この制御システ
ムは、2つの電力入力端子12および14を介して、6
0Hzで公称220Vの交流電力を供給する通常の公共
電力システムに結合される(しかし、直流300Vの電
源も使用可能であることに留意されたい)。2つの電力
入力端子12および14はダイオード16、18、20
および22より成るブリッジ整流回路の交流入力点に接
続されている。ダイオード16および18の陰極は正の
母線24に接続され、ダイオード20および22の陽極
は負の母線25に接続されている。母線フィルタ・コン
デンサ26が、正の母線24と負の母線25との間に接
続されていて、誘導性負荷からの無効電力の流れに対す
る通路を構成する。すなわち、コンデンサ26の左側
(整流回路からコンデンサまで)の正および負の母線の
電力の流れは全て有効電力であり、他方、コンデンサ2
6の右側(コンデンサから負荷回路まで)の正および負
の母線の電力の流れは有効電力成分および無効電力成分
の両方より成る。正の母線24は、6個の電力スイッチ
ング素子28、30、32、34、36および38より
成る出力電力ブリッジ27の正電圧側に接続されてい
る。出力電力ブリッジ27の負電圧側は電流検知抵抗2
9を介して負の母線25に接続されている。出力電力ブ
リッジ27の出力は誘導電動機40の3つの相のリード
線に接続されている。整流回路は交流線路電圧を、母線
25を基準とした母線24上の全波整流電圧に変換す
る。出力電力ブリッジ27は、電動機40の速度を制御
するために、母線24および25の間の電圧を制御され
た周波数の交流電力に変換するインバータとして動作す
ることが出来る。出力電力ブリッジ27はまた、(電動
機40が回生モードで動作している場合に)電動機40
からの交流電力を直流電力に変換して、これを直流母線
24および25に結合して戻すことが出来る。
ローラ42を含む制御回路41によって制御される。マ
イクロコントローラ42は、集積ゲート駆動回路44を
介して6個の電力スイッチング素子28−38にゲート
駆動信号を供給する。ゲート駆動回路44からの3つの
ゲート駆動信号線46、48および50が、正の母線2
4に接続された3個の電力スイッチング素子28、30
および32に接続され、それらは隔離変圧器などの周知
の手段によって負の母線25から隔離された電源を必要
とする。ゲート駆動回路44からの別の3つのゲート駆
動信号線52、54および56が、3個の電力スイッチ
ング素子34、36および38に接続され、それらの電
力スイッチング素子は出力電力ブリッジの負電圧側を基
準としているので、隔離を必要としない。
を介してコンデンサ58から入力信号を受ける。コンデ
ンサ58の電圧は電動機40の所望の速度を表す。マイ
クロコントローラ42によって実行されるソフトウエア
・プログラムが、コンデンサ58の電圧を比例した周波
数に翻訳(変換)する。マイクロコントローラ42は、
この周波数変換から、インバータすなわち出力電力ブリ
ッジ27の電力スイッチング素子を制御するための一組
のパルス幅変調(PWM)信号を発生する。PWM信号
は、マイクロコントローラ42によって周知の態様で作
成されて、電動機40に印加するための三相出力電力を
作成するように電力スイッチング素子を導通状態および
非導通状態にゲート駆動する。電動機40の電力入力端
子に現れる三相出力波形はほぼ正弦波形であり、その周
波数はマイクロコントローラ42によって設定された周
波数を持つ。電力スイッチング素子は、絶縁ゲート型バ
イポーラ・トランジスタ(IGBT)、ゲート・ターン
オフ素子(GTO)またはその他の適当なスイッチング
用電子素子であってよい。電動機40に印加される三相
電圧の振幅は、電動機40の電力入力端子に供給される
線間電圧の実効値(rms)が周波数に定数を掛けた値
になり、もって電動機が一定ボルト/ヘルツ様式で動作
するように制御される。従って、電動機40の基本的な
制御は、コンデンサ58の電圧の制御を含む。
速、減速および停止させるためにコンデンサ58を充電
し放電させるための基本的な駆動装置を構成する。差動
増幅器60の非反転入力端子の電圧がその反転入力端子
の電圧より高いとき、差動増幅器の出力はほぼ12ボル
ト、すなわち正の母線62の電圧になる。コンデンサ5
8は、充電抵抗64を介して差動増幅器60の出力端子
に接続されているので、抵抗64を介して差動増幅器6
0の出力電圧へ向かって充電し始める。しかし、コンデ
ンサ58はまた、ダイオード66を介して一層低い電圧
