JPH1015733A - ねじ加工制御装置 - Google Patents
ねじ加工制御装置Info
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- JPH1015733A JPH1015733A JP17771596A JP17771596A JPH1015733A JP H1015733 A JPH1015733 A JP H1015733A JP 17771596 A JP17771596 A JP 17771596A JP 17771596 A JP17771596 A JP 17771596A JP H1015733 A JPH1015733 A JP H1015733A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 先端側の穴あけ部に続いてねじ切り部を備え
た単一の複合工具15により、被加工物17に穴開け加
工とねじ切り加工とを連続的に実行するときのねじ加工
精度等を向上させる。 【解決手段】 ねじ加工制御装置の主要制御回路Bの関
数発生器から、穴開け動作に対する第1のピッチからな
る第1関数と、ねじ切り動作時に対する第2のピッチか
らなる第2関数とを選択し、且つ主軸回転速度を設定す
ることにより、演算結果のそれぞれ同期させた送り速度
にて被加工物17に向かって複合工具15を移動させ、
穴あけ加工に続いてねじ切り加工を実行する。
た単一の複合工具15により、被加工物17に穴開け加
工とねじ切り加工とを連続的に実行するときのねじ加工
精度等を向上させる。 【解決手段】 ねじ加工制御装置の主要制御回路Bの関
数発生器から、穴開け動作に対する第1のピッチからな
る第1関数と、ねじ切り動作時に対する第2のピッチか
らなる第2関数とを選択し、且つ主軸回転速度を設定す
ることにより、演算結果のそれぞれ同期させた送り速度
にて被加工物17に向かって複合工具15を移動させ、
穴あけ加工に続いてねじ切り加工を実行する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数値制御装置(以
下、NC装置と称する)を搭載した工作機械のねじ加工
の制御装置に関するものである。
下、NC装置と称する)を搭載した工作機械のねじ加工
の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、図1に示すように、穴あけ加
工及びねじ切り加工を実行するための例えば数値制御装
置NC付きの立形ボール盤1は、基台2に直立配置され
たコラム3にスライダ4を介して主軸ヘッド5が上下に
摺動自在に支持され、主軸ヘッド5はコラム3の立て軸
(Z軸)に平行に配置されたボールねじ6に螺合されて
いる。ボールねじ6はACサーボモータからなる送りモ
ータ7に連結されて回転駆動され、主軸ヘッド5を昇降
動させる。
工及びねじ切り加工を実行するための例えば数値制御装
置NC付きの立形ボール盤1は、基台2に直立配置され
たコラム3にスライダ4を介して主軸ヘッド5が上下に
摺動自在に支持され、主軸ヘッド5はコラム3の立て軸
(Z軸)に平行に配置されたボールねじ6に螺合されて
いる。ボールねじ6はACサーボモータからなる送りモ
ータ7に連結されて回転駆動され、主軸ヘッド5を昇降
動させる。
【0003】送りモータ7は回転数を検出するためのタ
コゼネレータ8と、回転位置を検出するためのパルスゼ
ネレータ9とが設けられている。パルスゼネレータ9は
主軸ヘッド5の送り位置(昇降位置)を検出する送り位
置検出手段をなす。主軸ヘッド5には、主軸11が回転
自在に軸支されており、回転モータ12により回転駆動
される。回転モータ12はACサーボモータからなり、
回転速度を検出するためのタコゼネレータ13と、回転
位置を検出するためのパルスゼネレータ14とが設けら
れている。
コゼネレータ8と、回転位置を検出するためのパルスゼ
ネレータ9とが設けられている。パルスゼネレータ9は
主軸ヘッド5の送り位置(昇降位置)を検出する送り位
置検出手段をなす。主軸ヘッド5には、主軸11が回転
自在に軸支されており、回転モータ12により回転駆動
される。回転モータ12はACサーボモータからなり、
回転速度を検出するためのタコゼネレータ13と、回転
位置を検出するためのパルスゼネレータ14とが設けら
れている。
【0004】ところで、通常穴あけ動作の制御では、前
記主軸11の回転数と主軸ヘッド5の送り速度とは非同
