JPH10155675A - マット - Google Patents

マット

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JPH10155675A
JPH10155675A JP32538796A JP32538796A JPH10155675A JP H10155675 A JPH10155675 A JP H10155675A JP 32538796 A JP32538796 A JP 32538796A JP 32538796 A JP32538796 A JP 32538796A JP H10155675 A JPH10155675 A JP H10155675A
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JP
Japan
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mat
groove
top face
leg
polyethylene resin
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Pending
Application number
JP32538796A
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English (en)
Inventor
Masaaki Shimokawa
正昭 下川
Masahiro Chikada
雅浩 近田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反発弾性、緩衝性、防滑性、機械的強度、耐久
性、感触性等に優れた、耐用寿命の長いマットを提供す
ること。 【解決手段】ポリエチレン系樹脂発泡粒子型内成形体よ
りなり、上面に溝12を有するか、上面から下面に貫通
する貫通孔33を有するか、いずれか一方又は双方の構
成要件を満たすと共に、下面には脚部20が形成され、
少なくとも上面側の表面には凹部13による規則的な又
は不規則な模様が形成されてなるマット10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマットに関し、より
詳細には、浴室、台所、洗面所等において用いられるマ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば浴室に用いられるマットと
しては、上板と下板とを釘、接着剤等により交叉状に固
着してなる、木製あるいは合成樹脂発泡体製のいわゆる
簀の子が知られている。しかしながら、木製の簀の子は
吸水、乾燥等により歪みを生じやすく、且つ表面のぬる
つき感があったり、腐食しやすい等の問題点があった。
また、従来の合成樹脂発泡体製簀の子は、その上板及び
下板が押出成形又は射出成形により形成された低発泡率
発泡体であるため、表面が硬くて反発弾性に乏しく、ま
た浴室で使用する際にその上面が滑りやすいといった問
題点があった。また、木製あるいは合成樹脂発泡体製
の、上記各従来品は、上板と下板とを釘、接着剤等によ
り固着した構造であるため、長期使用により上板と下板
との固着部が緩んだり、剥がれたりしやすく、耐用寿命
が短くなりやすいといった問題点があった。また、上板
間の隙間に足の指が入り込む等、安全面での問題点があ
った。そこで、上板と下板とを交叉状に一体成形してな
るポリプロピレン系樹脂発泡粒子型内成形体よりなる簀
の子が提案されているが、この場合も製品表面が固く、
反発弾性に乏しいため、浴室等において使用した際にそ
の上面が滑りやすく、また、着座時のソフト感がなく、
床材との摩擦音、又は皮膚との摩擦音が高い等の課題が
あった。また、上板間の隙間に足の指が入り込む等の前
記問題点に関しても何ら改善されたものではなかった。
また、押出成形又は射出成形により成形されたポリエチ
レン系発泡成形体に、表面の肌触りを良くするためにポ
リプロピレン又はポリエチレンシートを熱融着等により
接着したマットが知られているが、この場合も滑りやす
く、また、長期使用により成形体とシートとが剥離しや
すく、耐用寿命が短くなりやすいといった課題があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題に鑑
みなされたものであり、反発弾性、緩衝性、防滑性、機
械的強度、耐久性、感触性等に優れた、耐用寿命の長い
マットを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記目的を
達成するために本発明に係るマットは、ポリエチレン系
樹脂発泡粒子型内成形体よりなり、上面に溝を有する
