JPH10162855A - 水素化物二次電池 - Google Patents
水素化物二次電池Info
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- JPH10162855A JPH10162855A JP8334763A JP33476396A JPH10162855A JP H10162855 A JPH10162855 A JP H10162855A JP 8334763 A JP8334763 A JP 8334763A JP 33476396 A JP33476396 A JP 33476396A JP H10162855 A JPH10162855 A JP H10162855A
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- active material
- electrode
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M10/00—Secondary cells; Manufacture thereof
- H01M10/24—Alkaline accumulators
- H01M10/28—Construction or manufacture
- H01M10/286—Cells or batteries with wound or folded electrodes
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M6/00—Primary cells; Manufacture thereof
- H01M6/04—Cells with aqueous electrolyte
- H01M6/06—Dry cells, i.e. cells wherein the electrolyte is rendered non-fluid
- H01M6/10—Dry cells, i.e. cells wherein the electrolyte is rendered non-fluid with wound or folded electrodes
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
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- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 巻回構造の電極体を有する水素化物二次電池
において、容量の増加をはかり、かつ電池缶の内壁の傷
付きを防止する。 【解決手段】 正極と負極をセパレータを介して巻回し
た巻回構造の電極体を電池缶に挿入して作製する水素化
物二次電池において、負極の支持体として金属板または
穿孔した金属板からなる基材の片面に発泡金属層を有す
るものを用い、その支持体の発泡金属層を有する面にの
み活物質層を形成して負極とし、その負極を正極の両面
にセパレータを介して活物質層が対向するようにして配
置して巻回するか、または上記基材の両面に発泡金属層
を有する支持体の両面に活物質層を形成するが、巻回構
造の電極体の最内周部と最外周部に相当する部分には支
持体の片面にしか活物質層が無い状態にし、その負極を
セパレータを介して活物質層が正極と対向するように配
置して巻回することにより、巻回構造の電極体とする。
において、容量の増加をはかり、かつ電池缶の内壁の傷
付きを防止する。 【解決手段】 正極と負極をセパレータを介して巻回し
た巻回構造の電極体を電池缶に挿入して作製する水素化
物二次電池において、負極の支持体として金属板または
穿孔した金属板からなる基材の片面に発泡金属層を有す
るものを用い、その支持体の発泡金属層を有する面にの
み活物質層を形成して負極とし、その負極を正極の両面
にセパレータを介して活物質層が対向するようにして配
置して巻回するか、または上記基材の両面に発泡金属層
を有する支持体の両面に活物質層を形成するが、巻回構
造の電極体の最内周部と最外周部に相当する部分には支
持体の片面にしか活物質層が無い状態にし、その負極を
セパレータを介して活物質層が正極と対向するように配
置して巻回することにより、巻回構造の電極体とする。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵合金を負
極の活物質とする巻回構造の電極体を有する水素化物二
次電池に関し、さらに詳しくは、その電極体の巻回構造
と電極の支持体を改良することにより、容量増加などを
達成した水素化物二次電池に関するものである。
極の活物質とする巻回構造の電極体を有する水素化物二
次電池に関し、さらに詳しくは、その電極体の巻回構造
と電極の支持体を改良することにより、容量増加などを
達成した水素化物二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水素化物二次電池などに使用され
ている巻回構造の電極体は、図11に示すように、1枚
の正極1と1枚の負極2とをセパレータ3を介して渦巻
状に巻回していた。すなわち、正極1、負極2とも、一
定の厚みに形成して、図11に示すような巻回構造の電
極体4を作製していた。
ている巻回構造の電極体は、図11に示すように、1枚
の正極1と1枚の負極2とをセパレータ3を介して渦巻
状に巻回していた。すなわち、正極1、負極2とも、一
定の厚みに形成して、図11に示すような巻回構造の電
極体4を作製していた。
【0003】また、水素化物二次電池などでは、電池特
性を正常に保つための重要な事項として、〔負極の電気
容量〕/〔正極の電気容量〕の比を1.0以上、好まし
くは1.2以上に保つことが必要であるが、これは、電
池内の全量の比ではなく、巻回した電極体の負極と正極
との対向部で常にこの関係が保たれていることが必要で
ある。
性を正常に保つための重要な事項として、〔負極の電気
容量〕/〔正極の電気容量〕の比を1.0以上、好まし
くは1.2以上に保つことが必要であるが、これは、電
池内の全量の比ではなく、巻回した電極体の負極と正極
との対向部で常にこの関係が保たれていることが必要で
ある。
【0004】そのため、従来の巻回構造の電極体では、
負極の両面に正極が対向している部分(つまり、負極の
2周目)の〔負極の電気容量〕/〔正極の電気容量〕の
比を基準に電池の設計を行っており、その結果、負極の
最内周部と最外周部は必要以上の電気容量となってい
た。
負極の両面に正極が対向している部分(つまり、負極の
2周目)の〔負極の電気容量〕/〔正極の電気容量〕の
比を基準に電池の設計を行っており、その結果、負極の
最内周部と最外周部は必要以上の電気容量となってい
た。
【0005】また、従来の水素化物二次電池では、負極
の支持体として、金属板、穿孔した金属板、あるいは金
属発泡体などが使用されていた。上記金属発泡体にペー
ストを塗布する場合は、金属発泡体が三次元的に構成さ
れているので集電効果が優れ、ペーストに活物質同士を
結着させるためのバインダーを多く配合する必要がない
という長所があるものの、金属発泡体は金属板に比べて
強度が低く、負極活物質として水素吸蔵合金を用いた場
合には、水素吸蔵合金が硬いため、負極内にある程度の
空孔を残しておかないと柔軟性を消失して折り曲げに対
して脆くなり、巻回した時に破断してしまうという問題
があった。
の支持体として、金属板、穿孔した金属板、あるいは金
属発泡体などが使用されていた。上記金属発泡体にペー
ストを塗布する場合は、金属発泡体が三次元的に構成さ
れているので集電効果が優れ、ペーストに活物質同士を
結着させるためのバインダーを多く配合する必要がない
という長所があるものの、金属発泡体は金属板に比べて
強度が低く、負極活物質として水素吸蔵合金を用いた場
合には、水素吸蔵合金が硬いため、負極内にある程度の
空孔を残しておかないと柔軟性を消失して折り曲げに対
して脆くなり、巻回した時に破断してしまうという問題
