JPH10146191A - ウィルソン病治療用の組換えアデノウイルスベクター - Google Patents

ウィルソン病治療用の組換えアデノウイルスベクター

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JPH10146191A
JPH10146191A JP8320730A JP32073096A JPH10146191A JP H10146191 A JPH10146191 A JP H10146191A JP 8320730 A JP8320730 A JP 8320730A JP 32073096 A JP32073096 A JP 32073096A JP H10146191 A JPH10146191 A JP H10146191A
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recombinant adenovirus
adenovirus vector
copper
vector
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JP8320730A
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Kunihiko Terada
邦彦 寺田
Toshihiro Sugiyama
俊博 杉山
Tatsufumi Nakako
達史 中子
Michio Nakai
通雄 中井
Toshiyuki Sakaki
利之 榊
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウィルソン病の遺伝子治療に有用な、銅輸送
蛋白を発現するウイルスベクターを提供する。 【解決手段】 銅輸送蛋白をコードする遺伝子およびこ
の遺伝子の発現を制御するCAGプロモーターを有す
る、ウィルソン病治療用組換えアデノウイルスベクタ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウィルソン病治療用
の組換えアデノウイルスベクターに関する。さらに詳し
くは、銅輸送蛋白発現用組換えアデノウイルスベクター
に関する。
【0002】
【従来の技術】ウィルソン病発生頻度は出生人口3〜4
万人に一人と推定され、先天性代謝異常症の中では比較
的頻度が高い。銅輸送蛋白をコードする遺伝子の欠損に
より、肝に銅が異常蓄積することにより発症することが
最近明らかになった(Nature Genetics, Vol.5, 327-33
7(1993))。現在D−ペニシラミンや塩酸トリエンチン
などのキレート薬投与による治療が実施されているが重
篤な副作用が報告され、満足な治療法とはいえない。ま
た、重篤な副作用が出ない場合も毎日大量のキレート剤
を一生飲み続けることは患者にとって大きな苦痛であ
る。
【0003】近年、種々のベクターを用いた遺伝子導入
技術が開発されており、銅輸送蛋白をコードする遺伝子
を用いた遺伝子治療が確立されることが望ましい。現在
知られているベクターにはレトロウイルスベクター、ア
デノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクターな
どのウイルスベクター、あるいはリポソームなどの非ウ
イルスベクターがあり、これらを用いて種々の遺伝性疾
患、癌およびウイルス性疾患に対する遺伝子治療の試み
が米国を中心に行われている。しかし、ウィルソン病に
関する有効な遺伝子治療は未だ報告例がない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、銅輸送蛋白を発現するウイルスベクターを構築し、
これをウィルソン病治療用に提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記の課題を解決するために鋭意検討し、ウイルスベクタ
ーとしてアデノウイルスベクターを用いることによっ
て、銅輸送蛋白をコードする遺伝子およびこの遺伝子の
