JPH10163985A - 地上局配置設計支援装置の保守管理装置 - Google Patents

地上局配置設計支援装置の保守管理装置

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JPH10163985A
JPH10163985A JP8323034A JP32303496A JPH10163985A JP H10163985 A JPH10163985 A JP H10163985A JP 8323034 A JP8323034 A JP 8323034A JP 32303496 A JP32303496 A JP 32303496A JP H10163985 A JPH10163985 A JP H10163985A
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radio wave
road
error
ground station
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JP8323034A
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Masayuki Satake
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Maspro Denkoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地上局からの電波到達範囲を予測し、予測結
果を地図と共に表示する地上局配置設計支援装置におい
て、電波到達範囲の予測精度を向上する。 【解決手段】 地上局配置設計支援装置を用いて配置設
計した地上局の配置位置に従い実際に設置した地上局か
らの送信電波の電界強度を実測する(350)。そし
て、地上局配置設計時に求めた電界強度の予測ランク
と、実測結果から得られる実測ランクとが一致しない場
合には、その位置ずれ量(ランク付け誤差)を求め、予
測ランク設定時に用いた判定距離の誤差として記憶する
(380〜400)。そして、この誤差の蓄積量が所定
値以上に達したら、全誤差の平均値を算出し、その算出
した平均値にて、判定距離を修正する(410〜43
0)。この結果、地上局配置設計支援装置において電波
到達範囲予測時に使用する判定距離を実測値に応じて最
適値に更新することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信用地上
局の設置位置から周囲に延びる道路上で地上局からの送
信電波が所定レベル以上となる電波到達範囲を予測し、
予測結果を道路地図と共に表示する地上局配置設計支援
装置において、電波到達範囲の予測特性を改善するため
に用いられる保守管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、市街地等でパーソナル・ハンディホン・システム
(以下PHSという)用の携帯電話を良好に利用できる
ようにするためには、地上局であるセル・ステーション
(以下CSという)と携帯電話との通信を市街地全域で
可能にする必要があり、そのためには、多数のCSを市
街地全域に分散配置しなければならない。そして、従
来、このようにCSを市街地全域に分散配置する際に
は、CSを設置すべき領域の地図を用意し、その用意し
た地図上で、CSの配置予定位置を設定し、その配置予
定位置を中心に、CSと電話機との通信が可能な距離を
半径としてコンパス等を用いて円を描くことにより、配
置予定位置にCSを配置した際にそのCSが受け持つ領
域(電波到達範囲円)が一目で分るようにし、更に次の
CSの配置予定位置を設定する際には、そのCSの電波
到達範囲円と先に設定したCSの電波到達範囲円とが重
複し、且つその重複領域ができるだけ小さくなるように
設定する、といった手順で、設計作業者が手作業で各C
Sの配置予定位置を順次設定するようにしている。
【0003】しかし、このように設計作業者が手作業で
CS毎の電波到達範囲円を描画してゆく方法では、CS
の配置予定位置を変更する度に、そのCSの電波到達範
囲円を描き直さなければならず、更に、必要に応じて他
のCSの配置予定位置も変更して、そのCSの電波到達
範囲円を描き直さなければならないため、従来、CS等
の地上局の配置予定位置を設定する設計作業は、極めて
面倒であり、効率が悪いといった問題があった。
【0004】また、上記のように地上局を中心とする電
波到達範囲円を描画することにより、地上局との通信が
可能な領域を把握して、地上局の配置位置を設計する方
法では、地上局の最適な配置位置を設計することができ
ないといった問題もあった。つまり、地上局からの送信
電波は、周囲の建造物によって反射することから、地上
局を見通すことのできる地域では通信可能距離が長くな
り、建造物によって地上局を見通すことのできない地域
では通信可能距離が短くなる。従って、上記従来の方法
では、地上局との通信が可能な領域を正確に把握するこ
とができず、地上局の最適な配置位置を設計することが
できないのである。
【0005】そこで、こうした問題を解決するために、
本願出願人は、実願平8−4154号,実願平8−10
014号により、地上局の配置設計をコンピュータを用
いて極めて簡単に行うことができ、しかも、電波到達範
囲を、周囲の建造物に影響されることなく正確に把握で
きるようにした、地上局配置設計支援装置を提案した。
つまり、この提案の装置においては、電波到達範囲を、
地上局から周囲に延びる各道路毎に、電波伝搬特性に影
響を与える道路の曲折角度や道路幅等を考慮して予測
し、その予測結果を、表示装置に表示した道路地図上に
描画することにより、設計作業者が、その表示画面か
ら、地上局からの電波が路上の通信装置に届いて通信が
可能となる領域を、簡単且つ正確に把握できるようにし
ている。
【0006】ところで、この提案の装置を実用化するに
は、地上局から周囲に延びる道路の状況(道路の曲折角
度,道路幅等)に応じて電波到達範囲を予測するため
に、各道路状況に対応して、地上局からの送信電波が所
