JPH10158322A - 微生物担体の製造法および微生物担体 - Google Patents
微生物担体の製造法および微生物担体Info
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- JPH10158322A JPH10158322A JP9127863A JP12786397A JPH10158322A JP H10158322 A JPH10158322 A JP H10158322A JP 9127863 A JP9127863 A JP 9127863A JP 12786397 A JP12786397 A JP 12786397A JP H10158322 A JPH10158322 A JP H10158322A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃水の流動床式生物処理装置に用い、効率良
く有機物除去・窒素除去等の廃水処理に有効な微生物担
体の製造法および微生物担体を与える。 【解決手段】 活性水素を有するポリカチオン性窒素化
合物とポリビニルアルコールを含有する水溶液をアルデ
ヒド類共存下、該水溶液中の高分子の表面を不溶性にす
る薬剤と接触させて成形し、内部まで水不溶性とする不
溶化処理を行い、表面がカチオン性の水不溶性球状微生
物担体を製造する事により上記目的を達成する事ができ
る。
く有機物除去・窒素除去等の廃水処理に有効な微生物担
体の製造法および微生物担体を与える。 【解決手段】 活性水素を有するポリカチオン性窒素化
合物とポリビニルアルコールを含有する水溶液をアルデ
ヒド類共存下、該水溶液中の高分子の表面を不溶性にす
る薬剤と接触させて成形し、内部まで水不溶性とする不
溶化処理を行い、表面がカチオン性の水不溶性球状微生
物担体を製造する事により上記目的を達成する事ができ
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として流動床式
生物処理装置に使用される、その表面に微生物を付着さ
せ有機物の生分解・アンモニア態窒素の硝酸化・硝酸態
窒素の還元による脱窒反応等により汚染水を浄化するに
有効な微生物担体の製造法および該微生物担体に関す
る。
生物処理装置に使用される、その表面に微生物を付着さ
せ有機物の生分解・アンモニア態窒素の硝酸化・硝酸態
窒素の還元による脱窒反応等により汚染水を浄化するに
有効な微生物担体の製造法および該微生物担体に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】廃水の処理方式の一つとして微生物担体
を槽内に流動させ、資化した微生物を微生物担体と共に
効率よく処理水と分離する流動床式生物処理方式が知ら
れ、該流動床式生物処理方式に用いられる微生物担体と
しては、砂・珊瑚・セラミック・ＰＥＴやＰＰ等のプラ
スチックおよび各種の架橋樹脂から成る含水ゲルが知ら
れている。 各種の架橋樹脂としてはポリビニルアミン
を架橋したカチオン性樹脂（特開昭６１−４４９０２号
公報・特開昭６１−５１００６号公報・特開昭６１−５
１００７号公報）、ジアルキルアミノアルキル（メタ）
アクリレートの塩または四級化物を架橋剤と共に重合す
るか後架橋をさせた重合物（特開平１−２６９３９４号
公報）、キトサンの酸性溶液をアルカリ性水溶液媒体中
に滴下して得たキトサン固化粒子（特開昭６２−２８８
６０１号公報）などが知られている。 アミジン基を有
する高分子の水溶液をアルカリ性水溶液に接触させて含
水ゲルを形成し、該ゲルを微生物担体等に使用する技術
（特開平８−２７２１４号公報）が公知である。
を槽内に流動させ、資化した微生物を微生物担体と共に
効率よく処理水と分離する流動床式生物処理方式が知ら
れ、該流動床式生物処理方式に用いられる微生物担体と
しては、砂・珊瑚・セラミック・ＰＥＴやＰＰ等のプラ
スチックおよび各種の架橋樹脂から成る含水ゲルが知ら
れている。 各種の架橋樹脂としてはポリビニルアミン
を架橋したカチオン性樹脂（特開昭６１−４４９０２号
公報・特開昭６１−５１００６号公報・特開昭６１−５
１００７号公報）、ジアルキルアミノアルキル（メタ）
アクリレートの塩または四級化物を架橋剤と共に重合す
るか後架橋をさせた重合物（特開平１−２６９３９４号
公報）、キトサンの酸性溶液をアルカリ性水溶液媒体中
に滴下して得たキトサン固化粒子（特開昭６２−２８８
６０１号公報）などが知られている。 アミジン基を有
する高分子の水溶液をアルカリ性水溶液に接触させて含
