JP2021017920A - 液化ガス貯蔵タンク及びその建造方法 - Google Patents

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聡 堀野
哲夫 山本
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哲夫 山本
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貴行 村上
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大輔 神▲崎▼
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洋輝 中土
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Abstract

【課題】液化ガスの貯蔵容器を包囲する断熱層を備える液化ガス貯蔵タンクであって、断熱層が断熱空間に設けられた断熱材と当該断熱空間に充填されたドライガスから成るものにおいて、断熱材の断熱性能の低下を抑制する。【解決手段】液化ガス貯蔵タンクは、液化ガスを貯溜する貯蔵容器と、貯蔵容器を包囲する外殻と、貯蔵容器と外殻との間に形成された少なくとも1層の断熱層とを備える。断熱層は貯蔵容器に隣接する断熱層を含み、当該断熱層は、貯蔵容器を包囲するように形成された断熱空間に並べられた複数の断熱ブロックと、当該断熱空間に充填された常圧のドライガスとを有する。複数の断熱ブロックの各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔を有する多孔質体及び当該多孔質体を被覆するガスバリア膜からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、液化水素のような極低温の液化ガスを貯蔵し得る液化ガス貯蔵タンクの構造及び建造方法に関する。
従来、液化水素や液化天然ガスなどの低温の液化ガスを貯蔵するための液化ガス貯蔵タンクが知られている。液化ガス貯蔵タンクは、一般に、液化ガスを貯溜する内殻と、内殻を包囲する外殻とからなる二重殻構造を有する。内殻と外殻との間には、パーライトやグラスウール等の断熱材が充填された断熱層が形成される。特許文献1及び2には、この種の液化ガス貯蔵タンクが開示されている。
特許文献1の液化ガス貯蔵タンクは、鋼製の内槽(内殻に相当)と、内槽の外側に形成された鋼製の外槽(外殻に相当)と、内槽と外槽との間に形成された断熱空間と、内槽内の気相部空間を断熱空間に連通させる連通路とを備える。断熱空間には、断熱材を防湿するとともに当該断熱空間に封入するガスの液化や固化を防止するために、低温液化ガスの気相状態にあるガスと同種のガスが充填されている。
特許文献2の液化ガス貯蔵タンクは、平底円筒型のタンクであって、鋼製の内槽と、内槽の外側に形成された鋼製の外槽と、内槽の内側に形成された鋼製のメンブレンと、内槽と外槽との間に形成された第1断熱空間と、内槽とメンブレンとの間に形成された第2断熱空間とを備える。第1断熱空間には、ドライガスが充填されている。
特開2018−194116号公報 特開2018−194117号公報
一般に、液化ガス貯蔵タンクに採用される断熱材は、多数の細孔(又は空隙)を有する。このような断熱材は、細孔の中に保持されているガスの固体と比べて低い熱伝導率を利用して、断熱性能を実現している。
例えば、特許文献1のように、液化ガスの貯蔵容器を包囲する断熱空間に断熱材とドライガスが充填される液化ガス貯蔵タンクにおいて、貯蔵容器に液化水素のような極低温の液化ガスが収容されると、断熱材の細孔にドライガスが入り込むことで、当該細孔に存在していた炭酸ガスや空気の体積が減少することが想定される。断熱材の細孔に保持されている炭酸ガスや空気などの熱伝導率は、水素ガスの熱伝導率と比較して低い。具体的には、0℃且つ標準大気圧において、水素ガスの熱伝導率は、空気の熱伝導率の約7倍であり、炭酸ガスの熱伝導率の約11倍である。そのため、ドライガスが炭酸ガスや空気と比較して熱伝導率が高いガス(例えば、水素ガス)である場合には、断熱材にドライガスが入り込むことによって断熱材の断熱性能が低下するおそれがある。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液化ガスの貯蔵容器を包囲する断熱層を備える液化ガス貯蔵タンクであって、断熱層が断熱空間に設けられた断熱材と当該断熱空間に充填されたドライガスから成るものにおいて、断熱材の断熱性能の低下を抑制することにある。
本発明の一態様に係る液化ガス貯蔵タンクは、
液化ガスを貯溜する内殻と、
前記内殻を包囲する外殻と、
前記内殻と前記外殻との間に形成された断熱層とを備え、
前記断熱層は、前記内殻と前記外殻との間の断熱空間に並べられた複数の断熱ブロックと、当該断熱空間に充填された常圧のドライガスとを有し、