があった。
【0006】これに対し、金属板にペーストを塗布する
場合は、金属板は金属発泡体に比べて強度が高く、巻回
時に割れやちぎれが少ないという長所があるものの、金
属板が三次元構造をしていないため、活物質同士を強固
に結着させたり活物質層を支持体に強固に結着させるた
めにはペースト内のバインダー量を多くしなければなら
ず、その結果、集電効率が悪くなり、また、そのバイン
ダーのために負極活物質の充填量が少なくなって、充填
電気容量が小さくなるという問題があった。また、穿孔
した金属板も、若干の相違があっても、実質上、金属板
と同様の問題を有していた。
場合は、金属板は金属発泡体に比べて強度が高く、巻回
時に割れやちぎれが少ないという長所があるものの、金
属板が三次元構造をしていないため、活物質同士を強固
に結着させたり活物質層を支持体に強固に結着させるた
めにはペースト内のバインダー量を多くしなければなら
ず、その結果、集電効率が悪くなり、また、そのバイン
ダーのために負極活物質の充填量が少なくなって、充填
電気容量が小さくなるという問題があった。また、穿孔
した金属板も、若干の相違があっても、実質上、金属板
と同様の問題を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
巻回構造の電極体では、負極の最内周部と最外周部は片
面しか正極と対向していないにもかかわらず、支持体の
両面に活物質層が形成されているために、片面の活物質
層が有効に利用されず、その結果、電池の内容積が充分
に活用されないという問題があった。
巻回構造の電極体では、負極の最内周部と最外周部は片
面しか正極と対向していないにもかかわらず、支持体の
両面に活物質層が形成されているために、片面の活物質
層が有効に利用されず、その結果、電池の内容積が充分
に活用されないという問題があった。
【0008】また、小形の電池では、通常、巻回構造の
電極体の最外周部を負極にし、その負極の最外周部を電
池缶の内壁に接触させることにより電気的な導通をとっ
ている。そのため、活物質層の凹凸で電池缶の内壁をキ
ズ(傷)付ける場合が有り、そのキズのため、アルカリ
電解液を用いる水素化物二次電池では電解液の漏液が生
じるという致命的な欠点を招くことがあった。
電極体の最外周部を負極にし、その負極の最外周部を電
池缶の内壁に接触させることにより電気的な導通をとっ
ている。そのため、活物質層の凹凸で電池缶の内壁をキ
ズ(傷)付ける場合が有り、そのキズのため、アルカリ
電解液を用いる水素化物二次電池では電解液の漏液が生
じるという致命的な欠点を招くことがあった。
【0009】さらに、負極の支持体も、金属発泡体は集
電効果が良いという長所を有するものの、強度が低く、
巻回時に破断するおそれがあり、金属板や穿孔した金属
板は強度が高いものの、集電効率が悪く、充填電気容量
が小さくなるという問題があった。
電効果が良いという長所を有するものの、強度が低く、
巻回時に破断するおそれがあり、金属板や穿孔した金属
板は強度が高いものの、集電効率が悪く、充填電気容量
が小さくなるという問題があった。
【0010】本発明は、これらの問題を解決するもので
あって、電池内容積の有効利用や支持体の改良によって
容量の増加をはかり、さらには、電池缶の内壁のキズ付
きを防止して信頼性を高めることを目的とする。
あって、電池内容積の有効利用や支持体の改良によって
容量の増加をはかり、さらには、電池缶の内壁のキズ付
きを防止して信頼性を高めることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、電極の支持体、特に負極の支持体として金
属板または穿孔した金属板からなる基材の片面に発泡金
属層を有するものを用い、その支持体の発泡金属層を有
する面にのみ活物質層を形成し、その負極を正極の両面
にセパレータを介して活物質層が対向するように配置し
て巻回するとにより、巻回構造の電極体としたのであ
る。このようにすることによって、負極は最内周部と最
外周部を除き、2枚が互いに支持体面で接触した構造と
なる。
決するため、電極の支持体、特に負極の支持体として金
属板または穿孔した金属板からなる基材の片面に発泡金
属層を有するものを用い、その支持体の発泡金属層を有
する面にのみ活物質層を形成し、その負極を正極の両面
にセパレータを介して活物質層が対向するように配置し
て巻回するとにより、巻回構造の電極体としたのであ
る。このようにすることによって、負極は最内周部と最
外周部を除き、2枚が互いに支持体面で接触した構造と
なる。
【0012】また、本発明は、金属板または穿孔した金
属板からなる基材の両面に発泡金属層を有する支持体の
両面に活物質層を形成するが、巻回構造の電極体の最内
周部または最外周部に相当する部分には支持体の片面に
しか活物質層を形成しないかまたは形成後に除去するこ
とによって支持体の片面にしか活物質層が無い状態に
し、その負極をセパレータを介して活物質層が正極と対
向するように配置して巻回することにより、巻回構造の
電極体としたのである。
属板からなる基材の両面に発泡金属層を有する支持体の
両面に活物質層を形成するが、巻回構造の電極体の最内
周部または最外周部に相当する部分には支持体の片面に
しか活物質層を形成しないかまたは形成後に除去するこ
とによって支持体の片面にしか活物質層が無い状態に
し、その負極をセパレータを介して活物質層が正極と対
向するように配置して巻回することにより、巻回構造の
電極体としたのである。
【0013】本発明では、負極および電極体の巻回構造
を上記のようにすることによって、負極の最内周部と最
外周部の過剰分の無駄をなくし、電池内容積を有効に利
用して容量の増加をはかり、高容量化を達成したのであ
る。
を上記のようにすることによって、負極の最内周部と最
外周部の過剰分の無駄をなくし、電池内容積を有効に利
用して容量の増加をはかり、高容量化を達成したのであ
る。
【0014】また、本発明では、支持体に関しても、従
来支持体として用いられていた金属板と金属発泡体の両
方の長所を生かし、支持体の面からも高容量化を達成す
ることができる。
来支持体として用いられていた金属板と金属発泡体の両
方の長所を生かし、支持体の面からも高容量化を達成す
ることができる。
【0015】すなわち、本発明で用いる支持体は、金属
板または穿孔した金属板からなる基材の片面または両面
に発泡金属層を有し、その発泡金属層を有する面にのみ
活物質層を形成するので、ペースト塗布時の厚み調整が
しやすく、したがって、電極重量のバラツキを低減で
き、しかも発泡金属層が三次元構造をしているので集電
効果を向上させることができる。
板または穿孔した金属板からなる基材の片面または両面
に発泡金属層を有し、その発泡金属層を有する面にのみ
活物質層を形成するので、ペースト塗布時の厚み調整が
しやすく、したがって、電極重量のバラツキを低減で
き、しかも発泡金属層が三次元構造をしているので集電
効果を向上させることができる。
【0016】また、上記支持体は、その基材が金属板ま
たは穿孔した金属板であるので、金属発泡体に比べて強
度が高く、その結果、支持体として用いるにあたって金
属発泡体より単位面積当たりの重量を少なくすることが
でき、また、金属板または穿孔した金属板だけで支持体
として用いた場合に比べて、バインダー量を低減するこ
とができるので、高容量化を達成することができる。
たは穿孔した金属板であるので、金属発泡体に比べて強
度が高く、その結果、支持体として用いるにあたって金
属発泡体より単位面積当たりの重量を少なくすることが
でき、また、金属板または穿孔した金属板だけで支持体
として用いた場合に比べて、バインダー量を低減するこ
とができるので、高容量化を達成することができる。
【0017】たとえば、従来の金属発泡体では、強度の
関係で単位面積当たりの重量が475g/m2 以上必要
であったのに対し、本発明の支持体では金属板または穿
孔した金属板からなる基材の両面に発泡金属層を有する
場合でも、単位当たりの重量を150〜400g/m2
