JPH10151604A - 木工用ボーリング錐 - Google Patents
木工用ボーリング錐Info
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- JPH10151604A JPH10151604A JP31371396A JP31371396A JPH10151604A JP H10151604 A JPH10151604 A JP H10151604A JP 31371396 A JP31371396 A JP 31371396A JP 31371396 A JP31371396 A JP 31371396A JP H10151604 A JPH10151604 A JP H10151604A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小径のボーリング錐にも適用でき、ボーリン
グ錐全体の剛性を低下することなく、また、再研磨の度
に調整する必要のない、被切削材との接触摩擦部分の少
ない丸毛引刃を有する木工用ボーリング錐を提供する。 【解決手段】 円柱状のボティ21の等分位置に２本又は
３本の切屑排出溝22が作成され、残部が同数の刃体23で
あり、同各刃体の回転側の切屑排出溝の先端部が底刃29
のすくい面24となり、各刃体の先端部に断面が略Ｖ字形
のＶ溝25,26 を形成することで、同Ｖ溝の片面25a,26a
と刃体の外周面との交線がほぼ円弧曲線の毛引切刃とな
る丸毛引刃27,28 を形成し、Ｖ溝の他面25b,26b とすく
い面との交線が底切刃となる底刃29を概ね外周より中心
まで、又は中心近くまで形成した木工用ボーリング錐D1
において、丸毛引刃の最先端位置Ｐより回転後方部分の
刃体の外周面の一部あるいは全体を刃体のほぼねじれ角
方向に削除する。
グ錐全体の剛性を低下することなく、また、再研磨の度
に調整する必要のない、被切削材との接触摩擦部分の少
ない丸毛引刃を有する木工用ボーリング錐を提供する。 【解決手段】 円柱状のボティ21の等分位置に２本又は
３本の切屑排出溝22が作成され、残部が同数の刃体23で
あり、同各刃体の回転側の切屑排出溝の先端部が底刃29
のすくい面24となり、各刃体の先端部に断面が略Ｖ字形
のＶ溝25,26 を形成することで、同Ｖ溝の片面25a,26a
と刃体の外周面との交線がほぼ円弧曲線の毛引切刃とな
る丸毛引刃27,28 を形成し、Ｖ溝の他面25b,26b とすく
い面との交線が底切刃となる底刃29を概ね外周より中心
まで、又は中心近くまで形成した木工用ボーリング錐D1
において、丸毛引刃の最先端位置Ｐより回転後方部分の
刃体の外周面の一部あるいは全体を刃体のほぼねじれ角
方向に削除する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、木質系または樹
脂系材料及びこれに類する複合材料等の穴あけに用いら
れる木工用ボーリング錐に関する。
脂系材料及びこれに類する複合材料等の穴あけに用いら
れる木工用ボーリング錐に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の木工用ボーリング錐とし
ては、例えば特願平7-305916号があり、これに開示され
た木工用ボーリング錐Ｄは、図１３及び図１４に示すよ
うに、円柱状のボディ１の等角度位置に２本または３本
の切屑排出溝２が形成され、残部が同数の刃体３であ
り、同各刃体３の回転側の切屑排出溝２の先端部が底刃
９のすくい面４となり、各刃体３の先端部に断面が略Ｖ
字形状のＶ溝５，６を形成することで、同Ｖ溝５，６の
片面５ａ，６ａと刃体３の外周面との交線がほぼ円弧曲
線の毛引切刃となる丸毛引刃７，８を形成し、Ｖ溝５，
６の他面５ｂ，６ｂとすくい面４との交線が底切刃とな
る底刃９を外周より中心まで、または、中心近くまで形
成されるとともに、軸心に沿って所定長さの案内錐１０
が形成されている。そして、この木工用ボーリング錐Ｄ
においては、図示のように丸毛引刃７，８の最先端位置
より回転後方部分の刃体３の一部あるいは全体を所定の