前記複数の断熱ブロックの各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔を有する多孔質体及び当該多孔質体を被覆するガスバリア膜からなることを特徴としている。
本発明の別の一態様に係る液化ガス貯蔵タンクは、
内殻と、
前記内殻を包囲する外殻と、
前記内殻の内側に設けられ、液化ガスを貯溜するメンブレンと、
前記メンブレンと前記内殻との間に形成された第1断熱層と、
前記内殻と前記外殻との間に形成された第2断熱層とを、備え、
前記第1断熱層は、前記メンブレンと前記内殻との間の第1断熱空間に並べられた複数の断熱ブロックと、当該第1断熱空間に充填された常圧の第1ドライガスとを有し、
前記複数の断熱ブロックの各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔を有する多孔質体及び当該多孔質体を被覆するガスバリア膜からなることを特徴としている。
本発明の別の一態様に係る液化ガス貯蔵タンクの建造方法は、
内殻と、前記内殻を包囲する外殻と、前記内殻と前記外殻との間に形成された断熱層とを有する第1液化ガスの貯蔵設備を利用して、前記第1液化ガスよりも沸点の低い第2液化ガスを貯蔵する液化ガス貯蔵タンクを建造する方法であって、
前記内殻の内壁に複数の断熱ブロックを装着するステップ、
前記内殻の前記複数の断熱ブロックよりも内側に前記第2液化ガスの貯蔵容器を形成するメンブレンを設けるステップ、及び、
前記メンブレンと前記内殻との間にドライガスを充填するステップ、を含み、
前記複数の断熱ブロックの各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔を有する多孔質体及び当該多孔質体を被覆するガスバリア膜からなることを特徴としている。
上記構成の液化ガス貯蔵タンク及び建造方法により建造される液化ガス貯蔵タンクによれば、ガスバリア膜によって断熱材の細孔にドライガスが入り込むことが阻止される。よって、断熱材にドライガスが入り込むことに起因する断熱材の断熱性能の低下を抑制することができる。
本発明によれば、液化ガスの貯蔵容器を包囲する断熱層を備える液化ガス貯蔵タンクであって、断熱層が断熱空間に設けられた断熱材と当該断熱空間に充填されたドライガスから成るものにおいて、断熱材の断熱性能の低下を抑制することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る液化ガス貯蔵タンクの構成を示す断面図である。 図2は、断熱ブロックの構造を模式的に示す断面図である。 図3は、断熱空間において複数の断熱ブロックが並べられた様子を示す図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る液化ガス貯蔵タンクの構成を示す断面図である。 図5は、断熱層の構造を示す断面図である。 図6は、第1断熱層の構造を示す断面図である。 図7は、既存の液化ガス貯蔵設備の構成を示す断面図である。 図8は、既存の液化ガス貯蔵設備を液化ガス貯蔵タンクへ改造する作業の流れを説明する図である。
〔第1実施形態〕
次に、図面を参照して本発明の第1実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aについて説明する。第1実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aは、液化水素を貯蔵するためのものである。
図1に示す液化ガス貯蔵タンク1Aは、内殻2と、内殻2を包囲する外殻3と、内殻2と外殻3との間に設けられた断熱層5とを有する。外殻3の外周には、円筒状でPC(プレストコンクリート)製の防液堤8が設けられている。
内殻2は、液化ガスを貯溜する平底円筒形の貯蔵容器である。内殻2は、ドーム形の内殻屋根2aと、円筒形の内殻側板2bと、円板状の内殻底板2cとを有する。内殻2は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼等の低温用かつ耐水素脆性を有する鋼から成る。本実施形態において、内殻屋根2aの板厚は約5mm、内殻側板2bの板厚は約10〜20mm、内殻底板2cの板厚は約6mmである。但し、内殻2の構造は上記に限定されない。
外殻3は、所定間隔をあけて内殻2を包囲している。外殻3は、内殻2と相似又は類似の外形を呈し、ドーム形の外殻屋根3aと、円筒形の外殻側板3bと、円板状の外殻底板3cとを有する。本実施形態において、外殻3の板厚は約10〜20mmである。但し、外殻3の構造は上記に限定されない。
断熱層5は、内殻屋根2aと外殻屋根3aの間の屋根部断熱層5aと、内殻側板2bと外殻側板3bの間の側部断熱層5bと、内殻底板2cと外殻底板3cとの間の底部断熱層5cとを含む。これらの断熱層5a,5b,5cによって、内殻2が外部から断熱され、内殻2に貯蔵された液化ガスが保冷される。
断熱層5は、内殻2と外殻3との間の断熱空間4に設けられた断熱材(断熱ブロック40、粒状パーライト39)と、断熱空間4に充填されたドライガスとによって形成される。
