JPH10152576A - 高分子セルロース系誘導体の分解処理方法 - Google Patents

高分子セルロース系誘導体の分解処理方法

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JPH10152576A
JPH10152576A JP32765696A JP32765696A JPH10152576A JP H10152576 A JPH10152576 A JP H10152576A JP 32765696 A JP32765696 A JP 32765696A JP 32765696 A JP32765696 A JP 32765696A JP H10152576 A JPH10152576 A JP H10152576A
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JP
Japan
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molecular weight
cellulose derivative
cellulose
acid
hydrolysis
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JP32765696A
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Seiichi Akutsu
成一 安久津
Koichi Nakagawa
幸一 中川
Shigeru Morimoto
茂 森本
Chuichi Shibahara
忠一 柴原
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子セルロース系誘導体の有効な分解処理
方法を実現する。 【解決手段】 高分子セルロース系誘導体の分解処理方
法は、高分子セルロース系誘導体を酸またはアルカリを
用いて加水分解し、低分子化されたセルロース系誘導体
を得る工程と、低分子化されたセルロース系誘導体を微
生物群を用いてさらに分解する工程とを含んでいる。こ
のような高分子セルロース系誘導体の分解処理方法で
は、通常、酸として硫酸または塩酸が用いられ、アルカ
リとして水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが用い
られる。また、微生物群としては、通常、活性汚泥が用
いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、セルロース系誘導
体の分解処理方法、特に、高分子セルロース系誘導体の
分解処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】近年、高分子セルロース系誘
導体は、それ自身が有する増粘性や保水性などの機能が
注目され、化粧品、医薬品、農薬をはじめ、塗料、建
材、紙、窯業、土木などの広範囲な分野で利用されてい
る。このため、高分子セルロース系誘導体の利用量は著
しく増加の傾向にあるが、それと同時に高分子セルロー
ス系誘導体が大量に廃棄される事態を招来しつつある。
【0003】このような高分子セルロース系誘導体は、
化粧品や医薬品などに利用されていることから分かるよ
うに、通常は動植物に対して無害であると考えられてい
るが、大量に廃棄されると環境汚染を招くおそれがあ
る。このため、高分子セルロース系誘導体の有効な廃棄
処理方法、特に分解処理方法の開発が望まれているが、
現在のところこのような有効な分解処理方法は知られて
いない。
【0004】本発明の目的は、高分子セルロース系誘導
体の有効な分解処理方法を実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決するために鋭意検討した結果、高分子セルロー
ス系誘導体を酸またはアルカリを用いて加水分解して低
分子化した後、低分子化されたセルロース系誘導体に対
してそれを分解する能力を有する微生物を作用させた場
合、高分子セルロース系誘導体を生物的に分解処理する
ことができることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち、本発明に係る高分子セルロース
系誘導体の分解処理方法は、高分子セルロース系誘導体
を酸またはアルカリを用いて加水分解し、低分子化され
たセルロース系誘導体を得る工程と、当該低分子化され
たセルロース系誘導体を微生物群を用いてさらに分解す
