JPH10157719A - 熱可塑性ノルボルネン系樹脂容器 - Google Patents

熱可塑性ノルボルネン系樹脂容器

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JPH10157719A
JPH10157719A JP33490096A JP33490096A JPH10157719A JP H10157719 A JPH10157719 A JP H10157719A JP 33490096 A JP33490096 A JP 33490096A JP 33490096 A JP33490096 A JP 33490096A JP H10157719 A JPH10157719 A JP H10157719A
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JP
Japan
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container
norbornene
based resin
thermoplastic norbornene
containers
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JP33490096A
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English (en)
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Koji Minami
幸治 南
Teiji Obara
禎二 小原
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • B65D1/0223Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by shape
    • B65D1/0261Bottom construction
    • B65D1/0276Bottom construction having a continuous contact surface, e.g. Champagne-type bottom

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  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 破損の危険性が少なく、安全性の高い熱可塑
性ノルボルネン系樹脂容器を提供すること。 【解決手段】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる容
器であって、容器外表面の側面から底面にかけて連続し
た曲面が形成され、かつ、該曲面部分の断面厚みt(m
m)と外表面の曲率半径R(mm)とが下式(1)を満
足することを特徴とする熱可塑性ノルボルネン系樹脂容
器。 R≧3.5/t (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性、ガスバリア
性、耐薬品性、低溶出性を有する熱可塑性ノルボルネン
系樹脂からなる容器に関し、さらに詳しくは、内容物視
認性に優れ、しかも破損の危険性が少ない容器に関す
る。本発明の容器は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の諸
特性を備えるとともに、保管、移送、使用時における破
損の危険性が少ないため、特に医薬品及び食品包装容器
として好適である。
【0002】
【従来の技術】近年、薬液や固形薬剤などの容器は、廃
棄性や破損後の安全性の観点に基づいて、従来のガラス
瓶からプラスチック容器への転換が図られている。既
に、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト、ポリエチレンテレフタレートなどの各種合成樹脂製
の容器が薬品容器として使用されている。最近、熱可塑
性ノルボルネン系樹脂が、薬品容器などの医療用機器・
用具の材料として適していることがわかってきた(特開
平4−276253号公報、特開平4−276537号
公報、特開平5−317411号公報、米国特許第5,
468,803号など)。熱可塑性ノルボルネン系樹脂
は、ポリプロピレンに比べて、透明性や耐熱性、耐蒸気
滅菌性に優れている。この樹脂は、ポリカーボネートや
ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレートに比べ
て、着色が少なくクリアであり、容器とした場合、内容
物の色調を把握しやすい。また、この樹脂は、耐薬品性
に優れ、かつ低溶出性であるため、医療関連の容器、特
にプレフィルドシリンジなどの薬品容器として適当な素
材である。さらに、この樹脂は、酸素や二酸化炭素など
に対するガスバリヤ性にも優れている(特開平4−27
6253号公報)。しかし、従来の熱可塑性ノルボルネ
ン系樹脂容器は、落下したときに割れやすく、破片が異
物として内容物に混入する危険があるという欠点があっ
た。熱可塑性ノルボルネン系樹脂の衝撃強度を改善する
ために、他の樹脂やエラストマーとのアロイ化の試みが
なされていたが、透明性が低下するなどの問題があり、
充分な改善効果が得られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、破損
の危険性が少なく、安全性の高い熱可塑性ノルボルネン
系樹脂容器を提供することにある。本発明者らは、特に
