JPH10147867A - 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を有する表面被覆超硬合金製切削工具 - Google Patents
硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を有する表面被覆超硬合金製切削工具Info
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- JPH10147867A JPH10147867A JP30771796A JP30771796A JPH10147867A JP H10147867 A JPH10147867 A JP H10147867A JP 30771796 A JP30771796 A JP 30771796A JP 30771796 A JP30771796 A JP 30771796A JP H10147867 A JPH10147867 A JP H10147867A
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- Japan
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- cutting
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を有する表面
被覆超硬合金製切削工具を提供する。 【解決手段】 表面被覆超硬合金製切削工具が、結合相
形成成分としてＣｏ：５〜２０重量％を含有し、かつ切
刃のすくい面と逃げ面の交わる切刃稜線部に、レーザー
照射加熱または電子ビーム照射加熱による表面脱Ｃｏ層
を形成してなるＷＣ基超硬合金基体の表面に、ＴｉＣ
層、ＴｉＮ層、ＴｉＣＮ層、ＴｉＣＯ層、ＴｉＮＯ層、
およびＴｉＣＮＯ層からなるＴｉ化合物層のうちの１種
または２種以上と、Ａｌ2 Ｏ3 層で構成した硬質被覆層
を２〜２０μｍの平均層厚で化学蒸着および／または物
理蒸着してなる。
被覆超硬合金製切削工具を提供する。 【解決手段】 表面被覆超硬合金製切削工具が、結合相
形成成分としてＣｏ：５〜２０重量％を含有し、かつ切
刃のすくい面と逃げ面の交わる切刃稜線部に、レーザー
照射加熱または電子ビーム照射加熱による表面脱Ｃｏ層
を形成してなるＷＣ基超硬合金基体の表面に、ＴｉＣ
層、ＴｉＮ層、ＴｉＣＮ層、ＴｉＣＯ層、ＴｉＮＯ層、
およびＴｉＣＮＯ層からなるＴｉ化合物層のうちの１種
または２種以上と、Ａｌ2 Ｏ3 層で構成した硬質被覆層
を２〜２０μｍの平均層厚で化学蒸着および／または物
理蒸着してなる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、硬質被覆層がす
ぐれた耐磨耗性を有し、したがって例えば鋼や鋳鉄の高
速切削にも長期に亘ってすぐれた切削性能を発揮する表
面被覆超硬合金製切削工具（以下、被覆超硬工具と云
う）に関するものである。
ぐれた耐磨耗性を有し、したがって例えば鋼や鋳鉄の高
速切削にも長期に亘ってすぐれた切削性能を発揮する表
面被覆超硬合金製切削工具（以下、被覆超硬工具と云
う）に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、一般に、結合相形成成分として５
〜２０重量％のＣｏを含有する炭化タングステン基超硬
合金基体（以下、超硬基体という）の表面に、Ｔｉの炭
化物（以下、ＴｉＣで示す）層、窒化物（以下、同じく
ＴｉＮで示す）層、炭窒化物（以下、ＴｉＣＮで示す）
層、炭酸化物（以下、ＴｉＣＯで示す）層、窒酸化物
（以下、ＴｉＮＯで示す）層、および炭窒酸化物（以
下、ＴｉＣＮＯで示す）層からなるＴｉ化合物層のうち
