JPH10163027A - インダクタンス素子とこれを用いた電子回路 - Google Patents

インダクタンス素子とこれを用いた電子回路

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JPH10163027A
JPH10163027A JP8322573A JP32257396A JPH10163027A JP H10163027 A JPH10163027 A JP H10163027A JP 8322573 A JP8322573 A JP 8322573A JP 32257396 A JP32257396 A JP 32257396A JP H10163027 A JPH10163027 A JP H10163027A
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JP
Japan
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inductance element
inductance
printed pattern
capacitor
pattern
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Application number
JP8322573A
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Inventor
Akira Fujishima
明 藤島
Masakatsu Yasuda
雅克 安田
Haruki Owaki
春樹 大脇
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/16Printed circuits incorporating printed electric components, e.g. printed resistor, capacitor, inductor

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
  • Channel Selection Circuits, Automatic Tuning Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テレビ受信用チューナ、BS用チューナ、通
信用RFフロントエンド等に用いる同調回路、フィルタ
回路、整合回路等を構成するインダクタンス素子のイン
ダクタンスを連続的に精度良く調整する。 【解決手段】 プリント基板上に敷設されたプリントパ
ターン101と、このプリントパターン101の近傍に
貼り付けられた磁性体102とを備え、前記磁性体10
2の一部103を切削して前記プリントパターン101
のインダクタンスを減じる方向に調整できるようにした
ものである。これにより、インダクタンスの値を連続的
に精度良く調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばテレビ受信
用チューナ、衛星放送受信用チューナ(以下BSチュー
ナと言う)、通信用RFフロントエンド等のフィルタ回
路、同調回路、整合回路等に使用するインダクタンス素
子とこれを用いた電子回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このインダクタンス素子は、およそ50
0MHz以上の周波数帯で用いられ、その中で1GHz以上
の周波数帯を用いるBSチューナを代表例として、以
下、図面に従って従来の技術を説明する。
【0003】図13は一般的なBS用チューナの入力か
らミキサまでのブロック図である。図13において、入
力端子1301より入った入力信号は、入力フィルタ回
路1302、増幅回路1303、段間フィルタ回路13
04を通りミキサ回路1305の一方に入力されるとと
もに、オシレータ回路1306の出力がミキサ回路13
05の他方に入力されている。そして、このミキサ回路
1305の出力は、IF出力端子1307より出力され
る。
【0004】図10は、図13の入力フィルタ回路13
02の代表的な回路図を示したものである。図10にお
いて、1001は入力端子である。コンデンサ1006
とプリントパターン1009、コンデンサ1007とプ
リントパターン1010、コンデンサ1008とプリン