期であるので、送りモータ7と回転モータ12との各々
の高速回転化、高送り速度化により高速ドリル加工を実
行する一方、ねじ切り動作制御では、タップ(工具)の
ピッチと主軸11の回転数との積が送り軸6の回転によ
る主軸ヘッド5のZ軸方向への送り速度と一致するよう
に制御していた。そして、被加工物17にタップ(ねじ
切り加工工具)を用いて雌ねじ部を形成加工する場合、
まず、前記主軸11の下端に装着したドリル(穴あけ加
工工具)にて下穴16を穿設しておき、次いでタップ1
5′にてねじ成形加工を施すというように、二種類の工
具を交換して使用すると、その交換動作の時間だけ作業
所要時間が長くなり、作業効率が悪いという問題があっ
た。
記主軸11の回転数と主軸ヘッド5の送り速度とは非同
期であるので、送りモータ7と回転モータ12との各々
の高速回転化、高送り速度化により高速ドリル加工を実
行する一方、ねじ切り動作制御では、タップ(工具)の
ピッチと主軸11の回転数との積が送り軸6の回転によ
る主軸ヘッド5のZ軸方向への送り速度と一致するよう
に制御していた。そして、被加工物17にタップ(ねじ
切り加工工具)を用いて雌ねじ部を形成加工する場合、
まず、前記主軸11の下端に装着したドリル(穴あけ加
工工具)にて下穴16を穿設しておき、次いでタップ1
5′にてねじ成形加工を施すというように、二種類の工
具を交換して使用すると、その交換動作の時間だけ作業
所要時間が長くなり、作業効率が悪いという問題があっ
た。
【0005】そこで、先端側の穴あけ部に続いてねじ切
り部を備えた複合工具を主軸に装着したまま、まず被加
工物17に下穴16を貫通穿設し、続いてその下穴16
に雌ねじ部を創成するというように1本の工具で穴あけ
とねじ切りとを連続して実行することが考えられた。こ
の方法による場合、穴あけ作業とねじ切り作業との間で
工具の交換動作を必要とせず、その分非切削時間が短く
なる。
り部を備えた複合工具を主軸に装着したまま、まず被加
工物17に下穴16を貫通穿設し、続いてその下穴16
に雌ねじ部を創成するというように1本の工具で穴あけ
とねじ切りとを連続して実行することが考えられた。こ
の方法による場合、穴あけ作業とねじ切り作業との間で
工具の交換動作を必要とせず、その分非切削時間が短く
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように下穴16を穿設するための主軸の回転数と送り速
度とが非同期である穴あけ動作から、精度の良いねじ加
工のための主軸の回転数と送り速度とを同期させるとい
うねじ切り作業に一時停止させずに切換移行すると、そ
の切換中で同期がずれてしまい、タップ部のねじ歯部分
が欠損したり、被加工物のねじ創成開始部分に所定のピ
ッチのねじが創成できなくなるという問題があった。
ように下穴16を穿設するための主軸の回転数と送り速
度とが非同期である穴あけ動作から、精度の良いねじ加
工のための主軸の回転数と送り速度とを同期させるとい
うねじ切り作業に一時停止させずに切換移行すると、そ
の切換中で同期がずれてしまい、タップ部のねじ歯部分
が欠損したり、被加工物のねじ創成開始部分に所定のピ
ッチのねじが創成できなくなるという問題があった。
【0007】本発明は、これらの問題を解決すべくなさ
れたものであって、穴あけ部とねじ切り部とを1本の工
具に備えた複合工具を使用して、工作機械の回転を一時
停止することなく、且つ精度の良いねじ加工を実行でき
る制御装置を提供することを目的とするものである。
れたものであって、穴あけ部とねじ切り部とを1本の工
具に備えた複合工具を使用して、工作機械の回転を一時
停止することなく、且つ精度の良いねじ加工を実行でき
る制御装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明のねじ加工制御装置は、先端
側の穴あけ部に続いてねじ切り部を備えた単一の複合工
具と、被加工物とを相対的に一軸線の周りに回転させる
回転手段と、前記一軸線と同方向に前記被加工物と前記
複合工具とを相対的に移動させる送り駆動手段とを備え
た工作機械のねじ加工制御装置において、送り移動距離
とピッチとによる関数を発生させる関数発生手段を備
え、前記関数発生手段にて予め設定された第1関数にて
送り駆動手段を作動して穴あけ動作を実行し、続いて予
め設定された第2関数にてねじ切り動作を実行すること
を特徴とするものである。
め、請求項1に記載の発明のねじ加工制御装置は、先端
側の穴あけ部に続いてねじ切り部を備えた単一の複合工
