JPH10147526A - 組織の上皮乃至は内皮の再形成を加速する方法 - Google Patents

組織の上皮乃至は内皮の再形成を加速する方法

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JPH10147526A
JPH10147526A JP30182696A JP30182696A JPH10147526A JP H10147526 A JPH10147526 A JP H10147526A JP 30182696 A JP30182696 A JP 30182696A JP 30182696 A JP30182696 A JP 30182696A JP H10147526 A JPH10147526 A JP H10147526A
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dhea
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JP30182696A
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Barbara A Araneo
エー. アラネオ,バーバラ
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University of Utah
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組織の上皮乃至は内皮の再形成を強化乃至は
加速する方法を提供することが課題である。 【解決手段】 適切な上皮再形成の実施例は、a)外科
手術創傷に続く皮膚の上皮再形成、b)機械的損傷や焼
灼性作用物質や火傷が原因で起こる表皮剥脱での上皮再
形成、c)白内障手術後或いは角膜移植後の角膜上皮再
形成、d)感染症や非病理学的病因や薬剤治療後の粘膜
上皮(呼吸腔、胃腸腔、尿生殖器腔、乳房腔、口腔、眼
細胞、肝臓、腎臓)の粘膜上皮再形成、e)移植後の皮
膚の上皮再形成、f)急性細管壊死後の腎細管の上皮再
形成、即ち血管形成術、又はフィブリン凝塊の細胞溶
解、或いは冠状動脈中の血栓の細胞溶解又は機械的崩
壊、に続く血管中での内皮再形成(又は内皮の生長)を
包含する上皮及び内皮の再形成速度は、DHEA誘導体
の投与によって強化乃至は加速される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組織の上皮再形成
の強化乃至は加速法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の背景を明らかにし、特殊ケース
での診療に関する詳細を追加提供するため、便宣的にこ
こで使用する出版物その他の資料を表3の文献目録中に
グループ分けして記載しておいて、以下の記述の中でそ
の参照番号を使って引用し、それによって本明細書の中
に編入するものとする。
【0003】表皮中に損傷が起こった後は、真皮の環境
への直接的近接を遅滞なしに遮断することが生存にとっ
て決定的なものとなる。この出来事において身体は、創
傷閉鎖に一時的に関係を持つ2段階の対応を実行する。
即ち、一時的障壁の再構築をする血液凝塊形成による数
分以内の上皮再形成過程と、血液凝塊の下でその下に横
たわる真皮の上にある残留上皮の運動による、事件から
数時間乃至数日以内の上皮再形成過程とである。血液凝
塊形成を含むその管壁、血小板、及び凝固蛋白への依存
性を有する第1段階が、最近は再吟味の対象になってい
る(1)。
【0004】全上皮細胞の特徴としては自由表面を覆う
性癖がある。露出表面を覆うために、上皮細胞は、(1)
運動して(2)その創傷領域を覆って生長しなければなら
ないのは明らかである。この両過程は創傷することによ
って刺激されるけれども、初期創傷閉鎖に対してより重
要な過程は、細胞分裂からは独立している細胞移動であ
る(2−6)。事実、実験条件の下での細胞分裂の遮断は、
上皮細胞の運動速度或いは創傷閉鎖速度に何の影響も及
ぼしていない(7−9)。移動細胞は、損傷周辺の残存上皮
から現れ、或いはよりしばしば残留毛髪又は創傷基底部
の汗組織から現れる。大きな深い皮膚損傷においては、
創傷領域を覆う上皮が創傷周辺から現れる。しかしなが
ら、小さな表面近くに位置する皮膚創傷においては、大
部分の上皮は、残留毛包脂腺組織或いは外分泌組織から
現れる(5,10,11)。しかしながら、最近の観察は、或る
状況下では間葉細胞が変態して再生上皮の一部となり得
ること(12)を示唆しているのが、その現象は恐らくは大
部分の損傷閉鎖において小さな役割を演じているに過ぎ
ないであろう。
【0005】上皮再形成は、基礎膜領域を無傷で残して
いる表面近くに位置する創傷の上で最も速やかに発生す
る。例えば、損傷の床が無傷の基底膜緻密層からなって
いる、(吸引が透明板内での表皮の真皮からの分離要因
となる)吸引疱疹の修復においては、上皮細胞の短い舌
が速かに(即ち12乃至24時間以内に)残留上皮組織から
生長し出して来る(13)。大部分の創傷基底は、24乃至72
時間で上皮の薄層で覆われ、4日でケラチノサイトで覆
われる。
【0006】全ての組織において、創傷基底は、基底細
胞、即ち創傷発生に応答して移動を開始する下層と結合
した細胞である。これらの周縁細胞は、創傷方向に平ら
に伸び出し、下層を覆って細胞質突起を出す(15,16)。
細胞運動の準備段階で、上皮細胞は、その細胞間結合及
び下層結合をゆるめる。上皮細胞は半接着斑連結を有
し、そのトノフイラメントは細胞周縁から撤退し、基礎
膜領域は輪郭のはっきりしないものになる(13,17−1
9)。加えて、先導端縁細胞は活発な食細胞になり、組織
断片及び赤血球を片付ける。この上皮細胞の食細胞特性
は、実験室において、表皮細胞に拾い上げられるフルオ
レセイン被覆のビーズ又はトロトラスト粒子を使って例
証され得る(16,17,20)。この特性は、創傷液の中のフィ
ブロネクチンにより強化される(21)。
