JPH10162266A - 熱感知器の熱特性試験方法及び熱特性試験装置 - Google Patents

熱感知器の熱特性試験方法及び熱特性試験装置

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JPH10162266A
JPH10162266A JP31531896A JP31531896A JPH10162266A JP H10162266 A JPH10162266 A JP H10162266A JP 31531896 A JP31531896 A JP 31531896A JP 31531896 A JP31531896 A JP 31531896A JP H10162266 A JPH10162266 A JP H10162266A
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JP
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heat sensor
test
temperature
air
hot air
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JP31531896A
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Yoshinori Hatsutori
好憲 服部
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱効率が良く、温度のバラツキのない熱感知
器試験方法と、その試験方法を用いた試験装置を提供す
る。 【解決手段】 熱感知器の熱特性試験方法では、試験す
べき熱感知器Kを予め温度固定した後、受け台2に載せ
て、その下方より熱風を吹き上げて、順次試験動作を行
っており、熱感知器の熱特性試験装置1においては、熱
感知器Kを載せる受け台2と、受け台2の下方から温度
と風量の制御された熱風を吹き上げる送風供給手段3と
を組み合わせて構成された試験ステージ4を有した構成
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、差動式熱感知器の
階段上昇作動試験と階段上昇不作動試験及び定温式熱感
知器の作動試験と不作動試験を行うための熱感知器の熱
特性試験方法及び熱特性試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、差動式熱感知器と定温式熱感知
器は、法令で定められた所定の検定設備による作動試験
と不作動試験を行い、これらの試験に合格した熱感知器
に限って正常なものと認定されている。従来、法令で定
められた試験方法は、次に示す表1に記載された「商品
が検定をクリアする理由(計算上)の欄」の各規定によ
って行われていた。
【0003】
【表1】
【0004】差動式熱感知器の階段上昇作動試験は、こ
の表1に記載されているように、温度差を30deg
に、風速を85cm/秒に設定した温風環境下に、差動
式熱感知器を晒して、30秒以内に作動した場合に、こ
の差動式熱感知器は正常であると判定される。また、差
動式熱感知器の階段上昇不作動試験は、温度差を15d
egに、風速を60cm/秒に設定した環境下に、差動
式熱感知器を温風に晒して、1分(60秒)以上作動し
ない場合に、正常であると判定される。
【0005】一方の定温式熱感知器の作動試験は、温度
を75°Cに、風速を60cm/分に設定した環境下に
感知器を晒して、29.9秒以内に作動した場合に、正
常であると判定される。更に、定温式熱感知器の不作動
試験は、温度を50.0°Cに、風速を100cm/分
に設定した環境下に感知器を晒して、10分以上作動し
ない場合に、正常であると判定される。
【0006】尚、表1において、「自動機条件の欄」
は、後述する本発明方法、本発明装置において採用した
各設定条件を記載している。これら従来の試験方法を実
施するために装置としては、図8,図9に示す差動式熱
感知器の階段上昇感度試験器aと、図10に示す定温式
熱感知器の感度試験器bとがある。
【0007】図8,図9に示す差動式熱感知器の階段上
昇感度試験器aは、筒形状の試験器本体cの下部に格子
