JPH10152194A - 低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造 - Google Patents

低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造

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JPH10152194A
JPH10152194A JP8326169A JP32616996A JPH10152194A JP H10152194 A JPH10152194 A JP H10152194A JP 8326169 A JP8326169 A JP 8326169A JP 32616996 A JP32616996 A JP 32616996A JP H10152194 A JPH10152194 A JP H10152194A
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tank
skirt
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秀敏 森田
Yasunori Tomonaga
康則 朝長
Akito Minaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温貨物タンク・スカート間断熱構造におい
て、変位に良く追従させ、遮湿性および断熱性を良好に
し、取付工事を容易にする。 【解決手段】 低温貨物タンク1の外表面およびスカー
ト2の内表面間に跨設される低温貨物タンクにおけるタ
ンク・スカート間断熱構造8が、低温貨物タンク1の外
表面に沿って支持される第1の端縁部からスカート2の
内表面に沿って支持される第2の端縁部までの縦方向の
全長区間のうち少なくとも一部の区間において縦方向に
タンク・スカート間狭隘空間部側に凸の滑らかな曲面を
形成する低温側表面と、低温側表面との間に所定の厚さ
を保つ常温側表面とを有し、厚さ方向には硬質断熱材層
9a、9bおよび軟質断熱材層10a、10bを有し、
硬質断熱材層99a、9bが可撓性のある独立気泡性有
機発泡体により形成されているのに対し軟質断熱材層1
0が柔軟性のある軟質断熱材により形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温貨物タンクの
外表面と同低温貨物タンクを支持するスカートの内表面
との間の狭隘なタンク・スカート間狭隘空間部に適用さ
れる、低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に従来の低温貨物タンクの1例の縦
断側面図を、図9に図8の低温貨物タンクの温度変化に
伴う変位を説明するための説明図を示す。同図におい
て、例えば球形の低温貨物タンク1と同低温貨物タンク
1を支持するスカート2との間の狭隘なタンク・スカー
ト間狭隘空間部には、同タンク・スカート間狭隘空間部
を断熱するタンク・スカート間断熱構造4が配設されて
いる。タンク・スカート間断熱構造4は、低温貨物タン
ク1の表面部の断熱構造5とは異なる形状、構造、材料
からなる特殊仕様の断熱構造4となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記タンク
・スカート間狭隘空間部は狭隘な区画でもあり、このよ
うな狭隘な区画における多種類のパネルの取付作業や、
現場発泡作業は、作業区画が狭隘なため非常に困難な作
業となる。他方、常温状態の低温貨物タンク1に例えば
液化ガス等の低温貨物が積込まれると、低温貨物タンク
1の温度が低下し、低温貨物タンク1の温度低下に伴
い、低温貨物タンク1の熱収縮や液化ガス等の低温貨物
の貨物重量により、図9において点線で示すように、低
温貨物タンク1とスカート2との間の間隔が変化すると
ともに、スカート2の低温貨物タンク1に対する支持角
度が常温時の支持角度α1 から低温時の支持角度α2
と変化するため、タンク・スカート間断熱構造を、この
変化に追従することができるような構造とする必要があ
り、そのため同タンク・スカート間断熱構造には、相応
の可撓性が要求される。従来、可撓性を持たせるように
したタンク・スカート間断熱構造が提案されてはいた
が、低温貨物タンクとスカートとの間の変位に十分に良
く追従し、特殊パネルの数をさらに減少させることがで
き、遮湿性および遮熱性に優れ、取付工事を一層効率的
に行なうことができるような低温貨物タンクにおけるタ
ンク・スカート間断熱構造が望まれていた。
【0004】そこで、本発明は、低温貨物タンクおよび
スカート間の変位に良く追従し、特殊パネルの数を一層
減らすことができ、遮湿性および断熱性に優れ、取付工
事をさらに効率的に行なうことができるような低温貨物
タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造を提供しよ
うとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明の低温貨物タンクにおけるタンク・スカート
間断熱構造は、低温貨物タンクの外表面と同低温貨物タ