【0007】1日又は2日以内に、移動前線背後の上皮
細胞は、増殖を開始して創傷を覆う細胞の新しい母集団
を発生させる(6,13)。1度上皮の形成が完成して創傷領
域が覆われると、上皮細胞はその通常の基本型に復帰
し、その細胞間接触及び基礎膜との接触を取り戻す。
【0008】上皮再形成は、上皮細胞のシートとしての
運動により、どのような創傷の上にもカーペットの巻き
戻し或いは軍隊の密集団のようにして現れる。上皮細胞
が共有する強固な細胞間の凝集力を考えると、これらの
細胞が、単一細胞としてではなく、それに代って小さな
群又はシートとして創傷上を移動するとしても驚くには
当らない。上皮細胞シートを直接観察すると、運動する
シートの周縁にある細胞が活発に運動するように見える
一方、周縁細胞背後(或いは重層内では上)の細胞は受
動的に周縁細胞沿いに引きづられていた(22,23)。周縁
細胞の基質への結合が乱れると、張力の下に移動するシ
ートは撤退するであろう。創傷閉鎖の滑動モデルとして
言及されるシート運動のこのモードは、組織培養におけ
る上皮細胞に対しても(22)、上皮の胎芽運動に対しても
(24)、両生類の創傷閉鎖に対しても(23)、角膜の創傷閉
鎖に対しても(25)、直接的に証明された。
【0009】真皮の厚みと不透明性との故に、哺乳類の
皮膚の創傷閉鎖研究は遙かに困難である。更に、哺乳類
表皮の移動上皮シートは、多重層になっていて、かくし
て滑動モデルの説明組織よりも複雑なものになる。哺乳
類の表皮修復に対して、ウインタ(26)は“かえる飛び”
モデル乃至は表皮シート運動を提唱した。このモデル
は、最前線で次々に上及び後の細胞に取って換わられる
ためだけに移動前線の細胞が基質に粘着することを示唆
する、超微細構造の形態学データから間接的に推論され
た。それからは相次いで辺縁下の細胞がかえる飛びの要
領で新しく粘着した基底細胞の上を匍匐するものと考え
られる。細胞標識の研究がこのモデルを援護するように
して提唱されたが、無傷の表皮の基底上の細胞の中に見
つかるケラチン抗原(K10,K1)が、その研究の中で
は移動先端の基底細胞の中に発見された。人はこれらの
結果を細胞運動のせいにするかも知れないが、これらの
変化は、又、通常は基底層中細胞には発見されないケラ
チンを絞り出すように損傷後の分化パターンを切り換え
るケラチノサイトの能力(28)によって説明し得る。この
データは間接的ではあるけれども、哺乳類の表皮創傷閉
鎖のかえる飛びモデルは、多くの支持者を有している
(6、13、27−30)。問題点は未だ解決されていないが、滑
動モデルの単一上皮運動に対し、多重層上皮がより複雑
なパターンの発現をなし得るとの主張は、最近では妥当
である。哺乳類の創傷閉鎖の中では、(滑動及びかえる
飛び)機構の一方又は両者は、冒された上皮の状態及び
特性に基づいて機能し得る(31)。
【0010】上皮及び内皮再形成の割合を強化或いは加
速し、それによって上述のような組織の上皮及び内皮再
形成を手助けする化合物の鑑定が望まれる。
【0011】DHEA(デヒドロエピアンドロステロ
ン)は、内因性アンドロゲン ステロイドで、アンドロ
ゲンとエストロゲンの両者の生合成において第1次の前
駆体として作用し(32)、無数の生物活性を有することが
示されている。DHEAは、肥満、糖尿病、発癌、自己
免疫性、神経性健忘症において軽減作用を果たすこと(3
3−36)、及びネズミのT細胞のIL−2生成上でGCS
の否定的効果(37)のあることが報告されている。アラネ
オ他(38)は、火傷したネズミへの損傷後1時間以内のD
HEA投与が、正常のT細胞誘導リンフォカイン生成能
力、細胞免疫反応の発生、及び誘発感染への抵抗力を含
む正常免疫反応能を維持する結果を生んだことを示し
た。エイチ他(39、40)は、それぞれ、血小板凝集速度低
減目的のDHEAの使用及びトロンボキサン生成の軽減
目的のDHEA又はDHEA硫酸エステル(DHEA−
S)の使用を記述している。
【0012】ネスラー他(41)は、DHEAは、患者体内
で、体内脂肪質量を減らし、筋肉質量を増加し、HDL
コレステロール レベルに影響を与えることなくLDL
コレステロールのレベルを下げ、漿液のアポリポ蛋白B
のレベルを下げて、インスリンに対する組織感度への影
響不波及を可能にしたことを示している。ケント(42)
は、DHEAが肥満、老化、真性糖尿病、及び心臓病の
予防をする“奇跡の薬”であることを報告している。D
HEAは、長年に亘って薬物治療用に広く処方された。
しかしながら、食品薬局は最近その使用を制限した。D
HEAは、細胞内スルファターゼ及びスルホトランスフ
ァーゼの作用を介してその硫酸エステルDHEA−Sと
容易に相互交換が可能になっている。
【0013】デインズ他(43)は、或るDHEA誘導体の
投与が進行性組織壊死、再潅流損傷、殺菌転座及び成人
呼吸困難症候群の軽減乃至は予防に有益なことを示して
いる。デインズ他(44)は、DHEAS及びその他のDH
EA誘導体の投与も又、これらの用法に適していること
を示している。最後に、アラネロ他(45)は、DHEA誘
導体が肺動脈高血圧症の緩和乃至は予防に有益であるこ
とを示している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】DHEA誘導体に対し
て無数の生物活性が報告されているにも拘らず、DHE
A誘導体が上皮再形成の上に如何なる影響を及ぼすのか
報告されたことがない。
【0015】本発明の目的は、組織の上皮乃至は内皮の
再形成を強化乃至は加速する方法を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の基礎は、DHE
A誘導体が上皮乃び内皮の再形成を大いに加速し得るこ
との発見にある。本発明が特に適合する上皮再形成の実
施例は、(a)外科手術創傷に続く皮膚の上皮再形成、(b)
機械的損傷や焼灼性作用物質や火傷が原因で起こる表皮
剥脱での上皮再形成、(c)白内障手術後或いは角膜移植
後の角膜上皮再形成、(d)感染症や非病理学的病因や薬
