JPH10147226A - ブレーキ制御装置 - Google Patents

ブレーキ制御装置

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JPH10147226A
JPH10147226A JP30464896A JP30464896A JPH10147226A JP H10147226 A JPH10147226 A JP H10147226A JP 30464896 A JP30464896 A JP 30464896A JP 30464896 A JP30464896 A JP 30464896A JP H10147226 A JPH10147226 A JP H10147226A
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JP
Japan
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brake fluid
brake
valve
pump
fluid passage
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JP30464896A
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English (en)
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Chiharu Nakazawa
千春 中沢
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧ユニットおよび装置全体の小型化、低価
格化を図りつつ、ポンプが作動を開始してからホイール
シリンダ内の液圧が規定圧に上昇するまでの昇圧応答時
間を短くして、優れたブレーキ制御および車両の姿勢制
御を実現すること。 【解決手段】 ブレーキマスタシリンダ12とポンプ2
5との間における副ブレーキ液通路30中に、ブレーキ
液導入用の開閉弁としての加速スリップ用電磁切換弁2
6を備え、その切換弁26とブレーキマスタシリンダ1
2との間に、ブレーキマスタシリンダ12側のブレーキ
液圧が所定圧以上のときに閉動する常開の遮断弁81
と、オリフィス82と、ブレーキ液を貯留可能なリザー
バ83とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の駆動輪に過
大な駆動トルクが負荷した場合に発生する駆動輪のスリ
ップを抑制したり、車両の制動時に発生する車輪のロッ
クを防止するようにしたブレーキ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の加速時や路面状況の急激な変化な
どによって駆動輪に過大な駆動トルクが負荷した場合、
路面と駆動輪との間で急激なスリップが発生してしま
い、エンジンからの駆動力を路面に有効に伝達すること
ができなくなる場合がある。また、車両の急制動時や凍
結路などでの車両の制動時には、車輪に対する制動力が
過大となって車輪がロックし易くなり、このような車両
の制動時に車輪がロックしてしまうと、車両のコントロ
ールが著しく困難となってしまう。
【0003】従来より、このような駆動輪のスリップ回
転(以下、これを「加速スリップ」という)を抑制した
り、あるいは制動時における車輪のロック(以下、これ
を「制動スリップ」という)を防止するために、例え
ば、特公平7−80445号公報などに記載されている
ように、各車輪のブレーキホイールシリンダ(以下、こ
れを「ホイールシリンダ」という)に対するブレーキ液
圧を制御するようにしたブレーキ制御装置が提案されて
いる。
【0004】このブレーキ制御装置は、ブレーキマスタ
シリンダ(以下、これを「マスタシリンダ」という)側
のブレーキ液の液圧を開閉弁を介してブレーキホイール