ンクを支持するスカートの内表面との間の狭隘なタンク
・スカート間狭隘空間部を覆蓋するように上記低温貨物
タンクの外表面および上記スカートの内表面間に跨設さ
れる低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構
造であって、上記低温貨物タンクの外表面に沿って支持
される第1の端縁部から上記スカートの内表面に沿って
支持される第2の端縁部までの縦方向の全長区間のうち
少なくとも一部の区間において横断方向に形状が一定で
縦方向に上記タンク・スカート間狭隘空間部側に凸の滑
らかな曲面を形成し使用時に低温側となる低温側表面
と、同低温側表面との間に所定の厚さを保ち使用時に常
温側となる常温側表面とを有し、厚さ方向には少なくと
も1層よりなる硬質断熱材層および少なくとも1層より
なる軟質断熱材層を有し、上記硬質断熱材層が可撓性の
ある独立気泡性有機発泡体により形成されているのに対
し上記軟質断熱材層が柔軟性のある軟質断熱材により形
成されている。
【0006】また、本発明の低温貨物タンクにおけるタ
ンク・スカート間断熱構造において、上記第1の端縁部
から上記第2の端縁部までの縦方向の全長区間が、横断
方向には形状が一定で縦方向には上記タンク・スカート
間狭隘空間部側に凸の縦断面半円状の曲面により形成さ
れ使用時に低温側となる低温側表面と、同低温側表面と
の間に所定の厚さを保ち使用時に常温側となる常温側表
面とを有している。
【0007】さらに、本発明の低温貨物タンクにおける
タンク・スカート間断熱構造において、上記硬質断熱材
層が上記常温側表面に沿って形成されているのに対し、
上記軟質断熱材層が上記低温側表面に沿って形成され、
同軟質断熱材層を形成する軟質断熱材が軟質有機発泡材
である。
【0008】また、本発明の低温貨物タンクにおけるタ
ンク・スカート間断熱構造において、上記硬質断熱材層
が上記常温側表面に沿って形成されているのに対し、上
記軟質断熱材層が上記低温側表面に沿って形成され、同
軟質断熱材層を形成する軟質断熱材が無機繊維質断熱材
である。
【0009】さらに、本発明の低温貨物タンクにおける
タンク・スカート間断熱構造において、少なくとも上記
硬質断熱材層の表面、上記軟質断熱材層の表面および同
軟質断熱材層を形成する各層の層間には各層内への透湿
および各層間の熱対流を防止するための遮湿兼遮熱性フ
ィルムが張設されている。
【0010】また、本発明の低温貨物タンクにおけるタ
ンク・スカート間断熱構造において、上記軟質断熱材層
が縦方向に小ブロックに分割され、同各小ブロック間に
上記軟質断熱材層の可撓性を高め、各小ブロック内への
透湿および各小ブロック間の熱対流を防止するための遮
湿兼遮熱性フィルムが介装されている。
【0011】さらに、本発明の低温貨物タンクにおける
タンク・スカート間断熱構造において、低温貨物タンク
の外表面に沿って取付けられたタンク側硬質断熱材製パ
ネルと、同低温貨物タンクを支持するスカートの内表面
に沿って取付けられたスカート側硬質断熱材製パネルと
の間の狭隘な空間部を覆蓋するように、上記タンク側硬
質断熱材製パネルの外表面および上記スカート側硬質断
熱材製パネルの内表面間に曲板状硬質断熱材製パネルが
跨設され、同曲板状硬質断熱材製パネルが、上記タンク
側硬質断熱材製パネルの外表面に沿って支持される第1
の端縁部から上記スカート側硬質断熱材製パネルの内表
面に沿って支持される第2の端縁部までの縦方向の全長
区間のうち少なくとも一部の区間において横断方向に形
状が一定で縦方向に上記狭隘な空間部側に凸の滑らかな
曲面を形成する表面を有し、同曲板状硬質断熱材製パネ
ルの上記狭隘な空間部側における上記タンク側硬質断熱
材製パネルおよび上記スカート側硬質断熱材製パネル間
の凹窪部には柔軟性断熱材が充填されている。
【0012】また、本発明の低温貨物タンクにおけるタ
ンク・スカート間断熱構造において、少なくとも上記曲
板状硬質断熱材製パネルの外表面および上記柔軟性断熱
材の外表面には遮湿兼遮熱性フィルムが張設されてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1に本発明の1実施の形態に
係る低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構
造の要部縦断面図を、図2(1)に図1の低温貨物タン
クにおけるタンク・スカート間断熱構造の要部拡大図
を、図2(2)に図2(1)のA−A線に沿って見た要
部拡大平面図を、図2(3)に図2(2)のB−B線に
沿って見た要部拡大端面図を、それぞれ示す。
【0014】まず図1において、例えば球形あるいは円
筒形等の外形を有し、内部に例えば液化ガス等の低温貨
物を収容することができる低温貨物タンク1が、水平方
向のスカート補強材3により補強されたスカート2の上
端縁部において支持されている。低温貨物タンク1の外
表面は、タンク外表面断熱構造5により被覆されてい
る。他方、スカート2の外表面は、スカート外表面断熱
構造4により被覆され、さらにスカート2の内表面に
は、スカート内表面断熱パネル6が現場発泡による例え
ばポリウレタンフォーム等の断熱材7を介して取付けら
れている。
