JPH10159644A - シリンダライナの構造 - Google Patents

シリンダライナの構造

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JPH10159644A
JPH10159644A JP33484696A JP33484696A JPH10159644A JP H10159644 A JPH10159644 A JP H10159644A JP 33484696 A JP33484696 A JP 33484696A JP 33484696 A JP33484696 A JP 33484696A JP H10159644 A JPH10159644 A JP H10159644A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder liner
liner
cylinder
bore
wall thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP33484696A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Ueda
嘉昭 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
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Publication of JPH10159644A publication Critical patent/JPH10159644A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダライナの構造において、薄肉化、軽
量化を図り、また、ピストンとのクリアランスの発生を
防止することにある。 【構成】 シリンダライナの肉厚が中間部から上下の両
端部側に徐々に大きくなるように、シリンダライナの外
周面には、中間部から上下の両端部側に滑らかな曲面部
を夫々形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シリンダライナ
の構造に係り、特にシリンダライナの肉厚を変化させて
薄肉化、軽量化を図り得るシリンダライナの構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エンジンにおいては、シリンダブロック
に形成したライナボアにシリンダライナを設け、このシ
リンダライナのシリンダボアにピストンを往復動可能に
設けている。
【0003】即ち、図4に示す如く、複数の気筒を有す
るエンジン(図示せず)のシリンダブロック102に形
成した各ライナボア104には、シリンダライナ106
を圧入して夫々設けている。このシリンダライナ106
は、シリンダボア108を有し、上下方向に同一の肉厚
Toで形成されている。また、シリンダブロック102
には、シリンダライナ106の部位に対応してウォータ
ジャケット110が形成されている。
【0004】このようなシリンダライナの構造として
は、例えば、実開昭58−142341号公報に開示さ
れている。この公報に記載のものは、シリンダライナの
下端部の側ふた側の肉厚を、その反対側の肉厚よりも大
きく形成して変形等に対処させたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、図4
のシリンダライナ106の構造にあっては、図5に示す
如く、熱膨張又は燃焼圧力によって応力が作用し、シリ
ンダブロック102のウォータジャケット110等によ
る断面積差により、つまり、シリンダブロック102側
の剛性分布により、A点、B点で局部的な応力集中が作
用してしまい、シリンダライナ106が上下に一定の肉
厚Toで形成されていることから、この応力集中に耐え
得るだけの肉厚を確保しなければならなかった。
【0006】従って、シリンダライナ106の肉厚を大
きくする必要があるので、シリンダライナ106の薄肉
化、軽量化を図ることができないという不都合があっ
た。
【0007】また、図6に示す如く、シリンダライナ1
06にあっては、クランク軸方向Xの変形が、各ライナ
ボア108に設けられた各シリンダライナ106が隣接
しているので、クランク軸方向Xと直交する吸排気方向
Yの変形よりも少ないものである(図6の破線で示
す)。
【0008】この図6のように、シリンダライナ106
が変形することにより、シリンダライナ106とピスト
ン(図示せず)間にクリアランスが大きく発生し、この
ため、オイル消費量が多くなったり、ブローバイガスの
漏洩が多くなるという不都合があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、エンジンのシリンダブロ
ックに形成したライナボアに設けられるシリンダライナ
の構造において、前記シリンダライナの肉厚が中間部か
ら上下の両端部側に徐々に大きくなるように前記シリン
ダライナの外周面には前記中間部から前記上下の両端部
側に滑らかな曲面部を夫々形成したことを特徴とする。
【0010】また、エンジンのシリンダブロックに形成
したライナボアに設けられるシリンダライナの構造にお
いて、前記シリンダライナは前記ライナボアが並んで形
成されるクランク軸方向の肉厚よりもこのクランク軸方
向に直交する吸排気側方向の肉厚が大きく設定して形成
されたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明は、シリンダライナの肉
厚を応力状態に応じて変化させることにより、シリンダ
ライナへの応力を均一に分散させ、剛性の急変化を少な
くして応力集中を回避させ、もって、シリンダライナの
薄肉化、軽量化を図ることができる。
【0012】また、シリンダライナの変形を均一にし、
シリンダライナとピストン間のクリアランスを小さくさ
せて、オイル消費量を少なくし、また、ブローバイガス
の漏洩を減少することができ、しかも、シリンダライナ
の肉厚全体を大きくする必要がないので、薄肉化、軽量
化を図ることができる。
【0013】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
且つ具体的に説明する。図1、2は、この発明の第1実
施例を示すものである。図1において、2はエンジン
(図示せず)のシリンダブロックである。このシリンダ
ブロック2には、ライナボア4とこのライナボア4に対
応してウォータジャケット6とが形成されている。よっ
て、シリンダブロック2においては、ウォータジャケッ
ト6の部位の剛性が上下の両端部側の剛性よりも低いも
のである。
【0014】ライナボア4には、シリンダライナ8が設
けられる。このシリンダライナ8のシリンダボア10に