る工程とを含んでいる。
【0007】このような高分子セルロース系誘導体の分
解処理方法では、通常、酸として硫酸または塩酸が用い
られ、アルカリとして水酸化ナトリウムまたは水酸化カ
リウムが用いられる。また、微生物群としては、通常、
活性汚泥が用いられる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明により分解処理され得る高
分子セルロース系誘導体は、特に限定されるものではな
いが、例えば、メチルセルロースやエチルセルロースな
どの炭素原子数が1〜2個のアルキルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース,ヒドロキシプロピル
エチルセルロース,ヒドロキシブチルメチルセルロー
ス,ヒドロキシエチルメチルセルロースおよびヒドロキ
シエチルエチルセルロースなどのヒドロキシアルキル
(*1)アルキル(*2)セルロース(*1:炭素原子
数が2〜4個のもの。*2:炭素原子数が1〜2個のも
の。)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロースおよびヒドロキシブチルセルロースのよ
うなヒドロキシアルキル(*3)セルロース(*3:炭
素原子数が2〜4個のもの)、カルボキシメチルセルロ
ースおよびカルボキシメチルエチルセルロースなどの水
溶性のセルロースエーテル系の誘導体などを挙げること
ができる。
【0009】また、上述の高分子セルロース系誘導体を
グルタルアルデヒドやグリオキサールなどの多価アルデ
ヒド類、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−ト
リス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、
1,8−ヘキサメチレンジエチレンウレアなどの多価ア
ジリジン類、トリレンジイソシアネートやヘキサメチレ
ンジイソシアネートなどの多価イソシアネート類などを
用いて架橋重合させた誘導体の分解処理に対しても、本
発明を適用することができる。
【0010】次に、上述の高分子セルロース系誘導体の
分解処理方法について説明する。本発明では、先ず、上
述の高分子セルロース系誘導体を低分子化し、その後、
低分子化されたセルロース系誘導体を微生物群を用いて
さらに分解する。なお、高分子セルロース系誘導体を低
分子化する工程を経ずに微生物群による分解処理工程を
直接に実施した場合は、高分子セルロース系誘導体の分
子量が大きいために微生物群による分解が困難であり、
高分子セルロース系誘導体を有効に分解処理するのが困
難である。
【0011】高分子セルロース系誘導体を低分子化する
方法としては、高分子セルロース系誘導体を加水分解す
る方法、過酸化物やオゾンを用いて酸化する方法および
紫外線を照射する方法などが採用され得る。このうち、
経済的な観点から、加水分解による方法を採用するのが
好ましい。
【0012】加水分解により高分子セルロース系誘導体
を低分子化する場合は、通常、酸またはアルカリを用い
て高分子セルロース系誘導体を加水分解する。なお、酸
を用いて加水分解するのがより好ましい。
【0013】このような加水分解で用いられる酸は、高
分子セルロース系誘導体を加水分解することができるも
のであれば特に限定されるものではなく、公知の種々の
無機酸や有機酸である。但し、後処理が容易なこと、お
よび経済的に有利である点で無機酸、特に硫酸または塩
酸を用いるのが好ましい。加水分解時に用いるこのよう
な酸の濃度は、遊離の酸として、通常、反応液中に0.
2〜35重量%、好ましくは0.5〜20重量%、より
好ましくは1〜10重量%に設定する。酸の濃度が0.
2重量%未満の場合は、高分子セルロース系誘導体の加
水分解速度が極端に遅くなり、高分子セルロース系誘導
体を低分子化できない場合がある。逆に、35重量%を
超える場合は、中和などの後処理が煩雑になり、実用的
でない。
【0014】一方、高分子セルロース系誘導体の加水分
解で用いることができるアルカリは、高分子セルロース
系誘導体を加水分解することができるものであれば特に
限定されるものではなく、公知の種々の無機塩基や有機
塩基である。但し、後処理が容易なこと、および経済的
に有利である点で無機塩基、特に水酸化ナトリウムや水
酸化カリウムを用いるのが好ましい。加水分解時に用い
るこのようなアルカリの濃度は、遊離のアルカリとし
て、通常、反応液中に0.2〜40重量%、好ましくは