【0015】図1、図2(1)ないし(3)において、
低温貨物タンク1の外表面とスカート2の内表面との間
の狭隘なタンク・スカート間狭隘空間部には、このタン
ク・スカート間狭隘空間部を覆蓋するようにして、低温
貨物タンク1の外表面およびスカート2の内表面間にタ
ンク・スカート間断熱構造8が跨設されている。タンク
・スカート間断熱構造8は、低温貨物タンク1の外表面
に沿って支持される第1の端縁部としてのタンク側端縁
部と、スカートの内表面に沿って支持される第2の端縁
部としてのスカート側端縁部とを有する。タンク・スカ
ート間断熱構造8は、タンク側端縁部においては、 端
面が低温側接続材14 および常温側接続材15を介し
てタンク外表面断熱構造5の端面に接続し、低温貨物タ
ンク1の外表面に対しては平行となるように支持されて
いるのに対し、スカート側端縁部においては、端面がス
カート2の内表面に当接され、スカート2の内表面に対
して略垂直となるようにして支持されている。
【0016】タンク・スカート間断熱構造8は、低温貨
物タンク1の外表面に沿って支持されたタンク側端縁部
すなわち第1の端縁部からスカート2の内表面に沿って
支持されたスカート側端縁部すなわち第2の端縁部まで
の縦方向の全長区間のうち少なくとも一部の区間、例え
ば図1に示されたようにスカート側端縁部寄りの区間に
おいて、横断方向に形状が一定で縦方向に上記タンク・
スカート間狭隘空間部側に凸の滑らかな曲面、例えば4
分の1円の円弧曲面を形成し、しかも低温貨物タンク1
の外表面に面していて使用時に、すなわち低温貨物タン
ク1内に液化ガス等の低温貨物が収容された際に低温側
となる低温側表面と、同低温側表面との間に所定の厚さ
を保ち使用時であっても外気に接して常温側となる常温
側表面とを有し、全体の縦断面形状が、例えば図2
(1)に示すように平板部a、曲面部bおよび平板部c
よりなるJ字形をなしている。しかしながら、タンク・
スカート間断熱構造8の縦断面形状は、必ずしもJ字形
に限る必要はなく、タンク・スカート間狭隘空間部の状
況に応じて、他の例えばU字形あるいは半円形等の滑ら
かに両端縁部に連続する任意の曲面形状を有していても
良い。
【0017】図1、図2(1)ないし(3)に示したよ
うに、タンク・スカート間断熱構造8は、厚さ方向に少
なくとも1層の硬質断熱材層9、例えば2層よりなる硬
質断熱材層9a、9bおよび少なくとも1層の軟質断熱
材層10、例えば2層よりなる軟質断熱材層10a、1
0bを有する。硬質断熱材層9a、9bは、可撓性のあ
る例えばポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォー
ム、塩化ビニールフォーム等の独立気泡性有機発泡材に
より形成されているのに対し、軟質断熱材層10a、1
0bは、柔軟性のある軟質断熱材により形成されてい
る。 硬質断熱材層10a、10bが常温側表面に沿っ
て形成され、軟質断熱材層10a、10bが低温側表面
に沿って形成されることが望ましく、軟質断熱材層10
a、10bを形成する軟質断熱材としては、軟質有機発
泡材あるいは例えばロックウール、グラスウール、セラ
ミックウール等の無機繊維質断熱材が好適である。
【0018】タンク・スカート間断熱構造8において、
少なくとも上記硬質断熱材層9a、9bの表面、上記軟
質断熱材層10a、10bの表面および同軟質断熱材層
9a、9bを形成する各層の層間には各層9a、9b内
への透湿および各層間の熱対流を防止するための例えば
アルミ箔付ガラスクロス、アルミラミネートフィルム、
プラスチックラミネートフィルム等の遮湿兼遮熱性フィ
ルム11、12が張設されている。
【0019】上述のように、2層の硬質断熱材層9a、
9bよりなる硬質断熱材層9を形成する硬質断熱材とし
ては、柔軟性は比較的劣るが断熱性、防湿性に優れた独
立気泡性の有機発泡体、好ましくはポリウレタンフォー
ム、ポリスチレンフォーム、塩化ビニールフォーム等が
使用される。硬質断熱材層9の外表面には全面にわたっ
て硬質断熱材層9内への透湿を防止するための防湿層と
して常温側表面材である遮湿兼遮熱性フィルム11が貼
付けてある。遮湿兼遮熱性フィルム11の材料として
は、アルミフォイルとプラスチックフィルムのラミネー
ト材が好ましいがアルミフォイルでも可能であり、アル
ミ箔付ガラスクロス、アルミラミネートフィルム、プラ
スチックラミネートフィルム等を使用することができ
る。
【0020】低温側の2層の軟質断熱材層10a、10
bよりなる軟質断熱材層10を形成する軟質断熱材とし
ては、断熱性、防湿性は比較的劣るが柔軟性、耐低温
性、耐クラック性に優れた無機繊維系断熱材あるいは軟
質の有機発泡断熱材が使用される。軟質断熱材層10
a、10bの層間及び低温側に面する軟質断熱材層10
の外表面には、透湿防止、熱対流防止のための遮湿兼遮
熱性フィルム12が貼付けられている。遮湿兼遮熱性フ
ィルム12は、遮湿兼遮熱性フィルム11とは異なった
材料であっても良いが、遮湿兼遮熱性フィルム11と同
質の材料であることがより好ましい。
【0021】低温側接続材14および常温側接続材15
はタンク・スカート間断熱構造8とタンク外表面断熱構
造5との接続材で、低温側接続材14は、低温側に配置