状に配線された電熱線dの下方の風速調節用隙間eから
所定速度のエアーを試験器本体c内に導入し、電熱線d
を通るときに、所定温度、所定風速の温風を発生させ、
差動式熱感知器SKをこの温風に晒して、所定時間で作
動するかあるいは作動しない(不作動)かを試験し、そ
の結果によって、正常であるか否かを判定するようにし
ている。
【0008】尚、図8において、符号vは温度計、符号
wは指示温度計を示し、図9において、符号gは電源に
接続されるとともに電熱線dに接続されるトランスを示
している。図10に示す定温式熱感知器の感度試験器b
は、電熱線hが配置されて、その側方に循環ファンiが
設置された横筒状下部jと、この横筒状下部jに連通さ
れ、5個の定温式熱感知器TKが配置される縦筒状左側
部kと、この縦筒状側部kに連通された横筒状上部m
と、この横筒状上部mと横筒状下部jとに連通された縦
筒状右側部nとで構成され、循環ファンiが回転駆動さ
れることによって、エアーが電熱線hで温められて所定
温度の温風となって、この温風が感度試験器b内を循環
するようにした恒温槽を用いて試験される。
【0009】すなわち、5個の定温式熱感知器TKは、
この循環される温風に晒されてた状態で、所定時間(1
0分間、1個当たり2分間)で作動するかあるいは作動
しない(不作動)かを試験し、その結果によって、この
5個の定温式熱感知器TKのそれぞれについて、正常で
あるか否かを判定するようになっている。図11のグラ
フは、差動式熱感知器SKの感度試験器a内で階段上昇
不作動試験を行った結果を示すものであって、感知器出
力が約50から約80の間の1/2の値が温度差とな
り、この温度差は、(80−50)/2=15.0de
gとなっている。
【0010】このグラフから明らかなように、感知器出
力は60秒過ぎてから一定の値となり、この一定の値
が、一点鎖線で示す値すなわち差動式熱感知器SKが作
動する値より下側の値であれば、この差動式熱感知器S
Kは作動せず(不作動)、感知器SKは正常であると判
定する(但し、この試験は、風速が60cm/秒の条件
の元で行ったものである。)。
【0011】図12のグラフは、定温式熱感知器TKを
循環式の恒温試験器b内で不作動試験を行った結果を示
すものであって、温度が50°Cの条件のもとで、10
0cm/分の風速の温風に定温式熱感知器TKを晒した
ときには、感知器出力は、600秒(10分)以上して
から一定の値となり、この一定の値が、一点鎖線で示す
値すなわち定温式熱感知器TKが作動する値より下側の
値であるので、この定温式熱感知器TKは作動しない
(不作動)こととなり、この定温式熱感知器TKは正常
であると判定する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
差動式熱感知器SKの階段上昇作動試験や階段上昇不作
動試験、及び定温式熱感知器TKの作動試験と不作動試
験においては、いずれも温風の風速が遅く設定されてい
るために、いずれの場合も試験時間が長くなっており、
試験作業の能率が上がらないという問題があった。
【0013】特に、差動式熱感知器SKの階段上昇不作
動試験では、差動式熱感知器SK1個あたり1分以上で
長時間かかるという問題があった。更に、定温式熱感知
器TKの不作動試験においては、複数、例えば、5個の
定温式熱感知器TKを一度に試験できるが、試験時間が
10分以上(1個当たり2分以上)という長い時間を要
するという問題があった。
【0014】また、定温式熱感知器TKの作動試験と不
作動試験においては、複数の感知器を一度に試験するこ
とができるが、恒温槽といっても複数の定温式熱感知器
TKに対して同一の環境条件を実現するのは、事実上困
難であり、商品としての定温式熱感知器TKの評価には
ある程度のバラツキを生じてしまうという不都合があっ
た。
【0015】また、上記従来の差動式熱感知器の階段上
昇感度試験器aと定温式熱感知器の感度試験器bは、い
ずれも大型であり、試験器のサイズが大きく、消費電力
が大きいという問題もあり、この問題を解決するため、
図13に示す試験装置を案出して、上記各試験を実施し
ている。この試験装置pは、予めそれぞれ流量を固定し
ている2つのフローメータq,rからのエアーの供給を
電磁弁sで切り換え、電磁弁sからスポットヒータtに