具と、被加工物とを相対的に一軸線の周りに回転させる
回転手段と、前記一軸線と同方向に前記被加工物と前記
複合工具とを相対的に移動させる送り駆動手段とを備え
た工作機械のねじ加工制御装置において、送り移動距離
とピッチとによる関数を発生させる関数発生手段を備
え、前記関数発生手段にて予め設定された第1関数にて
送り駆動手段を作動して穴あけ動作を実行し、続いて予
め設定された第2関数にてねじ切り動作を実行すること
を特徴とするものである。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のねじ加工制御装置において、前記第1関数及び
第2関数は、各々予め設定された第1のピッチ及び第2
のピッチにそれぞれ同期させた送り速度及び主軸回転速
度を求めるように構成されているものである。さらに、
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記
載のねじ加工制御装置において、前記第1関数から第2
関数へ移行するとき、予め定められた時定数により、漸
近的に移行させるように制御するものである。
に記載のねじ加工制御装置において、前記第1関数及び
第2関数は、各々予め設定された第1のピッチ及び第2
のピッチにそれぞれ同期させた送り速度及び主軸回転速
度を求めるように構成されているものである。さらに、
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記
載のねじ加工制御装置において、前記第1関数から第2
関数へ移行するとき、予め定められた時定数により、漸
近的に移行させるように制御するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施形
態につて説明する。図2は前記図1と同様の工作機械と
しての立形ボール盤1と数値制御装置NCの主要制御回
路Bのブロック図を示すものであり、立形ボール盤1の
基台2に直立配置されたコラム3にスライダ4を介して
主軸ヘッド5が上下に摺動自在に支持され、主軸ヘッド
5はコラム3の立て軸(Z軸)に平行に配置されたボー
ルねじ6に螺合されている。ボールねじ6はACサーボ
モータからなる送りモータ7に連結されて回転駆動さ
れ、主軸ヘッド5を昇降動させる。
態につて説明する。図2は前記図1と同様の工作機械と
しての立形ボール盤1と数値制御装置NCの主要制御回
路Bのブロック図を示すものであり、立形ボール盤1の
基台2に直立配置されたコラム3にスライダ4を介して
主軸ヘッド5が上下に摺動自在に支持され、主軸ヘッド
5はコラム3の立て軸(Z軸)に平行に配置されたボー
ルねじ6に螺合されている。ボールねじ6はACサーボ
モータからなる送りモータ7に連結されて回転駆動さ
れ、主軸ヘッド5を昇降動させる。
【0011】送りモータ7は回転数を検出するためのタ
コゼネレータ8と、回転位置を検出するためのパルスゼ
ネレータ9とが設けられている。パルスゼネレータ9は
主軸ヘッド5の送り位置(昇降位置)を検出する送り位
置検出手段をなす。主軸ヘッド5には、主軸11が回転
自在に軸支されており、回転モータ12により回転駆動
される。回転モータ12はACサーボモータからなり、
回転速度を検出するためのタコゼネレータ13と、回転
位置を検出するためのパルスゼネレータ14とが設けら
れている。
コゼネレータ8と、回転位置を検出するためのパルスゼ
ネレータ9とが設けられている。パルスゼネレータ9は
主軸ヘッド5の送り位置(昇降位置)を検出する送り位
置検出手段をなす。主軸ヘッド5には、主軸11が回転
自在に軸支されており、回転モータ12により回転駆動
される。回転モータ12はACサーボモータからなり、
回転速度を検出するためのタコゼネレータ13と、回転
位置を検出するためのパルスゼネレータ14とが設けら
れている。
【0012】そして主軸11の下端には、先端側の穴あ
け部に続いてねじ切り部を備えた単一の複合工具15を
タッパーを介することなく、直接装着されており、基台
2上に固定された被加工物17に下穴16を穿設し、そ
れに連続してねじ加工を施すようになっている。なお、
この複合工具15の先端側の穴開け部としてドリル、リ
ーマ、エンドミル等があり、ねじ切り部としてはタップ
がある。
け部に続いてねじ切り部を備えた単一の複合工具15を
タッパーを介することなく、直接装着されており、基台
2上に固定された被加工物17に下穴16を穿設し、そ
れに連続してねじ加工を施すようになっている。なお、
