JPH10149117A - 画像表示用インク組成物、画像表示媒体及び画像表示方法 - Google Patents

画像表示用インク組成物、画像表示媒体及び画像表示方法

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JPH10149117A
JPH10149117A JP8311033A JP31103396A JPH10149117A JP H10149117 A JPH10149117 A JP H10149117A JP 8311033 A JP8311033 A JP 8311033A JP 31103396 A JP31103396 A JP 31103396A JP H10149117 A JPH10149117 A JP H10149117A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隠蔽用白色粒子の表示用着色粒子への付着を
防ぐことにより、隠蔽用白色粒子と表示用着色粒子とを
より完全に分離することによってコントラストの高い鮮
明な画像を得られる可逆表示可能な画像表示用インク組
成物の提供。 【解決手段】 樹脂中に白色顔料を分散してなる隠蔽用
白色粒子と、表示用着色粒子と、溶媒とを含むことを特
徴とする画像表示用インク組成物である。白色顔料のメ
ディアン径が大きくとも0.4μmであり、隠蔽用白色
粒子中における白色顔料の割合が体積分率で15〜35
%であり、隠蔽用白色粒子のメディアン径が小さくとも
1.5μmである態様が好ましい。また、表示用着色粒
子が磁性粒子を含む態様が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆表示可能な表
示媒体に用いる画像表示用インク組成物、該画像表示用
インク組成物を用いた画像表示媒体、及び該画像表示媒
体を用いた画像表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可逆表示可能な画像表示媒体の一
つとして、画像表示媒体内に画像表示粒子を分散させた
画像表示用インク組成物を封入し、画像表示粒子を移動
させて表示や消去を行うものが知られている。画像表示
用インク組成物の着色剤に磁性粒子を用い、磁性粒子に
磁界を作用させて磁気泳動によって表示を行なう画像表
示媒体(A)が、特公昭51−10959号公報に記載
されている。この画像表示用インク組成物は、磁性粒子
とこれと色相の異なる隠蔽粒子が溶媒中に分散されてお
り、これが封入されている画像表示媒体に表示面側から
磁界を作用させることによって、磁性粒子を表示面側に
移動させ画像表示し、裏面側から磁界を作用させて磁性
粒子を裏面側に移動させて画像を消去させようとするも
のである。
【0003】また、粒子の磁気泳動による表示媒体の高
画質化や表示の維持性の改善を目的として、特公昭57
−27463号公報に塑性流動性を示す画像表示用イン
ク組成物を用いる技術、及び特開平2−193185号
公報に磁性粒子の粒子サイズや磁化を制御する技術が記
載されている。画像表示用インク組成物に、磁性粒子を
用いずに磁気泳動によって表示を行なう方法として、特
開昭51−93827号公報には磁性流体の小液滴を作
りながらこれを泳動させ表示に用いる画像表示媒体
(B)が報告されている。さらに特開昭60−2013
78号公報には磁性流体と非磁性流体を封入した画像表
示装置が、特開平4−58285号公報には磁性流体を
乳濁分散した分散液を画像表示に使う方法が記載されて
いる。
【0004】特開昭60−122986号公報には、磁
性流体と溶解しないような溶媒は用いずに、磁性流体と
隠蔽粒子のみで形成される画像表示用インク組成物を用
いた画像表示媒体(C)が記載されている。この画像表
示媒体の表示方法は、磁性流体を基板上においたときこ
れに基板の裏側から磁界を作用させるとその部分に磁性
流体が引き寄せられて針状に盛り上がることを利用して
画像表示する技術が記載されている。
【0005】しかしながら、画像表示用インク組成物
(A)では、画像表示粒子と隠蔽粒子とが溶媒中に均一
に分散されているため、これに磁界を作用させると、磁
性粒子以外の隠蔽粒子も泳動している磁性粒子と一緒に
移動し、混色を招くという欠点を有していた。このため
この画像表示用インク組成物を用いた画像表示媒体で
は、はっきりとした画像表示を行なうことができなかっ
た。さらに隠蔽粒子に回りを囲まれてしまうなどの理由
で泳動しない磁性粒子が存在すると完全な画像の消去が
行なえずバックグラウンドが黒ずんでしまうことがあっ
た。
【0006】また、画像表示用インク組成物(B)で
は、これを画像表示媒体に用いると、磁性流体の小液滴
の内部に存在する磁性体の粒子径が小さいため、画像表