エアーを供給し、このスポットヒータtで温風にして、
この温風を熱感知器Kに向けて噴き出すようになってお
り、スポットヒータtから噴き出される温風の温度は、
温度コントローラuで制御して所定の温度に制御してい
る。
【0016】ところが、このような試験装置pでは、そ
れぞれ流量を固定している2つのフローメータq,r
と、これらフローメータq,rのいずれかの流量のエア
ーをスポットヒータtに供給するかを選択する電磁弁s
を必要としているために、部品点数が多く、構造が複雑
であるという問題があった。また、スポットヒータtの
温度設定を替えるたびに、風速が変わってしまうので、
その度に流量を変更する必要があって、電磁弁sをその
度に切り換える必要があり、これが面倒であるという問
題があった。
【0017】本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされ
たものであって、差動式熱感知器と定温式熱感知器の動
作試験及び不動作試験の時間を短縮することができ、試
験条件を均一化できるため、品質のバラツキを低減で
き、構造を簡単化、小型化できて省スペース化を図るこ
とができ、更に消費電力を少なくしてランニングコスト
も低減できる熱感知器の熱特性試験方法及び熱特性試験
装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであって、請求項1の熱感
知器の熱特性試験方法は、試験すべき熱感知器を予め温
度固定した後、受け台に載せて、その下方より熱風を吹
き上げて、順次試験動作を行うことを特徴としている。
【0019】請求項2の熱感知器の熱特性試験装置は、
熱感知器を載せる受け台と、受け台の下方から温度と風
量の制御された熱風を吹き上げる送風供給手段とを組み
合わせて構成された試験ステージを有している。請求項
3の熱感知器の熱特性試験装置は、請求項2において、
上記送風供給手段は、ヒータを内蔵し、風量の制御され
た空気の供給されるエアー供給口を有した本体の先端に
吐出口を設けた筒状ヒータによって構成されている。
【0020】請求項4の熱感知器の熱特性試験装置は、
請求項2に記載の試験ステージを対向配置させて、作動
試験ステージあるいは不作動試験ステージを構成してい
る。請求項5の熱感知器の熱特性試験装置は、試験ステ
ージを対向配置させて構成された請求項4の作動試験ス
テージと不作動試験ステージを隣接して配置して構成さ
れている。
【0021】請求項6の熱感知器の熱特性試験方法は、
差動式熱感知器を所定温度の温風に所定時間晒して、階
段上昇作動試験を行う方法において、温度差を19.3
degに、風速を85cm/sにそれぞれ設定し、18
秒以内に熱感知器が作動した場合に、この熱感知器は正
常であると判定するようにしたことを特徴としている。
【0022】請求項7の熱感知器の熱特性試験方法は、
差動式熱感知器を所定温度の温風に所定時間晒して、階
段上昇不作動試験を行う方法において、温度差を15.
0degに、風速を6.4m/s〜8.5m/sの範囲
内にそれぞれ設定し、15秒間で熱感知器が不作動の状
態であれば、この熱感知器は正常であると判定するよう
にしたことを特徴としている。
【0023】請求項8の熱感知器の熱特性試験方法は、
定温式熱感知器を所定温度の温風に所定時間晒してから
作動試験を行う方法において、温度を63.0°Cに、
風速を85cm/sに設定し、16秒以内に熱感知器が
作動した場合に、この熱感知器は正常であると判定する
ようにしたことを特徴としている。請求項9の熱感知器
の熱特性試験方法は、定温式熱感知器を所定温度の温風
に所定時間晒してから不動作試験を行う方法において、
温度を50.0°Cに、風速を6.4m/s〜8.5m
/sの範囲内にそれぞれ設定し、15秒間で熱感知器が
不作動の状態であれば、この熱感知器は正常であると判
定するようにしたことを特徴としている。
【0024】請求項10の熱感知器の熱特性試験装置
は、熱感知器を所定温度の温風に所定時間晒して、熱感
知器の不動作と動作とを試験する熱感知器の熱特性試験
装置において、熱感知器を受け止め支持する受け台と、
この受け台の下方より熱風を吹き上げて加熱するための
スポットヒータと、このスポットヒータによって吹き上
げられる熱風の温度を制御する温度コントローラと、こ