傾斜角で切り欠いて傾斜面１１を形成して丸毛引刃７．
８の外周面と被切削材との接触摩擦部分を減少させて熱
の発生を少なくし、被切削材の焼けを防止する技術が開
示されている。
ては、例えば特願平7-305916号があり、これに開示され
た木工用ボーリング錐Ｄは、図１３及び図１４に示すよ
うに、円柱状のボディ１の等角度位置に２本または３本
の切屑排出溝２が形成され、残部が同数の刃体３であ
り、同各刃体３の回転側の切屑排出溝２の先端部が底刃
９のすくい面４となり、各刃体３の先端部に断面が略Ｖ
字形状のＶ溝５，６を形成することで、同Ｖ溝５，６の
片面５ａ，６ａと刃体３の外周面との交線がほぼ円弧曲
線の毛引切刃となる丸毛引刃７，８を形成し、Ｖ溝５，
６の他面５ｂ，６ｂとすくい面４との交線が底切刃とな
る底刃９を外周より中心まで、または、中心近くまで形
成されるとともに、軸心に沿って所定長さの案内錐１０
が形成されている。そして、この木工用ボーリング錐Ｄ
においては、図示のように丸毛引刃７，８の最先端位置
より回転後方部分の刃体３の一部あるいは全体を所定の
傾斜角で切り欠いて傾斜面１１を形成して丸毛引刃７．
８の外周面と被切削材との接触摩擦部分を減少させて熱
の発生を少なくし、被切削材の焼けを防止する技術が開
示されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の木工用ボーリング錐Ｄの丸毛引刃７，８の最先端位
置より回転後方部分の刃体３の一部あるいは全体を所定
の傾斜角で切り欠いて傾斜面１１を形成した構成では、
錐先端部のＶ溝５，６を掘り下げるように研削すること
で再研磨するが、この再研磨の度に傾斜面１１をも研削
し調整しなければならなかった。また、この従来の木工
用ボーリング錐Ｄの構成では傾斜面１１を形成すること
で図示のように丸毛引刃７，８の寸法ａが寸法ａ´とな
ることから、丸毛引刃７，８の剛性が低下し、とくに、
小径の錐には適用できない問題があり、また、深い穴加
工では、先端付近だけ傾斜面１１を形成するだけでは接
触摩擦の効果が得られず、摩擦抵抗や発熱の問題は解決
できなかった。このため、この傾斜面１１を刃体３のね
じれ角方向に形成したとしても、再研磨時の問題および
接触摩擦の問題は解決できても、ボーリング錐Ｄ全体の
剛性を低下する問題があった。
来の木工用ボーリング錐Ｄの丸毛引刃７，８の最先端位
置より回転後方部分の刃体３の一部あるいは全体を所定
の傾斜角で切り欠いて傾斜面１１を形成した構成では、
錐先端部のＶ溝５，６を掘り下げるように研削すること
で再研磨するが、この再研磨の度に傾斜面１１をも研削
し調整しなければならなかった。また、この従来の木工
用ボーリング錐Ｄの構成では傾斜面１１を形成すること
で図示のように丸毛引刃７，８の寸法ａが寸法ａ´とな
ることから、丸毛引刃７，８の剛性が低下し、とくに、
小径の錐には適用できない問題があり、また、深い穴加
工では、先端付近だけ傾斜面１１を形成するだけでは接
触摩擦の効果が得られず、摩擦抵抗や発熱の問題は解決
できなかった。このため、この傾斜面１１を刃体３のね
じれ角方向に形成したとしても、再研磨時の問題および
接触摩擦の問題は解決できても、ボーリング錐Ｄ全体の
剛性を低下する問題があった。
【０００４】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、小径
のボーリング錐にも適用でき、ボーリング錐全体の剛性
を低下することなく、また、再研磨の度に調整する必要
のない、被切削材との接触摩擦部分の少ない丸毛引刃を
有する木工用ボーリング錐を提供することを目的とする
ものである。
のボーリング錐にも適用でき、ボーリング錐全体の剛性
を低下することなく、また、再研磨の度に調整する必要
のない、被切削材との接触摩擦部分の少ない丸毛引刃を
有する木工用ボーリング錐を提供することを目的とする
ものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術課題
を解決するため、第１の発明は、円柱状のボティに等分
