JPH10154569A - 溶融半田噴出装置およびそれを用いた自動半田付け装置 - Google Patents

溶融半田噴出装置およびそれを用いた自動半田付け装置

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JPH10154569A
JPH10154569A JP31213296A JP31213296A JPH10154569A JP H10154569 A JPH10154569 A JP H10154569A JP 31213296 A JP31213296 A JP 31213296A JP 31213296 A JP31213296 A JP 31213296A JP H10154569 A JPH10154569 A JP H10154569A
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molten solder
nozzle
ejection
nozzle body
jetting
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Yasuo Akao
泰雄 赤尾
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NITSUKU KK
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NITSUKU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 迅速且つ容易に半田付け条件を変更でき、溶
融半田噴流の安定性が高く、且つ半田付け条件を高精度
に制御し得る溶融半田噴出ノズル及び自動半田付け装置
を提供する。 【解決手段】 溶融半田噴出ノズルと、溶融半田供給手
段とを有し、前記溶融半田噴出ノズルは、ノズル底部と
ノズル本体とが着脱可能であって、両者が装着時に密着
する。ノズル本体頂部に前方溶融半田噴流フォーマー及
び後方溶融半田噴流フォーマーが設けられ、少なくとも
そのうちの1つの末端に堰状部材が設けられ、且つこの
前方溶融半田噴流フォーマー及び後方溶融半田噴流フォ
ーマーの一部は、溶融半田噴出ノズルに対する角度を変
更し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動半田付けに用
いられる溶融半田噴出装置、及びこの溶融半田噴出装置
を有する自動半田付け装置に関する。本発明は、特に、
この溶融半田噴出装置を内側に備えた溶融半田槽と、当
該溶融半田槽の上部に設けられた、半田付けしようとす
る基板を搬送する基板搬送装置とを有する、半田付け条
件の変更を迅速に行うことができ、且つ半田付け不良の
発生が極めて少ない所謂ウェーブ半田付け式自動半田付
け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種部品が搭載された基板を自動的に半
田付けする自動半田付け装置としては、従来から、ウェ
ーブ半田付け式自動半田付け装置が広く用いられてき
た。
【0003】ウェーブ半田付け式自動半田付け装置とし
ては、開口部がスロット状である溶融半田ノズルを有す
る、上方に溶融半田を噴出する溶融半田噴出装置と、内
側に溶融半田を貯留してなるとともに、前記溶融半田噴
出装置を備える溶融半田槽と、この溶融半田槽の上方に
設けられた基板搬送装置とを有する装置が一般に用いら
れていた。
【0004】前記ウェーブ半田付け式自動半田付け装置
においては、溶融半田ノズルから上方に噴出する溶融半
田によって溶融半田流が形成される。
【0005】半田付けしようとする基板は、その下面が
前記溶融半田流の頂部即ち波頭と接触するように、基板
搬送装置によって搬送される。これにより、前記基板下
面の要半田付け箇所が半田付けされる。前記ウェーブ半
田付け式自動半田付け装置においては、一般的に、前記
溶融半田ノズルの開口部は、基板が搬送される方向に対
して交差する方向、特に直角な方向に設けられていた。
一方、前記基板搬送装置は、半田付けしようとする基板
がその下面で前記半田噴流の波頭に接触するように搬送
され、且つ搬送方向に沿って斜め上方に上昇していくよ
うに、前記基板の搬送方向に沿って斜め上方に傾けて取
りつけられていた。
【0006】しかし、基板の実装密度が高くなるにつ
れ、かかる自動半田付け装置においては、所謂ブリッ
ジ、ツララ、及びボタツキと称する半田付け不良が発生
し易くなるという問題が目立つようになった。
【0007】半田付け不良を低減させることを目的とし
て、前記自動半田付け装置において、前記基板の搬送方
向に沿って溶融半田ノズルを2基並べ、これらの溶融半
田ノズルのそれぞれについて溶融半田槽を設けた所謂2
槽2噴流式の自動半田付け装置が提案された(特公昭6
0−51940号公報)。
【0008】更に、これらの溶融半田ノズルの間で溶融
半田流の流れを変えることも行われてきた。例えば、多
数の小翼を周囲に固着した回転軸を溶融半田ノズルの開
口部近傍に設け、この回転軸を回転させることによって
溶融半田流を乱流とし、基板下面にむらなく溶融半田が
当たるようにすることが提案された(特公平5−852
62号公報)。
【0009】更に、溶融半田ノズルが、基板が搬送され
る方向に対して略45°の角度をなすように開口してい
る自動半田付け装置、(特公平6−86003号公
報)、及び基板が搬送される方向に対して直角方向にお
ける基板搬送装置の傾きを調節できるようにした自動半
田付け装置が提案された(特公平3−5909号公報及
び特公平6−91312号公報)。
【0010】これらの改良によって、ウェーブ半田付け
式自動半田付け装置における半田付け不良は大幅に減少
した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
基板においても多品種少量生産が一般的となり、それ故
に、自動半田付け装置においても迅速且つ容易に半田付
け条件を変更できることが要求されるようになってき
た。
【0012】又、更に基板の実装密度が高くなるにつ
れ、溶融半田噴流の安定性をより高めることが要求され
るようになってきた。
【0013】更に、溶融半田が溶融半田噴出ノズルから
噴出する高さである溶融半田噴流高さ、溶融半田噴流の
形状、及び基板から溶融半田噴流が離れる点であるピー
ルバックポイント等の種々の半田付け条件を高精度に制
御することが要求されるようになった。
【0014】本発明は、これらの要求を満たす溶融半田
噴出装置及びこの溶融半田噴出装置を用いた自動半田付
け装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する溶融
半田噴出装置は、(1) 溶融半田を上方に噴出する溶
融半田噴出ノズルと、溶融半田を前記溶融半田噴出ノズ
ルに供給する溶融半田供給手段とを有し、前記溶融半田
噴出ノズルは、前記溶融半田噴出ノズルの底部を形成す
るノズル底部と、上端に溶融半田が噴出する溶融半田噴
出口が形成されてなるノズル本体とを有してなり、前記
ノズル底部とノズル本体とは、前記ノズル本体の下端面
と前記ノズル底部の上端面とが互いに密着し、且つ着脱
可能に取りつけられてなることを特徴とする溶融半田噴
出装置、(2) 前記ノズル本体の下端面と前記ノズル
底部の上端面とは、何れも研摩面であり、且つ前記ノズ
ル底部にノズル本体を装着したときには突き合わせ面と
なる(1)に記載の溶融半田噴出装置、(3) 前記
(1)に記載された溶融半田噴出ノズルは、その内側
に、斜め上方乃至上方に湾曲してなる板状の部材である
整流板を有してなる(1)に記載の溶融半田噴出装置、
(4) 前記(3)に記載の整流板は、上方に湾曲した
円弧状の断面を有している(3)に記載の溶融半田噴出
装置、(5) 溶融半田を上方に噴出する溶融半田噴出
ノズルと溶融半田を前記溶融半田噴出ノズルに供給する
溶融半田供給手段とを有し、前記溶融半田噴出ノズル
は、半田付けされるべき被半田付け部材が搬送される方
向に交差するように延在してスロット状に開口し半田を
噴出させる溶融半田噴出口と、この溶融半田噴出口の長
手方向に沿って相対向する一対の縁部のうち、搬送され
る被半田付け部材を迎える縁部から外側に延在して溶融
半田噴流を案内する前方溶融半田噴流フォーマーと、前
記一対の縁部のうち、搬送される被半田付け部材を見送
る縁部から外側に延在し、先端部に溶融半田を堰き止め
る堰状部材を備え、且つ回動可能に形成された後方溶融
半田噴流フォーマーとを有してなる溶融半田噴出装置、
(6) 前記(5)に記載の後方溶融半田噴流フォーマ
ーは、前記溶融半田噴出口の縁部に対して固定されてな
る固定部と、前記固定部に対する角度を変更し得る角度
可変部とを有してなる(5)に記載の溶融半田噴出装
置、(7) 前記(6)に記載の固定部と角度可変部と
が、可撓性を有する可撓性部材によって連結されてなる
(6)に記載の溶融半田噴出装置、(8) 前記(5)
に記載の後方溶融半田噴流フォーマーは、前記請求項5
に記載の被半田付け部材が搬送される方向に沿って位置
を変更し得るように形成されてなる(5)に記載の溶融
半田噴出装置、(9) 溶融半田を上方に噴出する溶融
半田噴出ノズルと、溶融半田を前記溶融半田噴出ノズル
に供給する溶融半田供給手段とを有し、且つ前記溶融半
田噴出ノズルは、その内側に、溶融半田の流れを整流す
る整流装置を有してなることを特徴とする溶融半田噴出
装置、(10) 前記(9)に記載の整流装置は整流格
子を有してなる(9)に記載の溶融半田噴出装置、(1
1) 前記(9)に記載の整流装置は、溶融半田の流れ
の方向に平行に配置された複数の管を束ねてなる(9)
に記載の溶融半田噴出装置、(12) 溶融半田を噴出
する溶融半田噴出ノズルと、前記溶融半田噴出ノズルに
溶融半田を供給する溶融半田供給手段と、前記溶融半田
噴出ノズルの底部を形成するノズル底部と、前記溶融半
田供給手段とを連通する導通管とを有し、前記導通管
は、溶融半田供給手段から、前記ノズル底部に向かって
拡大する断面を有することを特徴とする溶融半田噴出装
置、(13) 前記(12)に記載の導通管は、単一の
広がり角を以て拡大する断面大する断面を有するディフ
ューザを有してなる(12)に記載の溶融半田噴出装
