JPH10159853A - 耐フレッティング損傷性に優れた摺動部材、支持部材及びこれらの組合せ - Google Patents

耐フレッティング損傷性に優れた摺動部材、支持部材及びこれらの組合せ

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JPH10159853A
JPH10159853A JP8322625A JP32262596A JPH10159853A JP H10159853 A JPH10159853 A JP H10159853A JP 8322625 A JP8322625 A JP 8322625A JP 32262596 A JP32262596 A JP 32262596A JP H10159853 A JPH10159853 A JP H10159853A
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connecting rod
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sliding
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Katsuyuki Hashizume
克幸 橋爪
Takashi Tomikawa
貴志 冨川
Akira Yamada
山田  晃
Daisuke Fukuda
大輔 福田
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Taiho Kogyo Co Ltd
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    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/22Internal combustion engines

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンロッドボア面とすべり軸受裏金背面の間
ようにフレッティングが起こり易く、損傷が起こる摺動
部材、支持部材などの耐久性を高める。 【解決手段】 裏金の背面20及び/又はコンロッドボ
ア面21に4〜15μmRzの微小粗さを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、すべり軸受、ブシ
ュなどの摺動部材及びこれらを支持するコンロッドなど
の支持部材、ならびにこれらの組合せに関するものであ
り、より詳しく述べるならばすべり軸受の背面と接触す
るコンロッドなどの支持部材の表面と該裏面の間で生じ
るフレッティング損傷に対する耐損傷性にすぐれたすべ
り軸受及び/又はコンロッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、主としてエンジンのコンロッドに
組み込まれるすべり軸受を例にとって従来技術を説明す
る。図1はエンジンのクランクシャフト、コンロッド及
びすべり軸受の組立て図であり、すべり軸受は1対の半
割り円形状のいわゆるメタル1a,1bが2本のボルト
2によりコンロッド3の大端部に固定されてなる。メタ
ル1a,1bの内面はすべり軸受合金からなる摺動面を
構成し、クランクシャフト4を回転自在に保持してい
る。
【0003】現在、エンジンの性能向上のためにコンロ
ッドを軽量化することが試行されているが、この対策と
しては熱間鍛造材などの高強度材料を使用して重量を減
らすことが一般的に検討され、またレーシングカー用エ
ンジンなどについてはアルミニウムやチタンなどの軽合
金の使用も検討されている。さらに将来的には一般のエ
ンジンにもこれら軽金属が使用される可能性がある。
【0004】従来の裏金は炭素鋼圧延鋼板、合金鋼圧延
鋼板を半円形に成形したものであり、裏金背面の粗さは
3.0μmRz以下となっていた。また、コンロッドの
ボア面も研磨により粗さが2μmRz以下となってい
た。
【0005】すべり軸受をコンロッドに組み付けた後は
裏金の背面はコンロッド大端部の内面、すなわちボア面
と密着するが、分離不能に接着しているのではないの
で、ピストンの往復動に伴う大端部の変形により数μm
〜数十μmのすべりが起こり、この際、組付け時の避け
られない不均一締付け力により局部的に密着圧力が高く
なっている状態で大きなすべりが起こると、軸受の裏金
背面とコンロッドボア面との間のフレッティングによ
り、背面と支持部表面との凝着によるむしれ、摩耗及び
疲労に伴って損傷が発生することがある。以上、すべり
軸受について説明したが、裏金背面を一部で支持部材に
固定し、その他の部分では僅かな間隙をもって密着して
いるブシュなどでも同様にフレッティングの問題が起こ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するた