シリンダに導出可能な主ブレーキ液通路と、ブレーキマ
スタシリンダ側のブレーキ液を開閉弁を介して導入しか
つポンプにより加圧して主ブレーキ液通路からブレーキ
ホイールシリンダに導出可能な副ブレーキ液通路と、ブ
レーキホイールシリンダ側のブレーキ液を開閉弁を介し
て主ブレーキ液通路に戻すことが可能なブレーキ液戻し
通路とを備えた構成となっている。さらに、副ブレーキ
液通路中のポンプとして、その副ブレーキ液通路中に直
列に介装される補助ポンプと加圧ポンプとが備えられる
と共に、ブレーキ液戻し通路は、それらのポンプの間に
おける副ブレーキ液通路中に、ブレーキホイールシリン
ダ側のブレーキ液を戻すようになっている。副ブレーキ
液通路中において、補助ポンプは加圧ポンプよりもマス
タシリンダ寄りに位置し、その補助ポンプとマスタシリ
ンダとの間に、ブレーキ液導入用の開閉弁が備えられて
いる。
【0005】そして、加速スリップが発生した場合に、
ブレーキ液導入用の開閉弁を開いて補助ポンプと加圧ポ
ンプを作動させ、マスタシリンダ内のブレーキ液を補助
ポンプから加圧ポンプを介して駆動輪のホイールシリン
ダに供給し、駆動輪の過大なスリップを抑制してエンジ
ンからの駆動力を路面に有効に伝達させるようにしてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ブレーキ制
御装置によって加速スリップを抑制する場合には、ポン
プが作動を開始してから、ホイールシリンダ内の液圧が
規定圧に上昇するまでの昇圧応答時間を短くすることが
重要である。
【0007】しかし、上記従来のブレーキ制御装置にお
いて、昇圧応答時間を短くしようとした場合には、ポン
プの大容積化、およびポンプ駆動源の大出力化を図らな
ければならず、装置全体の大型化、消費電力の増大化、
高価格化を招くという問題があった。また、ブレーキ液
導入用の開閉弁と補助ポンプとの間の管路の断面積を拡
大して、管路抵抗を低減しようとした場合には、管路拡
大による油圧ユニットの大型化、電磁弁等の切換弁の大
型化、それに伴う消費電力の増大化および高価格化を招
くという問題があった。装置全体の大型化は、車両搭載
性の悪化を招くことになる。
【0008】本発明の目的は、油圧ユニットおよび装置
全体の小型化、低価格化を図りつつ、ポンプが作動を開
始してからホイールシリンダ内の液圧が規定圧に上昇す
るまでの昇圧応答時間を短くして、優れたブレーキ制御
および車両の姿勢制御を実現することができるブレーキ
制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明は、ブレーキマスタシリンダ側のブレーキ液の液圧
を開閉弁を介してブレーキホイールシリンダに導出可能
な主ブレーキ液通路と、前記ブレーキマスタシリンダ側
のブレーキ液を開閉弁を介して導入しかつポンプにより
加圧して前記ブレーキホイールシリンダに導出可能な副
ブレーキ液通路とを備えたブレーキ制御装置において、
前記ブレーキマスタシリンダと前記ポンプとの間におけ
る前記副ブレーキ液通路中にブレーキ液導入用の開閉弁
を備え、前記ブレーキマスタシリンダと前記ブレーキ液
導入用の開閉弁との間における前記副ブレーキ液通路中
に、前記ブレーキマスタシリンダ側のブレーキ圧が所定
圧以上のときに閉動する常開の遮断弁と、ブレーキ液を
貯留可能なリザーバとを設けたことを特徴とする。
【0010】本願の請求項2に記載の発明は、請求項1
において、前記リザーバは、ピストンによって画成され
かつブレーキ液の貯留量に応じて容積が変化するシリン
ダ室と、前記ピストンを前記シリンダ室の容積の拡大方
向に付勢する付勢手段とを有することを特徴とする。
【0011】本願の請求項3に記載の発明は、請求項1
または2において、前記遮断弁と弁リザーバとの間にお
ける前記副ブレーキ液路中にオリフィスが設けられたこ
とを特徴とする。
【0012】本願の請求項4に記載の発明は、請求項1
