JPH1015712A - Atc式中ぐりマシニングセンタの加工穴径自動補正装置及びその方法 - Google Patents

Atc式中ぐりマシニングセンタの加工穴径自動補正装置及びその方法

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JPH1015712A
JPH1015712A JP19283896A JP19283896A JPH1015712A JP H1015712 A JPH1015712 A JP H1015712A JP 19283896 A JP19283896 A JP 19283896A JP 19283896 A JP19283896 A JP 19283896A JP H1015712 A JPH1015712 A JP H1015712A
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JP
Japan
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hole diameter
tool
machining
automatic
boring
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Application number
JP19283896A
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English (en)
Inventor
Yasuhisa Tsukamoto
泰久 塚本
Masanori Yamaguchi
雅則 山口
Iwao Otomaru
巌 乙丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 加工穴径の測定、及び刃先位置の補正を自動
的に行うことができ、また構造が簡単な中ぐり機械の加
工穴径自動補正装置及びその方法を提供する。 【解決手段】 加工穴径自動補正手段は、中ぐり工具の
先端部に刃具22を保持して形成され、かつ、刃具22
を加工穴径方向に移動させる弾機部26、及びこの弾機
部26の内側の勾配部24を有する刃具台23と、勾配
部24に当接する勾配面32を有し、かつ、勾配面32
を有するスライド駒31と、回転駆動装置40により回
転駆動されて工具回転軸方向にスライドして弾機部26
を加工穴径方向に移動させるスライド手段30とを備え
る。また、加工穴径測定装置50と、この測定値と目標
値との差値に基づいて回転数変換値を求め、中ぐり工具
と回転駆動装置40とを係合し、上記回転数変換値分だ
け回転駆動装置40を回転させて刃具22の加工穴径を
補正する制御装置60とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工穴径の補正を
自動的に行う装置を備えた中ぐりマシニングセンタの中
ぐり径自動補正装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中ぐり機械において、中ぐり工具を主軸
に取り付けた時の刃先位置の変位や、切削による刃先の
磨耗等によって、刃先位置が基準位置からずれることが
ある。このような中ぐり工具の半径方向の刃先位置を自
動的に補正する装置については、従来から、工具内に刃
先位置補正機構を有する中ぐり工具と、この補正機構を
外部から駆動する駆動源とを設けたものが多く提案され
ている。
【0003】例えば実開昭61−50610号公報に記
載された刃先位置自動補正装置によると、一定角度位置
に停止可能な機能を有する工作機械主軸の先端部に中ぐ
り工具を装着し、この中ぐり工具内には、工具の回転軸
方向に移動自在に設けられたテーパ部を有するロッド
と、外部から回転駆動を受けてこのロッドを上記工具の
回転軸方向に移動させるウォーム歯車機構とを備えた刃
先位置補正機構を設けている。また、このロッドの移動
により、上記テーパ部が中ぐり工具の刃先位置を回転軸
の半径方向に補正移動できるようになっている。さら
に、主軸を軸承している主軸頭に対して相対移動可能な
部材に取り付けられ、かつ、上記一定角度位置に停止し
ている中ぐり工具の上記刃先位置補正機構に係合して刃
先位置を補正移動させる外部回転駆動機構と、この外部
回転駆動機構の刃先位置補正機構との係合部材を所定角
度位置に位置決めする手段と、各部材の作動を制御する
数値制御装置とを備えている。
【0004】また、前記刃先位置補正機構は、前記外部
回転駆動機構との係合部材の1回転で最小設定単位の刃
先位置補正移動量が得られるようになっている。前記数
値制御装置の制御指令によって、工作機械の各部材が位
置決めされ、中ぐり工具で工作物の切削加工が行われる
と共に、一定角度位置に停止させられた中ぐり工具の刃
