JPH10159700A - ノッキング検出システム - Google Patents

ノッキング検出システム

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Publication number
JPH10159700A
JPH10159700A JP33514796A JP33514796A JPH10159700A JP H10159700 A JPH10159700 A JP H10159700A JP 33514796 A JP33514796 A JP 33514796A JP 33514796 A JP33514796 A JP 33514796A JP H10159700 A JPH10159700 A JP H10159700A
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JP
Japan
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voltage
knocking
ignition
current
primary coil
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Application number
JP33514796A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Inagaki
浩 稲垣
Shigeru Miyata
繁 宮田
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパークプラグを用いたノッキング検出シス
テムにおいて、そのノッキング検出精度を高めることが
できるシステムを提供する。 【解決手段】 ノッキング検出システム1は、下記の要
件を含んで構成される。 スパークプラグ2:内燃機関に取り付けられる。放
電遮断手段5:スパークプラグ2の電極間において、点
火用火花放電が開始されてから所定時間経過後に、それ
ら電極間に該火花放電を打ち消す向きの電圧を印加す
る。検出用電圧印加手段12:スパークプラグ2に検
出用電圧を印加する。イオン電流情報検出手段8:検
出用電圧の印加により電極間に発生するイオン電流の情
報又は該イオン電流のレベルを反映した情報を検出す
る。ノッキング判別手段10:その検出されたイオン
電流の情報に基づいて、内燃機関におけるノッキングの
発生の有無を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関で発生す
るノッキングを検出するシステムに関し、特に内燃機関
で発生するノッキングを、スパークプラグの電極間のイ
オン電流に基づいて検出するノッキング検出システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関で発生するノッキングの
検出方式としては、ノッキングに伴う振動を圧力センサ
等による専用の検出装置を用いて検出する方法のほか、
内燃機関に取り付けられたスパークプラグを利用して検
出する方法が、例えば特開昭57−46156号、特開
昭58−7536号あるいは特開平5−215059号
等の各公報に開示されている。これは、スパークプラグ
の電極間に着火用の火花放電が生じていないときに、そ
れら電極に上記火花放電発生のための臨界電圧よりも低
い検出用電圧を印加して該火花ギャップにイオン電流を
生じさせ、内燃機関内でノッキングが発生したときに、
その衝撃波により上記イオン電流が変動することを利用
してその検出を行うものである。この方式によれば、ス
パークプラグを流用してノッキングが検出できるので、
ノッキング検出用のセンサを別途設ける必要がなくなる
利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ス
パークプラグを用いてノッキングを検出する方式は、圧
力センサ等を用いる方式に比べてノッキングの検出率が
やや劣る欠点がある。例えば、図6に示すように、電極
間に火花放電が生じている場合はノッキング検出用のイ
オン電流を発生できないため、該火花放電中にノッキン