この複合工具15の先端側の穴開け部としてドリル、リ
ーマ、エンドミル等があり、ねじ切り部としてはタップ
がある。
【0013】図3は、数値制御装置NCのシステムブロ
ック図であり、工作機械としての立形ボール盤1全体を
制御するためのCPU50と、制御プログラムが記憶さ
れたROM(読み出し専用メモリ)51と、各種データ
が格納されるRAM(随時読み書き可能メモリ)52
と、加工プログラムやパラメータ等が記憶されている不
揮発性メモリ53と、CRTや液晶表示装置等の表示装
置54とその表示制御回路55と、キーボード等の入力
装置56とその入力制御回路57と、前記送りモータ7
及び回転モータ12の各サーボアンプ58,59を制御
するための主要制御回路Bと、データ及び指令信号の伝
送のためのバス60等からなる。
ック図であり、工作機械としての立形ボール盤1全体を
制御するためのCPU50と、制御プログラムが記憶さ
れたROM(読み出し専用メモリ)51と、各種データ
が格納されるRAM(随時読み書き可能メモリ)52
と、加工プログラムやパラメータ等が記憶されている不
揮発性メモリ53と、CRTや液晶表示装置等の表示装
置54とその表示制御回路55と、キーボード等の入力
装置56とその入力制御回路57と、前記送りモータ7
及び回転モータ12の各サーボアンプ58,59を制御
するための主要制御回路Bと、データ及び指令信号の伝
送のためのバス60等からなる。
【0014】前記主要制御回路Bの構成について、図2
を参照しながらさらに詳述する。まず、主軸ヘッド5を
上下動させる送り系(Z軸系と称する)について説明す
ると、入力装置56から入力されたデータ(後述する)
に基づいて演算器22において送り指令値Zが演算さ
れ、送り速度に応じたパルス列として送り偏差カウンタ
23に出力される。送り偏差カウンタ23には位置フイ
ードバックとして、送りモータ7の回転角に応じたパル
スがパルスゼネレータ9から入力される。送り偏差カウ
ンタ23では送り指令値Zとパルスゼネレータ9で検出
された主軸ヘッド5の送り位置zとの偏差E(Z)=Z
−zを演算し、その送り偏差E(Z)を速度指令として
送りサーボアンプ58に出力する。送りサーボアンプ5
8には速度フイードバック信号として、タコゼネレータ
8からの実際の送り速度Vに応じた信号v(z)が入力
され速度ループ系を構成して送りモータ7を駆動する。
を参照しながらさらに詳述する。まず、主軸ヘッド5を
上下動させる送り系(Z軸系と称する)について説明す
ると、入力装置56から入力されたデータ(後述する)
に基づいて演算器22において送り指令値Zが演算さ
れ、送り速度に応じたパルス列として送り偏差カウンタ
23に出力される。送り偏差カウンタ23には位置フイ
ードバックとして、送りモータ7の回転角に応じたパル
スがパルスゼネレータ9から入力される。送り偏差カウ
ンタ23では送り指令値Zとパルスゼネレータ9で検出
された主軸ヘッド5の送り位置zとの偏差E(Z)=Z
−zを演算し、その送り偏差E(Z)を速度指令として
送りサーボアンプ58に出力する。送りサーボアンプ5
8には速度フイードバック信号として、タコゼネレータ
8からの実際の送り速度Vに応じた信号v(z)が入力
され速度ループ系を構成して送りモータ7を駆動する。
【0015】主軸11を回転制御する回転系(R軸系と
称する)について説明すると、回転系では回転指令値R
が入力装置56から直接与えられるのではなく、前記送
り指令値Zから算出されて制御される。即ち、演算器2
2からの送り指令値Zは加速度演算器25に入力され
る。加速度演算器25では単位時間当たりの送り指令速
度ΔZから送りの加速度A(Z)=d/dt*ΔZを演
算し、その加速度A(Z)を加算器26に出力する。加
算器26の他方の入力には、パルスゼネレータ9からの
送りフイードバックパルスが入力される。加算器26で
は、単位時間当たりの実際の送り量Δzと送り指令値Z
の加速度A(Z)を加算し、回転指令演算器27に出力
する。単位時間当たりの実際の送り量Δzは実際の送り
速度v(z)に対応した値になるから、加算器26の出
力は、送り速度と加速度とを加え合わせたもの(=Δz
+d/dt*ΔZ)になる。
称する)について説明すると、回転系では回転指令値R
が入力装置56から直接与えられるのではなく、前記送
り指令値Zから算出されて制御される。即ち、演算器2
2からの送り指令値Zは加速度演算器25に入力され
る。加速度演算器25では単位時間当たりの送り指令速