された主に柔軟性を受け持つグラスウールであるのに対
し、常温側接続材15は、主に断熱性、防湿性を受け持
つポリウレタンフォームで、通常現場発泡により生成さ
れるが、成形材を接着剤により取り付けて構成すること
もできる。タンク・スカート間断熱構造8とタンク外表
面断熱構造5との接続部の外表面は、防湿用目地テープ
19により被覆されている。また、タンク・スカート間
断熱構造8は、スカート2の内表面側の端部の下面側に
おいて支持断熱材13により受止められて支持されてい
る。
【0022】図2(2)および図2(3)に示すよう
に、タンク・スカート間断熱構造8の横断方向の端面に
おいて、低温側の軟質断熱材層10の端面に軟質断熱材
16が貼付けられており、隣合うロックウール等よりな
る軟質断熱材層10の端面間に隙間が生じないようにな
されている。これに対し常温側の硬質断熱材層9の端面
間には、現場発泡によりポリウレタンフォーム7′等の
断熱材が隙間なく充填されている。また、低温側の表面
材としての遮湿兼遮熱性フィルム12は、タンク・スカ
ート間断熱構造8を構成する互いに隣接したパネルの低
温側の表面材としての遮湿兼遮熱性フィルム12と重な
り合う重なり代12cを形成するように、軟質断熱材層
10の横断方向端縁および縦断方向端縁から2辺に沿っ
た部分が飛び出し、張出すようにして大きく作られてい
る。タンク・スカート間断熱構造8を構成する互いに隣
接したパネルの常温側の硬質断熱材層9および低温側の
軟質断熱材層10の縦断方向の両端縁部における各層間
は、ウレタン接着剤17により相互に接着され一体化さ
れている。
【0023】タンク・スカート間断熱構造8の常温側に
は、柔軟性は比較的低下するがより断熱効果の高い硬質
断熱材、例えばポリウレタンフォーム、ポリスチレンフ
ォーム、塩化ビニールフォーム等の独立気泡性有機発泡
材を使用し、タンク・スカート間断熱構造8の低温側に
は、断熱性、透湿性が劣るものの柔軟性がある軟質断熱
材、例えば軟質有機発泡材あるいはロックウール、グラ
スウール、セラミックウール等の無機繊維質断熱材を使
用する。さらに少なくとも硬質断熱材層9の表面、軟質
断熱材層10の表面および各層の層間には各層内への透
湿および各層間の熱対流を防止するための例えばアルミ
箔付ガラスクロス、アルミラミネートフィルム、プラス
チックラミネートフィルム等の遮湿兼遮熱性フィルム1
1、12が張設される。しかも、タンク・スカート間断
熱構造8は、横断方向に形状が一定で縦方向にタンク・
スカート間狭隘空間部側に凸の滑らかな曲面を形成して
いるので、タンク・スカート間断熱構造8は、高い断熱
性と低温貨物タンク1およびスカート2等よりなる構造
物の変位に柔軟に追従する断熱構造となる。
【0024】図3に本発明の別の実施の形態に係る低温
貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造の要部
縦断面図を、図4に図3の低温貨物タンクにおけるタン
ク・スカート間断熱構造の要部拡大斜視図を、それぞれ
示す。同図中、図1、図2(1)ないし(3)と重複す
る部分については、同一の符号が付されている。図3お
よび図4において、タンク・スカート間断熱構造8の低
温側の軟質断熱材層10を構成する2層の軟質断熱材層
10a、10bがそれぞれ縦方向に小ブロックに分割さ
れ、同各小ブロック間には、軟質断熱材層10a、10
bの可撓性を高め、各小ブロック内への透湿および各小
ブロック間の熱対流を防止するための遮湿兼遮熱性フィ
ルム18が介装されている。遮湿兼遮熱性フィルム18
により軟質断熱材層10a、10bの可撓性が一層高ま
り、断熱性、遮湿性に劣る軟質断熱材層10a、10b
の軟質断熱材内部における熱対流による熱ロスをより効
果的に抑えることができる。また、少なくとも硬質断熱
材層9の表面、軟質断熱材層10の表面および各層の層
間には各層内への透湿および各層間の熱対流を防止する
ための例えばアルミ箔付ガラスクロス、アルミラミネー
トフィルム、プラスチックラミネートフィルム等の遮湿
兼遮熱性フィルム11、12が張設される。
【0025】図5に本発明のさらに別の実施の形態に係
る低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造
の要部縦断面図を示す。同図中、図1および図3と重複
する部分については、同一の符号が付されている。同図
において、タンク・スカート間断熱構造8の低温側の単
層よりなる軟質断熱材層10が縦方向に小ブロックに分
割され、同各小ブロック間には、軟質断熱材層10の可
撓性を高め、各小ブロック内への透湿および各小ブロッ
ク間の熱対流を防止するための遮湿兼遮熱性フィルム1
8が介装されている。また、常温側の単層よりなる硬質
断熱材層9の表面、軟質断熱材層10の表面および各層
の層間には各層内への透湿および各層間の熱対流を防止
するための例えばアルミ箔付ガラスクロス、アルミラミ
ネートフィルム、プラスチックラミネートフィルム等の
遮湿兼遮熱性フィルム11、12が張設されている。遮
湿兼遮熱性フィルム18により軟質断熱材層10の可撓
性が一層高まり、断熱性、遮湿性に劣る軟質断熱材層1
0の軟質断熱材内部における熱対流による熱ロスをより