位置に２本又は３本の切屑排出溝が作成され、残部が同
数の刃体であり、同各刃体の回転側の前記切屑排出溝の
先端部が底刃のすくい面となり、前記各刃体の先端部に
断面が略Ｖ字形のＶ溝を形成することで、同Ｖ溝の片面
と前記刃体の外周面との交線がほぼ円弧曲線の毛引切刃
となる丸毛引刃を形成し、前記Ｖ溝の他面と前記すくい
面との交線が底切刃となる底刃を概ね外周より中心ま
で、又は中心近くまで形成した木工用ボーリング錐にお
いて、前記丸毛引刃の最先端位置より回転後方部分の刃
体の外周面の一部あるいは全体を刃体のほぼねじれ角方
向に削除したことであり、第２の発明は、円柱状のボテ
ィに等分位置に２本又は３本の切屑排出溝が作成され、
残部が同数の刃体であり、同各刃体の回転側の前記切屑
排出溝の先端部が底刃のすくい面となり、前記各刃体の
先端部に断面が略Ｖ字形のＶ溝を形成することで、同Ｖ
溝の片面と前記刃体の外周面との交線がほぼ円弧曲線の
毛引切刃となる丸毛引刃を形成し、前記Ｖ溝の他面と前
記すくい面との交線が底切刃となる底刃を概ね外周より
中心まで、又は中心近くまで形成した木工用ボーリング
錐において、前記丸毛引刃の最先端位置より回転後方部
分の刃体の外周部の一部を、刃体の最も回転後方寄り部
分を一部残した状態で、刃体のほぼねじれ角方向に削除
したことである。
を解決するため、第１の発明は、円柱状のボティに等分
位置に２本又は３本の切屑排出溝が作成され、残部が同
数の刃体であり、同各刃体の回転側の前記切屑排出溝の
先端部が底刃のすくい面となり、前記各刃体の先端部に
断面が略Ｖ字形のＶ溝を形成することで、同Ｖ溝の片面
と前記刃体の外周面との交線がほぼ円弧曲線の毛引切刃
となる丸毛引刃を形成し、前記Ｖ溝の他面と前記すくい
面との交線が底切刃となる底刃を概ね外周より中心ま
で、又は中心近くまで形成した木工用ボーリング錐にお
いて、前記丸毛引刃の最先端位置より回転後方部分の刃
体の外周面の一部あるいは全体を刃体のほぼねじれ角方
向に削除したことであり、第２の発明は、円柱状のボテ
ィに等分位置に２本又は３本の切屑排出溝が作成され、
残部が同数の刃体であり、同各刃体の回転側の前記切屑
排出溝の先端部が底刃のすくい面となり、前記各刃体の
先端部に断面が略Ｖ字形のＶ溝を形成することで、同Ｖ
溝の片面と前記刃体の外周面との交線がほぼ円弧曲線の
毛引切刃となる丸毛引刃を形成し、前記Ｖ溝の他面と前
記すくい面との交線が底切刃となる底刃を概ね外周より
中心まで、又は中心近くまで形成した木工用ボーリング
錐において、前記丸毛引刃の最先端位置より回転後方部
分の刃体の外周部の一部を、刃体の最も回転後方寄り部
分を一部残した状態で、刃体のほぼねじれ角方向に削除
したことである。
【０００６】
【発明の効果】したがって、この削除部分である逃しラ
ンド部は刃体の外周面側のみを除去するように削除した
ので、ボーリング錐の剛性をさほど低下させることな
く、再研磨の度に調整することのない、被切削材との接
触摩擦部分の少ないボーリング錐とすることができる。
また、剛性が低下しない分、小径のボーリング錐に応用
することができる。また、刃体の最も回転後方寄り部分
を一部残して後部ランドを有する構成とすることで、被
切削材に対する接触摩擦部分がその分多くなるが、穿穴
時に、この後部ランドが穴の壁面に当接されてボーリン
グ錐の直進性が良好となる。
ンド部は刃体の外周面側のみを除去するように削除した
ので、ボーリング錐の剛性をさほど低下させることな
く、再研磨の度に調整することのない、被切削材との接
触摩擦部分の少ないボーリング錐とすることができる。
また、剛性が低下しない分、小径のボーリング錐に応用
することができる。また、刃体の最も回転後方寄り部分
を一部残して後部ランドを有する構成とすることで、被
切削材に対する接触摩擦部分がその分多くなるが、穿穴
時に、この後部ランドが穴の壁面に当接されてボーリン
グ錐の直進性が良好となる。
【０００７】
【第１実施形態】次に、本発明の第１実施形態を図面に
したがって説明すると、図１は木工用ボーリング錐Ｄ1