屋根部断熱層5aにおいて、内殻屋根2aと外殻屋根3aの間の断熱空間4aには、断熱材として粒状のパーライト39が充填されている。側部断熱層5bにおいて、内殻側板2bと外殻側板3bとの間の断熱空間4bには、断熱材としての断熱ブロック40が並べられている。底部断熱層5cにおいて、内殻底板2cと外殻底板3cとの間の断熱空間4cには、断熱材としての断熱ブロック40が並べられている。なお、断熱空間4aにも断熱ブロック40が配置されてもよいし、側部断熱空層5bにもパーライトが充填されていてもよい。
断熱空間4a、断熱空間4b、及び断熱空間4cは連通して、断熱空間4を形成している。断熱空間4に充填されるドライガスは、湿気が除かれた常圧のガスである。ここで「常圧」とは液化ガス貯蔵タンク1Aの周囲の大気と実質的に同じ圧力であり、人工的に減圧も加圧もされていない圧力をいう。但し、大気圧変動、ガス化、一時的にタンクを封じ切るなどが原因で断熱空間4の内圧が変化することがあり、上記の常圧には、標準気圧(101325Pa)から−5kPa〜+100kPaの範囲が含まれ得る。ドライガスとしては、水素ガス、窒素ガス、ヘリウムガスなどを例示し得るが、液化ガス貯蔵タンク1Aに貯蔵される液化ガスと同じ又は近い沸点のガスが望ましい。本実施形態では、液化ガス貯蔵タンク1Aに貯蔵される液化ガスは液化水素(NBPは−252.6℃)であるから、ドライガスとして水素ガス、又は、水素ガスと沸点の近いガスであるヘリウムガス(NBPは−268.9℃)が採用され得る。これにより、ドライガスが液化ガス貯蔵タンク1Aに貯蔵される液化ガスによって冷却されても、ドライガスは液体や固体となりにくい。
本実施形態においては、ドライガスとして、内殻2内の上部に滞留している気化ガス(即ち、水素ガス)が断熱空間4へ供給される。そのために、内殻2内の上部(気相部分)と断熱空間4とが少なくとも1本の連通管7で連通されている。連通管7は、オーステナイト系ステンレス鋼等の低温用且つ耐水素脆性を有する鋼製である。内殻2内と断熱空間4とが連通されることによって、外気温や気圧の変動による断熱空間4内のドライガスの体積変化が内殻2の気相部分で吸収される。
連通管7の一方の端部は内殻2内の上部(気相部分)に開口しており、連通管7の一方の端部は断熱空間4に開口している。連通管7は、内殻屋根2aと断熱空間4と外殻屋根3aとを貫通して外殻屋根3aの外側へ延びてから折れ曲がって外殻屋根3aに接合されている。連通管7には、粒状パーライト39の通過を阻止するためのフィルタ7fが設けられていてもよい。なお、ドライガスとして貯蔵されている液化ガスの気化ガス以外のガスを使用する場合には、連通管7が省かれて、断熱空間4へドライガスが充填されるとともに、断熱空間4にブリージングタンク(図示略)が接続される。
ここで、断熱空間4に配置される断熱ブロック40について詳細に説明する。図2は、断熱ブロック40の構造を模式的に示す断面図である。図2に示すように、断熱ブロック40は、常温においてガスを保持した多数の細孔43を有する多孔質体41と、多孔質体41を被覆するガスバリア膜42とからなる。細孔43には、細孔43が連続して成る空隙も含まれ得る。
多孔質体41は、パネル状或いはブロック状に成形された断熱材である。多孔質体41としては、発泡プラスチック断熱材、多泡質ガラス断熱材、軽量気泡コンクリート、及び、パーライトコンクリートが例示される。そのうち発泡プラスチック断熱材としては、PUF(硬質ウレタンフォーム)、PRF(フェノールフォーム)、及び、PIF(ポリイソシアヌレートフォーム)が例示される。
ガスバリア膜42は、多孔質体41の外表面の全体を被覆している。ガスバリア膜42は、ドライガスの透過を阻止する機能を有し、気体透過度は小さいほど望ましい。ガスバリア膜42は、ドライガスの種類に応じて選択される。本実施形態においてドライガスは水素ガスであるから、ガスバリア膜42としては、ポリビニルアルコール膜、エチレンビニルアルコール共重合体膜、粘土膜、及び、アルミフィルムなどの公知の水素ガスバリア性能を有する膜又はフィルムが採用され得る。本実施形態に係る水素ガスバリア性を有するガスバリア膜42は、25℃における水素ガス透過度GTRが0.5[cm3/(m2・day・atm)]以下であることが望ましい。なお、ガス透過度GTRは、JIS K 7126に規定されるガス透過度試験方法(等圧法又は差圧法)に基づいて測定され得る。
図3は、断熱空間4に並べられた複数の断熱ブロック40を、内殻2側から見た様子を示している。複数の断熱ブロック40は、断熱空間4において規則的に並べられる。本実施形態においては、複数の断熱ブロック40の縦の目地が連続しないように、複数の断熱ブロック40が千鳥状に配置されている。複数の断熱ブロック40の目地、つまり、隣接する断熱ブロック40の繋ぎ目は、目地材46で埋められる。目地材46は、柔軟性を備える。目地材46は、更に、ドライガスに対するガスバリア性と、断熱性とを備えることが望ましい。このような目地材46としては、グラスウールジョイナー、フレキシブルエアロジェル(クライオジェルTMZ)などが例示される。