トパターン1011よりそれぞれ直列共振回路が構成さ
れ、これらの直列共振回路は結合用コンデンサ1002
と1003と1004と1005とによって接続されて
ハイパスフィルタを構成している。ここで、1006か
ら1008までのコンデンサの容量値あるいは1009
から1011までのプリントパターンのインダクタンス
値にばらつきがあると、リターンロスや挿入損失や減衰
量が悪くなって受信器の性能の劣化につながってしま
う。これを補正するために、プリントパターン1009
および1010および1011のそれぞれの上にレジス
トを除いて形成した銅箔露出部1012および1013
および1014を形成し、これらのいずれかまたはすべ
てを半田盛りしてプリントパターン1009から101
1のそれぞれのインダクタンス値を調整する。
【0005】ここで、回路の各定数について説明する。
コンデンサ1002から1008の容量値はおよそ0か
ら20pF、プリントパターン1009から1011の
インダクタンス値はおよそ0から10nHである。
【0006】図11は、図13の段間フィルタ回路13
04の代表的な回路図を示したものである。図11にお
いて、プリントパターン1108とコンデンサ110
2、プリントパターン1109とコンデンサ1104、
プリントパターン1110とコンデンサ1106により
それぞれ並列共振回路が構成され、これらを直列に接続
している。また、前記並列共振回路の両端をコンデンサ
1101と1103と1105と1107によりアース
に接続してローパスフィルタを構成している。この時、
コンデンサ1102と1104と1106の容量値のば
らつき、あるいはプリントパターン1108と1109
と1110のインダクタンス値のばらつきがあると、リ
ターンロスや挿入損失や減衰量が悪くなって受信器の性
能の劣化につながってしまう。これを補正するために、
プリントパターン1108および1109および111
0のそれぞれの上に設けられたレジストを除いて形成し
た銅箔露出部1111および1112および1113を
形成し、これらのいずれかまたはすべてを半田盛りして
プリントパターン1108から1110のそれぞれのイ
ンダクタンス値を調整する。
【0007】ここで、回路の各定数について説明する。
コンデンサ1101から1107の容量値はおよそ0か
ら10pF、プリントパターン1108から1110の
インダクタンス値はおよそ0から10nHである。
【0008】図12は、図13のオシレータ回路130
6の代表的な回路図を示したものである。図12におい
て、電源端子1210に印加されたDC電圧は抵抗12
07と1209によって発振用のトランジスタ1212
のベース電圧を決定し、さらに抵抗1215によってエ
ミッタ電流が決められる。また、前記トランジスタ12
12のコレクタはコンデンサ1211で高周波的に接地
されている。エミッタは小容量のコンデンサ1214に
より高周波的に接地されて、またエミッタとベースの間
に正帰還用のコンデンサ1213が接続されて、コレク
タ接地型のコルピッツ発振回路が構成されている。さら
に、このトランジスタ1212のベースには、粗結合用
のコンデンサ1208を介してアースとの間にプリント
パターン1201が接続されている。このプリントパタ
ーン1201には、コンデンサ1203にバリキャップ
ダイオード1204のカソード側を接続した直列体が並
列に接続されている。そして、同調用電源端子1206
に印加された同調用電圧は抵抗1205を介して前記バ
リキャップダイオード1204のカソードに加えられて
いる。この同調用電圧によって前記バリキャップダイオ
ード1204の容量値が決まり、発振周波数を可変でき
る。
【0009】以上の構成からなる発振回路においては、
発振周波数を決定している前記プリントパターン120
1のインダクタンス値と、前記コンデンサ1203とバ
リキャップダイオード1204と前記コンデンサ120
8を介して接続された前記トランジスタ1212の容量
値にばらつきがあると、決められた同調用電圧の範囲で
発振周波数が合わず、最悪の場合には選局できない状態
に陥ってしまう。これを補正するために、プリントパタ
ーン1201の上にレジストを除いて形成した銅箔露出
部1202を形成し、この銅箔露出部1202に半田盛
りしてプリントパターン1201のインダクタンス値を
調整する。
【0010】ここで、回路の定数について説明する。プ