0.5〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%に
設定する。アルカリの濃度が0.2重量%未満の場合
は、高分子セルロース系誘導体の加水分解速度が極端に
遅くなり、高分子セルロース系誘導体を低分子化できな
い場合がある。逆に、40重量%を超える場合は、中和
などの後処理が煩雑になり、実用的でない。
【0015】上述の酸またはアルカリを用いて高分子セ
ルロース系誘導体を加水分解する場合、加水分解反応液
中に含まれる高分子セルロース系誘導体の濃度は、通
常、0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量
%、より好ましくは0.2〜5重量%に設定する。この
濃度が0.1重量%未満の場合は、経済的に不利であ
る。逆に、20重量%を超える場合は、後処理の中和剤
の増加、中和塩の微生物群への悪影響などの点で好まし
くない。
【0016】また、加水分解時の温度は、40〜200
℃に設定するのが好ましく、60〜180℃に設定する
のがより好ましい。また、加水分解は、オートクレーブ
などを用いて加圧下で実施されてもよい。なお、加水分
解に要する反応時間は、使用する酸またはアルカリの種
類、濃度などにより異なるが、通常は5〜40時間であ
る。
【0017】上述のような高分子セルロース系誘導体の
低分子化工程では、通常、高分子セルロース系誘導体を
平均分子量が300〜5,000程度にまで低分子化す
るのが好ましい。平均分子量が5,000を超える程度
にしか低分子化しなかった場合は、次の工程において、
低分子化されたセルロース系誘導体が微生物群により効
率的に分解されない場合がある。
【0018】なお、上述のような酸またはアルカリを用
いる加水分解により高分子セルロース系誘導体を低分子
化した場合、その反応液は中和処理した後に次の工程に
用いるのが好ましい。
【0019】次に、上述の工程で得られた、低分子化さ
れたセルロース系誘導体に微生物群を作用させ、当該セ
ルロース系誘導体をさらに分解する。ここで用いられる
微生物群は、低分子化されたセルロース系誘導体を分解
する能力を有するものであれば特に限定されるものでは
ないが、活性汚泥、特に、低分子化されたセルロース系
誘導体を用いて予め馴養培養された活性汚泥を用いるの
がより好ましい結果を与える場合もある。
【0020】上述のような微生物群による、低分子化さ
れたセルロース系誘導体の分解処理は、通常、好気性条
件下で実施するのが好ましい。好気性条件下での具体的
な分解処理方法としては、例えば、活性汚泥法、散水濾
床法、菌体固定化法などを採用することができるが、活
性汚泥法を採用するのが特に好ましい。なお、これらの
処理方法では、通常、処理温度を25〜37℃に設定す
るのが好ましく、また、pHを6〜8に設定するのが好
ましい。
【0021】以上のような本発明の分解処理方法によれ
ば、高分子セルロース系誘導体を有効に分解処理するこ
とができる。したがって、本発明の方法は、例えば、高
分子セルロース系誘導体を含む排水の処理などに適用さ
れると有用である。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明する。なお、以下の実施例において、酸またはアルカ
リを用いて加水分解した高分子セルロース誘導体の生分
解性は、次に説明するJIS K−0102に準じた生
分解試験法により評価した結果である。
【0023】[生分解試験法]基礎培地の調製 JIS K−0102−1993に示された工場排水試
験方法のうち、生物化学的酸素消費量の項に規定された
下記のA、B、CおよびDの4種類の液を調製した。そ
して、蒸留水1lに対し、これらの液を各3mlの割合
でA、B、C、Dの順に添加し、基礎培地を得た。
【0024】A液:水1l中に、りん酸水素二カリウム
21.7g、りん酸二水素一カリウム8.5g、りん酸
水素二ナトリウム12水和物44.6gおよび塩化アン
モニウム1.7gを溶解した。 B液:水1l中に、硫酸マグネシウム7水和物22.5
gを溶解した。 C液:水1l中に、塩化カルシウム27.5gを溶解し
た。 D液:水1l中に、塩化鉄(III)6水和物0.25
gを溶解した。
【0025】試験液の調製 300mlのマイヤーフラスコに上述の基礎培地100
mlと試料(加水分解された高分子セルロース系誘導
体)10mgとを投入し、これに水酸化ナトリウム溶液
を添加してpHを7に調整した。これに、生物源とし
