JPH10162126A - 文書の電子化装置 - Google Patents

文書の電子化装置

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JPH10162126A
JPH10162126A JP8336335A JP33633596A JPH10162126A JP H10162126 A JPH10162126 A JP H10162126A JP 8336335 A JP8336335 A JP 8336335A JP 33633596 A JP33633596 A JP 33633596A JP H10162126 A JPH10162126 A JP H10162126A
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JP8336335A
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Hidemichi Fukazawa
秀通 深澤
Yasunori Shirohata
保則 白旗
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PLANET COMPUTER KK
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PLANET COMPUTER KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 閲覧時の便宜を図るためのデータ加工処理を
容易に行う。 【解決手段】 原文書Mを、スキャナ装置を含む画像情
報読込手段10によって読み込み、各頁ごとの頁データ
ファイルDを作成し、電子製本手段20で連続した頁番
号を付して1つの製本ファイルFの形にする。ブックマ
ーク入力手段30から、各頁のタイトルとなるブックマ
ークを入力し、キーワード入力手段70から、各頁のキ
ーワードを入力し、一括リストGGのデータを作成す
る。一括リストGGに基づき、ブックマーク付加手段4
0はブックマークを付加した製本ファイルFを作成
し、キーワードファイル作成手段80はキーワードファ
イルKを作成する。リンクファイル作成手段50は、特
定の頁と特定のブックマークとを対応づけるリンクファ
イルLを作成する。各ファイルK,L,Fは、電子化
文書保存手段60により電子化文書Eとして記録媒体に
保存される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は文書の電子化装置に
関し、特に、紙もしくはマイクロフィルムで用意された
複数頁にわたる原文書の情報をデジタルデータに変換
し、コンピュータを利用して閲覧可能な電子化文書を作
成する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータの高機能
化、低価格化に伴い、オフィスにおける文書の電子ファ
イル化が急速に進んでいる。特に、CD−ROMやMO
ディスクなどの高密度情報記録媒体の普及により、1枚
の媒体に膨大な量の情報を蓄積することが可能になって
きており、オフィスの省スペース化という点で、文書の
電子化は大きな意味をもつようになってきている。ま
た、電子化された文書は、コンピュータによる検索処理
の対象になるため、所望の文書を即座に検索して閲覧で
きるという点も、電子化を行う上での大きなメリットで
ある。
【0003】現在、一般に利用されている文書用電子化
装置のハードウエア構成は、パーソナルコンピュータ程
度のコンピュータ機器にスキャナ装置を接続したものが
主流であり、汎用パーソナルコンピュータシステムに専
用アプリケーションソフトウエアを組み込むことによっ
て、比較的簡単に文書用電子化装置を構成することが可
能である。このような電子化装置を用いて文書を電子化
するには、紙媒体あるいはマイクロフィルム媒体上の画
像情報を、スキャナ装置によってデジタル化し、所定の
フォーマットをもったデータファイルとして、コンピュ
ータ用の記憶装置に蓄積すればよい。この電子化を行う
際に、その文書に関する標題やキーワードなどの情報を
付加することにより、後の閲覧時における検索の便宜を
図るのが一般的である。また、必要に応じて、OCR装
置などを利用して、画像データをテキストデータに変換
して保存することも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、紙やマイクロ
フィルムで用意された文書の情報は、頁単位の情報の集
合として構成されており、複数頁にわたる文書によって
ひとまとまりの情報を構成する場合が多い。また、通常
のスキャナ装置は、1回の読取動作によって1頁の文書
情報を入力する機能しかもたないため、電子化されたデ