か、上面から下面に貫通する孔を有するか、いずれか一
方又は双方の構成要件を満たすと共に、下面には脚部が
形成され、少なくとも上面側の表面には凹部による規則
的な又は不規則な模様が形成されてなることを特徴とし
ている。前記ポリエチレン系樹脂の発泡倍率は20〜4
0倍であるのが好ましい。また、前記凹部により発現す
る凸状部が1cm2 当たり10〜200個であるのがよ
り好ましい。前記脚部には幅拡部と幅狭部が存在するの
が好ましく、この場合脚部間に介在する溝部にも幅狭部
と幅拡部が存在する。また、脚部の接地面には両隣の溝
部間を連通する連通溝が形成されているのが好ましく、
この連通溝は一端から他端までの長さが脚部幅よりも長
い形状を値するよう形成されているのがより好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係るマットはポリエチレ
ン系樹脂発泡粒子型内成形体からなるものであり、前記
ポリエチレン系樹脂としては、例えば高密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン又は低密度ポリエチレンとエチレン−酢酸
ビニルコポリマの混合物、高密度ポリエチレンと低密度
ポリエチレンの混合物が例示される。このポリエチレン
系樹脂は架橋したものでも無架橋のものでもよいが、無
架橋のものがより好ましい。また、前記ポリエチレン系
樹脂に熱安定剤、酸化防止剤、防黴剤、顔料、難燃剤そ
の他の添加剤が配合されていてもよい。前記難燃剤とし
ては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤
等が例示される。
【0006】前記ポリエチレン系樹脂成形体とは、ポリ
エチレン系樹脂予備発泡粒子を金型内に充填して蒸気加
熱し、前記金型内で前記予備発泡粒子を加熱発泡して粒
子を相互に融着せしめる、いわゆるビーズ型内成形法に
より形成されるものであり、本発明に係るマットのよう
に前記ポリエチレン系樹脂を用いて前記ビーズ型内成形
法により成形したものは、成形準備条件、成形条件、成
形体養生条件、その他の条件をいずれも適当とすること
ができ、緩衝性、反発弾性、繰り返し衝撃特性、耐熱
性、耐薬品性、耐候性、機械的強度等に優れ、しかも耐
水性、断熱性に優れ、これらマットに要求される諸条件
を満足したものとすることができる。
【0007】また、前記したビーズ型内成形法による発
泡粒子型内成形体は、従来のような押出成形や射出成形
による成形体よりも成形体密度をより低密度にすること
ができ、しかも密度を自由に調節することが可能であ
る。よって、例えば0.01〜0.10g/cm3 の密
度(発泡倍率にして10〜100倍)とすることができ
るが、本発明に係るマットに関し、緩衝性、踏圧感、感
触性の点からいえば、0.025〜0.05g/cm3
の密度(発泡倍率にして20〜40倍)とするのが好ま
しい。
【0008】前記ビーズ型内成形法は、成形体の形状を
自在に企画、設計できる利点を有するものであり、本発
明の場合のようにポリエチレン系樹脂予備発泡粒子に用
いる他、ポリスチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂の
予備発泡粒子に適用することも可能であるが、これらポ
リスチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂により得られ
る発泡粒子成形体にあっては、下記のような問題点があ
る。
【0009】まず、ポリスチレン系樹脂発泡粒子型内成
形体の場合は、脆くて破壊されやすい他、耐薬品性に劣
るといった問題点がある。また、ポリプロピレン系樹脂
発泡粒子型内成形体の場合は、密度を0.025g/c
3 以下にするのが困難であるといった問題点がある。
一般に所望の緩衝性、反発弾性を得るためには少なくと
も密度を前記した0.025g/cm3 以下にする必要
があり、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子型内成形体でこ
の密度を実現する方法としては、二段発泡による方法
や、予備発泡前樹脂粒子の肥大化を図る方法等が考えら
れるが、二段発泡による方法では煩雑性、困難性が高
く、また予備発泡前樹脂粒子の肥大化を図る方法では予
備発泡粒子の金型内での充填性が悪化するといった問題
がある。さらに、例え密度が0.025g/cm3 以下
の高発泡成形体が得られたとしても、型内成形時に成形
体表面にスキン層が形成されるため、成形体表面が硬く
なって感触性が低下するといった課題があるとともに、
成形体の柔軟性はポリエチレン系樹脂成形体に比べて一
般的に劣るものである。これら理由からも、ポリエチレ