置、(14) 前記(12)に記載の導通管は、ノズル
底部に近づくにつれて広がり角が段階的又は連続的に増
大するディフューザを有してなる(12)に記載の溶融
半田噴出装置、(15) 前記(12)に記載の溶融半
田供給手段は、円形の底面の中央部に開口部を有すると
ともに側面に縦方向スロット状の吐出口を設けてなる直
立した略円筒形の筐体と、円板と、当該円板の下面に取
りつけられてなる当該円板の半径方向に延在する羽根と
を有する、前記筐体内で回転するインペラとを備える縦
形の遠心ポンプである(12)〜(14)の何れかに記
載の溶融半田噴出装置、及び(16) 前記(15)に
記載のインペラは、羽根の上下に円板を有してなり、且
つ羽根の下方の円板は、その中央部に開口部を有してな
る(12)〜(15)の何れか1項に記載の溶融半田噴
出装置である。
【0016】そして、前記課題を解決する自動半田付け
装置は、前記(1)〜(16)の何れかに記載の溶融半
田噴出装置をその内側に備えてなる溶融半田槽と、前記
溶融半田槽の上方に設けられた、半田付けされるべき被
半田付け部材、例えば基板を搬送する基板搬送装置を備
えてなる自動半田付け装置、及び前記の自動半田付け装
置において、溶融半田槽が、前記被半田付け部材が搬送
される方向に配列された2つの溶融半田噴出装置を備
え、且つ、前記溶融半田噴出装置は、いずれも溶融半田
噴出ノズルと、溶融半田供給手段と、前記溶融半田噴出
ノズルのノズル底部と前記溶融半田供給手段とを連通す
る導通管とを有してなり、且つ、前記溶融半田噴出装置
のうち、前記被半田付け部材を見送る側の溶融半田噴出
装置が前記(5)に記載の溶融半田噴出装置である自動
半田付け装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の溶融半田噴出装
置の一例を示す斜視図であり、図2の上部に記載された
図面(以下「図2上図」という。)は、図1に示された
溶融半田噴出装置を平面A−Aに沿って切断した縦断面
図であり、図2の下部に記載された図面(以下「図2下
図」という。)は、図2の上部に記載の図面に示された
溶融半田噴出装置において、後述する後方フォーマーの
位置がより右方に変更されてなる溶融半田噴出装置の一
例を示す縦断面図である。図3は前記の溶融半田噴出装
置を平面B−Bに沿って切断した縦断面図である。図4
〜図6は、図1に示された溶融半田噴出装置における溶
融半田噴出ノズル1の組立図であり、図4は、斜視図で
表した組み立て図であり、図5は、平面A−Aに沿って
切断した縦断面図で表した組み立て図であり、図6は、
平面B−Bに沿って切断した縦断面図で表した組み立て
図である。
【0018】図1の溶融半田噴出装置は、溶融半田を噴
出する溶融半田噴出ノズル1と、前記溶融半田ノズル1
に溶融半田を供給する縦形の遠心ポンプ3と、前記溶融
半田噴出ノズル1と前記遠心ポンプ3とを連通する導通
管2とを有している。
【0019】前記溶融半田噴出ノズル1は、この溶融半
田噴出ノズル1の底部を形成するとともに前記導通管2
が連通してなるノズル底部11と、溶融半田が噴出する
スロット状の開口部である溶融半田噴出口13がその上
端に形成されてなるノズル本体12とを有してなる。
【0020】ノズル底部11は、図4に示すように上方
に向かって開口してなる長方形の開口部11Aをその上
端に有している。ノズル底部11の上端部の外壁には、
ノズル本体12を保持するノズル本体保持板14が、開
口部11Aを囲むように4枚設けられてなる。図1、図
2上図、及び図3に示される溶融半田噴出ノズル1にお
いて、ノズル本体12がノズル底部に嵌合される様子を
図4〜図6に示す。前記溶融半田噴出ノズルにおいて
は、図4〜図6に示されるように、ノズル本体12の下
端は、前記4枚のノズル本体保持板14によってノズル
底部11の上端に向けて案内され、ノズル本体12の下
端面がノズル本体12の上端面と密着した状態で、ノズ
ル本体12は、ノズル底部11上に保持される。
【0021】前記ノズル本体12の下端面12Bと前記
ノズル底部11の上端面11Bは何れも研磨面である。
そして、前記ノズル本体12が前記ノズル1底部11に
装着されている状態において、前記ノズル本体12の下
端面12Bと前記ノズル底部11の上端面11Bは突き
合わせ面となる。
【0022】ノズル本体12は、ノズル本体12の側面
を形成する側板12a、前面を形成する前面板12b、
及び後面を形成する後面板12cとを有している。ここ
で、図1、並びに図2上図及び下図において、当該溶融
半田噴出装置上を搬送される基板の搬送方向を矢印Tで
示し、前記基板が搬送される方向、即ち矢印Tが向いて
いる方向を後方とする。側面板12aは、前面板12b
及び後方板12cの何れよりも高さが高くなっている。
一方、前面板12bと後方板12cとは、実質的に等し
い高さを有する。前面板12bの外側及び後方板12c
の外側には、L字型の断面を有する補強材15が、前面
板12b及び後方板12cの全幅に亘って横方向に溶接
されている。この補強材15は、前面板12b及び後面
板12cが溶融半田の熱で膨張、変形し波打つことを防
止する機能を有している。
【0023】ノズル本体12においては、前面板12b
の上端に、前方フォーマー41が小螺子41aで取り付
けられてなり、後面板12cの上端に、後方フォーマー
42が小螺子42gで取り付けられている。
【0024】前方フォーマーは、前記前面板12bの上
端から前方に向かって延在する板状の部材であって、図
1の平面AーAに沿って切断した断面が上に凸の曲線で
ある。ノズル本体12の上端に開口した溶融半田噴出口
13から噴出した溶融半田の内、前方に流出した溶融半
田は、前記の前方フォーマー41から前方に流下する。
【0025】後方フォーマー42は、後面板12cの上
端から後方に向かって延在する板状の部材である。後方
フォーマー42は、後面板12cに小螺子42gで取り
付けられてなる固定部42aと、前記固定部42aの後
端に蝶番42dを介して取り付けられてなる角度可変部
42bとを有している。前記角度可変部42bの後端は
上方に直角に折れ曲がって堰状部材42cを形成してい
る。堰状部材42cの両端は、当該堰状部材42cに対
して直角に折れ曲がり固定部材42eとなっている。固
定部材42eの略中央部には螺子孔が穿孔されてなり、
この螺子孔には、側面板12aに穿孔された略長円形の
孔である孔42f’を通して小螺子42fが螺合してい
る。当該後方フォーマー42において、固定部42aと
角度可変部42bとは、上述のように蝶番42dによっ
て連結されているから、角度可変部42bは、小螺子4
2fを緩めた状態では、図2において二点鎖線で示され
たように、孔42f’と小螺子42fによって規制され
る範囲で蝶番42dの回転軸を中心にして上下に回転さ
せることができる。これによって、角度可変部42b
は、固定部42aに対する角度を変更することができ
る。そして子螺子42fを締めることによって、前記角
度可変部42bは固定される。
【0026】図2下図に示されてなる溶融半田噴出装置
は、前記後方フォーマー42がより前方に設けられてな
ること、及びこれに合わせて後面板12cが前方に屈曲
してなる屈曲部を有することを除いては、図1及び図2
上図に示されてなる溶融半田噴出装置と同一の構成を有
してなり、ノズル底部11も共通である。
【0027】ノズル底部11においては、開口部11A
の左右にボルト16aを受けるボルト受け部材16cが
溶接されている。ボルト受け部材16cには、ボルト1
6aに適合する螺子孔が設けられてなる。ボルト16a
は、この螺子孔を貫通してなり、頭部において前記ボル
ト受け部材16cに溶接されている。ボルト16aには
ナット16bが螺合する。一方、ノズル本体12の両方
の側板12aには、それぞれ上部にナット受け部材16
dが溶接されている。側板12aには、前記ナット受け
部材16dの下に更にボルト12aをガイドする逆L字
型の部材であるガイド16fが溶接されてなる。ナット
受け部材16d及び前記ガイド16fにも、ボルト16
aが貫通する孔16e及び16gがそれぞれ穿孔されて
いる。
【0028】ノズル本体12をノズル底部11に装着す
るときには、ボルト16aを前記ガイド16fの孔16
g及び前記ナット受け部材16dの孔16eに通し、前
記ナット受け部材16dの上からナット16bを螺合さ
せる。これによってノズル本体12とノズル底部11と
は互いに固定される。この状態を図4〜図6に示す。次
に、遠心ポンプ3及び導通管2について説明する。
【0029】図7は、図1の溶融半田噴出装置を平面C
−Cに沿って切断した横断面を上方から見た断面図であ
り、図8は、図7において遠心ポンプ3を平面D−Dに
沿って切断した縦断面を示す断面図である。
【0030】遠心ポンプ3は、略円筒状の筐体32と、
この筐体内で回転するインペラ31とを有する縦形の遠
心ポンプである。
【0031】前記筐体32の側面には、スロット状の吐
出口33が縦方向に開口しており、前記筐体32の底面
には円形の開口部34が開口している。
【0032】筐体32の上面も開口しているが、この開
口は、筐体32に上面に螺子止めされてなり、且つ後述
するインペラ31が軸受け35を介して回転可能に固定
されてなるインペラカバー32aによって塞がれてい
る。
【0033】インペラ31は、羽根31aと、羽根31
aの上端に固定された第1の円板31bと、羽根31a
の下端に固定された第2の円板31cとを有している。
羽根31aは、第1の円板31b及び第2の円板31c
の半径方向に固定されてなり、羽根31aの外側の辺
は、第1の円板31bの周縁及び第2の円板31cの周
縁と実質的に一致している。第1の円板31bと第2の
円板31cとは、何れも筐体32の内径よりも1mm程
小さい外径を有する。尚、第2の円板31cの中央部に
は円形の開口部31dが開口している。
【0034】第1の円板31bの中心には軸31eが取
り付けられている。軸31eは、筐体32の上面に取り
付けられた軸受け35によって回転可能に、且つ溶融半
田の漏れが無い様に保持されてなり、軸31eの他端は
モータ36の軸に接続されている。
【0035】前記吐出口33とノズル底部11とは、導
通管2で連通している。導通管2は、その吐出口33寄
りの部分が、ノズル底部11に向かって直線的に拡大す