の母線、例えば5ボルトの母線にも接続されている。コ
ンデンサ58の電圧がこの低い電圧(5ボルト)に達し
たとき、ダイオード66が順バイアスされて、コンデン
サ電圧が該低い電圧(5ボルト)を越えないようにす
る。このような12ボルトに向かう充電と予め選ばれた
低い電圧に達したときのクランプ作用との組合せによ
り、充電動作がほぼ直線的になる。同様なプロセスで、
差動増幅器60の非反転入力端子の電圧がその反転入力
端子の電圧より低くなったとき、差動増幅器60の出力
はほぼゼロ電圧に切り換えられ、従ってコンデンサ58
はゼロ電圧へ向かって放電し始める。
2ボルトの母線62と共通すなわち負の母線25との間
に直列に接続された抵抗68および70の接続点に接続
されている。抵抗68および70は分圧器を構成する。
抵抗68および70の値は、差動増幅器60の反転入力
端子の電圧レベルを母線62の電圧のほぼ半分すなわち
約6ボルトに維持するように選ばれている。差動増幅器
60の非反転入力端子は抵抗72を介してスイッチ74
の一方の端子に接続されている。スイッチ74は、例示
の実施態様では、図1の水の圧力センサ8を表し、水圧
が選ばれた最小圧力(例えば、30psi)より低くな
った時に閉成し且つ水圧が選ばれた最大圧力(例えば、
60psi)より高くなった時に開放するように構成さ
れている。スイッチ74の他方の端子は電圧母線62に
接続されている。抵抗72およびコンデンサ76が差動
増幅器60の非反転入力端子におけるノイズ・フィルタ
を形成する。従って、差動増幅器60の出力は、圧力ス
イッチ74が閉成した後に高レベルになり、且つ圧力ス
イッチ74が開放した後に低レベルになり、その際、抵
抗72およびコンデンサ76の値によって設定される時
間遅延がある。抵抗78および80より成る抵抗分圧器
が差動増幅器60の出力端子と負の母線25との間に接
続されていて、差動増幅器60が切り換わる度毎にマイ
クロコントローラ42に入力信号を供給する。ノイズ・
フィルタは、跳ね返りを抑制した圧力スイッチ閉成およ
び開放信号を、差動増幅器60並びに抵抗78および8
0を介してマイクロコントローラ42に供給する。
機速度よりかなり高い値まで増加された場合、滑りが高
くなり過ぎて、トルクが減少し、これにより電動機のス
トールが生じて過大な電流が流れる恐れがある。本発明
はこの問題を、電動機電流の関数として周波数を低下さ
せることによって克服する。電動機電流すなわち出力電
力ブリッジの電流に比例する信号が検知抵抗29によっ
て作成され、該信号は、検知抵抗29の両端から差動増
幅器82の反転入力端子および非反転入力端子にそれぞ
れ接続された入力抵抗84および86を介して、差動増
幅器82に供給される。(差動増幅器82の出力端子と
その反転入力端子との間に接続された)帰還抵抗88の
値と入力抵抗84の値との比が、差動増幅器82の利得
を設定するために使用される。差動増幅器82の出力
(すなわち電流振幅)が、差動増幅器90で、マイクロ
コントローラ42から供給される基準値と比較される。
出力電力ブリッジの電流が基準値によって表される電流
より大きいとき、差動増幅器90はその出力端子が低レ
ベルになるように切り換わる。差動増幅器90の出力端
子はダイオード92および抵抗94を介してコンデンサ
58に接続されているので、コンデンサ58は電流がダ
イオード92および抵抗94を介して差動増幅器90へ
流れることにより放電する。抵抗94の値は充電抵抗6
4より小さい値に選んで、過電流が生じた時に電動機4
0へ供給される電力の周波数が低下するように保証す
る。別の特徴として、マイクロコントローラ42はま
た、マイクロコントローラ42の出力と抵抗94との間
に接続されたダイオード96を介してコンデンサ58上
の電荷を低減するようにプログラムすることが出来る。
に印加される励磁電圧の周波数を、電動機が減速できる
速さよりも速く低下させた場合、電動機は誘導発電機と
して動作し始めて、運動エネルギを電気エネルギに変換
する。しかしながら、ダイオード26−22より成るダ
イオード・ブリッジが逆向きの電力を処理できないの
で、電動機により発生された電力は母線コンデンサ26
上の電圧を連続的に増加させ、そのまま何もしなけれ
ば、母線の電圧レベルはインバータの電力スイッチング
素子28−38を損傷するほどの高いレベルに上昇す
る。この様な事象が生じるのを防止するために、制御シ
ステムは、母線電圧が選ばれたレベルより高くなった場
合に励磁周波数を保持するか又は上昇させる機構を備え