水ゲルを形成し、該ゲルを微生物担体等に使用する技術
（特開平８−２７２１４号公報）が公知である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】砂・珊瑚・セラミック
等の無機粒子は比重が大きく、微生物担体の流動の為に
大きなエネルギーが必要であり、ＰＥＴやＰＰ等のプラ
スチックは高価であり、各種の架橋樹脂から成る含水ゲ
ルは耐久性に問題がある。 本発明の目的は、微生物吸
着能が高いカチオン性であり、かつ耐久性に優れた架橋
樹脂から成る含水ゲルを製造し、流動床式生物処理方式
に適した微生物担体（すなわち流動性良く耐久性の高い
微生物担体を提供する事である。
等の無機粒子は比重が大きく、微生物担体の流動の為に
大きなエネルギーが必要であり、ＰＥＴやＰＰ等のプラ
スチックは高価であり、各種の架橋樹脂から成る含水ゲ
ルは耐久性に問題がある。 本発明の目的は、微生物吸
着能が高いカチオン性であり、かつ耐久性に優れた架橋
樹脂から成る含水ゲルを製造し、流動床式生物処理方式
に適した微生物担体（すなわち流動性良く耐久性の高い
微生物担体を提供する事である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題に
鑑み、鋭意検討をおこなった結果、安価で強靱な機械的
強度を有するカチオン性ＰＶＡ不溶体を原料とし、流動
床式生物処理方式に適した流動性良く耐久性の高い微生
物担体を得るに下記方法が有効である事を見いだし本発
明を成すに至った。
鑑み、鋭意検討をおこなった結果、安価で強靱な機械的
強度を有するカチオン性ＰＶＡ不溶体を原料とし、流動
床式生物処理方式に適した流動性良く耐久性の高い微生
物担体を得るに下記方法が有効である事を見いだし本発
明を成すに至った。
【０００５】本発明の請求項１の発明は、（Ａ）ポリビ
ニルアルコール（Ｂ）活性水素を有するカチオン性基含
有水溶性高分子の二種を含む混合水溶液を、該混合水溶
液に含まれる高分子を析出させる液体に接触させること
により成形した後、不溶化処理を行う事を特徴とする微
生物担体の製造法である。
ニルアルコール（Ｂ）活性水素を有するカチオン性基含
有水溶性高分子の二種を含む混合水溶液を、該混合水溶
液に含まれる高分子を析出させる液体に接触させること
により成形した後、不溶化処理を行う事を特徴とする微
生物担体の製造法である。
【０００６】本発明の請求項２の発明は、活性水素を有
するカチオン性基含有水溶性高分子がビニルカルボン酸
アミド（共）重合物の加水分解物である事を特徴とする
請求項１に記載の微生物担体の製造法である。
するカチオン性基含有水溶性高分子がビニルカルボン酸
アミド（共）重合物の加水分解物である事を特徴とする
請求項１に記載の微生物担体の製造法である。
【０００７】本発明の請求項３の発明は、活性水素を有
するカチオン性基含有水溶性高分子がアミジン基含有水
溶性高分子である事を特徴とする請求項１ないし請求項
２に記載の微生物担体の製造法である。
するカチオン性基含有水溶性高分子がアミジン基含有水
溶性高分子である事を特徴とする請求項１ないし請求項
２に記載の微生物担体の製造法である。
【０００８】本発明の請求項４の発明は、混合水溶液に
含まれる高分子を析出させる液体がホウ酸イオン、リン
酸イオン、硫酸イオン等を含むポリビニルアルコールの
析出剤の使用、ＰＨが１１．０以上であるアミジン基含
有水溶性高分子の析出剤の使用、あるいはこれらの併用
使用から成る事を特徴とする請求項１ないし請求項３に
記載の微生物担体の製造法である。
含まれる高分子を析出させる液体がホウ酸イオン、リン
酸イオン、硫酸イオン等を含むポリビニルアルコールの
析出剤の使用、ＰＨが１１．０以上であるアミジン基含
有水溶性高分子の析出剤の使用、あるいはこれらの併用
使用から成る事を特徴とする請求項１ないし請求項３に
記載の微生物担体の製造法である。
【０００９】本発明の請求項５の発明は、成形高分子の
不溶化処理が、アルデヒド類による架橋反応、凍結融解
処理によるポリビニルアルコールの結晶化、ポリビニル
アルコールの離液作用を有する化合物との接触、および
これらの併用処理による不溶化処理から成る事を特徴と
する請求項１ないし請求項３に記載の微生物担体の製造
法である。
不溶化処理が、アルデヒド類による架橋反応、凍結融解
処理によるポリビニルアルコールの結晶化、ポリビニル
アルコールの離液作用を有する化合物との接触、および
これらの併用処理による不溶化処理から成る事を特徴と