る断面を有するディフューザ、即ち広がり角θが一定で
あるディフューザをなしている。ここで図7においてθ
は広がり角を示す。
【0036】図1〜図8に示された溶融半田噴出装置に
おいて、溶融半田噴出ノズル1は、本発明の溶融半田噴
出装置における溶融半田噴出ノズルに対応し、ノズル底
部11及びノズル本体12は、それぞれ本発明の溶融半
田噴出装置におけるノズル底部及びノズル本体にそれぞ
れ対応する。ノズル本体保持板14及び補強材15は、
本発明の溶融半田噴出装置における保持部材及び補強部
材にそれぞれ対応する。ボルト16a、ナット16b、
ボルト受け部材16c、ナット受け部材16d、及びガ
イド16fは、本発明の溶融半田噴出装置における固定
部材に対応する。導通管2は、本発明の溶融半田噴出装
置における導通管に対応する。遠心ポンプ3は、本発明
の溶融半田噴出装置における溶融半田供給手段に対応す
る。そして、前方フォーマー41及び後方フォーマー4
2は、本発明の溶融半田噴出装置における前方溶融半田
噴流フォーマー及び後方溶融半田噴流フォーマーにそれ
ぞれ対応し、堰状部材42cは、本発明の溶融半田噴出
装置における堰状部材に対応する。
【0037】以下、図1〜8に示された溶融半田噴出装
置の作用について説明する。
【0038】ノズル本体12をノズル底部11に装着す
るときは、図4〜図6に示されるように、ノズル底部1
1の開口部11Aの周囲に設けられてなるノズル本体保
持板14によって形成される四角錐台形の内側にノズル
本体12の下端部を嵌合する。これによって、ノズル本
体12は、ノズル底部11に対して所定の位置に保持さ
れる。
【0039】ノズル本体12をノズル底部11に装着す
る際に、ノズル本体12の上部に設けられたガイド16
fの孔16g、次いでナット受け部材16dの孔16e
に、ノズル底部11から垂直に延在するボルト16aを
通す。そしてナット16bと前記ボルト16aとでノズ
ル本体12とノズル底部11とを締め付けて固定する
と、ノズル本体12の下端面12Bとノズル底部11の
上端面11Bとは互いに押し付けられる。ノズル本体1
2の下端面12Bとノズル底部11の上端面11Bと
は、何れも研摩面であるから、互いに押し付けられるこ
とによって密着し、ノズル本体12とノズル底部11と
の間からは溶融半田が漏れなくなる。更に、前記ナット
受け部材16dは、上述のようにノズル本体12の側板
12aの上部に取り付けられているから、ナット16b
は溶融半田の液面よりも下になることがない。よって、
半田が溶融している状態においても、ナット16bを容
易に締めたり緩めたりすることができ、したがってノズ
ル本体12も容易に脱着できる。ノズル本体12の側板
12aには、上述のように、前記ナット受け部材16d
の下にボルト16aをガイドするガイド16fが更に溶
接されてなる。よって、前記ノズル底部11の開口部1
1Aの周囲にノズル本体保持板14が設けられてなるこ
ととも相まって、ノズル本体12は、ノズル底部11に
向かって正確に誘導され、ノズル本体12の下端面12
Bとノズル底部11の上端面11Bとが突き合わせ面と
なるように、ノズル本体12とノズル底部11とは確実
に固定される。
【0040】又、上述のようにノズル底部11には、開
口部11Aを囲むようにノズル本体保持板14が設けら
れてなり、且つノズル本体12の前面板12b及び後面
板12cには、全幅に亘って横方向の補強材15が溶接
されている。よって、この溶融半田噴出装置を長時間使
用した後も、ノズル本体12もノズル底部11も溶融半
田の熱で変形したり波打ったりすることがないから、ノ
ズル本体12とノズル底部11との間に隙間が生じてそ
こから溶融半田が漏れることはない。
【0041】ノズル本体12をノズル底部11に装着
後、前記の遠心ポンプ3において、モータ36によって
軸31eを回転させると、インペラ31もともに回転
し、筐体32の底部に開いた開口部34から溶融半田が
吸い込まれる。開口部34から吸い込まれた溶融半田
は、第2の円板に開いた開口部31d及び羽根31aの
間を通って吐出口33から吐出される。
【0042】前記の遠心ポンプ3においては、上述のよ
うに、筐体32の底部に開口した開口部34から溶融半
田を吸い込んで、筐体側面に設けられた吐出口からこの
溶融半田を吐き出しているから、溶融半田の表面に浮か
んている半田酸化物等のスケールを巻き込むことは殆ど
ない。
【0043】そして、導通管2は、上述のように吐出口
33からノズル底部11に向かって直線的に拡大する断
面を有しているから、吐出口33から吐出された溶融半
田は、前記導通管2内側で効果的に減速され、圧力が回
復した安定した流れとなってノズル底部11に流入す
る。ノズル底部11に流入した、及びノズル本体12を
通って溶融半田吐出口13から噴出する。
【0044】溶融半田吐出口13からの溶融半田噴出高
さは、モータ36の回転数を図示されないインバータ等
によって増減することによって、増減させることができ
る。
【0045】尚、図2下図に示すように、図1の溶融半
田噴出装置においては、ノズル本体12を、後方フォー
マー42がより前方に設けられてなるノズル本体と交換
することによって、後方フォーマー42の位置をより前
方に変更することができる。
【0046】図9に、図1〜図8の溶融半田噴出装置に
おいて溶融半田吐出口13からの溶融半田噴出高さが低
いときの状態、及び高いときの状態の概略を示す。図9
において、100は、溶融半田噴出装置上を搬送される
基板を示し、αは、前フォーマー41を流下する溶融半
田流に前記基板100が接触する接触角を示し、丸印で
囲った点Pは、ピールバックポイント、即ち溶融半田噴
流が基板100から離れる点を示す。そしてTは基板1
00が搬送される方向を示す。
【0047】図9において、上の図は、溶融半田噴出高
さが低い状態を示し、下の図は、溶融半田噴出高さが高
い状態を示す。
【0048】図9の上の図に示されるように、溶融半田
噴出高さが小さいときは、接触角αは小さく、ピールバ
ックポイントPはより前方に位置している。よって、基
板100の裏面に付着する溶融半田の量は少なくなる。
【0049】一方、図9の下の図に示されるように、溶
融半田噴出高さが高くなると、接触角αは増大し、ピー
ルバックポイントPはより後方に移動する。よって、基
板100の裏面に付着する溶融半田の量は増える。
【0050】基板100の裏面に付着する溶融半田の量
が少な過ぎると、所謂赤目、穴あきと称する未半田付け
箇所が生じやすくなる。基板にこのような不良が見られ
るときは、溶融半田噴出高さを増大させ、基板100の
裏面に付着する溶融半田の量を増やすことによって、こ
のような不良を無くすることができる。
【0051】一方、基板100の裏面に付着する溶融半
田の量が多過ぎると、基板100の裏面から突出した電
子部品の足につらら状に溶融半田が付着する所謂つら
ら、及び電子部品の足が溶融半田によって短絡するブリ
ッジ等の不良が多くなる。このときは、溶融半田噴出高
さを低くし、基板100の裏面に付着する溶融半田の量
を減少させることによって、このような不良を無くする
ことができる。
【0052】一方、後方フォーマー42の角度可変部4
2bを倒すことによっても、溶融半田噴出口13から噴
出した溶融半田の流れは変化する。この様子を図10に
示す。
【0053】図10は、後方フォーマー42の角度可変
部42bを倒したときの溶融半田噴出口13から噴出し
た溶融半田の流れの変化を示す概略図である。図10に
おいて、上の図は、後方フォーマー42の角度可変部4
2bが水平のときの溶融半田の流れを示す。一方、下の
図は、後方フォーマー42の角度可変部42bを倒した
ときの溶融半田の流れを示す。
【0054】図10の上の図に示すように、後方フォー
マー42の角度可変部42bが水平のときは、溶融半田
噴出口13から噴出した溶融半田は、角度可変部42b
末端の堰状部材42cにせき止められて、後方即ち矢印
Tの方向には流下しない。
【0055】一方、図10の下の図に示すように、後方
フォーマー42の角度可変部42bを倒すと、溶融半田
噴出口13から噴出した溶融半田は、前記堰状部材42
cを乗り越えて後方に流下する。したがって、後方に流
下する溶融半田は、基板100が搬送されるのと平行し
て流下するようになるから、ピールバックポイントPも
後方に移動する。ピールバックポイントPが後退する
と、基板100と溶融半田とがほぼ平行して移動する間
に半田付け箇所の半田の形状がよりよく整えられる。よ
って、前記つららの発生が抑えられる。
【0056】図11は、溶融半田噴出装置が備えるノズ
ル本体12を、後方フォーマー42がより前方に設けら
れてなるノズル本体12に交換して、後方フォーマー4
2の位置をより前方としたときの、溶融半田の流れの変
化を示す概略図である。
【0057】図11の下の図に示すように、後方フォー
マー42の位置をより前方にすると、ピールバックポイ
ントPは前進する。一方、後方フォーマー42の位置を
より後方にすれば、ピールバックポイントPは後退す
る。
【0058】このように、後方フォーマー42の位置を
前後に変更することによっても、ピールバックポイント
Pを前後に移動させることができる。
【0059】尚、図11には、後方フォーマー42の角
度可変部42bを倒した場合の例を示したが、後方フォ
ーマー42の角度可変部42bを水平にした場合も、後
方フォーマー42の位置を前後に変更することによっ
て、ピールバックポイントPを同様に前後に移動させる
ことができる。
【0060】以下、本発明の溶融半田噴出装置の各構成
要素について詳しく説明する。
【0061】本発明の溶融半田噴出装置において、溶融
半田噴出ノズルは、溶融半田を上方に噴出するノズルで
あり、上端に、溶融半田が噴出するスロット状の開口部
である溶融半田噴出口を有している。この溶融半田噴出
口は、基板等の被半田付け部材が搬送される方向に交差
する方向、特に直角の方向に延在する。
【0062】前記溶融半田噴出ノズルは、この溶融半田
噴出ノズルの底部を構成するノズル底部と、上端に前記
溶融半田噴出口が形成されてなるノズル本体とを有して
いる。前記ノズル底部とノズル本体とは、一体に形成さ
れていても、着脱可能に形成されていてもよい。
【0063】ノズル底部とノズル本体とが着脱可能に形