示用磁性流体の小液滴が透明性を帯び、画像表示媒体の
表示部分の着色力が低く、コントラストが低くなるとい
う問題があった。また、小液滴状磁性流体が表示面側に
集まって表示を形成すると、磁性粒子を泳動させること
によって表示を行なう画像表示媒体(A)と同様に、表
示部分の表示用小液滴と一緒に隠蔽粒子が移動してしま
うため鮮明な画像が得られないという問題があった。
【0007】さらに、画像表示用インク組成物(C)で
は、これを画像表示媒体に用いると、隠蔽粒子が溶媒中
に分散していないため、粒子が移動するとき粒子間の摩
擦力が生じ、粒子がスムーズに移動しにくくなり、画像
表示に支障をきたすという問題があった。また、磁性流
体表面への分散粒子の吸着が生じるため表示が行なえな
いという問題があった。また、この表示方法は、広い面
を塗りつぶしたような画像を表示しようとすると、表示
の裏面から複数の磁力線を組み合せた磁界を作用させる
必要があり、均一に印字することが難しいことから、表
示できる画像に制限があった。さらに、磁性流体表面に
隠蔽粒子が吸着した場合、吸着した隠蔽粒子が移動しな
いため高画質の画像を形成することができなかった。
【0008】一方、隠蔽用粒子として酸化チタンを用い
る場合、隠蔽性を高める為、その平均粒径は一般に0.
2〜0.3μm程度であるが、この平均粒径では隠蔽用
粒子が表示用着色粒子に付着してしまい画像のコントラ
ストが下がってしまう問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、隠蔽用白色粒子の表示用着
色粒子への付着を防ぐことにより、隠蔽用白色粒子と表
示用着色粒子とをより完全に分離することによってコン
トラストの高い鮮明な画像を得られる可逆表示可能な画
像表示用インク組成物、該画像表示用インク組成物を用
いた画像表示媒体、及び該画像表示媒体を用いた画像表
示方法を提供し、同時に隠蔽用白色粒子の隠蔽性も満足
させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 (1) 樹脂中に白色顔料を分散してなる隠蔽用白色粒
子と、表示用着色粒子と、溶媒とを含むことを特徴とす
る画像表示用インク組成物である。 (2) 白色顔料のメディアン径が大きくとも0.4μ
mであり、隠蔽用白色粒子中における白色顔料の割合が
体積分率で15〜35%であり、隠蔽用白色粒子のメデ
ィアン径が小さくとも1.5μmである前記(1)に記
載の画像表示用インク組成物である。 (3) 表示用着色粒子が磁性粒子を含む前記(1)又
は(2)に記載の画像表示用インク組成物である。 (4) 透明な2枚の板状部材間に、前記(1)から
(3)のいずれかに記載の画像表示用インク組成物を封
入してなることを特徴とする画像表示媒体である。 (5) 透明な2枚の板状部材間に前記(3)に記載の
画像表示用インク組成物を封入してなる画像表示媒体
に、磁気を作用させることにより、隠蔽用白色粒子及び
表示用着色粒子のいずれか一方を移動させて画像表示又
は画像消去を行うことを特徴とする画像表示方法であ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の画像表示用インク組成物
は、隠蔽用白色粒子と表示用着色粒子と溶媒とを含む。 (隠蔽用白色粒子)前記隠蔽用白色粒子は、樹脂中に白
色顔料を分散してなる粒子である。前記樹脂としては、
極性又は非極性の樹脂が挙げられる。前記非極性の樹脂
としては、主鎖及び鎖側に極性基を有しない高分子化合
物が一般に用いられる。例えば、ポリエチレン、ポロプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、スチレンーブタジエ
ン共重合体、スチレンーブチルメタクリレート共重合体
及びこれらの共重合体及びこれらの混合物などが用いら
れるが、これらの樹脂に限定されるものではなく、非極
性の溶媒として選択した溶媒中で微粒子の状態で分散状
態となる樹脂が用いられる。前記極性の樹脂としては、
主鎖及び鎖側に極性基を有する高分子化合物が一般に用
いられる。例えば、ポリエステル化合物や、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ
アクリルアミド、及びこれらの共重合体及びこれらと非
極性の樹脂との共重合体及びその混合物などが用いられ
るが、これらの樹脂に限定されるものではなく、極性の
溶媒として選択した溶媒中で微粒子の状態で分散状態と
なる樹脂が用いられる。
【0012】前記白色顔料としては、例えば、酸化チタ
ン、硫化亜鉛、酸化亜鉛、チタン酸鉛、酸化ジルコニウ
ム、鉛白、リトポン等の白色顔料微粒子を挙げることが
できるが、好ましくは、酸化チタンが用いられる。前記
白色顔料を前記樹脂中に分散させて隠蔽用白色粒子を作
成する方法としては、前記白色顔料と前記樹脂とを混練