の正面図、図２は図１の刃先側の端面図、図３は刃体側
から見た刃先側の側面図を示すもので、この木工用ボー
リング錐Ｄ1 （以下、単にボーリング錐という）は従来
とほぼ同様に、所定の径ｄ1 を有する円柱状のボディ２
１からなり、同ボディ２１の外周部には、例えば所定の
ねじれ角（右捩じれ）で２条の切屑排出溝２２が凹設さ
れて中心部でつながる２条の刃体２３が形成され、この
刃体２３の回転側の切屑排出溝２２の先端側の面はすく
い面２４を構成している。
したがって説明すると、図１は木工用ボーリング錐Ｄ1
の正面図、図２は図１の刃先側の端面図、図３は刃体側
から見た刃先側の側面図を示すもので、この木工用ボー
リング錐Ｄ1 （以下、単にボーリング錐という）は従来
とほぼ同様に、所定の径ｄ1 を有する円柱状のボディ２
１からなり、同ボディ２１の外周部には、例えば所定の
ねじれ角（右捩じれ）で２条の切屑排出溝２２が凹設さ
れて中心部でつながる２条の刃体２３が形成され、この
刃体２３の回転側の切屑排出溝２２の先端側の面はすく
い面２４を構成している。
【０００８】また、図２に示すように各刃体２３の先端
に軸心方向に見てすくい面２４の先端の形成する刃先線
に対し外周側で所定の交角γを有し、図３に示すように
回転が進むにつれて深くなるような方向の、軸に直角な
面に対し所定の傾斜角βを有する、断面略Ｖ字形のＶ溝
２５，２６が形成されている。そして、このＶ溝２５，
２６の外周側に所定の角度で傾斜する片面２５ａ，２６
ａと外周面との交線とが略円弧形状の毛引刃となる丸毛
引刃２７，２８を形成し、この丸毛引刃２７，２８は所
定の高さｈに形成されている。なお、この高さｈは丸毛
引刃２７，２８の回転方向前端より最先端までの軸心方
向の寸法である。また、軸心方向へ所定の角度で傾斜す
る他面２５ｂ，２６ｂとすくい面２４との交線が底切刃
となる底刃２９が外周面より軸心付近まで形成され、先
端にＶ溝２５，２６が形成された各刃体２３は中心部に
おいて所定の芯厚ｔで接続されるとともに、その軸心位
置には図３に示すように丸毛引刃２７，２８の高さｈの
最先端Ｐより高さｉの尖端３１を有する案内錐３０を形
成している。この案内錐３０は軸心に沿って立設される
もので、芯厚ｔ内に略角錐形状に形成し、シンニングさ
れるもので、この案内錐３０の基部は例えば丸毛引刃２
７，２８の最先端Ｐを結ぶ線とほぼ同じ位置、あるいは
同線より若干下位となる位置の中心上に所定の高さｉで
立設されている。
に軸心方向に見てすくい面２４の先端の形成する刃先線
に対し外周側で所定の交角γを有し、図３に示すように
回転が進むにつれて深くなるような方向の、軸に直角な
面に対し所定の傾斜角βを有する、断面略Ｖ字形のＶ溝
２５，２６が形成されている。そして、このＶ溝２５，
２６の外周側に所定の角度で傾斜する片面２５ａ，２６
ａと外周面との交線とが略円弧形状の毛引刃となる丸毛
引刃２７，２８を形成し、この丸毛引刃２７，２８は所
定の高さｈに形成されている。なお、この高さｈは丸毛
引刃２７，２８の回転方向前端より最先端までの軸心方
向の寸法である。また、軸心方向へ所定の角度で傾斜す
る他面２５ｂ，２６ｂとすくい面２４との交線が底切刃
となる底刃２９が外周面より軸心付近まで形成され、先
端にＶ溝２５，２６が形成された各刃体２３は中心部に
おいて所定の芯厚ｔで接続されるとともに、その軸心位
置には図３に示すように丸毛引刃２７，２８の高さｈの
最先端Ｐより高さｉの尖端３１を有する案内錐３０を形
成している。この案内錐３０は軸心に沿って立設される
もので、芯厚ｔ内に略角錐形状に形成し、シンニングさ
れるもので、この案内錐３０の基部は例えば丸毛引刃２
７，２８の最先端Ｐを結ぶ線とほぼ同じ位置、あるいは
同線より若干下位となる位置の中心上に所定の高さｉで
立設されている。
【０００９】このように形成されたボーリング錐Ｄ1 の
刃体２３には逃しランド部３２が形成されている。この
逃しランド部３２はボーリング錐Ｄ1 の刃体２３の丸毛
引刃２７，２８の最先端位置Ｐより回転後方部分の刃体
２３の外周面の全体を刃体２３のねじれ角方向にほぼ刃