リントパターン1201のインダクタンス値はおよそ0
から10nHである。
【0011】図15は、マイクロストリップラインのプ
リントパターンの形状を示す。図15において、例えば
誘電率4.4で基板の厚み1.164mmのプリント基板
1501の片面にアースパターン1502を設け、その
反対側に幅Wを0.4mmで長さLを7.7mmの直線上の
プリントパターン1503を設けると、前記プリントパ
ターン1503のインダクタンス値は約5nHとなる。
つまり、通常よく用いる値である5nH程度のインダク
タンス値を有するマイクロストリップラインのプリント
パターンは、長さLを7.7mmで幅Wを0.4mmと非常
に小さなサイズが可能となるが、反面半田盛りが困難な
ことがわかる。
【0012】図9には、従来例によるインダクタンス素
子の技術を示す。この図9のプリントパターン901
は、図10のプリントパターン1009から1011、
図11のプリントパターン1108から1110、図1
2のプリントパターン1201に相当している。
【0013】この図9(a)では、プリントパターン9
01上のレジストを除いて銅箔露出部902を形成した
インダクタンス素子の調整前の平面図を示す。図9
(b)では、この銅箔露出部902に半田903を付着
させて前記プリントパターン901のインダクタンス値
を減じる方向に調整した後の平面図を示す。ところが、
その半田量は管理が困難であるとともに、この半田量に
よってインダクタンス値が大きく変わるので調整の精度
が悪く、また品質面で半田ボールや半田ショートや半田
ごてによる焼け等の問題があった。
【0014】図14は、前記BS用チューナの入力フィ
ルタ回路である図10における入力周波数に対する減衰
特性を示し、銅箔露出部1012から1014のいずれ
かまたはすべてに半田をつけて調整した後を実線で表す
とともに調整前を点線で表している。図14において、
調整後の状態とはBS用チューナの入力信号であるCH
1〜CH15の受信チャンネル内での損失を最小にし、
かつUHFの入力信号による妨害を抑制するように減衰
量を最大にした場合である。
【0015】このように、従来例ではプリントパターン
上の銅箔露出部に半田盛りをしてプリントパターンのイ
ンダクタンス値を減らす方法を説明したが、特開平4−
290005号公報に示すように、プリントパターンに
近接して設けられた空心コイルをプリントパターンに近
づけてインダクタンスを調整するものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構成ではプリントパターンのインダクタンス
値が大きい時には、前記プリントパターン上に半田をつ
けてインダクタンス値を調整することができるが、半田
量の管理が困難な上に半田量によってインダクタンス量
が大きく変わるので、調整の精度が悪いという問題があ
った。
【0017】本発明は、このような問題を解決するもの
で、調整精度の良いインダクタンス素子を提供すること
を目的としたものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のインダクタンス素子は、プリント基板の表面
上に敷設されたプリントパターンと、このプリントパタ
ーンの近傍に設けられた磁性体とを備え、前記プリント
パターンと前記磁性体とを同一平面上に独立して形成す
るとともに前記磁性体を順次削除することにより、前記
プリントパターンのインダクタンスを減少する方向に可
変させるようにしたものである。これにより、調整の精
度を向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、プリント基板の表面上に敷設されたプリントパター
ンと、このプリントパターンの近傍に設けられた磁性体
とを備え、前記プリントパターンと前記磁性体とを同一
平面上に独立して形成するとともに前記磁性体を順次削
除することにより、前記プリントパターンのインダクタ
ンスを減少する方向に可変させるインダクタンス素子で
あり、磁性体を順次削除することにより、プリントパタ
ーンのインダクタンスを可変しているので、調整の精度
を向上させることができる。また、プリントパターンに
半田を付着させることはないので、半田ボール、半田シ
ョート等が生ずることもない。更に、半田ごてによる半
田焼け等もない。更にまた、可動素子が介在していない
ので、振動に対して良好な性能が得られる。