ータファイルも、コンピュータ内において頁単位で取り
扱われるのが一般的である。このような頁単位のデータ
ファイルをシステム内に蓄積してゆく場合、閲覧時の操
作性を向上させるために、頁ごとに何らかの標題を付加
したり、個々の頁間の関連を示すリンク情報を付加した
りして、閲覧時の便宜を図るためのデータ加工を施して
おくのが好ましい。しかしながら、従来の文書の電子化
装置には、このようなデータ加工を行うための十分な機
能が備わっていないため、電子化の作業を行う際に、非
常に複雑な操作を強いられるという問題があった。
【0005】そこで本発明は、閲覧時の便宜を図るため
のデータ加工処理を容易に行うことのできる文書の電子
化装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の第1の態様は、紙もしくはマイクロフィ
ルムで用意された複数頁にわたる原文書の情報をデジタ
ルデータに変換し、コンピュータを利用して閲覧可能な
電子化文書を作成する文書の電子化装置において、原文
書上の画像情報を1頁ずつ順に読み込み、各頁ごとにそ
れぞれ独立した頁データファイルを作成する画像情報読
込手段と、複数n頁にわたる原文書について作成された
複数n組の頁データファイルに、それぞれ固有の頁番号
を付与し、複数n組の頁データファイルを包含した複数
n頁からなる製本ファイルを作成する電子製本手段と、
オペレータからの指示に基づいて、各頁を特定する文字
列からなるブックマークを、その頁の頁番号に対応づけ
て入力するブックマーク入力手段と、入力されたブック
マークを、それぞれ対応する頁に関連づけて製本ファイ
ルに付加するブックマーク付加手段と、オペレータから
の指示に基づいて、製本ファイル内の特定の頁を所定の
表示画面上に表示させ、表示されている頁の特定の領域
と特定のブックマークとの対応づけを示すリンクファイ
ルを作成するリンクファイル作成手段と、ブックマーク
が付加された製本ファイルとリンクファイルとを所定の
記憶媒体に保存する電子化文書保存手段と、を設けたも
のである。
【0007】(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1
の態様に係る文書の電子化装置において、オペレータか
らの指示に基づいて、各頁に関連する文字列からなるキ
ーワードを、その頁の頁番号もしくはブックマークに対
応づけて入力するキーワード入力手段と、入力されたキ
ーワードと、これに対応する頁との関連づけと、を示す
情報をもったキーワードファイルを作成するキーワード
ファイル作成手段と、を更に設け、電子化文書保存手段
に、作成されたキーワードファイルを保存する機能をも
たせたものである。
【0008】(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1
または第2の態様に係る文書の電子化装置において、ブ
ックマーク入力手段におけるブックマークの入力作業ま
たはキーワード入力手段におけるキーワードの入力作業
を、複数n頁の原文書の全体に対して一括して行うこと
ができるように、予めブックマークと対応頁との関連ま
たはキーワードと対応頁との関連を示す一括リストを作
成する機能をブックマーク入力手段またはキーワード入
力手段に設けておき、ブックマーク付加手段によるブッ
クマーク付加処理またはキーワードファイル作成手段に
よるキーワードファイル作成処理を、作成した一括リス
トに基づいて行うようにしたものである。
【0009】(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1
〜第3の態様に係る文書の電子化装置において、階層構
造をもったブックマークを定義できるようにしたもので
ある。
【0010】(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1
〜第4の態様に係る文書の電子化装置において、リンク
ファイル作成手段が、所定の製本ファイル内の特定の頁
内の特定の領域と、所定の製本ファイル内の特定のブッ
クマークと、を対応づけた同一ファイル内でのリンク関
係を示すリンクファイルを作成する機能と、所定の製本
ファイル内の特定の頁内の特定の領域と、別な製本ファ
イル内の特定のブックマークと、を対応づけた異なるフ
ァイル間でのリンク関係を示すリンクファイルを作成す
る機能と、を実行できるようにしたものである。
【0011】(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1
〜第5の態様に係る文書の電子化装置において、リンク
ファイル作成手段に、表示画面上に、製本ファイル内の
特定の頁の内容を表示するための第1のウインドウと、
製本ファイル内の複数のブックマークを表示するための
