JPH10161663A - 吸音繊維、及びそれを用いた吸音糸、吸音繊維体 - Google Patents

吸音繊維、及びそれを用いた吸音糸、吸音繊維体

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JPH10161663A
JPH10161663A JP8323120A JP32312096A JPH10161663A JP H10161663 A JPH10161663 A JP H10161663A JP 8323120 A JP8323120 A JP 8323120A JP 32312096 A JP32312096 A JP 32312096A JP H10161663 A JPH10161663 A JP H10161663A
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sound absorbing
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absorbing fiber
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Yasuyuki Ohira
康幸 大平
Mitsuo Hori
光雄 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単位重量当たりの表面積が小さくても、優れ
た吸音性能を有する吸音繊維及びそれを用いた吸音糸、
吸音繊維体を提案すること。 【解決手段】 繊維を構成する高分子中に、同高分子に
おける双極子モーメント量を増加させる活性成分が配合
されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば壁紙やカー
テンなどのインテリア用品、車室内における床材や壁材
などの車両用基材、冷蔵庫や洗濯機などの家電機器にお
けるケーシングやカバー、あるいは建築物における壁材
や床材、エアードームなどの膜面構造物における膜材、
道路や線路の下敷きなどに用いられる土木建築用吸音シ
ートなど広範な分野に適用可能な吸音繊維及びそれを用
いた吸音糸、吸音繊維体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
繊維を素材とする吸音材料としては、ロックウールやグ
ラスウール、フェルトなどが知られている。これらの吸
音材料にあっては、音が材料を構成する繊維表面を衝突
しながら通り抜ける際に摩擦熱として消費することで、
音のエネルギーの吸収がなされるようになっていた。
【0003】従来の吸音材料は、上記のような吸音のメ
カニズムで吸音性能が発揮されるようになっていたた
め、十分な吸音性を確保しようとしたときには、厚みを
厚くしたり、繊維径を太くしたり、繊維長を長くした
り、繊維密度を大きくしたりするなど、単位重量当たり
の表面積を大きくして、空気との接触面積を増やさなけ
ればならなかった。このため、高性能な吸音材料としよ
うとすると、厚く嵩高なものとなってしまい、例えば障
子紙や壁紙、家電機器におけるケーシングやカバーとい
った厚みやスペースの制限されるような用途には用いる
ことはできなかった。
【0004】本発明者らは、吸音材料を構成する繊維に
着目し、この繊維自体に吸音性能を持たせることを考
え、この吸音繊維についての研究を重ねていく中で、繊
維における双極子モーメント量が、吸音性能に深い関係
を持っており、繊維における双極子モーメント量を多く
することで、当該吸音材料の単位重量当たりの表面積に
関係なく、吸音性能を大幅に向上させることができるこ
とを見い出した。
【0005】本発明は、この知見に基づいて完成された
ものであり、単位重量当たりの表面積が小さくても、優
れた吸音性能を有する吸音繊維及びそれを用いた吸音
糸、吸音繊維体を提案することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、繊維を構成する高分子中
に、同高分子における双極子モーメント量を増加させる
活性成分が配合されていることを特徴とする吸音繊維を
その要旨とした。
【0007】請求項2記載の発明は、高分子が、ポリ塩
化ビニル、塩素化ポリエチレン、ポリウレタン、ポリア
ミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、セ
ルロースなどの極性高分子よりなることを特徴とする吸
音繊維をその要旨とした。
【0008】請求項3記載の発明は、高分子が使用温度
域にガラス転移点を有する高分子よりなることを特徴と
する吸音繊維をその要旨とした。
【0009】請求項4記載の発明は、活性成分が高分子
材料100重量部に対して10〜200重量部の割合で
配合されていることを特徴とする吸音繊維をその要旨と
した。
【0010】請求項5記載の発明は、活性成分が、メル
カプトベンゾチアジル基を含む化合物の中から選ばれた