は、内周面に接してピストン(図示せず)が往復動可能
に設けられる。
【0015】このシリンダライナ8は、中間部12が肉
厚T1 に形成され、この中間部12から上端部14及び
下端部16側に徐々に肉厚が大きく形成され、上端部1
4及び下端部16で肉厚T2 に形成されている。このた
め、シリンダライナ8の外周面8aには、中間部12か
ら上端部14及び下端部16に向って広がるように、丸
みR、Rで上端側曲面部18及び下端側曲面部20が夫
々形成される。シリンダブロック2のライナボア4の内
面は、シリンダライナ8の外周面に対応して曲面に形成
されている。
【0016】よって、シリンダライナ8の肉厚を変化さ
せることによって、燃焼応力や熱膨張圧力等による応力
を分散させ、シリンダブロック2側の断面積差を緩やか
にして、応力集中の原因となる剛性の急変化を少なくす
るものである。
【0017】次に、この第1実施例の作用を説明する。
【0018】シリンダライナ8の内周面に燃焼圧力又は
熱膨張圧力等の応力が生ずると、上端側曲面部18及び
下端側曲面部20の存在及びシリンダブロック2の断面
積変化が緩やかなので、この応力がシリンダライナ8の
全体に分散される。これにより、剛性の急変化を少なく
してシリンダライナ8への応力集中を回避し、シリンダ
ライナ8の肉厚を大きくする必要がなくなり、シリンダ
ライナ8の薄肉化、軽量化を図ることができる。
【0019】図3は、この発明の第2実施例を示すもの
である。
【0020】この第2実施例にあっては、上述の第1実
施例と同一機能を果す箇所には同一符号を付して説明す
る。
【0021】即ち、シリンダライナ8は、ライナボア4
が並んで形成されるクランク軸方向Xの肉厚T3 より
も、このクランク軸方向Xに直交する吸排気側方向Yの
肉厚T4 が所定に大きく設定して形成されている。
【0022】この第2実施例の構成によれば、クランク
軸方向Xは他のシリンダライナ8と隣接するので剛性が
高いが、吸排気側方向Yの剛性はクランク軸方向Xの剛
性に比べて低いことから、吸排気側方向Yでシリンダラ
イナ8の肉厚T4 を大きくして、つまり、シリンダライ
ナ8の外周面を、吸排気側方向Yで直径d1 、クランク
軸方向Xで直径d2 とした場合に、d1 >d2 の関係と
し、楕円形状とすることにより、シリンダライナ8の変
形を均一にしたり低減し、また、応力を均一にし、ピス
トンとシリンダライナ8との間のクリアランスを小さく
し、これにより、オイル消費量を低減し、また、ブロー
バイガスの漏洩を減少することができる。また、シリン
ダライナ8の肉厚全体を大きくする必要がないので、シ
リンダライナ8の薄肉化、軽量化を図ることができる。
【0023】
【発明の効果】以上詳細な説明から明らかなようにこの
発明によれば、シリンダライナの肉厚が中間部から上下
の両端部側に徐々に大きくなるようにシリンダライナの
外周面には中間部から上下の両端部側に滑らかな曲面部
を夫々形成したことにより、シリンダライナへの応力を
均一に分散させ、剛性の急変化を少なくして応力集中を
回避させ、もって、シリンダライナの薄肉化、軽量化を
図り得る。
【0024】また、シリンダライナはライナボアが並ん
で形成されるクランク軸方向の肉厚よりもクランク軸方
向に直交する吸排気側方向の肉厚が大きく設定して形成
されたことにより、シリンダライナとピストン間のクリ
アランスを小さくさせてオイル消費量を少なくし、ブロ
ーバイガスの漏洩を減少し、しかも、シリンダライナの
肉厚全体を大きくする必要がないので、シリンダライナ
の薄肉化、軽量化を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例においてシリンダブロックにシリン
ダライナを設けた状態の一部断面図である。
【図2】第1実施例に係るシリンダライナの断面図であ
る。
【図3】第2実施例においてシリンダブロックにシリン
ダライナを設けた状態の平面図である。
【図4】従来においてシリンダブロックにシリンダライ
ナを設けた状態の一部断面図である。
【図5】従来においてシリンダライナに作用する応力集
中を示す断面図である。
【図6】従来においてシリンダライナの変形状態を示す
平面図である。
【符号の説明】
2 シリンダブロック 4 ライナボア 8 シリンダライナ 12 中間部 14 上端部 16 下端部 18 上端側曲面部 20 下端側曲面部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのシリンダブロックに形成した
    ライナボアに設けられるシリンダライナの構造におい
    て、前記シリンダライナの肉厚が中間部から上下の両端
    部側に徐々に大きくなるように前記シリンダライナの外
    周面には前記中間部から前記上下の両端部側に滑らかな
    曲面部を夫々形成したことを特徴とするシリンダライナ
    の構造。
  2. 【請求項2】 エンジンのシリンダブロックに形成した
    ライナボアに設けられるシリンダライナの構造におい
    て、前記シリンダライナは前記ライナボアが並んで形成
    されるクランク軸方向の肉厚よりもこのクランク軸方向
    に直交する吸排気側方向の肉厚が大きく設定して形成さ
    れたことを特徴とするシリンダライナの構造。
JP33484696A 1996-11-29 1996-11-29 シリンダライナの構造 Pending JPH10159644A (ja)

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JP (1) JPH10159644A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10058428B4 (de) * 2000-02-16 2006-08-31 Kabushiki Kaisha Koyama Zylinderlaufbuchse und Zylinderblock sowie Verfahren zur Herstellung derselben
CN113330206A (zh) * 2019-02-01 2021-08-31 卡特彼勒公司 具有下衬套支承件的用于发动机气缸的衬套

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10058428B4 (de) * 2000-02-16 2006-08-31 Kabushiki Kaisha Koyama Zylinderlaufbuchse und Zylinderblock sowie Verfahren zur Herstellung derselben
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