成されてなるときは、ノズル底部にノズル本体を装着し
たときに、ノズル本体とノズル底部とが互いに密着する
必要がある。ここで、「ノズル本体とノズル底部とが互
いに密着する」とは、ノズル本体とノズル底部との間か
ら溶融半田が漏れない程度に、ノズル本体とノズル底部
とが密着していることをいう。
【0064】ノズル本体とノズル底部とが互いに密着す
るようにするには、例えば、前記の例のように、ノズル
本体の下端面とノズル底部の上端面とを研摩面とし、且
つ突き合わせ面となるように形成すればよい。この他に
は、ノズル本体の下端に外向きの傾きを有するテーパー
面を設け、ノズル底部の上端面にこれと同じ傾きの内向
きの傾きを有するテーパー面を設けてもよく、これとは
逆に、ノズル本体の下端に内向きの傾きを有するテーパ
ー面を設け、ノズル底部の上端面にこれと同じ傾きの外
向きの傾きを有するテーパー面を設けてもよい。更に、
ノズル本体の下端面に長手方向に延在する突起を形成
し、ノズル底部の上端面に前記突起と嵌合する溝を形成
してもよい。又、これとは逆に、ノズル本体の下端面に
長手方向に延在する溝を形成し、ノズル底部の上端面に
前記溝と嵌合する突起を形成してもよい。
【0065】ノズル底部とノズル本体が着脱可能に形成
されている場合には、更に、装着時にノズル本体の下端
面がノズル底部の上端面と密着するようにノズル本体を
案内するとともに、装着後はノズル本体が所定の位置か
らずれないように保持する保持部材を、ノズル底部又は
ノズル本体に設けることが好ましい。このような保持部
材としては、前記図1〜図6の例にあるノズル本体保持
板のような、ノズル底部の外側に、ノズル底部の前記上
端部を囲むように取り付けられてなる上方にやや開いた
板状の部材がある。又、ノズル底部に前述のような板状
の部材を取り付ける代わりに、ノズル本体の外側に、ノ
ズル本体の下端部を囲むようにして、下方にやや開いた
板状の部材を取り付けてもよい。又、前記板状の部材の
代わりに直径数mm〜十数mm程度のピン状の部材を、
ノズル底部の上端から上方に向けて設けてもよい。又、
ノズル本体の下端から下方に向けて前記のピン状の部材
を設けてもよい。尚、保持部材として前記ピン状の部材
を用いる場合には、前記ピン状の部材は、ノズル底部又
はノズル本体の少なくとも2箇所、好ましくは3箇所以
上に設けることが好ましい。
【0066】本発明の溶融半田噴出装置においてノズル
底部とノズル本体が着脱可能に形成されている場合に
は、溶融半田噴出ノズルは、更にノズル本体をノズル底
部に固定する固定部材を有していることが好ましい。
【0067】前記固定部材としては、例えば、前記図1
〜図6にあるような、ノズル底部に頭部を下にして立設
されたボルトと、これに螺合するナットによって、ノズ
ル本体とノズル底部とを固定する固定部材がある。この
ような固定部材においては、前記ナットを受けるととも
に前記ボルトが貫通する孔を有するナット受け部材をノ
ズル本体の上部に取り付け、このナット受け部材の孔に
前記ノズル底部に立設されたボルトを通し、上方からナ
ットで締めることによって、ノズル底部とノズル本体と
を固定することができる。
【0068】但し、溶融半田噴出ノズルが前記保持部材
を有している場合には、保持部材とノズル本体又はノズ
ル底部との間に作用する摩擦力によってノズル本体をノ
ズル底部に固定してもよく、この場合には、前記固定部
材は不要である。
【0069】ノズル本体上端に形成された溶融半田噴出
口の長手方向に沿って延在する相対向する一対の縁部の
内、基板等の被半田付け部材を迎える縁部、即ち前方の
縁部からは、溶融半田噴流を案内する板状の部材である
前方溶融半田噴流フォーマーが外側に延在している。そ
して、前記被半田付け部材を見送る縁部、即ち後方の縁
部からは、先端部に溶融半田を堰き止める堰状部材を備
え、且つ回動可能に形成されてなる後方溶融半田噴流フ
ォーマーが外側に延在している。
【0070】前記の前方溶融半田噴流フォーマーの特に
好ましい態様は、幅方向に湾曲した上に凸の曲面を有す
る板状の部材である。一方、前記後方溶融半田噴流フォ
ーマーは、ノズル本体に固定されてなる固定部と、この
固定部に対する角度を変更し得る角度可変部とを有して
いることが好ましい。後方溶融半田噴流フォーマーが固
定部と角度可変部とを有しているときは、前記堰状部材
は、角度可変部の後端部に設けられている。ここで堰状
部材は、前記角度可変部の後端を上方に略直角に曲げて
形成してもよく、又、前記角度可変部の後端に前記角度
可変部の全幅に亘る長さを有するブロック状の部材を固
定して形成してもよい。ここで角度可変部の幅とは、溶
融半田噴出口の長手方向に沿って測った角度可変部の幅
をいう。尚、前記固定部と前記角度可変部とは、可撓性
を有する可撓性部材によって連結されていることが好ま
しい。
【0071】可撓性部材としては、図1〜図6の例に示
された蝶番の他、ピアノヒンジ等の各種ヒンジ、及びバ
ネ鋼又はステンレス鋼等の高弾性金属薄板等が用いられ
る。前記可撓性部材として蝶番等を用いる場合は、前記
固定部と前記角度可変部との間の少なくとも2箇所に取
り付けることが好ましい。又前記可撓性部材として、ピ
アノヒンジ又は弾性金属薄板を用いる場合は、前記固定
部及び前記角度可変部の全幅に亘って前記可撓性部材を
設けることもできる。
【0072】前記角度可変部は、ノズル本体との角度を
所定の角度に調節した後は、その角度に固定できるよう
にすること、即ち半固定式にすることが好ましい。角度
可変部を半固定式にする態様としては、例えば、図1〜
図6に示された例のように、小螺子とナットとで、前記
角度可変部をノズル本体に対して固定し得るようになし
た態様等がある。この態様においては、小螺子を緩めれ
ば、角度可変部は、固定部材との連結部を中心として上
下に回転し得、角度可変部と固定部との間の角度が所望
の値になったところで前記小螺子を締めれば、角度可変
部は、この角度で固定される。
【0073】前記固定部の長さには特に制限はないが、
後方溶融半田噴流フォーマーの長さの半分を超えないこ
とが好ましく、10〜30mmの範囲が特に好ましい。
ここで、長さとは、溶融半田噴出口の長手方向と直角の
方向に沿って測った長さをいう。
【0074】更に、上記後方溶融半田噴流フォーマー
は、前記被半田付け部材の搬送方向に沿って位置を変更
し得るように形成されてなることが好ましい。
【0075】このことは、例えば、ノズル本体を、後方
溶融半田噴流フォーマーが、前記被半田付け部材の搬送
方向に沿ってより前方又は後方に設けられてなるノズル
本体に交換することによって達成できる。又、ノズル本
体の頂部に前後方向にレール等を設け、このレール等に
沿って前記後方溶融半田噴流フォーマーが移動するよう
に、ノズル本体を構成してもよい。
【0076】本発明の溶融半田噴出装置において、図1
〜図6で示された溶融半田噴出ノズルのように、導通管
から流入した溶融半田の流れが溶融半田噴出ノズル内部
で大きく曲がる場合には、前記ノズル本体の内側又は前
記ノズル底部の内側に、斜め上方乃至上方に屈曲又は湾
曲した金属板からなる整流板を設けると、溶融半田の流
れが曲がる時に生じる流れの乱れ及び損失が低く抑えら
れるから好ましい。
【0077】整流板は、前記導通管からノズル底部及び
ノズル本体を経て溶融半田噴出口に至る溶融半田の流れ
にほぼ沿うように湾曲していると、溶融半田の流れが溶
融半田噴出ノズル内で曲がる際に生じる流れの乱れ及び
損失を抑える作用を効果的に発揮するから好ましい。
尚、整流板の湾曲面の形状には特に制限はない。このよ
うな整流板としては、円弧状に湾曲した湾曲面を有する
金属板、及びある一定の角度で斜め上に屈曲してなる金
属板等を用いることができる。整流板が円弧状に湾曲し
た湾曲面を有する場合には、湾曲面の湾曲半径Rは、前
記ノズル底部の前後方向の厚みをwとしてR=w〜2w
の範囲が好ましい。又、整流板は、等間隔に配列しても
よく、導通管から遠ざかるにつれて整流板同士の間隔が
大きくなるように配列してもよい。整流板の枚数には特
に制限はないが、2〜5枚程度が好ましく、特に2〜4
枚の範囲が好ましい。
【0078】前記ノズル本体内部には、更に、溶融半田
の流れから旋回流及びスケールの大きな乱れを除去する
整流装置を設けることが好ましい。
【0079】前記整流装置には、例えば整流格子があ
る。ここで整流格子とは、薄板を格子状に組み合わせ
て、前記ノズル本体内部の溶融半田の流路を溶融半田の
流れと平行の方向即ち高さ方向に延びる多数の小さなセ
ル状に分割する奥行きの長い整流装置である。整流格子
を前記ノズル本体内部に設けると、溶融半田流がこの整
流格子を通過する内に、この溶融半田流が有している流
れに直角の速度成分減少し、更に局所的な速度分布も
減少するから、溶融半田流は、その殆どが流れと平行な
成分からなる流れとなって、ノズル本体上端の溶融半田
噴出口から噴出する。前記整流格子において、前記セル
の一辺の長さは、1〜10mm程度が好ましく、特に1
〜5mmの範囲が好ましく、1〜3mmの範囲が最も好
ましい。但し、前記整流格子におけるセルの断面形状に
は特に制限はなく、正方形及び矩形の他、三角形の形状
を有していてもよいし、セルが六角形であるハニカム状
の形態を有する整流格子も好ましく用いられる。尚、前
記整流格子において、前記セルの開口部が有する面積
が、前記ノズル本体12の内側の断面積の50%以上で
あることが流路抵抗の点から好ましい。
【0080】整流装置としては、この他には、ノズル本
体における溶融半田の流れの方向と平行に配列した多数
の細管を束ねて固定してなる整流装置がある。この整流
装置において、細管を固定する方法として、細管の上下
端に、この細管の外径とほぼ同一の内径の孔を多数穿孔
してなる端板を嵌め、この端板と各細管とを、かしめ、
溶接、又は鑞付け等の方法によって固定する方法、及び
細管同士を直接溶接又は鑞付けする方法等がある。この
整流装置も、前記の整流格子と同様、溶融半田流が有し
ている流れに直角の成分を減少させる機能を有してい
る。細管の直径には特に制限はないが、細管の開口部が
有する面積が、前記ノズル本体12の内側の断面積の5
0%以上であることが流路抵抗の点から好ましく、特に
60%〜90.7%の範囲が好ましい。尚、細管の開口
部が有する面積が前記ノズル本体12の断面積の90.