発現を制御するプロモーターを有し、銅輸送蛋白を生体
内で発現させることができる組換えアデノウイルスベク
ターを作製することにより、このベクターを用いて動物
細胞内での所望の遺伝子の発現に成功した。これによ
り、本発明の組換えアデノウイルスベクターは、ウィル
ソン病の治療に有用であることを確認した。
【0006】ウィルソン病は、銅輸送蛋白の欠損のた
め、肝臓に蓄積する銅により引き起こされる。一方、ア
デノウイルスは分裂期、休止期を問わず種々の細胞に感
染し、特に肝臓への感染効率は高いため、本発明の組換
えアデノウイルスベクターは効率的に肝細胞に導入され
る。例えば、患者の門脈から該組換えアデノウイルスベ
クターを投与することができる。肝細胞に導入された本
発明の組換えアデノウイルスベクターは、銅輸送蛋白を
発現し、発現した銅輸送蛋白によって銅が細胞外に排出
される。このように、本発明の組換えアデノウイルスベ
クターを用いることにより、ウィルソン病患者の細胞内
に蓄積した銅を排出することができる。
【0007】即ち、本発明の要旨は次の通りである。 (1) 銅輸送蛋白をコードする遺伝子およびこの遺伝
子の発現を制御するプロモーターを有する組換えアデノ
ウイルスベクター。 (2) 銅輸送蛋白がヒト由来であることを特徴とする
前記1記載の組換えアデノウイルスベクター。 (3) プロモーターがCAGプロモーターであること
を特徴とする前記1または2記載の組換えアデノウイル
スベクター。 (4) アデノウイルスゲノムのE1A遺伝子領域全部
またはその一部が欠失していることを特徴とする前記1
ないし3いずれか記載の組換えアデノウイルスベクタ
ー。 (5) アデノウイルスゲノムのE2A遺伝子領域全部
またはその一部が欠失していることを特徴とする前記1
ないし4いずれか記載の組換えアデノウイルスベクタ
ー。 (6) アデノウイルスゲノムのE3遺伝子領域全部ま
たはその一部が欠失していることを特徴とする前記1な
いし5いずれか記載の組換えアデノウイルスベクター。 (7) 銅輸送蛋白をコードする遺伝子およびこの遺伝
子の発現を制御するプロモーターを有する組換えアデノ
ウイルスベクターからなるウィルソン病治療剤。 (8) 銅輸送蛋白をコードする遺伝子およびこの遺伝
子の発現を制御するプロモーターを有する組換えアデノ
ウイルスベクターを大量に生産する方法であって、該組
換えアデノウイルスベクターをヒト胎児腎由来細胞株2
93細胞に感染させ、感染した293細胞を2価の銅イ
オン濃度が約40μM〜約80μMである培地中で培養
することを特徴とする方法。
【0008】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明に用いられるアデノウイルスは動物を宿主とするも
のであり、特にヒトを宿主とするヒトアデノウイルスが
好適に用いられる。ヒトアデノウイルスのゲノムは、約
36kbの2本鎖状DNAであって、DNA鎖両端には
およそ100bpからなる逆方向反復塩基配列があり、
そのDNA鎖両端の5’末端にはE2B遺伝子産物が切
断加工された55kの蛋白質が共有結合しているという
特異な構造をしている。本発明に用いられるヒトアデノ
ウイルスとしては、特に、2型または5型のアデノウイ
ルスが好ましい。
【0009】本発明に用いられるアデノウイルスのゲノ
ムは、E1遺伝子領域、特にE1A遺伝子領域を欠失し
ていることが好ましい。これは、アデノウイルスの細胞
ガン化活性に関与するE1A遺伝子領域を欠失させるこ
とにより、アデノウイルスを無毒化し、ゲノム中に組み
込んだ外来の遺伝子配列のみを発現させるためである。
必ずしもE1A遺伝子領域のすべてを欠失させる必要は
ない。例えば、1.3〜9.3%(map unit)
の断片を除去すれば目的は達成される。該アデノウイル
スは、E1A、E1B遺伝子を持続的に発現している細
胞(例えば、ヒト胎児腎由来細胞株293細胞)を除く
宿主細胞内で増殖することができないという特徴を有す
る。銅輸送蛋白をコードする遺伝子およびこの遺伝子の
発現を制御するプロモーターは、例えば、E1A遺伝子
領域の欠失部位に挿入することができる。