から3のいずれかにおいて、前記ポンプとして、前記副
ブレーキ液通路中に直列に介装される第1、第2のポン
プを備えると共に、前記ブレーキホイールシリンダ側の
ブレーキ液を開閉弁を介して、前記第1、第2のポンプ
の間における前記副ブレーキ液通路中に導入することが
可能なブレーキ液戻し通路を備えたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。本例は、後輪駆動の自動車用のブ
レーキ制御装置としての適用例である。
【0014】図1は、本例におけるブレーキ液圧回路の
説明図であり、ドライバーによって踏み込まれるブレー
キペダル11が連結されたマスタシリンダ12には、2
系統の主ブレーキ液通路13a, 13b(以下、これら
を単に「主ブレーキ液通路13」と記述することもあ
る)の一端部が連通しており、一方の主ブレーキ液通路
13a他端部は、右前輪および左後輪のホイールシリン
ダ14FR, 14RLに対する油圧回路に接続し、他方の主
ブレーキ液通路13bの他端部は、左前輪および右後輪
のホイールシリンダ14FL, 14RRに対する油圧回路に
接続している。
【0015】また、各主ブレーキ液通路13の途中に
は、非通電時に開となる第1の開閉弁としての制動スリ
ップ用電磁切換弁15a, 15b(以下、これらを単に
「制動スリップ用電磁切換弁15」と記述することもあ
る)と、ホイールシリンダ14FR, 14RL, 14FL, 1
RR(以下、これらを単に「ホイールシリンダ14」と
記述する場合もある)側からマスタシリンダ12側への
ブレーキ液の逆流を阻止する第1の逆止め弁16a, 1
6b(以下、これらを単に「第1の逆止め弁16」と記
述する)とが並列に介装されている。さらに、これら制
動スリップ用電磁切換弁15および第1の逆止め弁16
と各ホイールシリンダ14との間の主ブレーキ液通路1
3の途中には、非通電時に開となる供給用電磁切換弁1
7a, 17b(以下、これらを単に「供給用電磁切換弁
17」と記述する)が各ホイールシリンダ14に対応し
て介装されている。
【0016】上述した制動スリップ用電磁切換弁15
は、駆動輪の加速スリップが発生した場合、後述する制
御装置18(図2参照)からの指令に基づいて閉となる
以外は、常時開の状態が維持されるようになっている。
また、供給用電磁切換弁17は、制動スリップ時に、制
御装置18からの指令に基づいてホイールシリンダ14
内のブレーキ液の液圧をそのまま保持するか、あるいは
減圧する場合に閉となる以外は、常時開の状態が維持さ
れるようになっている。
【0017】したがって、ドライバーがブレーキペダル
11を踏み込むと、マスタシリンダ12内で発生するブ
レーキ液圧が制動スリップ用電磁切換弁15および主ブ
レーキ液通路13から供給用電磁切換弁17を介して各
ホイールシリンダ14に伝えられ、ブレーキ液圧に基づ
いた制動力が発生する。また19は、マスタシリンダ1
2に連通する第1のリザーバタンクである。
【0018】一方、マスタシリンダ12には、2系統の
副ブレーキ液通路20a, 20b(以下、これらを単に
「副ブレーキ液通路20」と記述する)の一端部がそれ
ぞれ連通し、これら副ブレーキ液通路20の他端部は、
制動スリップ用電磁切換弁15および第1の逆止め弁1
6と供給用電磁切換弁17との間における主ブレーキ液
通路13の中途位置に連通している。この副ブレーキ液
通路20の途中には、主ブレーキ液通路13側から順
に、オリフィス21a, 21b(以下、これらを単に
「オリフィス21」と記述する)と、副ブレーキ液通路
20内を流れるブレーキ液の脈動を抑制するダンパタン
ク22a, 22b(以下、これらを単に「ダンパタンク
22」と記述する)と、一台のポンプ駆動モータ23に
よってブレーキ液を主ブレーキ液通路13側に送給する
ように作動する2系統の加圧ポンプ24a, 24b(以
下、これらを単に「加圧ポンプ24」と記述する)と、