以上に説明したように、本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aは、液化ガスを貯溜する内殻2と、内殻2を包囲する外殻3と、内殻2と外殻3との間に形成された断熱層5とを備える。断熱層5は、内殻2と外殻3との間の断熱層5空間に並べられた複数の断熱ブロック40と、当該断熱空間4に充填された常圧のドライガスとを有する。複数の断熱ブロック40の各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔43を有する多孔質体41及び当該多孔質体41を被覆するガスバリア膜42からなる。
図2に示すように、多孔質体41が有する多数の細孔43には、製造時に取り込んだガスが存在している。このようなガスは、炭酸ガス及び代替フロンなどの発泡ガス、又は、発泡ガスと置換した空気や窒素ガスなどである。細孔43内のガスは、常温においては気体である。断熱ブロック40が貯蔵されている液化ガスからの冷熱に晒されると、多孔質体41の細孔43内のガスの体積が減少して、細孔43には真空の空隙45が生じる。図2では、孔質体41の細孔43内のガスが冷却されて固体44となった様子が示されている。この空隙45に多孔質体41の外部からドライガスを取り込もうとするが、多孔質体41を覆うガスバリア膜42によって外部から多孔質体41内へのドライガスの侵入が阻止される。このように、断熱ブロック40は極低温環境下においても内部にドライガスが侵入しないので、ドライガスの侵入による断熱性能の低下が抑制される。
このように、液化ガスの貯蔵容器(本実施形態においては内殻2)を包囲する断熱層5を備える液化ガス貯蔵タンク1Aであって、断熱層5が断熱空間4に設けられた断熱ブロック40(断熱材)と当該断熱空間4に充填されたドライガスから成るものにおいて、断熱ブロック40の断熱性能の低下を抑制することができる。
液化水素を貯蔵するタンクには、真空断熱層を備えるものがある。これに対し、本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aでは、断熱空間4は常圧である。よって、真空断熱層を備えるタンクと比較して、内殻2及び外殻3の板厚を薄くすることが可能となり、また、断熱空間4を真空引きするために要する時間のぶんだけ工期を短縮することができる。
本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aにおいて、液化ガスが液化水素であり、ドライガスが水素ガスである。但し、液化ガス貯蔵タンク1Aにおいて、連通管7を省略して外部からドライガスを供給する場合には、ドライガスは水素ガスに限定されず、例えば、ヘリウムガスであってもよい。
このように、液化ガス貯蔵タンク1Aで貯蔵する液化ガスの気化ガスとドライガスとが、同種のガスである又は沸点が近いガスであるので、貯蔵されている液化ガスに起因する冷熱によりドライガスが液化したり、固化したりすることを防止できる。
本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aでは、液化ガスが液化水素であり、断熱空間4と、内殻2内の上部とが連通されている。
これにより、貯蔵されている液化ガスの気化ガスが断熱空間4へドライガスとして供給されるので、別途ドライガスの供給手段を備える必要がない。また、断熱空間4のドライガスの体積変化を吸収するためのブリージングタンクを省略することができるから、ブリージングタンクの製作費に係る液化ガス貯蔵タンク1Aのイニシャルコストを節減することができる。
本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aでは、複数の断熱ブロック40の目地が、柔軟性を有する目地材46で埋められている。
目地材46は低温での柔軟性を有するので、断熱ブロック40の熱による膨張又は収縮を目地材46で吸収することができる。また、複数の断熱ブロック40の目地が目地材46で埋められることによって、断熱ブロック40の継ぎ目をドライガスが流通することが阻害され、断熱空間4でのドライガスの対流が抑制され、その結果、断熱層5の断熱性能が更に向上する。ドライガスの対流抑制効果を更に向上させる観点から、複数の断熱ブロック40は千鳥状(図3、参照)に配置されることが望ましい。同様に、目地材46がガスバリア性を有することが望ましい。
本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aの断熱空間4は、常圧でありながら、優れた断熱性能を備えることができる。そのため、液化ガス貯蔵タンク1Aは、極めて低温の液化水素を貯蔵するために好適である。そして、断熱空間4に充填されるドライガスを水素ガスとすることで、ドライガスの液化や固化が抑制され、安定した断熱性能を発揮する水素ガス貯蔵タンクを提供することができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bについて説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bの構成を示す断面図である。なお、本実施形態の説明においては、前述の第1実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aと同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