【0010】また、本発明に用いられるアデノウイルス
のゲノムは、E3遺伝子領域全部またはその一部も欠失
させても良い。E3遺伝子領域は、アデノウイルスの複
製には不要であるからである。特に、E3遺伝子領域の
一部である79.6〜84.8%(map unit)
を欠失させたものが好ましい。銅輸送蛋白をコードする
遺伝子およびこの遺伝子の発現を制御するプロモーター
は、例えば、E3遺伝子領域の欠失部位に挿入すること
ができる。
【0011】さらに、本発明に用いられるアデノウイル
スのゲノムは、E2A遺伝子の機能を完全に欠失させる
ために、E2A遺伝子領域全部またはその一部を欠失さ
せても良い。E2A遺伝子領域の存在がアデノウイルス
ベクターの細胞内での長期安定性に悪影響を及ぼすから
である。E2A遺伝子領域欠損型のアデノウイルスベク
ターは、EP−732405−Aに記載した方法に従っ
て構築することができる。この技術は任意の目的遺伝子
に対して応用可能であり、本発明の目的遺伝子にも応用
できる。このベクターを用いることにより長期間の発現
が可能となり、ウィルソン病等、長期間の遺伝子発現を
要する疾患には特に有効であると考えられる。
【0012】銅輸送蛋白をコードする遺伝子およびこの
遺伝子の発現を制御するプロモーターを導入するアデノ
ウイルスゲノムの部位は、実施例に示したE1遺伝子領
域欠失部位(1.3〜9.3 map unit)の他
に、E3遺伝子領域欠失部位(79.6〜84.8 m
ap unit)(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 84,46
26-4630(1987))、あるいはE4プロモーター上流域で
右端(100mapunit)から198塩基の部位(P
roc. Natl. Acad. Sci. USA, 93, 1320-1324(1996))な
どが挙げられる。
【0013】ウィルソン病患者の細胞内に蓄積した銅を
排出するためには大量の銅輸送蛋白の発現が必要であ
る。このために種々のプロモーターが用いられる。本発
明に用いられるプロモーターとしては、動物ウイルス遺
伝子プロモーターおよび動物細胞遺伝子プロモーターが
挙げられる。前者の例としてはSV40遺伝子プロモー
ター、アデノウイルス主要後期遺伝子プロモーター等が
あり、また、後者の例としてはチミジンキナーゼ遺伝子
プロモーター、メタロチオネイン遺伝子プロモーター、
免疫グロブリン遺伝子プロモーター等がある。しかし、
本発明には、CAGプロモーターが特に有利に用いられ
る。CAGプロモーターは、サイトメガロウイルスエン
ハンサー、ニワトリβ−アクチンプロモーター、ウサギ
βグロビンのスプライシングアクセプターおよびウサギ
βグロビン由来のポリA付加シグナルからなるハイブリ
ッドプロモーターであり、高発現ベクターとして特開平
3−168087号公報に開示されている。その調製は
同公報に記載されているpCAGGS(特開平3−16
8087号、13頁20行〜20頁14行および22頁
1行〜25頁6行)から制限酵素SalI、HindI
IIで切り出すことにより行うことができ、本発明に利
用することができる。
【0014】本発明で用いる銅輸送蛋白をコードする遺
伝子WD(Nature Genetics, Vol.5, 338-343(1993))
は、遺伝子治療を目的とするため、ヒト由来であること
が望ましい。WD遺伝子の転写産物は臓器により異なる
ことが知られており(肝臓:Nature Genetics, Vol.5,
327-337(1993)、脳:Nature Genetics, Vol.5, 344-350
(1993))、脳から得られたcDNAと肝臓から得られた
cDNAは明らかに構造が異なっているが、その構造の
比較から、正常な機能を有しているのは肝臓から得られ
たcDNAと考えられる。従ってウィルソン病遺伝子治
療のためには肝臓由来のcDNAを用いることが望まし
い。ただし、翻訳産物が銅輸送機能を有していることが
本質的であるため、塩基配列中に挿入・置換・欠失が存