【0020】請求項2に記載の発明は、プリントパター
ンをマイクロストリップラインで形成した請求項1に記
載のインダクタンス素子であり、マイクロストリップラ
インを使用しているので、特性インピーダンスが一定と
なり、特にマイクロ波帯における性能が向上する。
【0021】請求項3に記載の発明は、プリントパター
ンを「コ」の字形状に設けるとともに、このプリントパ
ターンの開口部全体に磁性体を設けた請求項1あるいは
請求項2に記載のインダクタンス素子であり、プリント
パターンを「コ」の字形状にしているので、小型化が図
れるとともにプリントパターンと磁性体との結合度が増
し、インダクタンスの変化範囲(調整範囲)を大きくと
ることができる。
【0022】請求項4に記載の発明は、プリントパター
ンを「コ」の字形状に設けるとともにこのプリントパタ
ーンの内側あるいは外側の少なくとも一方に前記プリン
トパターンと平行に磁性体を設けた請求項1あるいは請
求項2に記載のインダクタンス素子であり、プリントパ
ターンのインダクタンスの変化は削除する距離にほぼ比
例するので、精度よくインダクタンス値を減ずる方向に
調整することができる。また、プリントパターンを
「コ」の字形状にしているので、小型化を図ることがで
きる。
【0023】請求項5に記載の発明は、略同一形状をし
た複数個の磁性体を離散的に配した請求項1あるいは請
求項2に記載のインダクタンス素子であり、磁性体をド
リル等で削除することにより、インダクタンスを段階的
に調整することができ、自動調整等に有効である。
【0024】請求項6に記載の発明は、面積比が略対数
的に設けられた複数個の磁性体を離散的に配した請求項
1あるいは請求項2に記載のインダクタンス素子であ
り、インダクタンスを段階的に調整することができると
ともに微調整も可能となる。また、自動調整等に有効で
ある。
【0025】請求項7に記載の発明は、コンデンサとイ
ンダクタンス素子との直列接続体において、前記インダ
クタンス素子は請求項1から請求項6の何れかに記載の
インダクタンス素子とした電子回路であり、調整精度の
よい直列共振回路が得られる。
【0026】請求項8に記載の発明は、入力端子と出力
端子との間にコンデンサとインダクタンス素子の複数個
の直列接続体を設け、前記インダクタンス素子は請求項
1から請求項6の何れかに記載のインダクタンス素子と
するとともに前記直列接続体の一端をアースに接続し、
他端同士を接続コンデンサを介して直列接続した電子回
路であり、調整精度の良いハイパスフィルタが得られ、
高周波装置の入力回路等に使用すれば、リターンロスや
挿入損失の少ない入力回路が実現できる。
【0027】請求項9に記載の発明は、コンデンサとイ
ンダクタンス素子との並列接続体において、前記インダ
クタンス素子は請求項1から請求項6の何れかに記載の
インダクタンス素子とした電子回路であり、調整精度の
よい並列共振回路が得られる。
【0028】請求項10に記載の発明は、入力端子と出
力端子との間にコンデンサとインダクタンス素子の並列
接続体を複数個直列に設け、前記インダクタンス素子は
請求項1から請求項6の何れかに記載のインダクタンス
素子とするとともに前記並列接続体の両端とアースとの
間に夫々コンデンサを接続した電子回路であり、調整精
度の良いローパスフィルタが得られ、高周波装置の入力
回路等に使用すれば、リターンロスや挿入損失の少ない
入力回路が実現できる。
【0029】請求項11に記載の発明は、コンデンサと
インダクタンス素子とが並列接続された共振回路を含む
発振回路において、前記コンデンサはバリキャップダイ
オードとするとともに前記インダクタンス素子は請求項
1から請求項6の何れかに記載のインダクタンス素子と
した電子回路であり、調整精度が良いので、決められた
バリキャップダイオード電圧の範囲で発振周波数を合わ
せることができる。従って、受信装置の発振器に用いれ
ば、選局性能が向上する。
【0030】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明する。 (実施の形態1)図1は、プリントパターン101の近
傍の磁性体102の一部を切削により削除して前記プリ
ントパターン101のインダクタンスを調整する技術を
示す。この図1(a)では、プリントパターン101の
近傍に対向するとともに独立に貼り付けられた磁性体1
02を配置した調整前の状態を示している。図1(b)