度ΔZから送りの加速度A(Z)=d/dt*ΔZを演
算し、その加速度A(Z)を加算器26に出力する。加
算器26の他方の入力には、パルスゼネレータ9からの
送りフイードバックパルスが入力される。加算器26で
は、単位時間当たりの実際の送り量Δzと送り指令値Z
の加速度A(Z)を加算し、回転指令演算器27に出力
する。単位時間当たりの実際の送り量Δzは実際の送り
速度v(z)に対応した値になるから、加算器26の出
力は、送り速度と加速度とを加え合わせたもの(=Δz
+d/dt*ΔZ)になる。
【0016】回転指令値演算器27では予め入力装置5
6から入力されて、演算器22を経由して与えられるボ
ールねじ6のリードLと、関数発生器40が発生させた
関数値P(z)とから加算器26の出力をL/P(z)
倍し、回転指令値R1=L/P(z)*(Δz+d/d
t*ΔZ)を算出することになる。回転指令値演算器2
7から出力される回転指令値R1は、送り速度と加速度
とを加え合わせたものに相当する値となるから、主軸ヘ
ッド5の以降の移動を予測した回転指令値になる。そし
て、この回転指令値R1は、加算器28を経由して回転
サーボアンプ59に出力される。この場合、加算器28
では回転指令値R1の補正が実行される。即ち、主軸1
1の回転位置rを検出するパルスゼネレータ14からの
パルスは回転偏差カウンタ30に入力される一方、送り
量zを検出するパルスゼネレータ9からのパルスは回転
補正演算器31に入力され、ボールねじ6のリードL
と、関数発生器40が発生させた関数値P(z)とから
送り量zをL/P(z)倍し、送り量zに相当する回転
補正値r(z)=(L/P(z))*zを演算して回転
偏差カウンタ30に入力する。回転偏差カウンタ30で
は、前記回転補正値r(z)と主軸11の回転位置rと
の回転偏差E(r)を演算して、加算器28に出力す
る。加算器28では回転指令値演算器27からの回転指
令値R1を回転偏差E(r)により補正し、その補正さ
れた回転指令値R(E)=R1+E(r)を回転サーボ
アンプ59に出力するのである。
6から入力されて、演算器22を経由して与えられるボ
ールねじ6のリードLと、関数発生器40が発生させた
関数値P(z)とから加算器26の出力をL/P(z)
倍し、回転指令値R1=L/P(z)*(Δz+d/d
t*ΔZ)を算出することになる。回転指令値演算器2
7から出力される回転指令値R1は、送り速度と加速度
とを加え合わせたものに相当する値となるから、主軸ヘ
ッド5の以降の移動を予測した回転指令値になる。そし
て、この回転指令値R1は、加算器28を経由して回転
サーボアンプ59に出力される。この場合、加算器28
では回転指令値R1の補正が実行される。即ち、主軸1
1の回転位置rを検出するパルスゼネレータ14からの
パルスは回転偏差カウンタ30に入力される一方、送り
量zを検出するパルスゼネレータ9からのパルスは回転
補正演算器31に入力され、ボールねじ6のリードL
と、関数発生器40が発生させた関数値P(z)とから
送り量zをL/P(z)倍し、送り量zに相当する回転
補正値r(z)=(L/P(z))*zを演算して回転
偏差カウンタ30に入力する。回転偏差カウンタ30で
は、前記回転補正値r(z)と主軸11の回転位置rと
の回転偏差E(r)を演算して、加算器28に出力す
る。加算器28では回転指令値演算器27からの回転指
令値R1を回転偏差E(r)により補正し、その補正さ
れた回転指令値R(E)=R1+E(r)を回転サーボ
アンプ59に出力するのである。
【0017】そして、回転サーボアンプ59には速度フ
イードバック信号として、タコゼネレータ13から検出
された速度に応じた信号v(r)が入力され、速度ルー
プ系を構成して回転モータ12を補正された回転指令値
R(E)に従って駆動するのである。なお、前記関数発
生器40が発生させる関数値P(z)は、実施例では、
穴あけ動作時の第1関数P1(z)=P1(一定ピッ
チ)、及びねじ切り動作時の第2関数P2(z)=P2
(ねじ切り加工のピッチ、一定)とし、P1<P2とす
る。
イードバック信号として、タコゼネレータ13から検出
された速度に応じた信号v(r)が入力され、速度ルー
プ系を構成して回転モータ12を補正された回転指令値
R(E)に従って駆動するのである。なお、前記関数発
生器40が発生させる関数値P(z)は、実施例では、
穴あけ動作時の第1関数P1(z)=P1(一定ピッ
チ)、及びねじ切り動作時の第2関数P2(z)=P2
