JPH10163998A - Sdh伝送方式における送信ポインタ処理装置 - Google Patents

Sdh伝送方式における送信ポインタ処理装置

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JPH10163998A
JPH10163998A JP8320254A JP32025496A JPH10163998A JP H10163998 A JPH10163998 A JP H10163998A JP 8320254 A JP8320254 A JP 8320254A JP 32025496 A JP32025496 A JP 32025496A JP H10163998 A JPH10163998 A JP H10163998A
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JP
Japan
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unit
signal
transmission
stuff
timing
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Withdrawn
Application number
JP8320254A
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English (en)
Inventor
Kazuma Doi
一真 土井
Hiroyuki Matsuo
浩之 松尾
Mitsuki Taniguchi
充己 谷口
Kazuhisa Takatsu
和央 高津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 SDH伝送方式で伝送されてくる複数のチャ
ンネルデータをそれぞれ単位フレームとして有する伝送
フレームを各チャンネル毎に分離することなく送信ポイ
ンタ処理をシリアルに行なえるようにする。 【解決手段】 主信号データのクロックに対してクロッ
ク乗り換え処理を施すためのクロック乗り換え部2と、
クロック乗り換え後の主信号データに所定の送信ポイン
タを挿入するための送信ポインタ処理部3とをそなえ、
クロック乗り換え部2が、主信号データを各チャンネル
別に記憶する記憶部4と、この記憶部4用の書き込み制
御部5と読み出し制御部6とをそなえるとともに、書き
込み制御部5が、各チャンネルを複数のグループに分割
した分割グループ毎に、書き込みアドレスをシリアルに
生成するように構成され、且つ、読み出し制御部6が、
分割グループ毎に、読み出しアドレスをシリアルに生成
するように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 発明の属する技術分野 従来の技術(図18〜図22) 発明が解決しようとする課題(図19〜図22) 課題を解決するための手段(図1) 発明の実施の形態 (A)送信ポインタ処理装置の全体説明(図2,図3) (B)クロック乗り換え部の詳細説明(図4〜図8) (C)送信ポインタ処理部の詳細説明(図9〜図17) 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、SDH伝送方式に
おける送信ポインタ処理装置に関し、特に、北米におい
てSONETと呼ばれる同期光通信網に用いて好適な、
送信ポインタ処理装置に関する。周知のように、近年の
光伝送技術においては、ITU−Tによる標準化によ
り、従来のPDH(Presiochronous Digital Hierarchy)
と呼ばれる非同期伝送方式に準拠した伝送装置に替わ
り、SDH(Synchronous Digital Hierarchy)と呼ばれ
る同期伝送方式に準拠した伝送装置〔北米ではSONE
T(Synchronous Optical Network)と呼ばれる同期伝送
方式に準拠した伝送装置〕が開発の主流となってきてい
る。
【0003】そして、近年では、これらのSDH伝送装
置やSONET伝送装置の扱う回線の容量(伝送速度)
が600Mbpsから10Gbpsへというように大幅
に増大してきているため、各伝送装置にはさらなる大容
量化,高速化が要求されるようになってきている。
【0004】
【従来の技術】図18は代表的なSONET(SDH)
伝送網の一例を示す図であるが、この図18に示す伝送
網は、PPS(Path Protection Switched)リングネット
ワークと呼ばれ、複数の多重化装置101〜106(ノ
ードA〜F)がリング状に接続されて形成されており、
各多重化装置101〜106間を、SONETではST
S(Synchronous Transport Signal) ,SDHではST
M(Synchronous Transfer Mode)と呼ばれる多重化フレ
ーム(伝送フレーム)が伝送路の状態に応じて現用(Pri
mary) /予備用(Secondary) パスが切り替えられながら
遣り取りされるようになっている。
【0005】ここで、上記の各多重化装置101〜10
6のうち、多重化装置101,103,104,106
(ノードA,C,D,F)は、それぞれ、主に入力伝送
フレームの中継を行なうためのもので、この多重化フレ
ームに対するオーバヘッドの付け替え処理,ポインタの
付け替え処理等の各種処理が行なわれるようになってい
る。
【0006】また、残りの多重化装置102,105
(ノードB,E)は、それぞれ、多重化フレームに対す
るオーバヘッドの終端処理などを行なって、フレーム内
に収容されている低次群信号〔例えば、VT(Virtual
Tributary)1.5,DS1(Digital Signal Lebel 1)な
ど〕を抽出して端末側へ送ったり、端末側からの低次群
信号を多重化してオーバヘッドを付加することにより多
重化フレームを組み上げたりするものである。
【0007】上述の構成により、この図18に示すSO
NET伝送網(PPSリング)では、STSフレーム
を、各多重化装置101〜106において中継あるいは
終端しながら、且つ、使用するパス(現用/予備用パ
ス)を適宜切替えながら伝送することにより、極めて高
い保守・運用性を保ちつつデータ(伝送フレーム)の高
速伝送が可能になっている。
【0008】ところで、SONET(SDH)伝送方式
におけるオーバヘッドには、伝送路用のセクションオー
バヘッド(SOH)とパス用のパスオーバヘッド(PO
H)とがあり、多重化過程では、低次群側の信号にパス
オーバヘッド(POH)を付加しながら多重化してゆ
き、最後にセクションオーバヘッド(SOH)を付加す
るという手法を採用している。
【0009】そして、SONET(SDH)では、この
際に、多重化フレームに収容する各低次群信号のフレー
ム先頭位置やフレーム構成を示す情報(ポインタ)をオ
ーバヘッド内のポインタ・バイトと呼ばれる部分に表示
するようになっており、これにより、多重化フレーム内
に収容された低次群信号の微妙な周波数(位相)ずれ等
を調整しながら多重化フレームの中継あるいは終端処理
を行なえるようになっている。
【0010】従って、SONET(SDH)伝送方式で
は、データ(多重化フレーム)伝送にに際して、上記の
ポインタに対する処理が非常に重要になってくる。図1
9はこのポインタ処理機能に着目した多重化装置10i
(ただし、i=1〜6)の要部の構成例を示すブロック
図であるが、この図19に示す多重化装置10iは、オ
ーバヘッド終端処理後のSTS−12フレームを8パラ
のシリアル・データ(78Mbps)として受け、この
フレームに対するポインタ処理(受信/送信ポインタ処
理)をSTS−1フレーム単位にパラレルに処理するよ
うになっており、この図19に示すように、分離部(D
MUX)111,受信ポインタ処理部112−1〜11
2−12,クロック乗り換え部(ES部)113−1〜
113−12,送信ポインタ処理部114−1〜114
−12,多重化部(MUX)115およびPAIS送出
制御部116をそなえて構成されている。
【0011】ここで、分離部111は、入力データ(8
パラのシリアル・データ)を96パラのパラレルデータ
に速度変換〔S/P(シリアル/パラレル)変換:78
Mbps→6Mbps〕して12チャンネル分のSTS
−1フレームに分離するものであり、受信ポインタ処理
部112−j(ただし、j=1〜12)は、それぞれ、
自己が担当するSTS−1フレーム〔チャンネルデータ
(ch.j)〕に対して、例えば、下記項目〜に示
すような受信ポインタ処理を行なうものである。
【0012】チャンネルデータに含まれるポインタ・
バイトより、そのチャンネルデータに収容されている低
次群信号の先頭位置(J1バイト位置)を検出してJ1
イネーブル信号を生成。 上記ポインタ・バイトのNDFビット,SSビット,
10ビットポインタ値の検出。
【0013】上記ポインタ・バイトよりPAIS(Pa
th Alarm Indication Signal) ,LOP(Loss Of Point
er) などのアラーム検出。 なお、上記のNDFビットは、動作ポインタ値(アクテ
ィブポインタ値)をすぐに新しいポインタ値に変更する
ために使用される4ビットからなるビットで、この4ビ
ットのうち、NDFイネーブルを示す“1001”と3
ビット以上一致するとNDFイネーブルの検出条件とな
る。
【0014】また、SSビットは、収容している低次群
信号のフレームサイズを示すために使用されるビットで
あり、10ビットポインタ値は、収容している低次群信
号の先頭位置(オフセットポインタ値)をバイナリコー
ドで示すために使用されるビットで、それぞれ5ビット
のインクリメント(I)ビットとデクリメント(D)ビ
ットにより構成されている。
【0015】さらに、上記のPAISは、ポインタ・バ
イトが全て“1”になっているときに検出され、LOP
は、無効なポインタ(インバリッド・ポインタ)が所定
回数連続して検出されると検出され、これらの異常が検
出されると、送信データをAIS状態として下流側の装
置に通知するためにPAIS送出制御部116により送
信ポインタ処理部114−jに対するPAIS送出制御
が行なわれるようになっている。
【0016】次に、図19において、ES部113−j
は、それぞれ、対応する受信ポインタ処理部112−j
において受信ポインタ処理を施された後のチャンネルデ
ータ(主信号データ)に対してクロック乗り換え〔伝送
路(ライン)→システム側クロックへの乗り換え〕処理
を施すためのもので、このために、RAM(ランダム・
アクセス・メモリ)117,ライトカウンタ(W−CT
R)118,リードカウンタ(R−CTR)119,ア
ドレス変換部120および位相比較(PC)部121を
そなえて構成されている。
【0017】ここで、RAM117は、対応する受信ポ
インタ処理部112−jからの主信号データ(主信号,
J1イネーブル信号)を記憶するもので、ここでは、ワ
ード数“17”,ビット数“11”のものが用いられて
いる。また、ライトカウンタ118は、このRAM11
7への主信号データのライトアドレスを生成するもの
で、RAM117のワード数“17”分のカウンタ値
(“0”〜“16”)をカウントする17進カウンタと
して構成されている。
【0018】さらに、リードカウンタ119は、RAM
117から主信号データを読み出す際のリードアドレス
を、ライトカウンタ118と同様に、17進カウンタの
カウント値により生成するものであり、アドレス変換部
120は、このリードカウンタ119からのカウンタ値
をRAM117用のリードアドレスに変換するもので、
このアドレス変換部120によってRAM117に対す
るライト/リードタイミングが理想のタイミングに調整
され最適な位相でRAM117からデータを読み出せる
ようになっている。
【0019】なお、上記の各カウンタ118,119の
各カウンタ値は、RAM117のライト/リードアドレ
スに直接使用されるものとは別に、ライトタイミング,
リードタイミングの位相比較用のウィンドウ,監視パル
スの生成にも使用されている。ウィンドウには2種類の
状態を監視するものがあり、インクリメント(incス
タッフ)を監視するincウィンドウ(例えば、カウン
タ値“0”,“1”,“2”),デクリメント(dec
スタッフ)を監視するdecウィンドウ(例えば、カウ
ンタ値“14”,“15”,“16”)がある。
【0020】また、位相比較部121は、上記の各カウ
ンタ118,119で生成された各カウンタ値を比較し
て、その比較結果に応じて、RAM117から読み出さ
れた主信号に挿入すべきポインタ・バイトに対するスタ
ッフ処理要求(インクリメント/デクリメント指示)を
送信ポインタ処理部114に供給するもので、例えば、
リードカウンタ119の全カウンタ値の中間値“8”を
デコードし、上記のinc/decウィンドウと論理を
とることによってスタッフの監視を行なうようになって
いる。
【0021】さらに、図19において、送信ポインタ処
理部114−jは、それぞれ、対応するES部113−
jにおいてクロック乗り換え処理を施された後の主信号
データに対して、NDFイネーブルの検出やスタッフ要
求の検出,送信ポインタ値の検出などを施すもので、こ
のために、図19に示すように、NDFイネーブル検出
部122,オフセット値(送信ポインタ値)検出部12
3,スタッフ情報保持・解除部124,スタッフ処理部
125およびポインタ・バイト挿入部126をそなえて
構成されている。
【0022】ここで、NDFイネーブル検出部122
は、ES部113−jのRAM17より主信号とともに
読み出されるJ1イネーブル信号に基づいて、NDFイ
ネーブル要求を検出するものであり、オフセット値検出
部123は、上記のJ1イネーブル信号に従ってオフセ
ット値(“0”〜“782”)をカウントし、そのカウ
ント値を送信ポインタ値として検出するものである。
【0023】また、スタッフ情報保持・解除部124
は、ES部113−jの位相比較部121から供給され
るスタッフ情報(インクリメント/デクリメント指示)
を保持したり不要となったスタッフ情報を削除(解除)
したりするものであり、スタッフ処理部125は、この
スタッフ情報保持・解除部124に保持されているスタ
ッフ情報に基づいて、主信号に挿入すべきポインタ・バ
イトに対するスタッフ処理(位相調整処理)を行なうも
のである。
【0024】さらに、ポインタ・バイト挿入部126
は、上述のNDFイネーブル検出部122,オフセット
値検出部123およびスタッフ処理部125での処理結
果に基づいて、ポインタ・バイトを挿入するものであ
る。なお、このポインタ・バイト挿入部126は、PA
IS送出制御部116よりPAIS送出制御指示を受け
たときは主信号を全て“1”にし、パス・スルー機能
(装置間PAISのトランスミッション・ディレイの短
縮を目的とした機能)動作指示を受けたときはポインタ
・バイトのみを全て“1”にするよう挿入処理を行な
う。
【0025】そして、図19において、多重化部115
は、上述の受信ポインタ処理部112−j,ES部11
3−j,送信ポインタ処理部114−jにおいてSTS
−1単位にパラレルに処理された主信号(96パラレル
データ)を元の8パラのシリアルデータに速度変換(P
/S変換)するものである。上述のごとく構成された多
重化装置10iでは、まず、入力データが分離部111
において8パラ→96パラのS/P変換によりSTS−
1単位のチャンネルデータに分離される。分離された1
2チャンネル分のデータは受信ポインタ処理部112−
jでチャンネルデータ(STS−1)単位にアラーム
(LOP,PAIS)の検出やポインタ値の検出などを
施されたのち、ES部113−jに主信号データ(主信
号,J1イネーブル信号)として送出される。
【0026】ES部113−jでは、受信ポインタ処理
部112−jより入力された主信号とJ1イネーブル信
号のライン→システム側へのクロック乗り換えをSTS
−1単位に12チャンネル分並列(パラレル)に処理
し、クロック乗り換え後の主信号データを送信ポインタ
処理部114−jに送出する。送信ポインタ処理部11
4−jでは、ES部113−jからのクロック乗り換え
後の主信号データより、STS−1単位に、NDFイネ
ーブル要求の検出やスタッフ要求の検出,送信ポインタ
値の検出などをそれぞれ12チャンネル分パラレルに行