グが発生した場合は、その検出が原理的に不能となる場
合がある。換言すれば、火花放電終了後にイオン電流を
発生させてノッキングを検出しようとしても、火花放電
中にノッキングがすでに終了しているために検出不良と
なる問題があるのである。
【0004】このような検出不良は、高速運転時などエ
ンジンの回転数が高くなった場合に特に起こりやすくな
る。すなわち、エンジンの回転数が高くなると1サイク
ル当りに吸入される燃料混合気の量が増大するので、単
位体積当りの圧縮混合気に着火するための火花放電エネ
ルギーも高くしなければならない。その結果、スパーク
プラグに印加すべき放電電圧も高く設定する必要が生ず
るが、放電電圧を高くすれば放電の持続時間も長くな
り、ノッキングが火花放電中に終了してしまう確率が増
大して検出不良が起こりやすくなる。
【0005】本発明の課題は、スパークプラグを用いた
ノッキング検出システムにおいて、そのノッキング検出
精度を高めることができ、ひいては高速運転時等におい
ても高精度でノッキングを検出できるシステムを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上述の課
題を解決するために本発明のノッキング検出システム
は、内燃機関のスパークプラグにおいて、その電極間に
点火用火花放電が開始されてから所定時間経過後に、そ
れら電極間に印加される高電圧を降圧して該点火用火花
放電を途中で強制的に遮断するとともに、その点火用火
花放電の遮断後に、該点火用火花放電を生じさせるのに
必要な電圧よりも低い検出用電圧を印加することにより
電極間にイオン電流を発生させ、所定の検出手段が検出
するそのイオン電流の情報又は該イオン電流のレベルを
反映した情報(イオン電流情報)に基づいて前記内燃機
関で発生するノッキングを検出することを特徴とする。
【0007】本発明者らは、内燃機関で使用されている
着火用火花の発生パターンを詳細に検討した結果、発生
する火花の持続時間はその全体が混合気への着火に使用
されているわけではなく、放電開始後のごく短い時間の
みであることに着目して本発明を完成するに至ったので
ある。すなわち、混合気への着火に必要十分な所定時間
だけ火花放電を持続させ、その後は電極間に印加される
高電圧を降圧しこれを途中で強制的に遮断してしまうこ
とで、混合気への着火は支障なく行いつつも火花放電の
持続時間は短くできるので、該火花放電中にノッキング
が発生してこれが検出できなくなる確率が低くなり、結
果としてノッキングの検出精度を高めることができ、特
に、従来火花放電の持続時間が長くなりがちな高速回転
時においても、ノッキングの検出を精度よく行うことが
できるようになる。
【0008】上記ノッキング検出システムは、下記の要
件を含むものとして構成できる。 スパークプラグ:内燃機関に取り付けられる。 放電遮断手段:スパークプラグの電極間において、点
火用火花放電が開始されてから所定時間経過後に、それ
ら電極間の火花放電を遮断する。 検出用電圧印加手段:スパークプラグに検出用電圧を
印加する。 イオン電流情報検出手段:検出用電圧の印加により電
極間に発生するイオン電流の情報又は該イオン電流のレ
ベルを反映した情報(イオン電流情報)を検出する。 ノッキング判別手段:その検出されたイオン電流情報
に基づいて、内燃機関におけるノッキングの発生の有無
を判別する。
【0009】また、上記ノッキング検出システムは、具
体的には電源が接続される一次コイルと、スパークプラ
グが接続される二次コイルとを備え、一次コイルに流れ
る電流を遮断することにより、二次コイル側のスパーク
プラグの電極間に、放電用の高電圧を発生させるイグニ
ッションコイルを含むものとして構成できる。さらにノ
ッキング検出システムは、イグニッションコイルの一次
コイルに対する通電回路を開閉するためのスイッチ手段
と、スイッチ手段を閉状態として一次コイルに通電し、
その後該スイッチ手段を開状態として一次コイルに流れ
る電流を遮断することにより、スパークプラグの電極間
に点火用火花放電を開始さるとともに、その点火用火花
放電が開始されてから所定時間経過後に、スイッチ手段
を再び閉状態として一次コイルに再通電を行うスイッチ
制御手段とを備え、放電遮断手段は、一次コイルへの再
