JPH10150330A - Dcオフセットキャンセル回路及びそれを用いた差動増幅回路 - Google Patents
Dcオフセットキャンセル回路及びそれを用いた差動増幅回路Info
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- JPH10150330A JPH10150330A JP8308556A JP30855696A JPH10150330A JP H10150330 A JPH10150330 A JP H10150330A JP 8308556 A JP8308556 A JP 8308556A JP 30855696 A JP30855696 A JP 30855696A JP H10150330 A JPH10150330 A JP H10150330A
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Abstract
をより完全とする。 【解決手段】 2個の不平衡型差動増幅器100,200 の一
方に平衡差動入力の一方を供給し、他方に平衡差動入力
の他方を供給する。差動増幅器100,200 の各差動トラン
ジスタ1と3、トランジスタ2と4の各コレクタ電流を
差動出力端子16と17に夫々供給するよう各コレクタ
を接続する。更に、トランジスタ5と6を各差動増幅器
100,200 に夫々追加し、トランジスタ5と6の各コレク
タ電流を差動出力端子17と16とに夫々供給する様に
接続する。この追加トランジスタ5,6により各定電流
源11,12の電流を夫々分流して出力端子へ振り分け
ることで、定電流源11,12の不整合による電流のば
らつきに起因する直流オフセットを小とする。
Description
ンセル回路及びそれを用いた差動増幅回路に関し、特に
ページング受信機等の携帯用通信機器において低周波信
号帯(ベースバンド帯)の増幅回路を構成する場合に用
いて好適なDCオフセットキャンセル回路及びそれを用
いた差動増幅回路に関するものである。
機)用のダイレクトコンバージョン受信機において、ベ
ースバンド周波数帯の信号を扱う回路として、リミティ
ングアンプがある。このリミティングアンプは差動増幅
器を複数段縦続接続して構成されており、各段の差動増
幅器を縦続接続する場合に、IC化に適する構成とする
ために、段間結合コンデンサをなくして直結する構成が
採用される。
段の差動増幅器の直流オフセットが問題となる。この直
流オフセットを除去する回路の例として、特開平2−3
05205号公報に示されるような直流阻止増幅器が提
案されており、その構成を図4に示している。
は、一対の差動入力信号が供給される一対の入力端子
と、入力端子14の入力信号を不平衡増幅する第1の不
平衡型差動増幅器100と、入力端子15の入力信号を
不平衡増幅する第2の不平衡型差動増幅器200と、一
対の差動出力信号を導出する一対の出力端子16,17
と、両差動増幅器100,200の間を交流結合する結
合コンデンサ13とにより構成されている。
は、エミッタが互いに共通に第1の定電流源11に接続
された第1,第2のNPNトランジスタ1,2と、トラ
ンジスタ1のコレクタと回路電源Vccとの間に接続され
た負荷抵抗7と、両トランジスタ1,2のベース間に接
続された抵抗9とが設けられている。
は、エミッタが互いに第2の定電流源12に接続された
第3,第4のNPNトランジスタ3,4と、トランジス
タ4のコレクタと回路電源Vccとの間に接続された負荷
抵抗8と、両トランジスタ3,4のベース間に接続され
た抵抗10とが設けられている。
出力端子16に接続され、トランジスタ2,4のコレク
タは出力端子17に接続されている。
ランジスタ4の各ベース電圧をVB1VB4とし、各コレク
タ電流をIC1〜IC4、定電流源11,12の各電流値を
I01,I02、負荷抵抗7,8の各電流をIC13 ,IC24
とすると、 IC13 =IC1+IC3…(1) IC24 =IC2+IC4…(2) となる。
ミッタから出た電子のうちコレクタに達するものの割合