ない、ポインタ・バイト挿入126でポインタ・バイト
(H1,H2バイト)の挿入を行なう。
【0027】そして、上述のごとく受信ポインタ処理部
112−j,ES部113−j,送信ポインタ処理部1
14−jにおいてそれぞれSTS−1単位にパラレルに
処理されたデータは、多重化部115で96パラ→8パ
ラのP/S変換(6Mbps→78Mbps)を施され
て送出される。つまり、上述の多重化装置10iでは、
STS−12レベル(あるいはそれ以上のSTS−N
(N=48,192,・・・)レベルの多重化フレーム
をパスの最小単位であるSTS−1フレームに分離し
て、それぞれの受信ポインタ処理,送信ポインタ処理を
パラレルに行なうようになっているのである。
【0028】次に、図20は上述のNDFイネーブル検
出部122の一例を示すブロック図であるが、この図2
0に示すNDFイネーブル検出部122は、ORゲート
127,783進カウンタ128,フリップフロップ
(FF)回路129,出力反転型のデコーダ130およ
びデコーダ131を有して構成されている。ここで、O
Rゲート(論理和回路)127は、上述のES部113
−jのRAM117より読み出されるJ1イネーブル信
号とデコーダ131の出力との論理和をとるもので、J
1イネーブル信号が“H”、又は、カウンタ128のカ
ウンタ値“782”がデコーダ131にてデコードされ
ると、“H”パルスがカウンタ128のロード(Loa
d)端子に入力されて、カウンタ128が初期化(“0
00”がロード)されるようになっている。つまり、カ
ウンタ128は、カウンタ値“000”〜“782”を
繰り返しカウントするが、J1イネーブル信号を受ける
とリセットされ“000”からカウントを再開するよう
になっている。
【0029】また、FF回路(レジスタ)129は、R
AM117より読み出されるJ1イネーブル信号が
“H”となる毎に、カウンタ128のカウンタ値を保持
するものであり、デコーダ130は、このFF回路12
9に保持されたカウンタ値の“782”をデコードする
ものである。上述のごとく構成されたNDFイネーブル
検出部122の動作は以下のようになる。すなわち、E
S部113−jのRAM117から読み出されるJ1イ
ネーブル信号の周期が確定(一定)しているときは、J
1イネーブル信号の受信間隔とカウンタ128が“00
0”〜“782”までのカウンタ値をカウントするまで
の時間とが一致するので、ORゲート127にJ1イネ
ーブル信号,デコーダ131の出力が同時に入力され、
カウンタ128のロード端子に“H”パルスが入力され
てカウンタ128がロードされる。
【0030】そして、このとき、レジスタ129は、J
1イネーブル信号の“H”パルスをイネーブル(EN)
クロックとしてカウンタ128のカウンタ値を取り込む
が、今、J1イネーブル信号の周期が確定しているの
で、常に、カウンタ値“782”を取り込むことにな
り、デコーダ130の出力は“L”になりNDFイネー
ブル信号は出力されない。
【0031】一方、RAM117から読み出されるJ1
イネーブル信号の周期が一定でないときは、レジスタ3
が、J1イネーブル信号をイネーブルクロックとしてカ
ウンタ128のカウンタ値“782”を取り込むことが
できないため、デコーダ130の出力が“H”になりN
DFイネーブル信号が出力される。次に、図21は上述
のスタッフ情報保持・解除部124およびスタッフ処理
部125の一例を示すブロック図であるが、この図21
に示すスタッフ情報保持・解除部124およびスタッフ
処理部125は、SR−FF回路(レジスタ)132
A,132B,FF回路(レジスタ)133A,133
B,134A,134B,137A,137B,3入力
反転型のANDゲート135A,135B,1入力反転
型のANDゲート136A,136B,PCリセット生
成部138,3フレームスタッフ禁止部139および解
除タイミング生成部140を有して構成されている。な
お、ここでは、上記のレジスタ132A〜134A,1
37AおよびANDゲート136Aによりincスタッ
フ処理系が形成され、レジスタ132B〜134B,1
37BおよびANDゲート136Bによりdecスタッ
フ処理系が形成されている。
【0032】ここで、レジスタ132Aは、ES部11
2−jの位相比較部121で検出されたincスタッフ
要求信号(フラグ)を保持するものであり、レジスタ1
32Bは、同様に位相比較部121で検出されたdec
スタッフ要求フラグを保持するものである。また、FF
回路133A,133B,134A,134Bは、それ
ぞれ、対応するレジスタ132A,132Bで保持され
たスタッフ要求フラグを1クロック分(計2クロック
分)遅延させることにより、スタッフ要求フラグのクロ
ックをシステム側のクロックに同期(乗り換え)させる
ためのものである。
【0033】さらに、ANDゲート135A,135B
は、対応するFF回路134A,134Bからのスタッ
フ要求フラグ(inc/dec),他のスタッフ処理系
のFF回路134B,134Aからのスタッフ要求フラ
グ(dec/inc),NDFイネーブル信号,PAI
S信号の4入力に基づいて、下記項目〜に示す各状
態が発生した場合にスタッフ要求フラグをマスクするた
めのものである。
【0034】スタッフ要求フラグと上述のNDFイネ
ーブル信号(NDFイネーブル送出要求フラグ)が同時
に“H”となった状態 inc/decスタッフ要求フラグが同時に“H”と
なった状態 PAIS送出中にスタッフ要求フラグが“H”となっ
た状態 また、ANDゲート136A,136Bは、対応するA
NDゲート135A,135Bの出力(スタッフ要求フ
ラグ)と、3フレームスタッフ禁止部139の反転出力
との論理積をとるもので、これらのANDゲート136
A,136Bにより、スタッフ表示(inc/dec)
送出後の3フレーム間にスタッフ要求フラグが発生した
場合、スタッフ処理を行なわずにスタッフ要求フラグが
保持されるようになっている。ただし、3フレームスタ
ッフ禁止部139からの3フレームスタッフ禁止信号が
解除されると、次のフレームでスタッフ処理が行なわれ
る。
【0035】さらに、レジスタ137A,137Bは、
それぞれ、上記の各処理を施された後のスタッフ要求フ
ラグを1フレーム(125μs)毎(前述したカウンタ
128が“782”をカウントする毎)にラッチするも
ので、ラッチされたフラグは、スタッフ処理用のフラグ
(H3/H3バイト+1バイトのイネーブル制御,スタ
ッフ表示送出)としてポインタ・バイト挿入部126に
送出されるようになっている。
【0036】また、PCリセット生成部138は、ND
Fイネーブル信号,レジスタ132A,132Bの各出
力に基づいて、ES部113−jのRAM117に対し
てメモリ・スリップ(データの2度読み・欠落)が生じ
ているか否かを監視し、メモリ・スリップが生じている
場合には、RAM117に対するライトタイミング,リ
ードタイミングを初期化すべく、PCリセット要求信号
をES部113−jのライトカウンタ118,リードカ
ウンタ119にそれぞれ送出するものである。
【0037】さらに、3フレームスタッフ禁止部139
は、スタッフ表示(inc/dec)送出後の3フレー
ム間はスタッフ処理を禁止するためのスタッフ禁止信号
を生成するものであり、解除タイミング生成部140
は、スタッフ表示(inc/dec)送出後あるいはP
Cリセット信号送出後、レジスタ132A,132Bに
保持されているスタッフ要求フラグをクリアするための
解除タイミング信号を生成するものである。
【0038】上述のごとく構成されたスタッフ情報保持
・解除部124およびスタッフ処理部125の動作は次
のようになる。すなわち、まず、ES部113−jの位
相比較部121でスタッフ要求(例えば、inc)が検
出されると、スタッフ要求フラグが非同期的にレジスタ
132AのS入力にセットされ保持状態になる。レジス
タ132Aで保持された信号(フラグ)は、レジスタ1
32A,133Aによりシステム側のクロックへの乗り
換え処理を施されたのちANDゲート135Aに入力さ
れる。
【0039】ANDゲート4では、このクロック乗り換
え後のフラグとNDFイネーブル信号の反転信号,レジ
スタ134Bの反転出力,PAIS送出要求フラグの反
転信号との論理積をとる。この結果、スタッフ要求フラ
グとNDFイネーブル信号とが同時に発生した場合,i
nc/decスタッフ要求フラグが同時に発生した場
合,PAIS送出中にスタッフ要求フラグが発生した場
合のいずれの場合も、スタッフ要求フラグはマスクさ
れ、スタッフ要求信号は送出されない。
【0040】つまり、本スタッフ処理では、受信ポイン
タ処理部112−jで検出された回線障害(PAI
S),ポインタ異常(LOP)状態により送信ポインタ
処理部114−jでPAISを送出する際にスタッフ要
求フラグが発生した場合、PAIS送出要求フラグを用
いて内部でスタッフ情報を保持状態にし、PAISの送
出動作を優先するようになっているのである。なお、保
持状態になったスタッフ情報は、PAIS送出が解除さ
れた後有効になり、次の固定タイミングでスタッフ処理
されることになる。
【0041】一方、NDFイネーブル,decスタッフ
要求フラグ,PAIS信号のいずれも発生していない場
合は、ANDゲート135Aの出力(incスタッフ要
求フラグ)が有効(“H”)となる。さらに、このスタ
ッフ要求フラグは、ANDゲート136Aにおいて3フ
レームスタッフ禁止部139の反転出力と論理積がとら
れ、3フレームスタッフ禁止信号が出力されていなれば
レジスタ137Aを通じてincスタッフ要求信号とし
て送出され、3フレームスタッフ禁止信号が出力されて
いればANDゲート136Bで保持される。
【0042】なお、スタッフ要求フラグの解除は、スタ
ッフ要求フラグ及びPCリセット要求フラグが発生した
ときに解除タイミング・パルスがレジスタ133AのR
入力にセットされて非同期的にレジスタ133Aに保持
された情報がクリアされることにより行なわれる。とこ
ろで、上記の回路構成では、受信ポインタ処理部112
−jにおいてPAIS表示が検出されPAIS送出制御
部116の制御により送信ポインタ処理部114−jで
主信号フレーム上のポインタ・バイトのみPAIS表示
として送出しているとき(パス・スルー機能)に、スタ
ッフ要求フラグが発生した場合は、スタッフ要求フラグ
が保持されないようになっているので、そのスタッフ要
求フラグを基にスタッフ処理が行なわれ、ES部113
−jの位相比較部121で位相修正が行なわれるように
なっている。
【0043】次に、図22は上述のオフセット値検出部
123の詳細構成を示すブロック図であるが、この図2
2に示すオフセット値検出部123は、オフセット・カ
ウンタ(783進カウンタ)141,FF回路(ポイン
タ・レジスタ)142,デコーダ143,ANDゲート
144および1入力反転型のANDゲート145を有し
て構成されている。
【0044】ここで、オフセット・カウンタ141は、
STSフォーマットのオフセット・ナンバーに同期して
“000”〜“782”のカウンタ値をカウントするも
ので、ここでは、システム側フレームのH3バイトの固
定タイミングでロードされ、6MHz周期にカウントア
ップするようになっている。また、ポインタ・レジス
タ)142は、このオフセット・カウンタ141のカウ
ンタ(オフセット)値(10ビット)をES部113−
jのRAM117より読み出されるJ1イネーブル信号
のタイミングで保持するものである。
【0045】さらに、デコーダ143は、ポインタ・レ
ジスタ142に保持されたオフセット値“782”をデ
コードすることにより、オフセット値“782”を検出
するものであり、ANDゲート144は、このデコーダ
143の出力と上述したincスタッフ要求信号との論
理積をとるもので、この出力が有効(“H”)となる、
つまり、オフセット値が“782”のときにincスタ
ッフ要求(+1)が発生すると、ANDゲート145か
ら出力されるオフセット値が“000”にマスクされる
ようになっている。
【0046】上述のごとく構成されたオフセット値検出
部123では、システム側フレームのH3バイトの固定
タイミングでオフセット・カウンタ141がロードされ
6MHz周期でカウント・アップする。このオフセット
・カウンタ141のカウンタ値(10ビット)は、直
接、ポインタ・レジスタ142に入力されES部113
−jのRAM117から読み出されるJ1イネーブルの
タイミング・パルス(6Mbps:通常動作時125μ
s周期)に従ってレジスタ142に書き込まれる。
【0047】このポインタ・レジスタ142に保持され
たオフセット値は、システム側フレームの固定タイミン
グ(H1,H2バイト)でポインタ・バイトに挿入され
る。ところで、ES部113−jのRAM117から読
み出されるJ1タイミング・パルス(J1イネーブル信
号)がオフセット値“782”のカウント・タイミング
で送信ポインタ処理部114−jに送られてくると、ポ
インタ・レジスタ142はオフセット値“782”を保
持した状態になるが、同時に、ES部113−jの位相
比較部121でincスタッフ要求信号(+1)が発生
した場合は、ANDゲート144の出力が有効になり、
ANDゲート145によってポインタ・レジスタ142
から出力されているオフセット値“782”が“00
0”にマスクされる。
【0048】以上のように、上述の送信ポインタ処理装
置としてのES部113−j,送信ポインタ処理部11
4−jでは、STS−12レベル(あるいはそれ以上の
STS−N(N=48,192,・・・)レベルの多重
化フレームをパスの最小単位であるSTS−1フレーム
(チャンネルデータ)に分離して、それぞれの送信ポイ
ンタ処理(クロック乗り換え,NDFイネーブル検出,
オフセット値検出,スタッフ処理,ポインタ・バイト挿
入など)を各チャンネル毎にパラレルに行なうようにな
っている。
【0049】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
送信ポインタ処理装置では、シリアル形式で入力される
STS−Nの多重データに対し、分離部111を設けて
速度変換を行なうことによって、多重されたチャンネル
データをパスの最小単位であるSTS−1フレームに分
離しているので、図19に示すように、ES部113−
j,送信ポインタ処理部114−jが、分離後のチャン
ネル数分必要になり、回路(装置)規模が大幅に増大し
てしまうという課題が生じる。
【0050】また、分離部111によって速度変換され
たデータは、内部ブロックでパラレルに処理が行なわれ
るため、高速クロックによる時分割処理(シリアル処
理)が不可能になるという課題も生じる。さらに、上述
の送信ポインタ処理装置では、他に以下のような課題も
生じてしまう。
【0051】NDFイネーブル検出部122に関する
課題 図20により上述したNDFイネーブル検出部122で
は、NDFイネーブル送出要求フラグを保持するレジス
タ129の更新タイミングに、ES部113−jのRA
M117より読み出されるJ1イネーブル信号を使用し
ているので、J1イネーブル信号が、STSフレーム周
期間隔に読み出されなかった場合(783ビット<J1
イネーブル間隔<1566ビット)には、ライン側に同
期していないシステム側STSフレームのポインタ・バ
イトに2フレーム続けてNDFイネーブル表示が挿入さ
れてしまう可能性がある。
【0052】スタッフ処理に関する課題 図21により上述したスタッフ処理では、回線障害(P
AIS),ポインタ以上(LOP)状態によりポインタ
・バイト挿入部126にてPAISの送出を行なってい
るときにスタッフ要求フラグが発生した場合は、PAI
S送出要求フラグを用いて内部のスタッフ情報を保持状
態にし、PAIS送出動作を優先するようになっている
ので、PAIS表示送出には位相修正を行なうことがで
きなくなってしまう。従って、PAIS表示送出解除後
に通常位相に復旧するのに少なくとも1フレーム分の遅
延が生じてしまうとともに、3フレーム・スタッフ送出
禁止状態になってしまう。
【0053】また、このスタッフ処理では、パス・スル
ー機能により主信号フレーム上のポインタ・バイトのみ
PAIS表示として送出しているときにスタッフ要求フ
ラグが発生した場合は、スタッフ要求フラグが内部で保
持されずスタッフ処理が行なわれるようになっているの
で、ES部113−jの位相比較部121で位相修正が