先位置補正機構と外部回転駆動機構との係合位置合わせ
及びその係合が工具径寸法の差異に関係なく行えるよう
にしている。
【0005】上記構成となっているので、径寸法の異な
る各種工具に応じて簡単に適応することができる。ま
た、主軸内に刃先位置補正用の駆動機構を設けることな
く、中ぐり工具内に刃先位置補正機構を組み込んでいる
ため、機械本体は従来の通常の機械を使用することがで
きると共に、従来の自動工具交換装置を用いることもで
き、マシニングセンタに簡単に適応することができるよ
うになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の刃先位置自動補正装置においては、加工した穴径の
測定は作業者が測定具を使用して行わなければならず、
刃先位置を補正した後にさらに補正加工して再度穴径の
測定を行うなど、切削加工の度に繰り返して測定する必
要がある。このために、作業者の穴径測定作業が煩雑で
面倒であるという問題が生じている。また、中ぐり工具
内にウォーム歯車機構を内設しているため、構造が複雑
でコストも高くなるという問題がある。
【0007】本発明は上記の問題点に着目してなされた
もので、加工穴径の測定、及び刃先位置の補正を自動的
に行うことができ、しかも構造が簡単な中ぐり機械の加
工穴径自動補正装置及びその方法を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、3軸以
上の数値制御軸と、この数値制御軸を制御する数値制御
装置とを有し、工具の外部に設けた回転駆動装置40に
より刃具を加工穴の半径方向に移動させる加工穴径自動
補正手段を備えたATC式中ぐりマシニングセンタの加
工穴径自動補正装置において、前記加工穴径自動補正手
段は、中ぐり工具の先端部の外周側に設けられた刃具2
2と、先端部に刃具22を保持して形成され、かつ、刃
具22を加工穴径方向に移動させる弾機部26、及びこ
の弾機部26の内側に先端部から基端部に向かって傾斜
する勾配部24を有する刃具台23と、前記勾配部24
に当接する勾配面32を有し、かつ、前記回転駆動装置
40により駆動されて前記勾配面32が前記勾配部24
を中ぐり工具の回転軸方向にスライドすることによって
前記弾機部26を加工穴径方向に移動させるスライド手
段30とを備えた構成としている。
【0009】請求項1に記載の発明によると、工具の外
部に設けた回転駆動装置によりスライド手段を中ぐり工
具の回転軸方向にスライドすると、刃具台の先端部に設
けられた弾機部の勾配により弾機部が加工穴の半径方向
に移動させられ、刃具の加工穴径は補正される。したが
って、スライド手段の移動量を制御することによって自
動的にそして正確に加工穴径を補正することが可能とな
る。よって、作業は極めて簡単になって作業性が向上す
る。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のATC式中ぐりマシニングセンタの加工穴径自
動補正装置において、前記スライド手段30は、前記勾
配部24と当接する前記勾配面32を有するスライド駒
31と、前記回転駆動装置40により中ぐり工具の先端
側から回転駆動され、スライド駒31を中ぐり工具の回
転軸方向へスライドさせるネジ手段とを備えた構成とし
ている。
【0011】請求項2に記載の発明によると、ネジ手段
を中ぐり工具の先端側から所定回転数だけ回転駆動する
ことによりスライド駒が工具回転軸方向へ所定距離移動
し、スライド駒の勾配面32及び弾機部の勾配部24を
介して刃具の加工穴径は所定値に補正される。したがっ
て、ネジ手段の回転数を制御することによって、刃具の
加工穴径を自動的にそして正確に補正することが可能と
なる。また、これにより、中ぐり工具の加工穴径自動補
正手段は極めて簡単な構造にできる。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載のATC式中ぐりマシニングセンタの加工
穴径自動補正装置において、前記回転駆動装置40は、
前記スライド手段30に係合し、スライド手段30を所
定距離だけ中ぐり工具の回転軸方向にスライドさせて前
記刃具22を加工穴の半径方向に移動させるために、回
転数制御を可能とした構成としている。
【0013】請求項3に記載の発明によると、回転駆動
装置を所定回転数だけ回転させることにより所定距離だ
け刃具を加工穴径方向に移動させることが可能となる。
これにより、精度の高い加工穴径の補正が可能となる。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、請求項
1、2又は3に記載のATC式中ぐりマシニングセンタ
の加工穴径自動補正装置において、ATCによって自動
交換され、かつ、加工穴径の測定値信号を出力する加工