の１種または２種以上と、酸化アルミニウム（以下、Ａ
ｌ2 Ｏ3 で示す）層とで構成された硬質被覆層を２〜２
０μｍの平均層厚で化学蒸着および／または物理蒸着し
てなる被覆超硬工具が広く知られており、またこの被覆
超硬工具が鋼や鋳鉄などの連続切削や断続切削に用いら
れていることも知られている。
〜２０重量％のＣｏを含有する炭化タングステン基超硬
合金基体（以下、超硬基体という）の表面に、Ｔｉの炭
化物（以下、ＴｉＣで示す）層、窒化物（以下、同じく
ＴｉＮで示す）層、炭窒化物（以下、ＴｉＣＮで示す）
層、炭酸化物（以下、ＴｉＣＯで示す）層、窒酸化物
（以下、ＴｉＮＯで示す）層、および炭窒酸化物（以
下、ＴｉＣＮＯで示す）層からなるＴｉ化合物層のうち
の１種または２種以上と、酸化アルミニウム（以下、Ａ
ｌ2 Ｏ3 で示す）層とで構成された硬質被覆層を２〜２
０μｍの平均層厚で化学蒸着および／または物理蒸着し
てなる被覆超硬工具が広く知られており、またこの被覆
超硬工具が鋼や鋳鉄などの連続切削や断続切削に用いら
れていることも知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の切削装置
の高性能化はめざましく、かつ省力化に対する要求も強
く、これに伴い、切削加工は高速化の傾向にあるが、上
記の従来被覆超硬工具においては、硬質被覆層形成時に
超硬基体のＣｏ成分が前記硬質被覆層に拡散するのが避
けられず、これが原因で硬質被覆層の耐摩耗性が低下
し、このため例えば鋼や鋳鉄の高速切削に用いた場合に
摩耗進行が速く、比較的短時間で使用寿命に至るのが現
状である。
の高性能化はめざましく、かつ省力化に対する要求も強
く、これに伴い、切削加工は高速化の傾向にあるが、上
記の従来被覆超硬工具においては、硬質被覆層形成時に
超硬基体のＣｏ成分が前記硬質被覆層に拡散するのが避
けられず、これが原因で硬質被覆層の耐摩耗性が低下
し、このため例えば鋼や鋳鉄の高速切削に用いた場合に
摩耗進行が速く、比較的短時間で使用寿命に至るのが現
状である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記の従来被覆超硬工具の硬質
被覆層に着目し、これの耐摩耗性向上を図るべく研究を
行った結果、硬質被覆層形成に先だって、超硬基体にお
ける切刃のすくい面と逃げ面の交わる切刃稜線部（以
下、単に切刃稜線部と云う）を、レーザー照射加熱また
は電子ビーム照射加熱すると、この部分に表面脱Ｃｏ層
が形成されるようになり、この切刃稜線部に表面脱Ｃｏ
層が形成された超硬基体の表面に化学蒸着法および／ま
たは物理蒸着法を用いて硬質被覆層を形成すると、硬質
被覆層形成時に、すくい面と逃げ面部分の硬質被覆層に
は超硬基体の結合相形成成分であるＣｏが拡散して、耐
摩耗性は低下（反面、耐チッピング性は向上）するが、
切刃の摩耗に最も影響のある切刃稜線部の硬質被覆層に
は前記表面脱Ｃｏ層によってＣｏの拡散が抑制されるこ
とから、硬質被覆層自体のもつすぐれた耐摩耗性が保持
され、したがって、この結果の被覆超硬工具は、特に切
刃稜線部が一段とすぐれた耐摩耗性を有するようになる
ことから、通常の条件での切削は勿論のこと、連続切削
および断続切削を高速条件で行っても長期に亘ってすぐ
れた切削性能を発揮するようになるという研究結果を得
たのである。
上述のような観点から、上記の従来被覆超硬工具の硬質
被覆層に着目し、これの耐摩耗性向上を図るべく研究を
行った結果、硬質被覆層形成に先だって、超硬基体にお
ける切刃のすくい面と逃げ面の交わる切刃稜線部（以
下、単に切刃稜線部と云う）を、レーザー照射加熱また
は電子ビーム照射加熱すると、この部分に表面脱Ｃｏ層
が形成されるようになり、この切刃稜線部に表面脱Ｃｏ