行なわれてしまうことになる。このため、上記の事象か
らPAIS以外の事象に変化したときは、既に位相修正
が行なわれた状態になっており、受信ポインタ処理部1
12−jがJ1イネーブル信号を通常位相(783ビッ
ト間隔)でES部113−jに出力しているにも関わら
ず、ES部113−j(RAM117)から読み出され
るJ1イネーブル信号の位相がずれてしまい、送信ポイ
ンタ処理部114−jのポインタ・バイト挿入部126
において送出ポインタ値が更新されてしまう。
【0054】オフセット値検出部123に関する課題 図22により上述したオフセット値検出部123では、
オフセット値“782”で且つincスタッフ要求信号
(+1)が発生した場合のオフセット値の更新(“78
2”→“000”)を正常に行なうために、ポインタ・
レジスタ142の出力を強制的に“000”にマスクす
る回路(ANDゲート145)を設けているので、回路
規模が増大してしまうという課題が生じる。
【0055】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、SDH伝送方式で伝送されてくる複数のチャ
ンネルデータをそれぞれ単位フレームとして有する伝送
フレームを各チャンネル毎に分離することなく送信ポイ
ンタ処理を行なえるようにした、SDH伝送方式におけ
る送信ポインタ処理装置を提供することを目的とする。
【0056】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図であるが、この図1において、1は送信ポインタ
処理装置で、SDH伝送方式で伝送されてくる複数のチ
ャンネルデータをそれぞれ単位フレームとして有する伝
送フレームに対して所要の受信ポインタ処理を施した後
の主信号データを扱い、その主信号データに対して所要
の送信ポインタ処理を施すものである。
【0057】このため、この送信ポインタ処理装置1
は、クロック乗り換え部2と送信ポインタ処理部3とを
そなえて構成されている。ここで、クロック乗り換え部
2は、上記の主信号データのクロックに対してクロック
乗り換え処理を施すためのものであり、送信ポインタ処
理部3は、このクロック乗り換え部2でのクロック乗り
換え後の主信号データに所定の送信ポインタを挿入する
ためのものである。
【0058】さらに、この図1に示すように、上述のク
ロック乗り換え部2は、記憶部4,書き込み制御部5お
よび読み出し制御部6をそなえて構成されており、記憶
部4は、上記の主信号データを各チャンネル別に所定の
アドレスに記憶するものであり、書き込み制御部5は、
主信号データの記憶部4への書き込みアドレスと書き込
みタイミングとを制御するものであり、読み出し制御部
6は、主信号データの記憶部4からの読み出しアドレス
と読み出しタイミングとを制御するものである。
【0059】そして、本発明では、上述の書き込み制御
部5が、各チャンネルを複数のチャンネルグループに分
割した分割グループ毎に、そのチャンネルグループを構
成するチャンネルデータ用の書き込みアドレスをシリア
ルタイミングで生成するように構成されるとともに、読
み出し制御部6が、上記の分割グループ毎に、そのチャ
ンネルグループを構成するチャンネルデータ用の読み出
しアドレスをシリアルタイミングで生成するように構成
される。
【0060】上述のごとく構成された本発明の送信ポイ
ンタ処理装置1では、書き込み制御部5において各チャ
ンネルグループ毎にシリアルに生成される書き込みアド
レスを用いて、主信号データを各チャンネル毎に記憶部
4に記憶させる一方、読み出し制御部6において各チャ
ンネルグループ毎にシリアルに生成される読み出しアド
レスを用いて、記憶部4に記憶された主信号データを読
み出すので、主信号データを単位フレーム毎に分離する
ことなくクロック乗り換え処理を行なうことができる
(請求項1)。
【0061】ここで、具体的に、上述の書き込み制御部
5および読み出し制御部6は、例えば、次のように構成
される。すなわち、書き込み制御部5は、上記の分割グ
ループ数分の書き込みアドレス生成用カウンタ部をそな
え、各書き込みアドレス生成用カウンタ部が、相互に少
なくとも1チャンネルデータ分ずれたタイミングで動作
するように構成されるとともに、それぞれ、自己が担当
するチャンネルグループを構成するチャンネルデータ用
の書き込みアドレスを生成するカウンタをそなえて構成
される。
【0062】一方、読み出し制御部6は、上記の分割グ
ループ数分の読み出しアドレス生成用カウンタ部をそな
え、各読み出しアドレス生成用カウンタ部が、相互に少
なくとも1チャンネルデータ分ずれたタイミングで動作
するように構成されるとともに、それぞれ、自己が担当
するチャンネルグループを構成するチャンネルデータ用
の読み出しアドレスを生成するカウンタをそなえて構成
される。
【0063】これにより、上述の書き込み制御部5およ
び読み出し制御部6では、各書き込み/読み出しカウン
タ部により各チャンネルデータ用の書き込み/読み出し
アドレスを各チャンネルグループ毎にシリアルに(少な
くとも1チャンネルデータ分ずれタイミングで)生成す
ることができ、クロック乗り換え処理のシリアル化を実
現することができる(請求項2)。
【0064】また、上述の書き込み制御部5および読み
出し制御部6は、アドレス生成処理を初期化するための
初期化信号に対して微分処理を施すことにより、初期化
信号の解除タイミング・エッジを検出する初期化信号微
分処理部をそなえて、この初期化信号微分処理部で得ら
れた解除タイミング・エッジにより上記のアドレス生成
処理を全分割グループ同時に初期化するように構成して
もよい。
【0065】これにより、書き込み制御部5および読み
出し制御部6は、初期化信号が内部動作クロックに対し
て非同期のタイミングで入力されても、常に上記の各チ
ャンネルグループ毎のアドレス生成処理を初期化信号が
入力された契機で全て同時に初期化することが可能にな
る(請求項3)。さらに、上述の書き込み制御部5およ
び読み出し制御部6は、上記の書き込みタイミングと読
み出しタイミングとの位相状態の異常により記憶部4か
らのチャンネルデータの読み出しが異常となった時に受
ける位相初期化信号に対して微分処理を施すことによ
り、この位相初期化信号の解除タイミング・エッジを検
出する位相初期化信号微分処理部をそなえて、この位相
初期化信号微分処理部で得られた解除タイミング・エッ
ジにより上記のアドレス生成処理を上記分割グループ毎
に初期化するように構成してもよい。
【0066】これにより、書き込み制御部5および読み
出し制御部6は、位相初期化信号が内部動作クロックに
対して非同期のタイミングで入力されても、常に、記憶
部4に対する書き込み/読み出しタイミング(位相)が
理想のタイミングに保たれる最適なタイミングで上記の
アドレス生成処理を初期化することが可能になる(請求
項4)。
【0067】また、上述の送信ポインタ処理部3は、ク
ロック乗り換え部2の記憶部4より読み出されたクロッ
ク乗り換え後の主信号データに含まれる先頭位置情報を
検出し、その先頭位置情報に基づいて主信号データが新
規データであることを示す新規データ表示信号を生成す
る新規データ検出部をそなえるとともに、この新規デー
タ検出部が、先頭位置情報の検出間隔をカウンタにより
監視する監視部と、この監視部での検出間隔が所定の間
隔となっていない場合には新規データ表示信号をマスク
するマスク部とをそなえて構成してもよい。
【0068】これにより、この送信ポインタ処理部3で
は、記憶部4より読み出される主信号データに含まれる
先頭位置情報が所定(一定)の間隔で読み出されない場
合には、新規データ表示信号をマスクすることができる
ので、例えば、ある時点で先頭位置情報を受けた後に次
の先頭位置情報を受けることができないために新規デー
タ表示信号を送出し続けてしまうといった状態を回避す
ることができる(請求項5)。
【0069】なお、上記のマスク部は、試験用制御信号
により上記の新規データ表示信号をマスクするととも
に、試験用制御信号の解除後の最初の先頭位置情報の検
出タイミングで、新規データ表示信号を送出するように
構成してもよい。これにより、この送信ポインタ処理部
3では、試験終了後でも、最初の先頭位置情報の検出タ
イミングで新規データ表示信号を直ぐに送出することが
可能になる(請求項6)。
【0070】さらに、上述の送信ポインタ処理部3は、
クロック乗り換え部2の記憶部4より読み出されたクロ
ック乗り換え後の主信号データに含まれる先頭位置情報
に基づいて送信ポインタ値を検出する送信ポインタ値検
出部をそなえるとともに、この送信ポインタ値検出部
が、上記検出処理を上記単位フレーム毎にシリアルに行
なうように構成してもよい。これにより、この送信ポイ
ンタ処理部3では、クロック乗り換え後の主信号データ
を各単位フレームに分離することなくシリアルにポイン
タ値の検出処理を行なうことができる(請求項7)。
【0071】また、上述の送信ポインタ値検出部は、上
記単位フレームの最終オフセットポインタ値を検出する
最終オフセットポインタ値検出部をそなえて、この最終
オフセットポインタ値検出部において最終オフセットポ
インタ値が検出されたときに、クロック乗り換え部2で
の記憶部4に対する上記の書き込みタイミングと読み出
しタイミングとの位相状態に応じて出力されるスタッフ
増加指示信号を受けると、次のオフセット位置にて固定
周期に発生するタイミングにより、上記の検出処理を強
制的に初期化するように構成してもよい。
【0072】これにより、この送信ポインタ値検出部
は、クロック乗り換え後の主信号データに含まれる先頭
位置情報が最終オフセットポインタ値を示し且つスタッ
フ増加指示信号を受けた場合でも、次オフセット位置に
て固定周期に発生するタイミングにより、ポインタ値検
出処理を初期化することができる(請求項8)。さら
に、上述の送信ポインタ処理部3は、クロック乗り換え
部2での記憶部4に対する上記の書き込みタイミングと
読み出しタイミングとの位相状態に応じて受信されるス
タッフ指示信号に基づいて、上記位相状態を調整するた
めのスタッフ要求信号を生成するスタッフ処理部をそな
えるとともに、このスタッフ処理部が、主信号データの
AIS状態表示処理を行なっているときに、スタッフ指
示信号を受けると、AIS状態表示処理を継続したま
ま、上記のスタッフ要求信号生成処理を並行して行なう
ように構成してもよい。
【0073】これにより、この送信ポインタ処理部3で
は、主信号データのAIS状態表示処理を優先的に行な
っている場合でも、上記のスタッフ要求信号生成処理を
並行して行なうことができるので、AIS状態表示処理
が解除された後、即、正しいスタッフ要求信号生成処理
を行なうことができる(請求項9)。なお、上記のスタ
ッフ処理部は、主信号データに含まれるポインタ・バイ
トに対してAIS状態表示処理を行なっている間は、上
記のスタッフ要求信号生成処理をマスクするとともに、
スタッフ要求信号を保持するように構成してもよい。こ
れにより、このスタッフ処理部は、ポインタ・バイトに
対するAIS状態表示処理中は、スタッフ要求信号を保
持して記憶部4に対する書き込み/読み出しタイミング
(位相)の調整を待機させることができるので、AIS
以外の事象に遷移したときに記憶部4より正常なタイミ
ングで主信号データが読み出されているにも関わらず、
このタイミングが調整されて位相ずれが生じ送信ポイン
タ値が更新されるといった状態を確実に回避することが
できる(請求項10)。
【0074】また、上述のポインタ処理部3は、クロッ
ク乗り換え部2での記憶部4に対する上記の書き込みタ
イミングと読み出しタイミングとの位相状態に応じて受
ける位相調整要求信号に基づいて、上記の各タイミング
を調整するための位相調整信号を生成する位相調整信号
生成部をそなえて、この位相調整信号生成部が、主信号
データが複数の単位フレームを連結した先頭チャンネル
データと従属チャンネルデータとからなるコンカチネー
ション状態である場合には、先頭チャンネルデータにつ
いての上記各タイミングに対してのみ、位相調整信号を
生成するように構成してもよい。
【0075】これにより、このポインタ処理部3では、
主信号データがコンカチネーション状態である場合で
も、その先頭チャンネルデータについてのみ位相調整処
理が行なわれるようにすることができ、主信号データの
フレーム構成に応じた正しい処理を常に行なうことがで
きる(請求項11)。
【0076】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (A)送信ポインタ処理装置の全体説明 図2は本発明の一実施形態としての送信ポインタ処理装
置の構成を示すブロック図であるが、この図2に示す送
信ポインタ処理装置1も、図18,図19により前述し
た多重化装置10i(i=1〜6)に適用されるもの
で、SONET伝送方式における12チャンネル分のS
TS−1フレーム(単位フレーム)を有するSTS−1
2フレーム(伝送フレーム)に対する所要の受信ポイン
タ処理が施された後の主信号データを扱い、その主信号
データに対して所要の送信ポインタ処理を施すようにな
っている。ただし、本実施形態では、図3に示すよう
に、STS−12フレームのデータが8パラ(DATA[01]
〜DATA[08])のシリアルデータ(78Mbps)として
入力されるものとする。
【0077】そして、送信ポインタ処理装置1は、図2
に示すように、クロック乗り換え部〔ES(エラスティ
ック・ストア)部〕2と送信ポインタ処理部3とをそな
えて構成されている。なお、通常、この送信ポインタ処
理装置1は、いわゆるチャンネル・ユニット(チャンネ
ル盤)上で実現されており、チャンネル盤の挿抜により
簡単に装置の保守・点検などを行なえるようになってい
る。
【0078】ここで、クロック乗り換え部2は、受信ポ
インタ処理後の主信号データ(上記8パラのシリアルデ
ータ)のクロックをライン(伝送路)側からシステム側
へ乗り換えさせるクロック乗り換え処理を施すものであ
り、送信ポインタ処理部3は、このクロック乗り換え部
2でのクロック乗り換え後の主信号データに所定の送信
ポインタを挿入するためのものである。
【0079】このため、図2に示すように、上述のクロ
ック乗り換え部2は、メモリ部4,書き込み制御部5,
読み出し制御部6及び位相比較(PC)部7をそなえて
構成され、送信ポインタ処理部3は、NDFイネーブル
検出部12,オフセット値検出部13,スタッフ情報保
持・解除部14,コンカチ・セレクト部15,スタッフ
処理部16及びポインタ・バイト挿入部17をそなえて
構成されている。
【0080】ここで、クロック乗り換え部2において、
メモリ(記憶部)4は、上記の主信号データを各チャン
ネル(ch01〜ch12)別に所定のアドレスに記憶
するものであるが、本実施形態では、後述するように、
主信号データのコンカチネーション(STS−3c/1
2c)、特にSTS−3cを意識して、全12チャンネ
ルを以下に示すように4つのチャンネルグループ〜
に分割し、各分割グループ〜毎にチャンネルデータ
をそれぞれ個別のRAMに記憶するようになっている。
【0081】・チャンネルグループ=ch01〜ch
03 ・チャンネルグループ=ch04〜ch06 ・チャンネルグループ=ch07〜ch09 ・チャンネルグループ=ch10〜ch12 また、書き込み制御部5は、このメモリ部4へのライト
アドレスとライトタイミングとを制御するものであり、
読み出し制御部6は、メモリ部4へのリードアドレスと
リードタイミングとを制御するもので、このために、本
実施形態では、上述の書き込み制御部5が、ライトカウ
ンタ部8と多重化部9とをそなえるとともに、読み出し
制御部6が、リードカウンタ部10と多重化部11とを
そなえて構成されている。
【0082】ここで、書き込み制御部5において、ライ
トカウンタ部8は、上述のごとく分割されたチャンネル
グループ(分割グループ)〜毎に、そのチャンネル
グループ〜を構成するチャンネルデータ用のライト
アドレスをシリアルタイミングで生成するものであり、
多重化部9は、このライトカウンタ部8で生成された各
チャンネルデータ用のライトアドレスを時分割多重して
メモリ部4のライトアドレス入力(対応するRAM)へ
供給するものである。
【0083】一方、読み出し制御部6において、リード
カウンタ部10は、上記のチャンネルグループ〜毎
に、そのチャンネルグループ〜を構成するチャンネ