する請求項１ないし請求項３に記載の微生物担体の製造
法である。
【００１０】本発明の請求項６の発明は、ポリビニルア
ルコールの平均重合度が１０００以上であり、ケン化度
が８８モル％以上である事を特徴とする請求項１ないし
請求項５に記載の微生物担体の製造法である。
ルコールの平均重合度が１０００以上であり、ケン化度
が８８モル％以上である事を特徴とする請求項１ないし
請求項５に記載の微生物担体の製造法である。
【００１１】本発明の請求項７の発明は、（Ａ）ポリビ
ニルアルコール（Ｂ）活性水素を有するカチオン性基含
有水溶性高分子の混合比率が５：９５〜９５：５の範囲
にある混合物の水溶液を、該混合水溶液中高分子を析出
させる液体に接触させることにより皮膜を形成する事に
より、球状に成形した後、アルデヒド類による架橋反応
等による不溶化処理を行う事により製造される事を特徴
とする微生物担体である。
ニルアルコール（Ｂ）活性水素を有するカチオン性基含
有水溶性高分子の混合比率が５：９５〜９５：５の範囲
にある混合物の水溶液を、該混合水溶液中高分子を析出
させる液体に接触させることにより皮膜を形成する事に
より、球状に成形した後、アルデヒド類による架橋反応
等による不溶化処理を行う事により製造される事を特徴
とする微生物担体である。
【００１２】本発明の請求項８の発明は、含水状態にお
ける粒子の粒径が１〜１０ｍｍである事を特徴とする請
求項７に記載の微生物担体である。
ける粒子の粒径が１〜１０ｍｍである事を特徴とする請
求項７に記載の微生物担体である。
【００１３】本発明の請求項９の発明は、含水状態にお
ける粒子の比重が０．９５〜１．２０である事を特徴と
する請求項７ないし請求項８に記載の微生物担体であ
る。
ける粒子の比重が０．９５〜１．２０である事を特徴と
する請求項７ないし請求項８に記載の微生物担体であ
る。
【００１４】本発明の請求項１０の発明は、流動床式生
物処理方法に用いる事を特徴とする請求項７ないし請求
項９に記載の微生物担体である。
物処理方法に用いる事を特徴とする請求項７ないし請求
項９に記載の微生物担体である。
【００１５】
【発明の実施の形態】本発明の第一の限定は、（Ａ）ポ
リビニルアルコール（Ｂ）活性水素を有するカチオン性
基含有水溶性高分子の二種を含む混合水溶液を、該混合
水溶液中高分子を析出させる液体に接触させることによ
り皮膜を形成する事により成形した後、不溶化処理を行
う事を特徴とする微生物担体の製造法である。本発明の
第二の限定は、活性水素を有するカチオン性基含有水溶
性高分子がビニルカルボン酸アミド（共）重合物の加水
分解物である事を特徴とする。本発明の第三の限定は、
活性水素を有するカチオン性基含有水溶性高分子がアミ
ジン基含有水溶性高分子である事を特徴とする。
リビニルアルコール（Ｂ）活性水素を有するカチオン性
基含有水溶性高分子の二種を含む混合水溶液を、該混合
水溶液中高分子を析出させる液体に接触させることによ
り皮膜を形成する事により成形した後、不溶化処理を行
う事を特徴とする微生物担体の製造法である。本発明の
第二の限定は、活性水素を有するカチオン性基含有水溶
性高分子がビニルカルボン酸アミド（共）重合物の加水
分解物である事を特徴とする。本発明の第三の限定は、
活性水素を有するカチオン性基含有水溶性高分子がアミ
ジン基含有水溶性高分子である事を特徴とする。
【００１６】ポリビニルアルコールはホウ酸イオンを含
む液体に接触させることにより不溶化析出する。 活性
水素を有するカチオン性基含有水溶性高分子はアルカリ
性の液体に接触させることにより不溶化析出する。 前
記混合析出物は、そのままでは水中で形状が崩れる為
に、アルデヒド類による架橋反応を行う事により、水中
で球状状態を保持する事ができる。 ここに用いるアル
デヒド類等としてはホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド等のモノアルデヒド類およびグリ
オキザール、グルタールアルデヒド、マロンアルデヒド
等のジアルデヒド類あるいはジエポキシドやエピハロヒ
ドリン等を挙げる事ができる。 該アルデヒド類等は前
述の混合ポリマー水溶液にあらかじめ混合しておいても
良く、析出後反応させても良い。 ここに言う活性水素
を有するカチオン性基とは一級アミン、二級アミン、ア
ミジン等のアルデヒド類等と反応する事のできる水素含
有カチオン性基を指す。
む液体に接触させることにより不溶化析出する。 活性
水素を有するカチオン性基含有水溶性高分子はアルカリ
性の液体に接触させることにより不溶化析出する。 前