効果的に抑えることができる。また、硬質断熱材層9お
よび軟質断熱材層10をそれぞれ1層とすることによ
り、タンク・スカート間断熱構造8の工作性、施工性を
一層改善することができる。
【0026】図6に本発明のさらに別の実施の形態に係
る低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造
の要部縦断面図を示す。同図中、図1および図3と重複
する部分については、同一の符号が付されている。図に
おいて、タンク・スカート間断熱構造8は、同タンク・
スカート間断熱構造8の低温貨物タンク1側の端縁部で
ある第1の端縁部からスカート側の端縁部である第2の
端縁部までの縦方向の全長区間が、横断方向には形状が
一定で縦方向にはタンク・スカート間狭隘空間部側に凸
の縦断面半円状の曲面により形成され、使用時に低温側
となる低温側表面と、同低温側表面との間に所定の厚さ
を保ち使用時に常温側となる常温側表面とを有してい
る。
【0027】図6におけるタンク・スカート間断熱構造
8は、常温側表面に沿って硬質断熱材層9および同硬質
断熱材層9の表面を被覆する遮湿兼遮熱性フィルム11
を有するとともに、低温側の表面に沿って軟質断熱材層
10を有し、軟質断熱材層10の表面側には、例えばグ
ラスウール等よりなる軟質のタンク・スカート間被覆充
填軟質断熱材21が充填されている。タンク・スカート
間断熱構造8の低温貨物タンク1側の端縁部である第1
の端縁部は、タンク外表面断熱構造5に低温側接続材1
4および常温側接続材15を介して隣接して低温貨物タ
ンク1の外表面を被覆するタンク外表面断熱パネル20
aの上端面に接続しているとともに、タンク・スカート
間断熱構造8のスカート2側の端縁部である第2の端縁
部は、スカート2の内表面上の支持断熱材13の上面側
に隣接してスカート2の内表面上に充填断熱材7を介し
て装着されたスカート内表面断熱パネル20bの上端面
に接続している。
【0028】図6におけるタンク・スカート間断熱構造
8は、硬質断熱材層9および軟質断熱材層10の加工の
容易さを追及したもので、ポリウレタンフォーム等より
なる硬質断熱材層9およびグラスウール等よりなる軟質
断熱材層10は、それぞれパイプカバーとして管の防熱
に使用されるパイプカバーの製造設備を利用し、工場で
一律に製作することが可能である。タンク・スカート間
断熱構造8の両端部は、上述のようにポリウレタンフォ
ーム等の独立気泡性の有機発泡体の断熱材により製作さ
れたタンク外表面断熱パネル20aおよびスカート内表
面断熱パネル20bと組み合わせて全体を一体化させて
いる。硬質断熱材層9の上面側における低温貨物タンク
1とスカート2の内表面との間には、隙間ができないよ
うにグラスウール等の異形のタンク・スカート間被覆充
填軟質断熱材21が充填され、その上に表面材としての
遮湿兼遮熱性フィルム12が取り付けられる。なお、水
平方向におけるパイプカバー形状の硬質断熱材層9およ
び軟質断熱材層10の接合部はポリウレタンフォーム又
はウレタン接着剤等の接着剤により相互に接続する。図
6におけるタンク・スカート間断熱構造8は、既設のパ
イプカバー製造技術を利用することができるので製造が
容易であり、しかも構造が簡単で取り付けが容易であ
る。
【0029】図7に本発明のさらに別の実施の形態に係
る低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造
の要部縦断面図を示す。同図中、図1および図3と重複
する部分については、同一の符号が付されている。同図
において、低温貨物タンク1の外表面に沿ってスタッド
ボルト22により取付けられたタンク側硬質断熱材製パ
ネル10cと、低温貨物タンク1を支持するスカート2
の内表面に沿って取付けられた硬質のスカート内表面断
熱パネル6との間の狭隘な空間部を覆蓋するように、タ
ンク側硬質断熱材製パネル10cの外表面と、スカート
側硬質断熱材製パネルであるスカート内表面断熱パネル
6の内表面との間に、硬質断熱材層9よりなる曲板状硬
質断熱材製パネルが跨設されている。
【0030】図7における硬質断熱材層9よりなる曲板
状硬質断熱材製パネルは、タンク側硬質断熱材製パネル
10cの外表面に沿って支持される第1の端縁部からス
カート側硬質断熱材製パネルであるスカート内表面断熱
パネル6の内表面に沿って支持される第2の端縁部まで
の縦方向の全長区間のうち少なくとも一部の区間におい
て、横断方向に形状が一定で縦方向に狭隘な空間部側に
凸の滑らかな曲面を形成する表面を有する。硬質断熱材
層9により形成される曲板状硬質断熱材製パネルの狭隘
な空間部側において、タンク側硬質断熱材製パネル10
cとスカート側硬質断熱材製パネルとしてのスカート内
表面断熱パネル6との間の凹窪部には、柔軟性断熱材2
3が充填されている。硬質断熱材層9の表面には表面材
としての遮湿兼遮熱性フィルム11が張設されていると
ともに、柔軟性断熱材23の上面およびタンク側硬質断
熱材製パネル10cの上面には表面材としての遮湿兼遮
熱性フィルム12dが接着剤17により張設されてい
る。
【0031】図7のタンク・スカート間断熱構造8にお
いて、スカート内表面断熱パネル6のスカート2側の断