図4に示す液化ガス貯蔵タンク1Bは、液化水素を貯蔵するためのものである。液化ガス貯蔵タンク1Bは、内殻2と、外殻3と、メンブレン6と、メンブレン6と外殻3との間に形成された少なくとも1層の断熱層80,90とを備える。本実施形態に係る断熱層80,90は、メンブレン6と内殻2との間に形成された第1断熱層80と、内殻2と外殻3との間に形成された第2断熱層90とを含む。外殻3の外周には、円筒状のPC製の防液堤8が設けられている。
内殻2及び外殻3の構造は、第1実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aの内殻2及び外殻3の構造と実質的に同一であるので、説明を省略する。
メンブレン6は、内殻2の内壁の全体を被覆するように、内殻2の内側に所定間隔をおいて設けられている。液化ガス貯蔵タンク1Bでは、メンブレン6によって、液化ガスを貯蔵する平底円筒形の貯蔵容器が形成されている。つまり、メンブレン6によって形成された貯蔵容器に液化ガスが貯蔵される。
メンブレン6は、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼等の低温用かつ耐水素脆性を有する鋼製である。メンブレン6の板厚は、例えば、2〜3mmである。温度変化に伴うメンブレン6の膨張及び収縮を許容するため、メンブレン6には、内面側へ膨出した縦方向と横方向へ延びるコルゲーション61が形成されている。
図5は、断熱層80,90の構造を示す断面図である。図5に示すように、第1断熱層80は、メンブレン6と内殻2との間の第1断熱空間81に設けられた複数の断熱アセンブリ82と、第1断熱空間81に充填された第1ドライガスとによって形成される。複数の断熱アセンブリ82は、内殻2の内壁に沿って並べられており、断熱アセンブリ82どうしの間は目地材89で埋められている。
図6は、第1断熱層80の構造を示す断面図である。図6に示すように、断熱アセンブリ82は、3枚の平行な板材83と、隣接する板材83の間の各々に設けられた断熱ブロック40とを備える。この断熱ブロック40の構造は、前述の第1実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aが備える断熱ブロック40の構造と実質的に同一であるので、説明を省略する。
断熱アセンブリ82はアンカーボルト15によって内殻2に固定され、メンブレン6はアンカーボルト16によって断熱アセンブリ82に固定されている。具体的には、内殻2に固定されたアンカーボルト15に、断熱アセンブリ82の2枚の板材83とそれに挟まれた断熱ブロック40とが通され、それらがアンカーボルト15に螺入されたナット15aで抜け止めされている。そして、断熱アセンブリ82の3枚の板材83のうち中央の板材83に固定されたアンカーボルト16に、断熱アセンブリ82の断熱ブロック40とメンブレン6が通され、それらがアンカーボルト16に螺入されたナット16bで抜け止めされている。
第1ドライガスは、湿気が除かれた常圧のガスである。第1ドライガスとしては、水素ガス、窒素ガス、ヘリウムガスなどを例示し得るが、液化ガス貯蔵タンク1Bに貯蔵される液化水素と同じ又は近い沸点のガスが望ましい。本実施形態では、液化ガス貯蔵タンク1Bに液化水素が貯蔵されるから、第1ドライガスとして水素ガス、又は、水素ガスと沸点の近いガスであるヘリウムガスが採用され得る。
本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bでは、メンブレン6の内側に貯蔵されている液化水素の気化ガス(即ち、水素ガス)が、第1ドライガスとして第1断熱層80へ供給される。つまり、第1ドライガスは、貯蔵容器であるメンブレン6内において気相状態にあるガスと同種のガスである。メンブレン6の内側に貯蔵されている液化ガスの気化ガスを第1断熱層80へ供給するために、貯蔵容器であるメンブレン6の上部(気相部分)と第1断熱層80とが、メンブレン6に形成された連通口62によって連通されている。なお、第1ドライガスとして貯蔵されている液化ガスの気化ガス以外のガスを使用する場合には、連通口62が閉じられて、第1断熱層80に外部から供給されたドライガスが充填されるとともに、第1断熱層80にブリージングタンク(図示略)が接続される。
第2断熱層90は、内殻2と外殻3との間の第2断熱空間91に設けられた断熱材93と、第2断熱空間91に充填された第2ドライガスとによって形成される。第2断熱空間91は、第1断熱空間81から独立した空間である。断熱材93は、例えば、発泡プラスチック断熱材、粒状パーライト、グラスウールなどの、液化ガス貯蔵タンクに採用されてきた公知の断熱材であってよい。断熱材93として、断熱ブロック40や断熱アセンブリ82が設けられていてもよい。