1種若しくは2種以上であることを特徴とする吸音繊維
をその要旨とした。
【0011】請求項6記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジル基を含む化合物が、N、N−ジシクロヘキシル
ベンゾチアジル−2−スルフェンアミドであることを特
徴とする吸音繊維をその要旨とした。
【0012】請求項7記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジル基を含む化合物が、2−メルカプトベンゾチア
ゾールであることを特徴とする吸音繊維をその要旨とし
た。
【0013】請求項8記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジル基を含む化合物が、ジベンゾチアジルスルフィ
ドであることを特徴とする吸音繊維をその要旨とした。
【0014】請求項9記載の発明は、活性成分が、ベン
ゾトリアゾール基を持つ化合物の中から選ばれた1種若
しくは2種以上であることを特徴とする吸音繊維をその
要旨とした。
【0015】請求項10記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′−(3″,4″,5″,6″テトラハイドロフタリ
ミデメチル)−5′−メチルフェニル}−ベンゾトリア
ゾールであることを特徴とする吸音繊維をその要旨とし
た。
【0016】請求項11記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾールであるこ
とを特徴とする吸音繊維をその要旨とした。
【0017】請求項12記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル}−5−クロ
ロベンゾトリアゾールであることを特徴とする吸音繊維
をその要旨とした。
【0018】請求項13記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル}−5−クロロベ
ンゾトリアゾールであることを特徴とする吸音繊維をそ
の要旨とした。
【0019】請求項14記載の発明は、活性成分が、ジ
フェニルアクリレート基を持つ化合物の中から選ばれた
1種若しくは2種以上であることを特徴とする吸音繊維
をその要旨とした。
【0020】請求項15記載の発明は、ジフェニルアク
リレート基を持つ化合物が、エチル−2−シアノ−3,
3−ジ−フェニルアクリレートであることを特徴とする
吸音繊維をその要旨とした。
【0021】請求項16記載の発明は、周波数110H
zにおける誘電損率が10以上であることを特徴とする
吸音繊維をその要旨とした。
【0022】請求項17記載の発明は、繊維を構成する
高分子中に、異なる周波数領域に吸音特性を有する複数
の活性成分が配合されていることを特徴とする吸音繊維
をその要旨とした。
【0023】請求項18記載の発明は、請求項1〜17
のいずれかに記載の吸音繊維であって、高分子が繊維の
表層部分を構成していることを特徴とする吸音繊維をそ
の要旨とした。
【0024】請求項19記載の発明は、請求項1〜18
のいずれかに記載の吸音繊維であって、異なる周波数領
域に吸音特性を有する複数の吸音繊維を組み合わせて用
いたことを特徴とする吸音糸をその要旨とした。
【0025】請求項20記載の発明は、請求項1〜18
のいずれかに記載の吸音繊維であって、異なる周波数領
域に吸音特性を有する複数の吸音繊維を組み合わせて用
いたことを特徴とする吸音繊維体をその要旨とした。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の吸音繊維、吸音糸
及び吸音繊維体について詳しく説明する。まず請求項1
〜17記載の吸音繊維について説明する。この吸音繊維
は、繊維を構成する高分子中に、同高分子における双極
子モーメント量を増加させる活性成分が配合されている
ことを特徴とするものである。繊維を構成する高分子と
しては、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル、ポリウレタンなどのポリオレフ
ィン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12などの
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、セルロー
スまたはその誘導体など従来より繊維原料として用いら
れているものを用いることができる。
【0027】これらの高分子中に、同高分子における双
極子モーメント量を増加させる活性成分が配合されてい
るのである。まずここで、双極子モーメント量と吸音性
能との関係について説明する。繊維を素材とする吸音材
料における吸音のメカニズムは、前述のとおり、音が材
料を構成する繊維表面を衝突しながら通り抜ける際に摩
擦熱として消費することで、音のエネルギーの吸収がな
されるということであるが、本発明者らは、この従来よ