めに、従来は、裏金の材質を高炭素鋼などの高強度材料
に代えて対応してきた。しかし強度向上ではフレッティ
ング損傷を十分に防止できなかった。これは、フレッテ
ィングは、コンロッドの軽量化に伴って剛性が低下した
コンロッドのボア面と、局部的高応力状態で接触してい
る裏金と間で摩擦と衝突が繰り返されることにより進行
しており;コンロッドの破壊強度は高いが剛性が低い
と、コンロッドは単純な引張りもしくは圧縮に対しては
強いが、局部的高応力状態では変形し易くなるので、コ
ンロッドのボア面は真円からかなり変形し、これと衝突
する裏金は複雑なかつ大きな繰返し応力にさらされるこ
とと、関連すると考えられる。このような状況では裏金
の強度をある程度高めてもフレッティング損傷を十分に
抑えることはできず、軸受の割れやコンロッドの折損が
起こっていた。これに対するコンロッド側の対策として
は折損の始点となり易い場所に肉盛りをして剛性を高め
るという軽量化に反することも行われていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述のような
フレッティング損傷に対して耐久性があるすべり軸受な
どの摺動部材及び/又はこの支持部材を提供することを
目的とするものであって、従来のすべり軸受の裏金背面
及びコンロッドのボア面の粗さが小さく平滑性が良好で
あることが、上記したフレッティング損傷の原因である
ことを究明し、以下の発明を完成した。すなわち、本発
明は、裏金の表面にすべり軸受合金を接着してなり、背
面側で支持部材に組み付けられる摺動部材の裏金の背面
及び前記支持部の表面の少なくとも一方に4〜15μm
Rzの微小粗さを形成することにより耐フレッティング
損傷性に向上させることを特徴とするものである。本発
明の第一の実施態様は、裏金の背面に4〜15μmRz
の微小粗さを形成した摺動部材であり、第二の実施態様
は支持部材の表面側に4〜15μmRzの微小粗さを形
成した支持部材であり、本発明の第三の実施態様は、前
記裏金の背面及び支持部材の表面の少なくとも一方に4
〜15μmRzの微小粗さを形成した摺動部材と支持部
材の組合せである。以下本発明をすべり軸受を例にとっ
て詳しく説明する。
【0008】まず、軸受裏金の背面に微小凹凸を形成す
る本発明の第一の実施態様について説明する。図2は、
組付け前のすべり軸受10の裏金背面20に形成された
粗さの概念図であり、図3は、組付け後の同様の図面で
ある。裏金背面20に4μmRzより粗い(深い)粗さ
を形成する(図2)と、コンロッド3(図1)への組付
け時に締付け応力が局部的に高くなる部位で、裏金凸部
20aの先端が塑性変形によりつぶされて、裏金とコン
ロッドボア面21が均一に接触するようになる。このよ
うに真実接触部24が均一に分布し、荷重分担が均一に
なる状態では上記したフレッティングが起こっても、接
触面の応力は接触部21aを介して両者20、21にほ
ぼ均一に分布するので、損傷が起こり難くなる。さら
に、エンジン運転中に局部的に応力が高くなると、その
部位に位置する凸部21aがつぶれあるいは折れること
により応力を吸収するので、裏金20のバルク及びコン
ロッドでの破壊までは進行し難い。
【0009】粗さの形態にはいくつか種類があるが、図
4の(a)〜(c)に示す形態に大別される。本発明に
おいてはこれらの何れの形態でも採用できる。後述する
球形粒子によるショットピーニングにより得られる粗さ
の形態は形態は図4の(c)となる。また、粗さは三次
元的に方向性がないものが好ましい。しかし、三次元的
方向性を有する粗さでも裏金背面と支持部面が合わさっ
た場合、粗さの方向が交差するなら問題はない。その一
例を図5に示す。図5において実線25は裏金の粗さの
山又は谷の方向であり、点線26は支持部の粗さの凸部
が提する方向であり、これらの方向25、26は交差し
ているために、上述した凸部のつぶれが摺動面で均一に
起こる
【0010】図3にはコンロッドのボア面21は、粗さ
は従来と同様に研磨により2〜3μm程度の凹凸となっ
ているが、説明を簡単にするために、平坦面として描か
れている。この粗さRzが4μm以上になると第三の実
施態様に該当する。本発明の第二の実施態様は前段落
[0007]の説明において、図2がコンロッドボア面
となる場合である。したがって前段落の説明が第二の実
施態様に該当する。またこの実施態様では裏金表面は従
来と同様に1μm程度の粗さRzをもっており、比較的
平坦となる。
【0011】図6は本発明の第三の実施態様における裏
金背面20及びコンロッド12のボア面21の粗さ(R
z=4〜15μm)の一例を示している。この実施態様
ではそれぞれの凸部20a,21aが相手材からの圧力
を受けてつぶれ、図7に示すように真実接触部24が多
数作られる。ここでいずれか一方の粗さRzが15μm
を超えると、裏金がつぶされた隙間による軸受クリアラ