る。具体的に述べると、ツェナーダイオード98および
抵抗100が、正の母線24とコンデンサ58との間に
直列に接続される。ツェナーダイオード98の電圧定格
は、母線24上の電圧の最大許容値と電力スイッチング
素子28−38の最大電圧定格との間で安全余裕をあた
えるように選ばれる。母線24の電圧がツェナーダイオ
ード98の選ばれた電圧値を越えたとき、ツェナーダイ
オード98および抵抗100を通って電流が流れ、この
電流はコンデンサ58に対する充電電流を構成し、これ
により電動機40に供給される励磁周波数を上昇させ
て、電動機動作を発電様式から電動機動作(力行)様式
へ移行させる。このようにして、この制御システムは強
制的に、電動機が減速するレート(速度)を、電動機の
負荷(例えば、ポンプ)が運動エネルギを吸収できるレ
ートに制限する。
供給される住宅用水道システムでは、住宅内での圧力を
特定の限界内に保つためにポンプをオンおよびオフに切
り換えるための水圧センサが用いられる。上側圧力限界
と下側圧力限界との間の差は「ヒステリシス帯」とも呼
ばれている。典型的な水道システムでは、上側圧力限界
は60psiに設定され、且つ下側圧力限界は40ps
iに設定される。この場合、ヒステリシス帯は20ps
iである。このような水道システムでは、住宅内の水圧
が40psiに低下したとき、圧力スイッチが閉じて、
水中ポンプを駆動するために電動機を付勢する。現在利
用可能なポンプ・システムでは、圧力スイッチは、閉じ
たとき、単相誘導電動機の2つの端子を60Hzの電力
線路に接続して、電動機にトルクを発生させる。該トル
クは最初の低い値から始まって、電動機速度の上昇につ
れて増大する。その後、電動機の速度は約3500rp
mに達し、ポンプは圧力が60psiに達するまで動作
し続ける。圧力が60psiに達したとき、圧力スイッ
チは開いて、ポンプ電動機を交流電力線路から切り離
す。
電動機再始動の頻度を制限するために、水道システム内
に貯水タンク5が設けられる。貯水タンク5はブラダ
(bladder)を備えているものでよく、ブラダは
それ自身が膨らむときにバネを圧縮するか、或いはバネ
定数を与えるように膨らませることの出来る別個の空気
袋を圧縮する。この場合、バネまたは空気袋は、ブラダ
内の圧力が60psiのとき該バネまたは空気袋が完全
に圧縮されるように選ぶことができ、ブラダ内の圧力は
ほぼ20ガロンの水がブラダから取り出されたとき40
psiに低下する。従って、圧力が下側限界値の40p
siに達して、ポンプが始動されるとき、タンクに接続
された住宅内で水が使用されないと仮定して、タンクを
再び充たして60psiの圧力に達するようにするため
には約20ガロンの水が必要になる。典型的なポンプ
は、井戸の深さと井戸の頂部での水道システムの圧力と
に応じて、毎分10乃至20ガロンの流量で水を汲み上
げる。従って、この典型的な水道システムでポンプが始
動されたとき、タンクを充たすためにポンプは最高速度
に達してから少なくとも1分間は運転し続ける必要があ
る。その後でポンプが運転停止すると、ポンプの再始動
は20ガロンの水がタンクから取り出されるまで必要と
されない。このような構成では、電動機には再始動と次
の再始動との間に休止期間が与えられる。しかし、電動
機にこのような何らかの休止期間を保証しようとする
と、システムの水圧が上述の20psiのヒステリシス
帯またはそれ以上にわたって変動することが必要にな
る。このような変動の影響は人がシャワーを使うときに
最も顕著に現れ、トイレの水洗流などにより多量の水が
流されたときに水圧が変化し、その結果シャワーヘッド
の水量および水温の変動を生じる。水圧の変動の範囲を
制御するヒステリシス帯は、一般にポンプの所有者によ
って調節可能であるが、上側圧力限界と下側圧力限界と
の間のこのヒステリシス帯があまりにも狭い範囲に設定
された場合には電動機の過熱を招く恐れがある。このよ
うな電動機に対する商業上入手可能な保護装置には、再
始動の頻度を制限するシステムが含まれている。
力流量が需要流量に等しくなるように電動機速度を制御
することにより、貯水タンクを使用することなくシステ
ムの水圧を維持する。しかし、貯水タンクを使用しない
と、許容できない制御上の問題が生じる。例えば、水が
非圧縮性であるので、ポンプが休止状態から需要量を供
給するのに充分な圧力を生じる速度まで加速される期間
の間、圧力がかなり低下する。従って、理想的なシステ
ムに一層小形の弾性の貯水タンクを用いることが可能で