これら加圧ポンプ24と一体に駆動されて第1のリザー
バタンク19内のブレーキ液をこれら加圧ポンプ24側
に供給するための補助ポンプ25a, 25b(以下、こ
れらを単に「補助ポンプ25」と記述する)と、非通電
時に閉となるブレーキ液導入用の開閉弁としての加速ス
リップ用電磁切換弁26a, 26b(以下、これらを単
に「加速スリップ用電磁切換弁26」と記述する)とが
直列に介装されている。
【0019】さらに、本例の場合には、マスタシリンダ
12と加速スリップ用電磁切換弁26との間における副
ブレーキ液通路20中に、常開の遮断弁81、オリフィ
ス82、およびリザーバ83が設けられている。遮断弁
81は、マスタシリンダ12側のブレーキ液圧が所定圧
以上となったときに閉動して副ブレーキ液通路20を遮
断する。リザーバ83は、ピストン83Aによって内部
が2室R1,R2に画成されたシリンダ部83Bを有し
ており、副ブレーキ液通路20に連通する一方の室R1
内には、ピストン83Aを他方の室R2側に付勢するス
プリング83Cが備えられている。他方の室R2は大気
に開放され、またピストン83Aの室R2側への移動限
位置はストッパ83Dによって規制されている。
【0020】加圧ポンプ24および補助ポンプ25は、
ポンプ駆動モータ23のカム軸32を間に挟んで相互に
180度隔てて配置され、一つのケーシング内に収納さ
れている。本例の場合、加圧ポンプ24はプランジャ3
6を備えた往復ポンプとなっており、そのプランジャ3
6は、カム軸32に設けられた加圧ポンプ用偏心カム3
5に当接する。そして、プランジャ36が偏芯カム35
の回転に応じて往復動するこにより、ブレーキ液を吸入
弁52から吸入して吐出弁50から吐出するようになっ
ている。したがって、この加圧ポンプ24により、ブレ
ーキ液は副ブレーキ通路20から主ブレーキ液通路13
側に吐出されることになる。同様に、補助ポンプ25は
プランジャ58を備えた往復ポンプとなっており、その
プランジャ58は、カム軸32に設けられた補助ポンプ
用偏心カム57に当接する。そして、プランジャ58が
偏芯カム57の回転に応じて往復動するこにより、ブレ
ーキ液を吸入弁76から吸入して、吐出弁74から加圧
ポンプ24側に吐出するようになっている。
【0021】このように、加圧ポンプ24と補助ポンプ
25のプランジャ36、58の往復動により、マスタシ
リンダ12側のブレーキ液が副ブレーキ液通路20から
主ブレーキ液通路13側に間欠的に吐出される。なお、
本例におけるポンプ24、25は、主ブレーキ液通路が
接続されるマスタシリンダ12の出力部からブレーキ液
を吸入するようになっているが、マスタシリンダ12の
リザーバタンク19からブレーキ液を吸入するようにし
てもよい。
【0022】上述した加速スリップ用電磁切換弁26
は、加速スリップが発生した場合、制御装置18からの
指令に基づいて開となる以外は、常時閉の状態が維持さ
れるようになっている。
【0023】なお、マスタシリンダ12と制動スリップ
用電磁切換弁15との間における主ブレーキ液通路13
の中途位置と、オリフィス21と加圧ポンプ24との間
における副ブレーキ液通路20の中途位置との間には、
ブレーキ液逃がし通路27a, 27b(以下、これらを
単に「ブレーキ液逃がし通路27」と記述する)が接続
されている。このブレーキ液逃がし通路27には、加圧
ポンプ24から吐出されるブレーキ液圧を所定以下に保
持するためのリリーフ弁28a, 28b(以下、これら
を単に「リリーフ弁28」と記述する)が設けられてい
る。
【0024】加圧ポンプ24と補助ポンプ25との間に
おける副ブレーキ液通路20の中途位置には、ブレーキ
液戻し通路29a, 29b(以下、これらを単に「ブレ
ーキ液戻し通路29」と記述する)の一端側が連通し、
その他端側は、それぞれ二股に分岐して、ホイールシリ
ンダ14と供給用電磁切換弁17との間における主ブレ