り知られる吸音メカニズムに、さらに別の吸音メカニズ
ムがあることを発見した。それは繊維を構成する高分子
における双極子に着目し、この双極子の変位、双極子の
復元作用によって音のエネルギーが消費され吸音性能が
生じるというものである。
【0028】以下にその詳細を示す。図1には空気伝播
音(音のエネルギー)が伝わる前の高分子11内部にお
ける双極子12の配置状態を示した。この双極子12の
配置状態は安定な状態にあると言える。ところが、空気
伝播音(音のエネルギー)が伝わることで、高分子11
内部の存在する双極子12には変位が生じ、図2に示す
ように、高分子11内部における各双極子12は不安定
な状態に置かれることになり、各双極子12は、図1に
示すような安定な状態に戻ろうとする。
【0029】このとき、音のエネルギーの消費が生じる
ことになる。こうした、高分子11内部における双極子
の変位、双極子の復元作用による音のエネルギー消費を
通じて、吸音性能が生じるものと考えられる。
【0030】このような吸音のメカニズムから、図1及
び図2に示すような高分子11内部における双極子モー
メントの量が大きくなればなる程、その高分子11の持
つ吸音性能も高くなると考えられる。このことから、繊
維を構成する高分子として、分子内部における双極子モ
ーメント量がもともと大きなものを用いることは、より
高い吸音性能を確保する上で大変有用なことである。分
子内部における双極子モーメント量がもともと大きなも
のとしては、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、ポ
リウレタン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリア
クリロニトリル、セルロースなどの極性高分子を挙げる
ことができる。
【0031】また本発明の吸音繊維は後述するように広
範な用途に適用されるが、その適用場所における温度
(以下使用温度域という。具体的には−20°C〜40
°C)において、吸音性能が最も発揮されるようにする
ことは、当該吸音繊維を適用する上で重要な要素の一つ
と言える。
【0032】本発明の吸音繊維では、使用温度域におい
て吸音性能が最も発揮されるようにするため、使用温度
域にガラス転移点を有する高分子を用いている。使用温
度域にガラス転移点を有する高分子としては、具体的に
はポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
の高分子に、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DO
P)、ジブチルフタレート(DBP)、ジイソノニルフ
タレート(DINP)などの可塑剤を添加して、−20
°C〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(Tg)を
移動させたもの、あるいは高分子そのものが−20°C
〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(Tg)を有す
る塩素化ポリエチレン、ポリウレタンなどの高分子など
を挙げることができる。
【0033】尚、高分子の選択に際しては、前記分子内
部における双極子モーメントの量や使用温度域の他、当
該吸音繊維の適用される用途や使用形態に応じて、取り
扱い性、可紡性、入手容易性、温度性能(耐熱性や耐寒
性)、耐候性、価格なども考慮するのが望ましい。
【0034】活性成分とは、前記繊維を構成する高分子
における双極子モーメントの量を飛躍的に増加させる成
分であり、当該活性成分そのものが双極子モーメント量
が大きいもの、あるいは活性成分そのものの双極子モー
メント量は小さいが、当該活性成分を配合することで、
高分子における双極子モーメント量を飛躍的に増加させ
ることができる成分をいう。
【0035】例えば所定の温度条件、音のエネルギーの
大きさとしたときの、高分子11に生じる双極子モーメ
ントの量が、これに活性成分を配合することで、図3に
示すように、同じ条件の下で3倍とか、10倍とかいっ
た量に増加することになるのである。これに伴って、音
のエネルギーが伝わったときの双極子の復元作用による
音のエネルギー消費量も飛躍的に増大することになり、
予測を遥かに超えた吸音性能が生じることになると考え
られる。
【0036】このような作用効果を導く活性成分として
は、例えばN、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプ
トベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスル
フィド(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジ
ル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−
ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BB
S)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スル
フェンアミド(OBS)、N、N−ジイソプロピルベン
ゾチアジル−2−スルフェンアミド(DPBS)などの
メルカプトベンゾチアジル基を含む化合物、
【0037】ベンゼン環にアゾール基が結合したベンゾ
トリアゾールを母核とし、これにフェニル基が結合した
2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,4″,
5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−5′−
メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HPMM
B)、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニ
ル}−ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−{2′
−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェ
ニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HBMPC
B)、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t
−ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール
(2HDBPCB)などのベンゾトリアゾール基を持つ
化合物、
【0038】あるいは、エチル−2−シアノ−3,3−
ジ−フェニルアクリレートなどのジフェニルアクリレー
ト基を含む化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以
上を挙げることができる。
【0039】上述の活性成分の配合量としては、高分子
100重量部に対して10〜200重量部の割合が好ま
しい。例えば活性成分の配合量が10重量部を下回る場
合、双極子モーメントの量を増大させるという活性成分
を配合したことによる十分な効果が得られず、活性成分
の配合量が200重量部を上回る場合には、十分に相溶
しなかったりすることがある。
【0040】尚、前記高分子に配合される活性成分を決
定するに当たり、活性成分と高分子との相溶し易さ、す
なわちSP値を考慮し、その値の近いものを選択すると
良い。
【0041】尚、双極子モーメントの量は、前述の高分
子や活性成分の種類により様々に異なっている。また、
同じ成分を用いたとしても、音のエネルギーが伝わった
ときの温度により、その双極子モーメントの量は変わ
る。また、音のエネルギーの大小によっても、双極子モ
ーメントの量は変わる。このため、吸音繊維として種々
の適用するときの温度や音のエネルギーの大きさなどを
考慮して、そのとき最も大きな双極子モーメント量とな
るように、高分子や活性成分を選択して用いるのが望ま
しい。
【0042】また吸音材料の分野では、一の素材におけ
る吸音性能は、音の種類、すなわち周波数によって様々
に異なることが知られている。この吸音繊維にあって
は、繊維を構成する高分子の種類やこの高分子に配合さ
れる活性成分の種類を適宜変更することで、音の種類に
対応できるようになっている。
【0043】上記の如く活性成分を配合することで、繊
維を構成する高分子における双極子モーメントの量は飛
躍的に増加し、もって優れた吸音特性を発揮するに至る
のであるが、この高分子における双極子モーメントの量
は、図4に示すA−B間における誘電率(ε′)の差と
して表される。すなわち図4に示すA−B間における誘
電率(ε′)の差が大きければ大きいほど、双極子モー
メントの量が大きいということになる。
【0044】さて、図4は誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフである。このグラフに
示すように、誘電率(ε′)と誘電損率(ε″)との間
には、誘電損率(ε″)=誘電率(ε′)×誘電正接
(tanδ)といった関係が成り立っている。
【0045】本発明者は、吸音繊維についての研究を通
して、ここでいう誘電損率(ε″)が高ければ高いほ
ど、吸音性能も高いということを見い出したのである。
この知見に基づいて、上述の吸音繊維を構成する高分子
の誘電損率(ε″)を調べたところ、周波数110Hz
における誘電損率が10以上であるとき、当該吸音繊維
(高分子)は優れた吸音性能を有していることが解っ
た。
【0046】また、吸音材料には、用途によっては広い
周波数領域で吸音特性が発揮されるようにしたいといっ
た要求もある。このような要求に対して本発明の吸音繊
維は、異なる周波数領域に吸音特性を示す活性成分と高