医療品の保管や移送を行うのに適した熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂容器を開発すべく鋭意研究を行った結果、容
器外表面の側面から底面にかけて形成される連続面の曲
率半径Rを特定条件下に制御することにより、落下時や
衝突時の破損を効果的に防止した容器が得られることを
見いだした。本発明は、これらの知見に基づいて完成す
るに至ったものである。
【0004】
【発明が解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる容器であっ
て、容器外表面の側面から底面にかけて連続した曲面が
形成され、かつ、該曲面部分の断面厚みt(mm)と外
表面の曲率半径R(mm)とが下式(1)を満足するこ
とを特徴とする熱可塑性ノルボルネン系樹脂容器が提供
される。 R≧3.5/t (1)
【0005】
【発明の実施の形態】
(熱可塑性ノルボルネン系樹脂)本発明で使用される熱
可塑性ノルボルネン系樹脂は、特開平1−168725
号公報、特開平2−276842号公報、特開平3−1
4882号公報、特開平3−122137号公報、特開
平4−63807号公報、特開平6−298956号公
報などに開示されている公知の樹脂であり、より具体的
には、ノルボルネン系モノマーの重合体であって、例え
ば、(1)ノルボルネン系モノマーの開環重合体及びそ
の水素添加物、(2)ノルボルネン系モノマーまたはノ
ルボルネン系モノマーとビニル化合物との付加(共)重
合体などが挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン
系モノマーの開環重合体の水素添加物、及びノルボルネ
ン系モノマーとビニル化合物との付加共重合体が好まし
く、ノルボルネン系モノマーの開環重合体の水素添加物
が特に好ましい。
【0006】ノルボルネン系モノマーとしては、例え
ば、ノルボルネン、そのアルキル、アルキリデン、また
はアリールなどの炭化水素基置換誘導体、及びこれら置
換または非置換のノルボルネン系モノマーのハロゲン、
水酸基、エステル基、アルコキシル基、シアノ基、アミ
ド基、イミド基、シリル基等の極性基置換誘導体が挙げ
られる。これらの具体例としては、例えば、2−ノルボ
ルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメ
チル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネ
ン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−
2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノル
ボルネン、5−シアノ2−ノルボルネン、5−メチル−
5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フェ
ニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル−
2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、
5−オクチル−2−ノルボルネン、5−オクタデシル−
2−ノルボルネン等が挙げられる。
【0007】また、ノルボルネン系モノマーとして、ノ
ルボルネンに一つ以上のシクロペンタジエンが付加した
構造のモノマー、例えば、1,4:5,10:6,9−
トリメタノ−1,2,3,4,4a,5,5a,6,
9,9a,10,10a−ドデカヒドロ−2,3−シク
ロペンタジエノアントラセン等、及びその前記と同様の
誘導体;シクロペンタジエンの多量体である多環構造の
モノマー、及びその上記と同上の誘導体、例えば、ジシ
クロペンタジエン、2、3−ジヒドロシクロペンタジエ
ン等;シクロペンタジエンとテトラヒドロインデン等と
の付加物、及びその前記と同様の誘導体、例えば、1,
4−メタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9a
−オクタヒドロフルオレン、5,8−メタノ−1,2,
3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−
シクロペンタジエンナフタレン;等が挙げられる。これ
らのノルボルネン系モノマーは、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて用いることができる。熱可
塑性ノルボルネン系樹脂中のノルボルネン系モノマーの
結合単位量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通
常20重量%以上、好ましくは40重量%以上、より好
ましくは60重量%以上であるものが、耐熱性、耐薬品
性、透明性、及び機械的強度等の特性が優れ好適であ
る。
【0008】熱可塑性ノルボルネン系樹脂の極限粘度
〔η〕は、使用目的に応じて適宜選択されるが、80
℃、デカリン中で測定した極限粘度〔η〕値で、通常
0.01〜20dl/g、好ましくは0.2〜5dl/
g、より好ましくは0.2〜5dl/g、最も好ましく
は0.3〜1dl/gの範囲である。熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂の極限粘度〔η〕がこの範囲にあるときに機
械的強度や成形加工性が高度にバランスされ好適であ
る。熱可塑性ノルボルネン系樹脂の分子量分布は、格別
な限定はないが、トルエンを溶媒とするゲル・パーミエ