第2のウインドウと、を表示する機能をもたせ、第1の
ウインドウ内で指定された特定の領域と、第2のウイン
ドウ内で指定された特定のブックマークとを対応づける
リンクファイルを作成できるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】§1. 基本的な実施形態 以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る文書の電子化装置の
基本構成を示すブロック図である。この装置の基本構成
要素は、画像情報読込手段10、電子製本手段20、ブ
ックマーク入力手段30、ブックマーク付加手段40、
リンクファイル作成手段50、電子化文書保存手段60
である。実際には、これらの各手段はいずれもコンピュ
ータおよびその周辺機器を利用したハードウエアに、所
定のアプリケーションソフトウエアを組み込むことによ
って構成されるが、ここでは、説明の便宜上、本発明を
これらの各機能要素の集合として把握し、以下の説明を
行うことにする。この電子化装置の目的は、紙もしくは
マイクロフィルムで用意された複数頁にわたる原文書M
の情報をデジタルデータに変換し、コンピュータを利用
して閲覧可能な電子化文書Eを作成することにある。以
下、各手段の機能について順に説明する。
【0013】画像情報読込手段10は、原文書M上の画
像情報を1頁ずつ順に読み込み、各頁ごとにそれぞれ独
立した頁データファイルDを作成する機能を有する。原
文書Mには、文字・図形・写真などの画像情報が表現さ
れているが、画像情報読込手段10によって、各頁ごと
の画像情報が頁データファイルDとして取り込まれるこ
とになる。図示の例では、原文書Mは4頁からなる文書
であり、頁データファイルDも、実際には4つの独立し
たデータファイルD1〜D4によって構成されることに
なる。このように複数頁からなる原文書M上の画像情報
を1頁ずつ順に読み込む作業を効率的に行うようにする
ためには、画像情報読込手段10として、自動文書送り
機能(ADF:Auto Document Feeder)付きのスキャナ
装置を利用するのが好ましい。頁データファイルDのデ
ータフォーマットはどのような形式のものでもよいが、
本実施形態の装置では、文書表示用のデータフォーマッ
トとして現在最も普及しているPDF形式(Portable D
ocument Format)のデータフォーマットで頁データファ
イルDを用意するようにしている。したがって、実際に
は、画像情報読込手段10には、スキャナ装置で頁ごと
に読み取ったビットマップイメージデータ(たとえば、
TIFF形式,DIB形式,PICT形式のデータ)
を、市販のアプリケーションソフトウエア(米国アドビ
社製:Adobe distiller )を利用してPDF形式のデー
タに変換して出力する機能が備わっている。
【0014】電子製本手段20は、こうして画像情報読
込手段10から出力された複数n組(図示の例ではn=
4)の頁データファイルD1〜Dnに、それぞれ固有の
頁番号を付与し、この複数n組の頁データファイルを包
含した複数n頁からなる製本ファイルFを作成する機能
を有する。別言すれば、画像情報読込手段10から出力
された頁データファイルは、原文書Mの1頁を1ファイ
ルで表現したものであったのに対し、電子製本手段20
から出力された製本ファイルFは、複数n頁を1ファイ
ルにまとめたものになっている。なお、各頁への頁番号
の付与は、ADF付きスキャナ装置で読み込んだ頁の順
に、1からの連続番号を付与するようにしているが、必
要に応じて、頁番号を入れ替えたりする処理を行っても
かまわない。結局、電子製本手段20から出力される製
本ファイルFは、複数n組の頁データファイルをそのま
ま包含したデータファイルであり、しかも、個々の頁デ
ータファイルには、所定の頁番号が付加されていること
になる。
【0015】一方、ブックマーク入力手段30は、オペ
レータからの指示に基づいて、各頁を特定する文字列か
らなるブックマークを、その頁の頁番号に対応づけて入
力する機能を有する。ここで、ブックマークは、いわば
個々の頁の標題・タイトルとして機能する文字列であ
り、実際には、オペレータが個々の頁を特定するために
適していると思われる任意の文字列を定義することにな
る。ブックマークの入力は、所定の頁番号と対応づけな
がら行われる。この実施形態では、複数n頁の原文書M
の全体に対して一括してブックマークの入力を行えるよ
うに、ブックマーク入力手段30では、一括リストGを
作成するようにしている。
【0016】図2は、この一括リストGの一例を示す概
念図である。ここに示す例では、特定の頁と特定のブッ
クマークとを同一の行に記述した表により一括リストG
が形成されている。たとえば、1頁目に対しては、「序