定レベル以上となる電波到達範囲を表わす距離情報を予
め設定しておく必要がある。また、この距離情報に間違
いがあると、電波到達範囲を正確に予測することができ
ないため、この距離情報には、極めて高精度な値が要求
される。
【0007】そして、このように電波到達範囲の予測に
必要な距離情報を正確に設定するには、例えば、特開平
7−253446号公報に開示された装置のように、既
に設置された地上局からの電波到達範囲を実測し、その
実測結果から各種道路に対応した電波到達範囲を予測し
て、各道路状況に対応した距離情報を設定するようにす
ればよい。
【0008】しかし、このように距離情報を設定して
も、その距離情報が最適値となるとは限らず、上記地上
局配置設計支援装置を用いて設計した配置位置に従い地
上局を設置し、その地上局からの電波到達範囲を実測す
ると、設計時に予測した電波到達範囲とずれてしまうこ
とがある。
【0009】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、上記のように地上局からの電波到達範囲を、地上
局周囲の道路毎にその曲折角度や道路幅等を考慮して予
測し、予測結果を表示装置に表示した道路地図上に描画
するようにした地上局配置設計支援装置において、各道
路毎の電波到達範囲の予測精度を改善可能な保守管理装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、移動体通信のた
めに屋外に配置される地上局から周囲に延びる道路上で
の電波伝搬特性に影響を与える道路の曲折角度,道路幅
等の道路状況に対応して、前記地上局からの送信電波が
周囲の道路上で所定レベル以上となる電波到達範囲を表
わす距離情報が予め記憶された距離情報記憶手段と、道
路地図を表わす地図データが記憶された地図データ記憶
手段とを備え、外部から前記地上局の配置予定位置が指
定されると、前記距離情報と前記地図データとに基づ
き、該配置予定位置から周囲に延びる各道路毎に前記道
路状況に対応した電波到達範囲を予測し、該予測結果と
前記地図データとに基づき、前記地上局の配置予定位置
及び該配置予定位置からの道路上での電波到達範囲を識
別可能な道路地図を所定の表示手段に表示する地上局配
置設計支援装置において、前記電波到達範囲の予測特性
を改善するために用いられる保守管理装置であって、前
記地上局配置設計支援装置が予測した各道路上での電波
到達範囲を前記地上局の配置予定位置と共に記憶する予
測データ記憶手段と、前記地上局配置設計支援装置を用
いて設計した配置予定位置に従って実際に設置された地
上局からの電波到達範囲を前記各道路上で実測するため
の電波到達範囲実測手段と、該電波到達範囲実測手段に
よる前記各道路上での前記電波到達範囲の実測値と、前
記予測データ記憶手段に記憶された前記各道路上での電
波到達範囲の予測結果との誤差を算出し、該算出結果を
所定の誤差記憶手段に蓄積する誤差算出手段と、該誤差
算出手段により算出され蓄積された前記誤差記憶手段内
の誤差が所定数に達すると、該誤差の平均値を算出し、
該算出結果に従い前記距離情報記憶手段に記憶された距
離情報を補正する距離情報補正手段と、を備えたことを
特徴とする。
【0011】このように構成された本発明の保守管理装
置においては、地上局配置設計支援装置が外部から指定
された地上局の配置予定位置からの電波到達範囲を予測
すると、予測データ記憶手段が、その予測結果を、地上
局の配置予定位置と共に記憶する。また、本発明の保守
管理装置には、電波到達範囲実測手段が設けられている
ため、地上局配置設計支援装置を用いて設計した配置予
定位置に従って実際に設置された地上局からの電波到達
範囲を実測することができる。そして、この電波到達範
囲実測手段を用いて実際に設置された地上局からの電波
到達範囲を実測すると、誤差算出手段が、その電波到達
範囲の実測値と、予測データ記憶手段に記憶された電波
到達範囲の予測結果との誤差を算出し、その算出結果
を、所定の誤差記憶手段に蓄積する。また、この誤差記
憶手段に蓄積された誤差が所定数に達すると、距離情報
補正手段が、その蓄積された誤差の平均値を算出し、算
出した誤差の平均値に従って、距離情報記憶手段に記憶
された電波到達範囲予測のための距離情報を補正する。
【0012】つまり、本発明の保守管理装置は、地上局
配置設計支援装置を用いて設計した配置予定位置に従っ
て実際に設置された地上局からの電波到達範囲を、電波
到達範囲実測手段を用いて実測できるようにされてお
り、地上局の設置後、電波到達範囲実測手段を用いて地
上局からの電波到達範囲を実測するようにすれば、地上
局の配置位置の設計時に予測した電波到達範囲と実際の
電波到達範囲との誤差が自動で算出され、その算出結果
が所定数に達すると、その誤差の平均値に従って、距離
情報記憶手段に記憶された距離情報が自動で更新される
ことになる。
【0013】従って、本発明の保守管理装置によれば、
地上局配置設計支援装置において電波到達範囲の予測に
用いる距離情報が最適値からずれている場合であって
も、地上局配置設計支援装置を用いた地上局の配置設計
及び地上局設置後の実測を行ううちに、距離情報が最適
値に自動で更新されることになり、地上局配置設計支援
装置による電波到達範囲の予測精度を改善することがで
きるようになる。
【0014】次に、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の保守管理装置において、前記予測データ記憶手
段は、前記地上局配置設計支援装置が予測した各道路上
での電波到達範囲を、該電波到達範囲の予測に使用した
距離情報に関連付けて記憶し、前記誤差算出手段は、前
記算出した実測値と予測結果との誤差を、該予測結果に
対応した距離情報毎に前記誤差記憶手段に蓄積し、前記
距離情報補正手段は、前記各距離情報毎に、前記誤差記
憶手段内の誤差が所定数に達したか否かを判断し、該誤
差が所定数に達すると、該誤差の平均値を算出して、前
記距離情報記憶手段内の該誤差の平均値に対応した距離
情報を補正することを特徴とする。
【0015】即ち、地上局配置設計支援装置において電
波到達範囲の予測に用いる距離情報は、道路の曲折角度