7%である場合とは、上記細管が最密の状態で束ねられ
た場合である。細管の直径は、具体的には1〜10mm
程度が好ましく、特に1〜5mmの範囲が好ましく、1
〜3mmの範囲が最も好ましい。
【0081】尚、これらの整流装置の高さは、ノズル本
体の高さの10%〜100%の範囲が好ましく、特に1
5%〜70%の範囲が好ましい。
【0082】本発明の溶融半田噴出装置において、溶融
半田供給手段とは、本発明の溶融半田噴出装置がその内
側に設けられてなる後述する溶融半田槽から溶融半田を
汲み上げ、それを溶融半田噴出ノズルに供給する手段を
いう。溶融半田供給手段としては、例えば、前記図1〜
図6に示された溶融半田噴出装置において用いられてい
る遠心ポンプのように、底面に吸い込み口を有し、且つ
側面上に垂直に開口してなるスロット状の吐出口を有す
る略円筒状の筐体と、この筐体内で回転するインペラと
を有する縦形の遠心ポンプが挙げられる。このような遠
心ポンプは、上述のように底面から溶融半田を吸い込む
から、溶融半田表面に浮いたスケールを巻き込むことが
殆どない。
【0083】この遠心ポンプにおいて、インペラとして
は、例えば円板の下面に2枚以上の羽根をこの円板に対
して垂直に立設してなるインペラを用いることができ
る。又、前記羽根の上下に円板を取りつけてなるインペ
ラも好ましく用いることができる。但し、前記インペラ
においては、羽根の下に取りつけられた円板の中央部に
開口部が設けられていることが好ましい。これらのイン
ペラにおいては、羽根は、前記円板の半径方向に取りつ
けられていてもよく、又、前記円板の半径方向に対して
ある一定の角度をもって取りつけられていてもよい。更
に、前記羽根は、平面であってもよいし湾曲面であって
もよい。
【0084】前記遠心ポンプにおいて、筐体の内径は、
インペラの外径よりも若干大きいことが好ましい。具体
的には、筐体の内径は、インペラの外径よりも、0.1
〜2mm、中でも0.5〜2mm、特に0.5〜1,5mm大
きいことが好ましい。尚、筐体とインペラとの間の隙間
は一定であることが好ましい。
【0085】筐体側面に開口したスロットの高さは、筐
体の高さと実質的に等しくすることが好ましく、且つ幅
は、このスロットを通過する溶融半田の流速が、前記イ
ンペラの周速度の50〜80%になるように定めること
が好ましい。
【0086】但し、溶融半田供給手段は、前記の遠心ポ
ンプには限定されず、溶融半田を連続的に汲み上げ溶融
半田噴出ノズルに供給できる装置であれば、どのような
装置も用いることができる。このような装置としては、
例えば、ボリュートを有する渦巻きポンプ、及びこの渦
巻きポンプにおいてインペラの外側に更に案内羽根を設
けたディフューザポンプ等が挙げられる。但し、これら
のポンプにおいては、何れも吸い込み口は、ポンプの底
面に設けられてなることが好ましい。
【0087】前記溶融半田供給手段として、縦形の遠心
ポンプ、渦巻きポンプ、又はディフューザポンプを用い
る場合には、溶融半田供給手段とノズル底部とを連通す
る導通管は、溶融半田供給手段からノズル底部に向かっ
て拡大する断面を有する拡大管を有していることが好ま
しい。これは、遠心ポンプ等から吐出された溶融半田の
流れを拡大管に導けば、この溶融半田の流れが有する速
度が効率よく圧力に変換されるからである。導通管は、
その全体を拡大管としてもよく、図1〜図6に示された
導通管のように、溶融半田供給手段近傍の部分を拡大管
としてもよく、又、ノズル底部近傍の部分を拡大管とし
てもよい。
【0088】拡大管としては、高さはそのままで幅のみ
が拡大してなる拡大管を用いることができる。このよう
な導通管としては、図1〜図6に示された導通管のよう
に、一定の広がり角で幅が拡大する拡大管即ち幅が直線
的に拡大する拡大管の他、インボリュート曲線等の曲線
に従って曲線的に幅が拡大する拡大管、及び2以上の広
がり角を有する拡大管も用いられる。ここで、拡大管の
広がり角とは、間隔が拡大する対向する2つの辺または
面がなす角度をいい、具体的には図7においてθで示さ
れる角度である。これらの拡大管のうちでは、工作が容
易である点から、広がり角が一定である拡大管が好まし
い。但し、このような拡大管においては、ディフューザ
効率の点からは広がり角が10°を越えないことが好ま
しい。溶融半田供給手段とノズル底部との間の距離が十
分に取れず、導通管として直線的に拡大する拡大管を用
いると広がり角が10°を超える場合には、ノズル底部
に向かって広がり角が段階的又は連続的に増大する拡大
管を有する導通管が好ましい。但し、このような拡大管
を有する導通管を用いる場合は、拡大管の最小の広がり
角が10°を超えず、広がり角が段階的に増大する場合
には増大幅が10°を超えないことが好ましい。
【0089】拡大管としては、この他、幅方向だけでな
く高さ方向にも広がり角を有する拡大管も好ましい。
【0090】又、導通管の断面形状としては、図1〜図
8に示された導通管の断面形状である四角形の他、長円
形、円形、楕円形、三角形、及び五角形以上の多角形
等、各種の形状が可能である。又、断面が三角形、四角
形、又は多角形である場合には、各頂点が丸みを帯びた
断面形状としてもよい。更に、溶融半田供給手段側とノ
ズル底部側とで断面形状が異なっていてもよい。
【0091】以下、本発明の溶融半田噴出装置の別の例
について説明する。
【0092】図12は、図1の溶融半田噴出装置におい
て、ノズル本体の内側に円弧状に湾曲した整流板を設け
た溶融半田噴出装置を示す斜視図であり、図13は、図
12に示された溶融半田噴出装置を平面B−Bに沿って
切断した縦断面図である。
【0093】図12及び図13に示された溶融半田噴出
装置は、溶融半田を噴出する溶融半田噴出ノズル1と、
前記溶融半田ノズル1に溶融半田を供給する縦形遠心ポ
ンプ3と、前記溶融半田噴出ノズル1と前記縦形遠心ポ
ンプ3とを連通する導通管2とを有している。
【0094】そして、前記溶融半田噴出ノズル1が、ノ
ズル底部11とノズル本体12とを有してなる点、及び
ノズル底部11が、上方に向かって開口してなる長方形
の開口部11Aをその上端に有してなり、ノズル本体1
2を保持するノズル本体保持板14が、前記開口部11
Aを囲むように4枚設けられてなる点は、図1〜図6に
示された溶融半田噴出装置と同様である。
【0095】又、前記ノズル本体12の下端面12Bと
前記ノズル底部11の上端面11Bが、何れも研磨面で
あって、前記ノズル本体12を前記ノズル1底部11に
装着したときには互いに突き合わせ面となる点も、図1
〜図6に示された溶融半田噴出装置と同様である。
【0096】図12及び図13に示された溶融半田噴出
装置において、ノズル本体12は、側板12a、前面板
12b、及び後面板12cとを有してなり、前面板12
bの外側及び後方板12cの外側には、L字型の断面を
有する補強材15が、前面板12b及び後方板12cの
全幅に亘って横方向に溶接されている。但し、図11に
おいては、向かって左側の側板12a、前面板12b、
及び前面板12bに溶接された補強材15を部分切断図
として示し、ノズル本体12の内部の構造が明確に示さ
れるようにした。
【0097】ノズル本体12の前面板12bの上端に
は、上に凸の曲線状の断面を有する前方フォーマー41
が取り付けられてなり、後面板12cの上端には、固定
部42aと角度可変部42bとを有する後方フォーマー
42が取り付けられている。後方フォーマー42の角度
可変部42bの後端は上方に直角に折れ曲がって堰状部
材42cを形成している。
【0098】ノズル底部11においては、開口部11A
の左右にボルト16aを受けるボルト受け部材16cが
溶接されている。ボルト受け部材16cには、ボルト1
6aに適合する螺子孔が設けられている。ボルト16a
は、この孔を貫通してなり、頭部において前記ボルト受
け部材16cに溶接されている。ボルト16aにはナッ
ト16bが螺合する。一方、ノズル本体12の両方の側
板12aには、それぞれナット受け部材16d及び前記
ボルト16aをガイドするガイド16fが溶接されてい
る。ナット受け部材16d及びガイド16fにも、ボル
ト16aが貫通する孔16e及び16gがそれぞれ穿孔
されている。但し、図11においては、ボルト16a、
ナット16b、ボルト受け部材16c、ナット受け部材
16d、及びガイド16fは省略されている。
【0099】更に、遠心ポンプ3及び導通管2の構成
も、図7及び図8に示された通りである。
【0100】但し、図12及び図13に示された溶融半
田噴射装置においては、ノズル本体12の内側に整流板
5が等間隔に3枚取り付けられている。整流板5の取り
付け位置は、ノズル本体の下端面12Bの直上である。
【0101】整流板5は、図12及び図13に示される
ように、上方に円弧状に湾曲した湾曲面を有する金属板
であって、ノズル底部11の幅をwとすると、前記整流
版5の湾曲面の湾曲半径RはR=2wである。整流板5
同士の間隔は2Rである。前記図面において向かって左
側の側板12aと最も左側に取り付けられてなる整流板
5の下端との間隔はR即ち2wであり、前記図面におい
て向かって右側の側板12aと最も右側に取り付けられ
てなる整流板5の上端との間隔もR即ち2wである。
【0102】図12及び図13に示された溶融半田噴出
装置において、溶融半田噴出ノズル1は、本発明の溶融
半田噴出装置における溶融半田噴出ノズルに対応し、ノ
ズル底部11及びノズル本体12は、それぞれ本発明の
溶融半田噴出装置におけるノズル底部及びノズル本体に
それぞれ対応する。ノズル本体保持板14及び補強材1
5は、本発明の溶融半田噴出装置における保持部材及び
補強部材にそれぞれ対応する。ボルト16a、ナット1
6b、ボルト受け部材16c、ナット受け部材16d、
及びガイド16fは、本発明の溶融半田噴出装置におけ
る固定部材に対応する。導通管2は、本発明の溶融半田
噴出装置における導通管に対応する。遠心ポンプ3は、
本発明の溶融半田噴出装置における溶融半田供給手段に
対応する。そして、前方フォーマー41及び後方フォー
マー42は、本発明の溶融半田噴出装置における前方溶
融半田噴流フォーマー及び後方溶融半田噴流フォーマー
にそれぞれ対応し、堰状部材42cは、本発明の溶融半
田噴出装置における堰状部材に対応する。
【0103】以下、図12及び図13に示された溶融半
田噴出装置の作用について説明する。
【0104】図12及び図13に示された溶融半田噴出
装置において、ノズル本体12をノズル底部11に装着
する際の、ノズル本体保持板14、並びに固定部材であ
るボルト16a、ナット16b、ボルト受け部材16
c、ナット受け部材16d、及びガイド16fの作用
は、図1〜図6に示された溶融半田噴出装置と同様であ
