JPH10153763A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は画像等を表示する液晶表示装置に関
し、特に機械的強度に優れた高信頼性液晶表示装置を提
供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の液晶表示装置は、平面的位置が
一致する複数の貫通孔１ａ，４ａ，３ａ，２ａを表外装
フレーム１および導光体４，内装フレーム３，裏外装フ
レーム２に設け、前記貫通孔１ａ，４ａ，３ａ，２ａに
装着されたねじ５によって各構成部材を一体的に固定す
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は文字および画像等を
表示する液晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、液晶表示装置は、図３に示すよ
うに表外装フレーム１０，液晶表示素子１１，内装フレ
ーム１２，導光体１３，裏外装フレーム１４を順次積層
し固定する構成になっている。

【０００３】表外装フレーム１０および裏外装フレーム
１４は厚み０．３〜０．５ｍｍの鋼やアルミニウム材の
薄板プレス品が多く用いられ、内装フレーム１２は樹脂
成型品が用いられる。導光体１３はＰＭＭＡ等の透明樹
脂板の表面に光線拡散処理をしたものであり、板材端面
に入射した線状光源１５からの光線を液晶表示素子１１
の表示面積全体に均一に広げる機能を有し、線状光源１
５は内装フレーム１２内に設置されている。

【０００４】液晶表示素子１１は２枚のガラス基板間に
液晶を封入した液晶パネルに駆動回路を実装してなるも
のである。

【０００５】これらを固定し一体化する手段としては、
図４に示すように表外装フレーム１０の周辺を折り曲げ
て箱状とし、折り曲げた側面に爪状のカシメ用突起１０
ａを設け、図４の下部に示すように表外装フレーム１
０，液晶表示素子１１，内装フレーム１２，導光体１
３，裏外装フレーム１４を積層した後、前記カシメ用突
起１０ａを折り曲げ裏外装フレーム１４にカシメを行う
構成が一般的に使用されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前記のように構成され
た液晶表示装置において、実質的な一体化応力を発揮し
ているのは表外装フレーム１０に設けたカシメ用突起１
０ａを曲げて裏外装フレーム１４に接触させたことによ
って発生している応力のみであり、導光体１３の横ずれ
防止は樹脂製の内装フレーム１２に設けた突起等との部
分的な接触によっている。

【０００７】近年、液晶表示装置の大型化が著しく進
み、それに伴って導光体も大型化し、重量が増大してい
る。そのため、落下衝撃等の機械的ストレスに対し弱体
化するという課題がある。すなわち、落下試験を行った
場合に導光体の慣性力によって固定していた樹脂製の内
装フレームの突起が容易に折損し、液晶表示装置が機能
不能に陥ることがある。

【０００８】また、導光体自身が樹脂製の一枚板のた
め、かなり強い強度を持っているにもかかわらず、導光
体と表裏外装フレームと内装フレームが十分に一体化さ
れていないため、導光体が強度部材として機能していな
い。そのため、大型化した液晶表示装置は表示面に垂直
な振動に対してたわみが著しく大きくなり、容易に液晶
表示素子に実装された駆動回路部材が破壊されることが
あった。

【０００９】本発明は、上記する従来例の機械的強度の
弱い問題点を解決することを課題とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の液晶表示装置は、平面的位置が一致する複数
の貫通孔を、導光体および内外装フレームに設け、内外
装フレームと導光体と液晶表示素子を積層すると共に、
導光体ならびに内外装フレームにそれぞれ設けた貫通孔
に装着されたねじによって構成部材である内外装フレー
ム，液晶表示素子ならびに導光体を一体的に固定するも
のであり、これにより強度の強い液晶表示装置を容易に
提供するものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明は、平面的位置が一致する
複数の貫通孔を導光体および内外装フレームに設け、表
外装フレーム，液晶表示素子，内装フレーム，導光体，
裏外装フレームを積層すると共に前記貫通孔に装着され
た貫通ねじによって全体を一体的に固定するものであ
り、積層された各部材がねじの締め付け力により強固に
一体化されると共に、導光体が共締めされているため導
光体が強度部材として作用し液晶表示装置全体の曲げ剛
性が大幅に増大する。

【００１２】

【実施例】本発明の実施例を図１，図２を用いて説明す
る。

【００１３】図１は本発明の一実施例である液晶表示装
置の構造を説明するための斜視図である。

【００１４】図１，図２において、表外装フレーム１お
よび裏外装フレーム２は亜鉛メッキ鋼板のプレス品であ
り、表外装フレーム１には貫通孔１ａを４カ所に設け、
裏外装フレーム２にも同様に貫通孔２ａを４カ所設け
た。内装フレーム３はポリカーボネート樹脂の射出成型
品で同様に前記表裏外装フレーム１，２の貫通孔１ａ，
２ａに一致する位置に貫通孔３ａを４カ所設けた。さら
に裏外装フレーム２の貫通孔２ａには雌ねじを切ってい
る。

【００１５】導光体４はＰＭＭＡ樹脂の射出成型品で、
前記表裏外装フレーム１，２の貫通孔１ａ，２ａに一致
する位置に貫通孔４ａを４カ所設けた。これら構成部材
を貫通するねじ５を前記各貫通孔１ａ，４ａ，３ａ，２
ａに装着し、裏外装フレーム２の貫通孔２ａに切ってあ
る雌ねじによって締め付けを行う。

【００１６】液晶表示素子６は前記貫通孔１ａ，４ａ，
３ａ，２ａにねじ５を装着し締め付けを行った場合に、
液晶パネルおよび回路基板が前記内装フレーム３，表外
装フレーム１に直接当たらない形状とした。図２の液晶
表示装置断面図に示すように、液晶表示装置６はポリウ
レタン発泡材を用いた緩衝部材７により表外装フレーム
１と樹脂製の内装フレーム３に挟まれた状態で固定され
る。これにより液晶表示素子に加わる衝撃が緩和され、
より耐衝撃性が増大する。なお、８は内装フレーム３内
に設置した線状光源である。

【００１７】

【発明の効果】本発明は、複数の貫通孔を設けた導光体
と前記貫通孔に平面的位置が一致する貫通孔を設けた内
外装フレームよりなる筺体と液晶表示素子を具備し、前
記導光体，筺体ならびに液晶表示素子の各構成部材を積
層すると共に前記貫通孔に装着されたねじによって各構
成部材が一体的に固定するという簡単な構成により、大
画面化した場合でも耐衝撃，耐振動性に優れた高信頼性
の液晶表示装置を提供できる工業的価値の大なるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における液晶表示装置の分解
斜視図

【図２】同液晶表示装置の要部拡大断面図

【図３】従来例における液晶表示装置の分解斜視図

【図４】（ａ）同表外装フレームの斜視図 （ｂ）同裏外装フレームの斜視図 （ｃ）（ｂ）の円で囲んだ部分の拡大図

【符号の説明】

１ 表外装フレーム １ａ，２ａ，３ａ，４ａ 貫通孔 ２ 裏外装フレーム ３ 内装フレーム ４ 導光体 ５ ねじ ６ 液晶表示素子

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表外装フレームと内装フレームと裏外装
   フレームとで構成した筺体と、導光体と液晶表示素子と
   の各構成部材を積層し、前記導光体に設けた複数の貫通
   孔と筺体の貫通孔とをねじによって締着し、前記各構成
   部材を一体的に固定したことを特徴とする液晶表示装
   置。
2. 【請求項２】 液晶表示素子には貫通孔を設けないで緩
   衝部材を介して表外装フレームと内装フレームとにより
   挟着した請求項１記載の液晶表示装置。