のスポットヒータによって吹き上げられる熱風の風量を
制御する風量自動制御弁と、上記受け台の近傍に設置さ
れ、上記スポットヒータから吹き出される熱風の温度と
風速とを測定し、上記温度コントローラと風量自動制御
弁とを、予め設定した条件に保持する条件制御ユニット
とを備えたことを特徴としている。
【0025】請求項11の熱感知器の熱特性試験装置
は、請求項10において、上記風量自動制御弁は、上記
条件制御ユニットから送出される制御信号に応じて、そ
の風量をリニアに制御する構成としている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る熱感知器の熱
特性試験方法及び熱特性試験装置を、図とともに説明す
る。熱感知器の熱特性試験装置1は、図1に示すよう
に、熱感知器Kを載せる受け台2と、受け台2の下方か
ら温度と風量の制御された熱風を吹き上げるスポットヒ
ータからなる送風供給手段3とを組み合わせて構成され
た試験ステージ4を有している。
【0027】そして、送風供給手段3は、ヒータ(不図
示)を内蔵し、風量の制御された空気の供給されるエア
ー供給口3aを有した本体3bの上端に吐出口3cを設
けてた筒状ヒータによって構成されている。尚、図1に
示す実施形態では、受け台2に載せられた熱感知器Kの
下端部分と、送風供給手段3の吐出口3cの間は、約1
0mmに設定されている。
【0028】試験ステージ4は、図2に示すように、対
向配置させて、試験ステージ41あるいは不作動試験ス
テージ42を構成している。更に、作動試験ステージ4
1と不作動試験ステージ42とは隣接して配置されてい
る。尚、図1において、符号5は、送風供給手段3の吐
出口3cから吹き上げられる温風の温度と風速とを検出
するアネモネータである。
【0029】また、熱感知器の熱特性試験装置1は、図
2,図3に示すように、差動式熱感知器SKと定温式熱
感知器TKを所定位置まで搬送するための供給用搬送ベ
ルト11と、試験後の差動式熱感知器SKと定温式熱感
知器TKを搬出する排出用搬送ベルト12と、試験後の
差動式熱感知器SKと定温式熱感知器TKを良否選別す
る選別用搬送ベルト13とを有している。
【0030】供給用搬送ベルト11で所定位置まで搬送
されてきた差動式熱感知器SKまたは定温式熱感知器T
Kの入力用配線HSを試験位置まで掴んで移動させるた
めのチャッキング手段13は、チャッキング13aと移
動用ガイド13bとを有し、選別用搬送ベルト13の下
流側には、チャッキングなどからなる良品取り出し手段
14が設けられ、この良品取り出し手段14によって、
試験後に正常であると判定された良品である差動式熱感
知器SKまたは定温式熱感知器TKを取り出すように構
成されている。
【0031】不作動試験ステージ42には、温度固定を
行うためのステージ42Aと不作動試験を行うためのス
テージ42Bとが設けられ、作動試験ステージ41には
温度固定を行うためのステージ41Aと作動試験を行う
ためのステージ41Bとが設けられている。図1は、本
発明の熱感知器の熱特性試験装置の内部構成を示すブロ
ック図である。
【0032】この熱感知器の熱特性試験装置1は、電源
12に接続された熱感知器Kを受け止め支持する受け台
2と、この受け台2の下方より熱風を吹き上げて加熱す
るためのスポットヒータ3と、このスポットヒータ3に
よって吹き上げられる熱風の温度を制御する温度コント
ローラ21と、このスポットヒータ3によって吹き上げ
られる熱風の風量を制御する風量自動制御弁22と、受
け台2の近傍に設置され、スポットヒータ3から吹き出
される熱風の温風と風速とを測定し、温度コントローラ
21と風量自動制御弁22とを、予め設定した条件に保
持する条件制御ユニット23とを備えている。
【0033】更に、風量自動制御弁22は、条件制御ユ
ニット23から送出される制御信号に応じて、その風量
をリニアに制御する構成としている。ここで、スポット
ヒータ3から受け台2に載せた差動式熱感知器SKまた
は定温式熱感知器TKに噴き出される熱風の設定温度及
び流量(風速)と、差動式熱感知器SKまたは定温式熱
感知器TKの滞留時間とは表2に示す値に設定されてい
る。
【0034】
【表2】
【0035】この表2に示す流量と風速との関係を計算
式で表すと、次のようになる。35NL/minと7.