体２３の全長に渡り、例えば平面状（正しくはねじれた
帯状平面）に削除して形成したものである。したがっ
て、この逃しランド部３２は刃体２３の外周面側のみを
除去するように削除したので、ボーリング錐Ｄ1 の剛性
をさほど低下させることなく、再研磨の度に調整するこ
とのない、被切削材との接触摩擦部分の少ないボーリン
グ錐Ｄ1 とすることができる。また、剛性が低下しない
分、小径のボーリング錐に応用することができる。
刃体２３には逃しランド部３２が形成されている。この
逃しランド部３２はボーリング錐Ｄ1 の刃体２３の丸毛
引刃２７，２８の最先端位置Ｐより回転後方部分の刃体
２３の外周面の全体を刃体２３のねじれ角方向にほぼ刃
体２３の全長に渡り、例えば平面状（正しくはねじれた
帯状平面）に削除して形成したものである。したがっ
て、この逃しランド部３２は刃体２３の外周面側のみを
除去するように削除したので、ボーリング錐Ｄ1 の剛性
をさほど低下させることなく、再研磨の度に調整するこ
とのない、被切削材との接触摩擦部分の少ないボーリン
グ錐Ｄ1 とすることができる。また、剛性が低下しない
分、小径のボーリング錐に応用することができる。
【００１０】
【第２実施形態】次に、本発明の第２の実施形態を図
４、図５及び図６にしたがって説明する。なお、この第
２実施形態のボーリング錐Ｄ2 は第１実施形態のボーリ
ング錐Ｄ1の案内錐３０に代り中心錐３５を設ける構成
としたもので、その他の構成は第１実施形態と同様に設
けられているので同位の部位には同符号を付して説明は
省略する。この中心錐３５は図６に示すように丸毛引刃
２７，２８の高さｈの最先端Ｐより高さｊの尖端３６を
有し、この尖端３６の芯厚ｔ方向にはシンニング３７が
施され、尖端３６の芯厚はほぼ０としている。このよう
に形成されたボーリング錐Ｄ2 の刃体２３には逃しラン
ド部３８が形成されている。
４、図５及び図６にしたがって説明する。なお、この第
２実施形態のボーリング錐Ｄ2 は第１実施形態のボーリ
ング錐Ｄ1の案内錐３０に代り中心錐３５を設ける構成
としたもので、その他の構成は第１実施形態と同様に設
けられているので同位の部位には同符号を付して説明は
省略する。この中心錐３５は図６に示すように丸毛引刃
２７，２８の高さｈの最先端Ｐより高さｊの尖端３６を
有し、この尖端３６の芯厚ｔ方向にはシンニング３７が
施され、尖端３６の芯厚はほぼ０としている。このよう
に形成されたボーリング錐Ｄ2 の刃体２３には逃しラン
ド部３８が形成されている。
【００１１】この逃しランド部３８は丸毛引刃２７，２
８の最先端位置より回転後方部分の刃体２３の外周面の
一部を、刃体２３の最も回転後方部分を残した状態で、
刃体２３のねじれ角方向にほぼ刃体２３の全長に渡り、
例えば凹面状に削除して形成したもので、この回転後部
には刃体２３の外周面と同径でねじれ角に沿う後部ラン
ド３９が形成されている。
８の最先端位置より回転後方部分の刃体２３の外周面の
一部を、刃体２３の最も回転後方部分を残した状態で、
刃体２３のねじれ角方向にほぼ刃体２３の全長に渡り、
例えば凹面状に削除して形成したもので、この回転後部
には刃体２３の外周面と同径でねじれ角に沿う後部ラン
ド３９が形成されている。
【００１２】このように、この第２実施形態のボーリン
グ錐Ｄ2 と第１実施形態のボーリング錐Ｄ1 と比較した
場合、後部ランド３９を有することから、被切削材に対
する接触摩擦部分が多くなるが、穿穴時に、この後部ラ
ンド３９が穴の壁面に当接されてボーリング錐Ｄ2 の直
進性が良好となるとともに、第１実施形態とほぼ同様の
作用効果を奏するものである。
グ錐Ｄ2 と第１実施形態のボーリング錐Ｄ1 と比較した
場合、後部ランド３９を有することから、被切削材に対
する接触摩擦部分が多くなるが、穿穴時に、この後部ラ
ンド３９が穴の壁面に当接されてボーリング錐Ｄ2 の直
進性が良好となるとともに、第１実施形態とほぼ同様の
作用効果を奏するものである。
【００１３】
【第３実施形態】次に、本発明の第３実施形態を図７、
図８及び図９にしたがって説明する。この第３実施形態