剤治療後の粘膜上皮(呼吸腔、胃腸腔、尿生殖器腔、乳
房腔、口腔、眼細胞、肝臓、腎臓)の粘膜上皮再形成、
(e)移植後の皮膚の上皮再形成、(f)急性細管壊死後の腎
細管の上皮再形成を包含しているが、しかしながらこれ
に限定されるものではない。本発明が特に適合する内皮
再形成の実施例は、血管形成術、又はフィブリン凝塊の
細胞溶解、或いは冠状動脈中の血栓の細胞溶解又は機械
的崩壊、に続く血管中での内皮再形成(又は内皮の再生
長)を包含しているが、しかしながらこれに限定される
ものではない。本発明は、火傷部位に適用するために表
皮細胞を採取された提供者部位での上皮再形成及び熱的
に負傷した皮膚の組織と微細血管構造との修復に対して
特に適切である。本発明に従えば、上皮及び内皮の再形
成速度はデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)誘
導体の投与によって強化乃至は加速される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、組織の上皮乃至は内皮
の再形成を強化乃至は加速する方法に関する。本発明が
特に適合する上皮再形成の実施例は、(a)外科手術創傷
に続く皮膚の上皮再形成、(b)機械的損傷や焼灼性作用
物質や火傷が原因で起こる表皮剥脱での上皮再形成、
(c)白内障手術後或いは角膜移植後の角膜上皮再形成、
(d)感染症や非病理学的病因や薬剤治療後の粘膜上皮
(呼吸腔、胃腸腔、尿生殖器腔、乳房腔、口腔、眼細
胞、肝臓、腎臓)の粘膜上皮再形成、(e)移植後の皮膚
の上皮再形成、(f)急性細管壊死後の腎細管の上皮再形
成を包含しているが、しかしながらこれに限定されるも
のではない。本発明が特に適合する内皮再形成の実施例
は、血管形成術、又はフィブリン凝塊の細胞溶解、或い
は冠状動脈中の血栓の細胞溶解又は機械的崩壊、に続く
血管中での内皮再形成(又は内皮の再生長)を包含して
いるが、しかしながらこれに限定されるものではない。
本発明に従えば、上皮及び内皮の再形成を完了する迄の
時間は、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)誘
導体を必要に応じて患者に、望ましくは患者の静脈内に
投与することによって強化乃至は加速される。
【0018】DHEA誘導体の例としては式
【0019】
【化2】
【0020】を有する化合物が含まれるが、何もこれに
限定されるものではなく、又薬学的に受容可能な塩を包
含する。ここに、XはH又はハロゲンであり、R1
2、R3は独立に=O、−OH、−SH、H、ハロゲ
ン、薬学的に受容可能なエステル、薬学的に受容可能な
チオエステル、薬学的に受容可能なエーテル、薬学的に
受容可能なチオエーテル、薬学的に受容可能な無機エス
テル、薬学的に受容可能な単糖類か二糖類か寡糖類、ス
ピロオキシラン、スピロチラン、−OSO25又は−O
POR56であり、R5、R6は独立に−OH、薬学的に
受容可能なエステル又は薬学的に受容可能なエーテルで
ある。
【0021】かくして、適切なDHEAS同類の実例
は、以下の条件を満たす化合物を含むことになる。即
ち、(1)R2が=Oであり、R3とXとがそれぞれHであ
り、R1が=O、−OH、薬学的に受容可能なDHEA
のエステル、薬学的に受容可能なDHEAのエーテル又
は薬学的に受容可能な塩であるもの、(2)R2が=Oで
あり、R3がHであり、Xがハロゲンであり、R1が=
O、−OH、薬学的に受容可能なDHEAのエステル、
薬学的に受容可能なDHEAのエーテル又は薬学的に受
容可能な塩であるもの、(3)R2が=Oであり、R3とX
とがそれぞれHであり、R1が−SH、薬学的に受容可
能なDHEAのチオエステル、薬学的に受容可能なDH
EAのチオエーテル又は薬学的に受容可能な塩であるも
の、(4)R2が=Oであり、R3がHであり、Xがハロゲ
ンであり、R1が−SH、薬学的に受容可能なDHEA
のチオエステル、薬学的に受容可能なDHEAのチオエ
ーテル又は薬学的に受容可能な塩であるもの、(5)R2
が=Oであり、XがHであり、R1とR3とが独立に=
O、−OH、薬学的に受容可能なDHEAのエステル、
薬学的に受容可能なDHEAのエーテル又は薬学的に受
容可能な塩であるもの、(6)R2が=Oであり、Xがハ
ロゲンであり、R1とR3とが独立に=O、−OH、薬学
的に受容可能なDHEAのエステル、薬学的に受容可能
なDHEAのエーテル又は薬学的に受容可能な塩である
もの、(7)R2が=Oであり、XがHであり、R1とR3
とが独立に−SH、薬学的に受容可能なDHEAのチオ
エステル、薬学的に受容可能なDHEAのチオエーテル
又は薬学的に受容可能な塩であるもの、(8)R2が=O
であり、Xがハロゲンであり、R1とR3とが独立に−S
H、薬学的に受容可能なDHEAのチオエステル、薬学
的に受容可能なDHEAのチオエーテル又は薬学的に受
容可能な塩であるもの、(9)R2が−OHであり、R3
XとがそれぞれHであり、R1が=O、−OH、薬学的
に受容可能なDHEAのエステル、薬学的に受容可能な
DHEAのエーテル又は薬学的に受容可能な塩であるも
の、(10)R2が−OHであり、R3がHであり、Xがハ
ロゲンであり、R1が=O、−OH、薬学的に受容可能
なDHEAのエステル、薬学的に受容可能なDHEAの
エーテル又は薬学的に受容可能な塩であるもの、(11)
2が−OHであり、R3とXとがそれぞれHであり、R
1が−SH、薬学的に受容可能なDHEAのチオエステ
ル、薬学的に受容可能なDHEAのチオエーテル又は薬
学的に受容可能な塩であるもの、(12)R2が−OHであ
り、R3がHであり、Xがハロゲンであり、R1が−S
H、薬学的に受容可能なDHEAのチオエステル、薬学
的に受容可能なDHEAのチオエーテル又は薬学的に受
容可能な塩であるもの、(13)R2が−OHであり、Xが
Hであり、R1とR3とが独立に=O、−OH、薬学的に
受容可能なDHEAのエステル、薬学的に受容可能なD
HEAのエーテル又は薬学的に受容可能な塩であるも