であり、α=1)、qは電子負荷、Kはボルツマン定
数、Tは絶対温度を夫々示す。
VB4−VB3|の場合、(1)式と(2)式とは等しくな
り、出力端子16,17の直流バイアス電圧は回路のバ
イアス電圧で一義的に定まり、入力端子14,15間の
バイアスDCオフセットには影響されず、出力端子1
6,17間にDCオフセットは生じない。
と(2)式との差の絶対値で表されるので、上述の如
く、(1)式と(2)式とが等しいことから、出力オフ
セット電流は零となり、また負荷抵抗7,8の値が等し
ければ、出力オフセット電圧も零となるのである。
て、定電流源11と12との電流値I01,I02間に不整
合(I01≠I02)が生じた場合、出力端子16,17間
にDCオフセットが生じ易くなる。すなわち、入力端子
14,15間のバイアス電圧差が何等かの原因で大きく
なると、定電流源の一方が飽和領域に入って両電流値間
に不整合が生じ、相対的に差が生じることになる。
後段に接続される差動増幅器の回路利得を小に制限せざ
るを得なくなる。この回路利得を大にするとDCオフセ
ットも増幅されて後段へ伝達され更に増幅されるからで
ある。
イレクトコンバージョン受信機でのベースバンド周波数
帯信号を扱うリミティングアンプの様に、差動増幅器を
複数段縦続接続して構成する場合に、これ等多段の差動
増幅器の各段間に、直流阻止用増幅器を設ける必要があ
るが、この図4の回路では、DCオフセットが生じ易い
ために、この図4の回路を用いるのは適当でないという
問題がある。
全に除去することが可能なDCオフセットキャンセル回
路を提供することである。
続してリミティングアンプを構成する場合に、各差動増
幅器の段間に用いて好適なDCオフセットキャンセル回
路を提供することにある。
ンプに用いて好適な差動増幅回路を提供することであ
る。
差動入力信号が供給される第1及び第2の入力端子と、
一対の差動出力信号を導出する第1及び第2の出力端子
と、前記第1の入力端子にベースが接続された第1のト
ランジスタと、この第1のトランジスタとエミッタが共
通接続され前記第1の入力端子に抵抗を介してベースが
接続された第2のトランジスタと、前記第2の入力端子
にベースが接続された第4のトランジスタと、この第4
のトランジスタとエミッタが共通接続され前記第2の入
力端子に抵抗を介してベースが接続された第3のトラン
ジスタと、前記第1及び第2のトランジスタに動作電流
を供給する第1の定電流源と、前記第3及び第4のトラ
ンジスタに動作電流を供給する第2の定電流源と、前記
第2及び第3のトランジスタのベース同士を交流結合す
る交流結合素子とを含み、前記第1及び第3のトランジ
スタのコレクタ出力が前記第1の出力端子に接続され、
前記第2及び第4のトランジスタのコレクタ出力が前記
第2の出力端子に接続されたDCオフセットキャンセル
回路であって、前記第2のトランジスタとエミッタが共
通接続され前記第1の入力端子にベースが接続された第
5のトランジスタと、前記第3のトランジスタとエミッ
タが共通接続され前記第2の入力端子にベースが接続さ
れた第6のトランジスタとを含み、前記第5のトランジ
スタのコレクタ出力が前記第2の出力端子に接続され、
前記第6のトランジスタのコレクタ出力が前記第1の出
力端子に接続されていることを特徴とするDCオフセッ
トキャンセル回路が得られる。
々と回路電源との間には共に等しい値の負荷抵抗が接続
されていることを特徴とする。
キャンセル回路と、前記第1及び第2の入力端子に前記
一対の差動入力信号を供給する差動増幅器とを含むこと
を特徴とする差動増幅回路が得られる。
続してなることを特徴としており、また、前記DCオフ
セットキャンセル回路の回路利得はOdBに設定されて
いることを特徴としている。
動増幅器の各定電流源の不整合である相対精度がずれて
も、この相対精度のずれに起因する電流差を吸収するた
めのトランジスタを各不平衡型差動増幅器に追加して設
け、一方の不平衡型差動増幅器の追加トランジスタによ
り、当該一方の不平衡型差動増幅器の定電流源の電流に
応じた電流を他方の不平衡型差動増幅器の出力へ供給