や道路幅等の道路状況に対応して多数設定されているこ
とから、単に、電波到達範囲の予測結果と実測値との誤
差の平均値から各距離情報を補正するようにしただけで
は、全ての距離情報を最適値に補正できないことが考え
られる。そこで、請求項2に記載の保守管理装置では、
地上局配置設計支援装置が予測した各道路上での電波到
達範囲を、予測に使用した距離情報に関連づけて記憶し
ておき、電波到達範囲を実測した場合には、その実測値
と予測結果との誤差を、予測結果に対応した距離情報毎
に算出・蓄積して、その蓄積した各距離情報毎の誤差の
いずれかが所定数に達したときに、その誤差の平均値を
算出して、これに対応する距離情報を補正するようにし
ているのである。
【0016】この結果、本発明(請求項2)によれば、
地上局配置設計支援装置の距離情報記憶手段に記憶され
た各距離情報を、その距離情報を用いて予測した電波到
達範囲と実測値との誤差に基づき個々に補正することが
でき、各距離情報を夫々最適値に収束させることが可能
になる。よって、本発明(請求項2)によれば、地上局
配置設計支援装置による電波到達範囲の予測精度をより
向上することが可能になる。
【0017】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は請求項2に記載の地上局配置設計支援装置の保守管
理装置において、前記電波到達範囲実測手段は、車両に
搭載され、前記地上局からの送信電波を受信するアンテ
ナと、該アンテナからの受信信号に基づき、該アンテナ
にて受信した送信電波の電界強度を測定する電界強度測
定手段と、前記車両の移動に伴い変化する前記送信電波
の受信位置を測定する位置測定手段と、該位置測定手段
から現在の受信位置を読み込むと共に、前記電界強度測
定手段から前記アンテナが現在受信している前記地上局
からの送信電波の電界強度を読み込み、該読み込んだ受
信位置と各電界強度とに基づき、前記電波到達範囲の実
測データを生成する実測データ生成手段と、を備えたこ
とを特徴とする。
【0018】このように構成された本発明(請求項3)
の保守管理装置においては、設置後の地上局からの電波
到達範囲を実測する際には、保守管理装置を車両に搭載
し、地上局からの送信電波を受信するアンテナからの受
信信号を電界強度測定手段に入力して、その電界強度を
測定させつつ、車両を走行させれば、実測データ生成手
段によって、電界強度測定手段で測定された電界強度
と、位置測定手段で測定された受信位置とに基づき、地
上局からの電波到達範囲の実測データが自動で生成され
ることになる。そして、その実測データに基づき、電波
到達範囲の予測結果と実測値との誤差が算出・蓄積され
て、その蓄積された誤差が所定数に達した時点で、電波
到達範囲の予測に用いる距離情報が自動で更新される。
【0019】このため、本発明(請求項3)によれば、
地上局からの電波到達範囲を実測する際の作業性を向上
することができ、地上局配置設計支援装置による電波到
達範囲の予測精度をより簡単に改善できることになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1は、PHS用の地上局であるCSの配
置設計を行なうためのCS配置設計支援装置全体の構成
を表わすブロック図である。
【0021】図1に示すように、CS配置設計支援装置
は、CRT,液晶ディスプレイ等からなる表示手段とし
ての表示装置14と、予め道路地図を表わす地図データ
が記憶された光ディスク,磁気ディスク,光磁気ディス
ク等からなる地図データ記憶手段としての記憶媒体16
aと、この記録媒体16aを着脱自在に装着可能で、そ
の装着された記憶媒体16aから地図データ等を読み出
すドライブ装置16と、キーボード,マウス等からなる
操作部18と、操作部18からの指令に従い、ドライブ
装置16を介して記憶媒体16aから地図データを読み
出して表示装置14に道路地図を表示したり、その表示
地図上に、CS及びCSからの電波到達範囲等を表示す
るための制御装置20と、を備えている。
【0022】また、本実施例のCS配置設計支援装置
は、CS配置予定位置からの電波到達範囲の予測精度を
改善する保守管理装置としての機能も有し、この機能を
実現するために、実際に設置したCSから送信される所
定周波数帯(例えば、1906.55±11.5MH
z)の送信電波を受信可能な受信アンテナ10と、この
受信アンテナ10からの受信信号に基づきCSから送信
された電波の電界強度を測定する電界強度測定手段とし
ての電界強度測定器12と、電界強度の測定地点を検出
する位置測定手段としてのGPS受信機8と、を備えて
いる。
【0023】ここで、GPS受信機8は、GPS(Glob
al Positioning System) 用の人工衛星からの送信電波
を受信するGPSアンテナ6からの受信信号を周波数変
換し、復調して、現在位置を表す位置データ(緯度・経
度の絶対座標)や移動速度を表す速度データ等を算出す
る周知のものであり、その算出したデータは制御装置に
入力される。
【0024】また、電界強度測定器12は、受信信号の
周波数等から受信アンテナ10からの受信信号を、周囲
に分散配置された各CS毎に分離し、その分離した受信
信号を検波して、発信元であるCSのセル認識番号を取
得すると共に、電圧レベルを測定するようにされてい
る。そして、その測定した電圧レベルを各CS毎の電界
強度データとして、各CSのセル識別番号を対応づけ
て、制御装置20に入力する。
【0025】また、受信アンテナ10及びGPSアンテ
ナ6は、電界強度測定用車両の屋根やボンネット等の外
壁に設置可能に構成されており、電界強度測定時には、
電波を正確に受信できるように電界強度測定用車両の外
壁に設置される。また電界強度測定時には、上記各部か
らなるCS配置設計支援装置本体も、電界強度測定車両
に搭載される。
【0026】次に、記憶媒体16aには、地図データと
して、図2に例示するように、道路地図を構成する全道
路を直線区間で分割した単位道路A,B,C,D,…毎
に、その道路面の4角の地点(単位道路Aの場合;a1
,a2 ,a3 ,a4 、単位道路Bの場合;a3 ,a5