あり、その貯水タンクの容積は、ポンプを休止状態か
ら、システムの需要量を供給しながらタンクから取り出
され水を補給するのに充分な圧力を生じる速度まで加速
するのに必要な時間に応じて定められる。従って、理想
的なシステムでは、ポンプ電動機をその運転速度まで最
小の時間で加速することが重要になる。
式でタコメータを使用して、電動機に印加される励磁周
波数を絶えず調節することによって電動機をその最大ト
ルク点近くで動作させることにより、電動機を最小の時
間で加速することが出来る。しかし、現在入手可能な可
変速度誘導電動機の用途で、システムのコストが重要な
因子である場合、しばしばタコメータが除去され、また
電動機を脱出トルクに対応する値より大きい滑りで動作
させることがないように周波数を比較的ゆっくりした速
度で変化させる周波数開ループ制御を使用することによ
って加速性能が犠牲にされている。これらの後者の形式
のシステムを水ポンプ・システムに適用した場合、60
Hzの電力を印加することによって誘導電動機を休止状
態から始動すると、電動機にかなりの突入電流が流れ
る。電動機が加速するにつれて電流は減少し、定格速度
に達したとき電流レベルは定格電流以下になる。このよ
うな始動方式では、電動機は2〜3秒以内に水がシステ
ムに供給される速度に達し、こうして圧力スイッチに設
定された最小レベルよりずっと低いレベルまでシステム
の圧力レベルが低下するのを防止している。しかしなが
ら、始動の際に大きな電流が流れ、且つそれに伴って電
流の大きさの自乗に比例する巻線の発熱が生じるので、
電動機は過熱を起こすことなく頻繁に始動することは出
来ない。例えば、ヒステリシス帯が10psiという小
さい値に設定されている場合、電動機はあまりにも頻繁
に始動される可能性があり、過熱により故障する恐れが
ある。電動機に印加される電力の可変周波数制御の利点
の1つは、上記の固定周波数システムにおけるような過
大な始動電流を生じることなく、電動機を始動できるこ
とである。電力が定格トルクにおける滑り周波数に等し
い周波数で供給されると、電動機は定格トルクに等しい
トルクを発生し、対応する電流もまた定格電流に等し
い。そこで周波数を非常にゆっくりしたレートで上昇さ
せると、電動機は定格レベルを越えない電流で加速し続
ける。従って、この形式の制御では、過熱を生じること
なく電動機を頻繁に始動することが可能である。しか
し、周波数が高くなり過ぎないようにするために周波数
をゆっくりしたレートで上昇させなければならないの
で、システムに水を供給するのに必要な速度まで電動機
を加速するために長い時間がかかり、圧力の変化を適当
な低いレベルに抑えることが出来ない。
う問題は、電動機をより一層速い速度で加速することに
よって克服することが出来る。電動機電流が滑りにつれ
て単調に増大する場合、電動機電流は速度の単一値非線
形関数であると見なすことが出来る。従って、可変周波
数制御装置によって始動するとき、周波数の上昇速度が
電動機電流によって拘束されると、電動機は一定トルク
で加速することが出来る。
イッチ74が閉じられたとき、12ボルトの電圧が、抵
抗72およびコンデンサ76より成るノイズ・フィルタ
に印加される。抵抗72およびコンデンサ76のRC時
定数は、ノイズを抑圧するのに充分な大きい値である
が、回路の過渡的動作時に有意な影響を及ぼさない程に
充分に小さい値に選ばれている。したがって、コンデン
サ76上の電圧は抵抗68および70の中間点の電圧よ
りも大きい。その結果として、差動増幅器60の非反転
入力の電圧が反転入力の電圧より大きくなり、増幅器の
出力電圧は12ボルトに移行する。コンデンサ58が差
動増幅器60の出力の12ボルトに向かって充電し始め
る。マイクロコントローラ42がコンデンサ58上の電
圧を対応する周波数に変換して、パルス幅変調(PW
M)ゲート信号を発生し、これをゲート駆動回路44に
結合する。ゲート駆動回路44は、PWM信号を、スイ
ッチング素子28−38の各々のゲート端子に印加する
ための適当な値に変換する。スイッチング素子28−3
8が導通状態および非導通状態にゲート駆動されると
き、直流母線24および25間の直流電圧が電動機の端
子に印加するための三相電圧に変換される。電動機40
の電流が増加し始めると、電流検知抵抗29を通る電流
が正比例して増加する。検知抵抗29の両端間の電圧が
差動増幅器82によって増幅され、次いで差動増幅器9
0によって、マイクロコントローラ42から供給される