文・目次」なる文字列がブックマークとして定義されて
おり、2頁目に対しては、「第1章」なる文字列がブッ
クマークとして定義されており、3頁目に対しては、
「第2章前半」なる文字列がブックマークとして定義さ
れている。このようなブックマークの定義は、原文書M
の第1頁目には「序文・目次」が記述されており、第2
頁目には「第1章」の内容が記述されており、第3頁〜
第4頁には「第2章」の内容が記述されていることを反
映してなされたものである。もちろん、各頁に対してど
のようなブックマークを定義するかは、オペレータの自
由意思であるが、閲覧時の便宜を考慮して、各頁の標題
・タイトルとして機能するのにふさわしい文字列を定義
するのが好ましい。
【0017】ブックマーク入力手段30における実際の
入力操作方法としては、この実施形態の装置では、図2
に示すような一括リストの形態の表をディスプレイ画面
上に表示させ、キーボードから各欄に所望の文字列を入
力させるようにしている。オペレータは、画像情報読込
手段10による読込作業が完了した後、原文書Mの各頁
の内容を簡単に確認しながら、所望のブックマークの入
力を行ってゆけばよい。こうして作成された一括リスト
Gは、デジタルデータの形でブックマーク付加手段40
に与えられる。
【0018】ブックマーク付加手段40は、一括リスト
Gに基づいて、入力された個々のブックマークを、それ
ぞれ対応する頁に関連づけて製本ファイルFに付加する
機能を有する。たとえば、第1頁に関連づけて入力され
たブックマークBM1は、第1頁目のデータファイルに
付加されることになり、上述の例の場合、「序文・目
次」なる文字列からなるブックマークBM1が第1頁目
のデータファイルに付加される。こうして、ブックマー
ク付加手段40からは、ブックマークが付加された製本
ファイルFが出力されることになる。このように、一
括リストGを用いれば、複数n頁の頁データファイルに
対するブックマークの付加操作を非常に効率的に行うこ
とが可能になる。
【0019】リンクファイル作成手段50は、閲覧時の
便宜を図るために、電子化された各頁の内容について、
リンク情報を定義するためのものである。このリンク情
報を利用すれば、特定の頁を閲覧しているときに、その
頁内の特定の内容に関連した別な頁を、直ちに検索して
呼び出すことが可能になる。本発明では、リンク情報の
定義は、「特定の頁内の特定の領域」と「特定のブック
マーク」とを結びつけることによって行われる。しか
も、「領域」と「ブックマーク」とを結びつけるリンク
情報の定義を容易に行えるようにするために、リンクフ
ァイル作成手段50は、まず、オペレータからの指示に
基づいて、製本ファイルF内の特定の頁を所定の表示
画面上に表示させる処理を行い、続いて、表示されてい
る頁の特定の領域と特定のブックマークとの対応づけを
示すリンク情報を作成し、このリンク情報をリンクファ
イルLとして出力する処理を行う。
【0020】このリンクファイル作成手段50によるリ
ンク情報の定義処理を、より具体的に説明しよう。この
実施形態に係る装置では、リンクファイル作成手段50
は、ディスプレイの表示画面上に、2種類のウインドウ
を表示する機能を有する。第1のウインドウは、製本フ
ァイル内の特定の頁の内容を表示するためのウインドウ
であり、これは閲覧時に表示されるウインドウと同じで
ある。一方、第2のウインドウは、製本ファイル内の複
数のブックマークを表示するためのウインドウである。
【0021】図3に示す表示画面90には、第1のウイ
ンドウ91と第2のウインドウ92とを左右に分けて表
示した状態が示されている。第1のウインドウ91は、
いわゆる閲覧用のウインドウであり、図示の例では、第
1頁目の内容が表示されている。この第1のウインドウ
91の右側部分には、スクロールバー93が設けられて
おり、オペレータは、このスクロールバー93の上下に
設けられた矢印をマウスなどでクリックすることによ
り、表示内容をスクロールさせ、別な頁の内容を表示さ
せることができる。一方、第2のウインドウ92は、ブ
ックマーク表示用のウインドウであり、図示の例では、
ブックマークのアイコンI1〜I5とともに、既に定義
されているブックマークの文字列が表示されている。や
はり、この第2のウインドウ92の右側部分には、スク
ロールバー94が設けられており、オペレータは、この
スクロールバー94の上下に設けられた矢印をマウスな
どでクリックすることにより、表示内容をスクロールさ
せ、別なブックマークを表示させることができる。
【0022】いま、ここで、第1のウインドウ91内に
表示されている「第1章 ○○○○」なる特定の内容
と、第2のウインドウ92内に表示されている「第1
章」なるブックマークと、を結びつけるリンク情報を定
義する場合を考える。このようなリンク情報の定義は、