,a4 ,a6 )を表わす緯度・経度の座標データと、
この座標データにて特定される4地点の内、道路面の左
右の側縁を形成する2地点(単位道路Aの場合;a1 と
a3 ,a2 とa4 、単位道路Bの場合;a3 とa5,a4
とa6 )の連結状態を表わす連結データとが格納され
ている。
【0027】尚、図2において、単位道路Dの道路幅
は、他の単位道路A,B,Cの幅よりも狭くなっている
が、各単位道路の道路幅は、各単位道路の両端位置での
2地点間の距離(単位道路Aの場合、a1 とa2 及びa
3 とa4 との間の距離)を求めることにより簡単に検出
できる。
【0028】また次に、制御装置20は、CPU,RO
M,RAM等からなる周知のマイクロコンピュータ(所
謂マイコン)にて構成されており、操作部18を介して
入力される外部からの指令に従い、予めROM内に格納
された制御プログラムを実行する。具体的には、CS配
置予定位置からの電波到達範囲を予測して、その予測結
果を道路地図と共に表示装置14に表示する電波到達範
囲予測・表示処理、及び、実際に設置されたCSからの
電波到達範囲を実測し、その実測結果とCSの配置設計
時に予測した予測結果との誤差に基づき、電波到達範囲
の予測に用いた距離情報を補正する電界強度測定処理を
実行する。
【0029】また、図示しないが、制御装置20には、
表示装置14に表示した道路地図やその道路地図上に描
画した電波到達範囲のデータをプリンタに出力して、所
定の用紙に印刷させるためのプリンタ出力ポートや、他
の装置との間でデータを送受信するための通信ポート等
も備えられている。
【0030】なお、本実施例では、制御装置20に設け
られた記憶媒体であるROM内に、CS配置設計及び保
守管理のための制御プログラムが格納されるが、この制
御プログラムや以下に説明する距離情報等はハードディ
スク等の汎用の記憶媒体に格納するようにしてもよい。
そしてこのようにすれば、制御装置20を汎用のパーソ
ナルコンピュータにて実現することができる。
【0031】また次に、CS配置予定位置からの電波到
達範囲の予測に必要な距離情報は、装置の電源遮断時に
データが消えることのないように、バックアップ用の電
池により常時電源供給を受けるRAMのバックアップ領
域に格納されており、その構成は、図3に示す如くなっ
ている。
【0032】即ち、電波到達範囲予測のための距離情報
は、電波到達範囲の予測対象となるCSに設けられた通
信用アンテナの出力(アンテナ出力:本実施例では、2
dBi,4dBi,6dBi)、電波到達範囲を予測し
ようとする道路の幅(道路幅:本実施例では、10m未
満の道路幅W1,10m以上50m未満の道路幅W2,
50m以上の道路幅W3)、及び、道路の曲折角度θ1
,θ2 ,…に対応して、CSの配置予定位置から周囲
に延びる道路上で電界強度が所定レベル以上の範囲内と
なる距離を設定したものであり、道路が略直線で、CS
からの送信電波が直接届く場合の見通し内判定距離LI
と、道路が曲がり、送信電波が建物等により遮られて直
接届かない場合の見通し外判定距離LO との2種類のデ
ータが設定されている。
【0033】また、これら見通し内判定距離LI 及び見
通し外判定距離LO は、夫々、電界強度が第1レベル
(例えば35dBμ)以上となる高レベル距離LIH,L
OHと、第1レベルよりも低い第2レベル(例えば25d
Bμ)以上となる低レベル距離LIL,LOLとの、高低2
種類の判定距離からなっている。
【0034】そして、これら各判定距離LIH,LIL,L
OH,LOLは、見通し内道路と見通し外道路とを識別する
のに使用する各道路の曲折角度θ1 (例えば10度),
θ2(例えば15度),…毎に、道路幅W1,W2,W
3とアンテナ出力2dBi,4dBi,6dBiとに夫
々対応して、合計9種類の値が設定されている。
【0035】なお、図3において、各判定距離LIH,L
IL,LOH,LOLに付与した括弧内の数値(x,y,z)
は、その判定距離の種別を表わしており、第1番目の数
値x(x:1,2,…)は、見通し内道路と見通し外道
路とを識別するのに使用した道路の曲折角度θ1 ,θ2
,…を表わし、第2番目の数値y(y:1,2,3)
は電波到達範囲の予測対象となる道路の幅W1,W2,
W3を表わし、第3番目の数値z(z:1,2,3)
は、CSのアンテナ出力2dBi,4dBi,6dBi
を表わす。そして、このように構成された距離情報を記
憶するRAMのバックアップ領域は、特許請求の範囲に
記載の距離情報記憶手段に相当する。
【0036】次に、制御装置20において、CSの配置
設計を支援するために実行される電波到達範囲予測・表
示処理、及び、上記距離情報を最適値に更新するために
実行される電界強度測定処理を、図4及び図5に示すフ
ローチャートに沿って説明する。
【0037】まず、図4に示す電波到達範囲予測・表示
処理は、設計作業者が操作部18を操作してCSの配置
設計開始を入力することにより実行される処理であり、
処理が開始されると、S100(Sはステップを表わ
す)にて、CSを配置したい地図領域(CS配置予定領
域)や配置するCSに設けるアンテナの種別(つまり出
力)、電波到達範囲の予測に使用する道路の曲折角度θ
1 ,θ2 ,…等、CS配置設計のための初期条件を設計
作業者に入力させるためのメニュー画面を表示装置14
に表示する。
【0038】そして続くS110では、設計作業者が、
操作部18を操作することにより、表示装置14に表示
したメニュー画面に従ってCS配置予定領域等の初期条
件を入力するのを受け付ける、CS配置予定領域入力処
理を実行し、CS配置予定領域等の初期条件が入力され
ると、続くS120にて、その入力されたCS配置予定
領域の道路地図を、記憶媒体16aに格納された地図デ
ータに基づき表示装置14に表示する。
【0039】尚、このように初期設定用のメニュー画面
や道路地図を表示装置14に表示した際には、その表示
情報が表示画面の略全域にわたって表示されるが、表示
画面の上方には、設計作業者が制御装置20に対して各
種指令を入力するためのアイコンや、表示地図の地域の
名称等が表示され、表示画面の下方には、表示中の地図
の倍率や設計作業者に対するメッセージが表示される。