後、粉砕する方法、あるいは、前記白色顔料を分散した
モノマーを、乳化重合、懸濁重合、分散重合等の方法に
より重合する方法や、前記樹脂をラテックス状にした
後、前記白色顔料を添加し凝集させる方法等が用いられ
る。
【0013】前記隠蔽用白色粒子中の白色顔料(特に酸
化チタン)のメディアン径としては、大きくも0.4μ
m(0.4μm以下)が好ましく、0.1〜0.4μm
がより好ましい。前記メディアン径が0.4μm以上で
あると、隠蔽力は著しく低下し、隠蔽用白色粒子として
は適さない。前記白色顔料の隠蔽性は、前記白色顔料の
メディアン径に依存するとともに、粒子間距離にも依存
することが知られている。本発明の隠蔽用白色粒子は、
隠蔽性に優れたメディアン径の白色顔料を隠蔽性に優れ
た粒子間距離を保った状態で樹脂中に分散させた構造の
粒子である。前記隠蔽用白色粒子中の白色顔料(特に酸
化チタン)の割合としは、体積分率で15〜35%であ
ることが好ましい。前記割合が15%未満であっても、
35%を越えても、隠蔽力は著しく低下し、隠蔽用白色
粒子としては適さない。
【0014】以上のようにして作成された隠蔽用白色粒
子のメディアン径としては、小さくとも1.5μm
(1.5μm以上)が好ましく、小さくとも3.0μm
(3.0μm以上)がより好ましい。前記隠蔽用白色粒
子のメディアン径が1.5μm未満では隠蔽用白色粒子
と表示用着色粒子とが混合してしまい、画像表示媒体中
で使用した場合にコントラストの低下を招き高画質の画
像が得られない。
【0015】(表示用着色粒子)前記表示用着色粒子と
しては、磁性粉単独、あるいは数種の磁性粉の混合物、
さらには、磁性紛と樹脂を含む混合物を用いることがで
きる。例えば、マグネタイト、鉄、コバルト、ニッケル
等の強磁性を示す金属、もしくはこれらを含む合金、ま
たは化合物の微粒子が用いられる。
【0016】前記磁性紛と樹脂を含む混合物を用いる場
合には、該樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポロ
プロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、スチレンーブタ
ジエン共重合体、スチレンーブチルメタクリレート共重
合体及びこれらの共重合体及びこれらの混合物などの非
極性の樹脂や、ポリエステル化合物や、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアク
リルアミド、及びこれらの共重合体及びこれらと非極性
の樹脂との共重合体及びその混合物などの極性の樹脂用
いられるが、これらの樹脂に限定されるものではない。
表示用着色粒子の付着力を軽減し、密度が大きくなり過
ぎないために、表示用着色粒子としては、磁性紛と樹脂
を含む混合物が好ましく用いられる。
【0017】(溶媒)前記溶媒としては、疎水性溶媒を
用いる場合には、炭化水素系化合物やハロゲン化合物な
どが挙げられる。例えば、直鎖型、分岐型のヘキサン、
ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、テト
ラデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、オクタコサン
等の飽和炭化水素、直鎖型、分岐型のジヘキシルエーテ
ル、ジオクチルエーテル等のモノエーテル、エクソン社
製アイソパーH,M,L等のパラフィン系溶剤、クレハ
化学工業社製KMC113、日本石油化学社製SAS−
LH、SAS−296等のアルキルナフタレン溶剤、直
鎖、分岐型のパーフルオロヘプタン、パーフルオロオク
タン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン等の
パーフルオロ化合物や飽和炭化水素のフッ化物、フッ化
物のモノエーテル等が挙げられるが、これらの溶媒に限
定されるものではない。
【0018】前記溶媒としては、親水性溶媒を用いるこ
ともできる。この場合、水、アルコール類、エーテル類
等の構造中に水酸基、複数のエーテル結合等の極性基を
有するものが挙げられる。例えば、水、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール等のモノアルコール類、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール等のポリエチレングリコール類、トリメチレン
グルコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキ
サンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、