ン系樹脂発泡粒子成形体からなるマットとするのが有効
であることがわかる。
【0010】次に、本発明の実施の形態に係るマットを
図面に基づいて説明する。図1は実施の形態に係るマッ
トを示した模式的斜視図であり、図2はマット表面の模
式的部分拡大平面図であり、図3はマット10の模式的
部分拡大側面図である。図中10は、一体成形されたポ
リエチレン系樹脂発泡粒子型内成形体からなるマットを
示している。マット10の底部には、溝部11、…が形
成されるよう脚部20、…が突出形成されている。ま
た、マット10上面には例えば一定間隔にマット10の
側面に通じる溝12…が形成されており、例えば浴室等
に配置した際に、上面に掛かった水等が速やかにマット
側方に排水されるようになっている。このマット10に
は例えば少なくとも上面側の表面に凹部13による規則
的な模様が形成されており、この凹部13の深さtは
0.1〜20mmであるのが好ましく、0.5〜5.0
mmであるのがより好ましい。深さtが0.1mm未満
であると表面のソフト感及びさらっとした感触に欠け、
深さtが20mmより深いと肌への食い込み感が招来さ
れやすい。また、凹部13により発現する凸状部14
は、成形体表面1cm2 当たりに1〜600個形成され
るのが好ましく、10〜200個形成されるのがより好
ましい。凸状部14が1個/cm2 より少ないと、凸状
部14の肌への食い込み感が招来されやすく、凸状部1
4が600個/cm2 より多いと不快なざらつき感を招
来しやすい。
【0011】一般に発泡成形体は、発泡粒子1間に境界
部2が存在することによって発泡成形体特有の表面模様
が露出するが、この発泡成形体特有の表面模様には安っ
ぽいイメージを抱いてしまいがちである。しかしなが
ら、マット10は表面に凹部13による模様が形成され
るため、発泡粒子1間の境界部2が目立たなくなり、発
泡成形体特有の表面模様が露出しなくなるため、外観に
高級感を付与することができる。また、凹部13によっ
て発現する凸状部14がマット10表面に散在すること
になるため、さらっとした表面触感が生まれ、感触性が
良好となる他、床材との摩擦音、又は皮膚との摩擦音を
低いものとすることができる。さらに、マット10表面
が粗面となるため、マット10上に乗った時の摩擦係数
が大きくなり、滑りにくくなり、マット10上で滑って
転倒する等の事故を防止することができる。前記したよ
うな凹部13を形成することによる効果は、凹部13に
よって発現する凸状部14の単位面積あたり個数や凹部
13深さtによって多少差が生じるものの、前記凸状部
数や深さtの適用範囲はかなり広い。また、発泡体の発
泡倍率が上記した適当範囲であって且つ凹部13によっ
て発現する凸状部14の単位面積当たり個数が上記した
適当範囲である場合は、着座時の肌触りをより良好とす
ることができる。この凹部13は、例えば型内発泡成形
時に型内表面に凹部13といわばネガ−ポジ関係にある
凸部あるいはこれら凸部が形成されたシート体等を固着
しておき、この型内にポリエチレン系樹脂予備発泡粒子
を充填して上記ビーズ型内成形法によって一体成形する
ことで形成することができる。
【0012】本実施の形態にあっては、図2に示すよう
に凹部13により形成される模様が略メッシュ状である
場合について示したが、何らこれに限定されるものでな
く、別の実施の形態では、例えばパンチングメタル状の
模様を呈するような凹部が形成されていてもよいし、不
規則な模様を呈するような凹部が形成されていてもよ
い。また、凹部13の側面視形状は図3に示すようなU
字状に限られる必要はなく、例えばV字状であってもよ
い。
【0013】次に、マット10の下面の構成について説
明する。図4はマット10の底部に形成された溝部1
1、脚部20の一例を示した模式的平面図であり、脚部
20には一定間隔で幅拡部20aと幅狭部20bが存在
し、この脚部20、20間の溝部11には幅狭部11a
と幅拡部11bが存在するよう、溝部11、脚部20の
形状が規定されている。この場合、マット10上面に加
重した時に溝部11部分の耐撓性を向上させることがで
きる。図例のものは、隣り合った溝部11どうしの形状
が、介する脚部20を中心として線対照な形状であり、
隣り合った脚部20どうしが、介する溝部11を中心と
して各々の幅拡部20aが対向しないよう、非対照な形
状であるように形成されているが、何らこれに限定され
るものではなく、様々な形状の脚部又は溝部の形成が可
能であり、例えば図5に示すように格子状を呈する溝部
11Aが形成されていてもよいし、図6に示すように水
玉状を呈する大小の円柱状脚部20Aが形成されていて
もよい。
【0014】また、図7は脚部20の接地面の状態を説
明するために示した模式的拡大平面図であり、(a)は