て、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律に基
づく純粋培養汚泥3mg(乾燥重量換算)をさらに投入
し、試験液を得た。
【0026】生分解試験 試験液を調製したマイヤーフラスコに綿栓をし、25
±3℃に調整された恒温振とう培養器内において、15
0回/分のスピードで回転振とうを行ないながら培養を
実施した。同時に、基礎培地のみを入れたマイヤーフラ
スコを用意し、同様の手法により培養を行なうことによ
り対照試験を実施した。
【0027】試料の生分解率を求めるために、培養開
始時、並びに培養開始から1日後、2日後、3日後、7
日後、14日後、21日後および28日後に各フラスコ
より10mlのサンプリングを実施した。
【0028】サンプリングした試験液を直ちに遠心分
離(3,000rpm、10分間)して汚泥を沈殿さ
せ、上澄み液について全有機炭素(TOC)およびゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による
分析を行なった。
【0029】生分解率の算出 培養開始時およびt日間培養時の培養液のTOC測定値
より、下記の式に従ってt日後の生分解率を算出した。
【0030】
【数1】
【0031】実施例1 ヒドロキシエチルセルロース(平均分子量=70〜80
万)2gを5%の硫酸溶液100mlに溶解し、オート
クレーブ中において、120℃で24時間加水分解し
た。加水分解により低分子化されたヒドロキシエチルセ
ルロースは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)法により求めた平均分子量が300〜1,0
00であり、また、JIS法に基づいて得られたBOD
5 値が8,500mg/lであった。
【0032】次に、上述の工程で得られた加水分解液を
中和した後に濃縮乾固し、得られた乾固物10mgを試
料として用いて上述の生分解試験を実施した。その結
果、培養開始28日後の生分解率は90%であった。
【0033】実施例2 ヒドロキシエチルセルロース(平均分子量=70〜80
万)2gを5%の硫酸溶液100mlに溶解し、90℃
で30時間加水分解した。加水分解により低分子化され
たヒドロキシエチルセルロースは、GPC法により求め
た平均分子量が300〜1,000であり、また、JI
S法に基づいて得られたBOD5 値が5,500mg/
lであった。この加水分解液を実施例1の場合と同様に
処理して生分解性試験を実施したところ、培養開始28
日後の生分解率は70%であった。
【0034】実施例3 ヒドロキシエチルセルロース(平均分子量=70〜80
万)2gを10%の硫酸溶液100mlに溶解し、90
℃で30時間加水分解した。加水分解により低分子化さ
れたヒドロキシエチルセルロースは、GPC法により求
めた平均分子量が300であり、また、JIS法に基づ
いて得られたBOD5 値が5,500mg/lであっ
た。この加水分解液を実施例1の場合と同様に処理して
生分解性試験を実施したところ、培養開始28日後の生
分解率は92%であった。
【0035】実施例4 ヒドロキシエチルセルロース(平均分子量=70〜80
万)0.3gを10%の硫酸溶液100mlに溶解し、
90℃で35時間加水分解した。加水分解により低分子
化されたヒドロキシエチルセルロースは、GPC法によ
り求めた平均分子量が300〜1,000であり、ま
た、JIS法に基づいて得られたBOD5値が4,60
0mg/lであった。この加水分解液を実施例1の場合
と同様に処理して生分解性試験を実施したところ、培養
開始7日後の生分解率は82%であった。
【0036】実施例5 メチルセルロース(平均分子量=20〜30万)0.3
gを10%の硫酸溶液100mlに溶解し、90℃で3
2時間加水分解した。加水分解により低分子化されたメ
チルセルロースは、GPC法により求めた平均分子量が
300〜1,000であり、また、JIS法に基づいて
得られたBOD5 値が4,000mg/lであった。こ
の加水分解液を実施例1の場合と同様に処理して生分解
性試験を実施したところ、培養開始7日後の生分解率は
70%であった。
【0037】実施例6 ヒドロキシエチルセルロースのグリオキサールによる架
橋重合体(平均分子量=100〜130万)0.3gを
10%の硫酸溶液100mlに溶解し、90℃で35時
間加水分解した。加水分解により低分子化された上述の
架橋重合体は、GPC法により求めた平均分子量が30
0〜1,000であり、また、JIS法に基づいて得ら