ーキ液通路13の中途位置にそれぞれ連通している。こ
れらブレーキ液戻し通路29の他端側には、非通電時に
閉となる排出用電磁切換弁30a, 30b(以下、これ
らを単に「排出用電磁切換弁」と記述する)が各ホイー
ルシリンダ14に対応して介装されている。
【0025】これら排出用電磁切換弁30は、制動スリ
ップ時に、制御装置18からの指令に基づいてホイール
シリンダ14内のブレーキ液の液圧を減圧する場合に開
となる以外は、常時閉の状態が維持されるようになって
いる。
【0026】また、ブレーキ液戻し通路29には、ブレ
ーキ液を一時的に蓄える第2のリザーバタンク31a,
31b(以下、これらを単に「リザーバタンク31」と
記述する場合がある)が介装されている。
【0027】図2に、制御系のブロック構成を示す。制
御装置18は、図示しないエンジンからの動力が伝達さ
れる後輪の回転速度を検出する駆動輪速センサ90RL,
90RR(以下、これらを単に「駆動輪速センサ90」と
記述する)、車両と路面との相対移動に伴って連れ回り
する前輪の回転速度を検出する従動輪速センサ91FL,
91FR(以下、これらを単に「従動輪速センサ91」と
記述する)、この前輪の操舵角を検出する操舵角センサ
92、および車両のヨーイングを把握するためのヨーセ
ンサ93などからの検出信号に基づき、各車輪に制動ス
リップが発生しているか、あるいは後輪に加速スリップ
が発生しているか否かを判定する。そして、この判定結
果に基づいて、制動スリップ用電磁切換弁15および加
速スリップ用電磁切換弁26に対する通電のオン/オフ
を切り換え、さらに各車輪のスリップの度合いに応じて
供給用電磁切換弁17や排出用電磁切換弁30に対する
通電のオン/オフを切り換えると共に、ポンプ駆動モー
タ23に対する通電のオン/オフにより加圧ポンプ24
および補助ポンプ25の動作を切り換えて、所望の特性
を得るようにしている。
【0028】ところで、上述した制動スリップや加速ス
リップの判定方法や、これらに対する具体的な制御方法
は、従来から周知の方法と同様である。そこで、以下に
おいては、上述の判定後における具体的な動作の形態に
ついて説明する。
【0029】例えば、ドライバーがブレーキペダル11
を踏み込むと、マスタシリンダ12内のブレーキ液が制
動スリップ用電磁切換弁15を介して主ブレーキ液通路
13に伝わり、供給用電磁切換弁17を介してホイール
シリンダ14に供給され、各車輪に対する制動力が発生
する。また、主ブレーキ液通路13内のブレーキ液圧
は、オリフィス21を介してダンパタンク22にも次第
に蓄圧される。
【0030】ここで、制御装置18が駆動輪速センサ9
0および従動輪速センサ91などからの検出信号に基づ
き、何れかの車輪に制動スリップが発生してそのホイー
ルシリンダ14内のブレーキ液圧を減少させる必要が生
じたと判断した場合、制御装置18は減圧信号を出力す
る。その減圧信号により、供給用電磁切換弁17および
排出用電磁切換弁30に通電し、供給用電磁切換弁17
とホイールシリンダ14との間の主ブレーキ液通路13
のブレーキ液圧を遮断すると共に、ホイールシリンダ1
4に対してブレーキ液戻し通路29を連通状態とする。
さらにポンプ駆動モータ23を駆動して加圧ポンプ24
を作動させ、ホイールシリンダ14内のブレーキ液を排
出用電磁切換弁30を介してブレーキ液戻し通路29に
通し、第2のリザーバタンク31内に蓄える一方、その
一部が加圧ポンプ24によってダンパタンク22内に蓄
圧される。これによって、ホイールシリンダ14内のブ
レーキ液圧が迅速に減少することとなる。
【0031】なお、上述したポンプ駆動モータ23の駆
動に伴って加圧ポンプ24と共に補助ポンプ25も同時
に作動するが、加速スリップ用電磁切換弁26は非通電
状態に保持されたままのため、副ブレーキ液通路20が
閉鎖されており、補助ポンプ25は単に空転するに留ま
る。
【0032】また、ホイールシリンダ14内のブレーキ