所望の電流レベルと比較される。検知抵抗29によって
検出された電動機電流がマイクロコントローラ42によ
って設定された基準レベルよりも小さい限り、差動増幅
器90の出力は正であり、ダイオード92は逆バイアス
されている。しかし、電動機40の電流が所望のレベル
を越えると、差動増幅器90の出力はほぼゼロボルトに
なって、ダイオード92を順バイアスし、これによりコ
ンデンサ58から直列の抵抗94およびダイオード92
を介して電流が流れる。電動機に供給される電力の周波
数はコンデンサ58の電圧に正比例するので、上記のよ
うにコンデンサ58が放電するにつれて、該電力の周波
数が低下する。このように電動機電力周波数が低下する
と、電動機の滑りが減少し、電動機電流も減少する。従
って、図2のシステムは、電動機電力周波数を速いレー
トで、例えばゼロから全速まで1秒で上昇させることが
でき、電動機が所望の速度に達するのに必要な時間を最
小にする。
値に達したときに圧力のオーバーシュートを最小にする
ために電動機速度を急速に低下させる能力も有する。し
かし、電動機速度の低下が速すぎる場合、電動機は誘導
発電機として動作し、母線のコンデンサ26を充電して
電圧レベルを増加させ、もってスイッチング素子28−
38を損傷させる恐れがある。周波数を低下させること
の出来る最大レートは、電動機40によって駆動される
負荷がどの程度素早く電動機を減速させることが出来る
かに応じて制限される。ツェナーダイオード98および
抵抗100がコンデンサ58に接続された母線過電圧保
護回路として作用し、母線24の電圧がツェナーダイオ
ードの降伏電圧を越えた場合にコンデンサ58を充電す
る。作用について説明すると、スイッチ74が開放され
たとき、コンデンサ76が抵抗72および102を介し
て放電して、差動増幅器60の出力をほぼゼロの低い値
に移行させる。そこで、コンデンサ58が抵抗64を介
して放電し始めて、マイクロコントローラ42により低
い電圧入力を供給し、もってマイクロコントローラによ
って供給される周波数を低下させて電動機を減速させ
る。もし周波数の低下が急速すぎて電動機40の発電様
式の動作が生じた場合、母線24の電圧がツェナーダイ
オード98によって設定されたレベルより大きくなるこ
とにより、コンデンサ58に充電電流が流れて該コンデ
ンサの電圧が増加し、もってマイクロコントローラ42
が電動機に印加される周波数を上昇させる。この結果、
電動機の同期速度が上昇して、その発電機としての動作
が防止される。
は噛み込みにより、電動機がゼロの速度で発生すること
のできるトルクより大きいトルクが必要になって、始動
できないことがある。電動機を一定周波数のシステムに
接続して電動機を始動する場合、滑りが1のときのトル
クは定格トルクよりも小さくなる。もし電動機が加速で
きないと、大電流が流れて、最終的には過熱により故障
することがある。これに対し、可変周波数制御の場合
は、ゼロの速度で最大電動機トルクを発生させて、電流
を過大にすることなく電動機を拘束状態から解放させる
ようにより大きいトルクを供給することが可能である。
図2に示された制御装置はまた、電動機のストールが検
出されたとき、電動機に印加される電力の相順を逆転す
ることにより電動機およびポンプを攪拌動作させる能力
を提供する。図2の制御システムを使用することによ
り、電動機を始動するとき、速度の上昇につれて電動機
の周波数を高くしていって、電動機の滑りを所望のレベ
ルに維持する。電動機が適切に加速しているかどうか判
定する1つの方法は、始動プロセスを開始してから数秒
後に励磁周波数を検査して、その周波数が最大周波数の
所定のパーセント以上であるかどうか判定することであ
る。例えば、周波数を約15秒後に検査して、周波数が
最大周波数の半分以上になっているか判定する。もし周
波数が最大周波数の所定のパーセントより低い場合は、
電動機のストールが生じていると想定することが出来
る。ストールが検出された場合、マイクロコントローラ
42はPWM信号の相順を逆転して、電動機を逆方向に
駆動することが出来る。更に、PWM信号の相順を順方
向およびが逆方向に交互に変えることにより、電動機を
攪拌動作(揺動)させて、電動機をストール状態から解
放させるように試みることが出来る。ここで、PWM信
号の相順を逆転するには、マイクロコントローラ42が
各逆転の前に周波数をゼロに低下させることが必要であ
ることに留意されたい。しかし、マイクロコントローラ