ルデータ用のリードアドレスをシリアルタイミングで生
成するものであり、多重化部11は、このリードカウン
タ部10で生成された各チャンネル用のリードアドレス
を時分割多重してメモリ4のリードアドレス入力(対応
するRAM)へ供給するものである。
【0084】なお、上記のライト/リードカウンタ部
8,10は、それぞれ、受信ポインタ処理において検出
される(ライト側)ペイロード・イネーブル/送信ポイ
ンタ処理において検出される(リード側)ペイロード・
イネーブルに従って動作するようになっている。また、
位相比較部7は、上述の書き込み制御部5で生成される
ライトアドレスと読み出し制御部6で生成されるリード
アドレスとを比較して、その比較結果に基づいて、後述
するスタッフ(inc/dec)要求信号やPCリセッ
ト信号を送信ポインタ処理部3へ送出するものである。
【0085】一方、図2に示す送信ポインタ処理部3に
おいて、NDFイネーブル検出部(新規データ検出部)
12は、上述のクロック乗り換え部2のメモリ部4から
読み出されるクロック乗り換え後の主信号データに含ま
れるJ1イネーブル信号(主信号データの先頭位置情
報)を検出し、そのJ1イネーブル信号に基づいてND
Fイネーブル信号(新規データ表示信号)を生成するも
のであり、オフセット値検出部(送信ポインタ値検出
部)13は、上記のJ1イネーブル信号に基づいて主信
号データに挿入すべき送信ポインタ値(オフセット・ポ
インタ値)を検出するものである。
【0086】なお、本実施形態では、後述するように、
上述のNDFイネーブル検出部12が、上記のJ1イネ
ーブル信号の受信間隔(検出間隔)を監視してこの受信
間隔が一定でない(784ビット以上である)とNDF
イネーブル信号の送出をマスクするように構成され、オ
フセット値検出部13は、上記送信ポインタ値の検出を
シリアルに行なうように構成されている。
【0087】また、スタッフ情報保持・解除部14は、
クロック乗り換え部2の位相比較部7で検出されるスタ
ッフ情報(inc/dec要求)を保持したり不要とな
ったスタッフ情報を削除(解除)したりするものであ
り、コンカチ・セレクト部(位相調整信号生成部)15
は、上記のスタッフ情報に基づいて、メモリ部4へのラ
イト/リード・アクセスタイミングを初期化(調整)す
るためのPCリセット要求信号を生成するもので、本実
施形態では、後述するように、主信号データがSTS−
3c/12cなどのコンカチネーション状態である場合
には、先頭チャンネルデータ(STS−3cではch0
1,ch04,ch07,ch10,STS−12cで
はch01)についてのライト/リード・アクセスタイ
ミングに対してのみ、PCリセット要求信号を生成する
ようになっている。
【0088】さらに、スタッフ処理部16は、スタッフ
情報保持・解除部14に保持されているスタッフ情報
(クロック乗り換え部2でのメモリ部4に対するライト
/リード・アクセスタイミングの位相状態に応じて位相
比較部7より受信されるスタッフ指示信号)に基づい
て、上記のコンカチネーション状態(以下、単に「コン
カチ」ということがある)を考慮しながら、主信号に挿
入すべきポインタ・バイトに対するスタッフ処理を行な
うものである。
【0089】また、ポインタ・バイト挿入部17は、上
述のNDFイネーブル検出部12,オフセット値検出部
13およびスタッフ処理部16での処理結果に基づい
て、メモリ部4より読み出された主信号にポインタ・バ
イトを挿入するものである。なお、このポインタ・バイ
ト挿入部17は、PAIS送出制御指示を受けたときは
主信号を全て“1”にし、パス・スルー機能(装置間P
AISのトランスミッション・ディレイの短縮を目的と
した機能)動作指示を受けたときはポインタ・バイトの
みを全て“1”にするよう挿入処理を行なう。
【0090】上述のごとく構成された本送信ポインタ処
理装置1の動作概要を説明すると以下のようになる。す
なわち、まずクロック乗り換え部2では、書き込み制御
部5のライトカウンタ部8において、ライト側ペイロー
ド・イネーブル信号(ライン側の動作クロック)に従っ
て、メモリ部4用のライトアドレスが上記の各チャンネ
ルグループ〜毎にシリアルに生成される。そして、
各ライトアドレスは、多重化部9で多重されてメモリ部
4のライトアドレス入力へ直接供給され、これにより、
入力主信号データが、各チャンネルグループ〜毎に
チャンネル別に、順次、メモリ4に記憶されてゆく。
【0091】一方、読み出し制御部6では、リード側ペ
イロード・イネーブル信号(システム側のクロック)に
従って、リードカウンタ部10において各チャンネルグ
ループ〜毎にシリアルにリードアドレスが生成さ
れ、ライト側と同様に、各リードアドレスは、多重化部
11で多重されたのちメモリ部4のリードアドレス入力
へ直接供給される。これにより、メモリ部4に記憶され
た主信号データがシステム側のクロックに従い各チャン
ネルグループ〜毎にチャンネル別に読み出されて、
ライン側→システム側へのクロック乗り換え処理が行な
われる。
【0092】つまり、上述のクロック乗り換え部2で
は、STS−12の主信号データをSTS−1毎に分離
することなくクロック乗り換え処理をシリアルに行なう
ことができるのである。さらに、このとき位相比較部7
では、上記のライト/リードアドレスを比較することに
より、メモリ部4へのライト/リードアクセスタイミン
グを監視しており、inc状態を検出すればinc要求
信号、dec状態を検出すればdec要求信号をそれぞ
れ送信ポインタ処理部3へ送出する。なお、送信ポイン
タ処理部3では、これらのinc/dec要求信号より
メモリ・スリップを検出すると、PCリセット信号を各
ライト/リードカウンタ部8,10へ送出する。
【0093】そして、送信ポインタ処理部3では、ND
Fイネーブル検出部12,オフセット値検出部13にお
いて、上述のごとくメモリ部4より読み出されたクロッ
ク乗り換え後の主信号データに含まれるJ1イネーブル
信号に基づいて、それぞれ、NDFイネーブル信号,送
信ポインタ値が検出され、ポインタ・バイト挿入部17
へ供給される。ただし、上記のNDFイネーブル信号
は、J1イネーブル信号を一定の間隔で受信している場
合は検出されない。
【0094】ポインタ・バイト挿入部17では、これら
のNDFイネーブル信号,送信ポインタ値とスタッフ処
理部16からのスタッフ情報(inc/dec)とに基
づいて、主信号に送信ポインタ・バイトを挿入する。た
だし、上記のスタッフ情報は、クロック乗り換え部2の
位相比較部7からのスタッフ要求に基づき、主信号デー
タのコンカチ状態を考慮して生成(検出)される。
【0095】以下、上述のクロック乗り換え部2及び送
信ポインタ処理部3について、より詳細に説明する。 (B)クロック乗り換え部2の詳細説明 図4は上述のクロック乗り換え部2の詳細構成を示すブ
ロック図であるが、この図4に示すように、本実施形態
のクロック乗り換え部2は、上述のメモリ部4が、それ
ぞれ3チャンネル分のSTS−1データを記憶できる容
量を有する4つのRAM4−1〜4−4を用いて構成さ
れ、RAM4−1に上記チャンネルグループのデータ
が記憶され、RAM4−2に上記チャンネルグループ
のデータが記憶され、RAM4−3に上記チャンネルグ
ループのデータが記憶され、RAM4−4に上記チャ
ンネルグループのデータが記憶されるようになってい
る。
【0096】なお、各RAM4−1〜4−4は、ここで
は、それぞれ、例えば図5に示すように、各チャンネル
毎に17ワード(3チャンネル分で“0”〜“50”の
計51ワード),11ビットのフォーマットを有してお
り、ビット番号“07”(MSB)〜“00”(LS
B)に主信号が格納され、ビット番号“08”に後述す
るJ1イネーブル信号(J1FP)が格納されるように
なっている。
【0097】また、上述のライトカウンタ部8は、それ
ぞれ上記のチャンネルグループ〜に対応する(分割
グループ数分の)ライト・アドレスカウンタ部(書き込
みアドレス生成用カウンタ部)8−1〜8−4をそなえ
て構成され、同様に、リードカウンタ部10は、それぞ
れチャンネルグループ〜に対応するリード・アドレ
スカウンタ部(読み出しアドレス生成用カウンタ部)1
0−1〜10−4をそなえて構成されている。
【0098】そして、この図4に示すように、各ライト
・アドレスカウンタ部8−k(ただし、k=1〜4)
は、それぞれ、各RAM4−kのワード数“0”〜“5
0”をカウントするためのワード・カウンタ18〜20
とこれらのワード・カウンタ18〜20のロード値を選
択するためのロード値選択部21〜23をそなえて構成
され、各リード・アドレスカウンタ部10−kは、それ
ぞれ、各RAM4−kのワード数“0”〜“50”をカ
ウントするためのワード・カウンタ29〜31とこれら
のワード・カウンタ29〜31のロード値を選択するた
めのロード値選択部32〜34をそなえて構成される。
【0099】ここで、各ライト・アドレスカウンタ部8
−kにおいて、ワード・カウンタ18は図5中に示すワ
ード領域35(ch01,04,07,10のデータ格
納領域)のワード数“0”〜“16”を、ワード・カウ
ンタ19はワード領域36(ch02,05,08,1
1のデータ格納領域)のワード数“17”〜“33”
を、ワード・カウンタ20はワード領域37(ch0
3,06,09,12のデータ格納領域)のワード数
“34”〜“50”を、それぞれ、カウントするもの
で、これにより、各RAM4−k用のライトアドレスを
全て生成できるようになっている。
【0100】一方、各リード・アドレスカウンタ部10
−kにおいて、各ワード・カウンタ29〜31も、上記
の各ワード・カウンタと同様に各RAM4−kの全ワー
ド数をカウントしてRAM4−k用の全リードアドレス
を生成するためのものであるが、RAM4−kに記憶さ
れた各チャンネルデータを上記のライトアドレスとは異
なるアドレスから読み出すために、ワード・カウンタ2
9はワード数“08”から、ワード・カウンタ30はワ
ード数“25”から、ワード・カウンタ31はワード数
“42”からそれぞれカウントを開始するようになって
いる。
【0101】なお、これらのライト側/リード側の各ワ
ード・カウンタ18〜21/29〜31は、それぞれ、
上記8パラのシリアルデータに同期して動作するように
なっており、具体的には、上記のライト側/リード側の
ペイロード・イネーブル信号〔12チャンネル分のシリ
アルデータ毎(つまり、6Mbps毎)に“H”とな
る〕に従ってカウント・アップするようになっている。
【0102】また、各ロード値選択部21〜23/32
〜34は、それぞれ、対応するワード・カウンタ18〜
20/29〜31用のロード値を選択・決定するもの
で、例えば、主信号データがコンカチ状態である場合、
つまり、主信号データがSTS−3c/12cで3チャ
ンネル/12チャンネル分のSTS−1データを1つの
データとして扱わなければならない場合には、従属チャ
ンネルデータは先頭チャンネルデータに同期して処理し
なければならないので、先頭チャンネルデータ用のロー
ド値を従属チャンネルデータ用のロード値として選択し
て、各ライト/リードアドレス・カウンタ部8−k,1
0−kを先頭チャンネルに同期させるようになってい
る。
【0103】なお、これらの各ロード値選択部21〜2
3/32〜34は、それぞれ、後述するPCリセット微
分処理部24−1〜24−4又はパワー・オン・リセッ
ト微分処理部25においてPCリセット信号又はパワー
・オン・リセット信号の解除タイミング・エッジが検出
されると初期化用のロード値が選択・決定されるように
もなっている。
【0104】そして、本実施形態では、後に詳述するよ
うに、上記の各ライト・アドレスカウンタ部8−k(た
だし、k=1〜4)が相互に少なくとも1チャンネルデ
ータ分だけずれたタイミングで動作するとともに、各リ
ード・アドレスカウンタ部10−kが相互に少なくとも
1チャンネルデータ分だけずれたタイミングで動作する
ようになっており、これにより各チャンネルデータ(R
AM4−k)用のライト/リードアドレスをシリアルの
タイミング〔8パラのシリアルデータ(図3参照)の入
力順:ch01→ch04→ch07→ch10→ch
02→ch05→・・・→ch09→ch12)で生成
できるようになっている。
【0105】また、上述の位相比較部7は、上述のライ
トカウンタ部8,リードカウンタ部10の構成に対応し
て、この図4に示すように、チャンネルグループ〜
用の位相比較回路7−kを有し、さらに各位相比較回路
7−kが、それぞれ位相比較器26〜28を有する構成
となっており、各位相比較器26〜28において、対応
するライト・アドレスカウンタ部8−kのワード・カウ
ンタ18〜19で生成されるライトアドレスとリード・
アドレスカウンタ部10−kのワード・カウンタ29〜
31で生成されるリードアドレスとが比較(監視)され
その比較結果に基づいてinc/decのスタッフ要求
が検出されるようになっている。
【0106】なお、各位相比較回路7−kは、上記のラ
イトアドレス(ライトタイミング)とリードアドレス
(リードタイミング)との位相(PC)状態が異常(各
タイミングが接近しすぎ、あるいは離れすぎ)が生じメ
モリ部4(RAM4−k)においてメモリ・スリップ
(データの2度読み・欠落)が発生して生じデータの読
み出しが異常となった場合には、各タイミングを初期化
するためにPCリセット要求信号(位相初期化信号)を
生成・出力するようにもなっている。
【0107】具体的には、各ワード・カウンタ18〜2
0/29〜31のカウンタ値を用いて各チャンネル毎
に、ライン側/システム側クロックの位相比較用のin
c/decウィンドウ,監視パルスを生成し、これらの
ウィンドウと監視パルスとに基づいてスタッフ(inc
/dec),メモリ・スリップの監視を行なうようにな
っている。
【0108】ここで、上記のincウィンドウにはそれ
ぞれワード・カウンタ18〜20のカウンタ値“0,
1,2”,“17,18,19”,“34,35,3
6”をデコードしたパルスが使用され、decウィンド
ウにはそれぞれワード・カウンタ18〜20のカウンタ
値“14,15,16”,“31,32,33”,“4
8,49,50”をデコードしたパルスが使用され、監
視パルスにはそれぞれワード・カウンタ18〜20のカ
ウンタ値“0,17,34”をデコードしたパルスが使
用され、これらのウィンドウ値と監視パルスとの論理を
とることによって非同期のパルス(スタッフ要求信号,
PCリセット信号)が作成される。
【0109】また、この図4において、符号24−1〜
24−4で示すものは、それぞれ、各チャンネルグルー
プ〜に対応したPCリセット微分処理部、符号25
で示すものはパワー・オン・リセット微分処理部であ
り、PCリセット微分処理部(初期化信号微分処理部)
24−kは、それぞれ、上述の位相比較回路4−kにお
いて検出される上記PCリセット要求信号に対して微分
処理を施してこのPCリセット要求信号の解除タイミン
グ・エッジを検出するもので、本実施形態では、後述す
るように、この解除タイミング・エッジを用いて、各ラ
イト/リード・アドレスカウンタ8−k,10−kの各
ロード値選択部21〜23/29〜31での選択ロード
値をそれぞれ個別に初期化用のものに決定することによ
り、各カウンタ部8,10でのアドレス生成処理を各チ
ャンネルグループ〜毎に初期化できるようになって
いる。
【0110】さらに、パワー・オン・リセット微分処理
部(初期化信号微分処理部)25は、チャンネル盤の挿
抜などにより発生するパワー・オン・リセット信号(初
期化信号)に対して微分処理を施すことにより、このパ
ワー・オン・リセット信号の解除タイミング・エッジを
検出するもので、本実施形態では、後述するように、こ
の微分処理部25で得られた解除タイミング・エッジを
用いて、上記の各ロード値選択部21〜23/29〜3
1での選択ロード値を全て同時に初期化用のものに決定
することにより、各カウンタ部8,10でのアドレス生
成処理を全チャンネルグループ〜同時に初期化し
て、パワー・オン・リセット後の上記ウィンドウ値の状
態を理想の位相に遷移させる(つまり、RAM4−kか
ら理想の位相でデータを読み出せる)ことができるよう
になっている。
【0111】以下、上述のごとく構成された本実施形態
におけるクロック乗り換え部2の動作について詳述す
る。まず、入力STS−12データ(8パラのシリアル