液圧をそのまま保持する必要が生じたと判断した場合、
制御装置18は保持信号を出力する。その保持信号によ
り、供給用電磁切換弁17に通電し、この供給用電磁切
換弁17とホイールシリンダ14との間の主ブレーキ液
通路13内のブレーキ液圧を遮断することにより、ホイ
ールシリンダ14を密閉系に保持してブレーキ液圧の変
化を抑制する。
【0033】一方、制御装置18が駆動輪速センサ90
および従動輪速センサ91などからの検出信号に基づ
き、駆動輪に加速スリップが発生してそのホイールシリ
ンダ14RL, 14RR内のブレーキ液圧を増大させる必要
が生じたと判断した場合、制御装置18は増圧信号を出
力する。その増圧信号により、制動スリップ用電磁切換
弁15および加速スリップ用電磁切換弁26に通電し、
制動スリップ用電磁切換弁15を閉にすると共に加速ス
リップ用電磁切換弁26を開に切り換える。同時に、ポ
ンプ駆動モータ23を駆動して加圧ポンプ24および補
助ポンプ25を作動させ、補助ポンプ25によって、マ
スタシリンダ12側のブレーキ液を常開の遮断弁81、
オリフィス82、リザーバ83、および加速スリップ用
電磁切換弁26を介して副ブレーキ液通路20から加圧
ポンプ24に供給し、さらに加圧ポンプ24によって、
このブレーキ液を主ブレーキ液通路13から供給用電磁
切換弁17を介してホイールシリンダ14RL, 14RR
供給し、これによって後輪の空転を抑制し、効率良く後
輪から路面へ駆動力を伝達させることができる。
【0034】その際、リザーバ83は、補助ポンプ25
の作動開始時において、その吸入効率を上げることにな
る。すなわち、リザーバ83は、マスタシリンダ12と
加速スリップ用電磁切換弁26との間におけるブレーキ
液の保有量を増やし、補助ポンプ25の作動開始時に、
その保有分のブレーキ液を吸入しやすくする。したがっ
て、補助ポンプ25の吸入効率が上がり、ホイールシリ
ンダ14に対する昇圧応答性が向上することになる。
【0035】さらに、このような加速スリップを抑制す
る制御状態において、仮りに、ブレーキペダル11の踏
み込みによってマスタシリンダ12側のブレーイ液がS
所定圧以上となったときは、遮断弁81が自動的に閉動
して、副ブレーキ液通路20を遮断する。この結果、ブ
レーキペダル11の良好な操作フィーリングが確保でき
ることになる。また、オリフィス82は、遮断弁81の
応答性を向上させることになる。
【0036】なお、制御装置18は、操舵角センサやヨ
ーセンサからの検出信号に基づいて、旋回中の車両姿勢
を安定化させる制御を実行することもできる。すなわ
ち、それらの検出信号に基づいて、車両に旋回スピンが
発生するおそれがあると判断した場合に、旋回中心の外
側に位置する前輪および/または旋回中心の内側に位置
する後輪のホイールシリンダ15に、副ブレーキ液通路
20から加圧したブレーキ液を供給することによって、
車両の姿勢を安定させることができる。
【0037】
【発明の効果】本願の請求項1に記載の発明は、ブレー
キマスタシリンダとポンプとの間における副ブレーキ液
通路中にブレーキ液導入用の開閉弁を備え、そのブレー
キ液導入用の開閉弁とブレーキマスタシリンダとの間に
おける副ブレーキ液通路中に、ブレーキマスタシリンダ
側のブレーキ液圧により動作する常開の遮断弁と、ブレ
ーキ液を貯留可能なリザーバとを設けたことにより、ポ
ンプの作動開始時に、そのポンプによってリザーバ内の
ブレーキ液を直ちに吸入させて吸入効率を上げることが
でき、しかもブレーキマスタシリンダ側のブレーキ液圧
が所定圧以上となったときに遮断弁を閉動させて、良好
な操作フィーリングを確保することができる。これらの
結果、油圧ユニットおよび装置全体の小型化、低価格化
を図りつつ、ポンプが作動を開始してからホイールシリ
ンダ内の液圧が規定圧に上昇するまでの昇圧応答時間を
短くして、優れたブレーキ制御および車両の姿勢制御を