分子とを用いたり、繊維を構成する高分子に異なる周波
数領域に吸音特性を示す複数種の活性成分を配合した
り、あるいは異なる周波数領域に吸音特性を示す複数種
の高分子に、異なる周波数領域に吸音特性を示す複数種
の活性成分を配合したりすることでこれに対応できるよ
うになっている。
【0047】本発明の吸音繊維は、上記繊維を構成する
高分子に活性成分を配合したもの紡糸原料とし、これを
公知の紡糸法を用いることにより得ることができる。ま
たこの吸音繊維は、活性成分を配合した高分子を紡糸原
料とするとともに、従来公知の他の紡糸原料も併用する
ことで、例えば芯鞘型、サイドバイサイド型、海島型、
サンドイッチ型などの複合化された繊維形態も採り得
る。
【0048】本発明の吸音繊維は、例えば障子紙、襖
紙、壁紙、天井用クロス、カーテン、マット、カーペッ
トなどのインテリア用品、車室内における床材や壁材な
どの車両用基材、冷蔵庫や洗濯機などの家電機器におけ
るケーシングやカバー、あるいは建築物における壁材や
床材、エアードームなどの膜面構造物における膜材、道
路や線路の下敷きなどに用いられる土木建築用吸音シー
トなど広範な分野に適用することができる。
【0049】次に、請求項18記載の吸音繊維について
説明する。尚、この吸音繊維を説明するに当たり、活性
成分については請求項1〜17記載の吸音繊維の箇所で
説明した内容と同じであるため、ここでの説明は割愛す
る。
【0050】この吸音繊維は、活性成分を配合した高分
子が繊維の表層部分を構成していることを特徴とするも
のである。この吸音繊維における繊維自体、その繊維原
料、、繊維形態などは任意であり、用途や使用形態に応
じて適宜決定すればよい。
【0051】この繊維の表層部分が活性成分を配合した
高分子によって構成されているのであるが、繊維表層部
分が高分子によって構成されるとは、繊維表面全体が活
性成分を配合した高分子で覆われている状態、あるいは
繊維表面が活性成分を配合した高分子で部分的に覆われ
ている状態をいう。
【0052】繊維表面全体が活性成分を配合した高分子
で覆われている状態としては、例えば吸音繊維が芯鞘型
や海島型の複合繊維であって、その鞘成分や海成分を活
性成分を配合した高分子によって構成したもの、あるい
は従来公知の繊維表面に活性成分を配合した高分子をコ
ーティングしたものなどを挙げることができる。
【0053】繊維表面が活性成分を配合した高分子で部
分的に覆われている状態としては、例えば吸音繊維がサ
イドバイサイド型、海島型、サンドイッチ型の複合繊維
であって、その一のサイドや島成分、一の層を活性成分
を配合した高分子によって構成したもの、あるいは従来
公知の繊維表面に活性成分を配合した高分子を部分的に
付着させたものなどを挙げることができる。
【0054】上記吸音繊維のうち、従来公知の繊維表面
に活性成分を配合した高分子をコーティングしたり、従
来公知の繊維表面に活性成分を配合した高分子を部分的
に付着させたりするものの場合、高分子には請求項1〜
17で示した高分子の他に、例えばエチレン−酢ビ共重
合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリイソプレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体などの高分子、アクリルゴム(AC
R)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、
スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム
(BR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(I
R)、クロロプレンゴム(CR)などのゴム系高分子を
用いることができる。
【0055】この場合、高分子は、エマルジョンの形態
で繊維表面に付与する。具体的には高分子に水、アルコ
ールなどの分散媒、その他必要に応じて分散剤、増粘剤
などを配合し、これをディゾルバー、バンバリーミキサ
ー、プラネタリーミキサー、グレンミル、オープンニー
ダ、真空ニーダなどの従来公知の混合分散機によって分
散混合する。この混合物を従来公知のエアスプレーガ
ン、エアレススプレーガン、刷毛塗りなどの塗布手段を
用いることで繊維表面に付与するのである。
【0056】尚、上記高分子中には異なる周波数領域に
吸音特性を示す複数種の活性成分を配合することもで
き、これにより広い周波数領域で吸音特性が発揮される
ようになる。また、異なる周波数領域に吸音特性を示す
活性成分を配合した複数の高分子を繊維表面に部分的に
付着させたり、異なる周波数領域に吸音特性を示す活性
成分を配合した複数の高分子層で繊維表面を覆ったりす
ることでも、同じく広い周波数領域で吸音特性が発揮さ
れるという効果を得ることができる。
【0057】次に、請求項19記載の吸音糸について説
明する。この吸音糸は、前述の請求項1〜18のいずれ