では前記磁性体102の一部103を切削した調整後の
状態を示すものであり、磁性体102が切削されるとプ
リントパターン101のインダクタンス値は減少する。
なお、このプリントパターン101は直線の形状をして
いるので両端での浮遊容量が少なくて済み、高い周波数
域までインダクタンス性を持たすことができるので、よ
り高い周波数での特性に優れている。
【0031】さらに、裏面をアースパターンにしたマイ
クロストリップラインの構成として磁性体を切削した場
合、このマイクロストリップラインの特性インピーダン
スはほとんど変化しないので、整合特性の優れた回路の
提供ができる。
【0032】(実施の形態2)図2は、「コ」の字形状
のプリントパターン201の近傍の磁性体202の一部
203を切削して前記プリントパターン201のインダ
クタンスを調整する技術を示す。この図2(a)では、
「コ」の字形状のプリントパターン201の近傍にかつ
独立に前記プリントパターン201の開口部の内側全体
に貼り付けた磁性体202を配置した調整前の状態を示
す。図2(b)では前記磁性体202の一部203を切
削した調整後の状態を示すものであり、磁性体202が
切削されてプリントパターン201のインダクタンス値
は減少する。この時、前記プリントパターン201を
「コ」の字形状にし、かつ前記プリントパターン201
の開口部の内側全体に磁性体202を貼り付けているの
で、このプリントパターン201による磁束がより多く
磁性体202を通過する。従って、その結果として前記
磁性体202の一部203の切削によるプリントパター
ン201のインダクタンス値の調整量は図1の場合より
大きくできる。
【0033】(実施の形態3)図3は、「コ」の字形状
のプリントパターン301と磁性体302において、プ
リントパターン301の内側近傍に設けられた磁性体3
02の一部を切削して前記プリントパターン301のイ
ンダクタンスを調整する技術を示す。この図3(a)で
は、プリント基板上に敷設された「コ」の字形状のプリ
ントパターン301と、このプリントパターン301の
開口部の内側にフェライト等からなる「コ」の字形状の
磁性体302を前記プリントパターン301に対し独立
に設け、この磁性体302の開口部が前記プリントパタ
ーン301の開口部の方向と同じになるように配置した
調整前の状態を示している。図3(b)では前記磁性体
302の一部303を切削した調整後の状態を示すもの
であり、磁性体302が切削されてプリントパターン3
01のインダクタンス値は減少する。この時、前記プリ
ントパターン301と前記磁性体302の両方を「コ」
の字形状にし、かつ前記磁性体302の開口部が前記プ
リントパターン301の開口部の方向と同じになるよう
に配置しているので、「コ」の字形状にした前記磁性体
302の端面から順次切削していくと、前記プリントパ
ターン301のインダクタンスの変化は磁性体302の
端面からの距離にほぼ比例し、実施の形態2に比較して
より精度良くインダクタンス値を減じる方向に調整する
ことができる。
【0034】この時、「コ」の字形状のプリントパター
ン301の外側にフェライト等からなる「コ」の字形状
の磁性体302を、この磁性体302の開口部が前記プ
リントパターン301の開口部の方向と同じになるよう
に配置した場合でも同様の効果が得られる。
【0035】なお、プリントパターンと磁性体の形状は
本実施の形態では直線状または「コ」の字形状を示した
が、円弧状またはジグザグ状の形状でも効果は同様であ
る。
【0036】(実施の形態4)図4は、「コ」の字形状
のプリントパターン401と、大きさの等しい複数の磁
性体402〜404を設け、磁性体402〜404を適
宜切削して前記プリントパターン401のインダクタン
スを調整する技術を示す。この図4(a)は、プリント
基板上に敷設された「コ」の字形状のプリントパターン
401と、このプリントパターン401の開口部の内側
にフェライト等からなる複数の独立した大きさの等しい
円状の磁性体402と403と404とを配置したもの
であり、調整前の状態を示している。図4(b)では前
記磁性体402をドリル等で切削して基板部405とし
た調整後の状態を示すものであり、磁性体402が切削
されてプリントパターン401のインダクタンス値は減
少する。前記磁性体402をドリル等で容易に切削で
き、前記プリントパターン401のインダクタンスは切