る。そして、ナット16bと前記ボルト16aとでノズ
ル本体12とノズル底部11とを締め付けて固定するこ
とによって、ノズル本体12の下端面12Bとノズル底
部11の上端面11Bとが互いに押し付けられて密着
し、これによってノズル本体12とノズル底部11との
間からは溶融半田が漏れなくなる点は、図1〜図6の溶
融半田噴出装置と同様である。
【0105】又、上記の遠心ポンプ3の底面に開口した
開口部34から吸い込まれ吐出口33から吐出された溶
融半田が導通管2を通過する間に、効果的に減速され、
圧力が回復した安定した流れとなってノズル底部11に
流入する点も、図1〜図6の溶融半田噴出装置と同様で
ある。
【0106】そして、遠心ポンプ3が有するモータ36
の回転数を増減することによって、溶融半田噴出口から
の溶融半田の噴出高さを増減させることができる点、及
び後部フォーマー42の角度可変部42bを倒すことに
よってピールバックポイントPも後方に移動させること
ができる点も、図1〜図6の溶融半田噴出装置と同様で
ある。
【0107】しかし、図12及び図13に示された溶融
半田噴出装置においては、上述のようにノズル本体12
の内側に整流板5が設けられてなるから、溶融半田噴出
ノズル1内部で溶融半田の流れが90°と大きく曲がる
にもかかわらず、流れの乱れ及び損失が低く抑えられ
る。
【0108】図14は、図1の溶融半田噴出装置におい
て、ノズル本体の内側に、整流装置として整流格子を設
けた溶融半田噴出装置を示す斜視図であり、図15は、
図1に示された溶融半田噴出装置において、ノズル本体
の内側に、細管を多数束ねてなる整流装置を設けた溶融
半田噴出装置を示す斜視図である。
【0109】図14及び図15に示された溶融半田噴出
装置は、溶融半田を噴出する溶融半田噴出ノズル1と、
前記溶融半田ノズル1に溶融半田を供給する縦形遠心ポ
ンプ3と、前記溶融半田噴出ノズル1と前記縦形遠心ポ
ンプ3とを連通する導通管2とを有している。
【0110】そして、前記溶融半田噴出ノズル1が、ノ
ズル底部11とノズル本体12とを有してなる点、及び
ノズル底部11が、上方に向かって開口してなる長方形
の開口部11Aをその上端に有してなり、ノズル本体1
2を保持するノズル本体保持板14が、前記開口部11
Aを囲むように4枚設けられてなる点は、図1〜図6に
示された溶融半田噴出装置と同様である。
【0111】又、前記ノズル本体12の下端面と前記ノ
ズル底部11の上端面とが突き合わせ面をなす点も、図
1〜図6に示された溶融半田噴出装置と同様である。
【0112】更に、ノズル本体12が、側板12a、前
面板12b、及び後面板12cとを有してなり、ノズル
本体12の上端に溶融半田噴出口13が開口している
点、及び前面板12bの上端に前方フォーマー41が取
り付けられてなり、後面板12cの上端に固定部42a
と角度可変部42bとを有する後方フォーマー42が取
り付けられてなる点も、図1〜図6に示された溶融半田
噴出装置と同様である。更に、固定部材としてボルト1
6a、16b、ボルト受け部材16c、ナット受け部材
16d、及びガイド16fを有している点も同様であ
る。但し、図13及び図14においてはボルト16a、
16b、ボルト受け部材16c、ナット受け部材16
d、及びガイド16fは省略されている。
【0113】更に、遠心ポンプ3及び導通管2の構成
も、図7及び図8に示された通りである。
【0114】但し、図14及び図15に示された溶融半
田噴出装置においては、ノズル本体12の内側に整流装
置6が設けられている。図14及び図15においては、
ノズル本体12を部分切断図として示し、内側の整流装
置6は明確に示されるようにした。図14及び図15に
示された溶融半田噴出装置においては、整流装置6は別
に構成され、これがノズル本体12に挿入されている。
【0115】図14の整流装置6においては、金属薄板
が格子状に組み合わされ、ノズル本体12の溶融半田流
路が1辺3mmのセル61に分割されてなる。
【0116】一方、図15の整流装置6においては、直
径3mmの細管62が、垂直方向に、且つ最密充填の状
態で束ねられ、細管62同士は互いに鑞付けされてな
る。
【0117】尚、これらの整流装置6の高さは、何れ
も、ノズル本体12の高さの28%である。
【0118】図14及び図15に示された溶融半田噴出
装置においても、溶融半田噴出ノズル1は、本発明の溶
融半田噴出装置における溶融半田噴出ノズルに対応し、
ノズル底部11及びノズル本体12は、それぞれ本発明
の溶融半田噴出装置におけるノズル底部及びノズル本体
にそれぞれ対応する。ノズル本体保持板14及び補強材
15は、本発明の溶融半田噴出装置における保持部材及
び補強部材にそれぞれ対応する。導通管2は、本発明の
溶融半田噴出装置における導通管に対応する。遠心ポン
プ3は、本発明の溶融半田噴出装置における溶融半田供
給手段に対応する。そして、前方フォーマー41及び後
方フォーマー42は、本発明の溶融半田噴出装置におけ
る前方溶融半田噴流フォーマー及び後方溶融半田噴流フ
ォーマーにそれぞれ対応し、堰状部材42cは、本発明
の溶融半田噴出装置における堰状部材に対応する。
【0119】図14及び図15に示された溶融半田噴出
装置も、ノズル本体12をノズル底部11に装着する
際、ノズル本体12の下端面12Bとノズル底部11の
上端面11Bとが互いに押し付けられて密着し、これに
よってノズル本体12とノズル底部11との間からは溶
融半田が漏れなくなるという点で、図1〜図6の溶融半
田噴出装置と同様であり、又、遠心ポンプ3及び導通管
2の機能も、前記の溶融半田噴出装置と同様である。
【0120】そして、前方フォーマー41及び後方フォ
ーマー42が有する機能も、図1〜図6の溶融半田噴出
装置と同様である。
【0121】しかし、図14及び図15の整流装置にお
いては、上述のように、ノズル本体12の内側に整流装
置6が設けられてなるから、ノズル本体12に流入した
溶融半田の流れが旋回流又はスケールの大きな乱れを有
していても、前記整流装置6によって、流れに直角な成
分が除去される結果、溶融半田は、より一様な流れとな
って溶融半田噴出口13から噴出する。
【0122】図16は、図1〜図6に示された溶融半田
噴出装置において、ノズル底部に向かって広がり角が大
きくなっている拡大管を有する導通管を用いた例を示す
斜視図であり、図17は、図16に示された溶融半田噴
出装置を平面C−Cに沿って切断した横断面を示す断面
図である。
【0123】図16及び図17に示された溶融半田噴出
装置は、溶融半田を噴出する溶融半田噴出ノズル1と、
前記溶融半田ノズル1に溶融半田を供給する縦形遠心ポ
ンプ3と、前記溶融半田噴出ノズル1と前記縦形遠心ポ
ンプ3とを連通する導通管2とを有している。
【0124】そして、前記溶融半田噴出ノズル1が、ノ
ズル底部11とノズル本体12とを有してなる点、及び
ノズル底部11が、上方に向かって開口してなる長方形
の開口部11Aをその上端に有してなり、ノズル本体1
2を保持するノズル本体保持板14が、前記開口部11
Aを囲むように4枚設けられてなる点は、図1〜図6に
示された溶融半田噴出装置と同様である。
【0125】又、前記ノズル本体12の下端面12Bと
前記ノズル底部11の上端面11Bが突き合わせ面とな
る点も、図1〜図6に示された溶融半田噴出装置と同様
である。
【0126】更に、ノズル本体12が、側板12a、前
面板12b、及び後面板12cとを有してなり、ノズル
本体12の上端に溶融半田噴出口13が開口している
点、及び前面板12bの上端に前方フォーマー41が取
り付けられてなり、同後面板12cの上端に固定部42
aと角度可変部42bとを有する後方フォーマー42が
取り付けられてなる点も、図1〜図6に示された溶融半
田噴出装置と同様である。
【0127】更に、固定部材としてボルト16a、16
b、ボルト受け部材16c、ナット受け部材16d、及
びガイド16fを有している点も同様である。
【0128】更に、遠心ポンプ3の構成も図8に示され
た通りである。
【0129】しかし、図16及び図17に示された溶融
半田噴出装置の導通管2は、遠心ポンプ3からノズル底
部11に向かって、途中から広がり角が大きくなってい
る。ここで、小さい方の広がり角即ち導通管2の吐出口
33に近い部分の広がり角をθ1 とし、大きい方の広が
り角即ちノズル底部11に近い側の広がり角をθ2 とす
る。ここで、θ1 は10°でありθ2 は20°であるか
ら、θ2 とθ1 との差は丁度10°である。
【0130】図16及び図17に示された溶融半田噴出
装置も、ノズル本体12をノズル底部11に装着する
際、ノズル本体12の下端面12Bとノズル底部11の
上端面11Bとが互いに押し付けられて密着し、これに
よってノズル本体12とノズル底部11との間からは溶
融半田が漏れなくなるという点で、図1〜図6の溶融半
田噴出装置と同様であり、又、遠心ポンプ3及び導通管
2の機能も、前記の溶融半田噴出装置と同様である。
【0131】そして、後方フォーマー42が有する機能
も、図1〜図6の溶融半田噴出装置と同様である。
【0132】しかし、図16及び図17に示された溶融
半田噴出装置においては、上述のように導通管2とし
て、遠心ポンプ3からノズル底部11に向かって、途中
から広がり角が大きくなる拡大管を用いているから、導
通管2において拡大管の部分の長さを図1〜図6の溶融
半田噴出装置の場合より短くしても、十分高いディフュ
ーザ効率が得られる。
【0133】最後に本発明の自動半田付け装置について
説明する。
【0134】図18は、本発明の自動半田付け装置の一
例を示す概略図である。図17において、左側を前方と
する。
【0135】図18の自動半田付け装置において、溶融
半田がその内側に貯留されてなる溶融半田槽Bの内側に
は、2基の溶融半田噴出装置A1 及びA2 が、溶融半田
噴出口13が上方を向くように取り付けられている。こ
こで、溶融半田噴出装置A1は後方に取り付けられた溶
融半田噴出装置であり、溶融半田噴出装置A2 は後方に
取り付けられた溶融半田噴出装置である。尚、図中S
は、溶融半田の液面を示す。溶融半田槽Bの下にはジャ
ッキLが設けられてなり、このジャッキLによって溶融
半田槽Bを上下させることができる。
【0136】前記溶融半田槽B中に取り付けられてなる
溶融半田噴出装置A1 、及びA2 の内、後方の溶融半田
噴出装置A1 は、図1〜図6に示された溶融半田噴出装
置である。したがって、溶融半田噴出装置A1 において
は、後方フォーマー42の末端に、溶融半田を堰き止め
る堰状部材が設けられてなる。一方、前方の溶融半田噴
出装置A2 は、図1〜図6に示された溶融半田噴出装置
において、後方フォーマー42として前方フォーマー4
1と同様の上に凸の曲面状に湾曲した板状の部材を用