熱材は支持断熱材13まで延長されている。硬質断熱材
層9により形成される曲板状硬質断熱材製パネルの狭隘
な空間部側において、タンク側硬質断熱材製パネル10
cとスカート内表面断熱パネル6との間の凹窪部には、
例えば圧縮したグラスウールや軟質有機発泡材等の柔軟
性断熱材23が充填される。図7のタンク・スカート間
断熱構造8は、全体として曲面部が少なく、構造がシン
プルなので製作が容易である。
【0032】各種のタンク・スカート間断熱構造8につ
いて行なった実験の結果によれば、例えばタンク・スカ
ート間の変位が約150mmの変位に対し常温側の硬質断
熱材に充分な可撓性を与えるためには、常温側の硬質断
熱材の厚さを30〜60mm程度とするのが好適である。
【0033】
【発明の効果】本発明の低温貨物タンクにおけるタンク
・スカート間断熱構造によれば、以下のような効果が得
られる。 (1)低温貨物タンクの外表面と同低温貨物タンクを支
持するスカートの内表面との間の狭隘なタンク・スカー
ト間狭隘空間部を覆蓋するように上記低温貨物タンクの
外表面および上記スカートの内表面間に跨設される低温
貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造であっ
て、上記低温貨物タンクの外表面に沿って支持される第
1の端縁部から上記スカートの内表面に沿って支持され
る第2の端縁部までの縦方向の全長区間のうち少なくと
も一部の区間において横断方向に形状が一定で縦方向に
上記タンク・スカート間狭隘空間部側に凸の滑らかな曲
面を形成し使用時に低温側となる低温側表面と、同低温
側表面との間に所定の厚さを保ち使用時に常温側となる
常温側表面とを有し、厚さ方向には少なくとも1層より
なる硬質断熱材層および少なくとも1層よりなる軟質断
熱材層を有し、上記硬質断熱材層が可撓性のある独立気
泡性有機発泡体により形成されているのに対し上記軟質
断熱材層が柔軟性のある軟質断熱材により形成されてい
るので、低温貨物タンクおよびスカート間の変位に良く
追従し、特殊パネルの数を減少させることができ、断熱
性に優れ、取付工事を効率的に行なうことが可能となる
(請求項1)。 (2)上記第1の端縁部から上記第2の端縁部までの縦
方向の全長区間が、横断方向に形状が一定で縦方向には
上記タンク・スカート間狭隘空間部側に凸の縦断面半円
状の曲面により形成され使用時に低温側となる低温側表
面と、同低温側表面との間に所定の厚さを保ち使用時に
常温側となる常温側表面とを有しているので、低温貨物
タンクおよびスカート間の変位に良く追従し、特殊パネ
ルの数を一層減らすことができ、断熱性に優れ、取付工
事をさらに効率的に行なうことができ、特に、既設のパ
イプカバー製造技術を利用することができるので製造が
容易であり、しかも構造が簡単で取り付けが容易である
(請求項2)。 (3)上記硬質断熱材層が上記常温側表面に沿って形成
されているのに対し、上記軟質断熱材層が上記低温側表
面に沿って形成され、同軟質断熱材層を形成する軟質断
熱材が軟質有機発泡材であるので、硬質断熱材層により
常温側の断熱効果が高まり、軟質断熱材層により低温側
の柔軟性が高まって、全体として低温貨物タンクおよび
スカート間の変位に良く追従することができ、断熱性に
優れ、特殊パネルの数を減少させることができ、取付工
事を効率的に行なうことが可能となる(請求項3)。 (4)上記硬質断熱材層が上記常温側表面に沿って形成
されているのに対し、上記軟質断熱材層が上記低温側表
面に沿って形成され、同軟質断熱材層を形成する軟質断
熱材が無機繊維質断熱材であるので、硬質断熱材層によ
り常温側の断熱効果が高まり、軟質断熱材層により低温
側の柔軟性が高まって、全体として低温貨物タンクおよ
びスカート間の変位に良く追従することができ、断熱性
に優れ、特に軟質断熱材が無機繊維質断熱材であること
により、耐低温性および耐クラック性に優れ、特殊パネ
ルの数を減らすことができ、取付工事を効率的に行なう
ことができる(請求項4)。 (5)少なくとも上記硬質断熱材層の表面、上記軟質断
熱材層の表面および同軟質断熱材層を形成する各層の層
間には各層内への透湿および各層間の熱対流を防止する
ための遮湿兼遮熱性フィルムが張設されているので、硬
質断熱材層および軟質断熱材層の各層内への透湿および
各層間の熱対流を防止して結露を防止するとともに断熱
効果を高めることができ、全体として低温貨物タンクお
よびスカート間の変位に良く追従し、断熱性に優れ、特
殊パネルの数を減らすことができ、取付工事を効率的に
行なうことができる(請求項5)。 (6)上記軟質断熱材層が縦方向に小ブロックに分割さ
れ、同各小ブロック間に上記軟質断熱材層の可撓性を高
め、各小ブロック内への透湿および各小ブロック間の熱
対流を防止するための遮湿兼遮熱性フィルムが介装され
ているので、遮湿兼遮熱性フィルムにより軟質断熱材層
の可撓性が一層高まり、断熱性、遮湿性に劣る軟質断熱
材層の軟質断熱材内部における熱対流による熱ロスを効
果的に抑えることができ、全体として低温貨物タンクお
よびスカート間の変位に良く追従し、遮湿性および断熱
性に優れ、特殊パネルの数を減らすことができ、取付工