の、(14)R2が−OHであり、Xがハロゲンであり、R
1とR3とが独立に=O、−OH、薬学的に受容可能なD
HEAのエステル、薬学的に受容可能なDHEAのエー
テル又は薬学的に受容可能な塩であるもの、(15)R2
−OHであり、XがHであり、R1とR3とが独立に−S
H、薬学的に受容可能なDHEAのチオエステル、薬学
的に受容可能なDHEAのチオエーテル又は薬学的に受
容可能な塩であるもの、(16)R2が−OHであり、Xが
ハロゲンであり、R1とR3とが独立に、−SH、薬学的
に受容可能なDHEAのチオエステル、薬学的に受容可
能なDHEAのチオエーテル又は薬学的に受容可能な塩
であるもの、(17)R2が−SHであり、R3とXとがそ
れぞれHであり、R1が=O、−OH、薬学的に受容可
能なDHEAのエステル、薬学的に受容可能なDHEA
のエーテル又は薬学的に受容可能な塩であるもの、(1
8)R2が−SHであり、R3がHであり、Xがハロゲン
であり、R1が=O、−OH、薬学的に受容可能なDH
EAのエステル、薬学的に受容可能なDHEAのエーテ
ル又は薬学的に受容可能な塩であるもの、(19)R2が−
SHであり、R3とXとがそれぞれHであり、R1が−S
H、薬学的に受容可能なDHEAチオエステル、薬学的
に受容可能なDHEAのチオエーテル又は薬学的に受容
可能な塩であるもの、(20)R2が−SHであり、R3
Hであり、Xがハロゲンであり、R1が−SH、薬学的
に受容可能なDHEAチオエステル、薬学的に受容可能
なDHEAのチオエーテル又は薬学的に受容可能な塩で
あるもの、(21)R2が−SHであり、XがHであり、R
1とR3とが独立に=O、−OH、薬学的に受容可能なD
HEAのエステル、薬学的に受容可能なDHEAのエー
テル又は薬学的に受容可能な塩であるもの、(22)R2
−SHであり、Xがハロゲンであり、R1とR3とが独立
に=O、−OH、薬学的に受容可能なDHEAのエステ
ル、薬学的に受容可能なDHEAのエーテル又は薬学的
に受容可能な塩であるもの、(23)R2が−SHであり、
XがHであり、R1とR3とが独立に−SH、薬学的に受
容可能なDHEAのチオエステル、薬学的に受容可能な
DHEAのチオエーテル又は薬学的に受容可能な塩であ
るもの、(24)R2が−SHであり、Xがハロゲンであ
り、R1とR3とが独立に−SH、薬学的に受容可能なD
HEAのチオエステル、薬学的に受容可能なDHEAの
チオエーテル又は薬学的に受容可能な塩であるもの、(2
5)XがHであり、R1とR2とR3とが独立に=O、−O
H、砂糖根基部、薬学的に受容可能なDHEAのエステ
ル、薬学的に受容可能なDHEAのエーテル又は薬学的
に受容可能な塩であって少なくともR1、R2、R3の1
つが砂糖根基部であるもの、(26)Xがハロゲンであ
り、R1とR2とR3とが独立に=O、−OH、砂糖根基
部、薬学的に受容可能なDHEAのエステル、薬学的に
受容可能なDHEAのエーテル又は薬学的に受容可能な
塩であって少なくともR1、R2、R3の1つが砂糖根基
部であるもの、(27)XがHであり、R1とR2とR3とが
独立に=O、−OH、薬学的に受容可能なDHEAの無
機エステル又は薬学的に受容可能な塩であって少なくと
もR1、R2、R3の1つが無機エステルであるもの、(2
8)Xがハロゲンであり、R1とR2とR3とが独立に=
O、−OH、薬学的に受容可能なDHEAの無機エステ
ル又は薬学的に受容可能な塩であって少なくともR1
2、R3の1つが無機エステルであるもの。
【0022】薬学的に受容可能なエステル又はチオエス
テルは、Rが薬学的に受容可能なアルキル、アルケニ
ル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、
スフィンゴシン又は例えばプロピオ酸エステル、エナン
タートエステル、シピオネート(cypionate)エステ
ル、コハク酸エステル、デカン酸(decanoate)エステ
ル、フェニルプロピオーネ(phenylpropionate)エステ
ル等の置換スフィンゴリピドグループであるような構造
式−OOCR又は−SOCRを有するエステル又はチオ
エステルを含むが、何もこれに限定されるものではな
い。
【0023】薬学的に受容可能なエーテル又はチオエー
テルは、Rが上記で定義されるものであるか又はエノー
ルであるような、又は−OR4が非置換又は置換スピロ
オキシラン(spirooxirane)であるような、或いは−S
Rがスピロチアーネ(spirothiane)であるような構造
式−OR又は−SRを有するエーテル又はチオエーテル
を含むが、何もこれに限定されるものではない。
【0024】適切な砂糖根基部は単糖類、二糖類及び例
えばグルクロン酸エステル等の寡糖類を含むが、何もこ
れに限定されるものではない。
【0025】薬学的に受容可能な無機エステルは、R5
とR6とが独立に−OH、薬学的に受容可能なエステ
ル、薬学的に受容可能なエーテル又は薬学的に受容可能
な塩であるような構造式−OSO25又は−OPOR5
6を有する無機エステルを含むが、何もこれに限定さ
れるものではない。
【0026】初期の研究は、DHEA又はDHEASの
投与がT細胞に血小板由来生長因子(PDGF)に対す
る反応性を回復させたことを説明している。PDGF及
び種々な他の生長因子は、創傷治癒、脈管形成及びその
他の修復過程の中に含まれる。以下に詳述する研究にお
いて、DHEASの年寄マウスへの投与は、尾部背側皮
膚の全層裂傷に続く創傷閉鎖速度の増大をもたらしたこ
とが発見された。以下に詳述する更なる研究において、
DHEAS又はDHEAのマウスへの投与は、体幹背側
皮膚の加熱物体接触熱傷に続く上皮再形成過程の強化を
もたらしたことが発見されている。以下に詳述する最終
研究においては、上皮再形成過程の強化或いは加速が、
部分層創傷治癒のブタ モデルの中で示されている。
【0027】上皮表面又は内皮表面の生理的乃至は機械
的破壊の要因となる出来事の後、可能な限り早期に、生
理的に受容可能な担体の中に含有される治癒上効果的な