通電により、二次コイルに生じた高電圧を降圧し、それ
によって該点火用火花放電を途中で強制的に遮断するも
のとして構成することができる。すなわち、この場合に
は放電遮断手段は、イグニッションコイルの一次側のス
イッチ動作のみで放電遮断を行うものとして、単純に構
成することができる。
【0010】次に、検出用電圧印加手段は、イグニッシ
ョンコイルとは別途設けられた検出用電圧発生手段を備
えたものとすることができる。この場合、該検出用電圧
発生手段は、スイッチ制御手段による点火用火花放電の
遮断後において、イグニッションコイルの二次コイルを
介してスパークプラグの電極に検出用電圧を印加するも
のとして構成される。検出用電圧発生手段は、例えばイ
グニッションコイルと同様の構造を有する昇圧コイル機
構(すなわち、一次コイルへの通電・遮断により二次コ
イルにパルス状の検出用電圧を発生させるもの)で構成
することができる。一方、検出用電圧印加手段は、自動
車用バッテリーとは別に設けられた9専用の電池により
構成してもよい。この場合該電池は、イグニッションコ
イルの二次コイルを介してスパークプラグの電極に、検
出用電圧を常時印加するものとして構成することができ
る。
【0011】また、スイッチ手段は、一次コイルと直列
に接続されたトランジスタを含むものとすることができ
る。具体的には該トランジスタは、ベース入力レベルに
応じてそのエミッタ−コレクタ間電流がオン・オフされ
ることにより一次コイルへの通電を開閉するものとして
構成することができる。これにより、スイッチングが無
接点式となって電食等の問題が生じにくくなり、確実に
精度良くスイッチングすることができる。
【0012】また、上記システムには、一次コイルへの
再通電が開始された後、その通電電流レベルを漸減させ
る電流制御手段を設けることができる。すなわち、スパ
ークプラグに生ずる高圧の火花放電を打ち消すために
は、一次コイル側に比較的大電流で再通電を開始しなけ
ればならないが、大電流の通電状態を長時間持続すると
トランジスタが抵抗発熱してその寿命が低下してしまう
ことが懸念される。そこで、上記電流制御手段により、
再通電が開始された後、その通電電流レベルを漸減させ
るようにすればトランジスタの抵抗発熱が抑制され、上
記問題を解消することができる。
【0013】次に、スイッチ制御手段は、所定時間のパ
ルス電圧をトランジスタのベースに入力することによ
り、該トランジスタをオン状態として一次コイルへの再
通電を開始するものとして構成することができる。この
場合、電流制御手段は、トランジスタのベースに対する
パルス電圧の入力経路から分岐して設けられ、該パルス
電圧印加による電荷を蓄積するとともにその充電レベル
に応じた電圧をトランジスタのベースに印加するコンデ
ンサと、上記入力経路に対しコンデンサと並列に接続さ
れて、該コンデンサからの電荷を所定の時定数で放電す
る抵抗器とを有し、コンデンサからの電荷の放電に伴
い、トランジスタのベースへの入力電圧を漸減させ、そ
れによって一次コイルへの通電電流レベルを漸減させる
ようにするものとして構成することができる。このよう
にすれば、電流制御手段をコンデンサと抵抗器との組合
せにより極めて簡単に構成することができ、通電電圧レ
ベルの制御も、各素子のキャパシタンス及び抵抗値等の
調整により簡単に行うことができる。
【0014】また、本発明のノッキング検出システムに
は、内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、そ
の回転数検出手段が検出する内燃機関の回転数が予め定
められた値に到達した場合に、放電遮断手段に対し、ス
パークプラグの電極間の電圧を降圧させる遮断制御手段
とを備えることができる。これにより、内燃機関が設定
値以上の高速で回転している場合のノッキングの検出精
度を高めることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例を参照して説明する。図1は、本発明の
一実施例たるノッキング検出システム(以下、単にシス
テムともいう)1の電気的な構成をブロック図とともに
示している。該システム1は、内燃機関としてのエンジ
ンに取り付けられるスパークプラグ2、イグニッション