層が形成された超硬基体の表面に化学蒸着法および／ま
たは物理蒸着法を用いて硬質被覆層を形成すると、硬質
被覆層形成時に、すくい面と逃げ面部分の硬質被覆層に
は超硬基体の結合相形成成分であるＣｏが拡散して、耐
摩耗性は低下（反面、耐チッピング性は向上）するが、
切刃の摩耗に最も影響のある切刃稜線部の硬質被覆層に
は前記表面脱Ｃｏ層によってＣｏの拡散が抑制されるこ
とから、硬質被覆層自体のもつすぐれた耐摩耗性が保持
され、したがって、この結果の被覆超硬工具は、特に切
刃稜線部が一段とすぐれた耐摩耗性を有するようになる
ことから、通常の条件での切削は勿論のこと、連続切削
および断続切削を高速条件で行っても長期に亘ってすぐ
れた切削性能を発揮するようになるという研究結果を得
たのである。
【０００５】この発明は、上記の研究結果に基づいてな
されたものであって、結合相形成成分としてＣｏ：５〜
２０重量％を含有し、かつ切刃稜線部に、レーザー照射
加熱または電子ビーム照射加熱による表面脱Ｃｏ層を形
成してなる超硬基体の表面にＴｉＣ層、ＴｉＮ層、Ｔｉ
ＣＮ層、ＴｉＣＯ層、ＴｉＮＯ層、およびＴｉＣＮＯ層
からなるＴｉ化合物層のうちの１種または２種以上と、
Ａｌ2 Ｏ3 層とで構成された硬質被覆層を２〜２０μｍ
の平均層厚で形成してなる、硬質被覆層がすぐれた耐摩
耗性を有する被覆超硬工具に特徴を有するものである。
されたものであって、結合相形成成分としてＣｏ：５〜
２０重量％を含有し、かつ切刃稜線部に、レーザー照射
加熱または電子ビーム照射加熱による表面脱Ｃｏ層を形
成してなる超硬基体の表面にＴｉＣ層、ＴｉＮ層、Ｔｉ
ＣＮ層、ＴｉＣＯ層、ＴｉＮＯ層、およびＴｉＣＮＯ層
からなるＴｉ化合物層のうちの１種または２種以上と、
Ａｌ2 Ｏ3 層とで構成された硬質被覆層を２〜２０μｍ
の平均層厚で形成してなる、硬質被覆層がすぐれた耐摩
耗性を有する被覆超硬工具に特徴を有するものである。
【０００６】なお、この発明の被覆超硬工具において、
硬質被覆層の平均層厚を２〜２０μｍとしたのは、その
層厚が２μｍ未満では所望のすぐれた耐摩耗性を確保す
ることができず、一方その層厚が２０μｍを越えると、
耐欠損性が低下するようになるという理由からである。
また、レーザー照射加熱または電子ビーム照射加熱によ
る切刃稜線部の表面脱Ｃｏ層は、これらの加熱手段によ
って切刃稜線部を１３００〜１６００℃、望ましくは１
４００〜１５００℃に加熱することによって形成される
ものである。さらに、超硬基体のＣｏ含有量を５〜２０
重量％としたのは、その含有量が５重量％未満では、焼
結性が低下して、所望の強度を確保することができず、
一方その含有量が２０重量％を越えると耐摩耗性が急激
に低下するようになるという理由によるものであり、望
ましくは６〜１２重量％の含有がよい。
硬質被覆層の平均層厚を２〜２０μｍとしたのは、その
層厚が２μｍ未満では所望のすぐれた耐摩耗性を確保す
ることができず、一方その層厚が２０μｍを越えると、
耐欠損性が低下するようになるという理由からである。
また、レーザー照射加熱または電子ビーム照射加熱によ
る切刃稜線部の表面脱Ｃｏ層は、これらの加熱手段によ
って切刃稜線部を１３００〜１６００℃、望ましくは１
４００〜１５００℃に加熱することによって形成される
ものである。さらに、超硬基体のＣｏ含有量を５〜２０
重量％としたのは、その含有量が５重量％未満では、焼
結性が低下して、所望の強度を確保することができず、
一方その含有量が２０重量％を越えると耐摩耗性が急激
に低下するようになるという理由によるものであり、望
ましくは６〜１２重量％の含有がよい。
【０００７】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の被覆超硬工具