(ねじ切り加工のピッチ、一定)とし、P1<P2とす
る。
【0018】そして、通常ねじ切り動作では、ピッチ
(P)×主軸回転数(Rs)=主ヘッドの送り速度V
(z)という関係にあるので、このP,Rs,V(z)
の3つの値のうち2つを指定すれば、残りの1つが計算
により自動的に求めることができる。そこで、実施例で
は、入力装置56から、 X=被加工物に対する穴あけのX座標指令値 Y=被加工物に対する穴あけのY座標指令値 Zb=ねじ切り動作の穴底位置のZ座標指令値 Zr=加工工具15の戻り点のZ座標指令値 第1関数P1(z)=P1(一定ピッチ)指令値 V1=第1の主ヘッドの送り速度V(z)指令値 第2関数P2(z)=P2(ねじ切り加工のピッチ、一
定)指令値 V2=第2の主ヘッドの送り速度V(z)指令値 W=前記関数(ピッチ)の切り換え位置指令値 の値を入力する。
(P)×主軸回転数(Rs)=主ヘッドの送り速度V
(z)という関係にあるので、このP,Rs,V(z)
の3つの値のうち2つを指定すれば、残りの1つが計算
により自動的に求めることができる。そこで、実施例で
は、入力装置56から、 X=被加工物に対する穴あけのX座標指令値 Y=被加工物に対する穴あけのY座標指令値 Zb=ねじ切り動作の穴底位置のZ座標指令値 Zr=加工工具15の戻り点のZ座標指令値 第1関数P1(z)=P1(一定ピッチ)指令値 V1=第1の主ヘッドの送り速度V(z)指令値 第2関数P2(z)=P2(ねじ切り加工のピッチ、一
定)指令値 V2=第2の主ヘッドの送り速度V(z)指令値 W=前記関数(ピッチ)の切り換え位置指令値 の値を入力する。
【0019】前記ピッチ(P)×主軸回転数(Rs)=
主ヘッドの送り速度V(z)という同期動作を実行させ
るので、演算から第1の主軸回転数Rs1=V1/P1
と第2の主軸回転数Rs2=V2/P2とが得られる。
図4は、前記入力値に基づいて、横軸を時間経過で示す
雌ねじ形成制御を模式的に示したものであり、往路は穴
あけ動作に続いてねじ切り動作を実行する復路ではねじ
切り動作だけで被加工物17に形成された雌ねじ部から
加工工具15を抜き出す。従って、主軸回転数は縦軸の
上方側で正回転、下方は逆回転を示し、Z軸速度(送り
速度)は縦軸の上方は、被加工物17に接近するZ軸の
下向き方向への送り速度を示し、縦軸の下方はZ軸の上
向き方向への送り速度を示す。また、穴あけ動作からね
じ切り動作に移行するときの変化率は、所定のT時間
(時定数)を要して実行される。ここで、時定数とは今
の速度から指令速度に至までの所要時間をいう。この時
定数を含めて穴あけ動作を完了する。
主ヘッドの送り速度V(z)という同期動作を実行させ
るので、演算から第1の主軸回転数Rs1=V1/P1
と第2の主軸回転数Rs2=V2/P2とが得られる。
図4は、前記入力値に基づいて、横軸を時間経過で示す
雌ねじ形成制御を模式的に示したものであり、往路は穴
あけ動作に続いてねじ切り動作を実行する復路ではねじ
切り動作だけで被加工物17に形成された雌ねじ部から
加工工具15を抜き出す。従って、主軸回転数は縦軸の
上方側で正回転、下方は逆回転を示し、Z軸速度(送り
速度)は縦軸の上方は、被加工物17に接近するZ軸の
下向き方向への送り速度を示し、縦軸の下方はZ軸の上
向き方向への送り速度を示す。また、穴あけ動作からね
じ切り動作に移行するときの変化率は、所定のT時間
(時定数)を要して実行される。ここで、時定数とは今
の速度から指令速度に至までの所要時間をいう。この時
定数を含めて穴あけ動作を完了する。
【0020】以上のようにして、所定のデータを入力す
ることにより、送りモータ7が駆動され、この送りモー
タ7に従動して回転モータ12が同期して回転駆動さ
れ、穴あけとタップ加工とが連続して行われるのであ
る。前述の関数発生器40で発生される関数は、予め種
々のパターンのものが記憶されており、入力装置56で
選択して使用する。
ることにより、送りモータ7が駆動され、この送りモー
タ7に従動して回転モータ12が同期して回転駆動さ
れ、穴あけとタップ加工とが連続して行われるのであ
る。前述の関数発生器40で発生される関数は、予め種
々のパターンのものが記憶されており、入力装置56で
選択して使用する。
【0021】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明の
ねじ加工制御装置は、先端側の穴あけ部に続いてねじ切
り部を備えた単一の複合工具と、被加工物とを相対的に