データ)が図6(a)(図3)に示すようなチャンネル
並びで入力されたとすると、前段の受信ポインタ処理に
より、各チャンネルについてのライト側ペイロード・イ
ネーブル信号がそれぞれ図6(b)〜図6(m)に示す
ようなタイミング(78Mbps周期:1つのチャンネ
ルに着目すると6Mbps周期)で検出される。
【0112】各ライト側ペイロード・イネーブル信号
は、それぞれ、対応するライト・アドレスカウンタ部8
−kのワード・カウンタ18〜20のイネーブル入力
(EN)に供給され、これにより、各ライト・アドレス
カウンタ部8−kが相互に1チャンネルデータ分(78
Mbps分)だけずれたタイミングで起動され各ワード
・カウンタ18〜20がそれぞれカウント・アップを開
始する。
【0113】この結果、ライトカウンタ部8は、各RA
M4−k用のライトアドレスを各チャンネルグループ
〜毎にシリアルに〔図6(b)〜図6(m)の順に〕
生成することになり、例えばRAM4−1へのライト・
アクセスタイミングは図6(n)、RAM4−2へのラ
イト・アクセスタイミングは図6(o)、RAM4−3
へのライト・アクセスタイミングは図6(p)、RAM
4−4へのライト・アクセスタイミングは図6(q)に
示すようになる。
【0114】つまり、カウンタ部8は、78Mbps周
期でRAM4−1→RAM4−2→RAM4−3→RA
M4−4→RAM4−1→・・・の順に各RAM4−k
にアクセスして、12チャンネル分のデータを4分割し
てRAM4−kに記憶させることになる(1つのRAM
4−kに対しては、78Mbps÷4≒19Mbpsに
1度の割合でアクセスしていることになる)。
【0115】これにより、主信号データは、ライン側ク
ロックであるライト側ペイロード・イネーブル信号に従
って、つまり、パスの最大単位であるSTS−12デー
タ(約622Mbps)のバイト処理に相当するビット
レート(622÷8≒78Mbps)に従って、STS
−1単位に分離されることなくシリアルにRAM4−k
に順次記憶される。
【0116】一方、リード側では、送信ポインタ処理部
3のスタッフ処理部16において、各チャンネルについ
てのリード側ペイロード・イネーブル信号が、ライト側
と同様に、それぞれ図6(b)〜図6(m)に示すよう
なタイミング(78Mbps周期:1つのチャンネルに
着目すると6Mbps周期)で検出される。ただし、こ
れらの各リード側ペイロード・イネーブル信号は、送信
ポインタ処理部3のスタッフ処理部17で検出されるの
で、上記のライト側ペイロード・イネーブル信号の検出
タイミングとは異なるタイミング(位相)で検出されて
いる。
【0117】そして、各リード側ペイロード・イネーブ
ル信号は、それぞれ、ライト側と同様に、対応するリー
ド・アドレスカウンタ部10−kのワード・カウンタ2
9〜31のイネーブル入力(EN)に供給され、これに
より、各リード・アドレスカウンタ部10−kが相互に
1チャンネルデータ分(78Mbps分)だけずれたタ
イミングで起動され各ワード・カウンタ29〜31がそ
れぞれカウント・アップを開始する。
【0118】この結果、リードカウンタ部10は、各R
AM4−k用のリードアドレスを各チャンネルグループ
〜毎にシリアルに〔図6(b)〜図6(m)の順
に〕生成することになり、これにより、各RAM4−k
に記憶された主信号データが、リード側ペイロード・イ
ネーブル信号(システム側クロック)に従って、各チャ
ンネル毎にシリアルに読み出されて、クロック乗り換え
処理が行なわれる。
【0119】以上のように、上述のクロック乗り換え部
2によれば、チャンネルグループ〜毎にシリアルに
生成されるライト/リードアドレスを用いて、主信号デ
ータのRAM4−kに対するライト/リード制御を行な
うので、STS−12レベルの主信号データをSTS−
1毎に分離することなくクロック乗り換え処理を行なう
ことができる。
【0120】従って、主信号データの伝送速度(622
Mbps)に準じた高速クロック(バイト処理に相当す
るビットレート:622Mbps÷8≒78Mbps)
を用いてクロック乗り換え処理を行なうことができ、本
装置1の装置規模を大幅に削減することができるととも
に、その処理能力を大幅に向上させることができる。次
に、図7は図4に示すパワー・オン・リセット微分処理
部25の詳細構成を示すブロック図であるが、この図7
に示すように、本実施形態のパワー・オン・リセット微
分処理部25は、入力信号を微分する微分回路として、
FF回路(レジスタ)25−1,25−2及びANDゲ
ート25−3を有して構成されており、これらのレジス
タ25−1,25−2及びANDゲート25−3によっ
てシステム立ち上げ時やチャンネル・ユニット挿抜時に
入力されるパワー・オン・リセット信号の解除タイミン
グ・エッジ(立ち上がりエッジ)を検出するようになっ
ている。
【0121】これにより、この微分処理部25では、ラ
イン側/システム側クロック毎に、レジスタ25−1,
25−2及びANDゲート3によってパワー・オン・リ
セット信号の解除タイミング・エッジが検出(抽出)さ
れる。得られた解除タイミング・エッジは、ロード値選
択部21〜24(32〜34)を通じて各ワード・カウ
ンタ18〜20(29〜31)のロード入力にそれぞれ
同時に供給され、これにより、各ワード・カウンタ18
〜20(29〜31)が初期化される。
【0122】つまり、本実施形態のクロック乗り換え部
2における書き込み制御部5および読み出し制御部6
は、パワー・オン・リセット信号が内部動作クロックに
対して非同期のタイミングで入力されても、常に上記の
各チャンネルグループ〜毎のアドレス生成処理をパ
ワー・オン・リセット信号が入力された契機で全て同時
に初期化することが可能になっているのである。
【0123】従って、例えば、システム立ち上げ時ある
いはチャンネル・ユニットの挿入時の内部動作クロック
の供給が上記解除タイミングより遅れた場合でも、確実
に、上記のアドレス生成処理を初期化でき、本装置1の
信頼性を大幅に向上させることができる。次に、図8は
図4に示すPCリセット微分処理部24−kの詳細構成
を示すブロックであるが、この図8に示すように、本実
施形態のPCリセット微分処理部24−kは、入力信号
を微分する微分回路として、FF回路(レジスタ)24
a,24b及びORゲート24cを有して構成されてお
り、これらのFF回路24a,24b及びORゲート2
4cによって、送信ポインタ処理部3のスタッフ処理部
16において後述するごとく検出されるPCリセット要
求信号の解除タイミング・エッジを検出するようになっ
ている。
【0124】これにより、各PCリセット微分処理部2
4−kでは、スタッフ処理部16においてinc/de
c同時検出あるいはスタッフ要求,NDFイネーブル送
出要求の同時検出によりで検出されるPCリセット要求
信号の解除タイミング・エッジ(立ち下がりエッジ)
が、レジスタ24a,24b及びORゲート24cによ
って抽出される。
【0125】得られた解除タイミング・エッジは、対応
するロード値選択部21〜24(32〜34)を通じて
ワード・カウンタ18〜20(29〜31)のロード入
力に供給され、これにより、各ワード・カウンタ18〜
20(29〜31)が個別に初期化される。つまり、こ
れらの各微分処理部24−kは、ライト/リード・アド
レスカウンタ部8−k,10−kがそれぞれライン/シ
ステム側の別系のクロックで動作しているために、スタ
ッフ処理部16において検出されたシステム側クロック
に同期したPCリセット要求信号を直接ワード・カウン
タ18〜20(29〜31)のロード入力に供給できな
い、また、PCリセット要求信号が非同期のタイミング
で発生するためにパルス幅の限定ができないといった点
を解決しているのである。
【0126】従って、上記のPCリセット要求信号が内
部動作クロックに対して非同期のタイミングで入力され
ても、常に、メモリ部4に対するライト/リードタイミ
ング(位相)が理想のタイミングに保たれる最適なタイ
ミングで上記のアドレス生成処理(ライト/リード・ア
ドレスカウンタ部8−k,10−k,位相比較部7)の
各チャンネルグループ〜毎の同期リセットが可能に
なる。
【0127】これにより、例えば図19により前述した
ような上記ライト/リードタイミング(位相)を理想の
タイミングに保つためのアドレス変換部120を具備す
る必要がなくなり(ライト/リード・アドレスカウンタ
部8−k,10−kのカウンタ値を直接RAM4−k用
アドレスとして使用でき)、さらなる本装置1の装置規
模の簡素化・縮小化に寄与する。
【0128】(C)送信ポインタ処理部3の詳細説明 図9は図2に示すNDFイネーブル検出部12の詳細構
成を示すブロック図であるが、この図9に示すように、
本実施形態のNDFイネーブル検出部12は、J1イネ
ーブル信号の受信(検出)間隔をカウンタにより監視す
るための監視部12Aとして、ORゲート12−1,7
83進カウンタ12−2及びデコーダ12−3をそなえ
るとともに、J1イネーブル信号の受信間隔が一定でな
い(784ビット以上の)ときはNDFイネーブル要求
信号の生成をマスクするためのマスク部12Bとして、
1入力反転型のANDゲート12−4及びJK−FF回
路(レジスタ)12−5を有して構成されている。
【0129】ここで、監視部12Aにおいて、ORゲー
ト12−1は、クロック乗り換え部2のメモリ部4(R
AM4−k)より読み出される主信号データに含まれる
J1イネーブル信号(先頭位置情報)とデコーダ12−
3との論理和をとるもので、J1イネーブル信号,デコ
ーダ12−3の出力のいずれか又は両方が“H”となっ
たときに“H”パルスをロード信号として783進カウ
ンタ12−2のロード入力に供給するものである。
【0130】また、783進カウンタ12−2は、各チ
ャンネルのペイロード・イネーブル検出タイミング(6
Mbps周期)で、“000”〜“782”のカウンタ
値を順次カウントするものであり、デコーダ12−3
は、この783進カウンタ12−2のカウンタ値“78
2”をデコードするもので、この出力をORゲート12
−1に入力することにより、J1イネーブル信号を受信
していない間、“000”〜“782”のカウントが繰
り返し行なわれるようになっている。
【0131】さらに、マスク部12Bにおいて、AND
ゲート12−4は、デコーダ12−3の出力を反転した
信号とJイネーブル信号との論理積をとるもので、J1
イネーブル信号の検出タイミングとカウンタ値“78
2”の検出タイミングとが一致していないときにのみ
“H”パルスを出力するようになっている。また、レジ
スタ12−5は、J入力が“H”で且つK入力が“L”
のときにのみ“H”パルスをNDFイネーブル要求信号
として出力するもので、ここでは、デコーダ12−3の
出力をK入力に供給することで、J1イネーブル信号の
検出タイミングとカウンタ値“782”の検出タイミン
グとが一致していないときにのみANDゲート12−4
の“H”パルスが有効となり、NDFイネーブル要求信
号が送出されるようになっている。
【0132】以下、上述のごとく構成されたNDFイネ
ーブル検出部12の動作について、図10(a)〜図1
0(d)に示すタイミングチャートを参照して詳述す
る。まず、メモリ部4(RAM4−k)から読み出され
た主信号データに含まれるJ1イネーブル信号の受信周
期が確定(一定)している場合は、一定の周期(783
ビット間隔)で783進カウンタ12−2のロード入力
に“H”が入力される。
【0133】すると、ANDゲート12−4では、J1
イネーブル信号の検出タイミングとデコーダ12−3で
のカウンタ値“782”の検出タイミングとが同一にな
るため、その出力が無効(“L”)になる。この結果、
レジスタ12−5のK入力に優先的に“H”が入力さ
れ、図10(d)の時点T1に示すように、レジスタ1
2−5はNDFイネーブル送出要求信号(新規データ表
示信号)を発生しない。従って、ポインタ・バイト挿入
部17では、図10(a),図10(d)の時点T1に
示すように主信号(送出データ)に挿入すべきポインタ
・バイト(H1,H2バイト)にNDFイネーブル表示
を挿入しない。
【0134】一方、図10(b)の時点T1から時点T
2に示すようにJ1イネーブルの受信周期が一定となっ
ていない場合は、一定の周期で783進カウンタ12−
2がロードされないのでデコーダ12−3はカウンタ値
“782”を検出することができない(レジスタ12−
5のK入力が“L”となる)。このため、ANDゲート
12−4は、J1イネーブル信号を受信すると、“H”
パルスが出力され、この“H”パルスがレジスタ12−
5のJ入力に入力される。このとき、K入力は“L”で
あるので、レジスタ12−5は、図10(c)の時点T
2に示すようにNDFイネーブル送出要求信号を発生
し、この結果、ポインタ・バイト挿入部17において、
図10(a),図10(d)の時点T2に示すように主
信号(送出データ)に挿入すべきポインタ・バイト(H
1,H2バイト)にNDFイネーブル表示が挿入され
る。
【0135】ただし、その後、一定の間隔(783ビッ
ト間隔)でJ1イネーブルが受信されだすと、レジスタ
12−5のK入力が有効(“H”)となるので、NDF
イネーブル送出要求信号は“L”となる。ところで、J
1イネーブル信号の受信周期が一定となっていないとき
は、例えば図10(b)の時点T2以降に示すように、
J1イネーブル信号の“H”パルスが最大1565ビッ
ト分離れてしまうことが考えられる。この場合、783
進カウンタ12−2が1565ビット分のカウントを行
なう間に、図10(a)の時点T2,T3に示すよう
に、送信側フレームのポインタ・バイト(H1,H2バ
イト)がポインタ・バイト挿入部17に最高2回入力さ
れることになるが、J1イネーブル信号を受信できてい
ないので、上記の時点T3では、本来、NDFイネーブ
ル要求信号を送出してはいけない(図20により前述し
たものでは送出していた)。
【0136】そこで、本実施形態では、783進カウン
タ12−2がカウンタ値“782”をカウントしJ1イ
ネーブル信号の受信間隔が“783”になった時点でデ
コーダ12−3によりフラグ(“H”パルス)を発生し
783進カウンタ12−2を強制的にロードさせるとと
もに、そのフラグをレジスタ12−5のK入力に入力し
てNDFイネーブル送出要求信号をクリア(マスク)す
ることで、時点T3でNDFイネーブル送出要求信号を
発生させないようにしている。
【0137】このように、上述のNDFイネーブル検出
部12では、監視部12AによりJ1イネーブル信号を
783ビット×N(Nは自然数)周期で監視して、J1
イネーブル信号が一定の間隔で受信されない場合には、
NDFイネーブル送出要求信号をマスク部12Bによっ
てマスクするので、上記のような特定パターン時のND
Fイネーブル送出要求信号の送出(J1イネーブル信号
を一定間隔で受けることができないためにNDFイネー
ブル送出要求信号を送出し続けてしまう状態)を回避す
ることができる。
【0138】従って、より通常動作状態に近いデータを
対向局に送出することができ、さらに本装置の信頼性を
大幅に向上させることができる。次に、図11は上述の
NDFイネーブル検出部12の変形例を示すブロック図
で、この図11に示すように、本変形例におけるNDF
イネーブル検出部12′は、図9に示すものに比して、
マスク部12Bに1入力反転型のANDゲート12−6
が設けられるとともに、このANDゲート12−6とO
Rゲート12−1とにそれぞれPAIS送出試験,ハー
ドウェア・デバッグ試験などの各種試験用制御信号(C
ONT)が入力されるようになっている点が異なる。
【0139】上述のごとく構成されたNDFイネーブル
検出部12′の動作は以下のようになる。すなわち、パ
ワー・オン・リセット解除後、783進カウンタ12−
2がカウントを開始し、カウント開始後、最初のJ1イ
ネーブル信号を受信した時点で、ORゲート12−1を
通じて783進カウンタ12−2のロード入力に“H”
が入力されカウンタ12−2がロードされる。ただし、
このとき、J1イネーブル信号の受信周期は確定できな
いので、デコーダ12−3はカウンタ値“782”を検
出することができない。
【0140】このため、ANDゲート12−4は“H”
パルスを出力し、レジスタ12−5のJ入力にこの
“H”パルスが入力される。これにより、レジスタ12
−5はNDFイネーブル送出要求信号を発生する。一