削する磁性体の員数によってインダクタンス値を減じる
方向に段階的に調整でき、あまり精度が必要でない時は
効果的である。
【0037】(実施の形態5)図5は、「コ」の字形状
のプリントパターン501と、大きさの異なる複数の磁
性体502〜504を設け、この磁性体502〜504
を切削して前記プリントパターン501のインダクタン
スを調整する技術を示す。この図5(a)は、プリント
基板上に敷設された「コ」の字形状のプリントパターン
501と、このプリントパターン501の開口部の内側
にフェライト等からなる複数の独立した大きさの異なる
円状の磁性体502〜504を配置したものであり、調
整前の状態を示している。図5(b)では前記磁性体5
02をドリル等で切削して基板部505とした調整後の
状態を示すものであり、磁性体502が切削されてプリ
ントパターン501のインダクタンス値は減少する。前
記磁性体502〜504をドリル等で容易に切削でき、
前記プリントパターン501のインダクタンスは切削す
る磁性体502〜504の大きさと員数によってインダ
クタンス値を減じる方向に段階的に調整できる。この
時、実施の形態4に記載の発明に比べてより段階的に調
整できるものである。なお、この磁性体502〜504
の面積を対数的(例えば、面積1のもの2つ、面積2の
もの1つ、面積5のもの1つ)とすることにより、これ
らを組み合わせてより精密な調整ができる。
【0038】次から示す実施の形態は実施の形態1で示
したインダクタンス素子を代表的に示しているが、これ
は実施の形態1〜5のいずれのインダクタンス素子であ
ってもよい。
【0039】図13は、一般的なBS用チューナの入力
からミキサまでのブロック図であり、従来例と同様であ
る。従って、図13の説明は、従来の技術で説明したの
で省略する。
【0040】(実施の形態6)図6は、図13の入力フ
ィルタ回路1302における一実施の形態を示してい
る。図6において、601は入力端子であり、コンデン
サ606とプリントパターン609、コンデンサ607
とプリントパターン610、コンデンサ608とプリン
トパターン611よりそれぞれ直列共振回路が構成さ
れ、これらの直列共振回路を接続する結合用コンデンサ
602と603と604と605とによってハイパスフ
ィルタとなる。前記プリントパターン609か610か
611のいずれかまたはすべてに対して近傍に対向する
とともに独立に貼り付けられた磁性体612と613と
614とをそれぞれ備えた構成としている。
【0041】以上のように構成されたハイパスフィルタ
について、以下にその動作を説明する。コンデンサ60
6から608までの容量値のばらつき、あるいはプリン
トパターン609から611までのインダクタンス値の
ばらつきがたとえあったとしても、前記磁性体612か
ら614のいずれかまたはすべての磁性体の一部を切削
して前記プリントパターンのインダクタンスを減じる方
向に精度良く調整でき、ハイパスフィルタの最適化が図
れる。
【0042】図14は従来例で説明したように、図13
における入力フィルタ回路1302についての周波数に
対する減衰特性を示し、図6の磁性体の一部612と6
13と614のいずれかまたはすべてを切削して調整し
た前後をそれぞれ点線と実線で表している。図14にお
いて、調整後の状態とはBS用チューナの入力信号であ
るCH1〜CH15の受信チャンネル内での損失を最小
にし、かつUHFの入力信号による妨害を抑制するよう
に減衰量を最大にした場合である。このように、その特
性は従来例と同じようにすることができる。
【0043】(実施の形態7)図7では、図13の段間
フィルタ回路1304における一実施の形態を示してい
る。図7において、プリントパターン708とコンデン
サ702、プリントパターン709とコンデンサ70
4、プリントパターン710とコンデンサ706により
それぞれ並列共振回路が構成されており、これを直列に
接続し、前記並列共振回路の両端をコンデンサ701と
703と705と707により夫々アースに接続してロ
ーパスフィルタとしている。前記プリントパターン70
8か709か710のいずれかまたはすべてに対して近
傍に対向するとともに独立に貼り付けられた磁性体71
1と712と713とがそれぞれ設けられている。
【0044】以上のように構成されたローパスフィルタ
について、以下にその動作を説明する。コンデンサ70
2と704と706の容量値のばらつき、あるいはプリ