し、逆に他方の不平衡型差動増幅器の追加トランジスタ
により、当該他方の不平衡型差動増幅器の定電流源の電
流に応じた電流を当該一方の不平衡型差動増幅器の出力
へ供給する様にしている。
の実施例について説明する。
4と同等部分は同一符号により示している。図1におい
て、図4と異なる部分のみにつき説明すると、第1の不
平衡型差動増幅器100においては、ベースに入力端子
14の信号が印加され、エミッタがトランジスタ1,2
のエミッタに共通接続された第5のNPNトランジスタ
5を追加している。このトランジスタ5のコレクタは出
力端子17に接続されている。
おいては、ベースに入力端子15の信号が印加され、エ
ミッタがトランジスタ3,4のエミッタに共通接続され
た第6のNPNトランジスタ6を追加している。このト
ランジスタ6のコレクタは出力端子16に接続されてい
る。
れと同一であり、その説明は省略するものとする。
レクタ電流をIC5,IC6とすると、負荷電流7,8の各
電流IC13 ,IC24 は、 IC13 =IC1+IC3+IC6…(7) IC24 =IC2+IC4+IC5…(8) となる。
との差の絶対値で表され、また、(9),(11)式か
らも明白な如く、IC1=IC5,IC4=IC6であるから、
出力オフセット電流ΔI1 は、 ΔI1 =|IC13 −IC24 |=|IC3−IC2|…(13) となる。
セット電流値を算出することにする。抵抗9,10は共
に等しく、これ等抵抗9,10による電圧降下(VB1−
VB2),(VB4−VB3)を50mV,I01=9μA,I
02=10μAとした時、IC1=IC5=3.926μA,
IC2=1.147μA,IC3=1.275μA,IC4=
IC6=4.3625μAとなる。よって、(13)式に
より、ΔI1 =0.28μAとなる。
件下において、IC1=7.852μA,IC2=1.14
7μA,IC3=1.275μA,IC4=8.725μA
となる。よって、(1),(2)式より、オフセット電
流ΔI2 は、 ΔI2 =|IC13 −IC24 |=0.745μA となる。
従来回路に比し、0.28/0.745≒0.38倍に
オフセット電流が少なくなることが判る。これは、
(9),(11)式からも判る様に、図4の回路のトラ
ンジスタ1,4に流れていた電流IC1,IC4を、追加ト
ランジスタ5,6に分流して半分の値とし、これ等各半
分の電流を互いに、他方の出力端子の電流に振り分け
て、定電流源の各電流のばらつきを分散したことによる
ものである。
路を用いて増幅回路を構成した例であり、図1と同等部
分は同一符号にて示す。図2において、初段に差動増幅
器400を設け、その差動出力をDCオフセットキャン
セル回路300の一対の差動入力端子14,15へ供給
する構成である。
端子20,21と、差動対トランジスタ23,24と、
定電流源22と、コレクタ負荷抵抗25,26とからな
る周知の構成である。
発明のDCオフセットキャンセル回路300を付加する
ことにより、差動増幅器400の出力DCオフセットの
除去がより完全となる。このDCオフセットキャンセル
回路300の利得をOdbとして、直流阻止増幅器として
動作させることにより、図2の増幅器全体の利得は、前
段の差動増幅器400の利得G1 のみとなり、交流信号
成分のみを次段の回路へ伝達することができる。
基本セルとして複数段縦続接続(図3の例では4段)す
ることにより、DCオフセットが除去された、所望の利
得(4×G1 )を有する増幅回路が構成できる。全体の
回路利得は、図2の差動増幅器400の利得G1 のみで
決定できるので、利得設定,調整が容易となるものであ
る。
ジャーのダイレクトコンバージョン受信機におけるベー
スバンド周波数帯の信号を扱うリミティングアンプとし
て用いることができるが、このリミティングアンプで
は、各段の増幅回路の出力振幅を両波整流して取出し、
これ等を加算して積分することにより、入力レベル対直
流出力電圧の特性を得る回路が付加されている。
3,34及び抵抗35により、差動増幅器の出力の両波
整流を行い、全段の整流出力をPNPトランジスタ3