方、J1イネーブル信号の受信周期が確定しているとき
は、デコード12−3によるカウンタ値“782”のデ
コード・タイミングとJ1イネーブル信号の受信タイミ
ングが同一になるため、レジスタ12−5のK入力が有
効(“H”)となりNDFイネーブル送出要求信号は送
出されない。
【0141】上記の動作は図9に示すものと同様である
が、本変形例におけるNDFイネーブル検出部12′で
は、各種試験(PAIS送出/ハード・デバッグ)実行
中は、ORゲート12−1に入力される制御信号が
“H”となるため、783進カウンタ12−2のロード
が有効(“H”)になり強制的にロード状態(カウンタ
停止/“0”出力状態)になる。
【0142】すると、デコーダ12−3は、783進カ
ウンタ12−2がロード状態なのでカウンタ値“78
2”を検出できず、このために、ANDゲート12−4
は、試験開始後、最初に受信したJ1イネーブル信号に
よって“H”パルスを出力し、レジスタ12−5のJ入
力にこの“H”パルスが入力される。これにより、レジ
スタ12−5は、NDFイネーブル送出要求信号を保持
した状態となる。
【0143】ここで、この状態でNDFイネーブル送出
要求信号が出力されないのは、ANDゲート12−6に
おいて、試験実行中はNDFイネーブル送出要求信号を
制御信号(“H”パルス)の反転信号により“L”にマ
スクしているからである。なお、試験解除後は、AND
ゲート12−6に入力されている制御信号が“L”にな
るので、試験解除後、最初の送信側(システム)フレー
ムのポインタ・バイト(H1,H2バイト)タイミング
でNDFイネーブル送出要求信号が送出される。
【0144】つまり、上述のNDFイネーブル検出部1
2′は、マスク部12Bが、試験用制御信号によりND
Fイネーブル送出要求信号をマスクするとともに、試験
用制御信号の解除後の最初のJ1イネーブル信号の受信
(検出)タイミングで、NDFイネーブル送出要求信号
を送出するように構成されているのである。これによ
り、このNDFイネーブル検出部12′(送信ポインタ
処理部3)では、試験終了後でも、最初のJ1イネーブ
ル信号の受信タイミングでNDFイネーブル送出要求信
号を直ぐに送出することが可能になる。
【0145】従って、試験終了後から通常動作に復旧す
るまでの遅延時間を最小限に抑えることができ、本装置
の性能向上に大いに寄与する。また、例えば、PAIS
送出解除後のNDFイネーブル表示送出と同等の処理が
可能になるとともに、対向局のポインタ検出処理におい
て、NDFイネーブル信号受信の絡んだ状態遷移(PA
IS⇔NORM)について試験を行なうことができるよ
うになる。
【0146】次に、図12は図2に示すオフセット値検
出部13の詳細構成を示すブロック図であるが、この図
12に示すように、本実施形態のオフセット値検出部1
3は、オフセット・カウンタ(783進カウンタ)13
−1,RAM(ポインタ・レジスタ)13−2,NOR
ゲート13−3,ORゲート13−4,ライトカウンタ
(12進カウンタ)13−5,1入力反転型のORゲー
ト13−6及びリードカウンタ(12進カウンタ)13
−7を有して構成されている。
【0147】ここで、オフセット・カウンタ13−1
は、STSフォーマットのオフセット・ナンバーに同期
して“000”〜“782”のカウンタ値(10ビッ
ト)を順次カウントするもので、ここでは、システム側
フレームのH3バイトのタイミングでロードされ、6M
bps(6MHz)周期でカウント・アップするように
なっている。
【0148】また、RAM13−2は、このカウンタ1
3−1のカウンタ値をチャンネル(ch01〜ch1
2)別に記憶するもので、ORゲート13−3,13−
4を通じて入力されるライトクロックが有効(“H”)
となったときに、ライトカウンタ13−5で生成される
カウンタ値(ライトアドレス)が示す領域への書き込み
が行なわれ、ORゲート13−6を通じて入力されるリ
ードクロックが有効となったときに、リードカウンタ1
3−7で生成されるカウンタ値(リードアドレス)が示
す領域からの読み出しが行なわれるようになっている。
【0149】さらに、NORゲート13−3は、12チ
ャンネル分の各チャンネルデータについてのJ1イネー
ブル信号(78Mbps周期で発生)に対してNOR論
理をとることにより、J1イネーブル信号をシリアル信
号に変換するものであり、ORゲート13−4は、シリ
アル変換されたJ1イネーブル信号とシステム側クロッ
ク(ライトクロック:78Mbps)とOR論理をとる
もので、各チャンネルのJ1イネーブル信号が“H”と
なる毎に“H”パルスを出力するようになっている。
【0150】また、ライトカウンタ13−5,リードカ
ウンタ13−7は、それぞれ、“00”〜“11”のカ
ウンタ値をシステム側クロックに従ってカウントし、そ
のカウンタ値を上記ライト/リードアドレスとしてRA
M13−2のライト/リードアドレス入力に供給するも
のであり、ORゲート13−6は、ポインタ・バイト
(H1,H2バイト)の検出タイミングに同期したリー
ド・タイミング・パルス(6Mbps幅)を反転したパ
ルスとシステム側クロックとのOR論理をとることによ
り、RAM13−2用の上記リードクロックを生成する
ものである。
【0151】上述のごとく構成されたオフセット検出部
13の動作は以下のようになる。なお、主信号データの
チャンネル並びは図13(a)に示すようになっている
ものとする。まず、オフセット・カウンタ13−1が、
システム側フレームのH3バイトのタイミングでロード
され、6M周期に“000”〜“782”のカウンタ値
を順次カウントする〔図13(b)参照〕。
【0152】このオフセット・カウンタ13−1のカウ
ンタ値は、直接、RAM13−2のデータ入力に入力さ
れ、各チャンネル毎のJ1イネーブル信号〔図13
(c)〜図13(g)参照〕に同期したライトクロック
(ORゲート13−4の出力)が有効(“H”)になっ
た時点で、ライトカウンタ13−5からのカウンタ値が
示すRAM13−2のアドレスに取り込まれる〔図13
(h)参照〕。
【0153】そして、リード側では、上記のリード・タ
イミング・パルスが有効になったとき、ORゲート13
−6を通じてRAM13−2にリードクロックが入力さ
れ、リードカウンタ13−7からのカウンタ値が示すア
ドレスよりRAM13−1に書き込まれた各チャンネル
毎のオフセット・カウンタ値(送信ポインタ値)が78
MHz周期でシリアルに読み出される。
【0154】このように、上述のオフセット値検出部1
3では、送信ポインタ値の検出処理を、クロック乗り換
え後の主信号データをSTS−1単位に分離することな
くシリアルに行なうことができるので、同一構成の検出
部13を12チャンネル分そなえる必要がなく、さら
に、本装置1の装置規模を削減することができるととも
に、その処理能力を大幅に向上させることができる。
【0155】また、送信ポインタ値はRAM13−2よ
り78Mbpsのシリアルデータとして読み出されるの
で、ポインタ・バイト挿入部17をSTS−1に相当す
るデータ容量で構成できるとともに、ポインタ・バイト
挿入部17での処理もシリアル化することができる。次
に、図14は上述のオフセット値検出部13の変形例を
示すブロック図であるが、この図14に示すオフセット
値検出部13′は、図12に示すものに比して、2入力
ORゲート13−4,1入力反転型のORゲート13−
6に代えて、それぞれ3入力ORゲート13−4′,2
入力反転型のORゲート13−6′をそなえるととも
に、デコーダ13−8及びANDゲート13−9をそな
えて構成されている点が異なる。
【0156】ここで、ORゲート13−4′は、NOR
ゲート13−3,ANDゲート13−9およびシステム
側クロックの3入力についてOR論理をとるものであ
り、ORゲート13−6′は、システム側クロック,リ
ード・タイミング・パルス(6Mbps幅)を反転した
パルスおよび基本フレーム・パルスを基に生成される固
定タイミング・パルス(6Mbps幅)を反転したパル
スについてOR論理をとることにより、RAM13−1
用のリードクロックを生成するもので、リード・タイミ
ング・パルスが有効となったとき以外に固定タイミング
・パルスが有効となったときにもRAM13−1よりオ
フセット・カウンタ値が読み出されるようになってい
る。
【0157】また、デコーダ(最終オフセットポインタ
値検出部)13−8は、上記の固定タイミング・パルス
によって読み出されたオフセット・カウンタ値の“78
2”(STS−1フォーマットの最終オフセット値)を
デコード(検出)するもので、その検出パルスはAND
ゲート13−9に入力されるようになっている。さら
に、ANDゲート13−9は、デコーダ13−8からの
検出パルス,位相比較部7からのincスタッフ要求信
号およびオフセット・カウンタ値“000”毎に“H”
となるタイミング・パルスについて論理積をとるもの
で、この出力が有効となると、RAM13−1にオフセ
ット・カウンタ値“000”が書き込まれるようになっ
ている。
【0158】上述のごとく構成されたオフセット値検出
部13′の動作は次のようになる。すなわち、この場合
は、図12に示すものと同様の書き込み動作によりRA
M13−1に書き込まれたオフセット・カウンタ値が、
上記の固定タイミング・パルスにより常に固定周期で読
み出され、デコーダ13−8でその値が“782”かど
うかが判断(検出)される。
【0159】オフセット・カウンタ値が“782”であ
ったとき、デコーダ13−8は、“H”パルスを出力
し、ANDゲート13−9で、この“H”パルスとin
cスタッフ要求信号(+1),オフセット位置“00
0”毎に固定周期で発生するタイミング・パルスとの論
理積がとられ、全入力が“H”となると“H”パルスを
出力する。
【0160】この“H”パルスは、ORゲート13−4
においてシステム側クロックとOR論理がとられたの
ち、RAM13−2用のライトクロックとして出力され
る。これにより、RAM13−1にはオフセット・カウ
ンタ値“000”が書き込まれ、オフセット・カウンタ
値“782”→“000”の更新が行なわれる。つま
り、このオフセット値検出部13′は、オフセット・カ
ウンタ13−1が“782”をカウントし(デコーダ1
3−8が“782”をデコードし)RAM13−2にオ
フセット値“782”が保持されている状態で、inc
スタッフ要求信号(スタッフ増加指示信号)を受ける
と、次のオフセット位置(“000”)にて固定周期に
発生するタイミングにより、強制的にオフセット・ポイ
ンタ値“782”を“000”にリセットして検出処理
を初期化するようになっているのである。
【0161】従って、クロック乗り換え後の主信号デー
タに含まれるJ1イネーブル信号が最終オフセットポイ
ンタ値“782”を示しRAM13−2にオフセット値
“782”が保持されている状態で且つincスタッフ
要求信号(スタッフ増加指示信号)を受けた場合でも、
次オフセット位置(“000”)にて固定周期に発生す
るタイミングにより、オフセット・ポインタ値“78
2”を“000”に強制的にリセットすることができ、
本装置の信頼性をさらに向上できる。また、RAM13
−2の更新方式の統一化や回路の簡素化にも大いに寄与
する。
【0162】次に、図15は上述のスタッフ情報保持・
解除部14およびスタッフ処理部16の詳細構成を示す
ブロック図であるが、この図15に示すように、本実施
形態のスタッフ情報保持・解除部14およびスタッフ処
理部16は、SR−FF回路(レジスタ)41A,41
B,1入力反転型のANDゲート42A,42B,45
A,45B,47A,47B,51,JK−FF回路
(レジスタ)43A,43B,2入力反転型のANDゲ
ート44A,44B,FF回路(レジスタ)46A46
B,PCリセット生成部48,3フレームスタッフ禁止
部49および解除タイミング生成部50を用いて実現さ
れている。
【0163】なお、本実施形態では、上記のレジスタ4
1A,43A,46AおよびANDゲート42A,44
A,45A,47Aによりincスタッフ処理系が形成
され、レジスタ41B,43B,46BおよびANDゲ
ート42B,44B,45B,47Bによりdecスタ
ッフ処理系が形成されている。ここで、レジスタ41A
は、クロック乗り換え部2の位相比較部7で検出された
incスタッフ要求信号(フラグ)を保持するものであ
り、レジスタ41Bは、同様に位相比較部7で検出され
たdecスタッフ要求フラグを保持するものである。ま
た、ANDゲート42A,42Bは、それぞれ、解除タ
イミング生成部50で生成される解除タイミング信号に
より、対応するレジスタ41A,41Bで保持されたス
タッフ要求フラグをマスクするものである。
【0164】さらに、レジスタ42A,42Bは、それ
ぞれ、対応するレジスタ41A,41Bで保持されたス
タッフ要求フラグのクロックをシステム側のクロックに
同期(乗り換え)させるために使用されているもので、
ここでは、レジスタ41A,41で保持されたスタッフ
要求フラグがクリアされない限りANDゲート42A,
42Bを通じてJ入力に“H”パルスが入力されフラグ
が保持されるようになっている。
【0165】また、ANDゲート44A,44Bは、そ
れぞれ、対応するレジスタ43A,43Bで保持されて
いるフラグ(inc/dec),他のスタッフ処理系の
レジスタ43B,43Aで保持されているフラグ(de
c/inc),NDFイネーブル信号の3入力に基づい
て、下記項目(1),(2)に示す各状態が発生した場
合にレジスタ43A,43Bに保持されているフラグを
マスクするためのものである。
【0166】(1)スタッフ要求フラグと上述のNDF
イネーブル信号(NDFイネーブル送出要求フラグ)が
同時に“H”となった状態 (2)inc/decスタッフ要求フラグが同時に
“H”となった状態 さらに、ANDゲート45A,45Bは、対応するAN
Dゲート44A,44Bの出力(スタッフ要求フラグ)
と、3フレームスタッフ禁止部49の反転出力との論理
積をとるもので、これらのANDゲート45A,45B
により、スタッフ表示(inc/dec)送出後の3フ
レーム間にスタッフ要求フラグが発生した場合、スタッ
フ処理を行なわずにスタッフ要求フラグが保持されるよ
うになっている。ただし、3フレームスタッフ禁止部4
9からの3フレームスタッフ禁止信号が解除されると、
次のフレームでスタッフ処理が行なわれる。
【0167】また、レジスタ46A,46Bは、それぞ
れ、上記の各処理を施された後のスタッフ要求フラグを
1フレーム(125μs)毎(前述した783進カウン
タ12−2が“782”をカウントする毎)にラッチす
るもので、ラッチされたフラグは、スタッフ処理用のフ
ラグ(H3/H3バイト+1バイトのイネーブル制御,
スタッフ表示送出)としてポインタ・バイト挿入部17
に送出されるようになっている。
【0168】さらに、ANDゲート47A,47Bは、
パス・スルー機能動作要求時にANDゲート51より出
力される“H”パルスによりスタッフ要求フラグの送出
をマスクするものであり、PCリセット生成部48は、
NDFイネーブル信号,レジスタ43A,43Bの各出
力(スタッフ要求フラグ)に基づいて、クロック乗り換
え部2のメモリ部4に対してメモリ・スリップ(データ
の2度読み・欠落)が生じているか否かを監視し、メモ
リ・スリップが生じている場合には、メモリ部4に対す
るライトタイミング,リードタイミングを初期化すべ
く、PCリセット要求信号をライトカウンタ部8,リー
ドカウンタ部10にそれぞれ送出するものである。
【0169】また、3フレームスタッフ禁止部49は、
スタッフ表示(inc/dec)送出後の3フレーム間
はスタッフ処理を禁止するためのスタッフ禁止信号を生
成するものであり、解除タイミング生成部50は、スタ
ッフ表示(inc/dec)送出後あるいはPCリセッ
ト信号送出後、レジスタ43A,43Bに保持されてい
るスタッフ要求フラグをクリアするために、レジスタ4
3A,43BのK入力とANDゲート42A,42Bと
にそれぞれ解除タイミング信号を供給するものである。
【0170】さらに、ANDゲート51は、パス・スル
ー機能動作要求が有効なときに“H”パルスを出力する
一方、PAIS発生時には“L”パルスを出力するもの
で、このANDゲート51により、PAIS発生時には
スタッフ要求フラグの送出が優先的に行なわれるように