【0040】こうして表示装置14にCS配置予定領域
の道路地図を表示すると、今度はS130に移行し、設
計作業者が、操作部18の操作、例えばマウス操作によ
って、表示装置14に表示している道路地図上の任意の
位置をCS配置予定位置として指令するのを受け付け
る、CS配置予定位置入力処理を実行する。そして、設
計作業者がCS配置予定位置を入力すると、S140に
移行して、設計作業者が指定したCS配置予定位置を、
表示装置14に表示した道路地図上に識別可能に表示す
る。
【0041】次にS150では、上記のように指定され
たCS配置予定位置を中心として、CS配置予定位置か
ら周囲に延びる道路を、地図データを構成する単位道路
毎に順に探索する。そして、S150にて一つの単位道
路を探索すると、続くS160に移行して、CSから今
回探索した単位道路に至る経路上での曲折角度θ,その
単位道路の道路幅W,CSに設けられるアンテナの種類
(出力)に基づき、当該単位道路上で電波到達範囲を設
定するのに適した高レベル及び低レベルの判定距離を、
図3に示した距離情報の中から選択する。
【0042】なお、このS150の処理は、例えば、以
下のように実行される。即ち、まずS110のCS配置
予定領域入力処理を実行した際に設計作業者が初期設定
した電波到達範囲予測のための道路の曲折角度θ1 ,θ
2 ,…から、電波到達範囲の予測に使用する判定距離の
候補を選択する。例えば、設計作業者が初期設定した道
路の曲折角度がθ1 であれば、図3に示すθ1 に対応し
た欄の見通し内判定距離及び見通し外判定距離の全て
を、電波到達範囲の予測に使用する判定距離の候補とし
て選択する。そして、配置予定CSから今回探索した単
位道路に至る経路上での曲折角度θが、上記初期設定さ
れた曲折角度θ1 よりも大きいか否かによって、単位道
路が見通し外か見通し内かを判定し、道路の曲折角度θ
が判定用の曲折角度θ1 よりも大きければ、上記選択し
た候補の内の見通し外判定距離を選択し、道路の曲折角
度θが判定用の曲折角度θ1 以下であれば、上記選択し
た候補の内の見通し内判定距離を選択する。そして、そ
の選択した見通し外判定距離又は見通し内判定距離の中
から、単位道路の道路幅及びCSのアンテナ出力に対応
した高レベル及び低レベルの各判定距離を選択する。
【0043】こうして、高レベル及び低レベルの判定距
離を選択すると、今度は、S170に移行して、CSか
ら今回探索した単位道路に至る道路長(道路に沿った長
さ)を演算し、その道路長と上記選択した高レベル及び
低レベルの判定距離とに基づき、当該単位道路上での電
波到達範囲を設定する。つまり、今回探索した単位道路
は、CSからの道路長が、高レベル判定距離内にある
か、高レベル判定距離よりも長く低レベル判定距離内に
あるか、或は低レベル判定距離よりも長いかを判定する
ことにより、当該単位道路は、CSからの送信電波の電
界強度が第1レベル以上となる高レベル領域であるか、
電界強度が第2レベル以上となる低レベル領域である
か、或は電界強度が第2レベルよりも低くCSとの通信
が不能な領域(電波到達範囲を表示しない表示なし領
域)であるかを設定する。
【0044】なお、単位道路上に、高レベル判定距離或
は低レベル判定距離に達する地点があれば、その地点を
境界として各領域を設定する。また、S170にて単位
道路に対する電波到達範囲として表示なし領域が設定さ
れた場合、その単位道路から更に周囲に延びる単位道路
上では、CS配置予定位置からの送信電波が第2レベル
以上となることはないので、今回探索した単位道路から
周囲に延びる単位道路の探索は禁止する。
【0045】次に、続くS180では、今回探索した単
位道路に対して、他のCSからの電波到達範囲に基づ
き、電波到達範囲の予測結果を表示するための予測ラン
クが既に設定されているか否かを判断し、図6に示す予
測ランク設定用のマップを用いて、予測ランクが既に設
定されている場合には、既に設定された予測ランクとS
170で今回設定した電波到達範囲とに基づき予測ラン
クを設定し、予測ランクが設定されていなければ、S1
70で今回設定した電波到達範囲から当該単位道路上で
の予測ランクを設定する。
【0046】ここで、S180にて設定される予測ラン
クは、基本的には、CSからの電波到達範囲の予測結果
を、図7に示す如く、CSから延びる道路に沿った各経
路毎に、高レベル領域と低レベル領域との2段階に分け
て表示するためのものであるが、本実施例では、複数の
CSからの電波到達範囲が重複する道路領域について
も、別途異なる表示形態にて識別可能に表示できるよう
にするために、予測ランクには、識別表示をしない表示
なし領域を表わすランクを含めて、からまでの6
種類のランクが予め設定されている(図6参照)。
【0047】そして、S180では、図6に示したマッ
プを用いて、今回探索した単位道路に対して、上記〜
のランクのいずれかを付与する。つまり、今回探索し
た単位道路に対して、未だランク付けがなされていない
か、或は、表示なし領域のランクが付与されている場
合には、S170で設定した電波到達範囲が高レベル領
域であればランクを、低レベル領域であればランク
を、表示なし領域であればランクを夫々設定する。ま
た、今回探索した単位道路に対して既にランクが付与さ
れている場合には、その付与されたランク〜とS1
70で設定した電波到達範囲とに基づき予測ランクを更
新する。なお、ランクは高レベル領域同士が重なった
領域を表わし、ランクは高レベル領域と低レベル領域
とが重なった領域を表わし、ランクは低レベル領域同
士が重なった領域を表わす。
【0048】このようにS180にて予測ランクが設定
されると、S190に移行して、その設定した予測ラン
クを、今回電波到達範囲の判定に用いた判定距離に関連
付けて、RAMのバックアップ領域に記憶する。なお、
本実施例においては、このS190の処理とこの処理に
より予測ランクが記憶されるRAMのバックアップ領域
とにより本発明の予測データ記憶手段が実現される。
【0049】次に、S190にて予測ランクを記憶する
と、S200にて、上記S150にてCSの配置予定位
置から延びる全ての経路について単位道路の探索が終了