6,37によるカレントミラー回路により加算し、抵抗
38,コンデンサ39により積分して直流電圧としてい
る。
の携帯用通信機器に用いられるので、電源としては電池
であり、Vcc(正電源電圧)は1Vの低電圧である。こ
の様な1Vの低電圧電源にて動作させるために、図1の
本発明のDCオフセットキャンセル回路が、図4の従来
のそれに比しより適していることを以下に述べる。
なる。尚、I0 はI01=I02の値であり、VT はKT/
qである。
m2は、 gm2≒I0 /4VT …(15) で表され、差動増幅器の1/2の値となる。
るには、例えば、抵抗7,8がRL=30kΩ,I01=
I02=5μA,Vcc=1.0Vとすると、 Gv =gm1×RL ={5μA/(6×25mV)}×30kΩ=1(0dB) となって、コレクタ負荷抵抗7,8がRL =30kΩで
実現できることになる。
相互コンダクタンスgm2の値が、(15)式の如く、図
1の回路のそれよりも大であるので、コレクタ負荷抵抗
7,8の値(RL )を30kΩよりも小とする必要があ
る。そうすると、電源電圧Vcc=1.0Vの時の出力バ
イアス電圧(出力端子16,17でのDC電圧)が、よ
り1.0Vに近付いて高くなり(出力電圧はRL ×IC1
3 ,RL ×IC24 であるから)、それだけ回路のダイナ
ミックレンジが取れないことになる。
オフセットキャンセルがより正確となり、またより低い
相互コンダクタンスが得られるので、利得を0dBに維持
して低電源電圧に適した回路が得られるという効果があ
る。
す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 一対の差動入力信号が供給される第1及
び第2の入力端子と、一対の差動出力信号を導出する第
1及び第2の出力端子と、前記第1の入力端子にベース
が接続された第1のトランジスタと、この第1のトラン
ジスタとエミッタが共通接続され前記第1の入力端子に
抵抗を介してベースが接続された第2のトランジスタ
と、前記第2の入力端子にベースが接続された第4のト
ランジスタと、この第4のトランジスタとエミッタが共
通接続され前記第2の入力端子に抵抗を介してベースが
接続された第3のトランジスタと、前記第1及び第2の
トランジスタに動作電流を供給する第1の定電流源と、
前記第3及び第4のトランジスタに動作電流を供給する
第2の定電流源と、前記第2及び第3のトランジスタの
ベース同士を交流結合する交流結合素子とを含み、前記
第1及び第3のトランジスタのコレクタ出力が前記第1
の出力端子に接続され、前記第2及び第4のトランジス
タのコレクタ出力が前記第2の出力端子に接続されたD
Cオフセットキャンセル回路であって、 前記第2のトランジスタとエミッタが共通接続され前記
第1の入力端子にベースが接続された第5のトランジス
タと、 前記第3のトランジスタとエミッタが共通接続され前記
第2の入力端子にベースが接続された第6のトランジス
タとを含み、 前記第5のトランジスタのコレクタ出力が前記第2の出
力端子に接続され、前記第6のトランジスタのコレクタ
出力が前記第1の出力端子に接続されていることを特徴
とするDCオフセットキャンセル回路。 - 【請求項2】 前記第1及び第2の出力端子の各々と回
路電源との間には共に等しい値の負荷抵抗が接続されて
いることを特徴とする請求項1記載のDCオフセットキ
ャンセル回路。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のDCオフセット
キャンセル回路と、前記第1及び第2の入力端子に前記
一対の差動入力信号を供給する差動増幅器とを含むこと
を特徴とする差動増幅回路。 - 【請求項4】 請求項3記載の差動増幅回路を複数段縦
続接続してなることを特徴とする差動増幅回路。 - 【請求項5】 前記DCオフセットキャンセル回路の回
路利得はOdBに設定されていることを特徴とする請求
項3または4記載の差動増幅回路。
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