量のDHEA誘導体を患者に投与することは、上皮再形
成乃至は内皮再形成の加速乃至は強化を生むことが発見
されている。DHEA誘導体は、事件後4乃至12時間
以内に、より望ましくは4乃至6時間以内に投与される
ことが望まれる。上皮再形成又は内皮再形成の加速は、
前に書留めてあるような生存上で重要なより早期の創傷
閉鎖を生み出す。事件後4乃至6時間以内のDHEA誘
導体投与が望まれるけれども、このDHEA誘導体はよ
り遅くなって投与することが可能で、それでも尚上皮再
形成又は内皮再形成の強化乃至は加速を可能にする。ど
のような創傷においても、無菌の生活組織と血液流外部
環境との間の防壁として仂く(上皮又は内皮の)新表面
の発生が治癒の初期相で必要となる。再生長過程は、2
つの別々の過程、即ち、上皮又は内皮形成のための細胞
移動と増殖との結果である。治療上効果的な量のDHE
A誘導体の投与は、創傷閉鎖のトータル時間を短縮して
再生長過程を強化乃至は加速する。
【0028】製薬上の担体を伴う親和性添加物の中の活
性成分としてのDHEA誘導体を包含する製薬組成は、
型にはまった製薬上の化合物技法に従って調合され得
る。例えば、レミントンの製薬科学(Remington's Phar
maceutical Sciences)第17版(1985年マック出版
社、ペンシルベニア州イーストン)を参照されたい。担
体は、例えば静脈中とか経口とか、投薬に対する望みの
調合形態に応じて幅広い種々な形態を採り得る。1回の
経口投薬量形態の組成の調合において、(例えば懸濁
剤、エリキシル剤、溶液のような)経口液調剤の場合に
は、例えば水、グリコール、油、アルコール、風味添加
用作用物質、保存薬、着色剤その他のような通常の製薬
媒体のいづれもが採用され得る。或いは、(例えば粉末
剤、カプセル剤、錠剤のような)経口固形調剤の場合に
は、デンプン、砂糖、希釈液、顆粒化作用物質、滑剤、
結合剤、分解作用物質その他のような担体が採用され得
る。必要なら、錠剤は、標準技法により砂糖被覆又は内
蔵被覆を施され得る。担体は無菌水を包含し得るが、例
えば溶解性促進或いは防腐目的で他の成分も含み得る。
注入可能液剤或いは懸濁剤も又調合され得るが、その場
合、適切な液状担体、懸濁作用物質その他が用いられ得
る。活性成分の静脈内注入による投与が望ましい。
【0029】DHEA誘導体の1回投与量は、公知の薬
学的受容可能原則、即ち、例えば2〜500mg/kg、望ま
しくは2〜200mg/kg、より望ましくは5〜200mg/kg、
最も望ましいのは5〜50mg/kgのDHEAS当量を与え
ることに基づく。特別に好ましいDHEAS当量の1回
投与量は5〜40mg/kgである。一般にはこのレベルのD
HEASの、或いはDHEAS当量の1回投与量を与え
るのに必要なDHEA誘導体の1回投与量は、1〜1000
mg/kg、望ましくは2〜800mg/kg、より望ましくは2
〜500mg/kgである。DHEA誘導体の1回投与量は、
型にはまった方法を用いて容易に決定可能で、一般には
DHEASに対して詳述した1回投与量の範囲になるで
あろう。無防備化合物、即ち、人体スルホトランスフェ
ラーゼ又はスルファターゼによって硫酸塩化され得る化
合物に対しては、特にスルファターゼが組織損傷部位で
活性でない場合に活性化作用物質の充分な投与を保証す
るためには、過剰服用量の投与が望ましい。患者は、組
織の上皮又は内皮の再形成を必要とする出来事の発生後
可能な限り速やかに、その組織の上皮又は内皮の再形成
が完了する迄、DHEA誘導体で治療される。この治療
は通常45日を超えることはなく、望ましいのは28日
を超えないこと、最も望ましいのは7〜14日間である
ことである。
【0030】本発明は以下の実施例を引用して記述して
いるが、この実施例は説明方法としてあるのであって、
どのようなものであっても本発明を制約する意図を持つ
ものではない。以下に記述する当業界で良く知られた標
準技法は、実施例の中でも利用された。
【0031】
【実施例1】 DHEAS治療が年寄ネズミの生体内で
の創傷治癒を強化 WO93/21711は、IL−6がPDGFに対する細胞応
答に影響を与えること、及びDHEAS治療がPDGF
に対するT細胞応答を回復させることを証明している。
PDGF及びその他の種々な生長因子は、創傷治癒、脈
管形成、及びその他の修復過程の中に包まれているの
で、この研究は、もしかしたらDHEAS治療が創傷治
癒を強化し得るのでないかとの結論付けの方向へと誘導
した。
【0032】
【外1】
【0033】
【実施例2】 マウス内火傷の上皮再形成の研究 火傷創傷の上皮再形成は、当初、熱傷のネズミ モデル
で研究された。麻酔された年令6週間のバルブ(Bal
b)/c雌マウスの体幹背側皮膚がそぎ取られ、脱毛ク
リームで露出された。24時間後各マウスは麻酔され、71
℃で5秒間露呈する液浸加熱物体接触熱傷を加えられ
た。熱傷後4時間時点でマウスは任意抽出されて追加の
12mg/kgのDHEASIV或いは偽薬を受け容れさせら
れた。薬剤又は偽薬は毎日1回6日間与えられた。発育
期マウスを使ってのこれらの条件下での生存率は100%
で、治療介入を行われない場合の熱傷後3日の熱傷深さ
は、深い第2度熱傷である。熱傷後第+3日、第+5
日、第+7日の時点でそれぞれ2乃至3匹のマウスのグ
ループが各治療グループから選び出されて安楽死の対象
とされ、熱傷部位の皮膚が切除された。組織は完全に平
らにされてラベルを付けられ、それから緩衝液で処理さ
れた10%フォルマリンの中に浸漬された。1週間の固定
化後、組織はパラフィンの中に埋め込まれる。正中線を
横切って延びる熱傷両端縁を含む5mm幅の3本の完全
な細片が、切除された固定化組織から作成された。断面
が5μmの厚さで切り込まれ、上皮再形成熱傷創傷の直
線距離(%RE)の顕微鏡測定のために、H及びEで着
色された。
【0034】マウスに投薬する時、部分層熱傷創傷は無
菌の包帯での保護はされず、上皮再形成の開始が2〜3
日の遅れを示す可能性がある。偽薬処置されたマウスの