ントパターン708と709と710のインダクタンス
値のばらつきがたとえあったとしても、前記磁性体71
1か712か713のいずれかまたはすべての磁性体の
一部を切削して前記プリントパターンのインダクタンス
を減じる方向に精度良く調整でき、ローパスフィルタの
最適化が図れる。
【0045】(実施の形態8)図8は、図13の発振回
路1306の代表的な回路図を示したものである。図8
において、電源端子810に印加されたDC電圧は抵抗
807と809によって発振用のトランジスタ812の
ベース電圧を決定している。さらに抵抗815によって
エミッタ電流が決められる。また、前記トランジスタ8
12のコレクタはコンデンサ811で高周波的に接地さ
れている。エミッタは小容量のコンデンサ814により
高周波的に接地され、エミッタとベースの間に正帰還用
のコンデンサ813が接続され、コレクタ接地型のコル
ピッツ発振回路が構成されている。さらに、このトラン
ジスタ812のベースには、粗結合用のコンデンサ80
8を介してアースとの間にプリントパターン801を接
続している。このプリントパターン801には、コンデ
ンサ803にバリキャップダイオード804のカソード
側を接続した直列接続体が並列に接続されている。ま
た、同調用電源端子806に印加された同調用電圧は抵
抗805を介して前記バリキャップダイオード804の
カソードに加えられる。この同調用電圧によって前記バ
リキャップダイオード804の容量値が決まり、発振周
波数を可変できる。
【0046】以上の構成からなる発振回路において、発
振周波数を決定している前記プリントパターン801の
インダクタンス値と、前記コンデンサ803とバリキャ
ップダイオード804と前記コンデンサ808を介した
前記トランジスタ812の容量値にばらつきがあったと
しても、前記プリントパターン801に対し近傍に対向
させて独立に貼り付けた磁性体802の一部を切削して
前記プリントパターンのインダクタンスを減じる方向に
連続的に精度良く調整でき、同調電圧の最適化が図れて
安定した発振回路を提供できる。
【0047】このように、本実施の形態全てについて、
これらの磁性体を切削するには、レーザーによる加工や
ドリルによる加工方法等がある。また、自動調整すると
きも、同一平面上にプリントパターンと磁性体が配置さ
れているので、調整前のパターン認識も調整後の検査も
容易に行なうことができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、プリント
基板の同一平面上に敷設されたプリントパターンと、こ
のプリントパターンの近傍に独立して貼り付けられた磁
性体とを備え、前記磁性体の一部を切削して前記プリン
トパターンのインダクタンスを減じる方向に調整できる
ようにしたものであり、プリントパターンのインダクタ
ンスを連続的に精度良く比較的簡単な方法で調整するこ
とにより、部品のばらつきを吸収して最適化を可能に
し、優れた性能を有する高周波回路を提供できる。
【0049】また、本発明では、厚みを増すことなくイ
ンダクタンスを調整できるインダクタンス素子であり、
今後の高周波ユニットの薄型化にも適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施の形態1によるインダ
クタンス素子の調整前の平面図 (b)は、同調整後の平面図
【図2】(a)は、本発明の実施の形態2によるインダ
クタンス素子の調整前の平面図 (b)は、同調整後の平面図
【図3】(a)は、本発明の実施の形態3によるインダ
クタンス素子の調整前の平面図 (b)は、同調整後の平面図
【図4】(a)は、本発明の実施の形態4によるインダ
クタンス素子の調整前の平面図 (b)は、同調整後の平面図
【図5】(a)は、本発明の実施の形態5によるインダ
クタンス素子の調整前の平面図 (b)は、同調整後の平面図
【図6】本発明の実施の形態6によるBS用チューナの
入力フィルタを構成する電子回路の回路図
【図7】本発明の実施の形態7によるBS用チューナの
段間フィルタを構成する電子回路の回路図
【図8】本発明の実施の形態8によるBS用チューナの
発振回路を構成する電子回路の回路図
【図9】(a)は、従来例によるインダクタンス素子の
調整前の平面図 (b)は、同調整後の平面図
【図10】従来例によるBS用チューナの入力フィルタ
を構成する電子回路の回路図