事を効率的に行なうことが可能となる(請求項6)。 (7)低温貨物タンクの外表面に沿って取付けられたタ
ンク側硬質断熱材製パネルと同低温貨物タンクを支持す
るスカートの内表面に沿って取付けられたスカート側硬
質断熱材製パネルとの間の狭隘な空間部を覆蓋するよう
に上記タンク側硬質断熱材製パネルの外表面および上記
スカート側硬質断熱材製パネルの内表面間に曲板状硬質
断熱材製パネルが跨設され、同曲板状硬質断熱材製パネ
ルが、上記タンク側硬質断熱材製パネルの外表面に沿っ
て支持される第1の端縁部から上記スカート側硬質断熱
材製パネルの内表面に沿って支持される第2の端縁部ま
での縦方向の全長区間のうち少なくとも一部の区間にお
いて横断方向に形状が一定で縦方向に上記狭隘な空間部
側に凸の滑らかな曲面を形成する表面を有し、同曲板状
硬質断熱材製パネルの上記狭隘な空間部側における上記
タンク側硬質断熱材製パネルおよび上記スカート側硬質
断熱材製パネル間の凹窪部には柔軟性断熱材が充填され
ているので、全体として曲面部が少なく、構造がシンプ
ルなので製作が容易であり、低温貨物タンクおよびスカ
ート間の変位に良く追従し、断熱性に優れ、特殊パネル
の数を減少させることができ、取付工事を効率的に行な
うことが可能となる(請求項7)。 (8)少なくとも上記曲板状硬質断熱材製パネルの外表
面および上記柔軟性断熱材の外表面には遮湿兼遮熱性フ
ィルムが張設されているので、遮湿性および断熱性に優
れ、全体として曲面部が少なく、構造がシンプルなので
製作が容易であり、低温貨物タンクおよびスカート間の
変位に良く追従し、特殊パネルの数を減少させることが
でき、取付工事を効率的に行なうことが可能となる(請
求項8)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態に係る低温貨物タンクに
おけるタンク・スカート間断熱構造の要部縦断面図であ
る。
【図2】(1)図は図1の低温貨物タンクにおけるタン
ク・スカート間断熱構造の要部拡大図であり、(2)図
は図2(1)のA−A線に沿って見た要部拡大平面図で
あり、(3)図は図2(2)のB−B線に沿って見た要
部拡大端面図である。
【図3】本発明の別の実施の形態に係る低温貨物タンク
におけるタンク・スカート間断熱構造の要部縦断面図で
ある。
【図4】図3の低温貨物タンクにおけるタンク・スカー
ト間断熱構造の要部拡大斜視図である。
【図5】本発明のさらに別の実施の形態に係る低温貨物
タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造の要部縦断
面図である。
【図6】本発明のさらに別の実施の形態に係る低温貨物
タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造の要部縦断
面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施の形態に係る低温貨物
タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造の要部縦断
面図である。
【図8】従来の低温貨物タンクの1例を示す縦断側面図
である。
【図9】図8の低温貨物タンクの温度変化に伴う構造の
変化を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 低温貨物タンク 2 スカート 3 スカート補強材 4 スカート外表面断熱構造 5 タンク外表面断熱構造 6 スカート内表面断熱パネル 7 現場発泡による断熱材 8 タンク/スカート間断熱構造 9,9a,9b 硬質断熱材 10,10a,10b 軟質断熱材 11 遮湿兼遮熱性フィルム 12, 12a, 12b,12d 遮湿兼遮熱性フィル
ム 12c 重なり代 13 支持断熱材 14 低温側接続材 15 常温側接続材 16 隙間充填軟質断熱材 17 接着剤 18 遮湿兼遮熱性フィルム 19 目地テープ 20a タンク外表面断熱パネル 20b スカート内表面断熱パネル 21 タンク・スカート間被覆充填軟質断熱材 22 スタッドボルト 23 柔軟性断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 皆木 昭人 大阪市西区京町堀1丁目8番5号 明星工 業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温貨物タンクの外表面と同低温貨物タ
    ンクを支持するスカートの内表面との間の狭隘なタンク
    ・スカート間狭隘空間部を覆蓋するように上記低温貨物
    タンクの外表面および上記スカートの内表面間に跨設さ
    れる低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構
    造であって、上記低温貨物タンクの外表面に沿って支持
    される第1の端縁部から上記スカートの内表面に沿って
    支持される第2の端縁部までの縦方向の全長区間のうち
    少なくとも一部の区間において横断方向に形状が一定で
    縦方向に上記タンク・スカート間狭隘空間部側に凸の滑
    らかな曲面を形成し使用時に低温側となる低温側表面
    と、同低温側表面との間に所定の厚さを保ち使用時に常