第2ドライガスは、湿気が除かれた常圧のガスである。第2ドライガスの沸点は、第1ドライガスの沸点よりも高い。本実施形態では、第2ドライガスとして、比較的安価且つ熱伝導率が低い窒素ガス(NBPは−195.8℃)が採用される。
第2断熱空間91には、ブリージングタンク95が接続されている。ブリージングタンク95は、外気温や気圧の変動に起因する第2断熱空間91内の第2ドライガスの体積変化を吸収して第2ドライガスの圧力をほぼ大気圧に保持するためのものである。ブリージングタンク95は、鋼製のタンク本体と、タンク本体の内部を第2ドライガス収容部と大気開放室とに区画するカウンタウェイト付きのダイヤフラムバルーンとを有する一般的な構造のものであってよい。
以上に説明したように、本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bは、内殻2と、内殻2を包囲する外殻3と、内殻2の内側に設けられ、液化ガスを貯溜するメンブレン6と、メンブレン6と内殻2との間に形成された第1断熱層80と、内殻2と外殻3との間に形成された第2断熱層90とを、備える。第1断熱層80は、メンブレン6と内殻2との間の第1断熱空間81に並べられた複数の断熱ブロック40と、当該第1断熱空間81に充填された常圧の第1ドライガスとを有する。複数の断熱ブロック40の各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔43を有する多孔質体41及び当該多孔質体41を被覆するガスバリア膜42からなる。
液化ガス貯蔵タンク1Bでは、第1ドライガスが充填される第1断熱空間81に、断熱ブロック40を含む断熱アセンブリ82が設けられている。前述の第1実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Aと同様に、断熱ブロック40は極低温環境下においても内部に第1ドライガス(例えば、水素ガス)が侵入しないので、第1ドライガスの侵入による断熱性能の低下が抑制される。よって、本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bによれば、液化水素が貯蔵される貯蔵容器(本実施形態ではメンブレン6)を包囲する第1断熱層80を形成している断熱材(断熱ブロック40を含む断熱アセンブリ82)の断熱性能の低下を抑制することができる。
また、本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bにおいて、第2断熱層90は、内殻2と外殻3との間の第2断熱空間91に配置された断熱材93と、当該第2断熱空間91に充填された常圧の第2ドライガスとを有する。第2ドライガスの沸点は、第1ドライガスの沸点よりも高い。
上記構成の液化ガス貯蔵タンク1Bによれば、第2断熱空間91に第2ドライガスとして窒素ガスを充填しても、貯蔵容器であるメンブレン6内と第2断熱空間91との間に第1断熱層80が存在するため、第2ドライガス(例えば、窒素ガス)の液化や固化のおそれがない。
本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bにおいて、液化ガスが液化水素であり、第1ドライガスが水素ガス又はヘリウムガスである。
このように、液化ガス貯蔵タンク1Bで貯蔵する液化ガスの気化ガスと第1ドライガスとが、同種のガスである又は沸点が近いガスであるので、貯蔵されている液化ガスに起因する冷熱により第1ドライガスが液化したり、固化したりすることを防止できる。
本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bにおいて、液化ガスが液化水素であり、第1断熱空間81とメンブレン6内の上部とが連通されている。
これにより、貯蔵されている液化ガスの気化ガスが第1断熱空間81へ第1ドライガスとして供給されるので、別途第1ドライガスの供給手段を備える必要がない。また、第1断熱空間81の第1ドライガスの体積変化を吸収するためのブリージングタンクを省略することができるから、ブリージングタンクの製作費に係る液化ガス貯蔵タンク1Bのイニシャルコストを節減することができる。
本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bでは、複数の断熱ブロック40の目地が、柔軟性を有する目地材89で埋められている。
目地材89は低温での柔軟性を有するので、断熱ブロック40の熱による膨張又は収縮を目地材89で吸収することができる。また、複数の断熱ブロック40の目地が目地材89で埋められることによって、断熱ブロック40の継ぎ目をドライガスが流通することが阻害され、第1断熱空間81でのドライガスの対流が抑制され、その結果、第1断熱層80の断熱性能が更に向上する。ドライガスの対流抑制効果を更に向上させる観点から、目地材89がガスバリア性を有することがより望ましい。