のボーリング錐Ｄ3 は、所定の径ｄを有する高靱性のボ
ディー４１の先端側に硬質部材からなる硬質刃材４２を
ろう付けした構成のもので、この硬質刃材４２の径ｄ1
はボディー４１の径ｄより若干大径に形成されている。
このボーリング錐Ｄ3 は第１実施形態のボーリング錐Ｄ
1 と第２実施形態のボーリング錐Ｄ2 の形態を組合わせ
構成したもので、この硬質刃材４２の形状は第２実施形
態のボーリング錐Ｄ2 と同様に軸心に中心錐３５が形成
されており、また、刃体２３の丸毛引刃２７，２８の最
先端位置Ｐより回転後方部分の刃体２３の外周面の全体
を刃体２３のねじれ角方向に平面状に削除して逃しラン
ド部３２が形成され、この硬質刃材４２の切屑排出溝２
２とボディー４１の切屑排出溝２２´および硬質刃材４
２の刃体２３とボディー４１の刃体２３´はほぼ整合状
にろう付け接合されている。
図８及び図９にしたがって説明する。この第３実施形態
のボーリング錐Ｄ3 は、所定の径ｄを有する高靱性のボ
ディー４１の先端側に硬質部材からなる硬質刃材４２を
ろう付けした構成のもので、この硬質刃材４２の径ｄ1
はボディー４１の径ｄより若干大径に形成されている。
このボーリング錐Ｄ3 は第１実施形態のボーリング錐Ｄ
1 と第２実施形態のボーリング錐Ｄ2 の形態を組合わせ
構成したもので、この硬質刃材４２の形状は第２実施形
態のボーリング錐Ｄ2 と同様に軸心に中心錐３５が形成
されており、また、刃体２３の丸毛引刃２７，２８の最
先端位置Ｐより回転後方部分の刃体２３の外周面の全体
を刃体２３のねじれ角方向に平面状に削除して逃しラン
ド部３２が形成され、この硬質刃材４２の切屑排出溝２
２とボディー４１の切屑排出溝２２´および硬質刃材４
２の刃体２３とボディー４１の刃体２３´はほぼ整合状
にろう付け接合されている。
【００１４】この様に、この第３実施形態においては、
所定の径ｄのボディー４１の先端側にこの径ｄより若干
大きな径ｄ1 の硬質刃材４２を接合したことで、ボディ
ー４１は穴加工中に穴の壁面にほとんど接触することが
なく、かつ硬質刃材４２に逃しランド部３２を形成する
構成としたので、第１実施形態とほぼ同等の作用効果を
奏するものである。
所定の径ｄのボディー４１の先端側にこの径ｄより若干
大きな径ｄ1 の硬質刃材４２を接合したことで、ボディ
ー４１は穴加工中に穴の壁面にほとんど接触することが
なく、かつ硬質刃材４２に逃しランド部３２を形成する
構成としたので、第１実施形態とほぼ同等の作用効果を
奏するものである。
【００１５】
【第４実施形態】次に、本発明の第４実施形態を図１
０、図１１及び図１２にしたがって説明する。この第４
実施形態のボーリング錐Ｄ4 は、ボディー４５の長さを
短く形成したボーリング錐Ｄ4 であって、屑吐けを向上
するためシャンク部４６の位置まで切屑排出溝２２が形
成されている。そして、刃体２３の丸毛引刃２７，２８
の最先端位置Ｐより回転後方部分の刃体２３の外周面の
一部を刃体２３のねじれ角方向にほぼボディー４５の全
長に渡り平面状に削除、すなわち、丸毛引刃２７，２８
の最先端位置Ｐより所定の寸法回転後方に寄った位置Ｐ
´の刃体２３の外周面を刃体２３のねじれ角方向に削除
して逃しランド部４７を形成したものである。したがっ
て、丸毛引刃２７，２８の最先端位置Ｐより回転後方部
分の刃体２３全体を削除していないが、比較的浅い穴加
工用であるため、穴壁面に対する接触摩擦はあまり問題
にならず、第１実施形態とほぼ同等の作用効果を奏する
ものである。
０、図１１及び図１２にしたがって説明する。この第４
実施形態のボーリング錐Ｄ4 は、ボディー４５の長さを
短く形成したボーリング錐Ｄ4 であって、屑吐けを向上
するためシャンク部４６の位置まで切屑排出溝２２が形
成されている。そして、刃体２３の丸毛引刃２７，２８
の最先端位置Ｐより回転後方部分の刃体２３の外周面の
一部を刃体２３のねじれ角方向にほぼボディー４５の全
長に渡り平面状に削除、すなわち、丸毛引刃２７，２８
の最先端位置Ｐより所定の寸法回転後方に寄った位置Ｐ
´の刃体２３の外周面を刃体２３のねじれ角方向に削除