穴径測定装置50と、加工穴径測定装置50から加工穴
径の測定値を入力し、この測定値と目標値とを比較して
その差値を演算し、この差値に基づいて前記回転駆動装
置40の回転数変換値を求め、前記加工穴径自動補正手
段を有するATC式中ぐり工具と前記回転駆動装置40
とを係合し、上記求めた回転数変換値に相当する回転数
指令を回転駆動装置40に出力して前記刃具22を加工
穴の半径方向に所定量だけ移動させる制御装置60とを
備えた構成としている。
【0015】請求項4に記載の発明によると、ATCす
なわち自動工具交換手段により中ぐり工具が加工穴径測
定装置に交換され、この加工穴径測定装置により加工穴
径が測定され、制御装置はこの測定値と目標値とを比較
してその差値を演算する。そして、制御装置はこの差値
に基づいて回転駆動装置の回転数変換値を求め、ATC
式中ぐり工具と回転駆動装置とを係合して回転数変換値
に相当する回転数指令を回転駆動装置に出力し、刃具を
加工穴の半径方向に所定量だけ移動させる。これによ
り、加工穴径の測定から加工穴径の補正までを全自動で
行うことができるので、作業性が向上する。
【0016】また、請求項5に記載の発明は、3軸以上
の数値制御軸と、この数値制御軸を制御する数値制御装
置と、工具の外部に設けた回転駆動装置40により刃具
を加工穴の半径方向に移動させる加工穴径自動補正手段
を備えたATC式中ぐりマシニングセンタの加工穴径自
動補正方法において、加工穴径測定装置により加工穴径
を測定し、この測定値と目標値とを比較して差値を求
め、この差値に基づいて前記回転駆動装置40の回転数
変換値を演算する工程と、数値制御装置によって、前記
加工穴径自動補正手段を有するATC式中ぐり工具と前
記回転駆動装置40とを係合させる工程と、前記回転駆
動装置40に上記回転数変換値分に相当する回転数指令
を出力し、中ぐり工具の加工穴径の補正を行なう工程と
からなる方法としている。
【0017】請求項5に記載の発明によると、加工穴径
の測定値と目標値との差値に基づいて回転駆動装置の回
転数変換値を演算し、回転駆動装置と加工穴径自動補正
手段を有するATC式中ぐり工具とを係合して回転数変
換値分に相当する回転数だけ回転駆動装置に回転指令を
出力している。したがって、中ぐり工具の加工穴径の測
定及び加工穴径の補正が自動的に、そして正確に行われ
るので、作業は極めて簡単になって作業性が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる中ぐり機
械の加工穴径自動補正装置及びその方法の実施形態につ
いて、図面を参照して詳述する。
【0019】図1は、加工穴径自動補正装置を装着した
自動工具交換式中ぐりマシニングセンタの概略側面図で
ある。ベッド1の上面には長手方向(紙面に対して左右
方向)水平に第1案内面2が形成されており、この第1
案内面2の上にはサドル3が上記長手方向(X方向と呼
ぶ)に移動可能に搭載されている。このサドル3は、ベ
ッド1の側面に取着された第1電動モータ4によってX
方向に移動する。また、サドル3の上面には第1案内面
2に直角な方向に水平に第2案内面6が形成されてお
り、第2案内面6の上にはテーブル7が紙面に垂直方向
(Y方向)に移動可能に搭載されている。テーブル7
は、サドル3の側面に取着された第2電動モータ8によ
ってY方向に移動する。この中ぐりマシニングセンタは
数値制御装置5を備えており、数値制御装置5からの指
令に基づいて第1電動モータ4及び第2電動モータ8は
位置制御されている。
【0020】ベッド1の上面左端部にはコラム9が立設
されており、コラム9のテーブル7側の側面には鉛直方
向の第3案内面10が形成されている。この第3案内面
10には主軸頭11が鉛直方向(Z方向)に移動可能に
装着されており、主軸頭11はコラム9の上面に取着さ
れた第3電動モータ12によって数値制御装置5からの
指令に基づいて位置制御されている。また、主軸頭11
のテーブル7側の側面には主軸13が水平に軸支され、
主軸13の先端部には工具取着用のテーパ穴が設けられ
ている。そして、このテーパ穴に中ぐり工具20が装着
され、主軸13を回転することにより穴加工を行う。さ
らに、テーブル7の上面の一隅には、中ぐり工具20の
刃先位置を補正する旋回駆動手段である回転駆動装置4
0が設けられている。
【0021】図2は中ぐり工具20の側面図を表してお
り、要部を一部断面図で示している。また、図3は図2
のA視図である正面図であり、以下図2及び図3に基づ
いて中ぐり工具の構造を説明する。中ぐり工具20の本
体20aの一側には主軸13の前記テーパ穴に嵌合する
テーパシャンク21が設けられており、他側には刃具台
23の基端部が固設されている。また、刃具台23の先
端の外側部(工具の外周部)には刃具22が取着されて
おり、刃具台23の先端部内側(図2で底面側)には先