記混合析出物は、そのままでは水中で形状が崩れる為
に、アルデヒド類による架橋反応を行う事により、水中
で球状状態を保持する事ができる。 ここに用いるアル
デヒド類等としてはホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド等のモノアルデヒド類およびグリ
オキザール、グルタールアルデヒド、マロンアルデヒド
等のジアルデヒド類あるいはジエポキシドやエピハロヒ
ドリン等を挙げる事ができる。 該アルデヒド類等は前
述の混合ポリマー水溶液にあらかじめ混合しておいても
良く、析出後反応させても良い。 ここに言う活性水素
を有するカチオン性基とは一級アミン、二級アミン、ア
ミジン等のアルデヒド類等と反応する事のできる水素含
有カチオン性基を指す。
【００１７】ビニルカルボン酸アミドとしてはＮビニル
ホルムアミド、Ｎビニルアセトアミドを例示する事がで
きるが、Ｎビニルホルムアミドの方が加水分解収率が良
く、好ましく用いる事ができる。 Ｎビニルホルムアミ
ドはアクリロニトリルと容易に交互共重合を行いＮビニ
ルホルムアミド基の加水分解物であるビニルアミノ基は
隣接するニトリル基と閉環してアミジン基を生成する。
ビニルカルボン酸アミド（共）重合物の加水分解物は
活性水素を有するカチオン性基含有水溶性高分子の中で
もポリエチレンイミン等よりも、ポリビニルアルコール
と共に共析出し易く良好な含水ゲルを与える。 前述の
如くＮビニルホルムアミドとアクリロニトリルを交互共
重合を行いＮビニルホルムアミド基の加水分解物である
ビニルアミノ基と隣接するニトリル基が閉環して生成し
たアミジン基は安定性良く、アルカリによる析出および
アルデヒド類による架橋反応が容易におこなわれる。
またポリビニルアルコール水溶液とも任意に容易に混合
し、カチオン性を有する強固な含水ゲルを生じる事がで
きる。 ここに用いるアミジン基含有水溶性高分子とし
ては特開平８−２７２１４号公報に記載の化合物を適用
する事ができる。
ホルムアミド、Ｎビニルアセトアミドを例示する事がで
きるが、Ｎビニルホルムアミドの方が加水分解収率が良
く、好ましく用いる事ができる。 Ｎビニルホルムアミ
ドはアクリロニトリルと容易に交互共重合を行いＮビニ
ルホルムアミド基の加水分解物であるビニルアミノ基は
隣接するニトリル基と閉環してアミジン基を生成する。
ビニルカルボン酸アミド（共）重合物の加水分解物は
活性水素を有するカチオン性基含有水溶性高分子の中で
もポリエチレンイミン等よりも、ポリビニルアルコール
と共に共析出し易く良好な含水ゲルを与える。 前述の
如くＮビニルホルムアミドとアクリロニトリルを交互共
重合を行いＮビニルホルムアミド基の加水分解物である
ビニルアミノ基と隣接するニトリル基が閉環して生成し
たアミジン基は安定性良く、アルカリによる析出および
アルデヒド類による架橋反応が容易におこなわれる。
またポリビニルアルコール水溶液とも任意に容易に混合
し、カチオン性を有する強固な含水ゲルを生じる事がで
きる。 ここに用いるアミジン基含有水溶性高分子とし
ては特開平８−２７２１４号公報に記載の化合物を適用
する事ができる。
【００１８】本発明の第四の限定は、混合水溶液中高分
子を析出させる液体がホウ酸イオン、リン酸イオン、硫
酸イオン等の塩を含むポリビニルアルコールの析出剤の
使用、ＰＨが１１．０以上であるアミジン基含有水溶性
高分子の析出剤の使用、あるいはこれらの併用使用から
成る事を特徴とする。ポリマー水溶液と上記析出液の接
触はポリマー水溶液を管状の口金から滴下させて液滴を
形成させ上記析出液と接触させる事により行われる。
析出液は流動状態にあることが望ましく、該流動により
ポリマー水溶液析出物相互の固着を防ぎ、ポリマー水溶
液と上記析出液の反応を促進させる。 かくして球状の
流動床への使用に適した成形微生物担体が得られる。
場合により繊維や布等に付着あるいは含浸する事により
球状以外の形態を付与する事もできる。 これらは固定
床用微生物担体として用いられる。
子を析出させる液体がホウ酸イオン、リン酸イオン、硫
酸イオン等の塩を含むポリビニルアルコールの析出剤の
使用、ＰＨが１１．０以上であるアミジン基含有水溶性
高分子の析出剤の使用、あるいはこれらの併用使用から
成る事を特徴とする。ポリマー水溶液と上記析出液の接
触はポリマー水溶液を管状の口金から滴下させて液滴を
形成させ上記析出液と接触させる事により行われる。
析出液は流動状態にあることが望ましく、該流動により
ポリマー水溶液析出物相互の固着を防ぎ、ポリマー水溶