4m/sとの関係について、スポットヒータ3の口径
は、10mmであるので、 面積=0.5×0.5×3.14=0.785cm2 流量35NL/minの場合 (35×1000cm3 )/60秒=583.3cm3
/s これにより流量35NL/minを風速に(cm/s)
に直すと、 583.3cm3 /s÷0.785cm2 ≒743cm
/s(=7.4m/s) となる。
【0036】また、40NL/minでは、 (40×1000cm3 )/60秒÷0.785≒8.
5m/s 更に、30NL/minでは、 (30×1000cm3 )/60秒÷0.785≒6.
4m/s ここで、表2について説明すると、ステージ Aで
は、設定温度が35.0°Cに、流量が35NL/mi
n(7.4m/s)に、滞留時間を15秒に設定して、
差動式熱感知器SKまたは定温式熱感知器TKを15秒
以内に35°Cになじませて温度固定する。
【0037】ステージ42Bでは、設定温度50.0°
C(温度差は15.0deg)に、流量が35NL/m
in(7.4m/s)に、停滞温度を15秒に設定し
て、飽和出力を確認する。すなわち、15秒間で50.
0°Cの出力を感知器Kに出力させる。また、不作動試
験ステージ42のステージ42Bとステージ42Aの温
度差は、差動式熱感知器SKの場合の階段上昇不作動試
験条件の温度差15degに相当する。
【0038】ここで、図5,図6,図7は、差動式熱感
知器SKの階段上昇の不動作試験における35NL/m
in(7.4m/s)、30NL/min(6.4m/
s)、40NL/min(8.5m/s)の条件のもと
での試験結果を示すグラフである。これらのグラフで
は、センサ出力の1/2の値が温度差であり、その値は
いずれも15degに設定されている。
【0039】図5に示す差動式熱感知器SKの階段上昇
不作動試験は、35NL/min(7.4m/s)の条
件設定のもとでは、15秒以内(約12秒)で飽和出力
に達し、一点鎖線で示す差動式熱感知器SKが作動する
出力の値より下側になっているので、この差動式熱感知
器SKは正常であると判定する。図6に示す差動式熱感
知器SKの階段上昇不作動試験は、30NL/min
(6.4m/s)の条件設定のもとでは、15秒以内
(約13秒)で飽和出力に達し、一点鎖線で示す差動式
熱感知器SKが作動する出力の値より下側になっている
ので、この差動式熱感知器SKは正常であると判定す
る。
【0040】図7に示す差動式熱感知器SKの階段上昇
不作動試験は、40NL/min(8.5m/s)の条
件設定のもとでは、15秒以内(約12秒)で飽和出力
に達し、一点鎖線で示す差動式熱感知器SKが作動する
出力の値より下側になっているので、この差動式熱感知
器SKは正常であると判定する。これらは、上記した表
1の「自動機条件の欄」で表したように、1996年1
9月24日現在で実施試験したときのグラフである。
【0041】更に、表2について説明すると、ステージ
42Aでは、設定温度を35.0°Cに、流量(風速)
を35NL/minに滞留時間を15秒に設定して、差
動式熱感知器SKまたは定温式熱感知器TKを15秒以
内に35°Cになじませて温度固定する。ステージ41
Bでは、設定温度を差動式熱感知器SKの場合は65.