間では、上皮再形成は、第+3日には直線閉鎖で平均15
%(n=9)であり、第+5日には平均35%閉鎖(n
=9)であり、第+7日には平均たったの65%閉鎖
(n=9)であった。対照的に、DHEAS処置は上皮
再形成過程を加速させた。第+3日には平均で48%の
直線閉鎖(n=9)を、第+5日には平均で94%の直
線閉鎖(n=9)を観測した。これらの創傷は第+5日
には閉塞されたと考えられるので、第+7日に熱傷損傷
のマウスの体幹背側皮膚から切除した創傷が又完全に閉
塞されていたことは驚くべきことではない。同様な結果
がDHEAに対しても得られた。追加の研究で、熱傷損
傷に続いての早期の皮膚内でのインスリン様成長因子I
GF−I及びIGF−IIの遺伝子転写が抑圧されると
断定された。しかしながら、損傷に続くDHEASの治
療上での服用が、皮膚組織内のインスリン様成長因子遺
伝子の熱傷誘導の抑圧を遮断する。部分層熱傷創傷の上
皮再形成は、ネズミ モデル内での研究の可能なことは
明らかである。更に重要なことは、静脈内へのDHEA
/DHEAS投与が創傷の完全閉塞時間を短縮したとの
結果が得られたことである。
【0035】
【実施例3】 部分層創傷閉鎖ブタ モデルでのDHE
ASの上皮再形成に及ぼす効果の研究 本研究の目的は、ブタ モデルでの角膜切除部分層創傷
治癒に対するDHEAS1回服用量の2レベル(4及び
12mg/kg)での効果決定にある。この方法は、火傷部位
へ供給用の角膜切除上皮組織提供者の移植部位での採取
臨床状況を凝態するであろう。試験品の治療有効性が、
賦形剤治療との比較による上皮再形成程度(%RE)の
測定によって評価された。
【0036】角膜切除創傷後の上皮再形成評価時点は、
文献(46,48)の中で使用しているものに基づいた。典型
的には、この創傷治癒動物モデルは、全身的というより
もむしろ局所的な創傷治療評価に使用される。感覚消失
下の切除生体の組織検査のために、一匹のブタから別々
の時点に幾重もの創傷が収集されることはしばしばある
(46,48)。このモデルにおいては、(空気に露出され
た)非治療の(%RE=100の)角膜切除創傷での完全
な上皮再形成に6〜7日を要するかもしれない(46,4
7)。他方、閉塞性包帯保護下では、完全な上皮再形成に
要する時間を5日に迄短縮し得る(48)。(%REで描
く)創傷治癒は、結果としては直線的な速度ではない上
皮再形成速度になる。このようにしてHT50(50%治癒
時間)値は、%RE対時間の図面から推定される(46,4
7)。非治療で放置(対照)の、閉塞性包帯被覆の、及び
ワセリン処置の、角膜切除創傷は、それぞれ4、3及び
2・6、及び〜5日のHT50値となった(46)。これは閉
塞性包帯被覆及びワセリン処置におけるそれぞれ+40%
及び−16%のRHR値に対応する(46)。この試験設備で
は、事前に対照(非治療)の創傷の4日、及び閉塞性包
帯被覆創傷の3・1日のHT50値を得ている。
【0037】
【実施例4】A.実験計画 1.概観 本研究は、各グループ当たりの動物が6匹での3グルー
プ構成で行った。この研究における動物は、薬物投与の
ために頸動脈内内在のカテーテルが取り付けられ、部分
層角膜切除が実施された。治療は特定時間での賦形剤又
はDHEASの静脈内投与構成であった。血液が収集さ
れて試験用血清加工処理が行われた。続いて全ての動物
が安楽死させられ、上皮再形成評価用に創傷収集が行わ
れた。
【0038】2.研究計画 表1に研究計画を要約する。
【0039】
【表1】
【0040】3.正当性根拠 本研究は試験物の潜在的効力評価のための創傷治癒ブタ
モデルの使用を意図したものである。本研究で使用し
た動物数は、結果評価の受容れ許容限度最低の数と考え
られた。期待する本製品の用途が人にあるため、本製品
は生体内モデルを使っての性能評価が必要であった。ブ
タは、その皮膚が人の皮膚に類似しているが故に、創傷
治癒に対しては受容可能なモデルである。治療養生法
は、人体での予測投薬への刺激となる。
【0041】B.材料及び方法 1.動物受領 : マサチュセッツ州ハツドレイのエールM.パー
ソンズ アンド サンズ インコーポレイテッド(Ear
l M.Parsons and Sons, Inc.)から1995年12月27日に2
0匹のヨークシャー種の雌ブタを受領した。このブタ
は、受領時に、病気或いは損傷に対する臨床的徴候を試
験され、体重は19.2kg乃至24.3kgであると計量され
た。
【0042】検疫:ブタは7日間隔離された。ブタは、
この期間中、囲いの中に収容され、研究に使われる風土
条件で飼い慣らされた。動物は、マーレク ピーチョビ
ーク(Marek Piechowiak)による健康状態評価の目視検
査の後、1996年1月2日に隔離から開放された。
【0043】風土順化: 外科手術手順を踏むのに先立
って、全ての研究動物は隔離期間中防護用アルミニウム
ジャケットを着た環境に慣らされ、極近での人間接触
環境に順化するよう毎日手で触れられた。
【0044】識別/無作為化: 各動物は独自の番号で
識別され、その番号は耳タグで表示された。研究番号、
グループ番号、性別、種別、個別動物の識別番号、及び
研究主任名を記載した着色コード付きのおり標識が各お
りの区別を明らかにした。動物は、コンピュータ起源の
ランダム番号選択によって3グループに無作為選別され
た。
【0045】2.試験物受領 : 1995年12月19日に、試験品DHEAS−IV20
0mgをそれぞれ内包する小びん90個を、78704テキサス
州オースチンのファーマコLSR(Pharmaco-LSR)から
受領した。試験品及び対照用品は白粉及び結晶体粉と書
かれ、試験設備によって22±5℃で貯蔵された。試験設
備から供給される注入用希釈無菌水(SWI)、USP
は透明液と書かれ、試験設備によって22±5℃で貯蔵さ
れた。
【0046】処方化: 静脈内1回投与量の処方化は、
無菌装置と以下の手順の技法との使用によって、10mg/
mlの濃度に毎日調合して行われた。必要数の小びんの再
構成のために充分な量に相当する注入用希釈無菌水(S