し、上記S160〜S190にて、探索すべき全単位道
路に対して予測ランクを付与できたか否かを判断する。
そして、全単位道路に対する探索が終了した場合には、
続くS210に移行し、逆に、探索すべき単位道路が存
在する場合には、再度S150に移行して、S150〜
S190の処理を再度実行する。
【0050】次に、S210では、S150〜S190
の処理によって設定され記憶された予測ランクに基づ
き、表示装置14に表示した道路地図上に電波到達範囲
を表示する(図7参照)。そして、続くS220では、
設計作業者が操作部18を操作することにより、表示画
面上で既に設定されているCS配置予定位置のいずれか
を移動させる移動要求を入力したか否かを判断する。
【0051】そして、CS配置予定位置の移動要求がな
された場合には、S240にて、移動要求がなされた現
在のCS配置予定位置に対する電波到達範囲の表示を消
去し、更に、S250にて、その表示に使用していた予
測ランクのデータを消去した後、S110に移行するこ
とにより、設計作業者に移動後のCS配置予定位置を指
定させて、その配置予定位置からの電波到達範囲の予測
及び表示を行なう処理を再度実行する。
【0052】また、S220にてCS配置予定位置の移
動要求が入力されていないと判断されると、今度は、S
230に移行し、設計作業者が操作部18を操作するこ
とにより、次のCS配置予定位置の入力要求を行なった
か否かを判断する。そして、次のCS配置予定位置の入
力要求があれば、再度S110に移行し、新たなCS配
置予定位置の入力を受け付けて、その配置予定位置から
の電波到達範囲の予測及び表示を行なう処理を再度実行
し、次のCS配置予定位置の入力要求がなければ、当該
処理を終了する。
【0053】このように、本実施例のCS配置設計支援
装置においては、電波到達範囲予測・表示処理を起動し
て、CSの配置予定位置を入力すれば、その入力したC
S配置予定位置から周囲に延びる道路上での電波到達範
囲が自動で予測されて、その予測結果が表示装置14に
表示される。また表示装置14に表示された道路上に
は、一つのCS配置予定位置からの電波到達範囲だけで
なく、複数のCS配置予定位置からの電波が重なる領域
については、その重なり状態についても表示される。こ
のため、設計作業者は、表示装置14に表示された道路
地図を見ながら最適なCS配置予定位置を検討すること
ができ、CS配置設計のための設計作業を極めて簡単に
効率良く行なうことができる。
【0054】なお、CS配置予定位置からの電波到達範
囲の予測及びその予測結果を表示するための表示ランク
の設定手順(S150〜S180の処理)については、
本願出願人が先に出願した実願平8−4154号(平成
8年実用新案登録第3031270号)に記載されてお
り、また本発明の主要部ではないことから、より詳細な
説明は省略する。
【0055】次に、電界強度測定処理は、電波到達範囲
の予測結果を参照しつつCS配置予定位置を設定して、
実際にその予定位置に設置した施工後のCSからの送信
電波に基づき、実際の電波到達範囲を測定し、その測定
結果から、設計時に電波到達範囲の予測に用いた距離情
報を最適値に修正するための処理であり、受信アンテナ
10及びGPSアンテナ6を電界強度測定用車両の外壁
に設置すると共に、CS配置設計装置本体をその測定車
両に搭載して、設計作業者(或は保守管理者)が操作部
18を操作して電界強度測定の開始指令を入力すること
により実行される。
【0056】そして、図5に示す如く、この電界強度測
定処理が開始されると、まずS310にて、当該処理を
実行するのに必要なデータやパラメータを初期設定した
り、GPS受信機8から位置データ(絶対座標)を読み
込んで現在位置付近の道路地図を表示装置14に表示す
る、初期設定処理を実行する。なお、表示装置14への
地図表示には、CS配置位置の設計時に用いた地図デー
タが使用される。
【0057】次に、S320では、GPS受信機8から
位置データを読み込み、これをCSからの送信電波を受
信した受信位置を表す位置データとしてRAM内に記憶
する。なお、GPS受信機8から読み込んだ位置データ
が上記地図データにて描画される地図の道路から外れて
いる場合には、周知のマップマッチング処理によって、
受信位置が道路上に位置するように位置データを補正す
る。
【0058】そして、続くS330では、S320で読
み込んだ位置データから、現在位置は、表示装置14に
表示している道路地図(以下、表示地図という)上にあ
るか否かを判断し、現在位置が表示地図上になければ、
S340にて、現在位置が表示地図上に位置するように
表示地図を更新した後、S350に移行し、S330
で、現在位置が表示地図上にあれば、そのままS350
に移行する。
【0059】S350では、電界強度測定器12から電
界強度の測定値(つまり電界強度データ)を読み込む。
なお、電界強度測定器12は、受信アンテナ10が複数
のCSからの送信電波を受信している際には、各CS毎
に送信電波の電界強度を測定して電界強度データを入力
してくることから、S350では、電界強度測定器12
から入力された電界強度データが複数あれば、その複数
の電界強度データを全て読み込む。
【0060】そして、続くS360では、S350で読
み込んだ電界強度データに基づき、図8に示す実測ラン
ク設定用のマップを用いて、電界強度の実測値から電波
到達範囲を表示するための実測ランクを設定する。な
お、この実測ランクは、前述の電波到達範囲予測・表示
処理の実行時に電波到達範囲の予測結果を表示するため
に設定される予測ランクと全く同様に設定されるもので
あり、電界強度測定器12から読み込んだ電界強度デー
タが一つであり、現在位置では複数のCSからの送信電
波が重複していない場合には、測定した電界強度が前述
の第1レベル以上となる高レベル領域であればランク
が、測定した電界強度が前述の第1レベルよりも低く第
2レベル以上となる低レベル領域であればランクが、
測定した電界強度が第2レベル未満であればランク
が、夫々設定される。
【0061】また、電界強度測定器12から読み込んだ
電界強度データが複数あり、現在位置では複数のCSか