程度にしても充分な強度を備えさせることができ、その
ような支持体の単位面積当たりの重量の低減により活物
質の充填量を増加させ、高容量化を達成することができ
る。
関係で単位面積当たりの重量が475g/m2 以上必要
であったのに対し、本発明の支持体では金属板または穿
孔した金属板からなる基材の両面に発泡金属層を有する
場合でも、単位当たりの重量を150〜400g/m2
程度にしても充分な強度を備えさせることができ、その
ような支持体の単位面積当たりの重量の低減により活物
質の充填量を増加させ、高容量化を達成することができ
る。
【0018】また、従来の金属発泡体を支持体として用
い、負極の最内周部や最外周部の厚みを変える場合に
は、ペーストを塗布する前に金属発泡体の厚みを部分的
に変えておく必要があり、そのため、作業性が著しく低
下していたが、本発明で用いる支持体の場合は、厚みを
変える必要がある部分には発泡金属層を形成していない
ので、ペーストが塗布されることがなく、それによって
実質的な厚み変更を行い得るので、従来の金属発泡体の
場合のような部分的な厚み変更工程が不要になり、それ
によって生じていた作業性の低下が解消され、作業効率
が向上する。
い、負極の最内周部や最外周部の厚みを変える場合に
は、ペーストを塗布する前に金属発泡体の厚みを部分的
に変えておく必要があり、そのため、作業性が著しく低
下していたが、本発明で用いる支持体の場合は、厚みを
変える必要がある部分には発泡金属層を形成していない
ので、ペーストが塗布されることがなく、それによって
実質的な厚み変更を行い得るので、従来の金属発泡体の
場合のような部分的な厚み変更工程が不要になり、それ
によって生じていた作業性の低下が解消され、作業効率
が向上する。
【0019】なお、本発明においては、負極の最内周部
または最外周部と表現しているが、電極体を巻回する方
法や巻回機によって多少のずれが生じるし、また、真正
に最内周部または最外周部でなくても実質上さしつかえ
ないので、上記最内周部または最外周部という表現に
は、多少ずれが生じて、ほぼ最内周部またはほぼ最外周
部になっている場合も含んでいる。
または最外周部と表現しているが、電極体を巻回する方
法や巻回機によって多少のずれが生じるし、また、真正
に最内周部または最外周部でなくても実質上さしつかえ
ないので、上記最内周部または最外周部という表現に
は、多少ずれが生じて、ほぼ最内周部またはほぼ最外周
部になっている場合も含んでいる。
【0020】
〔負極の電気容量〕/〔正極の電気容量〕の比を電池の
どの部分においても一定とするためには、負極の正極と
対向する部分に関して少なくとも負極の内周部の活物質
量を外周部の活物質量と同量にすることが必要であり、
より好適には内周部の活物質量を外周部の活物質量より
も多くすることが好ましく、その比は1.0〜1.6、
特に1.2〜1.6であることが好ましい。これは、活
物質層の組成などを一定にしておくと、その厚さで制御
することができる。なお、本発明において、活物質層と
は、活物質のみで構成する場合のみならず、活物質以外
にバインダーなどを含有している場合をもいい、むしろ
後者の方が多い。
どの部分においても一定とするためには、負極の正極と
対向する部分に関して少なくとも負極の内周部の活物質
量を外周部の活物質量と同量にすることが必要であり、
より好適には内周部の活物質量を外周部の活物質量より
も多くすることが好ましく、その比は1.0〜1.6、
特に1.2〜1.6であることが好ましい。これは、活
物質層の組成などを一定にしておくと、その厚さで制御
することができる。なお、本発明において、活物質層と
は、活物質のみで構成する場合のみならず、活物質以外
にバインダーなどを含有している場合をもいい、むしろ
後者の方が多い。
【0021】また、負極および電極体の巻回構造を上記
のようにすることにより、電極体の最外周部は負極の支
持体面が露出することになる。そして、その支持体を電
池缶の内壁に接触させることにより、たとえば水素吸蔵
合金のような硬い粉体で電池缶の内壁をキズ付けること
が防止されるようになる。また、前記した支持体の両面
に活物質層を形成する場合において、巻回構造の電極体
の最外周部に相当する部分の支持体には、該支持体の外
面側に発泡金属層を形成しないままにしておくのが好ま
しい。そうすることによって、発泡金属層との接触に基
づく電池缶のキズ付きを防止することができる。
のようにすることにより、電極体の最外周部は負極の支
持体面が露出することになる。そして、その支持体を電
池缶の内壁に接触させることにより、たとえば水素吸蔵
合金のような硬い粉体で電池缶の内壁をキズ付けること
が防止されるようになる。また、前記した支持体の両面
に活物質層を形成する場合において、巻回構造の電極体
の最外周部に相当する部分の支持体には、該支持体の外
面側に発泡金属層を形成しないままにしておくのが好ま
しい。そうすることによって、発泡金属層との接触に基
づく電池缶のキズ付きを防止することができる。
【0022】そして、何にもまして重要なことは、負極
および電極体の巻回構造を上記のようにすることによっ
て、負極の最内周部と最外周部の過剰分の無駄がなくな
り、電池内容積の有効利用が達成でき、さらに、支持体
として前記特定の構成のものを用いることによって、約
35%程度の容量増加が達成できるようになった。
および電極体の巻回構造を上記のようにすることによっ
て、負極の最内周部と最外周部の過剰分の無駄がなくな
り、電池内容積の有効利用が達成でき、さらに、支持体
として前記特定の構成のものを用いることによって、約
35%程度の容量増加が達成できるようになった。
【0023】巻回構造の電極体を有する電池の電池特性
に必要な〔負極の電気容量〕/〔正極の電気容量〕の比
を、本発明では、電池内の総量ではなく、各対向部分で
所定の値以上とすることによって、反応に寄与しない過
剰分をなくしたことが、上記のような容量増加に寄与し
ている。
に必要な〔負極の電気容量〕/〔正極の電気容量〕の比
を、本発明では、電池内の総量ではなく、各対向部分で
所定の値以上とすることによって、反応に寄与しない過
剰分をなくしたことが、上記のような容量増加に寄与し
ている。
【0024】本発明において、支持体の基材となる金属
板としては、たとえばニッケル板、鉄板にニッケルメッ
キを施したものなどを用いることができ、その金属板の
厚さは10〜50μm程度のものが好ましい。
板としては、たとえばニッケル板、鉄板にニッケルメッ
キを施したものなどを用いることができ、その金属板の
厚さは10〜50μm程度のものが好ましい。
【0025】また、同様に、支持体の基材となる穿孔し
た金属板としては、たとえばパンチングメタル、エキス
パンドメタルなどが挙げられ、強度面から特にエキスパ
ンドメタルが好ましい。
た金属板としては、たとえばパンチングメタル、エキス
パンドメタルなどが挙げられ、強度面から特にエキスパ
ンドメタルが好ましい。
【0026】この穿孔した金属板の材質としては、鉄製
で表面にニッケルメッキを施したもの、鉄製で表面に銅
メッキを施したもの、ニッケル製のものなどが挙げられ
る。そして、この穿孔した金属板の厚さは特に限定され
るものではないが、40〜70μm程度のものが好まし
い。
で表面にニッケルメッキを施したもの、鉄製で表面に銅
メッキを施したもの、ニッケル製のものなどが挙げられ
る。そして、この穿孔した金属板の厚さは特に限定され
るものではないが、40〜70μm程度のものが好まし
い。
【0027】この金属板または穿孔した金属板からなる
基材の片面または両面に発泡金属層を有する支持体は、
たとえば次に示すようにして作製される。
基材の片面または両面に発泡金属層を有する支持体は、
たとえば次に示すようにして作製される。
【0028】まず、ウレタンフォームに電解ニッケルメ
ッキ(ニッケル以外の金属のメッキでもよい)を施し、
そのニッケルメッキを施したウレタンフォームを金属板
または穿孔した金属板からなる基材の片面または両面に
重ね、空気中450〜550℃に加熱してウレタンフォ