液と上記析出液の反応を促進させる。 かくして球状の
流動床への使用に適した成形微生物担体が得られる。
場合により繊維や布等に付着あるいは含浸する事により
球状以外の形態を付与する事もできる。 これらは固定
床用微生物担体として用いられる。
【００１９】本発明の第五の限定は、成形高分子の不溶
化処理が、アルデヒド類等による架橋反応、凍結融解処
理によるポリビニルアルコールの結晶化、硫酸塩や有機
酸塩等ポリビニルアルコールの離液作用を有する化合物
との接触による不溶化処理、およびこれらの併用処理に
よる不溶化処理から成る事を特徴とする。 かかる不溶
化処理を行う事により、水中において長期間安定にその
形状を維持する微生物担体を製造する事ができる。 本
願発明におけるアミジン系カチオンポリマーとポリビニ
ルアルコールは両者ともに不溶化処理を行う事が望まし
く、それぞれに特に適した不溶化処理が有る。 架橋反
応は特にアミジン系カチオンポリマーの不溶化処理に適
し、凍結融解処理はポリビニルアルコールの不溶化処理
に適用される。 アミジンの硫酸塩は水不溶であり、ポ
リビニルアルコールも硫酸塩により不溶化される事は公
知である。 凍結融解処理は他の方法と併用しにくく、
架橋反応と硫酸塩処理は容易に併用できる。 ポリビニ
ルアルコールを１８０°Ｃ程度に加熱したものを原料と
して使うと、前記不溶化処理は、より、やりやすく成る
が粉末状態で加熱する事の化学的意味は不明である。
化処理が、アルデヒド類等による架橋反応、凍結融解処
理によるポリビニルアルコールの結晶化、硫酸塩や有機
酸塩等ポリビニルアルコールの離液作用を有する化合物
との接触による不溶化処理、およびこれらの併用処理に
よる不溶化処理から成る事を特徴とする。 かかる不溶
化処理を行う事により、水中において長期間安定にその
形状を維持する微生物担体を製造する事ができる。 本
願発明におけるアミジン系カチオンポリマーとポリビニ
ルアルコールは両者ともに不溶化処理を行う事が望まし
く、それぞれに特に適した不溶化処理が有る。 架橋反
応は特にアミジン系カチオンポリマーの不溶化処理に適
し、凍結融解処理はポリビニルアルコールの不溶化処理
に適用される。 アミジンの硫酸塩は水不溶であり、ポ
リビニルアルコールも硫酸塩により不溶化される事は公
知である。 凍結融解処理は他の方法と併用しにくく、
架橋反応と硫酸塩処理は容易に併用できる。 ポリビニ
ルアルコールを１８０°Ｃ程度に加熱したものを原料と
して使うと、前記不溶化処理は、より、やりやすく成る
が粉末状態で加熱する事の化学的意味は不明である。
【００２０】本発明の第六の限定は、ポリビニルアルコ
ールの平均重合度が１０００以上であり、ケン化度が８
８モル％以上である事を特徴とする。 平均重合度が１
０００以下であるとポリビニルアルコール析出物の強度
が小さく、ケン化度が８８モル％以下であるとポリビニ
ルアルコールの析出が円滑に進まない。 低重合度のポ
リビニルアルコールを用いた場合はゲル強度が不足して
反復使用中にゲルが型崩れしたり、崩壊して好ましくな
い。 特に好ましい平均重合度は１５００以上である。
低ケン化度の場合はホウ酸イオン中等でのポリビニル
アルコールの析出が円滑に進まない。 特に好ましいケ
ン化度は９５モル％以上である。
ールの平均重合度が１０００以上であり、ケン化度が８
８モル％以上である事を特徴とする。 平均重合度が１
０００以下であるとポリビニルアルコール析出物の強度
が小さく、ケン化度が８８モル％以下であるとポリビニ
ルアルコールの析出が円滑に進まない。 低重合度のポ
リビニルアルコールを用いた場合はゲル強度が不足して
反復使用中にゲルが型崩れしたり、崩壊して好ましくな
い。 特に好ましい平均重合度は１５００以上である。
低ケン化度の場合はホウ酸イオン中等でのポリビニル
アルコールの析出が円滑に進まない。 特に好ましいケ
ン化度は９５モル％以上である。
【００２１】本発明の第七の限定は、（Ａ）ポリビニル
アルコール（Ｂ）活性水素を有するカチオン性基含有水
溶性高分子の混合比率が５：９５〜９５：５の範囲にあ
る混合物の水溶液を、該混合水溶液中高分子を析出させ
る液体に接触させることにより皮膜を形成する事によ
り、球状に成形した後、アルデヒド類による架橋反応等
による不溶化処理を行う事により製造される事を特徴と
する微生物担体である。該微生物担体はカチオン性を有
し、通常の微生物は表面電位がマイナスであることか
ら、該微生物担体表面には容易に多数の微生物が吸着固
定される。 しかもポリビニルアルコールを構成要素と