ーション・クロマトグラフィー(GPC)によるポリス
チレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)の比(Mw/Mn)が、通常4.0以下、好ま
しくは3.0以下、より好ましくは2.5以下であると
きに、機械的強度が高度に高められ好適である。熱可塑
性ノルボルネン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、使
用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常50〜4
00℃、好ましくは100〜300℃、より好ましくは
120〜250℃の範囲が好適である。これらの熱可塑
性ノルボルネン系樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2
種以上を組み合わせて用いることができる。
【0009】(任意成分)本発明においては、熱可塑性
ノルボルネン系樹脂に、必要に応じて、その他の樹脂や
エラストマーを1種類以上配合してもよい。その他の樹
脂やエラストマーとしては、以下のものが挙げられる。
【0010】(1)樹脂 ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ
4−メチルペンテン−1などの炭化水素系樹脂、及びそ
れらのマレイン化変性等の変性体;ポリスチレン、アク
リロニトリル・スチレン共重合体、アクリロニトリル・
ブタジエン・スチレン共重合体、メタクリル・ブタジエ
ン・スチレン共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリア
クリレート、ポリメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルアルコール、エチレン・酢酸ビニル共重合体、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロプレ
ンなどのビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
トなどのポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリアセタール、ポリフェニレンオキサイド、ポリ
サルフォン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテ
ルイミド、ポリアリレート等の樹脂が挙げられる。
【0011】(2)エラストマー/ゴム質重合体 ポリイソプレン、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプ
レン共重合体ゴム及びその水素添加物、スチレン−ブタ
ジエンランダム共重合体ゴム及びその水素添加物、スチ
レン−イソプレンランダム共重合体ゴム及びその水素添
加物、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ゴム及び
その水素添加物、スチレン・プタジエンブロック共重合
体ゴム及びその水素添加物(SB、SBS、SEB、S
EBS)、スチレン・イソプレンブロック共重合体ゴム
及びその水素添加物(SI、SIS、SEP、SEP
S)などの共役ジエン系(共)重合体;エチレン・αオ
レフィン重合体ゴム、例えば、エチレン・ブテン共重合
体、プロピレン・αオレフィン共重合体ゴムが挙げられ
る。αオレフィンの例としては、プロピレン、ブテン−
1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げら
れる。
【0012】その他、エチレン・αオレフィン・非共役
ジエン系共重合体ゴム、αオレフィン・非共役ジエン共
重合体ゴム、などのαオレフィン共重合体;芳香族ポリ
エステル・脂肪族ポリエーテル共重合体、芳香族ポリエ
ステル・脂肪族ポリエステル共重合体などのポリエステ
ル系エラストマー;ポリウレタン・ポリカーボネート系
ポリオール共重合体、ポリウレタン・エーテル系ポリオ
ール共重合体、ポリウレタン・カプロラクトン系ポリエ
ステル共重合体、ポリウレタン・アジペート系ポリエス
テル共重合体などで表されるポリウレタン系エラストマ
ー;ポリエーテルエステルアミド重合体、ポリエステル
アミド重合体などのポリアミド系エラストマーなど;が
挙げられる。
【0013】本発明の目的が損なわない範囲でこれらの
配合材を選択することができる。配合量は、本発明の目
的が損なわれない範囲で、好ましくは熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂100重量部に対して、0〜50重量部、よ
り好ましくは0〜30重量部の割合で添加する。さら
に、目的に応じて、2軸押出機などの加工機を用いるこ
とにより、配合材を1μm以下にミクロ分散させること
もできる。本発明においては、熱可塑性ノルボルネン系
樹脂に、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔
料、染料、滑剤、ブロッキング防止剤、結晶核剤、塩酸
吸収剤、天然油、合成油、ワックス、難燃剤、帯電防止
剤;等を添加することができる。滑剤としては、例え
ば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,
2−ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金
属塩、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステ
アレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペン
タエリスリトールステアレートなどの多価アルコール脂
肪酸エステルなどを挙げることができる。
【0014】酸化防止剤としては、例えば、フェノール
系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤
などが挙げられ、これらの中でも、フェノール系酸化防
止剤が好ましく、アルキル置換フェノール系酸化防止剤
が特に好ましい。これらの酸化防止剤は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。酸化防止剤の配合量は、熱可塑性ノルボルネン系樹
脂100重量に対して、通常0.001〜10重量部、
好ましくは0.01〜1重量部の範囲である。紫外線吸
収剤としては、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤やベン
ゾエート系紫外線吸収剤などが挙げられる。これらの紫
外線吸収剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み
合わせて用いることができる。紫外線吸収剤の配合量
は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂100重量に対して通
常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量
部の範囲である。
【0015】結晶核剤としては、例えば、燐酸エステル
の塩や高融点のポリマー類が好ましく、無機化合物も好
ましく使用できる。これらの結晶核剤は、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。結晶核剤の使用量は、通常0.0001〜1重量%
の範囲である。塩酸吸収剤としては、例えば、脂肪酸金
属塩、エポキシ系化合物、無機化合物などが挙げられ
る。これらの塩酸吸収剤は、それぞれ単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いられる。塩酸吸収剤の配合
量は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂100重量部に対し
て、通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜
1重量部の範囲である。着色剤や帯電防止剤は、必要に
応じて配合されるものであって、配合しない場合もあ
り、その配合量は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂100
重量部に対して、着色剤が通常0〜5重量部、帯電防止
剤が通常0〜5重量部の範囲である。
【0016】(成形方法)本発明の容器の成形方法とし
ては、射出成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、多
層ブロー成形、コネクションブロー成形、二重壁ブロー
成形、延伸ブロー成形、真空成形、回転成形などが挙げ
られ、容器に成形可能な如何なる方法も採用することが
できる。また、特開平4−276253号公報に開示さ
れているように、他の樹脂との多層成形や二重壁成形を
行うことにより、ガスバリヤ性や耐候性、耐光性などを
さらに高めることもできる。なお、多層成形などに際
し、内容物の視認性に影響がないように、組み合わせる
樹脂材料を選択することが好ましい。
【0017】(容器の形状)本発明の容器の形状は、目
的に応じて適宜定めることができ、特に限定しないが、
例えば、円筒形、円錐形、多角形筒形、多角形錐形、ま
たはこれらを組み合わせた形状が挙げられる。本発明で
は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂を用いて容器を成形
し、その際、容器外表面の側面から底面にかけて連続し
た曲面を形成し、かつ、該曲面部分の断面厚みt(m
m)と外表面の曲率半径R(mm)が下式(1)を満足
するように設計する。 R≧3.5/t (1) 本発明において、曲率半径R(mm)とは、容器の側面
から底面にかけて連続して形成された曲面部分(以下、
R部ともいう)の外表面の曲率半径を意味する(図2参
照)。厚みt(mm)は、R部の断面厚みである。断面
とは、鉛直面の外周または外周の接線を垂直に通る面の
ことである。したがって、この場合の厚みtとは、断面
から見たR部の外表面から、曲率中心点へ引いた直線に
よって測定される厚みのことである。例えば、t=2m
mの場合、3.5/2=1.75(mm)となるので、
式(1)からRは、1.75(mm)以上であることが
好ましい。曲率半径R(mm)が小さすぎると、容器の
落下や衝突時に破損しやすく、より具体的には、割れや
内容物の漏出が起こりやすくなる。Rは、大きくなれば
なる程、割れが生じ難くなるので、その上限に格別な限
定はないが、形状選択の幅を考えて30mm以下、好ま
しくは20mm以下、より好ましくは10mm以下であ
る。
【0018】側面、底面、及びR部のそれぞれの厚み
は、通常0.5mm以上、好ましくは0.7〜30m
m、より好ましくは1.0〜20mmの範囲である。底
部の厚みt1(mm)は、側面の厚みt2(mm)に比
べてほぼ等しいか、もしくは、より厚いことが好まし
い。しかし、両者の厚みの差が大きくなるほど、落下時
の応力集中が大きくなるので、好ましくは0.9≦t1
/t2≦3、より好ましくは1.0≦t1/t2≦2.