を実施例により具体的に説明する。原料粉末として、平
均粒径：１．５μｍの細粒ＷＣ粉末、同３μｍの中粒Ｗ
Ｃ粉末、同１．２μｍの（Ｔｉ，Ｗ）ＣＮ（重量比で、
以下同じ、ＴｉＣ／ＴｉＮ／ＷＣ＝２４／２０／５６）
粉末、同１．３μｍの（Ｔａ，Ｎｂ）Ｃ（ＴａＣ／Ｎｂ
Ｃ＝９０／１０）粉末、同１μｍのＣｒ粉末、および同
１．２μｍのＣｏ粉末を用意し、これら原料粉末を表１
に示される配合組成に配合し、ボールミルで７２時間湿
式混合し、乾燥した後、ＩＳＯ・ＣＮＭＧ１２０４０８
に定める形状の圧粉体Ａ、Ｂ、同ＳＮＧＮ１２０４０８
に定める形状の圧粉体Ｃ〜Ｅにプレス成形し、この圧粉
体を同じく表１に示される条件で真空焼結することによ
り超硬基体Ａ〜Ｅをそれぞれ製造した。なお、表１に
は、上記超硬基体Ａ〜Ｅの内部硬さ（ロックウエル硬さ
Ａスケール）をそれぞれ示した。
を実施例により具体的に説明する。原料粉末として、平
均粒径：１．５μｍの細粒ＷＣ粉末、同３μｍの中粒Ｗ
Ｃ粉末、同１．２μｍの（Ｔｉ，Ｗ）ＣＮ（重量比で、
以下同じ、ＴｉＣ／ＴｉＮ／ＷＣ＝２４／２０／５６）
粉末、同１．３μｍの（Ｔａ，Ｎｂ）Ｃ（ＴａＣ／Ｎｂ
Ｃ＝９０／１０）粉末、同１μｍのＣｒ粉末、および同
１．２μｍのＣｏ粉末を用意し、これら原料粉末を表１
に示される配合組成に配合し、ボールミルで７２時間湿
式混合し、乾燥した後、ＩＳＯ・ＣＮＭＧ１２０４０８
に定める形状の圧粉体Ａ、Ｂ、同ＳＮＧＮ１２０４０８
に定める形状の圧粉体Ｃ〜Ｅにプレス成形し、この圧粉
体を同じく表１に示される条件で真空焼結することによ
り超硬基体Ａ〜Ｅをそれぞれ製造した。なお、表１に
は、上記超硬基体Ａ〜Ｅの内部硬さ（ロックウエル硬さ
Ａスケール）をそれぞれ示した。
【０００８】ついで、これらの超硬基体Ａ〜Ｅをそれぞ
れ所定の形状に仕上げ加工し、さらにホーニングを施し
た状態で、表４に示される通りそれぞれの切刃稜線部
に、以下の条件、すなわち、 種別：ＣＯ2 レーザー、 出力：３０Ｗ、 送り速度：０．１２ｍ／ｍｉｎ、 スポット径：０．５ｍｍ、 照射態様：すくい面および逃げ面の延長線上に配置した
２本の銃による照射、の条件でのレーザー照射加熱、ま
たは、 加速電圧：４０ｋＶ、 電流：１００ｍＡ、 照射時間：２ｓｅｃ、 照射態様：切刃稜線に沿うビームパターンをすくい面側
および逃げ面側の２方向から高速偏向で照射、 の条件での電子ビーム照射加熱を行い、切刃稜線部に表
面脱Ｃｏ層を形成し、これに通常の化学蒸着装置を用
い、表２に示される条件にて、表３に示される組成およ
び平均層厚のＴｉ化合物層およびＡｌ2 Ｏ3 層を形成す
ることにより本発明被覆超硬工具１〜１２をそれぞれ製
造した。また、比較の目的で、表面脱Ｃｏ層形成のため
の切刃稜線部へのレーザー照射加熱および電子ビーム照
射加熱を行わない以外は同一の条件で従来被覆超硬工具
１〜１２をそれぞれ製造した。この結果得られた本発明
被覆超硬工具１〜１２のそれぞれの表面部断面を電子プ
ローブ微小部分析装置（ＥＰＭＡ）により観察したとこ
ろ、すくい面と逃げ面の硬質被覆層には超硬基体の結合
相形成成分であるＣｏの拡散が見られたが、切刃稜線部
の硬質被覆層にはＣｏ成分の拡散は見られなかった。一
方従来被覆超硬工具１〜１２においては、硬質被覆層全
体に亘ってＣｏ成分の拡散が見られた。
れ所定の形状に仕上げ加工し、さらにホーニングを施し
た状態で、表４に示される通りそれぞれの切刃稜線部
に、以下の条件、すなわち、 種別：ＣＯ2 レーザー、 出力：３０Ｗ、 送り速度：０．１２ｍ／ｍｉｎ、 スポット径：０．５ｍｍ、 照射態様：すくい面および逃げ面の延長線上に配置した
２本の銃による照射、の条件でのレーザー照射加熱、ま