42内で実行されるソフトウエア・プログラムは、この
機能を提供するように変更することが出来る。更に、逆
の相順における最大周波数は、脱出トルクに対応する周
波数に制限して、最大の力が利用できるようにすると共
に、ポンプの羽根車が逆方向において軸受の潤滑を維持
するのに充分な水量を供給し得ないので軸受の損傷を防
止するために逆方向の最大速度を制限するようにするこ
とが出来る。
は、図2のシステムを制御し、且つ上述の概念を実現す
るために、マイクロコントローラ42で用いられるソフ
トウエア・プログラムの一実施例の流れ図が示されてい
る。図3に示されたソフトウエア・プログラムは、マイ
クロコンピュータにおいて普通なように周期的に実行さ
れる。典型的には、該ソフトウエア・プログラムは一定
時間毎に、例えば5マイクロ秒毎に実行される。プログ
ラムが実行される度毎に、そのプロセスはブロック12
0で開始され、ブロック120では、圧力スイッチ74
の状態(抵抗78および80の間の電圧)を試験して、
システム内の水圧を維持するためにポンプ電動機を作動
する必要があるかどうか判定する。圧力スイッチ74が
閉じていない場合、すなわち水圧が選ばれた上側限界と
下側限界との間にある場合、プログラムは終了する。し
かし、圧力が最小設定値より低い場合、圧力スイッチ7
4が閉じられて、プロセスはブロック122に進み、そ
こで電動機が既に始動されているかどうか判定される。
電動機が動作していなければ、プログラムはブロック1
24に分岐して、始動アルゴリズムを実行する。始動ア
ルゴリズムは、図4に示されているように周波数がゼロ
で開始して初期の速いレートで上昇する、マイクロコン
トローラ42に対するPWM出力信号を作成する。ここ
で、初期の期間の間、周波数が約80〜00Hzに達す
るまで急速に上昇することに留意されたい。この最初の
高い初期レートが終了する周波数の点は、ポンプ出力圧
力が貯水タンク内に水を供給し始めるの充分な圧力の
点、すなわちポンプ出力圧力がポンプの深さと住宅内の
水道システムの圧力とにより生じる圧力ヘッドに等しい
点であるのが好ましい。ポンプの速度がこの値に達した
とき、アルゴリズムは、ポンプがその最大動作周波数ま
たは電動機速度に達するまで、電動機に供給される有効
な交流周波数を、最初のレートよりもゆっくりしたレー
トで上昇させる。再び図3について説明すると、始動の
プロセスが開始された後、ブロック126によって一定
時間、例えば15秒遅延され、次いで判定ブロック13
0へ進む。判定ブロック130では、前に述べたような
電動機のストールについて試験され、すなわち電動機励
磁周波数を最大許容周波数と比較して、周波数が最大許
容周波数の約半分まで増加したかどうか判定される。励
磁周波数が最大許容周波数の半分より低い場合、電動機
がストールを生じていると推測して、設定診断ブロック
132に移行する。ブロック132では始動カウンタを
増数(インクリメント)し、また停止指令を開始させて
インバータ回路のスイッチング素子28−38からゲー
ト・パルスを取り除く。次いで、プログラムは、始動カ
ウンタが増数されたどうか検査し、始動の数が7より小
さいかどうか検査される。ブロック158で始動の数が
7より小さいと判定された場合、ブロック160で30
秒遅延した後、開始点に戻り、プログラムの動作が再び
開始される。プログラムのステップが始動カウンタ13
4を通る度毎に、始動カウンタ134は予め設定された
数、例えば7に達するまで増数される。始動カウンタの
計数値が7に達したとき、電動機のストール状態が未だ
検出されていない場合、プログラムはロックアウト・ブ
ロック162に進み、その後の再始動を禁止する。勿
論、電動機はシステムに対する電力リセットを行うこと
によって再始動することができ、マイクロコントローラ
42はブロック164でリセットの状態をするように応
答する。リセットが指令された場合、ブロック166に
おいて診断始動カウンタ・ブロック134がリセットさ
れ、プログラムはブロック120の開始点に戻る。
高い速度で回転していると判った場合、システムは水位
より低いポンプの取水口によって低水位の井戸を空にし
ようとしていないか確かめるために検査される。水位が
低い場合、電動機は実質的に無負荷で作動されることに
なって、電動機速度は同期速度に近づく。従って、電動
機に流れる電流の大きさは電動機に負荷がかっていると
きの電流よりも小さくなり、力率が非常に小さくなる。
従って、井戸の水位がポンプの取水口より低下した場