閲覧時において、目次の頁から所望の頁へのジャンプを
実現する上で有用である。すなわち、閲覧時に、第1頁
目の序文および目次の頁を表示させている状態におい
て、閲覧者が目次の第1行目に記載された「第1章○○
○○」なる事項に興味をもち、この第1章の内容を閲覧
したいと思った場合、上述したリンク情報が予め定義さ
れていれば、たとえば、この目次の第1行目の「第1章
○○○○」なる文字列をマウスなどでクリックする操
作を行うだけで、この第1章の内容が記述された第2頁
を直ちに表示させる処理が可能になる。
【0023】本実施形態に係る装置では、上述のリンク
情報の定義を次のような簡単な操作で行うことが可能に
なる。まず、オペレータは、図3に示すように、「第1
章○○○○」なる文字列が記述された領域Aを所定の方
法で指定する。たとえば、マウスを用いて、領域Aの左
上隅点と右下隅点とをディスプレイ画面上で指定する操
作を行えば、領域Aの指定が可能である。こうして、第
1のウインドウ91内で特定の領域Aを指定したら、続
いて、第2のウインドウ92内で特定のブックマークを
指定する操作を行う。上述の例の場合、「第1章」なる
ブックマークを所定の方法で指定すればよい。たとえ
ば、マウスを用いて、アイコンI2をクリックする操作
を行えば、「第1章」なるブックマークについての指定
が可能である。このような操作により、結局、製本ファ
イルF内の第1頁の内容の「第1章 ○○○○」なる
文字列が記述された領域Aと、第2頁について定義され
た「第1章」なるブックマークと、が結びつけられたこ
とになり、両者を対応づける情報をもったリンクファイ
ルLが作成されることになる。
【0024】電子化文書保存手段60は、こうして作成
されたリンクファイルLと、製本ファイルFとを、所
定の記憶媒体(CD−ROM、MOディスクなど、どの
ような記憶媒体でもかまわない)に保存し、電子化文書
Eを作成する機能を有する。こうして得られた電子化文
書Eには、原文書M上のすべての画像情報と、各頁ごと
に定義されたブックマークと、リンク情報とが含まれて
いるので、これを所定の電子文書閲覧装置にかければ、
原文書M上のすべての画像情報を閲覧できるだけでな
く、リンク情報を利用した頁間のジャンプが可能にな
り、効率的な閲覧が可能になる。
【0025】本発明の最も重要な特徴は、リンクファイ
ル作成手段50において、「特定の領域」と「特定のブ
ックマーク」とを結びつけるリンク情報を定義するよう
にした点にある。従来からも、特定の頁間を結びつける
リンク情報を定義する機能をもった文書の電子化装置が
提案されているが、このような頁間を直接結びつけるリ
ンク情報を定義するためには、両頁をそれぞれ画面上に
表示させる操作が必要になるため、多数のリンク情報を
定義する作業は極めて効率が悪くなる。本発明のよう
に、「特定の領域」と「特定のブックマーク」とを結び
つけるリンク情報を定義するようにすると、多数のリン
ク情報を効率的に定義することが可能になる。特に、本
発明は、目次や索引の頁の各掲載内容を、特定の頁に結
びつける作業を効率化することができる。
【0026】たとえば、図3に示す例において、目次の
欄の各行の文字列と各該当頁とを結ぶつけるためのリン
ク情報を定義する場合、前述したように、まず、第1の
ウインドウ91に表示されている目次の「第1章 ○○
○○」なる文字列が記述された領域Aを指定した後、第
2のウインドウ92内のアイコンI2を指定して1組の
リンク情報を定義し、続いて、第1のウインドウ91内
の目次の「第2章 ○○○○」なる文字列が記述された
領域を指定した後、第2のウインドウ92内のアイコン
I3を指定して1組のリンク情報を定義し、更に、第1
のウインドウ91内の目次の「第3章 ○○○○」なる
文字列が記述された領域を指定した後、第2のウインド
ウ92内のアイコンI5を指定して1組のリンク情報を
定義する、という操作を繰り返してゆけばよい。通常、
目次や索引の頁には、リンク情報を定義する対象となる
文字列が行ごとに現れるので、本発明に係る電子化装置
を用いれば、個々の文字列についてリンク情報の定義処
理を極めて効率的に行うことが可能になる。
【0027】§2. より実用的な実施形態 図4は、本発明の別な実施形態に係る文書の電子化装置
の基本構成を示すブロック図である。この装置は、図1
に示した装置に、更に、キーワード入力手段70とキー
ワードファイル作成手段80とを付加した、より実用的
な実施形態に係る装置である。
【0028】キーワード入力手段70は、オペレータか
らの指示に基づいて、各頁に関連する文字列からなるキ
ーワードを、その頁の頁番号もしくはブックマークに対
応づけて入力する機能を有している。キーワードは、閲
覧時の検索作業に利用されるものであり、この実施形態
の装置では、ブックマークの入力時にキーワードの入力