コイル3、スイッチ手段としてのパワートランジスタ
(以下、単にトランジスタともう)5、電流制御回路
7、イオン電流検出部(イオン電流情報検出手段)8、
マイクロプロセッサ10等により構成されている。
【0016】イグニッションコイル3は、電源12が接
続される一次コイル3aと、スパークプラグ2が接続さ
れる二次コイル3bとを備え、一次コイル3aの電源1
2とは反対側にはトランジスタ5のコレクタCが、また
二次コイル3bのスパークプラグ2とは反対側にはイオ
ン電流検出部8がそれぞれ接続されている。トランジス
タ5は、エミッタEが接地されるとともに、ベースBに
はマイクロプロセッサ10からダイオード35を介して
入力経路Aが接続される一方、同じくマイクロプロセッ
サ10からダイオード36及び電流制御回路7を介して
入力経路Bが接続されている。また、一次コイル3aへ
の通電回路15は、トランジスタ5のベースBに入力さ
れる信号に基づいて開閉される。この場合、点火用高電
圧の発生のための信号はマイクロプロセッサ10のI/
Oポート21から入力経路Aを通ってベースBに入力さ
れる。一方、点火用高電圧を遮断するための信号は同じ
くマイクロプロセッサ10のI/Oポート21から入力
経路Bを通ってベースBに入力される。なお、入力経路
A及び入力経路Bへの信号の入力はマイクロプロセッサ
10のCPU22の指示により制御されるようになって
いる。
【0017】電流制御回路7は、ベースBへの入力経路
Bに直列に挿入されたダイオード36のカソードから分
岐して設けられたコンデンサ17と、その入力経路Bに
対しコンデンサ17と並列に接続された抵抗器18と、
トランジスタ5のベースBに直列に接続された抵抗器1
9とを有する。コンデンサ17は、マイクロプロセッサ
10からのベース入力電圧(例えばパルス電圧として入
力される)による電荷を蓄積するとともにその充電レベ
ルに応じた電圧をトランジスタ5のベースBに印加す
る。また、抵抗器18は、該コンデンサ17からの電荷
を所定の時定数で放電することにより、トランジスタ5
のベースBへの入力電圧を漸減させる。また、抵抗器1
9は、ベースBに供給される電流を調整する。
【0018】また、イオン電流検出部8は、図7に示す
ように、昇圧コイル部31と電流波形処理回路34とを
含んで構成されている。以下、図1も参照して説明すれ
ば、昇圧コイル部31は、前述のイグニッションコイル
3と類似の構造を有しており、一次コイル31aの一端
が電源12に接続されるとともに、他端側がスイッチン
グ素子としてのトランジスタ32を介して接地される。
また、二次コイル31bは、イグニッションコイル3の
二次コイル3bの、スパークプラグ2に接続されていな
い側の端子に一端が接続され、他端が接地されている。
そして、トランジスタ32のオン・オフによる一次コイ
ル31aの通電・遮断に基づき、二次コイル31bには
検出用電圧が発生し、イグニッションコイル3の二次コ
イル3bを介してスパークプラグ2に出力される。一
方、これによってスパークプラグ2に発生したイオン電
流は、二次コイル31bの出力路から分岐する径路上に
設けられた電流波形処理回路34に入力され、そこで波
形整形及びデジタル波形信号への変換が行われてマイク
ロプロセッサ10へ出力される。なお、33は、イオン
電流出力が二次コイル31b側へ流れることを阻止する
ダイオードである。
【0019】次に、マイクロプロセッサ10は、I/O
ポート21とこれに接続されたCPU22、ROM23
及びRAM24等を有し、そのI/Oポート21には、
タイマ27、エンジン回転数検出センサ28、前述の電
流制御回路7、イオン電流検出部8がそれぞれ接続され
ている。
【0020】また、ROM23には下記のプログラムが
格納されている。 (1)スイッチ制御プログラム23a:トランジスタ5
をオン・オフさせることにより、スパークプラグ2の電
極間に点火用火花放電を開始させるとともに、その火花
放電が開始されてから所定時間t(混合気への着火に必
要な火花放電時間が確保されるように設定される)が経
過後に点火用火花放電を打ち消す向きの電圧を発生させ
て該火花放電を途中で強制的に遮断する制御を司る。さ
らに、イオン電流検出部8に適当なタイミングで検出用