ームを熱分解させた後、アンモニア分解ガス中700〜
800℃で焼結する工程を経て作製される。
ッキ(ニッケル以外の金属のメッキでもよい)を施し、
そのニッケルメッキを施したウレタンフォームを金属板
または穿孔した金属板からなる基材の片面または両面に
重ね、空気中450〜550℃に加熱してウレタンフォ
ームを熱分解させた後、アンモニア分解ガス中700〜
800℃で焼結する工程を経て作製される。
【0029】つぎに、本発明で用いる支持体を図面を参
照しつつ説明する。図1〜図4はそれぞれ本発明で用い
る支持体を模式的に示す断面図である。
照しつつ説明する。図1〜図4はそれぞれ本発明で用い
る支持体を模式的に示す断面図である。
【0030】まず、図1に示す支持体について説明する
と、図中、2aは支持体で、2aAは基材、2aBは発
泡金属層である。この図1に示す支持体2aでは、基材
2aAとしてパンチングメタルなどの穿孔した金属板が
用いられ、この基材2aAの片面に発泡ニッケル層など
の発泡金属層2aBが形成され、それによって、支持体
2aが作製されている。なお、図中の2aaは基材2a
Aとして用いられた穿孔した金属板の孔であり、2ab
は発泡金属層2aBの空孔である。
と、図中、2aは支持体で、2aAは基材、2aBは発
泡金属層である。この図1に示す支持体2aでは、基材
2aAとしてパンチングメタルなどの穿孔した金属板が
用いられ、この基材2aAの片面に発泡ニッケル層など
の発泡金属層2aBが形成され、それによって、支持体
2aが作製されている。なお、図中の2aaは基材2a
Aとして用いられた穿孔した金属板の孔であり、2ab
は発泡金属層2aBの空孔である。
【0031】つぎに、図2に示す支持体について説明す
ると、この図2に示す支持体2aでは、基材2aAとし
てニッケル板などの金属板が用いられ、この基材2aA
の片面に発泡ニッケル層などの発泡金属層2aBが形成
され、それによって、支持2a体が作製されている。
ると、この図2に示す支持体2aでは、基材2aAとし
てニッケル板などの金属板が用いられ、この基材2aA
の片面に発泡ニッケル層などの発泡金属層2aBが形成
され、それによって、支持2a体が作製されている。
【0032】図3に示す支持体について説明すると、こ
の図3に示す支持体2aでは、基材2aAとしてパンチ
ングメタルなどの穿孔した金属板が用いられ、この基材
2aAの両面に発泡ニッケル層などの発泡金属層2aB
が形成され、それによって、支持体2aが作製されてい
る。
の図3に示す支持体2aでは、基材2aAとしてパンチ
ングメタルなどの穿孔した金属板が用いられ、この基材
2aAの両面に発泡ニッケル層などの発泡金属層2aB
が形成され、それによって、支持体2aが作製されてい
る。
【0033】図4に示す支持体について説明すると、こ
の図4に示す支持体2aでは、基材2aAとしてニッケ
ル板などの金属板が用いられ、この基材2aAの両面に
発泡ニッケル層などの発泡金属層2aBが形成され、そ
れによって、支持体2aが作製されている。
の図4に示す支持体2aでは、基材2aAとしてニッケ
ル板などの金属板が用いられ、この基材2aAの両面に
発泡ニッケル層などの発泡金属層2aBが形成され、そ
れによって、支持体2aが作製されている。
【0034】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに
限定されるものではない。なお、以下の実施例などにお
いて、濃度を示す%は重量%であり、発泡金属層の空孔
率を示す%は体積%である。
的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに
限定されるものではない。なお、以下の実施例などにお
いて、濃度を示す%は重量%であり、発泡金属層の空孔
率を示す%は体積%である。
【0035】実施例1 市販のMm(ミッシュメタルで、組成はLa0.32Ce
0.48Nd0.15Pr0.04)、Ni、Co、Mn、Alおよ
びMo(いずれも純度99.9重量%以上)の各試料を
組成がMmNi3.55Co0.75Mn0.4 Al0.3 Mo0.04
になるように配合し、高周波溶解炉により加熱溶解し
て、水素吸蔵合金を合成した。この水素吸蔵合金を耐圧
容器中で10Torr.以下まで真空引きを行い、アル
ゴンガスで3回パージを行ったのち、水素圧力14kg
/cmで24時間保持し、水素を排気し、さらに400
℃で加熱して水素を完全に放出することにより、平均粒
子径40μmの粉末を得た。
0.48Nd0.15Pr0.04)、Ni、Co、Mn、Alおよ
びMo(いずれも純度99.9重量%以上)の各試料を
組成がMmNi3.55Co0.75Mn0.4 Al0.3 Mo0.04
になるように配合し、高周波溶解炉により加熱溶解し
て、水素吸蔵合金を合成した。この水素吸蔵合金を耐圧
容器中で10Torr.以下まで真空引きを行い、アル
ゴンガスで3回パージを行ったのち、水素圧力14kg
/cmで24時間保持し、水素を排気し、さらに400
℃で加熱して水素を完全に放出することにより、平均粒
子径40μmの粉末を得た。
【0036】この水素吸蔵合金粉末100重量部に、濃
度3%のカルボキシメチルセルロース水溶液を50重量
部、濃度60%のポリテトラフルオロエチレン分散液を
5重量部およびカルボニルニッケル粉末を10重量部添
加し混合して、ペーストを調製した。このペーストをパ
ンチングメタル(厚さ50μmの鉄製で表面にニッケル
メッキを施したパンチングメタル)の片面に発泡ニッケ
ル層を有する単位面積当たりの重量が200g/m2 の
支持体に充填し、乾燥して活物質層を形成した後、ロー
ルプレスして総厚200μmのシート状にし、所定のサ
イズに切断して、図5に示すような負極を作製した。こ
の実施例で使用した支持体は図1に示す構造のものであ
る。
度3%のカルボキシメチルセルロース水溶液を50重量
部、濃度60%のポリテトラフルオロエチレン分散液を
5重量部およびカルボニルニッケル粉末を10重量部添
加し混合して、ペーストを調製した。このペーストをパ
ンチングメタル(厚さ50μmの鉄製で表面にニッケル
メッキを施したパンチングメタル)の片面に発泡ニッケ
ル層を有する単位面積当たりの重量が200g/m2 の
支持体に充填し、乾燥して活物質層を形成した後、ロー
ルプレスして総厚200μmのシート状にし、所定のサ
イズに切断して、図5に示すような負極を作製した。こ
の実施例で使用した支持体は図1に示す構造のものであ
る。
【0037】この図5に示す負極について詳しく説明す
る。図5の(a)は負極の活物質層を形成した側の側面
図であり、図5の(b)は上記(a)のX−X線におけ
る切断面図である。なお、この図5の(a)において
は、活物質層2bを形成した部分をわかりやすくするた
め、活物質層2bには十字状に斜線を入れている。ま
た、負極2の支持体2aは前記のようにエキスパンドメ
タルの片面に発泡ニッケル層を設けた図1に示す構造の
ものが用いられ、その発泡ニッケル層を設けた側に活物
質層2bが形成されているが、この図5では支持体2a
の詳細を示さず、単一の構成のものとして示している。
この負極2全体としての厚みは200μmであり、ロー
ルプレスを経て負極2として仕上げた後の活物質層2b
の厚さは約150μmである。ただし、負極2の一部に
は活物質層の形成されていない部分があり、具体的に
は、負極2の全長は100mmであるが、その一方の端
部から38mmのところまでは、活物質層2bが形成さ
れているものの、そこから6.5mm幅にわたって活物
質層が形成されず、残りの55.5mm幅については、
また活物質層2bが形成されている。そして、この負極
2の横幅は35mmである。
る。図5の(a)は負極の活物質層を形成した側の側面
図であり、図5の(b)は上記(a)のX−X線におけ
る切断面図である。なお、この図5の(a)において
は、活物質層2bを形成した部分をわかりやすくするた
め、活物質層2bには十字状に斜線を入れている。ま
た、負極2の支持体2aは前記のようにエキスパンドメ