することによりゲル強度が強まり反復使用に耐え長期間
性能劣化が無い。 これが特開平８−２７２１４号公報
に記載の含水ゲルとの相違であり、その経済的効果は大
きい。
アルコール（Ｂ）活性水素を有するカチオン性基含有水
溶性高分子の混合比率が５：９５〜９５：５の範囲にあ
る混合物の水溶液を、該混合水溶液中高分子を析出させ
る液体に接触させることにより皮膜を形成する事によ
り、球状に成形した後、アルデヒド類による架橋反応等
による不溶化処理を行う事により製造される事を特徴と
する微生物担体である。該微生物担体はカチオン性を有
し、通常の微生物は表面電位がマイナスであることか
ら、該微生物担体表面には容易に多数の微生物が吸着固
定される。 しかもポリビニルアルコールを構成要素と
することによりゲル強度が強まり反復使用に耐え長期間
性能劣化が無い。 これが特開平８−２７２１４号公報
に記載の含水ゲルとの相違であり、その経済的効果は大
きい。
【００２２】本発明の第八の限定は粒径が１〜１０ｍｍ
である事を特徴とする請求項６に記載の微生物担体であ
る。 粒径が１ｍｍ以下であると処理水と担体の分離が
悪く、粒径が１０ｍｍ以上であると微生物担体の比表面
積が過少となる事から廃水処理性能が悪くなる。
である事を特徴とする請求項６に記載の微生物担体であ
る。 粒径が１ｍｍ以下であると処理水と担体の分離が
悪く、粒径が１０ｍｍ以上であると微生物担体の比表面
積が過少となる事から廃水処理性能が悪くなる。
【００２３】本発明の第九の限定は含水状態における粒
子の比重が０．９５〜１．２０である事を特徴とする。
本発明の第十の限定は流動床式生物処理方法に用いる
事を特徴とする。 流動床として微生物担体が廃水の生
物処理装置内で効率よく流動する為には粒子の比重が水
の比重と近似しているほど流動に要するエネルギーが少
なくて済む。 本発明品は含水ゲルで有ることから比重
が１に近く調整することが容易であり、簡易に易流動性
の微生物担体を得る事ができる。 脱窒等の気泡付着に
よる担体浮上を軽減するために高比重が要望される場合
はクレー等の比重調節剤を微生物担体内に付与して望み
の比重に調節することができる。
子の比重が０．９５〜１．２０である事を特徴とする。
本発明の第十の限定は流動床式生物処理方法に用いる
事を特徴とする。 流動床として微生物担体が廃水の生
物処理装置内で効率よく流動する為には粒子の比重が水
の比重と近似しているほど流動に要するエネルギーが少
なくて済む。 本発明品は含水ゲルで有ることから比重
が１に近く調整することが容易であり、簡易に易流動性
の微生物担体を得る事ができる。 脱窒等の気泡付着に
よる担体浮上を軽減するために高比重が要望される場合
はクレー等の比重調節剤を微生物担体内に付与して望み
の比重に調節することができる。
【００２４】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例において
「％」は、とくに断らないかぎり、「重量％」を指す。
明するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例において
「％」は、とくに断らないかぎり、「重量％」を指す。
【００２５】（製造例）ハイモ株式会社製ハイモロック
ＺＰー７００（Ｎービニルホルムアミド・アクリロニト
リル共重合物の酸加水分解物・アミジン基含有率６０モ
ル％）と１８０°Ｃにて１時間加熱したクラレ株式会社
製ポリビニルアルコール１１７（平均重合度１７００、
ケン化率９８〜９９モル％）を表−１記載の比率で混合
したものに、対ポリマー１％のグルタールアルデヒドを
混合したポリマー濃度５％・食塩濃度１０％の水溶液１
００ｍｌを、アトー株式会社製のチュウビングポンプを
用いて毎分１０ｍｌの速度で、Ｎａ2 ＳＯ4 濃度２００
ｇ／ｌ，ＮａＯＨ濃度２０ｇ／ｌの析出用水溶液５００
ｍｌ中に滴下する。 この析出用水溶液は攪拌機により
３００ｒｐｍで攪拌し、滴下部と液面の距離は約２ｃｍ
に保持した。 温度３０°Ｃにて１昼夜保持した後に塩
酸にてＰＨ７．０に調節した。 この粒径４ｍｍの球状
試料を水洗したのち微生物担体として効果試験に供し
た。 ポリマー組成を表−１に示す。
ＺＰー７００（Ｎービニルホルムアミド・アクリロニト
リル共重合物の酸加水分解物・アミジン基含有率６０モ
ル％）と１８０°Ｃにて１時間加熱したクラレ株式会社
製ポリビニルアルコール１１７（平均重合度１７００、
ケン化率９８〜９９モル％）を表−１記載の比率で混合
したものに、対ポリマー１％のグルタールアルデヒドを