かに記載の吸音繊維であって、異なる周波数領域に吸音
特性を有する複数の吸音繊維を組み合わせて用いたこと
を特徴とするものである。
【0058】この吸音糸は、フィラメント糸、スパン糸
のいずれの形態も採り得る。フィラメント糸あるいはス
パン糸を構成するフィラメントあるいはステープルの長
さや太さ、数、撚り数は、当該吸音糸の用途や使用状態
を考慮して適宜決定すればよい。
【0059】ここで、異なる周波数領域に吸音特性を有
する複数の吸音繊維を組み合わせるとは、例えば一の吸
音繊維(フィラメントあるいはステープル)に、500
〜1000Hzの周波数領域に吸音特性を有するものを
用い、他の(フィラメントあるいはステープル)に、1
000〜2000Hzの周波数領域に吸音特性を有する
ものを用い、これらを束ねて加撚することで500〜2
000Hzの周波数領域に吸音特性を有する糸とした
り、あるいは500〜1000Hzの周波数領域に吸音
特性を有するものを用い、他の(フィラメントあるいは
ステープル)に、1000〜2000Hzの周波数領域
に吸音特性を有するものを用い、さらに他の(フィラメ
ントあるいはステープル)に、2000〜3000Hz
の周波数領域に吸音特性を有するものを用い、これらを
束ねて加撚することで500〜3000Hzの周波数領
域に吸音特性を有する糸としたりすることをいう。
【0060】またこの吸音糸は、吸音繊維以外に、用途
に応じて高強度繊維、難燃性繊維、抗菌性繊維、脱臭繊
維などの機能性繊維を含めて、多機能化を計ることもで
きる。
【0061】次に、請求項20記載の吸音繊維体につい
て説明する。この吸音繊維体は、前述の請求項1〜18
のいずれかに記載の吸音繊維であって、異なる周波数領
域に吸音特性を有する複数の吸音繊維を組み合わせて用
いたことを特徴とするものである。
【0062】この吸音繊維体は、前記吸音繊維を用いて
布、不織布、紙といったシート形態に加工したものの
他、ブロック状、板状、球状、ハニカム状、プリーツ状
など、用途に応じた任意の形態を採り得る。またこの吸
音繊維体は、例えば不織布や紙に加工する場合、前記吸
音繊維をそのまま用いて加工し、布の場合には、まず前
記吸音繊維を用いて吸音糸とした上でこれを織成または
編成するといった具合に、用途や使用形態に応じて吸音
繊維のまま、または吸音糸として、あるいは吸音繊維と
吸音糸とを組み合わせて用いることで構成される。
【0063】ここで、異なる周波数領域に吸音特性を有
する複数の吸音繊維を組み合わせるとは、例えば布の場
合、500〜1000Hzの周波数領域に吸音特性を有
する吸音繊維と、1000〜2000Hzの周波数領域
に吸音特性を有する吸音繊維とを用い、これらを束ねて
加撚することで500〜2000Hzの周波数領域に吸
音特性を有する糸として、この糸を用いて織成または編
成することにより得られる500〜2000Hzの周波
数領域に吸音特性を有する織物や編物としたり、500
〜1000Hzの周波数領域に吸音特性を有する吸音繊
維を用いた糸を経糸とし、1000〜2000Hzの周
波数領域に吸音特性を有する吸音繊維を用いた糸を縦糸
として、これらを織成することにより得られる織物とし
たり、あるいは500〜1000Hzの周波数領域に吸
音特性を有する吸音繊維を用いた糸と、1000〜20
00Hzの周波数領域に吸音特性を有する吸音繊維を用
いた糸と、2000〜3000Hzの周波数領域に吸音
特性を有する吸音繊維を用いた糸を用い、これらを編成
することで500〜3000Hzの周波数領域に吸音特
性を有する編物としたりすることをいう。
【0064】一方、不織布の場合は、繊維をそのまま利
用するので、異なる周波数領域に吸音特性を有する複数
の吸音繊維を組み合わせるとは、500〜1000Hz
の周波数領域に吸音特性を有する吸音繊維と、1000
〜2000Hzの周波数領域に吸音特性を有する吸音繊
維とからなる繊維ウェブを作製し、これら繊維間を結合
させることで500〜2000Hzの周波数領域に吸音
特性を有する不織布としたり、500〜1000Hzの
周波数領域に吸音特性を有する吸音繊維と、1000〜
2000Hzの周波数領域に吸音特性を有する吸音繊維
糸と、2000〜3000Hzの周波数領域に吸音特性
を有する吸音繊維とで繊維ウェブを作製し、これら繊維
間を結合させるとで、500〜2000Hzの周波数領
域に吸音特性を有する不織布としたりすることをいう。
【0065】紙も不織布の場合と同様に、異なる周波数
領域に吸音特性を有する複数の吸音繊維を用いることで
所望の周波数領域に吸音特性を有する紙を得ることがで
きる。
【0066】またこの吸音繊維体は、吸音繊維以外に、
用途に応じて高強度繊維、難燃性繊維、抗菌性繊維、脱
臭繊維などの機能性繊維を含めて、多機能化を計ること
もできる。
【0067】またこの吸音繊維体は、用途や使用形態に
よっては、例えば他の繊維シートと貼り合わせた複合体
としたり、合成樹脂フィルムや段ボール、木板、あるい
は金属板と貼り合わせた複合体としたりして用いること