も並行して行うようにしている。すなわち、§1で述べ
た装置では、ブックマーク入力手段30によって図2に
示すような一括リストGが作成されたが、この§2で述
べる装置では、ブックマーク入力手段30およびキーワ
ード入力手段70の協働処理により、図5に示すような
一括リストGGが作成されることになる。ブックマーク
としては、その頁を特定するための標題・タイトルに該
当する文字列を定義するのに対し、キーワードとして
は、その頁の内容に関連していると思われる文字列を定
義することになる。もちろん、キーワードとしてどのよ
うな文字列を定義するかは、オペレータの裁量であり、
どのような文字列を定義してもかまわないが、後の閲覧
時における検索を効果的に行うことができるよう配慮し
て定義するのが好ましい。
【0029】図5に示す一括リストGGには、たとえ
ば、1頁目に対しては、「序文・目次」なるブックマー
クが定義され、「序文」,「目次」,「まえがき」なる
3つのキーワードが定義されている。ブックマークやキ
ーワードの実際の入力操作方法としては、この実施形態
の装置では、図5に示すような一括リストの形態の表を
ディスプレイ画面上に表示させ、キーボードから各欄に
所望の文字列を入力させるようにしている。オペレータ
は、画像情報読込手段10による読込作業が完了した
後、原文書Mの各頁の内容を簡単に確認しながら、各頁
に対するブックマークとキーワードとを入力してゆけば
よい。
【0030】こうして作成された一括リストGGは、デ
ジタルデータの形でブックマーク付加手段40に与えら
れるとともに、キーワードファイル作成手段80にも与
えられる。ブックマーク付加手段40において製本ファ
イルFにブックマークが付加される点は、§1で述べた
装置と同じである。この装置では、更に、キーワードフ
ァイル作成手段80によって、キーワードファイルKが
作成される。このキーワードファイルKは、キーワード
入力手段70によって入力されたキーワードと、これに
対応する頁との関連づけと、を示す情報をもったファイ
ルであり、要するに、キーワード自身を構成する文字列
のコードと、対応する頁を特定するコード(たとえば、
頁番号)と、によって構成されるファイルである。
【0031】この装置では、電子化文書保存手段60に
よって、製本ファイルFと、リンクファイルLと、キ
ーワードファイルKと、が電子化文書E内に保存される
ことになる。すなわち、電子化文書E内には、更にキー
ワードファイルKが付加されることになる。このキーワ
ードファイルKは、閲覧時の検索の用に供される。たと
えば、図5に示すような一括リストGGに基づいて作成
されたキーワードファイルKを利用して、「自然」なる
キーワードによる検索を行えば、第2頁(第1章)を検
索して表示させることが可能である。また、ANDやO
Rといった論理条件を課した検索も可能である。このよ
うに、閲覧時の検索を可能にするためには、キーワード
ファイルKを作成しておくことが極めて好ましい。
【0032】また、この装置では、階層構造をもったブ
ックマークの定義ができるようになっている。図5に示
す一括リストGGにおいて、ブックマーク欄の第1文字
目に記述されている矩形図形は、1文字分の空白を示し
ている。この装置では、このような空白によるインデン
トをつけた記述は、下位階層のブックマークであること
を示しており、空白の数が多いほど深い下位階層にある
ことを示している。図示の例では、「2.1」および
「2.2」なる文字列からなるブックマークには、先頭
に1文字分の空白が設けられており、これらのブックマ
ークが、「第2章」なるブックマークの下位階層である
ことが示されている。このような階層構造をもった一括
リストGGを用いてブックマークの定義を行うと、リン
クファイル作成手段50によってリンク情報を作成する
処理を行う際にも、第2のウインドウ92上には、図6
に示すように、階層構造をもったブックマーク表示がな
される。図示の例では、「第2章」の下位階層に、
「2.1」および「2.2」が位置することが示されて
いる。また、必要に応じて、下位階層のブックマークを
表示させたり、あるいは表示を省略させたり、自由に選
択することもできる。このように、階層構造をもったブ
ックマークを定義しておくと、ブックマークの構造を視
覚的に把握することができ便利である。
【0033】なお、図5に示す一括リストGGの例を見
ればわかるように、各頁と各ブックマークとは、必ずし
も1対1に対応させておく必要はない。たとえば、図5
のリストでは、第3頁の欄が2行にわたって作られてお
り、「第2章」なるブックマークと、「2.1」なるブ
ックマークとが、同じ第3頁のブックマークとして2行
にわたって重複して定義されている。これは、実際の文
書の第3頁目には、「第2章」なる見出しと、「2.