デカンジオール等のジオール類、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル等のエーテル化合物、グリセ
リン等が挙げられるが、これらの溶媒に限定されるもの
ではない。これらの溶媒は、常温液体に限定されるもの
ではなく常温以上で加熱を行うことによって液化する化
合物も用いることができる。
【0019】本発明の画像表示媒体は、透明な2枚の板
状部材間に、上述の本発明の画像表示用インク組成物を
封入してなる。前記板状部材としては、特に制限はな
く、例えば、ガラス板乃至シート、アクリル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂等のプラスチック製板乃至シートなど
が挙げられる。前記板状部材は、その全面が透明である
必要はなく、少なくとも画像表示媒体としたときにその
表示面となる部分が透明であればよい。前記板状部材の
大きさ、形状、厚み等は、目的に応じて適宜決定すれば
よい。
【0020】2枚の前記板状部材の間に、前記本発明の
画像表示用インク組成物を封入するには、例えば、2枚
の前記板状部材の間に、まずスペーサーを配置し、これ
を前記板状部材に固着させ、該スペーサーと2枚の前記
板状部材との間のスペースに前記本発明の画像表示用イ
ンク組成物を注入し、前記本発明の画像表示用インク組
成物を密閉するようにしてスペーサーを前記板状部材に
固着させることによって行うことができる。
【0021】本発明の画像表示媒体の一例としては、例
えば、図1に示す画像表示媒体が挙げられる。この画像
表示媒体においては、透明な2枚のガラス板6の間に、
スぺーサー粒子4が配置され、これは接着剤5により前
記透明な2枚のガラス板6に固着されている。このスぺ
ーサー粒子4と透明な2枚のガラス板6とにより囲まれ
る空間に、画像表示用インク組成物3が封入されてい
る。前記画像表示用インク組成物3は、表示用着色粒子
1と、隠蔽用白色粒子2と、溶媒とを含んでいる。
【0022】本発明の画像表示方法は、透明な2枚の板
状部材間に前記画像表示用インク組成物を封入してなる
画像表示媒体に、磁気を作用させることにより、隠蔽用
白色粒子及び表示用着色粒子のいずれか一方を移動させ
て画像表示又は画像消去を行う。
【0023】前記磁気を作用させるには、具体的には以
下のようにして行うことができる。画像表示媒体におけ
る表示面側から表示したい部分のみに磁場を印加し、磁
性粒子単独又は磁性粒子を含む表示用着色粒子が、表示
面側に引き寄せられることにより、画像表示を行うこと
ができる。一方、表示面の裏側から全体に磁場を印加す
ることにより、画像消去を行うことができる。磁場を印
加することによる印字には、永久磁石、又は電磁磁石か
らなる磁気ペンを用いることができる。また、磁気ヘッ
ドにより媒体へ直接印字する方法、、磁気ヘッドにより
記録ドラムに印字した後記録ドラムと媒体を接触させる
方法も用いることができる。これらの磁石は、例えば、
図1における画像印字用磁石8や図2における画像消去
用磁石7のようにして配置される。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら制限されるものではない。
【0025】(実施例1)スチレン70重量部、n−ブ
チルメタクリレート30重量部、水100重量部、ドデ
シルベンゼンスルフォン酸ソーダ1.5重量部を周速3
m/secで撹拌し、窒素気流下で加熱昇温し、70℃
になったところで過硫酸カリウム1重量部を加え、その
まま70℃で17時間乳化重合を行い、エマルジョン
(I)を得た。生成したエマルジョンの固形分は、50
%、メディアン径は0.1μmであった。
【0026】酸化チタン(テイカ(株)製、JR80
0、メディアン径0.27μm)6重量部、水50重量
部、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド
0.2重量部をホモジナイザーを用い周速40m/se
cで撹拌し、酸化チタンを分散させた後、エマルジョン
(I)10重量部を加え、50℃で30分間、周速3m
/secで撹拌したところ、凝集し、メディアン径が
4.0μmの凝集体を得た。これにドデシルベンゼンス
ルフォン酸ソーダ0.3重量部を加え、凝集を停止させ
た後、90℃に加熱し、周速0.2m/secで撹拌
し、凝集体を単独の粒子とした。得られた粒子をデカン
テーション法にて水洗し、界面活性剤を洗い流した後、
凍結乾燥し、隠蔽用白色粒子(II−1)を得た。得られ
た隠蔽用白色粒子のメディアン径は4.0μmであっ
た。得られた隠蔽用白色粒子の断面を走査型電子顕微鏡
で観察したところ、粒子中の酸化チタンは一次粒子の状
態で分散しており、そのメディアン径は0.3μmであ
った。また隠蔽用白色粒子中の酸化チタンの割合は、2
4(vol%)であった。