もできる。
【0068】
【実施例】塩素化ポリエチレンにDCHBSAを配合
し、この配合物を繊維原料として押し出し紡糸用紡糸機
に投入する。尚、塩素化ポリエチレンとDCHBSAの
配合割合(重量部)は、100/0(比較例)、100
/100(実施例)とした。また、紡糸機のスクリュー
径は25mm、ノズル径は1mm、ノズル温度は130
°Cとした。押し出された繊維を0.4mmの繊維径と
なるように延伸し、延伸後40mmの長さに切断した。
【0069】次いでこの繊維をポリビニルアルコール1
%水溶液を入れた容器中に漬けて攪拌し、均一になった
ところでポリビニルアルコール1%水溶液を捨て、容器
底部に敷いたメッシュ上に3次元に絡合した試験片(不
織布)を得た。
【0070】得られた実施例及び比較例の試験片につい
て誘電正接(tanδ)、誘電損率(ε″)及び誘電率
(ε′)を測定した。その結果を表1に示した。
【0071】
【0072】またこれらの試験片について、吸音率
(%)を測定した。この結果を図5に示した。尚、吸音
率(%)の測定は、BアンドK社製垂直入射吸音率測定
装置(JIS NoA1405に規定)を用い、各試験
片は厚みが20mmで、φ29mmのものとφ100m
mのものとを用意した。
【0073】図5から、塩素化ポリエチレンにDCHB
SA未配合の吸音繊維からなる比較例の試験片の吸音率
と、塩素化ポリエチレンに活性成分としてDCHBSA
を配合してなる吸音繊維からなる実施例の試験片の吸音
率との間には2〜35%の差があり、特に両者の周波数
2000〜6300Hzの間での差は大きく、DCHB
SAの配合により吸音性能が著しく向上することが確認
された。
【0074】
【発明の効果】請求項1〜17記載の吸音繊維は、繊維
を構成する高分子に活性成分が配合されたことで、当該
吸音繊維における双極子モーメント量はきわめて大きく
なり、この結果、予測を遥かに超えた優れた吸音性能が
発揮されるようになっている。
【0075】またこの吸音繊維は、繊維自体が優れた吸
音性能を有していることから、従来の繊維を素材とした
吸音材料のように、厚さを厚くしたり、繊維径を太くし
たり、繊維長を長くしたりするなど、単位重量当たりの
表面積を大きくしなくても、高性能な吸音材料を得るこ
とができる。
【0076】またこの吸音繊維にあっては、繊維を構成
する高分子中に、異なる周波数領域に吸音特性を有する
複数の活性成分を配合することで、用途に応じて広い周
波数領域で吸音特性が発揮されるようにすることができ
る。
【0077】請求項18記載の吸音繊維にあっては、請
求項1〜17のいずれかに記載の吸音繊維であって、高
分子が繊維の表層部分を構成しているので、吸音性能を
発揮する高分子部分に空気伝播音(音のエネルギー)が
伝わり易く、より効果的な吸音がなされる。
【0078】請求項19記載の吸音糸にあっては、請求
項1〜18のいずれかに記載の吸音繊維であって、異な
る周波数領域に吸音特性を有する複数の吸音繊維を組み
合わせて用いているので、一本の糸ではあるが所望の周
波数領域に優れた吸音特性を有する糸を得ることができ
る。
【0079】請求項20記載の吸音繊維体にあっては、
請求項1〜18のいずれかに記載の吸音繊維であって、
異なる周波数領域に吸音特性を有する複数の吸音繊維を
組み合わせて用いたことので、所望の周波数領域に優れ
た吸音特性を有する繊維体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高分子における双極子を示した模式図。
【図2】音のエネルギーが伝わったときの高分子におけ
る双極子の状態を示した模式図。
【図3】活性成分が配合されたときの高分子における双
極子の状態を示した模式図。
【図4】高分子における誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフ。
【図5】実施例及び比較例の試験片の各周波数における
吸音率を示したグラフ。
【符号の説明】
11・・・高分子 12・・・双極子

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維を構成する高分子中に、同高分子に
    おける双極子モーメント量を増加させる活性成分が配合
    されていることを特徴とする吸音繊維。
  2. 【請求項2】 前記高分子が、ポリ塩化ビニル、塩素化
    ポリエチレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ塩化ビ
    ニリデン、ポリアクリロニトリル、セルロースなどの極
    性高分子よりなることを特徴とする請求項1記載の吸音
    繊維。
  3. 【請求項3】 前記高分子が使用温度域にガラス転移点
    を有する高分子であることを特徴とする請求項1記載の
    吸音繊維。
  4. 【請求項4】 前記活性成分が前記繊維を構成する高分
    子100重量部に対して10〜200重量部の割合で配