タルの片面に発泡ニッケル層を設けた図1に示す構造の
ものが用いられ、その発泡ニッケル層を設けた側に活物
質層2bが形成されているが、この図5では支持体2a
の詳細を示さず、単一の構成のものとして示している。
この負極2全体としての厚みは200μmであり、ロー
ルプレスを経て負極2として仕上げた後の活物質層2b
の厚さは約150μmである。ただし、負極2の一部に
は活物質層の形成されていない部分があり、具体的に
は、負極2の全長は100mmであるが、その一方の端
部から38mmのところまでは、活物質層2bが形成さ
れているものの、そこから6.5mm幅にわたって活物
質層が形成されず、残りの55.5mm幅については、
また活物質層2bが形成されている。そして、この負極
2の横幅は35mmである。
【0038】なお、この図5は、模式的に示したもので
あり、負極2の長さに対して支持体2aの厚みや活物質
層2bの厚みを大きく図示したり、また負極2の活物質
層の形成されていない部分の位置やその幅などを必ずし
も寸法通りには図示していない。
あり、負極2の長さに対して支持体2aの厚みや活物質
層2bの厚みを大きく図示したり、また負極2の活物質
層の形成されていない部分の位置やその幅などを必ずし
も寸法通りには図示していない。
【0039】正極には、活物質として水酸化ニッケルを
含有するペーストをニッケル発泡体に塗布し、以後、通
常の方法で作製した厚さ660μmでサイズが35mm
×46mmのニッケル電極を用いた。そして、その末端
部にニッケルリボンをスポット溶接して、正極の集電部
を構成するようにした。
含有するペーストをニッケル発泡体に塗布し、以後、通
常の方法で作製した厚さ660μmでサイズが35mm
×46mmのニッケル電極を用いた。そして、その末端
部にニッケルリボンをスポット溶接して、正極の集電部
を構成するようにした。
【0040】セパレータには親水処理した厚さ0.15
mmのポリプロピレン不織布を用い、このセパレータを
前記負極と正極との間に介在させ、正極と負極をセパレ
ータを介して渦巻状に巻回して図6に示す巻回構造の電
極体を作製した。
mmのポリプロピレン不織布を用い、このセパレータを
前記負極と正極との間に介在させ、正極と負極をセパレ
ータを介して渦巻状に巻回して図6に示す巻回構造の電
極体を作製した。
【0041】ただし、上記巻回構造の電極体の作製にあ
たっては、負極2はその活物質層を形成していない部分
を巻回の中心とし、その活物質層2bがセパレータ3を
介して正極1と対向し、その支持体2a同士が接触する
ように配置した。
たっては、負極2はその活物質層を形成していない部分
を巻回の中心とし、その活物質層2bがセパレータ3を
介して正極1と対向し、その支持体2a同士が接触する
ように配置した。
【0042】ここで、図6に示す電極体について説明す
ると、正極1の両面には負極2がセパレータ3を介して
対向しているが、最外周部を除き2周目以後は負極2同
士が直接接触している。その詳細は図7に示すように、
負極2は支持体(本実施例ではパンチングメタルの片面
に発泡ニッケル層を設けたものが用いられている)2a
に活物質層2bを形成したものからなり、その負極2の
支持体2a同士が接触している。なお、20は正極1の
集電部(タブ)であり、正極1の最外周部に設けられて
いる。この集電部20は、後で再度説明するが、正極1
の支持体であるニッケル発泡体の空孔をつぶして水酸化
ニッケルを含有するペーストが空孔に入り込まないよう
にして金属体のみにし、そこに正極リード体となるニッ
ケルリボンの一端を溶接して構成されるものである。な
お、この集電部20の構成に関しては図10においても
同様である。
ると、正極1の両面には負極2がセパレータ3を介して
対向しているが、最外周部を除き2周目以後は負極2同
士が直接接触している。その詳細は図7に示すように、
負極2は支持体(本実施例ではパンチングメタルの片面
に発泡ニッケル層を設けたものが用いられている)2a
に活物質層2bを形成したものからなり、その負極2の
支持体2a同士が接触している。なお、20は正極1の
集電部(タブ)であり、正極1の最外周部に設けられて
いる。この集電部20は、後で再度説明するが、正極1
の支持体であるニッケル発泡体の空孔をつぶして水酸化
ニッケルを含有するペーストが空孔に入り込まないよう
にして金属体のみにし、そこに正極リード体となるニッ
ケルリボンの一端を溶接して構成されるものである。な
お、この集電部20の構成に関しては図10においても
同様である。
【0043】そして、詳細な図示はしていないが、負極
2の最外周部の外面側には支持体のエキスパンドメタル
が露出していて、そのエキスパンドメタルが電池缶5の
内壁に接触し、それによって、電池缶5は負極端子とし
て作用する。
2の最外周部の外面側には支持体のエキスパンドメタル
が露出していて、そのエキスパンドメタルが電池缶5の
内壁に接触し、それによって、電池缶5は負極端子とし
て作用する。
【0044】また、図6では、電池缶5は内周面のみ細
線で示している。また、この図6も模式的に図示したも
のであり、この図6では、電極体4と電池缶5との間に
大きな空隙があるように図示されているが、これは、実
際には厚みの薄い部材(正極1は660μm、負極2は
200μm、セパレータ3は0.15mm)を一定の厚
みを持たせて図示しているからであり、現実には図示の
ような大きな空隙はできない。これらは図10において
も同様である。
線で示している。また、この図6も模式的に図示したも
のであり、この図6では、電極体4と電池缶5との間に
大きな空隙があるように図示されているが、これは、実
際には厚みの薄い部材(正極1は660μm、負極2は
200μm、セパレータ3は0.15mm)を一定の厚
みを持たせて図示しているからであり、現実には図示の
ような大きな空隙はできない。これらは図10において
も同様である。
【0045】電解液には30%水酸化カリウム水溶液
(ただし、水酸化リチウムを17g/l添加している)
を用い、上記巻回構造の電極体を電池缶に挿入し、上記
電解液を0.85ml注入し、それら以外は、常法にし
たがって単4形でニッケル−水素吸蔵合金系の水素化物
二次電池を作製した。この電池の構造を図8に模式的に
示す。
(ただし、水酸化リチウムを17g/l添加している)
を用い、上記巻回構造の電極体を電池缶に挿入し、上記
電解液を0.85ml注入し、それら以外は、常法にし
たがって単4形でニッケル−水素吸蔵合金系の水素化物
二次電池を作製した。この電池の構造を図8に模式的に
示す。
【0046】ここで、図8に示す電池について説明する
と、1は正極、2は負極、3はセパレータ、4は巻回構
造の電極体、5は電池缶、6は環状ガスケット、7は電
池蓋、8は端子板、9は封口板、10は金属バネ、11
は弁体、12は正極リード体、13は絶縁体、14は絶
縁体である。
と、1は正極、2は負極、3はセパレータ、4は巻回構
造の電極体、5は電池缶、6は環状ガスケット、7は電
池蓋、8は端子板、9は封口板、10は金属バネ、11
は弁体、12は正極リード体、13は絶縁体、14は絶
縁体である。
【0047】正極1は前記のペースト式ニッケル電極か
らなるものであり、負極2には前記のような支持体を用
いて作製されたものが使用されているが、この図8では
その詳細について示しておらず、正極1や負極2を単一
の構成のものとして示している。セパレータ3は前記の
ように親水処理されたポリプロピレン不織布からなるも
のであり、上記正極1と負極2はこのセパレータ3を介
して前記特定の態様になるように重ね合わせられ、渦巻
状に巻回して巻回構造の電極体4として電池缶5内に挿
入され、その上部には絶縁体14が配置されている。
らなるものであり、負極2には前記のような支持体を用
いて作製されたものが使用されているが、この図8では
その詳細について示しておらず、正極1や負極2を単一
の構成のものとして示している。セパレータ3は前記の
ように親水処理されたポリプロピレン不織布からなるも
のであり、上記正極1と負極2はこのセパレータ3を介