その模式的平面図を、(b)はその模式的側断面図をそ
れぞれ示している。図例のように脚部20の接地面には
例えば平面視波状の連通溝21が形成されおり、この連
通溝21は溝部11、11間を連通する溝であるため、
この連通溝21の存在によって溝部11、11間を水又
は空気が行き来し、例えば浴室に配置した場合には溝部
11のみならず連通溝21からも水が行き来するため、
排水性をより一層向上させることができ、また、台所等
に配置した場合は連通溝21によって脚部20の床面に
対する当接面積を減らすことができるため、脚部20が
床面に張り付いて取れにくくなったり、湿気が溜まって
かびやすくなったりするのを防止することができる。ま
た、この連通溝21によって同じく波状の隆起部22が
形成されるため、脚部20の接地面が平滑である場合よ
りも摩擦係数を大きくすることができ、滑りにくいマッ
トとすることができ、マット10が不要意に滑動する等
の不具合が生じるのを防止することができる。この連通
溝21の形状は図例の如き波状に何ら限定されるもので
なく、別の実施の形態では、例えばU字状であってもよ
いし、V字状やジグザグ状であってもよい。また、図7
に例示した連通溝21は、図5、図6に示した脚部にお
いても応用可能であることは言うまでもない。
【0015】次に、上面から下面に貫通する孔を有した
別の実施の形態に係るマット30について説明する。こ
こで図8はマット30の上面を示した模式的平面図であ
り、図9はマット30の下面を示した模式的平面図であ
る。図例のマット30はその脚部31が平面視長方形形
状であり、この脚部31、31間の溝部32には一定間
隔に貫通孔33が形成されている。この貫通孔33の孔
面積は例えばつま先又は踵が入り込みにくい程度の面積
であるのが好ましい。これにより、マット30上に乗っ
た際に爪先や踵が入り込むことによる事故を防止するこ
とができる。また、溝部33の平面視面積に対する貫通
孔33の形成面積率は、大きすぎると耐撓性が悪化し、
小さすぎると排水性が低下するため、適宜決定して作製
するのが好ましい。
【0016】上記実施の形態においては、溝部32に貫
通孔33が形成されている場合について示したが、何ら
これに限定されるものでなく、脚部31に貫通孔33が
形成されていてもよい。この場合、排水性を高めるため
にも脚部31には図7に示したような連通溝21が形成
されているのが好ましい。また、上面に溝12を有し、
且つ上面から下面にかけての貫通孔33を有したマット
としてもよい。
【0017】以上説明したマットは、上記実施例に示し
た浴室の他、様々な場所及び用途にに用いることがで
き、例えば台所用マットとして用いてもよいし、洗面所
用マットとして用いてもよい。いずれにおいても、木製
のもの等に較べるとマット重量を非常に軽量とすること
ができるため、持ち運びに便利である。また、吸湿性の
ある材質ではないため、湿気を含んだりすることがな
く、表面の水切れが終了した時点で本体内部の乾燥作業
を必要とせず、かびやぬるつきが発生しにくい。また、
折り畳み可能な構造とすることも、また、嵌合による組
み立て構造にすることも可能であり、いずれの構成とし
た場合もその成形作業は容易である。特に前記嵌合によ
る組み立て構造とした場合は、設置が必要な面積に合わ
せて勘合数を増減させることも可能であり、応用範囲の
広いマットとすることができる。
【0018】
【実施例及び比較例】
<実験1>実験1では、マットの滑りやすさに起因する
危険性を測定した。対照とするマットとして、以下の実
施例及び比較例に示すマットを作製した。 (実施例)実施例として、以下の条件によりマット10
を作製した。 マット10の幅(W)×長さ(L)・・・60cm×84cm マット10の溝部11の厚み(A)・・・2cm マット10の脚部20の厚み(B)・・・2.5cm マット10を構成するポリエチレン系樹脂の発泡倍率・・・30倍 マット10表面の凹部形成部分 ・・・脚部20の接地面を除く全面に形 成。 凹部13の深さ ・・・0.5mm 凹部13の個数/cm2 ・・・100個/cm2 凹部13による模様 ・・・略メッシュ状模様 連通溝21の平面視形状 ・・・波状 (比較例1)従来の押出成形によるポリエチレン製マッ
トを比較例1とした。 (比較例2)従来のEVA(エチレンビニルアルコー
ル)製マットを比較例2とした。
【0019】これら実施例及び比較例に係るマットを、
一辺が50mmの正方形で表面が平滑なタイルを張った
洗い場に設置し、マットに乗った場合、マットから
下りた場合、マットに飛び乗った場合、マットから
飛び上がった(飛び下りた)場合の4パターンのそれぞ
れについて、当事者がどの程度の危険を感じたかを検査