5、最も好ましくは1.2≦t1/t2≦2の範囲であ
る。この場合の底部の厚みとは、底部で最も薄い部分の
厚みを示す。特に高い酸素ガスバリア性、炭酸ガスガス
バリア性が要求される場合、厚みを厚くすることでガス
バリア性が高まり、内容物の酸化劣化や液性の変化が少
なくなるが、容器に使用する樹脂量が多くなり、コスト
が高くなったり、重くなったりする。容器の厚みが薄す
ぎると、ガスバリア性や落下強度が低下するなどの不具
合が生ずる。厚みは、容器底部と容器側面とでは均一で
あることが、衝突強度の面では好ましいが、特に限定し
ない。R部の厚みt(mm)は、通常、0.5≦t≦3
0、好ましくは1≦t≦20である。容器の容量は、特
に限定しないが、0.5mlから、10Lまでの容器が
汎用性が高い。
【0019】(用途)本発明の容器の用途は、以下に述
べるものがあるが、特に制限されるものではない。熱可
塑性ノルボルネン樹脂は、高圧蒸気滅菌やγ線滅菌を行
うことができるため、医薬品や食品容器に最も適してい
る。医薬品容器に関しては、液体、粉体状の薬品容器、
特に薬品充填後滅菌した薬品容器として適当である。内
容物は特に限定されないが、特に無菌状態が高度に保持
されることを要求される無菌製剤や、造影剤などの検査
診断薬などが適当である。その他、薬液点滴用容器や輸
液キット用容器;点眼薬容器;純水用容器;血液分析用
のサンプリング用試験管;採血管;検体容器;UV検査
セルなどの分析容器;メスやカン子、ガーゼ、コンタク
トレンズ用などの医療材料の滅菌容器;ディスポーザブ
ルシリンジやプレフィルドシリンジなどの医療用具;ビ
ーカー、試験管、フラスコなどの実験器具;人工臓器の
ハウジング;などが挙げられる。食品容器としては、液
状、ペースト状、または粉体状の食品、飲料水、清涼飲
料などの容器;トレイ、電子レンジ用容器、電子レンジ
用容器蓋、哺乳瓶などが例示される。
【0020】
【実施例】以下、本発明について、実施例及び比較例を
挙げてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。 (落下試験)試験容器に50gの水を充填し、所定の蓋
で密栓した後、容器を垂直方向から45°傾けて、12
0cm高さからコンクリート床面に落下させる。10本
落下させて、割れるものがあるか否かを観察し、割れた
場合には、その個数を測定する。
【0021】[実施例1]熱可塑性ノルボルネン系樹脂
として、日本ゼオン(株)製、ZEONEX480R
(80℃デカリン溶液中で測定した極限粘度〔η〕=
0.4dl/g)のペレットを用い、青木固研究所製S
B250を用いて、シリンダー温度280℃、ホットラ
ンナー280℃、パリソン型温度150℃、ブロー型温
度110℃の条件で、直径5cm、高さ10cmの中空
容器であって、外表面の側面から底部にかけての連続し
た曲面部分の断面厚みt=1.7mm、曲率半径R=
2.5mmであるものを、インジェクションブロー成形
により作製した。成形品は、外観上非常に透明感が高
く、着色がなく、内容物が容易に確認できるものであっ
た。このようにして成形した容器10本を用いて、落下
試験を行ったところ、10本のすべてに割れの発生は見
られなかった。
【0022】[実施例2]実施例1と同一の成形条件
で、厚みt=2.4mm、曲率半径R=1.5mmであ
るブロー容器を作製した。このようにして成形した容器
10本を用いて落下試験を行ったところ、10本のすべ
てに割れの発生は見られなかった。
【0023】[実施例3]実施例1と同一の成形条件
で、厚みt=5.0mm、曲率半径R=1.0mmであ
るブロー容器を作製した。このようにして成形した容器
10本を用いて落下試験を行ったところ、10本のすべ
てに割れの発生は見られなかった。
【0024】[実施例4]実施例1と同一の成形条件
で、直径7cm、高さが15cmの中空容器であって、
底部円周部の厚みt=10mm、曲率半径R=0.6m
mであるブロー容器を作製した。このようにして成形し
た容器10本を用いて落下試験を行ったところ、10本
のすべてに割れの発生は見られなかった。
【0025】[実施例5]熱可塑性ノルボルネン系樹脂