して逃しランド部４７を形成したものである。したがっ
て、丸毛引刃２７，２８の最先端位置Ｐより回転後方部
分の刃体２３全体を削除していないが、比較的浅い穴加
工用であるため、穴壁面に対する接触摩擦はあまり問題
にならず、第１実施形態とほぼ同等の作用効果を奏する
ものである。
【００１６】以上、４つの実施形態を例示したが、本発
明は刃体２３の先端部分に丸毛引刃２７，２８を有する
錐のいずれにも適応できるものである。また、少なくと
も刃体２３の外周面に、耐摩耗表面処理や低摩耗表面処
理を施してもよい。また、切刃を構成する材料として
は、高速度工具鋼、超硬合金または高硬度焼結体等のい
ずれを用いてもよい。
明は刃体２３の先端部分に丸毛引刃２７，２８を有する
錐のいずれにも適応できるものである。また、少なくと
も刃体２３の外周面に、耐摩耗表面処理や低摩耗表面処
理を施してもよい。また、切刃を構成する材料として
は、高速度工具鋼、超硬合金または高硬度焼結体等のい
ずれを用いてもよい。
【図１】第１実施形態の木工用ボーリング錐の正面図で
ある。
ある。
【図２】図１の刃先側の平面図である。
【図３】図１の刃先側の側面図である。
【図４】第２実施形態の木工用ボーリング錐の正面図で
ある。
ある。
【図５】図４の刃先側の平面図である。
【図６】図４の刃先側の側面図である。
【図７】第３実施形態の木工用ボーリング錐の正面図で
ある。
ある。
【図８】図７の刃先側の平面図である。
【図９】図７の刃先側の側面図である。
【図１０】第４実施形態の木工用ボーリング錐の正面図
である。
である。
【図１１】図１０の刃先側の平面図である。
【図１２】図１０の刃先側の側面図である。
【図１３】従来の木工用ボーリング錐の刃先側の正面図
である。
である。
【図１４】図１３の刃先側の平面図である。
２１，４１，４５ ボディー ２２，２２´ 切屑排出溝 ２３ 刃体 ２４ すくい面 ２５，２６ Ｖ溝 ２７，２８ 丸毛引刃 ２９ 底刃 ３２，３８，４７ 逃しランド部（刃体の削除部分） ３９ 後部ランド Ｄ1,Ｄ2,Ｄ3,Ｄ4 木工用ボーリング錐 Ｐ 丸毛引刃の最先端位置
Claims (2)
- 【請求項１】 円柱状のボティの等分位置に２本又は３
本の切屑排出溝が作成され、残部が同数の刃体であり、
同各刃体の回転側の前記切屑排出溝の先端部が底刃のす
くい面となり、前記各刃体の先端部に断面が略Ｖ字形の
Ｖ溝を形成することで、同Ｖ溝の片面と前記刃体の外周
面との交線がほぼ円弧曲線の毛引切刃となる丸毛引刃を
形成し、前記Ｖ溝の他面と前記すくい面との交線が底切
刃となる底刃を概ね外周より中心まで、又は中心近くま
で形成した木工用ボーリング錐において、前記丸毛引刃
の最先端位置より回転後方部分の刃体の外周面の一部あ
るいは全体を刃体のほぼねじれ角方向に削除したことを
特徴とする木工用ボーリング錐。 - 【請求項２】 円柱状のボティの等分位置に２本又は３
本の切屑排出溝が作成され、残部が同数の刃体であり、
同各刃体の回転側の前記切屑排出溝の先端部が底刃のす
くい面となり、前記各刃体の先端部に断面が略Ｖ字形の
Ｖ溝を形成することで、同Ｖ溝の片面と前記刃体の外周
面との交線がほぼ円弧曲線の毛引切刃となる丸毛引刃を
形成し、前記Ｖ溝の他面と前記すくい面との交線が底切
刃となる底刃を概ね外周より中心まで、又は中心近くま
で形成した木工用ボーリング錐において、前記丸毛引刃
の最先端位置より回転後方部分の刃体の外周部の一部
を、刃体の最も回転後方寄り部分を一部残した状態で、
刃体のほぼねじれ角方向に削除したことを特徴とする木
工用ボーリング錐。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31371396A JPH10151604A (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | 木工用ボーリング錐 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31371396A JPH10151604A (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | 木工用ボーリング錐 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10151604A true JPH10151604A (ja) | 1998-06-09 |