端側から基端側へ向かって傾斜する勾配面24が設けら
れている。さらに、刃具台23の長手方向のほぼ中央部
の底面にはスリット25が設けられており、これにより
刃具台23の先端側には、勾配面24に力が加わると弾
性変形する弾機部26が形成されている。
【0022】中ぐり工具20の刃具台23に隣接して設
けられた角型断面のスライド溝27には、刃具台23の
勾配面24に当接する勾配面32を有し、かつ、内部に
メネジ33を有する角型断面のスライド駒31が中ぐり
工具20の回転軸方向に摺動可能に挿入されている。ま
た、スライド駒31のメネジ33にはこのメネジ33に
係合するネジ34を有するドローバー36が挿入されて
おり、このドローバー36の先端部端面には6角穴35
が穿設されている。そして、ドローバー36の基端側は
本体20a内に設けられた軸受け37により回転自在に
支承されており、この軸受け37に設けられたネジ38
はスラスト受けとなっている。
【0023】これらのスライド駒31、ドローバー36
及び軸受け37は、スライド手段30を構成している。
すなわち、ドローバー36を回転させるとスライド駒3
1はネジ34及びメネジ33を介して軸方向にスライド
する。そして、前述の勾配面32及び勾配面24の傾斜
は、スライド駒31が図2での左方向にスライドした場
合に、勾配面32及び勾配面24によって刃具台23の
弾機部26は工具半径方向の外側に押し付けられるよう
になっており、その押し付けに伴って刃具22は外側に
移動し、加工する穴径は大きくなる。また、スライド駒
31が右方向にスライドした場合は、上記と反対に加工
する穴径は小さくなる。
【0024】ここで、ドローバー36を1回転するとス
ライド駒31はメネジ33の1ピッチ分だけ進み、これ
に対応して勾配面24の勾配に応じて加工穴径が補正さ
れるようになっている。したがって、加工穴径の補正す
べき量が決まればドローバー36の回転数を求めること
が可能である。そこで、この求める回転数を加工穴径の
補正量に対応する回転数変換値と呼ぶと、回転数変換値
分だけドローバー36を回転することにより加工穴径は
正確に補正される。
【0025】図4は回転駆動装置40の側面図であり、
同図に基づいて回転駆動装置40を説明する。テーブル
7の上面にボルト41等で取着されたブラケット42の
一側には、先端部に駆動軸43を回転自在に取着したケ
ース44が装着されている。駆動軸43の軸に直交する
断面形状は6角形となっており、この駆動軸43がドロ
ーバー36の先端部端面の6角穴35に係合するように
なっている。そして、ブラケット42の他側にはケース
44を介して駆動軸43を駆動するサーボモータ45が
装着されている。このサーボモータ45により、駆動軸
43の回転数制御が可能となっている。
【0026】また、図5は加工穴径測定装置50の側面
図を示す。本体51の一側には主軸13の前記テーパ穴
に嵌合するテーパシャンク21が設けられており、他側
の先端には穴径を測定する測定具52が装着されてい
る。測定具52は、基端側がピン57により開閉自在に
連結された一対のレバー53、53と、レバー53、5
3の先端部に設けられた接触子54、54とからなって
おり、接触子54、54間の外幅Lは測定すべき加工穴
の直径Dより少し大きく設定されている。そして、加工
穴径を測定するときは、接触子54、54が加工穴内に
挿入されてレバー53、53は僅かに閉じ、測定具52
の基端部に接続された差動トランス55でこのときの接
触子54、54間の外幅Lの変化量が検出され、よって
加工穴の寸法Dを測定できるようになっている。なお、
この測定データは本体51に内設された無線送受信器5
6から所定の制御装置に発信されるようになっている。
【0027】図6は、加工穴径自動補正装置の制御構成
ブロック図である。制御装置60は、例えばマイクロコ
ンピュータ等を主体としたコンピュータシステムによっ
て構成されている。加工穴径測定装置50と制御装置6
0は無線通信によりデータ送受信しており、制御装置6
0は加工穴径測定装置50からの上記測定データを受信
する。そして、制御装置60は所定の演算をしたのち所
要の制御信号を回転駆動装置40に出力し、回転駆動装
置40によってスライド手段30を所定距離だけスライ
ドさせている。このようにして、加工穴径を自動的に補
正する。
【0028】図7は、加工穴径の補正を自動的に行うた
めの、予め設定する加工穴径の寸法基準範囲を示してい
る。ここで、基準寸法Sに対して径が大きい側の許容寸
法差を+OKとし、径が小さい側の許容寸法差を−OK
としている。また、径が大きい側の限界寸法差を+NG
とし、径が小さい側の限界寸法差を−NGと定めてい
る。すなわち、このような寸法基準範囲に基づいて加工
穴径の合否を判断しており、+OK〜−OKの範囲のも