れたBOD5 値が4,600mg/lであった。この加
水分解液を実施例1の場合と同様に処理して生分解性試
験を実施したところ、培養開始7日後の生分解率は82
%であった。
【0038】実施例7 ヒドロキシエチルセルロース(平均分子量=70〜80
万)2gを10%の塩酸溶液100mlに溶解し、90
℃で30時間加水分解した。加水分解により低分子化さ
れたヒドロキシエチルセルロースは、GPC法により求
めた平均分子量が300〜1,000であり、また、J
IS法に基づいて得られたBOD5 値が4,500mg
/lであった。この加水分解液を実施例1の場合と同様
に処理して生分解性試験を実施したところ、培養開始2
8日後の生分解率は80%であった。
【0039】実施例8 ヒドロキシエチルセルロース(平均分子量=70〜80
万)0.3gを5%の水酸化ナトリウム溶液100ml
に溶解し、90℃で35時間加水分解した。加水分解に
より低分子化されたヒドロキシエチルセルロースは、G
PC法により求めた平均分子量が1,000〜5,00
0であり、また、JIS法に基づいて得られたBOD5
値が3,400mg/lであった。この加水分解液を実
施例1の場合と同様に処理して生分解性試験を実施した
ところ、培養開始7日後の生分解率は62%であった。
【0040】実施例9 ヒドロキシエチルセルロース(平均分子量=70〜80
万)0.3gを5%の水酸化カリウム溶液100mlに
溶解し、90℃で35時間加水分解した。加水分解によ
り低分子化されたヒドロキシエチルセルロースは、GP
C法により求めた平均分子量が1,000〜5,000
であり、また、JIS法に基づいて得られたBOD5
が3,500mg/lであった。この加水分解液を実施
例1の場合と同様に処理して生分解性試験を実施したと
ころ、培養開始7日後の生分解率は60%であった。
【0041】比較例 ヒドロキシエチルセルロース(平均分子量=70〜80
万)2gを水100mlに溶解し、オートクレーブ中に
おいて、120℃で24時間加水分解した。加水分解後
のヒドロキシエチルセルロースは、GPC法により求め
た平均分子量が加水分解前と略同様であり、また、JI
S法に基づいて得られたBOD5 値が0mg/lであっ
た。この加水分解液を実施例1の場合と同様に処理して
生分解性試験を実施したところ、培養開始28日後の生
分解率は0%であった。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る高分子セルロース系誘導体
の分解処理方法は、高分子セルロース系誘導体を加水分
解して低分子化した後に微生物群を用いてさらに分解処
理しているため、高分子セルロース系誘導体を有効に分
解処理することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴原 忠一 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社別府工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子セルロース系誘導体を酸またはアル
    カリを用いて加水分解し、低分子化されたセルロース系
    誘導体を得る工程と、 前記低分子化されたセルロース系誘導体を微生物群を用
    いてさらに分解する工程と、を含む高分子セルロース系
    誘導体の分解処理方法。
  2. 【請求項2】前記酸が硫酸または塩酸である、請求項1
    に記載の高分子セルロース系誘導体の分解処理方法。
  3. 【請求項3】前記アルカリが水酸化ナトリウムまたは水
    酸化カリウムである、請求項1に記載の高分子セルロー
    ス系誘導体の分解処理方法。
  4. 【請求項4】前記微生物群が活性汚泥である、請求項
    1、2または3に記載の高分子セルロース系誘導体の分
    解処理方法。
JP32765696A 1996-11-22 1996-11-22 高分子セルロース系誘導体の分解処理方法 Pending JPH10152576A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006507940A (ja) * 2002-10-02 2006-03-09 ウェイスト リダクション バイ ウェイスト リダクション インコーポレイテッド 廃棄物を化学的に減少させる装置及び方法
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