電圧を発生させるリセット信号を送り、スパークプラグ
2の電極間にノッキング検出用電圧を印加する制御も司
る。なお、点火用火花放電時と火花放電の遮断時とで、
トランジスタ5への入力経路を前者に対応するAと後者
に対応するBとの間で切り換えるとともに、各々対応す
る経路により該トランジスタ5へ出力を行う切換・出力
制御手段としての制御を司る。
【0021】(2)ノッキング判別プログラム23b:
イオン電流検出部8で検出されたイオン電流のレベルに
基づいて、ノッキングの発生の有無を判別する。具体的
には、ノッキングが発生すればその衝撃波で混合気が圧
縮されてイオン電流が振動することから、イオン電流値
の振動が一定レベルを超えればノッキングあり、該レベ
ル以下ではノッキングなしとして判別することができ
る。一方、イオン電流値の変動を、その微分値に基づい
て検出するようにし、該微分値が一定レベルを超えた場
合にはノッキングありとして判定するようにしてもよ
い。 (3)遮断制御プログラム23c:エンジン回転数検出
センサ28により検出された回転数が予め定められた値
に到達した場合に、トランジスタ5に対しスパークプラ
グ2の電極間に点火用火花放電を打ち消す向きの電圧を
印加させる制御を司る。また、RAM24は、上記プロ
グラムのワークエリアとして機能する。
【0022】以下、ノッキング検出システム1の作動の
流れを図2に示すタイムチャートを参照しつつ、図4及
び図5のフローチャートに基づいて説明する。なお、以
下の説明においては、センサ28が検出するエンジンの
回転数が予め定められた値(例えば4000rpm以上
の高回転状態)に到達したものとして説明している。
【0023】図2に示すように、入力経路Aを介してベ
ースBに入力された信号によりトランジスタ5がオンと
なることで一次コイル3aが通電され(点火待機状態:
)、図示しないクランク角センサからの信号により点
火時期と判断されてトランジスタ5がオフとなり、一次
コイル3aの通電が遮断される(図4:S1〜S3)。
これにより遮断時の一次コイルの電流レベルに応じた高
電圧が二次コイル3bに発生し、これに接続されたスパ
ークプラグ2の電極間に点火用火花放電が生ずる。な
お、一次コイル3aの通電遮断のタイミング、すなわち
トランジスタ5をオフとするタイミングと同期してタイ
マ27の計測が開始される(S4)。
【0024】そして、タイマー27の計測時間、すなわ
ち火花放電の持続時間が所定の値tに達すると、マイク
ロプロセッサ10から入力経路Bを介してトランジスタ
5のベースBに再通電用のパルス電圧が所定時間だけ出
力される()。これによりコンデンサ17が充電さ
れ、その充電電圧レベルに応じた入力電圧がトランジス
タ5のベースBに印加される。これによりトランジスタ
5が再びオンとなって一次コイル3aが再通電され、図
2のスパークプラグ電圧波形に示すように、スパークプ
ラグ2の電極間の点火用火花放電電圧が降圧し、点火用
火花放電が強制的に遮断される(S5、S6)。
【0025】火花放電が遮断されると、一次コイル3a
の入力電圧は電流制御回路7により漸減させられるとと
もに、これと並行してノッキング検出処理が行われる
(図4:S7、S8)。すなわち、電流制御回路7のコ
ンデンサ17は、マイクロプロセッサ10からのトラン
ジスタ5に対するパルス電圧印加により、その電荷を蓄
積するとともにコンデンサ17からの電荷を、該コンデ
ンサ17の静電容量と抵抗器18(及び19)の抵抗値
とにより定まる所定の時定数で放電し、トランジスタ5
に対する入力電圧を漸減させることにより一次コイル3
aへの通電電流レベルを漸減させる。これにより、トラ
ンジスタ5の抵抗発熱によるヒートアップが防止され
る。
【0026】そして、図7(図1も参照)に示すよう
に、イオン電流検出部8には、イグニッションコイル3
の一次コイル3aへの電流再通電後に、マイクロプロセ
ッサ10からイオン電流検出用電圧リセット信号()
が送られ、この信号によってその昇圧コイル31にはイ
オン電流検出用の電圧が発生し、イグニッションコイル
3の二次コイル3bを介してスパークプラグ2に出力さ
れる。これにより、スパークプラグ2には電圧が印加さ
れるが、この電圧は、火花放電のための臨界電圧よりは