    合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の吸音繊維。
  5. 【請求項5】 前記活性成分が、メルカプトベンゾチア
    ジル基を含む化合物の中から選ばれた1種若しくは2種
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の吸音繊維。
  6. 【請求項6】 前記メルカプトベンゾチアジル基を含む
    化合物が、N、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
    2−スルフェンアミドであることを特徴とする請求項5
    記載の吸音繊維。
  7. 【請求項7】 前記メルカプトベンゾチアジル基を含む
    化合物が、2−メルカプトベンゾチアゾールであること
    を特徴とする請求項5記載の吸音繊維。
  8. 【請求項8】 前記メルカプトベンゾチアジル基を含む
    化合物が、ジベンゾチアジルスルフィドであることを特
    徴とする請求項5記載の吸音繊維。
  9. 【請求項9】 前記活性成分が、ベンゾトリアゾール基
    を持つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以上で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    吸音繊維。
  10. 【請求項10】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,
    4″,5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−
    5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾールであるこ
    とを特徴とする請求項9記載の吸音繊維。
  11. 【請求項11】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニ
    ル}−ベンゾトリアゾールであることを特徴とする請求
    項9記載の吸音繊維。
  12. 【請求項12】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−
    5′−メチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾー
    ルであることを特徴とする請求項9記載の吸音繊維。
  13. 【請求項13】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t
    −ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾールで
    あることを特徴とする請求項9記載の吸音繊維。
  14. 【請求項14】 前記活性成分が、ジフェニルアクリレ
    ート基を持つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の吸音繊維。
  15. 【請求項15】 前記ジフェニルアクリレート基を持つ
    化合物が、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニル
    アクリレートであることを特徴とする請求項14記載の
    吸音繊維。
  16. 【請求項16】 周波数110Hzにおける誘電損率が
    10以上であることを特徴とする請求項1〜15のいず
    れかに記載の吸音繊維。
  17. 【請求項17】 繊維を構成する高分子中に、異なる周
    波数領域に吸音特性を有する複数の活性成分が配合され
    ていることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記
    載の吸音繊維。
  18. 【請求項18】 請求項1〜17のいずれかに記載の吸
    音繊維であって、高分子が繊維の表層部分を構成してい
    ることを特徴とする吸音繊維。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18のいずれかに記載の吸
    音繊維であって、異なる周波数領域に吸音特性を有する
    複数の吸音繊維を組み合わせて用いたことを特徴とする
    吸音糸。
  20. 【請求項20】 請求項1〜18のいずれかに記載の吸
    音繊維であって、異なる周波数領域に吸音特性を有する
    複数の吸音繊維を組み合わせて用いたことを特徴とする
    吸音繊維体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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