ンスの増大により異音などが発生するために上述の粗さ
範囲とする必要がある。その他の点は段落[0007]
の説明との重複を避けるために省略するので、この説明
を参照されたい。
【0012】さらに、凹部22は、平面形態がストライ
プ状ではなく互いに分離した穴状であると、油溜りとし
ての機能をもつので、潤滑油を接触部に供給して摩擦力
を下げる効果もある。
【0013】以上のような効果を発揮するためには微細
粗さはRzで4〜15μmの範囲にあることが必要であ
る。粗さRzが4μm未満では従来技術について説明し
たようにフレッティング損傷が起こり易い。これは細か
い衝突による複雑な応力が粗さの凸部により吸収されず
に凸部の基底面より内部のバルクに伝播し、材料の破壊
を起こし易いからである。一方15μmを超えると軸受
クリアランスの増大による異音の発生などを招き易い。
さらに相手材に微細粗さを形成しない第一及び第二の実
施態様では、相手材の粗さRzは微細粗さを形成する部
材未満である必要がある。この条件は最大粗さRzにつ
いて該当するが、その他粗さ表示例えば平均粗さRaに
ついては、該当しないことは言うまでもない。
【0014】また、真実接触部24(図3、7)の数を
ある程度以上とするためには、最大粗さをもつ凸部20
aとほぼ同じ高さのピーク20a′(図2)は粗さ測定
方向の二乗平均平方根波長で25μm以上を超えないこ
とが好ましい。上述の説明から分かる通り、本発明の粗
さは部品組付け前の粗さである。部品使用中及び使用後
は図3、7に示すように、耐フレッティング損傷性が優
れた顕著な表面構造が作られるが、この表面構造は粗さ
Rzで特徴づけることはできない。また、油溜り効果を
もつ粗さは任意の二方向で測定してRzで4〜15μm
の範囲にあることが必要である。
【0015】上記した粗さは微細ショットブラスト、放
電加工、溶射、肉盛りなどにより形成することができ
る。通常の裏金鋼板の裏面に全面にショットブラストな
どを連続的に施すことにより所定の粗さを効率的に形成
することができる。裏金の材質は通常の圧延鋼材(SP
CC)で十分であり、逆に高強度材料では凸部がつぶれ
難いので好ましくはない。しかし組付け時の締付け力を
大きく取れる場合は高強度材料を使用してもよい。ま
た、所定粗さは裏金背面の全面に形成することが効率的
でありしかもフレッティング損傷防止効果が確実に得ら
れるが、コンロッドボア面との接触が起こり易い場所は
統計的に解析できるので、その部分のみに形成してもよ
い。
【0016】上記以外の摺動部材の構造、例えば軸受合
金の種類、軸受層の種類・数や厚さは制限がない。続い
て、実機による実験例により本発明をさらに説明する。
【0017】
【実施例】実施例及び比較例で使用したすべり軸受は以
下のとおりであった。 (1)裏金:圧延鋼材(SPCC)、厚さ1.48m
m,粗さRz1μm (2)軸受構造:裏金側から摺動面に向かって順次以下
の層を形成 (a)ケルメット:厚さ200μm (b)Niめっき:厚さ2μm (c)Pb−Sn−In系オーバレイめっき:厚さ16
μm 上記すべり軸受を1600ccの4気筒ガソリンエンジ
ンのコンロッドの大端部に8個組み付け、7800rp
m,全負荷の条件で100時間運転した。
【0018】実施例1 図8(表1)に示すブラスト処理を裏金背面に施した左
記の供試品をエンジンに組付け、上記試験条件で試験行
い、50時間から10時間刻みでフレッティング損傷の
状況を確認した。判定はフレッティング疲労によるクラ
ックの見いだされた時間、及び50H,100Hの損傷
の状況を下記判定で評価した。 合計得点=Σ気筒数×点数 点数は: クラック発生 0点 凝着大 1点 凝着小 2点 凝着なし 3点 により計算した。
【0019】試験結果を図9(表2)に示す。
【0020】比較例1 前記裏金の背面粗さのままのすべり軸受を用いて実機試
験を50時間行った。その後すべり軸受とコンロッドを
エンジンから取りはずし、裏金背面とコンロッドのボア
面を十分に洗浄した後肉眼で観察したところアッパー側
コンロッド6箇所全部で損傷が発生しておりかつ2個に
はクラックが認められた。したがって、フレッティング
損傷が進行し、運転をさらに継続するとコンロッドの折
損に至るものと判断された。また裏金背面の粗さRzは
組み付け前と殆ど差が認められなかった。
【0021】実施例2 裏金の背面に下記条件のショットブラストを施して、粗
さRzを7.5μmとした。 (イ)ショット粒子:(硬質ガラス、粒径120〜18
0μm) (ロ)投射速度:120m/sec 図10には裏金背面の表面輪郭を解析した図形を示す。
図中28がショットブラスト直後の表面の輪郭である。
実機試験を50時間行っても異常は認められなかった。
この時点で運転を中止して、すべり軸受及びコンロッド
をエンジンから取りはずし、裏金背面及びコンロッドの
ボア面を十分に洗浄して肉眼で観察したところ、割れ、