して前記特定の態様になるように重ね合わせられ、渦巻
状に巻回して巻回構造の電極体4として電池缶5内に挿
入され、その上部には絶縁体14が配置されている。
【0048】環状ガスケット6はナイロン66で作製さ
れ、電池蓋7は端子板8と封口板9とで構成され、電池
缶5の開口部はこの電池蓋7と上記環状ガスケット6と
で封口されている。
れ、電池蓋7は端子板8と封口板9とで構成され、電池
缶5の開口部はこの電池蓋7と上記環状ガスケット6と
で封口されている。
【0049】つまり、電池缶5内に巻回構造の電極体4
や絶縁体14などを挿入した後、電池缶5の開口端近傍
部分に底部が内周側に突出した環状の溝5aを形成し、
その溝5aの内周側突出部で環状ガスケット6の下部を
支えさせて環状ガスケット6と電池蓋7とを電池缶5の
開口部に配置し、電池缶5の溝5aから先の部分を内方
に締め付けて電池缶5の開口部を電池蓋7と環状ガスケ
ット6とで封口している。
や絶縁体14などを挿入した後、電池缶5の開口端近傍
部分に底部が内周側に突出した環状の溝5aを形成し、
その溝5aの内周側突出部で環状ガスケット6の下部を
支えさせて環状ガスケット6と電池蓋7とを電池缶5の
開口部に配置し、電池缶5の溝5aから先の部分を内方
に締め付けて電池缶5の開口部を電池蓋7と環状ガスケ
ット6とで封口している。
【0050】上記端子板8にはガス排出孔8aが設けら
れ、封口板9にはガス検知孔9aが設けられ、端子板8
と封口板9との間には金属バネ10と弁体11とが配置
されている。そして、封口板9の外周部を折り曲げて端
子板8の外周部を挟み込んで端子板8と封口板9とを固
定している。
れ、封口板9にはガス検知孔9aが設けられ、端子板8
と封口板9との間には金属バネ10と弁体11とが配置
されている。そして、封口板9の外周部を折り曲げて端
子板8の外周部を挟み込んで端子板8と封口板9とを固
定している。
【0051】この電池は、通常の状況下では金属バネ1
0の押圧力により弁体11がガス検知孔9aを閉鎖して
いるので、電池内部は密閉状態に保たれているが、電池
内部にガスが発生して電池内部の圧力が異常に上昇した
場合には、金属バネ10が収縮して弁体11とガス検知
孔9aとの間に隙間が生じ、電池内部のガスはガス検知
孔9aおよびガス排出孔8aを通過して電池外部に放出
され、高圧下での電池の破裂が防止できるように構成さ
れている。
0の押圧力により弁体11がガス検知孔9aを閉鎖して
いるので、電池内部は密閉状態に保たれているが、電池
内部にガスが発生して電池内部の圧力が異常に上昇した
場合には、金属バネ10が収縮して弁体11とガス検知
孔9aとの間に隙間が生じ、電池内部のガスはガス検知
孔9aおよびガス排出孔8aを通過して電池外部に放出
され、高圧下での電池の破裂が防止できるように構成さ
れている。
【0052】正極リード体12はニッケルリボンからな
り、その一方の端部は正極2の最外周部における支持体
の金属板状態にされた部分にスポット溶接されて図6の
20で示すような集電部(タブ)を構成し、その他方の
端部は封口板9の下端にスポット溶接され、端子板8は
上記封口板9との接触により正極端子として作用する。
り、その一方の端部は正極2の最外周部における支持体
の金属板状態にされた部分にスポット溶接されて図6の
20で示すような集電部(タブ)を構成し、その他方の
端部は封口板9の下端にスポット溶接され、端子板8は
上記封口板9との接触により正極端子として作用する。
【0053】そして、前記したように、負極2の最外周
部の外面側は支持体が露出していて、その支持体が電池
缶5の内壁に接触し、それによって、電池缶5は負極端
子として作用する。なお、この図8も、模式的に示した
ものであり、正極1、負極2、セパレータ3などの詳細
を示しておらず、また図6とは若干位置を異ならせ、正
極リード体12も切断面に配置しているかのようにして
図示しているし、負極2の断面も図5や図6とは異なっ
た態様で示している。
部の外面側は支持体が露出していて、その支持体が電池
缶5の内壁に接触し、それによって、電池缶5は負極端
子として作用する。なお、この図8も、模式的に示した
ものであり、正極1、負極2、セパレータ3などの詳細
を示しておらず、また図6とは若干位置を異ならせ、正
極リード体12も切断面に配置しているかのようにして
図示しているし、負極2の断面も図5や図6とは異なっ
た態様で示している。
【0054】この実施例1の電池は正極規制で正極の充
填理論電気容量は650mAhであり、負極の充填理論
電気容量は975mAhであって、この電池における正
極と負極の対向部の〔負極の電気容量〕/〔正極の電気
容量〕の比は1.5である。この電池を20℃、0.1
A放電で放電させたときの放電特性を図12に示す。
填理論電気容量は650mAhであり、負極の充填理論
電気容量は975mAhであって、この電池における正
極と負極の対向部の〔負極の電気容量〕/〔正極の電気
容量〕の比は1.5である。この電池を20℃、0.1
A放電で放電させたときの放電特性を図12に示す。
【0055】実施例2 負極の支持体としてパンチングメタル(鉄製で表面にニ
ッケルメッキを施した厚み65μmのパンチングメタ
ル)の両面(ただし、一部片面)に発泡ニッケル層を有
するものを用い、負極として図9に示すような構造のも
のを作製した。この実施例2で用いた支持体は図3に示
すものである。ただし、その基材2aAであるパンチン
グメタルの端部には一部発泡ニッケル層を設けなかっ
た。そして、この支持体の両面に発泡ニッケル層を設け
た部分の単位面積当たりの重量は400g/m2 であ
り、片面のみに発泡ニッケル層を設けた部分の単位面積
当たりの重量は150g/m2 であった。
ッケルメッキを施した厚み65μmのパンチングメタ
ル)の両面(ただし、一部片面)に発泡ニッケル層を有
するものを用い、負極として図9に示すような構造のも
のを作製した。この実施例2で用いた支持体は図3に示
すものである。ただし、その基材2aAであるパンチン
グメタルの端部には一部発泡ニッケル層を設けなかっ
た。そして、この支持体の両面に発泡ニッケル層を設け
た部分の単位面積当たりの重量は400g/m2 であ
り、片面のみに発泡ニッケル層を設けた部分の単位面積
当たりの重量は150g/m2 であった。
【0056】この図9に示す負極について詳しく説明す
ると、図9の(a)は負極の一方の側面図で、図9の
(b)は負極の他方の側面図であり、図9の(c)は上
記(a)のV−V線における切断面図である。なお、図
9の(a)および(b)においては、活物質層2bおよ
び2cを設けた部分をわかりやすくするため、活物質層
2bおよび2cには十字状に斜線を入れている。
ると、図9の(a)は負極の一方の側面図で、図9の
(b)は負極の他方の側面図であり、図9の(c)は上
記(a)のV−V線における切断面図である。なお、図
9の(a)および(b)においては、活物質層2bおよ
び2cを設けた部分をわかりやすくするため、活物質層
2bおよび2cには十字状に斜線を入れている。
【0057】上記支持体2aの一方の面には活物質層2
bが厚さ約150μmに形成され、他方の面には活物質
層2cが厚さ約150μmに形成されていて、負極2の
総厚は365μmである。ただし、負極2の一部には支
持体の片面にしか活物質層の形成されていない部分があ
り、具体的には、負極2の全長は67mmであるが、支
持体2aの一方の面には、その一方の端部Eから他方の
端部Fに向かって26mmのところまでは活物質層が形
成されておらず、それ以後は他方の端部Fまで連続的に
活物質層2bが形成され、支持体2aの他方の面には、
一方の端部Eから他方の端部Fに向かって63.2mm
のところまで活物質層2cが形成され、残り3.8mm
については活物質層が形成されていない。そして、この
負極2の横幅は35mmである。この図9では、支持体
2aについて詳細に図示していないが、活物質層2bを
形成していない部分においては、発泡ニッケル層を設け
ておらず、端部E側の活物質層を形成していない部分