らの送信電波が重複している場合には、各送信電波毎
に、現在位置が高レベル領域,低レベル領域及び表示な
し領域のいずれであるかを判定して、その判定結果か
ら、各領域の重なり状態を識別することにより、高レベ
ル領域が重なった領域についてはランクが、高レベル
領域と低レベル領域とが重なった領域についてはランク
が、低レベル領域同士が重なった領域についてはラン
クが、夫々設定される。
【0062】そして、このように実測ランクを設定する
ために実行されるS320,S350,及びS360の
処理は、本発明(請求項3)の実測データ生成手段に相
当し、本実施例では、これらの処理と、受信アンテナ1
0及び電界強度測定器12と、GPSアンテナ6及びG
PS受信機8とによって、本発明(請求項1)の電波到
達範囲実測手段が実現される。
【0063】次に、上記のように実測ランクが設定され
ると、今度は、S370に移行して、その設定した実測
ランクに基づき、現在位置周囲に配置されたCSからの
電波到達範囲を表示する。なお、この実測した電波到達
範囲の表示は、電波到達範囲の予測結果を表示する場合
(前述のS210の処理)と全く同様に行なわれる(図
7参照)。そして、このように電波到達範囲の実測結果
を表示すると、S380に移行して、RAMのバックア
ップ領域に格納されている予測ランクの中から、現在位
置に対応する予測ランクを読み出し、この予測ランクと
今回設定した現在位置での実測ランクとが一致している
か否かを判断し、予測ランクと実測ランクとが一致して
いる場合には、後述のS440に移行する。
【0064】一方、予測ランクと実測ランクとが一致し
ていない場合には、ランク付け誤差を算出・記憶するた
めのS385〜S400の処理に移行する。つまり、ま
ずS385で、先の測定地点の実測ランクと、今回測定
地点の実測ランクとが一致しているかどうかを判断する
ことにより、実測ランクの境界を検出する。そして、先
の測定地点の実測ランクと今回実測地点の実測ランクと
が一致していれば、境界が検出されていないものとし
て、後述のS440に移行する。
【0065】また、S385にて、先の測定地点の実測
ランクと今回測定地点の実測ランクとが不一致の場合に
は、実測ランクの境界が検出されたとして、次のS39
0に移行する。そして、S390では、予測ランクの境
界と実測ランクの境界とを比較することにより、ランク
付け誤差を算出する。
【0066】即ち、図9に示すように、(a)の予測ラ
ンクにおいて、CS1についての表示ランクの境界が
地点Apであり、(b)の実測ランクにおいて、CS1
についての表示ランクの境界が地点Amである場合に
は、高レベル判定距離の誤差は、地点Apが地点Amま
で移動した分であるから、この間の距離「−△LIH1」
が高レベル判定距離の誤差として算出される。同様に、
(a)の予測ランクにおいて、CS2についての表示ラ
ンクの境界がBpであり、(b)の実測ランクにおい
て、CS2についての表示ランクの境界がBmである
場合には、高レベル判定距離の誤差は、地点Bpが地点
Bmまで移動した分であるから、この間の距離「−△L
IH2 」も高レベル判定距離の誤差として算出される。
【0067】また(a)の予測ランクにおいて、CS1
についての表示ランクの境界が地点Cpであり(これ
はCS2がない場合には表示ランクに相当する)、
(b)の実測ランクにおいてCS1についての表示ラン
クの境界が地点Cmである場合には、CS1について
の低レベル判定距離の誤差は、地点Cpが地点Cmまで
移動した分であるから、この間の距離「−△LIL1 」が
低レベル判定距離の誤差として算出される。同様に、
(a)の予測ランクにおいて、CS2についての表示ラ
ンクの境界が地点Dpであり(これはCS1がない場
合には表示ランクに相当する)、(b)の実測ランク
においてCS2についての表示ランクの境界が地点D
mである場合には、CS2についての低レベル判定距離
の誤差は、地点Dpが地点Dmまで移動した分であるか
ら、この間の距離「−△LIL2 」も低レベル判定距離の
誤差として算出される。
【0068】そしてこのようにS390にてランク付け
誤差が算出されると、S400において、上記高レベル
判定距離や低レベル判定距離は、図3に示したマップの
どの欄に属するものであるかが検索され、その欄に対応
付けて、上記各ランク付け誤差「−△LIH1 」,「−△
LIH2 」,「−△LIL1 」,「−△LIL2」など、S3
85で検出した実測ランクの境界に対応して算出された
ランク付け誤差が記憶される。なお、図9において、ラ
ンク,等を表示した帯状の部分は、道路を表してい
る。
【0069】次に、上記のように、予測ランクの設定に
用いた判定距離に対する誤差が記憶されると、今度は、
S410に移行して、その記憶した判定距離に対する誤
差の記憶量は、所定値に達したか否か(つまり誤差の蓄
積量は所定数に達したか否か)を判断する。
【0070】そして、誤差の蓄積量が所定数に達してい
なければ、そのままS440に移行し、誤差の蓄積量が
所定数に達していれば、S420にて、その蓄積された
誤差の平均値を算出し、続くS430にて、その算出し
た誤差の平均値に基づき、対応する判定距離を修正した
後、S440に移行する。
【0071】そして、最後に、S440では、操作部1
8を介して電界強度測定の終了指令が入力されたか否か
を判断し、終了指令が入力された場合には、そのまま当
該処理を終了し、逆に終了指令が入力されていなけれ
ば、再度S320に移行する。なお、S390及びS4
00の処理は、本発明の誤差算出手段に相当し、S42
0及びS430の処理は、本発明の距離情報補正手段に
相当する。また、S400の処理により誤差が記憶され
るRAMのバックアップ領域は、本発明の誤差記憶手段
に相当する。
【0072】以上のように、電界強度測定処理では、C
Sの配置設計時にCS配置予定位置からの電波到達範囲
を予測した予測結果(予測ランク)と、設計後に実際に
設置したCSからの電波到達範囲を実測した実測結果
(実測ランク)との位置ずれ量(ランク付誤差)を蓄積
し、その蓄積量が所定数に達すると、ランク付誤差の平
均値を算出して、その平均値から、電波到達範囲の予測