上記構成の液化ガス貯蔵タンク1Bは、新たに建造するだけでなく、既存の液化ガス貯蔵設備を改造することによって建造することができる。以下、既存の液化ガス貯蔵設備を、本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bへ改造する方法について、図7及び図8を参照して説明する。
図7は、既存の液化ガス貯蔵設備101の構成を示す断面図である。既存の液化ガス貯蔵設備101は、第1液化ガスを貯蔵するためのものである。本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bで貯蔵される第2液化ガスの沸点は、第1液化ガスの沸点よりも低い。つまり、液化ガス貯蔵タンク1Bは、既存の液化ガス貯蔵設備101よりも、より低温の液化ガスを貯蔵することができる。例えば、第1液化ガスはLNGであり、第2液化ガスは液化水素である。
図7に示す既存の液化ガス貯蔵設備101は、内殻2と、内殻2を包囲する外殻3と、内殻2と外殻3との間に形成された第2断熱層90とを備える。液化ガス貯蔵設備101の内殻2、外殻3、及び第2断熱層90の構造は、液化ガス貯蔵タンク1Bの内殻2、外殻3、及び第2断熱層90の構造と実質的に同一であるので、説明を省略する。
上記構成の液化ガス貯蔵設備101を液化ガス貯蔵タンク1Bに改造するに際して、図8に示すように、先ず、内殻2に貯蔵されている第1液化ガスが全て抜き出され(ステップS1)、続いて、内殻2及び外殻3の一部を取り除かれて作業用開口102が形成される(ステップS2)。この作業用開口102を通じて、断熱アセンブリ82及びメンブレン6を内殻2の内部へ搬入することができる。
次に、複数の断熱アセンブリ82が、内殻2の内壁に装着される(ステップS3)。ここで、図6に示すように、内殻2の内壁にアンカーボルト15が固定され、このアンカーボルト15に断熱アセンブリ82が通され、ナット15aが締められる。このようにして内殻2の内壁に複数の断熱アセンブリ82が隙間なく並べられ、断熱アセンブリ82の目地に目地材89が埋め込まれる。なお、この目地材89は、液化ガス貯蔵タンク1Aの目地材46と同様に、柔軟性を備える。望ましくは、目地材89は、ドライガスに対するガスバリア性と断熱性とを更に備える。
続いて、内殻2の複数の断熱アセンブリ82よりも内側にメンブレン6が設置される(ステップS4)。ここで、断熱アセンブリ82に固定されたアンカーボルト16に、板状のメンブレン部材60が通され、ナット16bが締められる。このようにして、断熱アセンブリ82の内側に沿って複数のメンブレン部材60が隙間なく並べられ、メンブレン部材60どうしの間が溶接で接合されることにより、メンブレン6が形成される。
断熱アセンブリ82及びメンブレン6の設置作業と並行して、或いは、前又は後に、作業用開口102が閉じられる(ステップS5)。このようにして、メンブレン6と内殻2との間に第1断熱空間81が形成される。内殻2と外殻3との間の第2断熱空間91に断熱材93が補充されるとともに、第2断熱空間91に第2ドライガスが充填されて、第2断熱層90が復元される(ステップS6)。
メンブレン6によって形成された貯蔵容器に第2液化ガスを貯溜すると、第2液化ガスの気化ガスが連通口62を通じて第1断熱空間81へ流入して、内殻2と外殻3との間に第1ドライガスが充填される(ステップS7)。このようにして、メンブレン6と内殻2との間に第1断熱層80が形成される。
以上に説明した通り、本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bの建造方法は、内殻2と、内殻2を包囲する外殻3と、内殻2と外殻3との間に形成された断熱層90とを有する第1液化ガスの貯蔵設備101を利用して、第1液化ガスよりも沸点の低い第2液化ガスを貯蔵する液化ガス貯蔵タンク1Bを建造する方法である。この方法は、内殻2の内壁に複数の断熱ブロック40(断熱ブロック40を断熱アセンブリ82)を装着するステップ、内殻2の複数の断熱ブロック40よりも内側に第2液化ガスの貯蔵容器を形成するメンブレン6を設けるステップ、及び、メンブレン6と内殻2との間にドライガスを充填するステップ、を含む。ここで、複数の断熱ブロック40の各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔43を有する多孔質体41及び当該多孔質体41を被覆するガスバリア膜42からなる。
このように、本実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1Bの建造方法によれば、既存の液化ガス貯蔵設備101を液化ガス貯蔵タンク1Bへ改造することができる。既存の液化ガス貯蔵設備101をそのまま利用するので、液化ガス貯蔵タンク1Bの建造に係る費用や時間を削減することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明の思想を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。上記の液化ガス貯蔵タンク1A,1Bの構成は、例えば、以下のように変更することができる。