い、且つ、ノズル本体12がその底部から上端に向かっ
て厚さが減少してなる形状を有している溶融半田噴出装
置である。ここで厚みとは、基板の搬送方向に測った厚
みをいう。尚、溶融半田噴出装置A1 、及びA2 は、何
れも溶融半田噴出口13が前記基板の搬送方向と略直角
になるように、前記溶融半田槽Bに取り付けられてな
る。
【0137】溶融半田槽Bの上方には、半田付けすべき
基板を搬送する送り爪を有するチェーンコンベアCが設
けられている。前記チェーンコンベアCは、搬送される
基板が描く包絡面である搬送面の両側に設けられてな
る。チェーンコンベアCの送り爪は、基板を把握し移動
させる機能を有する。この自動半田付け装置において
は、チェーンコンベアCは、左から右に基板を搬送す
る。チェーンコンベアCの間には搬送される基板を予熱
するヒータEが設けられている。
【0138】図18の自動半田付け装置において、溶融
半田噴出装置A1 、A2 、溶融半田槽B、及びチェーン
コンベアCは、それぞれ本発明の自動半田付け装置にお
ける溶融半田噴出装置、溶融半田槽、及び基板搬送装置
に対応する。
【0139】以下、図18に示された自動半田付け装置
の作用について説明する。
【0140】図18において矢印の方向からチェーンコ
ンベアCに送り込まれた基板は、左から右に搬送されつ
つ、まずヒータEで下面を予熱される。ヒータEで予熱
された基板は、次いで、前方に位置する溶融半田噴出装
置A2 上を通過する。このとき、前記基板の下面が、前
記溶融半田噴出装置A2 から噴出する溶融半田噴流と接
触し半田付けされる。溶融半田噴出装置A2 上を通過し
た基板は、次に、後方に位置する溶融半田噴出装置A1
上を通過する。このとき、前記基板下面の半田付け箇所
が、溶融半田噴出装置A1 から噴出する溶融半田噴流と
接触し、半田付け部分の形状が整えられる。
【0141】図19は、図18に示された自動半田付け
装置において、チェーンコンベアCを、ほぼその全長に
亙って覆いDで覆った例を示す概略図である。覆いDの
内側には、窒素ガスを吹き出す多孔質管D11、D12、及
びD13が取り付けられている。多孔質管D11、D12、及
びD13は、多孔質の円筒管であってその全側面がら窒素
ガスが吹き出す。これらの多孔質管D11、D12、及びD
13は、何れも窒素配管D2 に接続されている。これによ
って、チェーンコンベアC及び溶融半田槽Bの近傍は窒
素雰囲気に保たれるから、溶融半田の酸化が抑えられ、
したがって、半田付け不良をより低減させることができ
る。
【0142】本発明に係る自動半田付け装置において、
溶融半田槽は、基板の半田付けに用いられる半田を溶融
状態で貯留する槽であり、且つ内側に溶融半田噴出装置
を有している。
【0143】この溶融半田槽は、後に詳述する基板搬送
装置によって搬送される基板によって形成される基板搬
送面の下方に設けられてなり、且つその内部には溶融状
態の半田が貯留されている。上記搬送装置によって溶融
半田槽上に搬入されて来た基板は、上記溶融状態の半田
上を移動し、上記溶融半田噴出装置から噴出する溶融半
田の波頭に当該基板の下面が接触して半田付けされる。
そして、半田付け後の基板は、溶融半田槽外へと搬出さ
れていく。
【0144】なお、溶融半田槽においては、槽内にある
半田を溶融状態に保持できるのであれば、この半田を加
熱する方法には特に制限はない。このような加熱方法と
しては、例えば、溶融半田槽の壁面に取り付けるか又は
上記壁面内に埋め込んだ熱媒体流通管若しくは電熱ヒー
ター等によって溶融半田槽の壁面それ自体を加熱する方
法がある。又溶融半田槽内に投げ込み式ヒーター等を投
げ込んでこの半田を直接に加熱してもよい。
【0145】溶融半田噴出装置は、溶融半田槽内の溶融
半田を上方に噴出して(換言すると、搬送面に向けて噴
出して)半田噴流を形成する装置である。前記溶融半田
槽は、溶融半田噴出装置を1基だけ備えてもよいし2基
以上備えてもよいが、前記溶融半田槽が溶融半田噴出装
置を2基以上備えてなる場合は、少なくともその中の1
基は、本発明の溶融半田噴出装置でなければならず、好
ましくは、全ての溶融半田噴出装置が本発明の溶融半田
噴出装置、具体的には図1〜図17の溶融半田噴出装置
である。 前記溶融半田槽が溶融半田噴出装置を2基以
上備えてなる場合は、これらの溶融半田噴出装置は、基
板が搬入される側即ち基板の入口側から、1次噴流装
置、2次噴流装置とすることができる。ここで、1次噴
流とは、基板の入口側に最も近い噴流をいい、2次噴流
とは、1次噴流より基板が搬出される側即ち基板の出口
側に近い方に形成される噴流をいう。1次噴流装置にお
いては、ノズル本体の上部に螺旋状の突起を設けた回転
するシャフトを取り付け、このシャフトを回転させるこ
とにより半田噴流が前後・左右に細かく振動するように
することができる。そして、2次噴流装置では半田噴流
が緩やかに動くようにすることができる。又、1次噴流
装置の溶融半田流フォーマーとしては、前後とも、上方
に凸の曲面である板状の部材を用いることができる。一
方、2次噴流装置としては、図1〜図6に示されてなる
溶融半田噴出装置のように、後方溶融半田噴流フォーマ
ーの末端に、溶融半田を堰き止める堰状部材を設けてな
る溶融半田噴出装置を用いることが好ましい。
【0146】溶融半田噴出装置は、通常、上記の溶融半
田噴出口の長手方向と基板の搬送される方向とのなす角
度が直角乃至45°になるように配置されている。そし
て、上記の溶融半田噴出口は、基板の搬送される方向に
対して直角に投影した幅が、基板下面の要半田付け箇所
の幅と同じかそれより広いことが好ましい。
【0147】基板搬送装置は、半田付けしようとする基
板を、この基板の下面、即ち素子を搭載していない方の
面を下に向けて搬送する装置である。基板搬送装置は、
基板の下面が上記半田噴流の波頭に接触するように、上
記基板を搬送する。
【0148】基板搬送装置は、基板の搬送方向に平行
に、且つ前記搬送面の両側に位置するように設置するこ
とが好ましい。基板搬送装置は、水平に設置されていて
もよいし、基板の入口よりも出口の方が高くなるように
基板の搬送方向に傾斜させて設置されてもよい。更に、
基板の搬送方向に対して直角の方向の傾きを変更できる
ように設置されていてもよい。更に、螺子ジャッキ等を
前記搬送装置の出口近傍又は出口及び入口の近傍に設置
し、この螺子ジャッキの高さを調整することによって基
板搬送装置の傾きを制御できるようにしてもよい。
【0149】基板搬送装置としては、例えば送り爪を取
り付けたチェーンコンベアー等が用いられる。この送り
爪は、基板を把握し移動させる機能を有する。この他、
基板の通過面を挿んで上下2列にローラー列を配置して
なる搬送装置、及び基板の通過面を挿んで上下2つのベ
ルトを配置してなる搬送装置等も基板搬送装置としては
好ましく用いられる。
【0150】尚、上記基板搬送装置の下であって基板の
入口と上記溶融半田槽との間の部分に予熱ヒーターを設
け、基板が基板搬送装置で搬送される間に基板の下面が
予熱されるようにしてもよい。予熱ヒーターは、上記基
板の通過面よりも3〜15cm下に設けることが好まし
い。予熱ヒーターとしては電熱線ヒーターの他、セラミ
ックスヒーターも用いられる。又、予熱ヒーターの形状
は管状でも面状でもよい。
【0151】
【発明の効果】本発明の溶融半田噴出装置として、ノズ
ル本体とノズル底部とが脱着可能に構成されてなる装置
を用いれば、溶融半田の液面の外から、迅速且つ容易
に、ノズル上部を交換できる。これによって半田付け条
件を迅速に変更することができる。本発明の溶融半田噴
出装置は、溶融半田噴流の安定性が極めて高いから、実
装密度が高い基板の半田付けに用いても、半田付け不良
の発生が、従来の溶融半田噴射装置と比較して格段に低
くなる。
【0152】又、溶融半田が溶融半田噴出ノズルから噴
出する高さである溶融半田噴流高さ、溶融半田噴流の形
状、及び基板から溶融半田噴流が離れる点であるピール
バックポイント等の種々の半田付け条件を高精度に制御
することができる。
【0153】更に、1つの溶融半田槽が2基の溶融半田
噴出装置を備えてなる1槽2噴流方式の自動半田付け装
置において、溶融半田噴出ノズルと溶融半田供給手段と
が導通管で連通されてなる溶融半田噴出装置を用いるこ
とにより、溶融半田噴出装置同士が干渉することがなく
なる。そして、溶融半田供給手段として、底面に開口し
た開口部から溶融半田を吸い込む形式の遠心ポンプを用
いることによって、溶融半田槽表面に浮かんでいる半田
酸化物等のスケールを巻き込むことがなくなる。したが
って、このような自動半田付け装置によれば、良質の半
田付けを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の溶融半田噴出装置の一例を示
す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示された溶融半田噴出装置を平
面A−Aに沿って切断した縦断面図である。
【図3】図3は前記の溶融半田噴出装置を平面B−Bに
沿って切断した縦断面図である。
【図4】図4は、図1に示された溶融半田噴出装置にお
ける溶融半田噴出ノズル1の斜視図で表した組み立て図
である。
【図5】図5は、図1に示された溶融半田噴出装置にお
ける溶融半田噴出ノズル1の平面A−Aに沿って切断し
た縦断面図で表した組み立て図である。
【図6】図6は、図1に示された溶融半田噴出装置にお
ける溶融半田噴出ノズル1の平面B−Bに沿って切断し
た縦断面図で表した組み立て図である。
【図7】図7は、図1の溶融半田噴出装置を平面C−C
に沿って切断した横断面を上方から見た断面図である。
【図8】図8は、図7において遠心ポンプ3を平面D−
Dに沿って切断した縦断面を示す断面図である。
【図9】図9は、図1〜図8の溶融半田噴出装置におい
て溶融半田吐出口13からの溶融半田噴出高さが低いと
きの状態と高いときの状態との概略を示す概略図であ
る。
【図10】図10は、後方フォーマー42の角度可変部
42bを倒したときの溶融半田噴出口13から噴出した
溶融半田の流れの変化を示す概略図である。
【図11】図11は、溶融半田噴出装置が備えるノズル
本体12を、後方フォーマー42がより前方に設けられ
てなるノズル本体12に交換して、後方フォーマー42
の位置をより前方としたときの、溶融半田の流れの変化
を示す概略図である。
【図12】図12は、図1の溶融半田噴出装置におい
て、ノズル本体の内側に円弧状に湾曲した整流板を設け
た溶融半田噴出装置を示す斜視図である。
【図13】図13は、図12に示された溶融半田噴出装
置を平面B−Bに沿って切断した縦断面図である。
【図14】図14は、図1の溶融半田噴出装置におい