1」なる見出しとの両方が存在することを反映したもの
である。このように、1つの頁に対して複数のブックマ
ークを定義することも可能であるし、逆に、ブックマー
クが定義されていない頁が存在していてもかまわない。
同様に、キーワードも、1つの頁にいくつ定義してもよ
いし、逆に、キーワードが定義されていない頁があって
もかまわない。また、個々のキーワードは、頁番号に対
応づけて定義してもよいし、ブックマークに対応づけて
定義してもかまわない。
【0034】また、リンクファイル作成手段50は、同
一の製本ファイルF内に関する限りのリンク情報だけ
でなく、異なる製本ファイルF間に関するリンク情報
を作成することも可能である。すなわち、§1での説明
では、リンクファイル作成手段50は、所定の製本ファ
イル内の特定の頁内の特定の領域と、この同じ製本ファ
イル内の特定のブックマークと、を対応づけた同一ファ
イル内でのリンク関係を示すリンクファイルを作成する
処理を行っていた。しかしながら、このリンクファイル
作成手段50は、所定の製本ファイル内の特定の頁内の
特定の領域と、別な製本ファイル内の特定のブックマー
クと、を対応づけた異なるファイル間でのリンク関係を
示すリンクファイルを作成することも可能である。この
場合、リンク先を示す情報には、製本ファイルを特定す
る情報を含めておけばよい。
【0035】このように、異なるファイル間においても
リンク情報を定義しておくようにすれば、閲覧時の便宜
は格段に向上する。また、キーワードを用いた検索を行
う場合、リンク情報で関連づけられた複数のファイルが
検索対象になるようにしておけば、検索対象をより広げ
ることができ、目的となる情報を入手できる可能性が高
まる。
【0036】以上、本発明に係る文書の電子化装置の基
本構成および動作を、機能ブロックを用いて示した実施
形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施形態
に限定されるものではなく、この他にも種々の態様で実
施可能である。特に、実際のハードウエア構成は、図1
あるいは図4に示したブロック構成に拘束されるもので
はなく、実用上は、汎用の一般的なパーソナルコンピュ
ータシステムに、スキャナ装置を接続したハードウエア
構成で十分である。なお、画像情報読込手段10には、
必要に応じて、スキャナ装置で読み込んだ画像データに
対する二値化処理を行う機能を付加しておくと、より鮮
明なデジタル画像を保存することが可能になる。また、
画像情報読込手段10に、OCR機能を付加しておき、
読み込んだ画像データに対する文字認識を行い、必要な
部分をテキストデータの形式で保存するようにすること
も可能である。
【0037】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る文書の電子
化装置によれば、電子化データとして読み込んだ文書の
各頁に対して、所定のブックマークを付与し、頁内の特
定の領域と特定のブックマークとを関連づけるリンク情
報を作成するようにしたため、閲覧時の便宜を図るため
のデータ加工処理を容易に行うことができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る文書の電子化装置の
基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す装置のブックマーク入力手段30に
よって作成される一括リストGの一例を示す概念図であ
る。
【図3】図1に示す装置のリンクファイル作成手段50
によるリンク情報の定義画面を示す図である。
【図4】本発明の別な一実施形態に係る文書の電子化装
置の基本構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示す装置のブックマーク入力手段30お
よびキーワード入力手段70の協働作業によって作成さ
れる一括リストGGの一例を示す概念図である。
【図6】図5に示す装置のリンクファイル作成手段50
によるリンク情報の定義作業におけるブックマークの階
層表示を示す図である。
【符号の説明】 10…画像情報読込手段 20…電子製本手段 30…ブックマーク入力手段 40…ブックマーク付加手段 50…リンクファイル作成手段 60…電子化文書保存手段 70…キーワード入力手段 80…キーワードファイル作成手段 90…表示画面 91…第1のウインドウ 92…第2のウインドウ 93…スクロールバー 94…スクロールバー A…文字列が記述された領域 D,D1〜D4…頁データファイル F…製本ファイルF F…ブックマークが付加された製本ファイル G,GG…一括リスト I1〜I5…ブックマークのアイコン K…キーワードファイル L…リンクファイル M…原文書

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙もしくはマイクロフィルムで用意され
    た複数頁にわたる原文書の情報をデジタルデータに変換
    し、コンピュータを利用して閲覧可能な電子化文書を作
    成する文書の電子化装置であって、 原文書上の画像情報を1頁ずつ順に読み込み、各頁ごと
    にそれぞれ独立した頁データファイルを作成する画像情
    報読込手段と、 複数n頁にわたる原文書について作成された複数n組の
    頁データファイルに、それぞれ固有の頁番号を付与し、