WI)がウォータ バスの中で34〜40℃に温められた。
層流フードの下で20mlのSWIが賦形剤又は必要な試験
品の小びん各々に無菌状態で移された。再構成たれた各
小びんの内容物はゆっくりと揺らされて混合された。処
方化された試験材料は、使用に先立って常温貯蔵され、
調合後2時間以内に使用された。
【0047】3.外科手術手順−術前麻酔 : ブタは、初めに、塩酸ケタミン(25mg/kg)と
アトロピン(0.04)mg/kgと酒石酸ブトルファノール
(0.55mg/kg)とキシラジン(xylazine)(2mg/kg)と
の混合液の筋肉内投与によって麻酔を掛けられた。ブタ
は、挿管され、流量調節付呼吸用マスクを介して供給さ
れるイソフルラン吸入麻酔薬によって麻酔状態に維持さ
れた。必要時には、血管内アクセス用に経皮カテーテル
が抹消静脈内に置かれた。指示があれば適切な麻酔処理
後の施薬利用が可能であった。
【0048】抗生物質投与: プロカイン/ベンザチン
ペニシリンG(1ml/4.5kg,IV)が外科手術に先立
って投与された。投薬の1回投与量、経路、時間、部位
が記録された。
【0049】外科手術の準備: 各動物に対し、トルソ
と背と頸静脈カテーテル法及び頸静脈カテーテルの肱置
部位とで全ての毛を刈り込んだ。これらの部位は、ポビ
ドンヨード プラシ洗浄溶液と70%イソプロピルアルコ
ールと乾燥される筈の最後のポビドンヨード ブラシ洗
浄溶液とで、代わる代わる3回、手ブラシ洗浄によって
清浄にされた。手術部位は、無菌性手術のために適切に
滅菌した布で覆われた。
【0050】外科手術手順: 手術技法の詳細は以下に
記述する。
【0051】創傷造成:角膜切除: 約50×50×0.5m
mと測定される2個の方形創傷が、窒素動力の皮膚採取
器により背側脊椎傍皮膚及び胸郭領域皮膚において動物
の両側それぞれに作られた(動物1匹当たり4個の薄平
創傷)。
【0052】カテーテル法: 頸静脈は外科的に隔離さ
れ、カテーテルが挿入された。カテーテルは皮下にトン
ネルを穿がってブタの背側正中線上に肱置された。カテ
ーテルを置いた後に切開部は閉じられた。カテーテルと
創傷とは、ぶたに着せたアルミニウム ジャケットで保
護された。
【0053】4.外科手術手順−術後術後痛覚脱失 : ブタは抜管に先立って、術後痛覚脱失
のため及び麻酔からの回復を促進するため、それぞれ塩
酸ブプレノルフィン(0.03mg/kg,IV)及びアセチル
プロマジン(0.75mg/kg,IV)を与えられた。塩酸ブ
プレノルフィンは、それから次の2日間も投薬された。
研究主任或いは試験設備獣医が適当と思えば、追加の鎮
痛薬が投与された。全ての鎮痛薬に対する投与量、経
路、投与部位が研究ファイルの中に書類として加えられ
た。
【0054】切開部位: 外科的切開部は、毎日2回、
感染の徴候、炎症、全般的健全性についての観察が行わ
れた。
【0055】カテーテル維持: 頸静脈カテーテルは適
切に充満され“固定”された。全ての手順は無菌技術に
従って行われた。カテーテル維持のために必要な追加手
順も実施された。
【0056】包帯維持: 帯具分裂予防のために防護用
アルミニウム ジャケットが各動物に着せられた。アル
ミニウム ジャケット及び帯具は毎日2回チェックさ
れ、必要に応じて交換乃至は調節がなされた。テゲイダ
ーム(Tegadarm(TM))は毎日又は必要に応じて交換さ
れた。
【0057】5.治療 賦形剤又はDHEASによる治療は、表1に規定した時
刻に、臨床グレード注入ポンプを使って10分間(頸静脈
内在カテーテル経由で)静脈内に輸液することによって
なされた。1回投与量は最近の体重を基に計算され、一
番近くの0.1mlの単位に丸められた。試験材料投与法
は、各動物毎に書類で書き加えられた。即ち、量と時刻
と部位とが記録された。
【0058】6.創傷の生検材料 全ての動物は麻酔され、全ての創傷は切除されて平坦位
置にピンで止められ、固定化のために10%の緩衝剤添加
中性フオルマリン溶液の中に浸漬された。約24時間後、
生検材料は、ピンから外されて適切なラベルを貼った10
%の緩衝剤添加中性フオルマリン溶液の容器に移され
た。固定化後、各創傷の中央から5mmの細片が切り取ら
れ、組織病理学向けの処理がなされた。
【0059】特殊組織学: 全ての動物についての生態
組織検査される創傷が完全に断面され、大きな顕微鏡ス
ライドガラスの上に搭載された。
【0060】7.病理学安楽死 : 安楽死(即ち、塩酸ケタミンと必要ならキシ
ラジンとでの鎮静化、必要なら更に続けて麻酔及びペン
トバビタール ソーダ25mg/kg,IVと必要なら放血と
を使っての大往生)が、米国獣医学医療協会(America
nVeterinaryMedical Association)のガイドライン
〔米国獣医学医療協会(AVMA)の安楽死に関するパ
ネル報告、米国獣医学医療協会誌第202号第229〜249頁
(1993年)〕に従って行われた。
【0061】
【外2】
【0062】
【表2】
【0063】9.結果 全ての動物が無作為化スケジュールに従って第3日、第
5日又は第7日に安楽死させられた。角膜切除創傷及び
火焼創傷の両者が切除され、上皮再形成の組織学的評価
の準備がなされた。各角膜切除の直線長と各切除角膜の
上皮再形成の直線長との分析がなされ、各時間間隔での
創傷上皮再形成のパーセンテージが計算された。それか
ら、偽薬対試験品での治療グループ毎の創傷に対する平
均の100%上皮再形成時間導出のため、直線的退行分
析が採用された。この研究の結果は表2に与えられてい
る。偽薬治療グループにおける閉塞は直線的で、平均閉
塞時間は6.9日であった。12mg/kgのDHEASの1
回投与量では、創傷は5日で94%閉塞され、退行分析
は平均閉塞時間が(偽薬に対してP<0.05で)5.3日で
あると計算した。4mg/kgのDHEASの1日投与量の
ブタの創傷は、第5日で86%閉塞であり、完全閉塞平均
時間は5.8日を示した。
【0064】この実験から引き出される結論は、角膜切