0°Cに、定温式熱感知器TKの場合は75.0°Cに
それぞれ設定し、流量(風速)を4.0NL/minに
設定し、滞留時間を差動式熱感知器SKの場合は18秒
に、定温式熱感知器TKの場合は16秒にそれぞれ設定
して、作動試験(但し、差動式熱感知器SKの場合は、
階段上昇作動試験)を実施する。
【0042】ここで、ステージ41Bとステージ41A
の温度差は、差動式熱感知器SKの場合では動作試験条
件の30deg(65°C)に相当する。また、定温式
熱感知器TKの場合は、ステージ41Bでは75°Cに
なるように温度を設定する。このように、ステージ41
Bにおいて、上記した試験条件のもとで、差動式熱感知
器SK及び定温式熱感知器TKが作動した場合に、これ
らの差動式熱感知器SK及び定温式熱感知器TKは正常
であると判定する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の熱感知
器の熱特性試験方法によれば、熱感知器を1台ずつ受け
台に載せて、下方より熱風を吹き上げる構造なので、構
造が単純であり、連続して作動試験、不作動試験の試験
動作ができる。更に、熱感知器の下方より直接熱風を吹
きつけるため、熱ロスが少なく、且つバラツキも少な
い。また、熱風の温度、風量などの条件を変えるだけ
で、差動式、定温式いずれの熱感知器に対しても作動試
験、不作動試験を行うことができる。
【0044】請求項2の熱感知器の熱特性試験装置によ
れば、熱感知器を載せる受け台と、熱風を熱感知器に向
けて吹き上げる送風供給手段とを組み合わせて構成され
ているので、構造が簡単であり、小型でシンプルであ
る。請求項3の熱感知器の熱特性試験装置によれば、送
風供給手段は、ヒータを内蔵し、エアー供給口と、先端
に吐出口を設けた所謂スポットヒータと称される筒状ヒ
ータで構成されているので、構造が簡単であり、熱風の
供給手段も小型で安価に提供することができ、熱ロスが
少なく消費電力も少ない。
【0045】請求項4の熱感知器の熱特性試験装置によ
れば、同じ構造の試験ステージを一対宛配列させて作動
試験ステージ、不作動試験ステージを構成するので、温
度固定(前処理)と、作動試験あるいは不作動試験とを
連続して行うことができる。請求項5の熱感知器の熱特
性試験装置によれば、試験すべき熱感知器を、マジック
ハンド等を用いれば、作動ステージから不作動ステージ
に移動させることによって、作動試験と不作動試験とを
連続して行うことができるので、試験作業効率が良い。
【0046】請求項6の熱感知器の熱特性試験方法によ
れば、温度差が30degである従来の熱特性試験方法
に対して、19.3degに設定しているので、温度差
を小さくすることができ、温度差を得るための電力消費
量を少なくでき、かつその時間を短くすることができ
る。また、従来の熱特性試験方法では、熱感知器が作動
する時間が30秒以内であるのに対して、本発明では、
18秒以内で判別できるので、試験に要する時間を短く
することができ、作業時間の短縮化し、試験作業の効率
をアップすることができる。
【0047】請求項7の熱感知器の熱特性試験方法によ
れば、温度差は従来と同じ15.0degに設定してい
るが、熱感知器が晒される温風の速度を6.4m/s〜
8.5m/sと設定したので、従来の温風の速度が60
cm/sに比べて熱感知器の温度上昇時間を早くするこ
とができ、これにより従来は60秒間かかっていた試験
時間を15秒間程度に短縮することができた。
【0048】したがって、試験に要する時間の短縮化が
図れ、試験作業の効率もアップさせることができた。請
求項8の熱感知器の熱特性試験方法によれば、設定温度
が75.0°Cであった従来の試験方法に比べて、6
3.0°Cに設定しているので、試験時の温度を従来よ
り低く設定でき、温度上昇に必要な電力消費量を少なく
でき、かつ温度アップに必要な時間を短くできる。
【0049】また、従来の試験方法においては風速が6
0cm/分であるのに対して、本発明では風速を85c
m/秒と速くしたので、熱感知器の温度上昇時間を短く
することができ、これにより、29.9秒以内が必要と
していた従来の試験方法に比べて16秒以内にできた。
試験に要する時間が短縮化でき、試験作業の効率もアッ
プできた。
【0050】請求項9の熱感知器の熱特性試験方法によ