たは、 加速電圧：４０ｋＶ、 電流：１００ｍＡ、 照射時間：２ｓｅｃ、 照射態様：切刃稜線に沿うビームパターンをすくい面側
および逃げ面側の２方向から高速偏向で照射、 の条件での電子ビーム照射加熱を行い、切刃稜線部に表
面脱Ｃｏ層を形成し、これに通常の化学蒸着装置を用
い、表２に示される条件にて、表３に示される組成およ
び平均層厚のＴｉ化合物層およびＡｌ2 Ｏ3 層を形成す
ることにより本発明被覆超硬工具１〜１２をそれぞれ製
造した。また、比較の目的で、表面脱Ｃｏ層形成のため
の切刃稜線部へのレーザー照射加熱および電子ビーム照
射加熱を行わない以外は同一の条件で従来被覆超硬工具
１〜１２をそれぞれ製造した。この結果得られた本発明
被覆超硬工具１〜１２のそれぞれの表面部断面を電子プ
ローブ微小部分析装置（ＥＰＭＡ）により観察したとこ
ろ、すくい面と逃げ面の硬質被覆層には超硬基体の結合
相形成成分であるＣｏの拡散が見られたが、切刃稜線部
の硬質被覆層にはＣｏ成分の拡散は見られなかった。一
方従来被覆超硬工具１〜１２においては、硬質被覆層全
体に亘ってＣｏ成分の拡散が見られた。
【０００９】つぎに、上記本発明被覆超硬工具１〜５お
よび従来被覆超硬工具１〜５については、 被削材：Ｓ４５Ｃ（硬さ：ＨB ２２０）の丸棒、 切削速度：４００ｍ／ｍｉｎ．、 切込み：１．５ｍｍ、 送り：０．４ｍｍ／ｒｅｖ、 の条件（表４では条件１と云う）での炭素鋼の乾式高速
高送り連続切削試験、また、上記本発明被覆超硬工具６
〜１２および従来被覆超硬工具６〜１２については、 被削材：ＳＣＭ４４０（硬さ：ＨB ２２０）の角材、 切削速度：３５０ｍ／ｍｉｎ．、 切込み：２．５ｍｍ．、 送り：０．３５ｍｍ／刃、 の条件（同じく表４では条件２と云う）での合金鋼の乾
式高速高送りフライス切削試験、並びに、 被削材：ＦＣ３００（硬さ：ＨB １８０）の角材、 切削速度：４００ｍ／ｍｉｎ．、 切込み：２．５ｍｍ．、 送り：０．４ｍｍ／刃、 の条件（同じく条件３と云う）での鋳鉄の湿式高速高送
りフライス切削試験を行い、いずれの切削試験でも切刃
の逃げ面摩耗幅が０．３ｍｍに至るまでの切削時間を測
定した。これらの測定結果を表４に示した。
よび従来被覆超硬工具１〜５については、 被削材：Ｓ４５Ｃ（硬さ：ＨB ２２０）の丸棒、 切削速度：４００ｍ／ｍｉｎ．、 切込み：１．５ｍｍ、 送り：０．４ｍｍ／ｒｅｖ、 の条件（表４では条件１と云う）での炭素鋼の乾式高速
高送り連続切削試験、また、上記本発明被覆超硬工具６
〜１２および従来被覆超硬工具６〜１２については、 被削材：ＳＣＭ４４０（硬さ：ＨB ２２０）の角材、 切削速度：３５０ｍ／ｍｉｎ．、 切込み：２．５ｍｍ．、 送り：０．３５ｍｍ／刃、 の条件（同じく表４では条件２と云う）での合金鋼の乾
式高速高送りフライス切削試験、並びに、 被削材：ＦＣ３００（硬さ：ＨB １８０）の角材、 切削速度：４００ｍ／ｍｉｎ．、 切込み：２．５ｍｍ．、 送り：０．４ｍｍ／刃、 の条件（同じく条件３と云う）での鋳鉄の湿式高速高送
りフライス切削試験を行い、いずれの切削試験でも切刃
の逃げ面摩耗幅が０．３ｍｍに至るまでの切削時間を測
定した。これらの測定結果を表４に示した。
【００１０】
【表１】
【００１１】
【表２】
【００１２】
【表３】
【００１３】
【表４】
【００１４】
【発明の効果】表４に示される結果から、硬質被覆層の
切刃稜線部に超硬基体の結合相形成成分であるＣｏの拡
散がない本発明被覆超硬工具１〜１２は、硬質被覆層全
体にＣｏの拡散が見られる従来被覆超硬工具１〜１２に
比して、苛酷な切削条件となる鋳鉄および鋼の高速高送
り切削ですぐれた耐摩耗性を示し、長期に亘ってすぐれ
た切削性能を発揮することが明らかである。上述のよう
に、この発明の被覆超硬工具は、これを構成する硬質被
覆層がすぐれた耐摩耗性を示すので、鋼や鋳鉄などの通
