JPH10146646A - ロストワックス法による金合金製品の製造方法 - Google Patents

ロストワックス法による金合金製品の製造方法

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JPH10146646A
JPH10146646A JP30886496A JP30886496A JPH10146646A JP H10146646 A JPH10146646 A JP H10146646A JP 30886496 A JP30886496 A JP 30886496A JP 30886496 A JP30886496 A JP 30886496A JP H10146646 A JPH10146646 A JP H10146646A
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JP
Japan
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gold alloy
alloy product
gold
cast
product
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Application number
JP30886496A
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English (en)
Inventor
Koichi Yokozawa
公一 横沢
Toshiyuki Osako
敏行 大迫
Takeshi Obara
剛 小原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロストワックス法により金合金製品を鋳造し
て製造する際に、金合金の溶質元素が表面近傍で減少す
ることを防止し、金合金本来の硬さを持った金合金製品
を製造できる方法を提供する。 【解決手段】 溶融した金合金を、SiO2、ZnO、
CaO、Al23、ZrO2、SnO2の1種又は2種以
上からなる埋没材で作製した鋳型で鋳造する。鋳造後の
金合金製品は時効処理により硬化する。この方法は、
0.06重量%以上のCoと、0.05重量%以上のGe
を含み、CoとGeの合計が1重量%以下であり、残部
が実質的にAuからなる金合金に特に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指輪、ペンダン
ト、時計等の装飾品や歯科用等に用いる金合金製品をロ
ストワックス法により鋳造して製造する方法に関する。
【0002】
【従来技術】純金または金合金は、指輪、ペンダント
、時計等の金の装飾品や、歯科用等に用いる金合金製
品として、広く使用されている。また、純金に少量の銀
その他の元素を添加することにより、純金特有の光沢、
金属色、美しさ、重量感、高級感を失うことなく、しか
も硬さを高めた高品位の金合金が要望され、かかる金合
金製品の開発も進められている。
【0003】従来から、装飾用や歯科用等の純金又は金
合金製品は、精密鋳造に適したロストワックス法により
製造されることが多い。ロストワックス法で使用する鋳
型は、通常はワックス製の原型の周りを粉末状の埋没材
で埋め固めた後、内部の原型を加熱溶融して排出するこ
とにより作製されるが、その埋没材として一般に石膏
(CaSO4)が使用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ロストワックス法によ
り石膏の埋没材で作製された鋳型に溶融した金合金を流
し入れて鋳造すると、得られる金合金製品が鋳型と接し
ていた表面近傍において金合金中の溶質元素が減少する
部分が発生しやすく、これを後に時効処理しても金合金
が本来持つ硬さの金合金製品を得ることが困難であっ
た。
【0005】また、本願出願人は、金合金の硬さの改善
を図るため、0.06重量%以上のCoと0.05重量%
以上のGeを含み、CoとGeの合計が1重量%以下で
あって、残部が実質的にAuからなる金合金を開発した
が、この金合金の鋳造においても、溶質元素であるCo
とGeの減少、特にGeの減少が非常に大きいことが解
った。
【0006】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
ロストワックス法により金合金製品を鋳造して製造する
際に、金合金に添加された溶質元素の表面近傍での減少
を防止でき、金合金本来の硬さを持った金合金製品を製
造できる方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する金合金製品の製造方法は、溶融し
た金合金をロストワックス法による鋳型に流し入れて鋳
造する金合金製品の製造方法において、SiO2、Zn
O、CaO、Al23、ZrO2、SnO2の1種又は2
種以上からなる埋没材で作製した鋳型を用いて鋳造する
ことを特徴とするものである。
【0008】この本発明のロストワックス法による金合
金製品の製造方法は、0.06重量%以上のCoと、0.
05重量%以上のGeを含み、CoとGeの合計が1重
量%以下であって、残部が実質的にAuからなる金合金
を使用して金合金製品を製造する場合においても、溶質
元素であるCoやGeの減少を防止できるので、極めて
有効である。
【0009】また、上記本発明の方法により鋳造した金
合金製品を、300〜500℃の温度において時効処理
するか、若しくは鋳造した金合金製品を700〜800
℃の温度で溶体化処理した後、300〜500℃の温度
において時効処理することにより、硬さに優れた金合金
製品を製造することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】石膏の埋没材からなる鋳型で鋳造
した場合、金合金製品の表面近傍で金合金に添加された
溶質元素が減少するのは、以下の現象によることが判明
した。即ち、鋳造用金合金の融点は1000℃以上であ
るから、鋳造温度も1100℃以上の高温となるため、
石膏の主成分であるCaSO4が700℃付近から熱分
解を開始してO2とSO2を発生し、温度の上昇とともに
石膏の分解が活発に起こり、発生ガスの量も著しく増加
する。そのため、金合金中の溶質元素が鋳型と接する界