一軸線の周りに回転させる回転手段と、前記一軸線と同
方向に前記被加工物と前記複合工具とを相対的に移動さ
せる送り駆動手段とを備えた工作機械のねじ加工制御装
置において、送り移動距離とピッチとによる関数を発生
させる関数発生手段を備え、前記関数発生手段にて予め
設定された第1関数にて送り駆動手段を作動して穴あけ
動作を実行し、続いて予め設定された第2関数にてねじ
切り動作を実行することを特徴とするものである。
ねじ加工制御装置は、先端側の穴あけ部に続いてねじ切
り部を備えた単一の複合工具と、被加工物とを相対的に
一軸線の周りに回転させる回転手段と、前記一軸線と同
方向に前記被加工物と前記複合工具とを相対的に移動さ
せる送り駆動手段とを備えた工作機械のねじ加工制御装
置において、送り移動距離とピッチとによる関数を発生
させる関数発生手段を備え、前記関数発生手段にて予め
設定された第1関数にて送り駆動手段を作動して穴あけ
動作を実行し、続いて予め設定された第2関数にてねじ
切り動作を実行することを特徴とするものである。
【0022】このように穴あけ動作の最初から、所定の
予め設定された第1関数に基づいて送り駆動手段を駆動
させることにより、ねじ加工制御装置では送り駆動手段
と回転手段とが同期されて駆動しているから、後続する
ねじ切り動作にて予め設定された第2関数に基づいて送
り駆動手段を駆動する動作への同期移行が円滑になり、
ねじ切り加工の精度が向上すると共に、穴あけ動作から
ねじ切り動作へ連続的に短時間で移行でき、加工時間を
短縮できて作業効率を大幅に向上させることができると
いう顕著な効果を奏する。
予め設定された第1関数に基づいて送り駆動手段を駆動
させることにより、ねじ加工制御装置では送り駆動手段
と回転手段とが同期されて駆動しているから、後続する
ねじ切り動作にて予め設定された第2関数に基づいて送
り駆動手段を駆動する動作への同期移行が円滑になり、
ねじ切り加工の精度が向上すると共に、穴あけ動作から
ねじ切り動作へ連続的に短時間で移行でき、加工時間を
短縮できて作業効率を大幅に向上させることができると
いう顕著な効果を奏する。
【0023】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のねじ加工制御装置において、前記第1関数及び
第2関数は、各々予め設定された第1のピッチ及び第2
のピッチにそれぞれ同期させた送り速度及び主軸回転速
度を求めるように構成されているものである。このよう
に、ピッチを基準にして第1関数及び第2関数を設定す
ると、ねじ切り加工の工具のピッチと合わせ易く、入力
作業も簡単となりるという効果を奏するのである。
に記載のねじ加工制御装置において、前記第1関数及び
第2関数は、各々予め設定された第1のピッチ及び第2
のピッチにそれぞれ同期させた送り速度及び主軸回転速
度を求めるように構成されているものである。このよう
に、ピッチを基準にして第1関数及び第2関数を設定す
ると、ねじ切り加工の工具のピッチと合わせ易く、入力
作業も簡単となりるという効果を奏するのである。
【0024】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載のねじ加工制御装置において、
前記第1関数から第2関数へ移行するとき、予め定めら
れた時定数により、漸近的に移行させるように制御する
ものである。前記第1関数から第2関数へ移行すると
き、ステップ関数的な変化を与えると送り駆動手段や回
転手段に急激な速度変更を強いることになり、負荷の急
増にて工作機械、複合工具や被加工物に悪影響を与える
が、本発明のように、予め定められた時定数により、漸
近的に第1関数から第2関数へ移行させる制御を実行す
ることにより、工作機械、複合工具や被加工物に与える
負荷の変化が緩やかとなるので、これらに対する悪影響
を大幅に低減させ、被加工物に創成できる雌ねじ部の精
度も向上するという効果を奏するのである。
1または請求項2に記載のねじ加工制御装置において、
前記第1関数から第2関数へ移行するとき、予め定めら
れた時定数により、漸近的に移行させるように制御する
ものである。前記第1関数から第2関数へ移行すると
き、ステップ関数的な変化を与えると送り駆動手段や回
転手段に急激な速度変更を強いることになり、負荷の急
増にて工作機械、複合工具や被加工物に悪影響を与える
が、本発明のように、予め定められた時定数により、漸
近的に第1関数から第2関数へ移行させる制御を実行す
ることにより、工作機械、複合工具や被加工物に与える