    温側となる常温側表面とを有し、厚さ方向には少なくと
    も1層よりなる硬質断熱材層および少なくとも1層より
    なる軟質断熱材層を有し、上記硬質断熱材層が可撓性の
    ある独立気泡性有機発泡体により形成されているのに対
    し上記軟質断熱材層が柔軟性のある軟質断熱材により形
    成されていることを特徴とする、低温貨物タンクにおけ
    るタンク・スカート間断熱構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の低温貨物タンクにおけ
    るタンク・スカート間断熱構造において、上記第1の端
    縁部から上記第2の端縁部までの縦方向の全長区間が、
    横断方向には形状が一定で縦方向には上記タンク・スカ
    ート間狭隘空間部側に凸の縦断面半円状の曲面により形
    成され使用時に低温側となる低温側表面と、同低温側表
    面との間に所定の厚さを保ち使用時に常温側となる常温
    側表面とを有していることを特徴とする、低温貨物タン
    クにおけるタンク・スカート間断熱構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の低温貨物タン
    クにおけるタンク・スカート間断熱構造において、上記
    硬質断熱材層が上記常温側表面に沿って形成されている
    のに対し、上記軟質断熱材層が上記低温側表面に沿って
    形成され、同軟質断熱材層を形成する軟質断熱材が軟質
    有機発泡材であることを特徴とする、低温貨物タンクに
    おけるタンク・スカート間断熱構造。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の低温貨物タン
    クにおけるタンク・スカート間断熱構造において、上記
    硬質断熱材層が上記常温側表面に沿って形成されている
    のに対し、上記軟質断熱材層が上記低温側表面に沿って
    形成され、同軟質断熱材層を形成する軟質断熱材が無機
    繊維質断熱材であることを特徴とする、低温貨物タンク
    におけるタンク・スカート間断熱構造。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1つに記載
    の低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造
    において、少なくとも上記硬質断熱材層の表面、上記軟
    質断熱材層の表面および同軟質断熱材層を形成する各層
    の層間には各層内への透湿および各層間の熱対流を防止
    するための遮湿兼遮熱性フィルムが張設されていること
    を特徴とする、低温貨物タンクにおけるタンク・スカー
    ト間断熱構造。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1つに記載
    の低温貨物タンクにおけるタンク・スカート間断熱構造
    において、上記軟質断熱材層が縦方向に小ブロックに分
    割され、同各小ブロック間に上記軟質断熱材層の可撓性
    を高め、各小ブロック内への透湿および各小ブロック間
    の熱対流を防止するための遮湿兼遮熱性フィルムが介装
    されていることを特徴とする、低温貨物タンクにおける
    タンク・スカート間断熱構造。
  7. 【請求項7】 低温貨物タンクの外表面に沿って取付け
    られたタンク側硬質断熱材製パネルと同低温貨物タンク
    を支持するスカートの内表面に沿って取付けられたスカ
    ート側硬質断熱材製パネルとの間の狭隘な空間部を覆蓋
    するように上記タンク側硬質断熱材製パネルの外表面お
    よび上記スカート側硬質断熱材製パネルの内表面間に曲
    板状硬質断熱材製パネルが跨設され、同曲板状硬質断熱
    材製パネルが、上記タンク側硬質断熱材製パネルの外表
    面に沿って支持される第1の端縁部から上記スカート側
    硬質断熱材製パネルの内表面に沿って支持される第2の
    端縁部までの縦方向の全長区間のうち少なくとも一部の
    区間において横断方向に形状が一定で縦方向に上記狭隘
    な空間部側に凸の滑らかな曲面を形成する表面を有し、
    同曲板状硬質断熱材製パネルの上記狭隘な空間部側にお
    ける上記タンク側硬質断熱材製パネルおよび上記スカー
    ト側硬質断熱材製パネル間の凹窪部には柔軟性断熱材が
    充填されていることを特徴とする、低温貨物タンクにお
    けるタンク・スカート間断熱構造。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の低温貨物タンクにおけ
    るタンク・スカート間断熱構造において、少なくとも上
    記曲板状硬質断熱材製パネルの外表面および上記柔軟性
    断熱材の外表面には遮湿兼遮熱性フィルムが張設されて
    いることを特徴とする、低温貨物タンクにおけるタンク
    ・スカート間断熱構造。
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