なっている。上述のごとく構成されたスタッフ情報保持
・解除部14,スタッフ処理部16の動作は次のように
なる。すなわち、クロック乗り換え部2の位相比較部7
で検出されたスタッフ要求フラグ(inc/dec)
は、非同期的に、レジスタ41A/41Bにセットされ
保持状態になる。このレジスタ41A/41Bで保持さ
れたフラグは、クリアされない限り、レジスタ43A/
43Bで保持される。
【0171】レジスタ43A/43Bで保持されたフラ
グは、ANDゲート44A/44Bで、NDFイネーブ
ル送出要求フラグ,他系のレジスタ43B/43Aで保
持されているフラグ(dec/inc)と論理がとら
れ、上記項目(1)スタッフ要求フラグとNDFイネー
ブル送出要求フラグが同時に発生したことが検出された
場合、上記項目(2)スタッフ要求フラグがinc/d
ec同時に発生したことが検出された場合にはそれぞれ
マスクされる。
【0172】そして、ANDゲート45A/45Bで
は、スタッフ表示送出後、3フレーム間にスタッフ要求
フラグが発生した場合、3フレームスタッフ処理禁止部
49からの3フレームスタッフ処理禁止信号によりその
出力がマスクされるので、スタッフ処理を行なわずスタ
ッフ要求フラグを保持する(ただし、3フレームスタッ
フ禁止信号の解除後、次フレームでスタッフ処理を行な
う)。
【0173】レジスタ46A/46Bは、上記の処理が
施された後のフラグを1フレーム(125μs)単位に
固定タイミングでラッチし、スタッフ処理用のフラグ
(H3/H3+1バイトのイネーブル制御,スタッフ表
示送出)としてポインタ・バイト挿入部17に出力す
る。ところで、上記の処理において、ポインタ・バイト
挿入部17でPAIS送出処理を行なっているときにス
タッフ要求フラグが発生した場合、このスタッフ情報保
持・解除部14,スタッフ処理部16は、図21に示す
ものと異なり、スタッフ要求フラグマスク用のANDゲ
ート44A,44B(図21に示すANDゲート135
A,135Bに相当)にPAIS送出要求フラグを入力
していないので、ポインタ・バイト挿入部17では、そ
のままPAIS送出処理が継続されるとともに、スタッ
フ情報保持・解除部14,スタッフ処理部16及び位相
比較部7では、通常動作時に行なうスタッフ処理が並行
して行なわれる。
【0174】つまり、本実施形態のスタッフ情報保持・
解除部14,スタッフ処理部16は、主信号データのP
AIS状態表示処理を行なっているときに、スタッフ要
求フラグを受けると、ポインタ・バイト挿入部17での
PAIS状態表示処理を継続したまま、スタッフ要求フ
ラグ送出処理(スタッフ要求信号生成処理)を並行して
行なうようになっているのである。
【0175】これにより、PAIS状態表示処理の解除
後には、スタッフ要求フラグはレジスタ41A,41
B,43A,43B,46A,46Bには保持されてお
らず、位相修正が行なわれた後の状態になって復旧す
る。従って、PAIS送出解除後、即、正しいスタッフ
要求送出処理を行なうことができ、PAISが解除され
てから通常動作に復旧するまでの遅延時間を最小限に抑
えることができ、本装置1の性能向上に大いに寄与す
る。
【0176】ところで、上述のスタッフ情報保持・解除
部14,スタッフ処理部16では、パス・スルー機能に
よりポインタ・バイト挿入部17でポインタ・バイトに
対してのみPAIS送出処理を行なっている時に、スタ
ッフ要求フラグを受けた場合には、ポインタ・バイト上
のPAIS表示を優先とし且つスタッフ要求フラグに関
しては次フレームに対し保持状態を継続するようにもな
っている。
【0177】この場合の動作は次のようになる。すなわ
ち、ポインタ・バイト挿入部17でパス・スルー機能動
作時に位相比較部7よりスタッフ要求フラグを受けた場
合、受信ポインタ処理により検出されるパス・スルー送
出要求フラグが解除されるまでの間、もしくはPAIS
状態に遷移するまでの間、ANDゲート47A,47B
によりレジスタ46A,46Bに保持されているフラグ
がマスクされる。
【0178】このため、ポインタ・バイト挿入部17で
は、H3/H3+1バイトのイネーブル制御,スタッフ
表示送出の処理は行なわれず、また、解除タイミング生
成部50での解除タイミング信号の生成も行なわれな
い。これにより、レジスタ43A,43Bに保持された
フラグはクリアされず、スタッフ情報の保持が継続され
る。この保持状態はパス・スルー送出要求フラグが解除
またはPAISに遷移するまでの間続き、解除あるいは
遷移した次の処理タイミングでスタッフ処理が行なわれ
る。
【0179】つまり、このスタッフ情報保持・解除部1
4,スタッフ処理部16は、パス・スルー機能によりポ
インタ・バイトに対してPAIS表示処理を行なってい
る間は、上記のスタッフ要求信号の送出をマスクすると
ともに、スタッフ要求フラグを保持するようになってい
るのである。これにより、次フレーム以降どのような状
態遷移に対しても対応することができ、特に、PAIS
表示以外の状態に遷移したときなどには、PAIS表示
送出解除後にスタッフ処理が行なわれるので、送出ポイ
ンタ値の更新がスタッフ表示と連動して行なわれること
になる。
【0180】従って、例えば、ポインタ・バイトに対す
るPAIS表示処理中は、メモリ部4に対するライト/
リードタイミング(位相)の調整を待機させることが可
能になり、PAIS以外の事象に遷移したときにメモリ
部4より正常なタイミングで主信号データが読み出され
ているにも関わらず、このタイミングが調整されて位相
ずれが生じ送信ポインタ値が更新されてしまうといった
状態を確実に回避することができ、さらに本装置1の性
能を向上できる。
【0181】次に、図16は図2に示すコンカチ・セレ
クト部15の詳細構成を示すブロック図であるが、この
図16に示すように、本実施形態のコンカチ・セレクト
部15は、2入力反転型のANDゲート15−1,15
−2,15−4,15−5,15−7,15−8,15
−9,15−10および1入力反転型のANDゲート1
5−3,15−6,15−9を用いて構成されている。
【0182】ここで、ANDゲート15−1は、主信号
データがSTS−3c/12cであるときのSTS−3
c/12c設定信号により、上述のスタッフ情報保持・
解除部14,スタッフ処理部16で生成される第2チャ
ンネル用のPCリセット要求信号をマスクするものであ
り、ANDゲート15−2は、上記のSTS−3c/1
2c設定信号により、第3チャンネル用のPCリセット
要求信号をマスクするものである。
【0183】また、ANDゲート15−3は、STS−
12c設定信号により、主信号データがSTS−12c
構成のときの第4チャンネル用のPCリセット要求信号
をマスクするものであり、ANDゲート15−4は、S
TS−3c/12c設定信号により、第5チャンネル用
のPCリセット要求信号をマスクするものであり、AN
Dゲート15−5は、STS−3c/12c設定信号に
より、第6チャンネル用のPCリセット要求信号をマス
クするものである。
【0184】さらに、ANDゲート15−6は、STS
−12c設定信号により、主信号データがSTS−12
c構成のときの第7チャンネル用のPCリセット要求信
号をマスクするものであり、ANDゲート15−7は、
STS−3c/12c設定信号により、第8チャンネル
用のPCリセット要求信号をマスクするものであり、A
NDゲート15−8は、STS−3c/12c設定信号
により、第9チャンネル用のPCリセット要求信号をマ
スクするものである。
【0185】また、ANDゲート15−9は、STS−
12c設定信号により、主信号データがSTS−12c
構成のときの第10チャンネル用のPCリセット要求信
号をマスクするものであり、ANDゲート15−10
は、STS−3c/12c設定信号により、第11チャ
ンネル用のPCリセット要求信号をマスクするものであ
り、ANDゲート15−11は、STS−3c/12c
設定信号により、第12チャンネル用のPCリセット要
求信号をマスクするものである。
【0186】上述のごとく構成されたコンカチ・セレク
ト部15では、スタッフ情報保持・解除部14,スタッ
フ処理部16で検出された各チャンネル毎のPCリセッ
ト要求信号(フラグ)が入力されると、各ANDゲート
15−1〜15−11においてそれぞれSTS−3c/
12c設定信号に応じて自チャンネルの入力データが有
効か否かが判断される。
【0187】例えば、主信号データがSTS−3c構成
のときには、STS−3c設定信号によりAND15−
3,15−6,15−9以外の各ANDゲート15−
1,15−2,15−4,15−5,15−7,15−
8,15−9,15−10の出力が全てマスクされ、図
17に示すように、先頭チャンネル(ch01,ch0
4,ch07,ch10)についての情報のみが有効
(“H”)となり、従属チャンネルに割り当てられた情
報は全て“L”にマスクされる。
【0188】主信号データがSTS−12c構成のとき
には、STS−12c設定信号により、全ANDゲート
15−1〜15−11の出力がマスクされ、図17に示
すように、先頭チャンネル(ch01)についての情報
のみが有効となり、それ以外の全チャンネル(ch02
〜ch12)に割り当てられた情報は全て“L”にマス
クされる。
【0189】つまり、このコンカチ・セレクト部15
は、主信号データが複数のSTS−1フレームを連結し
た先頭チャンネルデータと従属チャンネルデータとから
なるコンカチ状態である場合には、先頭チャンネルデー
タについてのみ、PCリセット要求信号を生成するよう
になっているのである。従って、コンカチグループ内の
PCリセットを一括制御して、先頭チャンネルに割り当
てられた情報を従属チャンネルに波及させることができ
るようになり、主信号データのフレーム構成に応じた正
しい処理を常に行なうことができ、本装置1の汎用性に
も大いに寄与することとなる。
【0190】なお、上述のごとく各チャンネル毎に有効
・無効と判断されたPCリセット要求フラグは、STS
−1レベルに対応しているクロック乗り換え部7での位
相比較処理の基になるライト/リード・アドレスカウン
タ部8−k,10−kのワードカウンタ18〜20,2
9〜31のロード入力に入力され、これによりカウンタ
の初期化動作が同期的に行なわれる。
【0191】初期化された先頭チャンネル用のアドレス
カウンタ部8−k,10−kのワード・カウンタ18,
32は、従属チャンネル用のアドレスカウンタ部8−
k,10−kのワード・カウンタ19,20,33,3
4を自(先頭)チャンネルに同期させるためにロードパ
ルスを出力し、このパルスを受信した従属チャンネル用
のワード・カウンタ19,20,33,34は強制的に
ロードされる。なお、従属チャンネル用のワード・カウ
ンタ19,20,33,34のためのロードパルスと先
頭チャンネルに同期して動作するためのロードパルスの
選択は、コンカチ(STS−3c/12c)設定信号を
基にロード値選択部21〜23,32〜34で行なわれ
ている。
【0192】以上のように、本実施形態の送信ポインタ
処理装置1では、STS−12レベル(12チャンネル
分のSTS−1)のデータに対するポインタ乗り換え処
理において、ポインタ送信側で主信号とともに回線(パ
ス)先頭位相パルス(FP)のクロック乗り換えをRA
M4−kを用いて非同期で且つシリアルに行なうことが
できるので、PPSリングより回線効率の高いサービス
を提供できる、BLSRリングに適用可能であり、より
一層の大容量化,高速化が可能となる。
【0193】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の送信ポイ
ンタ処理装置によれば、チャンネルグループ毎にシリア
ルに生成される書き込み/読み出しアドレスを用いて、
主信号データの記憶部に対する書き込み/読み出し制御
を行なうので、主信号データを単位フレーム毎に分離す
ることなくクロック乗り換え処理を行なうことができ
る。従って、クロック乗り換えのための回路を主信号デ
ータに含まれるチャンネル数分そなえる必要がなくなる
とともに、主信号データの伝送速度に準じた高速クロッ
クを用いてクロック乗り換え処理を行なうことができ、
本装置の装置規模を大幅に削減することができるととも
に、その処理能力を大幅に向上させることができる(請
求項1)。
【0194】ここで、具体的に、上述の書き込み/読み
出し制御は、例えば、各チャンネルデータ用の書き込み
/読み出しアドレスを各チャンネルグループ毎にシリア
ルに(少なくとも1チャンネルデータ分ずれタイミング
で)生成することによって行なわれるので、クロック乗
り換え処理のシリアル化を確実に実現することができ、
本装置の実現化に大いに寄与する(請求項2)。
【0195】また、上述の書き込み/読み出し制御にお
いて、初期化信号の解除タイミング・エッジを検出して
その解除タイミング・エッジにより上記のアドレス生成
処理を全分割グループ同時に初期化するようにすれば、
初期化信号が内部動作クロックに対して非同期のタイミ
ングで入力されても、常に上記の各チャンネルグループ
毎のアドレス生成処理を初期化信号が入力された契機で
全て同時に初期化することが可能になる。従って、例え
ば、内部動作クロックの供給が上記解除タイミングより
遅れた場合でも、確実に、上記のアドレス生成処理を初
期化でき、本装置の信頼性の向上に大いに寄与する(請
求項3)。
【0196】さらに、上述の書き込み/読み出し制御に
おいて、位相初期化信号の解除タイミング・エッジを検
出してその解除タイミング・エッジにより上記のアドレ
ス生成処理を上記分割グループ毎に初期化するようにす
れば、位相初期化信号が内部動作クロックに対して非同
期のタイミングで入力されても、常に、記憶部に対する
書き込み/読み出しタイミング(位相)が理想のタイミ
ングに保たれる最適なタイミングで上記のアドレス生成
処理を初期化することが可能になる。従って、記憶部に
対する書き込み/読み出しタイミング(位相)を理想の
タイミングに保つための回路などを具備する必要がな
く、さらに本装置の装置規模を縮小することが可能にな
る(請求項4)。
【0197】また、送信ポインタ処理において、記憶部
より読み出される主信号データに含まれる先頭位置情報
が所定(一定)の間隔で読み出されない場合には、主信
号データの新規データ表示信号をマスクするようにすれ
ば、例えば、ある時点で先頭位置情報を受けた後に次の
先頭位置情報を受けることができないために新規データ
表示信号を送出し続けてしまうといった状態を回避する
ことができるので、さらに本装置の信頼性を大幅に向上
させることができる(請求項5)。
【0198】なお、上記のマスク処理は、試験用制御信
号により上記の新規データ表示信号をマスクするととも
に、試験用制御信号の解除後の最初の先頭位置情報の検
出タイミングで、新規データ表示信号を送出するように
すれば、試験終了後でも、最初の先頭位置情報の検出タ
イミングで新規データ表示信号を直ぐに送出することが
可能になるので、試験終了後から通常動作に復旧するま
での遅延時間を最小限に抑えることができ、本装置の性
能向上に大いに寄与する(請求項6)。
【0199】さらに、上述の送信ポインタ処理において
は、送信ポインタ値の検出についても、クロック乗り換
え後の主信号データを各単位フレームに分離することな
くシリアルに行なうことが可能であるので、さらに、本
装置の装置規模,消費電力を削減することができるとと
もに、その処理能力を大幅に向上させることができる
(請求項7)。
【0200】また、上述の送信ポインタ値の検出におい
て、最終オフセットポインタ値が検出されたときにスタ
ッフ増加指示信号を受けると、次のオフセット位置にて
固定周期に発生するタイミングにより、上記の検出処理
を強制的に初期化するようにすれば、クロック乗り換え
後の主信号データに含まれる先頭位置情報が最終オフセ
ットポインタ値を示し且つスタッフ増加指示信号を受け
た場合でも、ポインタ値検出処理を正常に初期化するこ
とができるので、本装置の信頼性をさらに向上できる
(請求項8)。
【0201】さらに、上述の送信ポインタ処理におい
て、主信号データのAIS状態表示処理を行なっている
ときに、スタッフ指示信号を受けると、AIS状態表示
処理を継続したまま、上記のスタッフ要求信号生成処理
を並行して行なうようにすれば、AIS状態表示処理が
解除された後、即、正しいスタッフ要求信号生成処理を
行なうことができるので、AIS状態が解除されてから