低く設定されており、結果としてスパークプラグ2の電
極間には火花放電が生ずる代わりに、上記電圧を検出用
電圧としてこれに対応する値のイオン電流が発生するこ
ととなる()。また、上記リセット信号によって、電
流波形処理回路34はノッキング検出待機状態となる。
なお、図1に示すように、昇圧コイル31に代えて、イ
グニッションコイル3の二次コイル3bを介してスパー
クプラグ2の電極に、検出用電圧を常時印加する電池3
0を設けてもよい。
【0027】二次コイル3bに発生したイオン電流はイ
オン電流検出部8により検出され(図5:S11、S1
2)、その検出値はマイクロプロセッサ10に送信され
る()。そして、ノッキングありと判断されると、該
マイクロプロセッサ10により次回の点火時期を調整す
る処理が行われる(S13、S14)。一方、S13で
ノッキングがなければそのままリターンとなり、ノッキ
ング検出処理が終了する。そして、図4のS9で終了信
号がなければS1に戻り、次に点火のためにトランジス
タ5をオン状態として点火待機状態となり、以下同様の
処理が繰り返される。なお、以上の処理において、エン
ジンの回転数が予め定められた値に到達していない場合
には、上記火花放電の遮断処理は行われないようになっ
ているが、エンジンの回転数に関係なく常時火花放電の
遮断処理を行うようにしてもよい。
【0028】また、図3に示すように、一次コイル3
aの再通電後、その電圧を漸減させることなく一次コイ
ル電流を再度遮断し、ノッキング検出用の電圧を二次コ
イル3bに発生させてノッキングの検出を行う態様も可
能である。これによれば、別途イオン電流検出用電圧を
発生させるための電圧発生手段を設けることなく当該検
出システムを構成することができる。
【0029】さらに、エンジンの回転数毎に異なる最適
な火花放電の持続時間をタイマ27に対して設定してお
き、エンジンの回転数に応じて火花放電の遮断タイミン
グを変化させる構成も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のノッキング検出システムの電気的な構
成の一例をブロック図とともに示す図。
【図2】図1のノッキング検出システムの作動例を説明
するためのタイムチャート。
【図3】同じく別の例を説明するためのタイムチャー
ト。
【図4】図1のノッキング検出システムの作動の流れを
示すフローチャート。
【図5】そのノッキング検出処理の流れを示すフローチ
ャート。
【図6】従来のノッキング検出システムの作動を説明す
るタイムチャート。
【図7】イオン電流検出部の内部構成を示すブロック
図。
【符号の説明】
1 ノッキング検出システム 2 スパークプラグ 3 イグニッションコイル 5 トランジスタ(スイッチ手段、放電遮断手段) 8 イオン電流検出部(イオン電流情報検出手段) 10 マイクロプロセッサ(スイッチ制御手段、ノッキ
ング判別手段、遮断制御手段) 12 電源(検出用電圧印加手段) 17 コンデンサ(電流制御手段) 18 抵抗器(電流制御手段) 28 エンジン回転数検出センサ(回転数検出手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のスパークプラグにおいて、そ
    の電極間に点火用火花放電が開始されてから所定時間経
    過後に、該点火用火花放電を途中で強制的に遮断すると
    ともに、 その点火用火花放電の遮断後に、該点火用火花放電を生
    じさせるのに必要な電圧よりも低い検出用電圧を印加す
    ることにより前記電極間にイオン電流を発生させ、所定
    の検出手段が検出するそのイオン電流の情報又は該イオ
    ン電流のレベルを反映した情報(以下、両者を総称して
    イオン電流情報という)に基づいて前記内燃機関で発生
    するノッキングを検出することを特徴とするノッキング
    検出システム。
  2. 【請求項2】 内燃機関に取り付けられるスパークプラ
    グと、 そのスパークプラグの電極間において、前記点火用火花
    放電が開始されてから所定時間経過後に、それら電極間
    の火花放電を遮断する放電遮断手段と、 そのスパークプラグに前記検出用電圧を印加する検出用