Family
ID=18044628
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31371396A Pending JPH10151604A (ja) | 1996-11-25 | 1996-11-25 | 木工用ボーリング錐 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10151604A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004502565A (ja) * | 2000-03-03 | 2004-01-29 | ヨハン エベルハルト ゲゼルシャフト エム．ベー．ハー． | ドリル、特にフォーストナービットまたはマルチスパー・マシンビット |
| WO2004014241A1 (en) * | 2002-08-08 | 2004-02-19 | Liam Patrick Ellis | A drill bit and method for producing a drill bit |
| WO2009141634A1 (en) * | 2008-05-23 | 2009-11-26 | Osteocare Implant System Limited | A drill bit for use in surgery |
| CN104802245A (zh) * | 2014-01-23 | 2015-07-29 | 杭州巨星工具有限公司 | 扁钻 |
| CN108639100A (zh) * | 2018-07-23 | 2018-10-12 | 深圳圣斯尔电子技术有限公司 | 顶锥及轨道电路分路测试仪 |
-
1996
- 1996-11-25 JP JP31371396A patent/JPH10151604A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004502565A (ja) * | 2000-03-03 | 2004-01-29 | ヨハン エベルハルト ゲゼルシャフト エム．ベー．ハー． | ドリル、特にフォーストナービットまたはマルチスパー・マシンビット |
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| US7892235B2 (en) | 2002-08-08 | 2011-02-22 | Surgibit Ip Holdings Pty Limited | Drill bit and method for producing a drill bit |
| US11337709B2 (en) | 2002-08-08 | 2022-05-24 | Surgibit Ip Holdings Pty Limited | Drill bit and method for producing a drill bit |
| WO2009141634A1 (en) * | 2008-05-23 | 2009-11-26 | Osteocare Implant System Limited | A drill bit for use in surgery |
| CN104802245A (zh) * | 2014-01-23 | 2015-07-29 | 杭州巨星工具有限公司 | 扁钻 |
| CN108639100A (zh) * | 2018-07-23 | 2018-10-12 | 深圳圣斯尔电子技术有限公司 | 顶锥及轨道电路分路测试仪 |
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