に用いた距離情報を補正するようにされている。
【0073】このため、本実施例によれば、本発明の保
守管理装置を実現する上記電界強度測定処理によって、
電波到達範囲の予測に用いる距離情報の初期値が最適値
からずれているような場合であっても、CSの配置設計
及び配置設計後に実際に設置したCSからの電波到達範
囲の実測を行ううちに、距離情報が最適値に自動で更新
されることになり、CS配置設計時の電波到達範囲の予
測精度を改善することができる。
【0074】また特に本実施例では、CS配置予定位置
からの電波到達範囲の予測に使用した距離情報(判定距
離)毎に、その予測結果と実測結果との誤差を求めて、
その誤差の平均値から距離情報の補正を行なうようにし
ているので、各距離情報を確実に最適値に収束させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のCS配置設計支援装置の構成を表わ
すブロック図である。
【図2】 記憶媒体に格納された地図データの構成を説
明する説明図である。
【図3】 RAMのバックアップ領域に格納された電波
到達範囲予測のための距離情報の構成を表わす説明図で
ある。
【図4】 制御装置において実行される電波到達範囲予
測・表示処理を表わすフローチャートである。
【図5】 制御装置において実行される電界強度測定処
理を表わすフローチャートである。
【図6】 電波到達範囲の予測結果を表示するための予
測ランク設定用のマップを表わす説明図である。
【図7】 CS配置予定位置からの電波到達範囲を表示
した表示画面の一例を表わす説明図である。
【図8】 電波到達範囲の実測結果を表示するための実
測ランク設定用のマップを表わす説明図である。
【図9】 予測ランクと実測ランクとからランク付誤差
を求める手順を説明する説明図である。
【符号の説明】
6…GPSアンテナ 8…GPS受信機 10…受
信アンテナ 12…電界強度測定器 14…表示装置 16a…
記憶媒体 16…ドライブ装置 18…操作部 20…制御装

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体通信のために屋外に配置される地
    上局から周囲に延びる道路上での電波伝搬特性に影響を
    与える道路の曲折角度,道路幅等の道路状況に対応し
    て、前記地上局からの送信電波が周囲の道路上で所定レ
    ベル以上となる電波到達範囲を表わす距離情報が予め記
    憶された距離情報記憶手段と、道路地図を表わす地図デ
    ータが記憶された地図データ記憶手段とを備え、外部か
    ら前記地上局の配置予定位置が指定されると、前記距離
    情報と前記地図データとに基づき、該配置予定位置から
    周囲に延びる各道路毎に前記道路状況に対応した電波到
    達範囲を予測し、該予測結果と前記地図データとに基づ
    き、前記地上局の配置予定位置及び該配置予定位置から
    の道路上での電波到達範囲を識別可能な道路地図を所定
    の表示手段に表示する地上局配置設計支援装置におい
    て、前記電波到達範囲の予測特性を改善するために用い
    られる保守管理装置であって、 前記地上局配置設計支援装置が予測した各道路上での電
    波到達範囲を前記地上局の配置予定位置と共に記憶する
    予測データ記憶手段と、 前記地上局配置設計支援装置を用いて設計した配置予定
    位置に従って実際に設置された地上局からの電波到達範
    囲を前記各道路上で実測するための電波到達範囲実測手
    段と、 該電波到達範囲実測手段による前記各道路上での前記電
    波到達範囲の実測値と、前記予測データ記憶手段に記憶
    された前記各道路上での電波到達範囲の予測結果との誤
    差を算出し、該算出結果を所定の誤差記憶手段に蓄積す
    る誤差算出手段と、 該誤差算出手段により算出され蓄積された前記誤差記憶
    手段内の誤差が所定数に達すると、該誤差の平均値を算
    出し、該算出結果に従い前記距離情報記憶手段に記憶さ
    れた距離情報を補正する距離情報補正手段と、 を備えたことを特徴とする地上局配置設計支援装置の保
    守管理装置。
  2. 【請求項2】 前記予測データ記憶手段は、前記地上局
    配置設計支援装置が予測した各道路上での電波到達範囲
    を、該電波到達範囲の予測に使用した距離情報に関連付
    けて記憶し、 前記誤差算出手段は、前記算出した実測値と予測結果と
    の誤差を、該予測結果に対応した距離情報毎に前記誤差
    記憶手段に蓄積し、 前記距離情報補正手段は、前記各距離情報毎に、前記誤
    差記憶手段内の誤差が所定数に達したか否かを判断し、
    該誤差が所定数に達すると、該誤差の平均値を算出し
    て、前記距離情報記憶手段内の該誤差の平均値に対応し
    た距離情報を補正することを特徴とする請求項1に記載
    の地上局配置設計支援装置の保守管理装置。
  3. 【請求項3】 前記電波到達範囲実測手段は、 車両に搭載され、前記地上局からの送信電波を受信する
    アンテナと、 該アンテナからの受信信号に基づき、該アンテナにて受
    信した送信電波の電界強度を測定する電界強度測定手段
    と、 前記車両の移動に伴い変化する前記送信電波の受信位置
    を測定する位置測定手段と、 該位置測定手段から現在の受信位置を読み込むと共に、
    前記電界強度測定手段から前記アンテナが現在受信して
    いる前記地上局からの送信電波の電界強度を読み込み、
    該読み込んだ受信位置と各電界強度とに基づき、前記電
    波到達範囲の実測データを生成する実測データ生成手段
    と、 を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の地上局配置設計支援装置の保守管理装置。
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Cited By (4)

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