実現することができる。
【0038】本願の請求項2に記載の発明は、リザーバ
に、ブレーキ液を貯留しかつ容積が拡大する方向に付勢
されたシリンダ室を備えることにより、シリンダ室内に
ブレーキ液を貯留に吸入しやすくして、ポンプの作動開
始時におけるブレーキ液の吸入効率をより確実に向上さ
せることができる。
【0039】本願の請求項3に記載の発明は、遮断弁と
リザーバとの間にオリフィスを設けることにより、遮断
弁の応答性を向上させることができる。
【0040】本願の請求項4に記載の発明は、ポンプと
して、副ブレーキ液通路中に直列に介装される第1、第
2のポンプを備えることにより、ポンプが作動を開始し
てからホイールシリンダ内の液圧が規定圧に上昇するま
での昇圧応答時間をより確実に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の回路構成図である。
【図2】図1のブレーキ制御装置の制御系のブロック構
成図である。
【符号の説明】
12 マスタシリンダ 13 主ブレーキ液通路 14 ホイールシリンダ 15 制動スリップ用電磁切換弁 17 供給用電磁切換弁 18 制御装置 19 第1のリザーバタンク 20 副ブレーキ液通路 23 ポンプ駆動モータ 24 加圧ポンプ(第1のポンプ) 25 補助ポンプ(第2のポンプ) 26 加速スリップ用電磁切換弁(ブレーキ液導入用の
開閉弁) 29 ブレーキ液戻し通路 30 排出用電磁切換弁 31 第2のリザーバタンク 81 遮断弁 82 オリフィス 83 リザーバ 83A ピストン 83B シリンダ 83C スプリング 83D ストッパ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキマスタシリンダ側のブレーキ液
    の液圧を開閉弁を介してブレーキホイールシリンダに導
    出可能な主ブレーキ液通路と、前記ブレーキマスタシリ
    ンダ側のブレーキ液を開閉弁を介して導入しかつポンプ
    により加圧して前記ブレーキホイールシリンダに導出可
    能な副ブレーキ液通路とを備えたブレーキ制御装置にお
    いて、 前記ブレーキマスタシリンダと前記ポンプとの間におけ
    る前記副ブレーキ液通路中にブレーキ液導入用の開閉弁
    を備え、 前記ブレーキマスタシリンダと前記ブレーキ液導入用の
    開閉弁との間における前記副ブレーキ液通路中に、前記
    ブレーキマスタシリンダ側のブレーキ圧が所定圧以上の
    ときに閉動する常開の遮断弁と、ブレーキ液を貯留可能
    なリザーバとを設けたことを特徴とするブレーキ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記リザーバは、ピストンによって画成
    されかつブレーキ液の貯留量に応じて容積が変化するシ
    リンダ室と、前記ピストンを前記シリンダ室の容積の拡
    大方向に付勢する付勢手段とを有することを特徴とする
    請求項1に記載のブレーキ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記遮断弁と弁リザーバとの間における
    前記副ブレーキ液路中にオリフィスが設けられたことを
    特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ポンプとして、前記副ブレーキ液通
    路中に直列に介装される第1、第2のポンプを備えると
    共に、 前記ブレーキホイールシリンダ側のブレーキ液を開閉弁
    を介して、前記第1、第2のポンプの間における前記副
    ブレーキ液通路中に導入することが可能なブレーキ液戻
    し通路を備えたことを特徴とする請求項1から3のいず
    れかに記載のブレーキ制御装置。
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