【図11】同段間フィルタを構成する電子回路の回路図
【図12】同発振回路を構成する電子回路の回路図
【図13】BS用チューナの入力からミキサまでのブロ
ック図
【図14】BS用チューナの入力フィルタの調整前後に
おける周波数に対する減衰特性図
【図15】実際のマイクロストリップラインのプリント
パターンの形状を示す斜視図
【符号の説明】
101 プリントパターン 102 磁性体 103 磁性体の一部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // H01R 17/12 H01R 17/12 A

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント基板の表面上に敷設されたプリ
    ントパターンと、このプリントパターンの近傍に設けら
    れた磁性体とを備え、前記プリントパターンと前記磁性
    体とを同一平面上に独立して形成するとともに前記磁性
    体を順次削除することにより、前記プリントパターンの
    インダクタンスを減少する方向に可変させるインダクタ
    ンス素子。
  2. 【請求項2】 プリントパターンをマイクロストリップ
    ラインで形成した請求項1に記載のインダクタンス素
    子。
  3. 【請求項3】 プリントパターンを「コ」の字形状に設
    けるとともに、このプリントパターンの開口部全体に磁
    性体を設けた請求項1あるいは請求項2に記載のインダ
    クタンス素子。
  4. 【請求項4】 プリントパターンを「コ」の字形状に設
    けるとともにこのプリントパターンの内側あるいは外側
    の少なくとも一方に前記プリントパターンと平行に磁性
    体を設けた請求項1あるいは請求項2に記載のインダク
    タンス素子。
  5. 【請求項5】 略同一形状をした複数個の磁性体を離散
    的に配した請求項1あるいは請求項2に記載のインダク
    タンス素子。
  6. 【請求項6】 面積比が略対数的に設けられた複数個の
    磁性体を離散的に配した請求項1あるいは請求項2に記
    載のインダクタンス素子。
  7. 【請求項7】 コンデンサとインダクタンス素子との直
    列接続体において、前記インダクタンス素子は請求項1
    から請求項6の何れか一つに記載のインダクタンス素子
    とした電子回路。
  8. 【請求項8】 入力端子と出力端子との間にコンデンサ
    とインダクタンス素子の直列接続体を複数個設け、前記
    インダクタンス素子は請求項1から請求項6の何れか一
    つに記載のインダクタンス素子とするとともに前記直列
    接続体の一端をアースに接続し、他端同士を接続用コン
    デンサを介して直列接続した電子回路。
  9. 【請求項9】 コンデンサとインダクタンス素子との並
    列接続体において、前記インダクタンス素子は請求項1
    から請求項6の何れか一つに記載のインダクタンス素子
    とした電子回路。
  10. 【請求項10】 入力端子と出力端子との間にコンデン
    サとインダクタンス素子の並列接続体を直列に複数個設
    け、前記インダクタンス素子は請求項1から請求項6の
    何れか一つに記載のインダクタンス素子とするとともに
    前記並列接続体の両端とアースとの間に各々コンデンサ
    を接続した電子回路。
  11. 【請求項11】 コンデンサとインダクタンス素子とが
    並列接続された共振回路を含む発振回路において、前記
    インダクタンス素子は請求項1から請求項6の何れか一
    つに記載のインダクタンス素子とした電子回路。
JP8322573A 1996-12-03 1996-12-03 インダクタンス素子とこれを用いた電子回路 Pending JPH10163027A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10103112B2 (en) 2016-05-06 2018-10-16 Murata Manufacturing Co., Ltd. Circuit board with measure against high frequency noise

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20040127