    前記複数n組の頁データファイルを包含した複数n頁か
    らなる製本ファイルを作成する電子製本手段と、 オペレータからの指示に基づいて、各頁を特定する文字
    列からなるブックマークを、その頁の頁番号に対応づけ
    て入力するブックマーク入力手段と、 入力されたブックマークを、それぞれ対応する頁に関連
    づけて前記製本ファイルに付加するブックマーク付加手
    段と、 オペレータからの指示に基づいて、前記製本ファイル内
    の特定の頁を所定の表示画面上に表示させ、表示されて
    いる頁の特定の領域と特定のブックマークとの対応づけ
    を示すリンクファイルを作成するリンクファイル作成手
    段と、 前記ブックマークが付加された製本ファイルと前記リン
    クファイルとを所定の記憶媒体に保存する電子化文書保
    存手段と、 を備えることを特徴とする文書の電子化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子化装置において、 オペレータからの指示に基づいて、各頁に関連する文字
    列からなるキーワードを、その頁の頁番号もしくはブッ
    クマークに対応づけて入力するキーワード入力手段と、 入力されたキーワードと、これに対応する頁との関連づ
    けと、を示す情報をもったキーワードファイルを作成す
    るキーワードファイル作成手段と、 を更に設け、電子化文書保存手段が、作成されたキーワ
    ードファイルを保存する機能を有することを特徴とする
    文書の電子化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の電子化装置に
    おいて、 ブックマーク入力手段におけるブックマークの入力作業
    またはキーワード入力手段におけるキーワードの入力作
    業を、複数n頁の原文書の全体に対して一括して行うこ
    とができるように、予めブックマークと対応頁との関連
    またはキーワードと対応頁との関連を示す一括リストを
    作成する機能をブックマーク入力手段またはキーワード
    入力手段に設けておき、ブックマーク付加手段によるブ
    ックマーク付加処理またはキーワードファイル作成手段
    によるキーワードファイル作成処理を、前記一括リスト
    に基づいて行うようにしたことを特徴とする文書の電子
    化装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の文書の
    電子化装置において、 階層構造をもったブックマークを定義できるようにした
    ことを特徴とする文書の電子化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の電子化
    装置において、 リンクファイル作成手段が、所定の製本ファイル内の特
    定の頁内の特定の領域と、前記所定の製本ファイル内の
    特定のブックマークと、を対応づけた同一ファイル内で
    のリンク関係を示すリンクファイルを作成する機能と、
    所定の製本ファイル内の特定の頁内の特定の領域と、別
    な製本ファイル内の特定のブックマークと、を対応づけ
    た異なるファイル間でのリンク関係を示すリンクファイ
    ルを作成する機能と、を有することを特徴とする文書の
    電子化装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子化
    装置において、 リンクファイル作成手段が、表示画面上に、製本ファイ
    ル内の特定の頁の内容を表示するための第1のウインド
    ウと、製本ファイル内の複数のブックマークを表示する
    ための第2のウインドウと、を表示する機能を有し、前
    記第1のウインドウ内で指定された特定の領域と、前記
    第2のウインドウ内で指定された特定のブックマークと
    を対応づけるリンクファイルを作成することを特徴とす
    る文書の電子化装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000082070A (ja) * 1998-09-04 2000-03-21 Canon Inc ファイル管理装置、ファイル管理方法、及び記憶媒体
JP2009282593A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Yahoo Japan Corp コンテンツを検索する索引データを管理する方法、サーバ、およびプログラム
US8934147B2 (en) 2012-03-30 2015-01-13 Kyocera Document Solutions Inc. Digitizing apparatus for generating portable data file by compiling image data of pages into single file, having page number conversion unit for converting page numbers into electronic document page numbers

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