混合したポリマー濃度５％・食塩濃度１０％の水溶液１
００ｍｌを、アトー株式会社製のチュウビングポンプを
用いて毎分１０ｍｌの速度で、Ｎａ2 ＳＯ4 濃度２００
ｇ／ｌ，ＮａＯＨ濃度２０ｇ／ｌの析出用水溶液５００
ｍｌ中に滴下する。 この析出用水溶液は攪拌機により
３００ｒｐｍで攪拌し、滴下部と液面の距離は約２ｃｍ
に保持した。 温度３０°Ｃにて１昼夜保持した後に塩
酸にてＰＨ７．０に調節した。 この粒径４ｍｍの球状
試料を水洗したのち微生物担体として効果試験に供し
た。 ポリマー組成を表−１に示す。
【００２６】
【表１】
【００２７】（効果試験）微生物担体と処理水の分離機
構としてスリットを有する容積１リットルの曝気槽内に
微生物担体１００ｇおよび下水処理場の活性汚泥処理現
場より入手した曝気槽汚泥（汚泥濃度４０００ｍｇ／リ
ットル）を９００ミリリットル投入して、２４時間曝気
を行った後に、人工廃水（酸化澱粉２５０ｍｇ／リット
ル、ペプトン２５０ｍｇ／リットル、リン酸カリウム１
５ｍｇ／リットル、硫酸第一鉄１ｍｇ／リットル、硫酸
マグネシウム１ｍｇ／リットル、塩化カルシウム１ｍｇ
／リットル）をペリスタポンプ（アトー株式会社製）に
より３リットル／日の割合で曝気槽内に定量供給した。
通水時の曝気槽内温度は２５°Ｃに維持した。 この
人工廃水のＢＯＤは３９０ｍｇ／リットルである。 通
水開始後１週間、２ケ月および４ケ月後の処理水の上澄
水の水質を分析した。 得られた結果をまとめて表−２
に示す。
構としてスリットを有する容積１リットルの曝気槽内に
微生物担体１００ｇおよび下水処理場の活性汚泥処理現
場より入手した曝気槽汚泥（汚泥濃度４０００ｍｇ／リ
ットル）を９００ミリリットル投入して、２４時間曝気
を行った後に、人工廃水（酸化澱粉２５０ｍｇ／リット
ル、ペプトン２５０ｍｇ／リットル、リン酸カリウム１
５ｍｇ／リットル、硫酸第一鉄１ｍｇ／リットル、硫酸
マグネシウム１ｍｇ／リットル、塩化カルシウム１ｍｇ
／リットル）をペリスタポンプ（アトー株式会社製）に
より３リットル／日の割合で曝気槽内に定量供給した。
通水時の曝気槽内温度は２５°Ｃに維持した。 この
人工廃水のＢＯＤは３９０ｍｇ／リットルである。 通
水開始後１週間、２ケ月および４ケ月後の処理水の上澄
水の水質を分析した。 得られた結果をまとめて表−２
に示す。
【００２８】
【表２】
【００２９】
【発明の効果】本発明品は微生物担体表面に活性汚泥が
固定され流動性も良く処理水質も良好であった。 また
本発明品は耐久性良く長期間の使用に耐える。 これに
対しポリビニルアルコール無添加品は４ケ月後は型崩れ
し使用に耐えなかった。 一方ポリビニルアルコール単
独品は初期の立ち上がりが悪い欠点がある。
固定され流動性も良く処理水質も良好であった。 また
本発明品は耐久性良く長期間の使用に耐える。 これに
対しポリビニルアルコール無添加品は４ケ月後は型崩れ
し使用に耐えなかった。 一方ポリビニルアルコール単
独品は初期の立ち上がりが悪い欠点がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｃ０８Ｊ 3/24 ＣＥＸ Ｃ０８Ｊ 3/24 ＣＥＸＺ Ｃ０８Ｌ 29/04 Ｃ０８Ｌ 29/04 39/00 39/00 79/08 79/08 Ｃ１２Ｎ 11/08 Ｃ１２Ｎ 11/08 Ｂ
Claims (10)
- 【請求項１】 （Ａ）ポリビニルアルコール（Ｂ）活性
水素を有するカチオン性基含有水溶性高分子の二種を含
む混合水溶液を、該混合水溶液に含まれる高分子を析出
させることのできる液体に接触させることにより成形し
た後、水不溶性とする不溶化処理を行う事を特徴とする
微生物担体の製造法。 - 【請求項２】 活性水素を有するカチオン性基含有水溶
性高分子がビニルカルボン酸アミド（共）重合物の加水
分解物である事を特徴とする請求項１に記載の微生物担
体の製造法。 - 【請求項３】 活性水素を有するカチオン性基含有水溶
性高分子がアミジン基含有水溶性高分子である事を特徴
とする請求項１ないし請求項２に記載の微生物担体の製
造法。 - 【請求項４】 混合水溶液中高分子を析出させる液体が
ホウ酸イオン、リン酸イオンあるいは硫酸イオンを含む
ポリビニルアルコールの析出剤の使用、ＰＨが１１．０
以上であるアミジン基含有水溶性高分子の析出剤の使
用、あるいはこれらの併用使用から成る事を特徴とする
請求項１ないし請求項３に記載の微生物担体の製造法。 - 【請求項５】 成形高分子の不溶化処理が、アルデヒド