在する変異cDNAも、その翻訳産物が銅輸送機能を有
していれば用いることができる。また、種々の臓器から
得られたcDNA断片を連結して目的のcDNAを得る
こともできる。
【0015】次に、本発明の組換えアデノウイルスベク
ターの製造方法について説明する。 銅輸送蛋白cDNAを含むpWD4729を制限酵
素SmaI(宝酒造製)およびKpnI(宝酒造製)で同
時消化し、銅輸送蛋白の全コーディング領域を含むDN
A断片を得る。 公知の方法(細胞工学 13、760−763(1
994))により調製したCAGプロモーターを含むカ
セットコスミドpAdex1CAwtを制限酵素Swa
I(Boehringer社製)で処理したものと、
で得たDNA断片を平滑化したものとを混合する。次い
で、カセットコスミドを沈殿させ、T4DNAリガーゼ
で結合させ、銅輸送蛋白遺伝子を組み込んだカセットコ
スミドを得る。CAGプロモーター以外のプロモーター
を使用する場合には、まずアデノウイルスゲノム(36
kb)の全長のうち、複製に不要なE3遺伝子領域
(1.9kb)とE1A・E1B遺伝子領域(2.9k
b)を欠失させた約31kbのゲノムDNAを持つカセ
ットコスミドを作製し、他方、使用しようとするプロモ
ーター、銅輸送蛋白遺伝子およびポリA配列を含むプラ
スミドを作製し、適当な制限酵素で処理し、アデノウイ
ルスゲノムのE1A・E1B欠失部位に銅輸送蛋白遺伝
子発現ユニットが組み込まれたカセットコスミドを得
る。
【0016】 次に、得られたカセットコスミドを、
ラムダ・インビトロ・パッケージングキットであるギガ
パックXL(Stratagene社)を用いて、イン
ビトロ・パッケージングを行う。 一方、アデノウイルスDNA−蛋白複合体(Ad5
d1X DNA−TPC)を調製する。アデノウイルス
DNAとしては、Ad5d1X(I.Saitoet
al., J.Virology,vol.54,71
1−719(1985))を用い、Ad5d1XをHe
La細胞(Roux 10本分)に感染させ、培養を行
う。ウイルス粒子を回収し、塩酸グアニジン処理・超遠
心によりDNA−TPCを分離・回収する。こうして得
られたAd5d1X DNA−TPCを次のステップの
組換えアデノウイルス作製のため充分量のEcoT22
Iで処理する。 最後のステップとして、銅輸送蛋白遺伝子を組み込
んだカセットコスミドとEcoT22Iで処理したAd
5d1X DNA−TPCを混合し、セルファクト(フ
ァルマシア社製)キットを用いてリン酸カルシウム法で
トランスフェクションを行う。ウイルスの増殖のため細
胞が死滅したものからウイルス液を回収し、銅輸送蛋白
をコードする遺伝子およびこの遺伝子の発現を制御する
プロモーターを有する組換えアデノウイルスベクターを
得る。
【0017】本発明の組換えアデノウイルスベクターの
大量調製においては、ベクター感染細胞の培地の添加量
を調整し、通常用いる20ml/225cm2フラスコ
よりも多くすることが望ましく、好ましくは約40ml
/225cm2フラスコに相当する培地量にすれば、高
力価のベクターが調製できる。また、銅輸送蛋白発現組
換えアデノウイルスベクターを調製する際、通常の方法
(特開平7−298877号公報)では最終力価が低
い。この原因は、ベクター調製に用いるヒト胎児腎由来
細胞株293細胞に感染した銅輸送蛋白発現組換えアデ
ノウイルスベクターによって、銅輸送蛋白が大量に産生
された結果、293細胞内の銅イオンが欠乏し293細
胞にダメージを与えるためウイルス力価が上昇しないと
考えられた。そこで、本発明者らは、培地への銅イオン
の添加、細胞あたりの培地量等を検討した。その結果、
塩化銅(II)(CuCl2)を培地に約40μM〜約8
0μMになるように添加することによって、ベクター力
価は塩化銅(II)(CuCl2)未添加培地を使用した
場合に比べて飛躍的に上昇することに成功した。
【0018】本発明はまた、銅輸送蛋白をコードする遺
伝子およびこの遺伝子の発現を制御するプロモーターを
有する組換えアデノウイルスベクターからなるウィルソ
ン病治療剤に関する。本発明のウィルソン病治療剤に