除創傷ブタ モデルの平均閉塞時間の削減に対してDH
EAS IVが生物学的に有意な効果を持ったことであ
る。偽薬に対して予測した平均の閉塞時間は、閉塞完成
迄凡そ7日という組織学的な測定と差異はなかった。D
HEASの投与は、明らかに角膜切除創傷の完全閉塞時
間を大体2日ぐらい短縮させた。
【0065】本発明の方法及び構成は種々な実施形態と
結びつき得るけれども、ここには極く限られたものだけ
が開示されていることを理解頂けるであろう。かくて、
ここに記述の実施例は説明的なものであり、制約的との
解釈をするべきものではない。
【0066】
【発明の効果】DHEA誘導体の公知の薬学的受容可能
原則、即ち、2〜500mg/kgDHEAS当量の1回投与
量が組織の上皮乃至は内皮の再形成を強化乃至は加速す
ることが判明した。
【0067】〈表3〉 文献目録 (1)R.A.F.クラーク及びP.M.ヘンソン(1988年)。“創
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【図面の簡単な説明】
【外3】
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】マウスの創傷治癒上でのDHEASの効果を示
す説明図である。
【図2】1日当たり1部位当たりの上皮再形成比率を%
REで示すブタの角膜切除部位閉鎖に及ぼすDHEAS
の効果を示す説明図である。
【図3】図2と同様条件での角膜切除誘導創傷閉鎖の結
果を図解する模式図である。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上皮乃至は内皮の再形成が必要な時に、
    薬学的に受容可能な賦形材の中に含有される、効果的な
    量のデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)誘導体
    を、対象に投与することを包含する、上皮乃至は内皮の
    再形成を加速する方法。
  2. 【請求項2】 前記DHEA誘導体が、XはH又はハロ
    ゲンであり、R1、R2、R3は独立に=O、−OH、−
    SH、H、ハロゲン、薬学的に受容可能なエステル、薬
    学的に受容可能なチオエステル、薬学的に受容可能なエ
    ーテル、薬学的に受容可能なチオエーテル、薬学的に受
    容可能な無機エステル、薬学的に受容可能な単糖類か二
    糖類か寡糖類、スピロオキシラン、スピロチラン、−O
    SO25又は−OPOR56であり、R5、R6は独立に
    −OH、薬学的に受容可能なエステル又は薬学的に受容
    可能なエーテルである、一般式 【化1】 を有するもの及び該ものの薬学的に受容可能な塩であ
    る、請求項1に記載した方法。
  3. 【請求項3】 前記DHEA誘導体がデヒドロエピアン
    ドロステロン硫酸エステル(DHEAS)である、請求
    項1に記載した方法。
  4. 【請求項4】 前記DHEA誘導体がデヒドロエピアン
    ドロステロンである、請求項1に記載した方法。
  5. 【請求項5】 前記化合物が1〜1000mg/kgの量で投与
    されてなる、前記請求項のいづれかに記載した方法。
  6. 【請求項6】 前記化合物が2〜500mg/kgの量で投与
    されてなる、請求項1乃至4のいづれかに記載した方
    法。
  7. 【請求項7】 前記化合物が2〜200mg/kgの量で投与
    されてなる、請求項1乃至4のいづれかに記載した方
    法。
  8. 【請求項8】 前記化合物が2〜500mg/kgDHEAS
    当量の量で投与されてなる、請求項1乃至4のいづれか
    に記載した方法。
  9. 【請求項9】 前記化合物が2〜200mg/kgDHEAS
    当量の量で投与されてなる、請求項1乃至4のいづれか
    に記載した方法。
  10. 【請求項10】 前記化合物が5〜200mg/kgDHEA
    S当量の量で投与されてなる、請求項1乃至4のいづれ
    かに記載した方法。
  11. 【請求項11】 前記化合物が5〜50mg/kgDHEAS
    当量の量で投与されてなる、請求項1乃至4のいづれか
    に記載した方法。
  12. 【請求項12】 前記化合物が5〜40mg/kgDHEAS
    当量の量で投与されてなる、請求項1乃至4のいづれか
    に記載した方法。
  13. 【請求項13】 前記DHEA誘導体が静脈内に投与さ
    れてなる、前記請求項のいづれかに記載した方法。
  14. 【請求項14】 前記化合物が、単一回乃至は多重回、
    1回投与量を投与されてなる、前記請求項のいづれかに
    記載した方法。
  15. 【請求項15】 上皮表面乃至は内皮表面の生理的乃至
    は機械的分裂生成要因となるできごと発生後、4乃至1
    2時間以内に前記化合物が投与されてなる、前記請求項
    のいづれかに記載した方法。
  16. 【請求項16】 上皮表面乃至は内皮表面の生理的乃至
    は機械的分裂生成要因となるできごと発生後、4乃至6
    時間以内に前記化合物が投与されてなる、前記請求項の
    いづれかに記載した方法。
JP30182696A 1996-08-01 1996-11-13 組織の上皮乃至は内皮の再形成を加速する方法 Pending JPH10147526A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005528370A (ja) * 2002-03-27 2005-09-22 フィトファーム・パブリック・リミテッド・カンパニー 治療方法ならびにサポゲニンおよびその誘導体の使用
JP2010031034A (ja) * 2002-03-27 2010-02-12 Phytopharm Plc 治療方法ならびにサポゲニンおよびその誘導体の使用

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