面近傍で酸化され、酸化物が生成する結果、表面近傍で
溶質元素の減少する部分が発生することが解った。
【0011】そこで、本発明においては、高温で分解し
て酸化性のガスが発生するのを防ぐため、SiO2、Z
nO、CaO、Al23、ZrO2、SnO2の1種又は
2種以上からなる埋没材の鋳型を使用する。これらの埋
没材は、金合金の鋳造温度より高い温度、例えば約12
00℃においても熱分解が起こらない。その結果、鋳型
の埋没材からO2やSO2などのガス発生がなくなり、金
合金中の溶質元素が表面で酸化されることがなくなり、
均一な組成の金合金製品が得られる。即ち、溶質元素の
歩留まりが90%以上の金合金製品を得ることができ、
後の時効処理により金合金が本来持っている硬さ特性を
得ることができる。
【0012】特に、硬さを改善させた金合金として本願
出願人が既に提案している0.06重量%以上のCo
と、0.05重量%以上のGeとを含み、CoとGeの
合計が1重量%以下であって、残部が実質的にAuであ
る金合金を使用した場合でも、溶質元素であるCoやG
eが酸化により減少することが殆ど無く、組成が均一で
優れた硬さの金合金製品を製造することができる。
【0013】また、上記の鋳型を用いて鋳造した金合金
製品は、その後300〜500℃の温度において時効処
理を施すことにより硬化して、その金合金が持つ本来の
硬さとなる。好ましくは、鋳造した金合金製品を、一旦
700℃以上該金合金製品の融点以下の温度で溶体化処
理した後、300〜500℃の温度において時効処理す
ることによって、優れた硬さの金合金製品を得ることが
できる。
【0014】
【実施例】下記表1に示す埋没材をバインダーと混合
し、ロストワックス用型に流し込んで焼成することによ
り、それぞれ鋳型を作製した。得られた各鋳型に、組成
がAu−0.1重量%Co−0.1重量%Geの金合金を
高周波真空溶解炉で溶融して流し込み、凝固させて直径
10mm×長さ50mmの金合金製品(同一組成)をそ
れぞれ鋳造した。
【0015】得られた各鋳造品を0.5mm厚さまで冷
間圧延し、アルゴンガス中において750℃で30分の
溶体化処理を施し、続いて350℃にて2時間の時効処
理を行った。得られた各金合金製品の硬さをマイクロビ
ッカース硬さ計を用いて荷重200gで測定し、その結
果を表1に併せてに示した。
【0016】また、比較例として、従来と同様に埋没材
に石膏を使用して作製した鋳型を使用して、上記実施例
と同一組成の金合金製品を鋳造し、実施例と同様の溶体
化処理及び時効処理を施した。得られた比較例の金合金
製品についても、上記と同様に硬さを測定し、その結果
を表1に併記した。
【0017】
【表1】
【0018】上記表1の結果から分かるように、本発明
の各実施例では、鋳造後の金合金製品から溶質元素であ
るCo及びGeが殆ど減少しておらず、その歩留りが全
て98%を越えている。これに対して比較例により鋳造
された金合金製品では、溶質元素の減少が大きくなり、
特にGeの減少が激しく、その歩留りは75%に過ぎな
い。この結果、本発明の各実施例における時効処理後の
金合金製品は、硬さがビッカース硬さで82以上と優れ
ているが、比較例の金合金製品の硬さは僅か58に過ぎ
ない。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、金合金の溶質元素と鋳
型を構成する埋没材との反応が全く起こらず、従って金
合金表面から溶質元素が減少するのを防止でき、表面か
ら内部まで均一な金合金製品を得ることができる。従っ
て、本発明によって、純金の持つ高級感や色調を損なわ
ない特性を有しながら、鋳造後の熱処理によって硬質と
なる高品位の金合金製品を製造できるので、デザインの
自由度が高まり、複雑な形状の金装飾品の製造が可能に
なる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 675 C22F 1/00 675 691 691B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融した金合金をロストワックス法によ
    る鋳型に流し入れて鋳造する金合金製品の製造方法にお
    いて、SiO2、ZnO、CaO、Al23、ZrO2
    SnO2の1種又は2種以上からなる埋没材で作製した
    鋳型を用いて鋳造することを特徴とする金合金製品の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 0.06重量%以上のCoと、0.05重
    量%以上のGeとを含み、CoとGeの合計が1重量%
    以下であって、残部が実質的にAuからなる金合金を使
    用することを特徴とする、請求項1に記載の金合金製品
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の方法により鋳造した金合金製
    品を、300〜500℃の温度において時効処理するこ
    とを特徴とする金合金製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の方法により鋳造した金合金製
    品を、700℃以上該金合金製品の融点以下の温度で溶
    体化処理した後、300〜500℃の温度において時効
    処理することを特徴とする金合金製品の製造方法。
JP30886496A 1996-11-20 1996-11-20 ロストワックス法による金合金製品の製造方法 Pending JPH10146646A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361366A (ja) * 2001-06-11 2002-12-17 Honda Motor Co Ltd 鋳造用砂中子

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361366A (ja) * 2001-06-11 2002-12-17 Honda Motor Co Ltd 鋳造用砂中子
JP4711374B2 (ja) * 2001-06-11 2011-06-29 本田技研工業株式会社 鋳造用砂中子

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