合、圧力スイッチは閉じた状態に留まり、これにより電
動機がシステムの圧力レベルを高めようとして動作し続
けるようにし、最終的には最大励磁周波数に対応する最
大回転速度になる。
検知抵抗29によって検出されて、差動増幅器82の出
力から利用できる。有効電流は、整流回路とコンデンサ
26の下側端子との間の負の母線25に設けられた別の
電流検知抵抗Rsによって検出される。増幅器137の
入力端子が、電流検知抵抗Rsの両端に抵抗139およ
び141を介して接続されている。増幅器137の利得
は帰還抵抗143によって設定される。増幅器137か
らの出力信号は、電力システムによって供給される電流
の有効成分を表す。増幅器88からの信号および増幅器
137からの信号の両方がマイクロコントローラ42に
供給される。マイクロコントローラ42内では、有効電
流の値を全電流の値で割って、力率が求められる。
がその最大値になっているとことがブロック136で検
出されたとき、ブロック138で電動機電流が予め選ば
れた値、例えば3アンペア(A)より大きいかどうか判
定される。電動機電流が予め選ばれた値より小さい場
合、電動機には負荷がかかっていないで、ポンプから水
が汲み上げられていないと推測されて、ブロック138
から設定診断ブロック140に信号が送られる。設定診
断ブロック140は警報を発生すると共に、始動カウン
タ・ブロック134を指示する。そこで、プログラムは
その始めへ戻るように再循環する。この場合、ブロック
160は、診断ブロック140によって検出された状態
に応じて、再始動のために30秒待つか、或いは井戸が
低水位から回復できるように長い時間、例えば20分待
つように設定できる。
め選ばれた値(例えば3アンペア)より大きいと判定さ
れた場合、プログラムはブロック144に進み、そこで
直流母線の電圧レベルを検査する。ブロック146で電
圧が低レベルであると判定された場合、プログラムは診
断ブロック148を設定して、ブロック156により停
止を実施する。このループによって始動カウンタ・ブロ
ック134は増数されないので、システムは30秒待っ
て開始点へ戻って、プログラムを繰り返す。その際、好
ましくは、高電圧または低電圧のいずれかが真であると
検出された場合、始動プロセス・ブロック124が禁止
されて、プログラムはブロック130へ直接進む。高電
圧についての検査は本質的に低電圧についての検査と同
じであり、ブロック152で実施される。母線24の電
圧が高すぎる場合、診断ブロック154が設定されて、
ブロック156により停止機能を実施する。これと異な
り、母線24の電圧が高すぎない場合、プログラムは開
始点のブロック120へ戻り、その通常のタイミング間
隔で繰り返される。
を有する者には明らかなように、傾斜電圧波形の発生、
すなわちコンデンサ58の電圧の発生のために図2に示
したアナログ回路はマイクロプロセッサのプログラムで
容易に実施され得る。更に詳しく述べると、マイクロコ
ントローラ42は、圧力スイッチ8からの「オン」指令
に応答して、図4の傾斜周波数特性を作成するように、
プログラムすることが出来る。このようなプログラム
は、通常のマイクロコンピュータで利用できるカウンタ
機能を使用して容易に実施される。電動機40に供給さ
れる周波数を増分的に増加するためにマイクロコンピュ
ータ42をすることは実際的に好ましい。というのは、
マイクロコンピュータ42は、周波数作成ルーチンを通
る度毎に、典型的には約5マイクロ秒毎に(すなわち毎
秒200回)、周波数を選ばれた変分量で、例えば約
0.1Hzずつ増加または減少させることが出来るから
である。マイクロコンピュータ42を使用して周波数を
増減することにより、電動機電流を各々の変分で検査で
きるので、すなわち交流電力周波数の各々の0.1Hz
の変分後に電動機電流を監視して比較することが出来る
ので、電動機40のより正確な制御を行うことが可能に
なる。マイクロコンピュータはまた、周波数を増分量と
同じ変分量で、或いは増分量の数倍または数分の一のよ
うな異なる変分量で減少させることが出来る。図4に関
して述べたように、一般に、ポンプは水が汲み上げられ
始める速度まで急速に加速することが望ましい。一旦水
が汲み上げられるようになったとき、速度の増加はシス
テムの圧力を維持するか又は貯水タンク5を所望の流量
で再充填する程度で充分である。電動機に供給される電
力の周波数を上昇する初期のレートは、ほぼ一定のトル
クを維持するレートに設定するのが好ましい。このよう