負荷の変化が緩やかとなるので、これらに対する悪影響
を大幅に低減させ、被加工物に創成できる雌ねじ部の精
度も向上するという効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術における数値制御装置付きの立形ボ
ール盤の概略説明図である。
ール盤の概略説明図である。
【図2】本発明に従う主要制御回路と立形ボール盤とを
示す説明図である。
示す説明図である。
【図3】数値制御装置の機能ブロック図である。
【図4】制御のタイムチャートである。
NC 数値制御装置 B 主要制御回路 1 立形ボール盤 5 主軸ヘッド 6 ボールねじ 7 送りモータ 11 主軸 12 回転モータ 15 複合工具 50 CPU 51 ROM 52 RAM 53 不揮発性メモリ 56 入力装置
Claims (3)
- 【請求項1】 先端側の穴あけ部に続いてねじ切り部を
備えた単一の複合工具と、被加工物とを相対的に一軸線
の周りに回転させる回転手段と、前記一軸線と同方向に
前記被加工物と前記複合工具とを相対的に移動させる送
り駆動手段とを備えた工作機械のねじ加工制御装置にお
いて、送り移動距離とねじのピッチとによる関数を発生
させる関数発生手段を備え、前記関数発生手段にて予め
設定された第1関数にて送り駆動手段を作動して穴あけ
動作を実行し、続いて予め設定された第2関数にてねじ
切り動作を実行することを特徴とするねじ加工制御装
置。 - 【請求項2】 前記第1関数及び第2関数は、各々予め
設定された第1のピッチ及び第2のピッチにそれぞれ同
期させた送り速度及び主軸回転速度を求めるように構成
されていることを特徴とする請求項1に記載のねじ加工
制御装置。 - 【請求項3】 前記第1関数から第2関数へ移行すると
き、予め定められた時定数により、漸近的に移行させる
ように制御することを特徴とする請求項1または請求項
2に記載のねじ加工制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17771596A JPH1015733A (ja) | 1996-07-08 | 1996-07-08 | ねじ加工制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17771596A JPH1015733A (ja) | 1996-07-08 | 1996-07-08 | ねじ加工制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1015733A true JPH1015733A (ja) | 1998-01-20 |
Family
ID=16035849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17771596A Pending JPH1015733A (ja) | 1996-07-08 | 1996-07-08 | ねじ加工制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1015733A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6111382A (en) * | 1998-03-03 | 2000-08-29 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Device for controlling tapping device provided with composite tool having boring and tapping sections |
-
1996
- 1996-07-08 JP JP17771596A patent/JPH1015733A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6111382A (en) * | 1998-03-03 | 2000-08-29 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Device for controlling tapping device provided with composite tool having boring and tapping sections |
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