のは合格とし、+OK〜+NGの範囲のもの、及び−O
K〜−NGの範囲のものは自動補正可能な範囲とし、さ
らに+NG及び−NGを超えるものは自動補正範囲外と
している。これらの各範囲に対応して、所要の修正を行
うようにしている。
【0029】次に、本発明に係わる中ぐり機械の加工穴
径自動補正装置の処理フローを図8及び図9に示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。なお、図8及び図9
は、フローチャートの前半及び後半を表している。図8
において、ステップ101で自動工具交換手段(以後、
ATCと呼ぶ)によって中ぐり工具20が取り出され、
ステップ102で穴加工が行われる。次に、ステップ1
03でATCにより中ぐり工具20が加工穴径測定装置
50に交換され、ステップ104で加工穴径測定装置5
0は加工穴径を自動測定してこの測定値を制御装置60
に送信する。そして、ステップ105でATCにより加
工穴径測定装置50が中ぐり工具20に交換され、ステ
ップ106で制御装置60は加工穴径の上記測定値と目
標値とを比較してこの差値を求める。次に、ステップ1
07で制御装置60は、上記差値が図7に示した+OK
〜−OKの範囲内か否かを判定し、+OK〜−OKの範
囲内の場合には中ぐり工具20の刃先位置は現状のまま
にしてステップ102に戻る。そして、ステップ102
で次のワークを加工し、以後上記の処理を繰り返す。
【0030】上記ステップ107で上記差値が+OK〜
−OKの範囲内でない場合には、図9のステップ108
に進み、制御装置60は上記差値が図7に示した+OK
〜+NG又は−OK〜−NGの範囲内にあるか否かを判
定する。上記差値が−OK〜−NGの範囲にある場合に
は、製品の穴径は小さいので加工穴径を補正して再加工
する必要があり、ステップ109で制御装置60は差値
に基づいて回転駆動装置40の前述の回転数変換値を演
算する。次に、ステップ110で、数値制御装置5は図
10に示すようにサドル3、テーブル7及び主軸頭11
の位置を制御し、自動的に中ぐり工具20のスライド手
段30のドローバー36の6角穴と回転駆動装置40の
駆動軸43とを係合させる。そして、ステップ111で
制御装置60は回転駆動装置40に制御指令を出力し、
上記で算出した回転数変換値分だけドローバー36を回
転させ、中ぐり工具20の加工穴径を拡大する方向に自
動補正する。この後、ステップ102に戻って同一ワー
クを再加工し、以後、以上の処理を繰り返す。
【0031】ステップ108で上記差値が+OK〜+N
Gの範囲にある場合には、製品の穴径は大き過ぎて修正
不可能である。したがって、次のワークを正確に加工す
るために、ステップ112で制御装置60は差値に基づ
いて回転駆動装置40の回転数変換値を演算する。次
に、ステップ113で、数値制御装置5は図10に示す
ようにサドル3、テーブル7及び主軸頭11の位置を制
御し、自動的に中ぐり工具20のスライド手段30のド
ローバー36の6角穴と回転駆動装置40の駆動軸43
とを係合させる。そして、ステップ114で制御装置6
0は回転駆動装置40に制御指令を出力し、上記で算出
した回転数変換値分だけドローバー36を回転させ、中
ぐり工具20の加工穴径を縮小する方向に自動補正す
る。この後、ステップ102に戻って次のワークを加工
し、以後、以上の処理を繰り返す。なお、上記差値が+
OK〜+NGの範囲以外、又は−OK〜−NGの範囲以
外である場合には自動補正範囲外であるから、ステップ
115で機械を停止し所要の修正を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工穴径自動補正装置を装着した横中
ぐりマシニングセンタの概略側面図である。
【図2】本発明の中ぐり工具の側面の一部断面図であ
る。
【図3】図2のA視図である中ぐり工具の正面図であ
る。
【図4】回転駆動装置の概略側面図である。
【図5】加工穴径測定装置の側面図である。
【図6】本発明の加工穴径自動補正装置の制御ブロック
構造図である。
【図7】加工穴径補正のための穴径測定寸法の範囲を示
す図である。
【図8】加工穴径自動補正装置のフローチャート例の前
半である。
【図9】加工穴径自動補正装置のフローチャート例の後
半である。
【図10】中ぐり工具と回転駆動装置とを係合させた状
態を示すマシニングセンタの概略側面図である。
【符号の説明】
1…ベッド、3…サドル、5…数値制御装置、7…テー
ブル、11…主軸頭、20…中ぐり工具、22…刃具、
23…刃具台、24、32…勾配面、25…スリット、
27…スライド溝、30…スライド手段、31…スライ
ド駒、33…メネジ、34…オネジ、35…6角穴、3
6…ドローバー、37…軸受け、38…ネジ、40…回
転駆動装置、43…駆動軸、45…サーボモータ、50