した。上記〜の動作を詳しく規定すると次の通りで
ある。 ・・・静止から歩きだす又は歩く速度で30cm並び
に60cm離れた所から乗る。 ・・・静止から歩きだす又は歩く速度で30cm並び
に60cm離れた所へ降りる ・・・水平距離にして0cm並びに30cm離れたマ
ットから高さ60cmの所に片足を乗せて上がる。 ・・・高さ60cmの所に片足が乗った状態から水平
距離にして0cm並びに30cm離れたマット上に他方
の足から降りる。 これら〜の動作はいずれも同一人物が行い、いずれ
も短距離順に実験した。また、テスト環境として(1)
水なし、(2)水あり、(3)石鹸あり、(4)水浸し
の4パターンの環境を設定し、それぞれの環境について
上記〜の実験を行った。上記(1)〜(4)の環境
条件を詳しく規定すると次の通りである。 (1)・・・洗い場及びマットが水で濡れていない状
態。 (2)・・・洗い場及びマットが水で濡れている状態。 (3)・・・洗い場及びマットが石鹸水で濡れている状
態。 (4)・・・洗い場に水が溜まり、マットが浮いた状
態。 検査結果を下記の表1〜3に示す。なお、実験は10人
で10回づつ行い、当事者の感覚として、「滑らない」
を5点、「気をつけようと思う」を3点、「危ない」を
1点として、平均点を表中に記載した。なお、「危な
い」の判定となった時点で、それ以上の距離からの実験
結果に対しては、実験を行うことなしに「危ない」と判
定した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】表1〜3から明らかなように、本発明に係
るマット10の場合は、「石鹸あり(上記(3)) 」の状
態であってしかも「飛び乗る(上記)」の時に「危な
い」(1点)と判定された以外は、「危ない」と判定さ
れることはなかった。また、「石鹸あり(上記(3)) 」
の状態であっても「飛び乗る(上記)」以外の時は
「気をつけようと思う」(3点)程度とすることができ
た。また、「水なし(上記(1) )」、「水あり(上記
(2)) 」、「水浸し(上記(4)) 」の環境の場合は、上
記〜のいずれの動作をしても殆どの場合で「滑らな
い」(5点)の判定とすることができ、特に「水なし
(上記(1) )」、「水あり(上記(2)) 」の環境の場合
は、絶対的に「滑らない」(5点)の判定とすることが
できた。これに対し、比較例1に係るマットの場合は、
「水あり(上記(2)) 」の環境において上記〜の動
作をした場合の半数以上の場合において「気をつけよう
と思う」(3点)の判定となり、「石鹸あり(上記
(3)) 」の環境の場合は、上記〜の全ての動作にお
いて「危ない」(1点)の判定となった。また、比較例
2に係るマットの場合は、「危ない」(1点)と判定さ
れることこそなかったが、上記〜の動作、上記
(1)〜(4)の環境の組み合わせのうち、3分の1以
上の場合において「気をつけようと思う」(3点)判定
となり、絶対的に「滑らない」(5点)の判定とし得る
環境条件、動作条件は存在しないことがわかった。
【0024】<実験2>実験2では、本発明に係るマッ
ト10において、ポリエチレン系樹脂の発泡倍率を変え
た時の表面の肌触りと踏圧感について調べた。この結果
を下記の表4に示す。
【0025】
【表4】
【0026】表4から明らかなように、発泡倍率が20
倍以上である時に肌触りが「ソフト」となるとともに踏
圧感が「やや柔らかい」となり、特に発泡倍率が40倍
を越えると踏圧感が「柔らかい」となる。マットとして
は踏圧感が「柔らかい」程度であると柔らかすぎて使用
感が好ましくないため、肌触りが「ソフト」で踏圧感が
「やや柔らかい」程度である発泡倍率すなわち20〜4
0倍がより好ましい範囲である。
【0027】<実験3>実験3では、成形体の発泡倍率
とマット10表面に形成された凹部13、および凹部1
3によって発現する凸状部の単位面積あたり個数によっ
て、着座時の肌触りがどう変化するかについて実験し
た。下記の表5にその結果を示す。
【0028】
【表5】
【0029】表5から明らかなように、肌触りが良好と
なるのは、発泡倍率が20〜40倍であって、且つ凸状
部の単位面積あたり個数が10〜200個/cm2 のと
きであった。
【0030】<実験4>実験4では、脚部20の接地面
に連通溝21を形成した場合と形成しなかった場合とで
滑り性を調べた。テスト方法としてはグラスライニング
平板上に縦×横×厚み=80×80×25(mm)のポ
リエチレン系樹脂発泡粒子型内成形体を載せ、この成形
体に0.2kg、2.0kgの2通りの荷重をかけて前
記平板の一方を引き上げ、前記成形体が滑り出す角度を
測定した。テスト環境としては上記した(1)水なし、
(2)水あり、(3)石鹸ありの3パターンの環境を設
定した。結果を下記の表6に示す。