は、患者において選択されるべき投与経路に適した薬学
的担体が含まれる。本発明のウィルソン病治療剤は非経
口的に投与することができる。ウィルソン病患者の肝臓
の全細胞に効率よく導入することが望ましく、そのため
には門脈からの局所投与が好ましい。本発明のウィルソ
ン病治療剤の投与量、投与回数は、患者の症状、年齢、
体重などによって異なるが、通常は成人に対し、1回当
たり、1012〜1013pfu投与することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れるものではない。
【0020】実施例1 WD遺伝子の取得:WD cDNAの作製法 まず、以下に示したWDの2つのクローン(米国コロン
ビア大、Dr. T. C. Gilliam から入手)およびRT−P
CRにより得た2断片から全長をコードするクローンを
得た。 1)pCUN-C1 (塩基番号 223-2031) 2)pWD02 (塩基番号 1489-5581)(Nature Genetics, Vo
l.5, 344-350(1993)、ベクターはpUC) RT−PCRは、ヒト肝臓のmRNAを鋳型にして以下
のプライマーを使って行った。
【0021】翻訳開始コドンをカバーするプライマー
(set 1) 5プライマー 5'-CCG ACC AGG TGA CCT TTT GC-3' (塩
基番号 101-120) 3プライマー 5'-CTG ACT GTG CTG GTG GCC AC-3' (塩
基番号 350-331) exon6,7,8,12を含むプライマー (set 2) 5プライマー 5'-TCA AGT ATG ACC CAG AGG TC-3' (塩
基番号 1751-1770) 3プライマー 5'-CAT CAC AGT CTT TAT CTT GT-3' (塩
基番号 3237-3218)
【0022】まず、翻訳開始コドン付近を含んだプラス
ミドpEAXを作製した(図1)。すなわち、のプライマ
ーセットでできた249bpの断片をEcoRIとApaIで切断し、
これを、pCUN-C1をApaIとXhoIで切断して得られた1461b
pの断片とライゲーションしてpBlueScript(pBS)のEcoRI
/XhoI部位に挿入し、pEAXを得た。次に、exon6,7,8,12
を含むプラスミドpWD02compを作製した(図2)。すな
わち、のプライマーセットでできた1486bpの断片をXh
oI,BclIで切り、これをpWD02のXhoI-BclI間の断片と入
れ換えた。次に、pEAXのEcoRI/XhoI 断片(1640bp)とpWD
02compのXhoI/EcoRI 断片(3800bp)を同時にpBlueScript
のEcoRI部位に挿入して、完全長のWD cDNAを持ったプラ
スミド(pWDcomp)を作り、最後に、PvuII(nt 4729)より
3'側の部分を除いて、pWD4729を構築した(図3)。
【0023】実施例2 WDカセットコスミドの作製 作製されたpWD4729から、翻訳開始コドンから終
止コドンを含む領域約4.7kbの断片をSmaIおよ
びKpnIによって切り出し、Klenow酵素(宝酒
造製)によって両端を平滑化した。この断片と、CAG
プロモーターを含むコスミドベクターpAdex1CA
wtをSwaIで切断したものとを16℃で一晩連結反
応後、SwaIで切断し、常法(Molecular Cloning Vol
3 E34)に従いカセットコスミドのフェノール抽出、遠心
分離ついでゲル濾過を行った。再度SwaI切断をおこ
ない、得られたコスミドをギガパックXL(Strat
agene社製)を用いてラムダ・イン・ビトロ・パッ
ケージングし、大腸菌DH5αに感染させて一部をアン
ピシリン添加寒天プレートに接種した。得られたアンピ
シリン耐性のコロニーを1.5mlのアンピシリン添加
LB培地で一晩培養し、コスミドDNAを調製した。こ
のコスミドDNAの制限酵素切断断片解析により、WD
cDNA断片が予定通りに挿入されているクローンを選
択し、pAdex1CAWDとした。なお、WDcDN