【0027】マグネタイト(戸田工業株式会社製BL−
220)40重量部、スチレン/ブタジエン共重合体
(90/10)60重量部を溶融・混練し、微粉砕し、
分級して表示用着色粒子(III)を得た。得られた表示用
着色粒子のメディアン径は6.5μmであった。隠蔽用
白色粒子(II−1)3g、表示用着色粒子(III)3g、
パラフィン系溶剤(エクソン社製アイソパーM)14g
を、10分間、撹拌混合して画像表示用インク組成物を
作製した。
【0028】なお、作製した粒子のメディアン径は、粒
度分布測定装置(株式会社堀場製作所製LA−700)
で測定し、隠蔽用白色粒子中の酸化チタンのメディアン
径は、電子顕微鏡写真を画像解析装置(株式会社ニレコ
製ルーゼックスIII )で測定した。また、白色粒子中の
酸化チタンの含有率(体積%)は、白色粒子の密度を測
定し、酸化チタンと樹脂との密度より計算で求めた。
【0029】(実施例2)酸化チタンを、水とオクタデ
シルトリメチルアンモニウムクロライド中に周速15m
/secで撹拌し、分散させたこと以外は全く実施例1
と同様にして画像表示用インク組成物を作製した。な
お、得られた隠蔽用白色粒子のメディアン径は4.2μ
m、隠蔽用白色粒子中の酸化チタンのメディアン径は
0.6μmであった。
【0030】(実施例3)酸化チタン(テイカ(株)製
JR602、メディアン径0.27μm)70重量部、
スチレン/n−ブチルメタクリレート共重合体(70/
30)30重量部を溶融・混練し、微粉砕し、分級して
隠蔽用白色粒子(II−2)を得た。得られた隠蔽用白色
粒子のメディアン径は5.2μmであった。得られた隠
蔽用白色粒子中の酸化チタンは、一次粒子の状態で分散
しており、そのメディアン径は0.3μm、隠蔽用白色
粒子中の酸化チタンの割合は、38(vol%)であっ
た。隠蔽用白色粒子(II−2)3g、表示用着色粒子
(III)3g、パラフィン系溶剤(エクソン社製アイソパ
ーM)14gを、10分間、撹拌混合して画像表示用イ
ンク組成物を作製した。
【0031】(実施例4)酸化チタン(テイカ(株)
製、JR800)35重量部、スチレン/n−ブチルメ
タクリレート共重合体(70/30)65重量部を用い
た以外は全く実施例3と同様にして画像表示用インク組
成物を作製した。なお、得られた隠蔽用白色粒子のメデ
ィアン径は6.3μmであり、白色粒子中の酸化チタン
の割合は、12(vol%)であった。
【0032】(実施例5)酸化チタン(テイカ(株)
製、JR602)55重量部、スチレン/n−ブチルメ
タクリレート共重合体(70/30)45重量部、酢酸
エチル400重量部を混合後、サンドミルで酸化チタン
を分散させて白色液(IV)を得た。白色液(IV)30重
量部、水100重量部、ドデシルベンゼンスルフォン酸
ソーダ0.5重量部をホモジナイザーを用い、周速20
m/secで撹拌し、油滴を生成した後、加熱して酢酸
エチルを除去し、隠蔽用白色粒子とした。得られた粒子
をデカンテーション法にて水洗し、界面活性剤を洗い流
した後、凍結乾燥し隠蔽用白色粒子(II−3)を得た。
得られた隠蔽用白色粒子のメディアン径は1.8μmで
あった。得られた隠蔽用白色粒子中の酸化チタンは一次
粒子の状態で分散しており、そのメディアン径は0.3
μm、隠蔽用白色粒子中の酸化チタンの割合は、24
(vol%)であった。隠蔽用白色粒子(II−3)3
g、表示用着色粒子(III)3g、パラフィン系溶剤(エ
クソン社製アイソパーM)14gを10分間、撹拌混合
して画像表示用インクを作製した。
【0033】(比較例1)酸化チタン(テイカ(株)
製、JR602)3g、表示用着色粒子(III)3g、パ
ラフィン系溶剤(エクソン社製アイソパーM)14g
を,ガラスビーズを入れたペイントシェーカーで30分
間,撹拌して画像表示用インク組成物を作製した。
【0034】<インク組成物の評価>得られた画像表示
用インク組成物を、一辺の長さが25mm、厚さ1mm
の表面をフッ素処理した2枚のガラス板の間に、スペー
サー粒子として直径0.1mmのガラスビーズを入れて
エポキシ系接着剤でスペーサー粒子とガラス板の周辺を
固めたガラスセル中に封入し、評価用セルサンプルとし
た。これに表示面側から磁界を加えて印字し、これと反
対側から磁界を加えて消去することを繰り返し、画像部
及び非画像部の光学反射濃度を表示面側のガラス面上か
らX−Rite社製光学反射濃度測定器 404Aを用
いて評価した。隠蔽用白色インクの構成及び評価結果を
表1及び表2に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】十分なコントラストを得るには、画像部の
光学反射濃度は1.1以上であることが必要であり、
1.3以上あることが望ましい。さらに、非画像部の光
学反射濃度は0.3以下であることが必要であり、0.