として、三井石油化学工業(株)製APEL6013
(80℃のデカリン溶液中で測定した極限粘度〔η〕=
0.5dl/g)のペレットを用い、実施例1と同様の
方法と同様の金型を用いて、直径5cm、高さが10c
mの中空容器であって、外表面の側面から底部にかけて
の連続した曲面部分の断面厚みt=1.7mm、曲率半
径R=2.5mmであるものを、インジェクションブロ
ー成形した。得られた成形品は、透明感が高く、内容物
が容易な観察できた。このようにして成形した容器10
本を用いて落下試験を行ったところ、10本のすべてに
割れの発生は見られなかった。
【0026】[比較例1]実施例1と同様の成形条件に
より、厚みt=1.7mm、曲率半径R=1.5mmで
あるブロー容器を作製した。このようにして成形した容
器10本を用いて落下試験を行ったところ、10本のう
ち2本に割れが観察された。
【0027】[比較例2]実施例1と同様の成形条件に
より、厚みt=1.7mm、曲率半径R=0.8mmで
あるブロー容器を作製した。このようにして成形した容
器10本を用いて落下試験を行ったところ、10本のう
ち6本に割れが観察された。
【0028】[比較例3]実施例2と同じ樹脂を用い、
同様の方法により、同じ寸法、厚みtのブロー容器であ
って、曲率半径Rのみ1.0mmであるものを作製し
た。このようにして成形した容器10本を用いて落下試
験を行ったところ、10本のうち7本に割れが観察され
た。
【0029】[比較例4]実施例3と同じ樹脂を用い、
同様の方法により、同じ寸法、厚みtのブロー容器であ
って、曲率半径Rのみ0.5mmであるものを作製し
た。このようにして成形した容器10本を用いて落下試
験を行ったところ、10本のうち6本に割れが観察され
た。
【0030】[比較例5]実施例4と同じ樹脂を用い、
同様の方法で、同じ寸法、厚みtのブロー容器であっ
て、曲率半径Rのみ0.2mmであるものを作製した。
このようにして成形した容器10本を用いて落下試験を
行ったところ、10本のうち3本に割れが観察された。
【0031】[比較例6]実施例5と同じ樹脂を用い、
同様の方法により、同じ寸法、厚みtのブロー容器であ
って、曲率半径Rのみ1.5mmであるものを作製し
た。このようにして成形した容器10本を用いて落下試
験を行ったところ、10本のうち7本に割れが観察され
た。上記各実施例及び比較例の結果を表1に一括して示
す。また、図1に、厚みtと曲率半径Rとの関係式
(1)のグラフと、各実施例及び比較例の落下試験の結
果をプロットした図を示す。
【0032】
【表1】 (脚注) (1)ZEONEX480R:日本ゼオン(株)製の熱
可塑性ノルボルネン系樹脂 (2)APEL6013:三井石油化学工業(株)製の
熱可塑性ノルボルネン系樹脂
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、破損の危険性が少な
く、安全性の高い熱可塑性ノルボルネン系樹脂容器が提
供される。本発明の容器は、医薬品容器や食品包装容器
として特に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、厚みtと曲率半径Rとの関係式(1)
のグラフと、各実施例及び比較例の落下試験の結果をプ
ロットした図である。
【図2】容器外表面の側面から底面にかけて連続して形
成された曲面部分の断面厚みtと外表面の曲率半径Rの
断面図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 61/08 A61J 1/00 313Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる容
    器であって、容器外表面の側面から底面にかけて連続し
    た曲面が形成され、かつ、該曲面部分の断面厚みt(m
    m)と外表面の曲率半径R(mm)とが下式(1)を満
    足することを特徴とする熱可塑性ノルボルネン系樹脂容
    器。 R≧3.5/t (1)
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