れば、設定温度は、従来と本発明とが同じ50.0°C
であるが、温風の風速は従来の100cm/分に対し
て、6.4m/s〜8.5m/sと非常に早い速度に設
定しているので、熱感知器の温度上昇時間を短くでき、
これにより、従来の試験時間が10分間以上であるのに
対して、本発明では15秒間で試験を行うことができ、
試験時間の短縮化と試験作業の効率アップが図れた。
【0051】請求項10の熱感知器の熱特性試験装置に
よれば、熱感知器に対して所定の温度と風速の温風を送
るための部材がスポットヒータで構成されているため、
従来の階段上昇感度試験器や定温式感度試験器に比べ
て、装置全体の構造を簡単化、小型化することができ、
省スペース化を図れ、コストの軽減を図ることができ
る。
【0052】また、自動化の図られた従来の試験装置で
は、スポットヒータにエアーを送るために2つのフロー
メータを用い、これら2つのフローメータが連通接続さ
れた電磁弁の切り換えによってエアーの風速を所定値に
設定しているが、請求項10において提案する試験装置
では、自動制御弁を用い、条件制御ユニットによる制御
によって、所定値の風速のエアーをスポットヒータに供
給する構造なので、部品点数を少なくすることができて
構造を簡単化でき、製作コストを低減できる。
【0053】更に、このスポットヒータへのエアーの供
給は、工場内に配設されたエアー供給管で行うことがで
きるので、ヒータやブロアー等を別設置する必要がな
い。請求項11の熱感知器の熱特性試験装置によれば、
風量自動制御弁は、マイコンなどで構成される条件制御
ユニットから送出される制御信号を受けると、風量がリ
ニアに制御されるので、従来の試験装置に比べて、構造
が簡単な上に、精度の高い風量制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱感知器の熱特性試験装置の要部
を示す正面図である。
【図2】熱感知器の熱特性試験装置の全体構成を示す概
略平面図である。
【図3】熱感知器の熱特性試験装置の全体構成を示す概
略正面図である。
【図4】熱感知器の熱特性試験装置の内部構造を示すブ
ロック図である。
【図5】差動式熱感知器の階段上昇不作動試験で、流量
(風速)を35NL/min(7.4m/sに設定した
ときのセンサ出力と経過時間との関係を示すグラフであ
る。
【図6】差動式熱感知器の階段上昇不作動試験で、流量
(風速)を30NL/min(6.4m/s)に設定し
たときのセンサ出力と経過時間との関係を示すグラフで
ある。
【図7】差動式熱感知器の階段上昇不作動試験で、流量
(風速)を40NL/min(8.5m/s)に設定し
たときのセンサ出力と経過時間との関係を示すグラフで
ある。
【図8】従来の差動式熱感知器の階段上昇感度試験器の
縦断面図である。
【図9】従来の差動式熱感知器の階段上昇感度試験器の
ヒータの配線状態を示す概略平面図である。
【図10】従来の定温式熱感知器の感度試験器の内部構
造を示した正面図である。
【図11】従来の差動式熱感知器の感度試験器内で階段
上昇不作動試験を行った結果を示すグラフである。
【図12】従来の定温式熱感知器の循環槽形状の感度試
験器内で不作動試験を行った結果を示すグラフである。
【図13】本出願人らが、現在使用している熱感知器の
熱特性試験装置の内部構造を示すブロック図である。
【符号の説明】
K 熱感知器 SK 差動式熱感知器 TK 定温式熱感知器 1 熱感知器の熱特性試験装置 2 受け台 3 送風供給手段 3a エアー供給口 3b 本体 3c 吐出口 4 試験ステージ 21 温度コントローラ 22 風量自動制御弁 23 条件制御ユニット 41 試験ステージ 42 不作動試験ステージ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試験すべき熱感知器を予め温度固定した
    後、受け台に載せて、その下方より熱風を吹き上げて、
    順次試験動作を行うことを特徴とする熱感知器の熱特性
    試験方法。
  2. 【請求項2】熱感知器を載せる受け台と、受け台の下方
    から温度と風量の制御された熱風を吹き上げる送風供給
    手段とを組み合わせて構成された試験ステージを有した