類等による架橋反応、凍結融解処理によるポリビニルア
ルコールの結晶化、ポリビニルアルコールの離液作用を
有する化合物との接触、およびこれらの併用処理による
不溶化処理から成る事を特徴とする請求項１ないし請求
項４に記載の微生物担体の製造法。 - 【請求項６】 ポリビニルアルコールの平均重合度が１
０００以上であり、ケン化度が８８モル％以上である事
を特徴とする請求項１ないし請求項５に記載の微生物担
体の製造法。 - 【請求項７】 （Ａ）ポリビニルアルコール（Ｂ）活性
水素を有するカチオン性基含有水溶性高分子の混合比率
が５：９５〜９５：５の範囲にある混合物の水溶液を、
該混合水溶液中高分子を析出させる液体に接触させるこ
とにより皮膜を形成する事により、球状に成形した後、
アルデヒド類による架橋反応、凍結処理によるポリビニ
ルアルコールの結晶化、硫酸塩との接触による不溶化処
理、およびこれらの併用処理による不溶化処理を行う事
により製造される事を特徴とする微生物担体。 - 【請求項８】 含水状態における粒子の粒径が１〜１０
ｍｍである事を特徴とする請求項７に記載の微生物担
体。 - 【請求項９】 含水状態における粒子の比重が０．９５
〜１．２０である事を特徴とする請求項７ないし請求項
８に記載の微生物担体。 - 【請求項１０】 流動床式生物処理方法に用いる事を特
徴とする請求項７ないし請求項９に記載の微生物担体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9127863A JPH10158322A (ja) | 1996-10-04 | 1997-05-02 | 微生物担体の製造法および微生物担体 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8-281666 | 1996-10-04 | ||
| JP28166696 | 1996-10-04 | ||
| JP9127863A JPH10158322A (ja) | 1996-10-04 | 1997-05-02 | 微生物担体の製造法および微生物担体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10158322A true JPH10158322A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=26463712
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9127863A Pending JPH10158322A (ja) | 1996-10-04 | 1997-05-02 | 微生物担体の製造法および微生物担体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10158322A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010116439A (ja) * | 2008-11-11 | 2010-05-27 | Kuraray Co Ltd | ポリビニルアルコール系ゲル成型物およびその製造方法 |
| WO2020203769A1 (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 積水化学工業株式会社 | 細胞培養用足場材料、細胞培養用容器、細胞培養用繊維及び細胞の培養方法 |
-
1997
- 1997-05-02 JP JP9127863A patent/JPH10158322A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010116439A (ja) * | 2008-11-11 | 2010-05-27 | Kuraray Co Ltd | ポリビニルアルコール系ゲル成型物およびその製造方法 |
| WO2020203769A1 (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 積水化学工業株式会社 | 細胞培養用足場材料、細胞培養用容器、細胞培養用繊維及び細胞の培養方法 |
| CN113383066A (zh) * | 2019-03-29 | 2021-09-10 | 积水化学工业株式会社 | 细胞培养用支架材料、细胞培养用容器、细胞培养用纤维和细胞的培养方法 |
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