は、巻回構造の電極体において最外周部になり、その部
分のパンチングメタルが電池缶の内面に直接接触するこ
とになる。
bが厚さ約150μmに形成され、他方の面には活物質
層2cが厚さ約150μmに形成されていて、負極2の
総厚は365μmである。ただし、負極2の一部には支
持体の片面にしか活物質層の形成されていない部分があ
り、具体的には、負極2の全長は67mmであるが、支
持体2aの一方の面には、その一方の端部Eから他方の
端部Fに向かって26mmのところまでは活物質層が形
成されておらず、それ以後は他方の端部Fまで連続的に
活物質層2bが形成され、支持体2aの他方の面には、
一方の端部Eから他方の端部Fに向かって63.2mm
のところまで活物質層2cが形成され、残り3.8mm
については活物質層が形成されていない。そして、この
負極2の横幅は35mmである。この図9では、支持体
2aについて詳細に図示していないが、活物質層2bを
形成していない部分においては、発泡ニッケル層を設け
ておらず、端部E側の活物質層を形成していない部分
は、巻回構造の電極体において最外周部になり、その部
分のパンチングメタルが電池缶の内面に直接接触するこ
とになる。
【0058】この負極2と正極1とをセパレータ3を介
在させて、渦巻状に巻回して図10に示す巻回構造の電
極体を作製した。ただし、上記巻回構造の電極体の作製
にあたっては、セパレータ3をその中央部で折り返し、
負極2の両面を覆うように配置し、端部F側を渦巻の中
心側になるようにして渦巻状に巻回した。そして、この
場合においても、負極2は少なくともその活物質層2b
または2cがセパレータ3を介して正極1と対向してい
る。なお、上記図9、図10とも、模式的に示したもの
であり、たとえば、負極2の長さに対して支持体2aの
厚みや活物質層2bおよび2cの厚みを大きく図示した
り、また、負極2の活物質層の形成されていない部分の
位置やその幅などを必ずしも寸法通りには図示していな
い。また、この図10に示す巻回構造の電極体に関し、
図10に図示されていない部分について説明すると、負
極2の最内周部では活物質層2b(図9参照)のみがセ
パレータ3を介して正極1と対向し、負極2の最外周部
では活物質層2c(図9参照)のみがセパレータ3を介
して正極1と対向し、最内周部と最外周部の部分では、
活物質層2bと2cがセパレータを介して正極1と対向
している。また、同様に図10には示されていないが、
負極2のほぼ最外周部の外面側には支持体のパンチング
メタルが露出していて、そのパンチングメタルが電池缶
5の内壁に接触している。
在させて、渦巻状に巻回して図10に示す巻回構造の電
極体を作製した。ただし、上記巻回構造の電極体の作製
にあたっては、セパレータ3をその中央部で折り返し、
負極2の両面を覆うように配置し、端部F側を渦巻の中
心側になるようにして渦巻状に巻回した。そして、この
場合においても、負極2は少なくともその活物質層2b
または2cがセパレータ3を介して正極1と対向してい
る。なお、上記図9、図10とも、模式的に示したもの
であり、たとえば、負極2の長さに対して支持体2aの
厚みや活物質層2bおよび2cの厚みを大きく図示した
り、また、負極2の活物質層の形成されていない部分の
位置やその幅などを必ずしも寸法通りには図示していな
い。また、この図10に示す巻回構造の電極体に関し、
図10に図示されていない部分について説明すると、負
極2の最内周部では活物質層2b(図9参照)のみがセ
パレータ3を介して正極1と対向し、負極2の最外周部
では活物質層2c(図9参照)のみがセパレータ3を介
して正極1と対向し、最内周部と最外周部の部分では、
活物質層2bと2cがセパレータを介して正極1と対向
している。また、同様に図10には示されていないが、
負極2のほぼ最外周部の外面側には支持体のパンチング
メタルが露出していて、そのパンチングメタルが電池缶
5の内壁に接触している。
【0059】上記正極1は前記実施例1と同様のペース
ト式ニッケル電極からなり、この正極1は厚さ660μ
mで、そのサイズは35mm×46mmである。そし
て、セパレータ3は前記実施例1と同様の厚さ0.15
mmのポリプロピレン不織布からなるものである。
ト式ニッケル電極からなり、この正極1は厚さ660μ
mで、そのサイズは35mm×46mmである。そし
て、セパレータ3は前記実施例1と同様の厚さ0.15
mmのポリプロピレン不織布からなるものである。
【0060】そして、上記負極、正極およびセパレータ
を用いて作製した巻回構造の電極体を用い、以後実施例
1と同様にして、単4形でニッケル−水素吸蔵合金系の
アルカリ二次電池を作製した。
を用いて作製した巻回構造の電極体を用い、以後実施例
1と同様にして、単4形でニッケル−水素吸蔵合金系の
アルカリ二次電池を作製した。
【0061】この電池は正極規制でその充填理論電気容
量は660mAhであり、負極の充填理論電気容量は9
90mAhであり、この電池における負極と正極の対向
部の〔負極の電気容量〕/〔正極の電気容量〕の比は
1.5であった。この電池を20℃で0.1A放電で放
電させたときの放電特性を図12に示す。
量は660mAhであり、負極の充填理論電気容量は9
90mAhであり、この電池における負極と正極の対向
部の〔負極の電気容量〕/〔正極の電気容量〕の比は
1.5であった。この電池を20℃で0.1A放電で放
電させたときの放電特性を図12に示す。
【0062】比較例1 実施例1と同様の水素吸蔵合金を含有し実施例1と同様
に調製されたペーストを単位面積当たりの重量が475
g/m2 のニッケル発泡体に塗布し、以後、実施例1と
同様にして負極を作製した。なお、ニッケル発泡体の活
物質層を形成しない部分(すなわち、巻回構造の電極体
において、最外周部となる部分)はあらかじめローラー
で押しつぶして、ペーストを塗布してもペーストがその
内部にしみ込まないようにしておいた。
に調製されたペーストを単位面積当たりの重量が475
g/m2 のニッケル発泡体に塗布し、以後、実施例1と
同様にして負極を作製した。なお、ニッケル発泡体の活
物質層を形成しない部分(すなわち、巻回構造の電極体
において、最外周部となる部分)はあらかじめローラー
で押しつぶして、ペーストを塗布してもペーストがその
内部にしみ込まないようにしておいた。
【0063】この負極は総厚が250μmで、サイズが
35mm×72.5mmであり、負極の充填理論電気容
量は925mAhであった。
35mm×72.5mmであり、負極の充填理論電気容
量は925mAhであった。
【0064】正極は、実施例1と同様のペースト式ニッ
ケル電極からなるが、負極との対向部の〔負極の電気容
量〕/〔正極の電気容量〕の比を1.5にするために、
厚みを430μmとし、サイズは35mm×51mmに
した。
ケル電極からなるが、負極との対向部の〔負極の電気容
量〕/〔正極の電気容量〕の比を1.5にするために、
厚みを430μmとし、サイズは35mm×51mmに
した。
【0065】セパレータは実施例1と同様のポリプロピ
レン不織布を用い、それを上記負極と正極との間に介在
させて渦巻状に巻回して図11に示す巻回構造の電極体
を作製し、以後実施例1と同様にして、単4形でニッケ
ル−水素吸蔵合金系の水素化物二次電池を作製した。な
お、図11における12は正極リード体の一方の端部に
該当し、この部分は正極の基板に溶接され、それら全体
で正極の集電部を構成している。
レン不織布を用い、それを上記負極と正極との間に介在
させて渦巻状に巻回して図11に示す巻回構造の電極体
を作製し、以後実施例1と同様にして、単4形でニッケ
ル−水素吸蔵合金系の水素化物二次電池を作製した。な
お、図11における12は正極リード体の一方の端部に
該当し、この部分は正極の基板に溶接され、それら全体
で正極の集電部を構成している。
【0066】この電池は正極規制で正極の充填理論電気
容量は410mAhであり、負極の充填理論電気容量は
前記のように615mAhであって、正極と負極の対向
部の〔負極の電気容量〕/〔正極の電気容量〕の比1.