…加工穴径測定装置、52…測定具、55…差動トラン
ス、56…送受信器、60…制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 乙丸 巌 石川県小松市符津町ツ23 コマツ工機株式 会社粟津工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3軸以上の数値制御軸と、この数値制御
    軸を制御する数値制御装置とを有し、工具の外部に設け
    た回転駆動装置(40)により刃具を加工穴の半径方向に移
    動させる加工穴径自動補正手段を備えたATC式中ぐり
    マシニングセンタの加工穴径自動補正装置において、 前記加工穴径自動補正手段は、 中ぐり工具の先端部の外周側に設けられた刃具(22)と、 先端部に刃具(22)を保持して形成され、かつ、刃具(22)
    を加工穴径方向に移動させる弾機部(26)、及びこの弾機
    部(26)の内側に先端部から基端部に向かって傾斜する勾
    配部(24)を有する刃具台(23)と、 前記勾配部(24)に当接する勾配面(32)を有し、かつ、前
    記回転駆動装置(40)により駆動されて前記勾配面(32)が
    前記勾配部(24)を中ぐり工具の回転軸方向にスライドす
    ることによって前記弾機部(26)を加工穴径方向に移動さ
    せるスライド手段(30)とを備えたことを特徴とするAT
    C式中ぐりマシニングセンタの加工穴径自動補正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のATC式中ぐりマシニ
    ングセンタの加工穴径自動補正装置において、 前記スライド手段(30)は、前記勾配部(24)と当接する前
    記勾配面(32)を有するスライド駒(31)と、前記回転駆動
    装置(40)により中ぐり工具の先端側から回転駆動され、
    スライド駒(31)を中ぐり工具の回転軸方向へスライドさ
    せるネジ手段とを備えたことを特徴とするATC式中ぐ
    りマシニングセンタの加工穴径自動補正装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のATC式中ぐり
    マシニングセンタの加工穴径自動補正装置において、 前記回転駆動装置(40)は、前記スライド手段(30)に係合
    し、スライド手段(30)を所定距離だけ中ぐり工具の回転
    軸方向にスライドさせて前記刃具(22)を加工穴の半径方
    向に移動させるために、回転数制御を可能としたことを
    特徴とするATC式中ぐりマシニングセンタの加工穴径
    自動補正装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載のATC式中
    ぐりマシニングセンタの加工穴径自動補正装置におい
    て、 ATCによって自動交換され、かつ、加工穴径の測定値
    信号を出力する加工穴径測定装置(50)と、 加工穴径測定装置(50)から加工穴径の測定値を入力し、
    この測定値と目標値とを比較してその差値を演算し、こ
    の差値に基づいて前記回転駆動装置(40)の回転数変換値
    を求め、前記加工穴径自動補正手段を有するATC式中
    ぐり工具と前記回転駆動装置(40)とを係合し、上記求め
    た回転数変換値に相当する回転数指令を回転駆動装置(4
    0)に出力して前記刃具(22)を加工穴の半径方向に所定量
    だけ移動させる制御装置(60)とを備えたことを特徴とす
    るATC式中ぐりマシニングセンタの加工穴径自動補正
    装置。
  5. 【請求項5】 3軸以上の数値制御軸と、この数値制御
    軸を制御する数値制御装置と、工具の外部に設けた回転
    駆動装置(40)により刃具を加工穴の半径方向に移動させ
    る加工穴径自動補正手段を備えたATC式中ぐりマシニ
    ングセンタの加工穴径自動補正方法において、 加工穴径測定装置により加工穴径を測定し、この測定値
    と目標値とを比較して差値を求め、この差値に基づいて
    前記回転駆動装置(40)の回転数変換値を演算する工程
    と、 この工程の後、数値制御装置によって、前記加工穴径自
    動補正手段を有するATC式中ぐり工具と前記回転駆動
    装置(40)とを係合させる工程と、 この工程の後、前記回転駆動装置(40)に上記回転数変換
    値分に相当する回転数指令を出力し、中ぐり工具の加工
    穴径の補正を行なう工程とからなることを特徴とするA
    TC式中ぐりマシニングセンタの加工穴径自動補正方
    法。
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