通常動作に復旧するまでの遅延時間を最小限に抑えるこ
とができ、本装置の性能向上に大いに寄与する(請求項
9)。
【0202】なお、上記のスタッフ処理において、主信
号データに含まれるポインタ・バイトに対してAIS状
態表示処理を行なっている間は、上記のスタッフ要求信
号生成処理を並行して行なうとともにスタッフ要求信号
を保持するようにすれば、ポインタ・バイトに対するA
IS状態表示処理中は、スタッフ要求信号を保持して記
憶部に対する書き込み/読み出しタイミング(位相)の
調整を待機させることができるので、AIS以外の事象
に遷移したときに記憶部より正常なタイミングで主信号
データが読み出されているにも関わらず、このタイミン
グが調整されて位相ずれが生じ送信ポインタ値が更新さ
れるといった状態を確実に回避することができ、さらに
本装置の性能を向上できる(請求項10)。
【0203】また、上述のポインタ処理において、主信
号データが複数の単位フレームを連結した先頭チャンネ
ルデータと従属チャンネルデータとからなるコンカチネ
ーション状態である場合には、先頭チャンネルデータに
ついての上記各タイミングに対してのみ、位相調整信号
を生成するようにすれば、主信号データのフレーム構成
に応じた正しい処理を常に行なうことができるので、本
装置の汎用性に大いに寄与することとなる(請求項1
1)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態としての送信ポインタ処理
装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態の送信ポインタ処理装置が扱う入力
データ(STS−12)の一例を示す図である。
【図4】本実施形態の送信ポインタ処理装置におけるE
S部の詳細構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態のES部におけるRAMの構成を説
明するための図である。
【図6】(a)〜(q)はそれぞれ本実施形態のES部
の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図7】本実施形態のES部におけるパワー・オン・リ
セット微分処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図8】本実施形態のES部におけるPCリセット微分
処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図9】本実施形態の送信ポインタ処理部におけるND
Fイネーブル検出部の詳細構成を示すブロック図であ
る。
【図10】(a)〜(d)はそれぞれ本実施形態のND
Fイネーブル検出部の動作を説明するためのタイムチャ
ートである。
【図11】本実施形態のNDFイネーブル検出部の変形
例を示すブロック図である。
【図12】本実施形態の送信ポインタ処理部におけるオ
フセット値検出部の詳細構成を示すブロック図である。
【図13】(a)〜(h)はそれぞれ本実施形態のオフ
セット値検出部の動作を説明するためのタイムチャート
である。
【図14】本実施形態のオフセット値検出部の変形例を
示すブロック図である。
【図15】本実施形態の送信ポインタ処理部におけるス
タッフ情報保持・解除部およびスタッフ処理部の詳細構
成を示すブロック図である。
【図16】本実施形態の送信ポインタ処理部におけるコ
ンカチ・セレクト部の詳細構成を示すブロック図であ
る。
【図17】本実施形態のコンカチ・セレクト部の動作を
説明するための図である。
【図18】代表的なSONET(SDH)伝送網の一例
を示す図である。
【図19】SONET(SDH)伝送網で使用される多
重化装置の一例を示すブロック図である。
【図20】NDFイネーブル検出部の一例を示すブロッ
ク図である。
【図21】スタッフ情報保持・解除部およびスタッフ処
理部の一例を示すブロック図である。
【図22】オフセット値検出部の一例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1 送信ポインタ処理装置 2,113−1〜113−12 クロック乗り換え部
(ES部) 3,114−1〜114−12 送信ポインタ処理部 4 記憶部(メモリ部) 4−1〜4−4,117 RAM 5 書き込み制御部 6 読み出し制御部 7,121 位相比較(PC)部 7−1〜7−4 位相比較回路 8 ライトカウンタ部 8−1〜8−4 ライト・アドレスカウンタ部 9,11,115 多重化(MUX)部 10 リードカウンタ部 10−1〜10−4 リード・アドレスカウンタ部 12,12′,122 NDFイネーブル検出部 12A 監視部 12B マスク部 12−1,13−4,13−4′,13−6,13−
6,24c,127 ORゲート 12−2,128 783進カウンタ 12−3,13−8,130,131,143 デコー
ダ 12−4,12−6,15−1〜15−11,25−
3,42A,42B,44A,44B,45A,45
B,47A,47B,51,135A,135B,13
6A,136B,144,145 ANDゲート 12−5,43A,43B JK−FF回路(レジス
タ) 13,13′,123 オフセット値(送信ポインタ
値)検出部 13−1,141 オフセット・カウンタ(783進カ
ウンタ) 13−2 RAM(ポインタ・レジスタ) 13−3 NORゲート 14,124 スタッフ情報保持・解除部 15 コンカチ・セレクト部 16,125 スタッフ処理部 17,126 ポインタ・バイト挿入部 18〜20,29〜31 ワード・カウンタ 21〜23,32〜34 ロード値選択部 24−1〜24−4 PCリセット微分処理部(位相初
期化信号微分処理部) 24a,24b,25−1,25−2,46A,46
B,129,133A,133B,134A,134
B,137A,137B,142 FF回路(レジス
タ) 25 パワー・オン・リセット微分処理部(初期化信号
微分処理部) 26〜28 位相比較器 35〜37 ワード領域 41A,41B,132A,132B SR−FF回路
(レジスタ) 48,138 PCリセット生成部 49,139 3フレームスタッフ禁止部 50,140 解除タイミング生成部 101〜106 多重化装置(ノードA〜F) 111 分離部(DMUX) 112−1〜112−12 受信ポインタ処理部 116 PAIS送出制御部 118 ライトカウンタ(W−CTR) 119 リードカウンタ(R−CTR) 120 アドレス変換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 充己 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 高津 和央 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SDH伝送方式で伝送されてくる複数の
    チャンネルデータをそれぞれ単位フレームとして有する
    伝送フレームに対して所要の受信ポインタ処理を施した
    後の主信号データを扱う装置であって、該主信号データ
    に対して所要の送信ポインタ処理を施す送信ポインタ処
    理装置において、 該主信号データのクロックに対してクロック乗り換え処
    理を施すためのクロック乗り換え部と、 該クロック乗り換え部でのクロック乗り換え後の主信号
    データに所定の送信ポインタを挿入するための送信ポイ
    ンタ処理部とが設けられるとともに、 該クロック乗り換え部が、 該主信号データを各チャンネル別に所定のアドレスに記
    憶する記憶部と、 該主信号データの該記憶部への書き込みアドレスと書き
    込みタイミングとを制御する書き込み制御部と、 該主信号データの該記憶部からの読み出しアドレスと読
    み出しタイミングとを制御する読み出し制御部とをそな
    えるとともに、 該書き込み制御部が、 各チャンネルを複数のチャンネルグループに分割した分
    割グループ毎に、該チャンネルグループを構成するチャ
    ンネルデータ用の書き込みアドレスをシリアルタイミン
    グで生成するように構成され、且つ、 該読み出し制御部が、 上記の分割グループ毎に、該チャンネルグループを構成
    するチャンネルデータ用の読み出しアドレスをシリアル
    タイミングで生成するように構成されていることを特徴
    とする、SDH伝送方式における送信ポインタ処理装
    置。
  2. 【請求項2】 該書き込み制御部が、 上記の分割グループ数分の書き込みアドレス生成用カウ
    ンタ部をそなえ、各書き込みアドレス生成用カウンタ部
    が、相互に少なくとも1チャンネルデータ分ずれたタイ
    ミングで動作するように構成されるとともに、それぞ
    れ、自己が担当するチャンネルグループを構成するチャ
    ンネルデータ用の書き込みアドレスを生成するカウンタ
    をそなえて構成され、且つ、 該読み出し制御部が、 上記の分割グループ数分の読み出しアドレス生成用カウ
    ンタ部をそなえ、各読み出しアドレス生成用カウンタ部
    が、相互に少なくとも1チャンネルデータ分ずれたタイ
    ミングで動作するように構成されるとともに、それぞ
    れ、自己が担当するチャンネルグループを構成するチャ
    ンネルデータ用の読み出しアドレスを生成するカウンタ
    をそなえて構成されていることを特徴とする、請求項1
    記載のSDH伝送方式における送信ポインタ処理装置。
  3. 【請求項3】 該書き込み制御部及び該読み出し制御部
    が、 上記のアドレス生成処理を初期化するための初期化信号
    に対して微分処理を施すことにより、該初期化信号の解
    除タイミング・エッジを検出する初期化信号微分処理部
    をそなえるとともに、 該初期化信号微分処理部で得られた該解除タイミング・
    エッジにより上記のアドレス生成処理を全分割グループ
    同時に初期化するように構成されていることを特徴とす
    る、請求項1記載のSDH伝送方式における送信ポイン
    タ処理装置。
  4. 【請求項4】 該書き込み制御部及び該読み出し制御部
    が、 上記の書き込みタイミングと読み出しタイミングとの位
    相状態の異常により該記憶部からの該チャンネルデータ
    の読み出しが異常となった時に受ける位相初期化信号に
    対して微分処理を施すことにより、該位相初期化信号の
    解除タイミング・エッジを検出する位相初期化信号微分
    処理部をそなえるとともに、 該位相初期化信号微分処理部で得られた該解除タイミン
    グ・エッジにより上記のアドレス生成処理を上記分割グ
    ループ毎に初期化するように構成されていることを特徴
    とする、請求項1記載のSDH伝送方式における送信ポ
    インタ処理装置。
  5. 【請求項5】 該送信ポインタ処理部が、 該クロック乗り換え部の該記憶部より読み出されたクロ
    ック乗り換え後の主信号データに含まれる先頭位置情報
    を検出し、該先頭位置情報に基づいて該主信号データが
    新規データであること示す新規データ表示信号を生成す
    る新規データ検出部をそなえるとともに、 該新規データ検出部が、 該先頭位置情報の検出間隔をカウンタにより監視する監
    視部と、 該監視部での該検出間隔が所定の間隔となっていない場
    合には該新規データ表示信号をマスクするマスク部とを
    そなえて構成されていることを特徴とする、請求項1記
    載のSDH伝送方式における送信ポインタ処理装置。
  6. 【請求項6】 該マスク部が、 試験用制御信号により該新規データ表示信号をマスクす
    るとともに、該試験用制御信号の解除後の最初の該先頭
    位置情報の検出タイミングで、該新規データ表示信号を
    送出するように構成されていることを特徴とする、請求
    項5記載のSDH伝送方式における送信ポインタ処理装
    置。
  7. 【請求項7】 該送信ポインタ処理部が、 該クロック乗り換え部の該記憶部より読み出されたクロ
    ック乗り換え後の主信号データに含まれる先頭位置情報
    に基づいて送信ポインタ値を検出する送信ポインタ値検
    出部をそなえるとともに、 該送信ポインタ値検出部が、 上記検出処理を上記単位フレーム毎にシリアルに行なう
    ように構成されていることを特徴とする、請求項1記載
    のSDH伝送方式における送信ポインタ処理装置。
  8. 【請求項8】 該送信ポインタ値検出部が、 上記単位フレームの最終オフセットポインタ値を検出す
    る最終オフセットポインタ値検出部をそなえるととも
    に、 該最終オフセットポインタ値検出部において該最終オフ
    セットポインタ値が検出されたときに、該クロック乗り
    換え部での該記憶部に対する上記の書き込みタイミング
    と読み出しタイミングとの位相状態に応じて出力される
    スタッフ増加指示信号を受けると、次のオフセット位置
    にて固定周期に発生するタイミングにより、上記の検出
    処理を強制的に初期化するように構成されていることを
    特徴とする、請求項7記載のSDH伝送方式における送
    信ポインタ処理装置。
  9. 【請求項9】 該送信ポインタ処理部が、 該クロック乗り換え部での該記憶部に対する上記の書き
    込みタイミングと読み出しタイミングとの位相状態に応
    じて受信されるスタッフ指示信号に基づいて、上記位相
    状態を調整するためのスタッフ要求信号を生成するスタ
    ッフ処理部をそなえるとともに、 該スタッフ処理部が、 該主信号データのAIS状態表示処理を行なっていると
    きに、該スタッフ指示信号を受けると、該AIS状態表
    示処理を継続したまま、上記のスタッフ要求信号生成処
    理を並行して行なうように構成されていることを特徴と
    する、請求項1記載のSDH伝送方式における送信ポイ
    ンタ処理装置。
  10. 【請求項10】 該スタッフ処理部が、 該主信号データに含まれるポインタ・バイトに対して該
    AIS状態表示処理を行なっている間は、上記のスタッ
    フ要求信号生成処理をマスクするとともに、該スタッフ
    要求信号を保持するように構成されていることを特徴と
    する、請求項9記載のSDH伝送方式における送信ポイ
    ンタ処理装置。
  11. 【請求項11】 該ポインタ処理部が、 該クロック乗り換え部での該記憶部に対する上記の書き
    込みタイミングと読み出しタイミングとの位相状態に応
    じて受ける位相調整要求信号に基づいて、上記の各タイ
    ミングを調整するための位相調整信号を生成する位相調
    整信号生成部をそなえるとともに、 該位相調整信号生成部が、 該主信号データが複数の単位フレームを連結した先頭チ
    ャンネルデータと従属チャンネルデータとからなるコン
    カチネーション状態である場合には、該先頭チャンネル
    データについての上記各タイミングに対してのみ、該位
    相調整信号を生成するように構成されていることを特徴
    とする、請求項1記載のSDH伝送方式における送信ポ
    インタ処理装置。
JP8320254A 1996-11-29 1996-11-29 Sdh伝送方式における送信ポインタ処理装置 Withdrawn JPH10163998A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008035318A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Nec Corp 非同期信号の同期化多重方法および装置
JP2015139072A (ja) * 2014-01-21 2015-07-30 富士通株式会社 伝送装置

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JP2008035318A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Nec Corp 非同期信号の同期化多重方法および装置
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