5であった。この電池を20℃で0.1A放電で放電さ
せたときの放電特性を図12に示す。
容量は410mAhであり、負極の充填理論電気容量は
前記のように615mAhであって、正極と負極の対向
部の〔負極の電気容量〕/〔正極の電気容量〕の比1.
5であった。この電池を20℃で0.1A放電で放電さ
せたときの放電特性を図12に示す。
【0067】図12は上記実施例1〜2および比較例1
の電池の放電特性図であるが、この図12に示す結果か
ら明らかなように、実施例1〜2は、比較例1に比べ
て、放電容量が大きく、約35%程度の容量増加を達成
することができた。
の電池の放電特性図であるが、この図12に示す結果か
ら明らかなように、実施例1〜2は、比較例1に比べ
て、放電容量が大きく、約35%程度の容量増加を達成
することができた。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
容量の増加を達成することができた。また、本発明によ
れば、水素吸蔵合金などにより電池缶の内壁をキズ付け
ることがなく、信頼性を向上させることができる。
容量の増加を達成することができた。また、本発明によ
れば、水素吸蔵合金などにより電池缶の内壁をキズ付け
ることがなく、信頼性を向上させることができる。
【図1】本発明で用いる支持体の一例を模式的に示す断
面図である。
面図である。
【図2】本発明で用いる支持体の他の例を模式的に示す
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明で用いる支持体のさらに他の例を模式的
に示す断面図である。
に示す断面図である。
【図4】本発明で用いる支持体のさらに他の例を模式的
に示す断面図である。
に示す断面図である。
【図5】実施例1の電池に使用する負極を模式的に示す
もので、その(a)は負極の活物質層を形成した側の側
面図であり、(b)は上記(a)のX−X線における切
断面図である。
もので、その(a)は負極の活物質層を形成した側の側
面図であり、(b)は上記(a)のX−X線における切
断面図である。
【図6】実施例1の電池に使用する巻回構造の電極体を
模式的に示す横断面図である。
模式的に示す横断面図である。
【図7】図6のY部の拡大図である。
【図8】実施例1の水素化物二次電池を模式的に示す縦
断面図である。
断面図である。
【図9】実施例2の電池に使用する負極を模式的に示す
もので、その(a)は負極の一方の側面図で、その
(b)は負極の他方の側面図であり、その(c)は上記
(a)のV−V線における切断面図である。
もので、その(a)は負極の一方の側面図で、その
(b)は負極の他方の側面図であり、その(c)は上記
(a)のV−V線における切断面図である。
【図10】実施例2の電池に使用する巻回構造の電極体
を模式的に示す横断面図である。
を模式的に示す横断面図である。
【図11】比較例1の電池に使用する巻回構造の電極体
を模式的に示す横断面図である。
を模式的に示す横断面図である。
【図12】実施例1〜2および比較例1の電池の放電特
性図である。
性図である。
1 正極 2 負極 2a 支持体 2aA 基材 2aB 発泡金属層 2b 活物質層 2c 活物質層 3 セパレータ 4 巻回構造の電極体 5 電池缶
Claims (7)
- 【請求項1】 正極と水素吸蔵合金を活物質とする負極
とをセパレータを介して巻回した巻回構造の電極体を電
池缶に挿入して作製する水素化物二次電池において、上
記巻回構造の電極体は正極の両面に負極がセパレータを
介して対向し、負極の2周目以後は負極同士が直接接触
するものからなり、上記正極または負極の少なくとも一
方は支持体と活物質層を有し、上記支持体は金属板また
は穿孔した金属板からなる基材の片面または両面に発泡
金属層を有し、上記活物質層は支持体の発泡金属層を有
する面にのみ形成されていることを特徴とする水素化物
二次電池。 - 【請求項2】 負極の支持体が金属板または穿孔した金
属板からなる基材の片面にのみ発泡金属層を有し、負極
は上記支持体の発泡金属層を有する面にのみ活物質層を
形成したものからなり、上記負極の活物質層がセパレー
タを介して正極と対向していることを特徴とする請求項
1記載の水素化物二次電池。 - 【請求項3】 上記支持体が金属板または穿孔した金属
板からなる基材の片面にのみ発泡金属層を有する場合に
おいて、該支持体の単位面積当たりの重量が150〜4
00g/m2 であることを特徴とする請求項1または2
記載の水素化物二次電池。 - 【請求項4】 正極と水素吸蔵合金を活物質とする負極
をセパレータを介して巻回した巻回構造の電極体を電池
缶に挿入して作製する水素化物二次電池において、上記
負極は支持体の両面に活物質層を形成しているが、巻回
構造の電極体の最内周部と最外周部に相当する部分には
支持体の片面にしか活物質層が無い状態にしたものから
なり、その負極の活物質層がセパレータを介して正極と
対向し、上記負極の支持体は巻回構造の電極体の最内周
部と最外周部に相当する部分が金属板または穿孔した金
属板からなる基材の片面のみに発泡金属層を有し、それ
以外の部分が金属板または穿孔した金属板からなる基材
の両面に発泡金属層を有し、活物質層は上記支持体の発
泡金属層を有する面にのみ形成されていることを特徴と
する水素化物二次電池。 - 【請求項5】 上記支持体の金属板または穿孔した金属
板からなる基材の両面に発泡金属層を有している部分の
単位面積当たりの重量が150〜400g/m2 である
ことを特徴とする請求項4記載の水素化物二次電池。 - 【請求項6】 巻回構造の電極体の最外周部が負極であ
って、その負極の支持体の金属板または穿孔した金属板
からなる基材が外側に存在して、電池缶の内壁と接触し
ていることを特徴とする請求項1、2または4記載の水
素化物二次電池。 - 【請求項7】 正極の最外周部分に集電部を設け、その
集電部から正極の集電を取ることを特徴とする請求項
1、2または4記載の水素化物二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8334763A JPH10162855A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 水素化物二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8334763A JPH10162855A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 水素化物二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10162855A true JPH10162855A (ja) | 1998-06-19 |
Family
ID=18280965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8334763A Withdrawn JPH10162855A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 水素化物二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10162855A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010123297A (ja) * | 2008-11-17 | 2010-06-03 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | 導電性積層体及び導電性積層体の製造方法 |
JP2010192193A (ja) * | 2009-02-17 | 2010-09-02 | Sanyo Electric Co Ltd | 密閉型アルカリ蓄電池 |
US8871394B1 (en) * | 2014-03-07 | 2014-10-28 | ZAF Energy Systems, Incorporated | Metal-air battery with reduced gas diffusion layer |
-
1996
- 1996-11-29 JP JP8334763A patent/JPH10162855A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010123297A (ja) * | 2008-11-17 | 2010-06-03 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | 導電性積層体及び導電性積層体の製造方法 |
JP2010192193A (ja) * | 2009-02-17 | 2010-09-02 | Sanyo Electric Co Ltd | 密閉型アルカリ蓄電池 |
US8871394B1 (en) * | 2014-03-07 | 2014-10-28 | ZAF Energy Systems, Incorporated | Metal-air battery with reduced gas diffusion layer |
WO2015134723A1 (en) * | 2014-03-07 | 2015-09-11 | Zinc Air Fuel Cells, Inc. | Metal-air battery with reduced gas diffusion layer |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040203 |