    熱感知器の熱特性試験装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、 上記送風供給手段は、ヒータを内蔵し、風量の制御され
    た空気の供給されるエアー供給口を有した本体の先端に
    吐出口を設けた筒状ヒータによって構成されている熱感
    知器の熱特性試験装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の試験ステージを対向配置
    させて、作動試験ステージあるいは不作動試験ステージ
    を構成している熱感知器の熱特性試験装置。
  5. 【請求項5】試験ステージを対向配置させて構成された
    請求項4の作動試験ステージと不作動試験ステージを隣
    接して配置して構成されている熱感知器の熱特性試験装
    置。
  6. 【請求項6】差動式熱感知器を所定温度の温風に所定時
    間晒して、階段上昇作動試験を行う方法において、 温度差を19.3degに、風速を85cm/sにそれ
    ぞれ設定し、18秒以内に熱感知器が作動した場合に、
    この熱感知器は正常であると判定するようにしたことを
    特徴とする熱感知器の熱特性試験方法。
  7. 【請求項7】差動式熱感知器を所定温度の温風に所定時
    間晒して、階段上昇不作動試験を行う方法において、 温度差を14.8deg〜15.2degに、風速を
    6.4m/s〜8.5m/sの範囲内にそれぞれ設定
    し、少なくとも15秒間で熱感知器が不作動の状態であ
    れば、この熱感知器は正常であると判定するようにした
    ことを特徴とする熱感知器の熱特性試験方法。
  8. 【請求項8】定温式熱感知器を所定温度の温風に所定時
    間晒してから作動試験を行う方法において、 温度を63.0°Cに、風速を85cm/sにそれぞれ
    設定し、16秒以内に熱感知器が作動した場合に、この
    熱感知器は正常であると判定するようにしたことを特徴
    とする熱感知器の熱特性試験方法。
  9. 【請求項9】定温式熱感知器を所定温度の温風に所定時
    間晒してから不動作試験を行う方法において、 温度を49.8°C〜50.2°Cに、風速を6.4m
    /s〜8.5m/sの範囲内にそれぞれ設定し、少なく
    とも15秒間で熱感知器が不作動の状態であれば、この
    熱感知器は正常であると判定するようにしたことを特徴
    とする熱感知器の熱特性試験方法。
  10. 【請求項10】熱感知器を所定温度の温風に所定時間晒
    して、熱感知器の不動作と動作とを試験する熱感知器の
    熱特性試験装置において、 熱感知器を受け止め支持する受け台と、 この受け台の下方より熱風を吹き上げて加熱するための
    スポットヒータと、 このスポットヒータによって吹き上げられる熱風の温度
    を制御する温度コントローラと、 このスポットヒータによって吹き上げられる熱風の風量
    を制御する風量自動制御弁と、 上記受け台の近傍に設置され、上記スポットヒータから
    吹き出される熱風の温度と風速とを測定し、上記温度コ
    ントローラと風量自動制御弁とを、予め設定した条件に
    保持する条件制御ユニットとを備えたことを特徴とする
    熱感知器の熱特性試験装置。
  11. 【請求項11】請求項10において、 上記風量自動制御弁は、上記条件制御ユニットから送出
    される制御信号に応じて、その風量をリニアに制御する
    構成としている熱感知器の熱特性試験装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008014772A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Ngk Spark Plug Co Ltd 温度センサワークの検査装置および検査方法
JP2020177704A (ja) * 2020-08-04 2020-10-29 ホーチキ株式会社 試験装置
CN113884122A (zh) * 2021-09-18 2022-01-04 温州大学 一种mems传感器热学参数测试装置

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