A断片が予定通り挿入されているクローンのDNAをN
ruIで切断後リガーゼを用いて自己連結することによ
り、大部分のアデノウイルス遺伝子を取り除いたプラス
ミドPex1CAWDも調製し、制限酵素切断断片の解
析により、発現ユニットの向きと構造を確認した。
【0024】実施例3 アデノウイルスDNA−蛋白複合体(Ad5 dlX
DNA−TPC)の調製WDカセットコスミドpAde
x1CAWDから銅輸送蛋白質発現組換えアデノイルス
ベクターAdex1CAWDを調製するために使用す
る、アデノウイルスDNA―蛋白複合体(Ad5 dl
X DNA−TPC)は、実験医学別冊バイオマニュア
ルシリーズ4「動物細胞への遺伝子導入と発現・解析」
(1993年、羊土社)43頁〜58頁に記載された方
法に従って調製した。得られたAd5 dlX DNA
−TPCのEcoT22I切断も、同文献に記載された
方法に準じて実施した。得られたAd5 dlX DN
A−TPC EcoT22I切断断片は、分注後−80
℃で保存した。
【0025】実施例4 組換えアデノウイルスの分離と高力価ウイルス液の調製 10%FCS添加DMEで培養した293細胞の6c
m、9cmシャーレ、各1枚を用意した。WDカセット
コスミドpAdex1CAWD8μgおよびとEcoT
22I切断Ad5 dlX DNA−TPC1μgを混
合し、セルフェクトキット(ファルマシア社製)を用い
て6cmシャーレ293細胞にリン酸カルシウム法によ
りトランスフェクションを行った。6cmシャーレのメ
ディウムの上から混合液を滴下し、培養を続けた。一晩
培養後(約16時間)し、午前中に培養液を交換し、夕
方、遺伝子導入293細胞をシャーレから剥がしてコラ
ーゲンコート96穴プレート(住友ベークライト社製)
3枚に、原液・10倍希釈・100倍希釈して播き直し
た。細胞数が各プレートで大きく異ならないように、1
0倍希釈、100倍希釈293細胞には、それぞれ10
cmシャーレ293細胞を1/3ずつ添加して96穴プ
レートに播いた。
【0026】96穴プレート播き込み5日後、10日
後、17日後、21日後に50μlの5%FCS添加D
MEを加えた。ウイルスが増殖した結果、293細胞が
死滅したウエルが7日後ころから出現し、ウエル中の細
胞が完全に死滅するごとに滅菌パスツールピペットで細
胞懸濁液を採取した。採取した細胞懸濁液は、ドライア
イス上で急速凍結後−80℃で保存した。96穴プレー
ト播き込み10日後以降293細胞が死滅した12クロ
ーンを選択し、これらのクローン感染細胞懸濁液を超音
波処理30秒3回行い、5000回転5分間遠心し、上
清を1次ウイルス液(first seed)として−80℃で保
存した。
【0027】コラーゲンコート24穴プレート上の29
3細胞を用意し、各クローンの1次ウイルス液10μl
を接種後5%FCS−DME0.4mlを添加し培養し
た。各クローンとも2ウエルずつ接種した。1次ウイル
ス液接種3日〜4日後、ウイルス複製による細胞障害が
完結したウエルから細胞懸濁液を採取し、1ウエルの細
胞懸濁液は超音波処理30秒×3回後5000回転5分
間遠心を行い、上清を2次ウイルス液として−80℃で
凍結保存した。他の1ウエルは5000回転5分で上清
と細胞(セルパック)を分離し、上清はサンプルに混入
する可能性のある増殖可能なアデノウイルスRCA(R
eplication Competent Aden
ovirus)由来のE1A遺伝子検出用サンプルとし
て凍結保存した。セルパックは、実験医学別冊バイオマ
ニュアルシリーズ4「動物細胞のへの遺伝子導入と発現
・解析」(1993年、羊土社)43頁〜58頁に記載
された方法に従って染色体DNAを調製し、これに含ま
れるウイルスDNAの構造をXhoIなどの制限酵素を
用いて切断し、断片長を解析して目的の遺伝子構造をも
つクローンを選択した。
【0028】目的の遺伝子構造を持つことが確認された
クローンに対応する培養上清から、Zhang,W.W.らの文献
(Biotechniques, 1995.18(3):p.444−447.)に準じた