常の条件での連続切削や断続切削は勿論のこと、高速切
削などの苛酷な条件での切削に用いた場合にも、長期に
亘ってすぐれた切削性能を発揮するものであり、したが
って切削装置の高性能化に十分に対応でき、かつ省力化
にも寄与するものである。
切刃稜線部に超硬基体の結合相形成成分であるＣｏの拡
散がない本発明被覆超硬工具１〜１２は、硬質被覆層全
体にＣｏの拡散が見られる従来被覆超硬工具１〜１２に
比して、苛酷な切削条件となる鋳鉄および鋼の高速高送
り切削ですぐれた耐摩耗性を示し、長期に亘ってすぐれ
た切削性能を発揮することが明らかである。上述のよう
に、この発明の被覆超硬工具は、これを構成する硬質被
覆層がすぐれた耐摩耗性を示すので、鋼や鋳鉄などの通
常の条件での連続切削や断続切削は勿論のこと、高速切
削などの苛酷な条件での切削に用いた場合にも、長期に
亘ってすぐれた切削性能を発揮するものであり、したが
って切削装置の高性能化に十分に対応でき、かつ省力化
にも寄与するものである。
Claims (1)
- 【請求項１】 結合相形成成分としてＣｏ：５〜２０重
量％を含有し、かつ切刃のすくい面と逃げ面の交わる切
刃稜線部に、レーザー照射加熱または電子ビーム照射加
熱による表面脱Ｃｏ層を形成してなる炭化タングステン
基超硬合金基体の表面に、Ｔｉの炭化物層、窒化物層、
炭窒化物層、炭酸化物層、窒酸化物層、および炭窒酸化
物層からなるＴｉ化合物層のうちの１種または２種以上
と、酸化アルミニウム層とで構成された硬質被覆層を２
〜２０μｍの平均層厚で化学蒸着および／または物理蒸
着してなる、硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を有する表
面被覆超硬合金製切削工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30771796A JPH10147867A (ja) | 1996-11-19 | 1996-11-19 | 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を有する表面被覆超硬合金製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30771796A JPH10147867A (ja) | 1996-11-19 | 1996-11-19 | 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を有する表面被覆超硬合金製切削工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10147867A true JPH10147867A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=17972406
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30771796A Pending JPH10147867A (ja) | 1996-11-19 | 1996-11-19 | 硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を有する表面被覆超硬合金製切削工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10147867A (ja) |
-
1996
- 1996-11-19 JP JP30771796A patent/JPH10147867A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021119 |