なレートは、電動機の特性によって決定され、また電動
機電流を監視することによって、電動機電流がその脱出
トルク値を越えないようにしながら周波数の上昇するレ
ートが出来るだけ高くなるように制御される。図3に関
して説明したように、マイクロコントローラのプログラ
ムは、この周波数制御機能をマイクロコンピュータで実
施することを可能にする。
ピュータによる制御の1つの利点は、システムから流出
している量の水を正確に供給する速度で電動機40を運
転させることができ、従って圧力をほぼ一定に維持する
ことが出来ることである。更に具体的に述べると、貯水
タンク5の大きさを、ポンプおよび電動機40を運転速
度まで加速するに必要な時間の間だけ公称のシステム圧
力で水を供給するのに必要な大きさに低減することが出
来る。貯水タンク5は、通常の60ガロンのタンクでは
なく、5ガロンのタンクで済む。更に、圧力スイッチ8
は、システム圧力が既存のシステムのように大きく変化
しないので、約2psiまたは同様な小さい値の狭いヒ
ステリシス帯を持つ簡単なスイッチにし得る。
たが、当業者には種々の変更および変形をなし得よう。
従って、本発明はこの特定の実施態様に限定されず、特
許請求の範囲に記載の精神および範囲によって解釈され
ることを理解されたい。
の簡略構成図である。
る制御システムの概略回路図である。
ントローラで使用されるコンピュータ・プログラムを示
す流れ図である。
を例示する周波数対時間のグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 制御可能な可変周波数交流電力源を含む
システム内で可変負荷を駆動する交流電動機のトルクを
制御する方法であって、 前記可変周波数交流電力源から前記電動機に交流電力を
印加し、該交流電力の周波数をほぼゼロ・ヘルツから比
較的速いレートで上昇させるステップ、並びに前記の交
流電力印加および周波数上昇のステップの際に、電動機
電流を監視して、該電動機電流を所定の大きさと比較
し、該電動機電流が該所定の大きさを越える場合は、該
電動機電流が該所定の大きさより小さくなるまで前記交
流電力の周波数を低下させ、前記電動機電流が前記所定
の大きさより小さくなった後では前記の交流電力印加、
周波数上昇、監視および比較のステップを繰り返すステ
ップを含んでいることを特徴とする前記方法。 - 【請求項2】 前記比較的速いレートは、前記電動機を
ほぼ一定のトルクで加速するように選ばれている請求項
1記載の方法。 - 【請求項3】 更に、前記の交流電力印加ステップから
所定の時間後に前記交流電力周波数を所定の最小周波数
と比較して、前記交流電力周波数が前記所定の最小周波
数より低い場合は、一時的に前記交流電力の位相を逆転
して前記電動機を逆方向に駆動し、その後、前記の交流
電力供給および周波数上昇のステップを繰り返して電動
機を順方向に再始動するステップを含んでいる請求項1
記載の方法。 - 【請求項4】 更に、前記電動機に交流電力を最初に印
加してから所定の時間後に前記交流電力周波数を所定の
最小周波数と比較して、前記交流電力周波数が前記所定
の最小周波数より低いとき、前記電動機のストール状態
と判定するステップを含んでいる請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 前記交流電力周波数が所定の第1の周波
数より高い最大の選ばれた周波数まで増加され、更に、
最大周波数における電動機電流を所定の最小電動機電流
値と比較して、前記電動機電流が前記所定の最小電動機
電流値より小さいとき、電動機には負荷がかかっていな
いと判定するステップを含んでいる請求項1記載の方
法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/723,202 US5883489A (en) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | High speed deep well pump for residential use |
US08/723202 | 1996-09-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10164890A true JPH10164890A (ja) | 1998-06-19 |
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