傷などは観察されなかった。また裏金背面の粗さRzを
測定したところ6.1μmとなり、エンジンへの組付け
及び運転により粗さの凸部がつぶされていることが確認
された。この粗さ測定から予測される運転中のコンロッ
ドの位置を斜線で示した。
【0022】
【発明の効果】
(1)コンロッドの軽量化に伴い発生するフレッティン
グ損傷を簡単な手法により確実に防止することができ
る。従来の裏金高強度化対策ではコストが高くなるのみ
ならず曲げなどの加工性が犠牲にされており、しかも十
分にフレッティング損傷を防止することはできなかった
が、本発明によるとこのような点は全て解決できる。 (2)粗さの凹部を油溜りとすると(請求項2、4、
6)さらに耐損傷性が高められる。 (3)コンロッドの肉盛りなどが不必要になるので、コ
ンロッドに余計な重量を付加することがなくなり、軽量
コンロッドの性能を十分に活用することができる。 (4)通常のコンロッドについてもエンジン運転条件が
過酷な場合は本発明を適用することによりフレッティン
グ損傷を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エンジンのコンロッドとすべり軸受の部分を
示す図である。
【図2】 エンジンへの組み付け前のすべり軸受の裏金
背面の粗さを示す概念図である。
【図3】 エンジンへの組み付け後のすべり軸受とコン
ロッドボア面との接触状態を示す概念図である。
【図4】 粗さの模式図である。
【図5】 方向性ある粗さの考査を説明する模式図であ
る。
【図6】 エンジンへの組み付け前のすべり軸受の裏金
背面及びコンロッドのボア面の粗さを示す概念図であ
る。
【図7】 エンジンへの組み付け後のすべり軸受の裏金
背面及びコンロッドのボア面の粗さを示す概念図であ
る。
【図8】 すべり軸受背面の粗さ及びその形成法を示し
た図表(表1)である。
【図9】 フレッティング試験結果を示す図表(表2)
である。
【図10】 本発明実施例で供試されたすべり軸受の裏
金背面の粗さを万能粗さ解析計で解析した図形である。
【符号の説明】
1 すべり軸受 2 ボルト 3 コンロッド 4 クランクシャフト 10 すべり軸受 12 コンロッド 20−裏金背面 20a−裏金凸部 21−コンロッドボア面 22−凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 大輔 愛知県豊田市緑ケ丘3丁目65番地 大豊工 業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏金の表面にすべり軸受合金を接着して
    なり、背面側で支持部材に組み付けられる摺動部材にお
    いて、前記裏金の背面に4〜15μmRzの微小粗さを
    形成したことを特徴とする耐フレッティング損傷性に優
    れた摺動部材。
  2. 【請求項2】 前記裏金背面を直交する二方向で測定し
    た粗さが4〜15μmRzである請求項1記載の耐フレ
    ッティング損傷性に優れた摺動部材。
  3. 【請求項3】 裏金の表面にすべり軸受合金を接着して
    なる摺動部材の背面を支持する支持部材において、前記
    支持部材の表面に4〜15μmRzの微小粗さを形成し
    たことを特徴とする耐フレッティング損傷性に優れた支
    持部材。
  4. 【請求項4】 前記支持部材表面を直交する二方向で測
    定した粗さが4〜15μmRzである請求項3記載の耐
    フレッティング損傷性に優れた支持部材。
  5. 【請求項5】 裏金の表面にすべり軸受合金を接着して
    なり、背面側で支持部材に組み付けられた摺動部材と該
    支持部材の組合せにおいて、前記裏金の背面及び支持部
    材の表面の少なくとも一方に4〜15μmRzの微小粗
    さを形成したことを特徴とする耐フレッティング損傷性
    に優れた摺動部材と支持部材の組合せ。
  6. 【請求項6】 前記裏金背面の粗さの方向及び支持部の
    背面の粗さの方向が交差することを特徴とする耐フレッ
    ティング損傷性に優れた摺動部材と支持部材の組合せ。
  7. 【請求項7】 前記裏金背面を直交する二方向で測定し
    た粗さが4〜15μmRzである請求項5記載の耐フレ
    ッティング損傷性に優れた摺動部材と支持部材の組合
    せ。
  8. 【請求項8】 前記支持部材表面を直交する二方向で測
    定した粗さが4〜15μmRzである請求項5記載の耐
    フレッティング損傷性に優れた摺動部材と支持部材の組
    合せ。
JP8322625A 1996-12-03 1996-12-03 耐フレッティング損傷性に優れた摺動部材、支持部材及びこれらの組合せ Pending JPH10159853A (ja)

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