    電圧印加手段と、 その検出用電圧の印加により前記電極間に発生するイオ
    ン電流の情報又は該イオン電流のレベルを反映した情報
    (以下、両者を総称してイオン電流情報という)を検出
    するイオン電流情報検出手段と、 その検出されたイオン電流情報に基づいて、前記内燃機
    関におけるノッキングの発生の有無を判別するノッキン
    グ判別手段と、 を備える請求項1記載のノッキング検出システム。
  3. 【請求項3】 前記ノッキング検出システムは電源が接
    続される一次コイルと、前記スパークプラグが接続され
    る二次コイルとを備え、かつ前記一次コイルに流れる電
    流を遮断することにより、前記二次コイル側のスパーク
    プラグの前記電極間に、放電用の高電圧を発生させるイ
    グニッションコイルと、 前記イグニッションコイルの一次コイルに対する通電回
    路を開閉するためのスイッチ手段とを備え、 前記スイッチ手段を閉状態として前記一次コイルに通電
    し、その後該スイッチ手段を開状態として前記一次コイ
    ルに流れる電流を遮断することにより、前記スパークプ
    ラグの電極間に前記点火用火花放電を開始さるととも
    に、その点火用火花放電が開始されてから所定時間経過
    後に、前記スイッチ手段を再び閉状態として前記一次コ
    イルに再通電を行うスイッチ制御手段とを備え、 前記放電遮断手段は、前記一次コイルへの前記再通電に
    より、前記二次コイルに生じた高電圧を降圧し、それに
    よって該点火用火花放電を途中で強制的に遮断するもの
    である請求項1又は2に記載のノッキング検出システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記検出用電圧印加手段は、前記イグニ
    ッションコイルとは別途設けられた検出用電圧発生手段
    を有し、前記スイッチ制御手段による前記点火用火花放
    電の遮断後において該検出用電圧発生手段により、前記
    二次コイルを介して前記スパークプラグの電極に検出用
    電圧を印加するものである請求項3記載のノッキング検
    出システム。
  5. 【請求項5】 前記スイッチ手段は、ベース入力レベル
    に応じてそのエミッタ−コレクタ間電流がオン・オフさ
    れることにより前記一次コイルへの通電を開閉するトラ
    ンジスタを含む請求項3又は4に記載のノッキング検出
    システム。
  6. 【請求項6】 前記一次コイルへの再通電が開始された
    後、その通電電流レベルを漸減させる電流制御手段が設
    けられている請求項3ないし5のいずれかに記載のノッ
    キング検出システム。
  7. 【請求項7】 前記スイッチ制御手段は、所定時間のパ
    ルス電圧を前記トランジスタのベースに入力することに
    より、該トランジスタをオン状態として前記一次コイル
    への再通電を開始するものとされ、 前記電流制御手段は、 前記トランジスタのベースに対する前記パルス電圧の入
    力経路から分岐して設けられ、該パルス電圧印加による
    電荷を蓄積するとともにその充電レベルに応じた電圧を
    前記トランジスタのベースに印加するコンデンサと、 前記入力経路に対し前記コンデンサと並列に接続され
    て、前記コンデンサからの電荷を所定の時定数で放電す
    る抵抗器とを有し、 前記コンデンサからの前記電荷の放電に伴い、前記トラ
    ンジスタのベースへの入力電圧を漸減させ、それによっ
    て前記一次コイルへの通電電流レベルを漸減させるよう
    にした請求項6記載のノッキング検出システム。
  8. 【請求項8】 前記内燃機関の回転数を検出する回転数
    検出手段と、 その回転数検出手段が検出する前記内燃機関の回転数
    が、予め定められた値に到達した場合に、前記放電遮断
    手段に対し、前記スパークプラグの電極間電圧を降圧さ
    せる遮断制御手段とを備える請求項2ないし7のいずれ
    かに記載のノッキング検出システム。
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