2以下であることが望ましい。表2の結果から、実施例
1から5と、比較例1との比較より、本発明の画像表示
用インク組成物は、「隠蔽用白色粒子が樹脂中に白色顔
料を分散させた構造を有する」ために高い隠蔽性を有
し、表示用着色(黒色)粒子と混合しにくいために高い
コントラストを有し、長時間使用後も高いコントラスト
を維持できたことが明らかである。実施例1と実施例5
との比較より、高いコントラストを有するためには、
「隠蔽用白色粒子のメディアン径が1.5μm以上であ
る」ことがさらに望ましいことが明らかである。実施例
1と実施例2から4との比較より、非画像部が十分な白
さを有するには、「隠蔽用白色粒子中の白色顔料のメデ
ィアン径が0.4μm以下であり、隠蔽用白色粒子中の
白色顔料の割合が体積分率で15〜35%である」こと
がさらに望ましいことが明らかである。
【0038】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決することができる。また、本発明によると、画
像表示媒体に好適に使用できる高品質の画像表示用イン
ク組成物を提供することができる。この画像表示用イン
ク組成物を画像表示媒体中で使用すると、表示用着色粒
子中に隠蔽用白色粒子が混入することを効果的に防止で
き、その結果コントラストの高い高画質の画像を提供す
ることができる画像表示媒体及び画像表示方法を提供す
ることができる。さらに、本発明の画像表示媒体におい
ては、隠蔽用白色粒子はメディアン径が大きいにもかか
わらず、内部に分散された白色顔料は微細な粒子のまま
で分散されており、極めて高い隠蔽力を有している。こ
の結果、画像表示媒体の厚みを厚くすることなく非画像
部の白さを確保でき、コントラストの高い高画質の画像
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示媒体を用いた本発明の画像表
示方法の実施において、画像表示を行っている状態を説
明するための概略説明図である。
【図2】本発明の画像表示媒体を用いた本発明の画像表
示方法の実施において、画像消去を行っている状態を説
明するための概略説明図である。
【符号の説明】
1 表示用着色粒子 2 隠蔽用白色粒子 3 画像表示用インク組成物 4 スぺーサー粒子 5 接着剤 6 ガラス板 7 画像消去用磁石 8 画像印字用磁石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂中に白色顔料を分散してなる隠蔽用
    白色粒子と、表示用着色粒子と、溶媒とを含むことを特
    徴とする画像表示用インク組成物。
  2. 【請求項2】 白色顔料のメディアン径が大きくとも
    0.4μmであり、隠蔽用白色粒子中における白色顔料
    の割合が体積分率で15〜35%であり、隠蔽用白色粒
    子のメディアン径が小さくとも1.5μmである請求項
    1に記載の画像表示用インク組成物。
  3. 【請求項3】 表示用着色粒子が磁性粒子を含む請求項
    1又は2に記載の画像表示用インク組成物。
  4. 【請求項4】 透明な2枚の板状部材間に、請求項1か
    ら3のいずれかに記載の画像表示用インク組成物を封入
    してなることを特徴とする画像表示媒体。
  5. 【請求項5】 透明な2枚の板状部材間に請求項3に記
    載の画像表示用インク組成物を封入してなる画像表示媒
    体に、磁気を作用させることにより、隠蔽用白色粒子及
    び表示用着色粒子のいずれか一方を移動させて画像表示
    又は画像消去を行うことを特徴とする画像表示方法。
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