て、ノズル本体の内側に、整流装置として整流格子を設
けた溶融半田噴出装置を示す斜視図である。
【図15】図15は、図1に示された溶融半田噴出装置
において、ノズル本体の内側に、細管を多数束ねてなる
整流装置を設けた溶融半田噴出装置を示す斜視図であ
る。
【図16】図16は、図1〜図6に示された溶融半田噴
出装置において、導通管として、途中からの広がり角が
より大きくなっている拡大管を用いた例を示す斜視図で
ある。
【図17】図17は、図16に示された溶融半田噴出装
置を平面C−Cに沿って切断した横断面を示す断面図で
ある。
【図18】図18は、本発明の自動半田付け装置の一例
を示す概略図である。
【図19】図19は、図18に示された自動半田付け装
置において、チェーンコンベアCを、ほぼその全長に亙
って覆いDで覆った自動半田付け装置の一例を示す概略
図である。
【符号の説明】
1・・・溶融半田噴出ノズル、11・・・ノズル底部、
11A・・・開口部、11B・・・前記ノズル底部11
の上端面、12・・・ノズル本体、12B・・・ノズル
本体12の下端面、12a・・・側板、12b・・・前
面板、12c・・・後面板、13・・・溶融半田噴出
口、14・・・ノズル本体保持板、15・・・補強材、
16a・・・ボルト、16c・・・ボルト受け部材、1
6b・・・ナット、16d・・・ナット受け部材、16
e、16g・・・孔、16f・・・ガイド、2・・・導
通管、3・・・遠心ポンプ、32・・・筐体、31・・
・インペラ、33・・・吐出口、34・・・開口部、3
1a・・・羽根、31b・・・第1の円板、31c・・
・第2の円板、31d・・・開口部、31e・・・軸、
41・・・前方フォーマー、42・・・後方フォーマー
42a・・・固定部、42b・・・角度可変部、42
c・・・堰状部材、42d・・・蝶番、5・・・整流
板、6・・・整流装置、61・・・セル、62・・・細
管、A1 、A2 ・・・溶融半田噴出装置、B・・・溶融
融半田槽、C・・・チェーンコンベア、D・・・覆い、
11、D12、D13・・・多孔質管、D2 ・・・窒素配
管、E・・・ヒータ、S・・・溶融半田の液面、L・・
・ジャッキ、θ、θ1 、θ2 ・・・広がり角、100・
・・基板、α・・・記基板100が、前フォーマー41
を流下する溶融半田流に接触する接触角、P・・・ピー
ルバックポイント、T・・・基板100が搬送される方
向、R・・・湾曲面の湾曲半径、w・・・ノズル底部1
1の幅

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融半田を上方に噴出する溶融半田噴出
    ノズルと溶融半田を前記溶融半田噴出ノズルに供給する
    溶融半田供給手段とを有し、前記溶融半田噴出ノズル
    は、前記溶融半田噴出ノズルの底部を形成するノズル底
    部と、上端に溶融半田が噴出する溶融半田噴出口が形成
    されてなるノズル本体とを有してなり、前記ノズル底部
    とノズル本体とは、前記ノズル本体の下端面と前記ノズ
    ル底部の上端面とが互いに密着し、且つ着脱可能に取り
    つけられてなることを特徴とする溶融半田噴出装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズル本体の下端面と前記ノズル底
    部の上端面とは、何れも研摩面であり、且つ前記ノズル
    底部にノズル本体を装着したときには突き合わせ面とな
    る請求項1に記載の溶融半田噴出装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載された溶融半田噴出
    ノズルは、その内側に、斜め上方乃至上方に湾曲してな
    る板状の部材である整流板を有してなる請求項1に記載
    の溶融半田噴出装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載の整流板は、上方に
    湾曲した円弧状の断面を有している請求項3に記載の溶
    融半田噴出装置。
  5. 【請求項5】 溶融半田を上方に噴出する溶融半田噴出
    ノズルと溶融半田を前記溶融半田噴出ノズルに供給する
    溶融半田供給手段とを有し、前記溶融半田噴出ノズル
    は、半田付けされるべき被半田付け部材が搬送される方
    向に交差するように延在してスロット状に開口し半田を
    噴出させる溶融半田噴出口と、この溶融半田噴出口の長
    手方向に沿って相対向する一対の縁部のうち、搬送され
    る被半田付け部材を迎える縁部から外側に延在して溶融
    半田噴流を案内する前方溶融半田噴流フォーマーと、前
    記一対の縁部のうち、搬送される被半田付け部材を見送
    る縁部から外側に延在し、先端部に溶融半田を堰き止め
    る堰状部材を備え、且つ回動可能に形成された後方溶融
    半田噴流フォーマーとを有してなる溶融半田噴出装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項5に記載の後方溶融半田噴流
    フォーマーは、前記溶融半田噴出口の縁部に対して固定
    されてなる固定部と、前記固定部に対する角度を変更し
    得る角度可変部とを有してなる請求項5に記載の溶融半
    田噴出装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項6に記載の固定部と角度可変
    部とが、可撓性を有する可撓性部材によって連結されて
    なる請求項6に記載の溶融半田噴出装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項5に記載の後方溶融半田噴流
    フォーマーは、前記請求項5に記載の被半田付け部材が
    搬送される方向に沿って位置を変更し得るように形成さ
    れてなる請求項5に記載の溶融半田噴出装置。
  9. 【請求項9】 溶融半田を上方に噴出する溶融半田噴出
    ノズルと、溶融半田を前記溶融半田噴出ノズルに供給す
    る溶融半田供給手段とを有し、且つ前記溶融半田噴出ノ
    ズルは、その内側に、溶融半田の流れを整流する整流装
    置を有してなることを特徴とする溶融半田噴出装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項9に記載の整流装置は整流
    格子を有してなる請求項9に記載の溶融半田噴出装置。
  11. 【請求項11】 前記請求項9に記載の整流装置は、溶
    融半田の流れの方向に平行に配置された複数の管を束ね
    てなる請求項9に記載の溶融半田噴出装置。
  12. 【請求項12】 溶融半田を噴出する溶融半田噴出ノズ
    ルと、前記溶融半田噴出ノズルに溶融半田を供給する溶
    融半田供給手段と、前記溶融半田噴出ノズルの底部を形
    成するノズル底部と、前記溶融半田供給手段とを連通す
    る導通管とを有し、前記導通管は、溶融半田供給手段か
    ら、前記ノズル底部に向かって拡大する断面を有するこ
    とを特徴とする溶融半田噴出装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項12に記載の導通管は、単
    一の広がり角を以て拡大する断面を有するディフューザ
    を有してなる請求項12に記載の溶融半田噴出装置。
  14. 【請求項14】 前記請求項12に記載の導通管は、ノ
    ズル底部に近づくにつれて広がり角が段階的又は連続的
    に増大する断面を有するディフューザである請求項12
    に記載の溶融半田噴出装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項12に記載の溶融半田供給
    手段は、円形の底面の中央部に開口部を有するとともに
    側面に縦方向スロット状の吐出口を設けてなる直立した
    略円筒形の筐体と、円板と、当該円板の下面に取り付け
    られてなる当該円板の半径方向に延在する羽根とを有す
    る、前記筐体内で回転するインペラとを備える縦形の遠
    心ポンプである請求項12〜14の何れか1項に記載の
    溶融半田噴出装置。
  16. 【請求項16】 前記請求項15に記載のインペラは、
    羽根の上下に円板を有してなり、且つ羽根の下方の円板
    は、その中央部に開口部を有してなる請求項12〜15
    の何れか1項に記載の溶融半田噴出装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16の何れかに記載の溶融
    半田噴出装置をその内側に備えてなる溶融半田槽と、前
    記溶融半田槽の上方に設けられた、半田付けされるべき
    被半田付け部材を搬送する基板搬送装置とを備えてなる
    自動半田付け装置。
  18. 【請求項18】 前記請求項17に記載の溶融半田槽
    は、前記請求項17に記載の被半田付け部材が搬送され
    る方向に配列された2つの溶融半田噴出装置を備え、且
    つ、前記溶融半田噴出装置は、いずれも溶融半田噴出ノ
    ズルと、溶融半田供給手段と、前記溶融半田噴出ノズル
    のノズル底部と前記溶融半田供給手段とを連通する導通
    管とを有してなり、且つ、前記溶融半田噴出装置のう
    ち、前記被半田付け部材を見送る側の溶融半田噴出装置
    が前記請求項5に記載の溶融半田噴出装置である請求項
    17に記載の自動半田付け装置。
JP31213296A 1996-11-22 1996-11-22 溶融半田噴出装置およびそれを用いた自動半田付け装置 Withdrawn JPH10154569A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100918643B1 (ko) * 2001-11-22 2009-09-25 센주긴조쿠고교 가부시키가이샤 프린트 기판의 납땜 방법 및 분류 납땜조
JP2012529761A (ja) * 2009-06-10 2012-11-22 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング はんだポット
CN109202203A (zh) * 2017-07-04 2019-01-15 深圳普洲自动化设备有限公司 一种角度齿轮高温锡合金液体炉
KR102266415B1 (ko) * 2020-08-06 2021-06-17 (주)서진엔지니어링 솔더펌핑유닛 및 이를 포함하는 솔더공급장치

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