上記第1及び第2実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1A,1Bにおいて、メンブレン6、内殻2、及び外殻3は平底円筒形を呈する。但し、メンブレン6、内殻2、及び外殻3の形状はこれに限定されず、例えば、球形であってもよい。
また、上記第1及び第2実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1A,1Bは地上式であるが、地下式、又は、半地下式であってもよい。
また、上記第1及び第2実施形態に係る液化ガス貯蔵タンク1A,1Bは、液化ガスとして液化水素を貯蔵するものであるが、液化ガスはこれに限定されない。液化ガス貯蔵タンク1A,1Bで貯蔵される液化ガスは、例えば、液化ヘリウムであってもよい。
1A,1B :液化ガス貯蔵タンク
2 :内殻
3 :外殻
4,4a〜4c:断熱空間
5,5a〜5c:断熱層
6 :メンブレン
39 :粒状パーライト(断熱材)
40 :断熱ブロック
41 :多孔質体(断熱材)
42 :ガスバリア膜
43 :細孔
46 :目地材
80 :第1断熱層
81 :第1断熱空間
89 :目地材
90 :第2断熱層
91 :第2断熱空間
93 :断熱材
101 :(既存の)液化ガス貯蔵設備

Claims (10)

  1. 液化ガスを貯溜する内殻と、
    前記内殻を包囲する外殻と、
    前記内殻と前記外殻との間に形成された断熱層とを備え、
    前記断熱層は、前記内殻と前記外殻との間の断熱空間に並べられた複数の断熱ブロックと、当該断熱空間に充填された常圧のドライガスとを有し、
    前記複数の断熱ブロックの各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔を有する多孔質体及び当該多孔質体を被覆するガスバリア膜からなる、
    液化ガス貯蔵タンク。
  2. 前記液化ガスが液化水素であり、前記ドライガスが水素ガス又はヘリウムガスである、
    請求項1に記載の液化ガス貯蔵タンク。
  3. 前記液化ガスが液化水素であり、前記断熱空間と前記内殻内の上部とが連通されている、
    請求項1に記載の液化ガス貯蔵タンク。
  4. 前記複数の断熱ブロックの目地が、柔軟性を有する目地材で埋められている、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵タンク。
  5. 内殻と、
    前記内殻を包囲する外殻と、
    前記内殻の内側に設けられ、液化ガスを貯溜するメンブレンと、
    前記メンブレンと前記内殻との間に形成された第1断熱層と、
    前記内殻と前記外殻との間に形成された第2断熱層とを、備え、
    前記第1断熱層は、前記メンブレンと前記内殻との間の第1断熱空間に並べられた複数の断熱ブロックと、当該第1断熱空間に充填された常圧の第1ドライガスとを有し、
    前記複数の断熱ブロックの各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔を有する多孔質体及び当該多孔質体を被覆するガスバリア膜からなる、
    液化ガス貯蔵タンク。
  6. 前記液化ガスが液化水素であり、前記第1ドライガスが水素ガス又はヘリウムガスである、
    請求項5に記載の液化ガス貯蔵タンク。
  7. 前記液化ガスが液化水素であり、前記第1断熱空間と前記メンブレン内の上部とが連通されている、
    請求項5に記載の液化ガス貯蔵タンク。
  8. 前記第2断熱層は、前記内殻と前記外殻との間の第2断熱空間に配置された断熱材と、当該第2断熱空間に充填された常圧の第2ドライガスとを有し、
    前記第2ドライガスの沸点が前記第1ドライガスの沸点よりも高い、
    請求項5〜7のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵タンク。
  9. 前記複数の断熱ブロックの目地が、柔軟性を有する目地材で埋められている、
    請求項5〜8のいずれか一項に記載の液化ガス貯蔵タンク。
  10. 内殻と、前記内殻を包囲する外殻と、前記内殻と前記外殻との間に形成された断熱層とを有する第1液化ガスの貯蔵設備を利用して、前記第1液化ガスよりも沸点の低い第2液化ガスを貯蔵する液化ガス貯蔵タンクを建造する方法であって、
    前記内殻の内壁に複数の断熱ブロックを装着するステップ、
    前記内殻の前記複数の断熱ブロックよりも内側に前記第2液化ガスの貯蔵容器を形成するメンブレンを設けるステップ、及び、
    前記メンブレンと前記内殻との間にドライガスを充填するステップ、を含み、
    前記複数の断熱ブロックの各々は、常温においてガスを保持した多数の細孔を有する多孔質体及び当該多孔質体を被覆するガスバリア膜からなる、
    液化ガス貯蔵タンクの建造方法。
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