【0031】
【表6】
【0032】表6から明らかなように、脚部20の接地
面に連通溝21を形成した場合は、形成しなかった場合
と比較して、成形体が滑り出す角度が全ての環境パター
ンにおいて大きかった。すなわち、より大きく傾けては
じめて成形体が滑り出すのであって、連通溝21によっ
て脚部20の接地面における摩擦係数が増大し、滑りに
くくなることがわかる。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したよう、本発明に係るマット
は、ポリエチレン系樹脂発泡粒子型内成形体より構成さ
れるため、成形体の形状を自由に設定することができ、
成形体の密度も自由に調整することができ、緩衝性、反
発弾性、繰り返し衝撃性、耐熱性、耐薬品性、耐候性、
機械的強度に優れるとともに、耐水性、断熱性に優れる
他、マットに要求される諸条件を満足する優れた特性を
有することができる。この時、ポリエチレン系樹脂の発
泡倍率を20〜40倍とした場合は、ソフト感、踏圧感
をより良好とすることができる。また、一体成形により
形成されるため、長期間使用しても従来品のように上板
と下板との固着部ががたついたり、剥がれたりすること
がなく、また、押出成形、射出成形による成形体にポリ
プロピレンシート又はポリエチエンシートを張り合わせ
たマットのようにシートの剥離等が起きることがなく、
耐用寿命が長く、堅牢なマットとすることができる。ま
た、マット表面に凹部による規則的又は不規則な模様が
形成された場合は、発泡粒子どうし間の境界部が目立た
なくなり、いかにも発泡体であるといった安っぽい外観
でなく、高級感のある外観とすることができる。また、
肌触りを良好とすることができ、摩擦により発生する音
もより小さくすることができる。また、マット上面で滑
る危険性を少なくすることができる。また、ポリエチレ
ン系樹脂の発泡倍率を20〜40倍であり、且つ凹部に
より発現する凸状部個数が10〜200個であった場合
は、特に着座時の肌触りを良好とすることができる。ま
た、脚部により形成される溝部には、幅拡部と幅狭部が
形成された場合は、前記幅狭部によって溝部上面の耐撓
性を向上させることができる。また、前記脚部に連通溝
が形成されている場合は、この連通溝を水又は空気等が
移動可能となり、排水性や通気性を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るマットを示した模式
的斜視図である。
【図2】実施の形態に係るマット表面を示した模式的部
分拡大平面図である。
【図3】実施の形態に係るマットを示した模式的部分拡
大側面図である。
【図4】実施の形態に係るマットの下面を示した模式的
斜視図である。
【図5】マット下面の他例を示した模式的斜視図であ
る。
【図6】マット下面のさらなる他例を示した模式的斜視
図である。
【図7】(a)は実施の形態に係るマット下面の模式的
部分拡大平面図であり、(b)はその模式的部分側断面
図である。
【図8】別の実施の形態に係るマットの上面を示した模
式的斜視図である。
【図9】図8に示したマットの下面を示した模式的斜視
図である。
【符号の説明】
10、30 マット 11、11A、32 溝部 11a 幅狭部 11b 幅拡部 12 溝 13 凹部 14 凸状部 20、20A、31 脚部 20a 幅拡部 20b 幅狭部 21 連通溝 22 隆起部 33 貫通孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン系樹脂発泡粒子型内成形体
    よりなり、上面に溝を有するか、上面から下面に貫通す
    る貫通孔を有するか、いずれか一方又は双方の構成要件
    を満たすと共に、下面には脚部が形成され、少なくとも
    上面側の表面には凹部による規則的な又は不規則な模様
    が形成されてなるマット。
  2. 【請求項2】 ポリエチレン系樹脂の発泡倍率が20〜
    40倍である請求項1記載のマット。
  3. 【請求項3】 前記凹部により発現する凸状部が1cm
    2 当たり10〜200個である請求項1または2記載の
    マット。
  4. 【請求項4】 前記脚部に幅拡部と幅狭部が存在すると
    ともに、この脚部間に介在する溝部にも幅狭部と幅拡部
    が存在してなる請求項1記載のマット。
  5. 【請求項5】 脚部の接地面に、両隣の溝部間を連通す
    る連通溝が形成されてなる請求項1記載のマット。
  6. 【請求項6】 前記連通溝の一端から他端までの長さが
    脚部幅よりも長い請求項5記載のマット。
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