方法を用いてウイルスDNAを調製し、これを鋳型とし
てアデノウイルスE1A遺伝子を検出するPCRを行な
った。E1A遺伝子の検出用PCR反応に用いるプライ
マーは、文献に記載されたものとは異なる新たに設定し
たものを使用した。具体的には、ヒトアデノウイルス5
型遺伝子全塩基配列(Genbank Accession No.M73260 )
中のE1A遺伝子塩基配列に由来する以下のオリゴヌク
レオチド(1)、(2)を用いてPCR反応を行い、9
06bpのE1A由来PCR遺伝子増幅産物が検出され
ないクローンを選択し、Adex1CAWDとした。 オリゴヌクレオチド(1)5’―AAA TGG CCG CCA GTC
TTT TG―3’(塩基番号600-619) オリゴヌクレオチド(2)5’―CCA GGC TCG TTA AGC
AAG TC―3’(塩基番号1505-1486)
【0029】得られたAdex1CAWDは293細胞
を用いて順次継代し、最終的には225cm2フラスコ
6本のスケールで大量調製を行った。力価測定は実験医
学別冊バイオマニュアルシリーズ4「動物細胞への遺伝
子導入と発現・解析」(1993年、羊土社)43頁〜
58頁に記載された方法に従って実施した。Adex1
CAWD精製検討は、次のように実施した。すなわち、
225cm2フラスコ6本からAdex1CAWD感染
293細胞を培地懸濁液として回収し、密閉型超音波破
砕機により細胞を破砕後10、000回転10分間遠心
し、Adex1CAWDを含んだ上清を得た。4Mおよ
び2.2M塩化セシウム溶液を重層したベックマン社製
SW28チューブ上にこの上清をさらに重層し、ベック
マン社製SW28スイングローターで25、000回転
2時間4℃で遠心し、遠心チューブ内でAdex1CA
WDのバンドを形成させた。このバンドを回収し、塩化
セシウム飽和溶液で2倍希釈したのち、ベックマン社製
SW41チューブに添加し、この上に4Mおよび2.2
M塩化セシウムを重層後、ベックマン社製SW41ロー
ターで35、000回転3時間4℃で遠心した。チュー
ブ内で形成されたAdex1CAWDベクターのバンド
を回収後、10%グリセロールを含んだPBSに対して
充分に透析して塩化セシウムを除去した後、Adex1
CAWD精製ベクターとして−80℃で凍結保存した。
【0030】動物接種検討のためのAdex1CAWD
大量調製は、最初はアデノウイルスベクター感染後22
5cm2フラスコあたり20mlの5%FCS添加DM
E培地を添加して実施した。しかし、この方法ではベク
ター複製による293細胞障害完結に著しく長い期間を
要し、得られた精製ベクターの力価も通常の場合の10
分の1以下であるおよそ3×109pfu/mlでしか
なかった。この程度の力価しかないサンプルでは動物投
与検討が困難なため、高力価のサンプルを得るための検
討を実施した。検討の結果、ベクター感染細胞の培地の
添加量を40ml/225cm2フラスコに増加させれ
ば、高力価のベクターが調製できることが明らかになっ
た。この場合、精製ベクターの力価は先に述べた検討の
およそ10倍である2.5×1010pfu/mlであ
り、225cm2フラスコ6本から合計2.2×1011
pfu/mlのベクターが得られた。
【0031】また、Adex1CAWDが発現する銅輸
送蛋白質の機能により、ベクターが複製する293細胞
の機能が阻害されている可能性を考慮し、塩化銅(II)
(CuCl2)をベクター感染細胞培養液に添加する検
討を行った。検討の結果、293細胞に対して障害を示
さない40μMCuCl2を培地に添加した場合、ベク
ター感染細胞培地懸濁液超音波処理上清のベクター力価
はCuCl2未添加培地を使用した場合の2倍程度上昇
することが明らかになった。80μMCuCl2添加の
場合、若干の細胞傷害が見られたものの力価はやはり2
倍程度上昇した。
【0032】実施例5 LECラット肝初代培養細胞への感染 (ウェスタンブ
ロッティングによる発現確認) LECラット(8週令、雄)から、コラゲナーゼ潅流法
にて肝細胞を分離し、コラーゲンコートしたプレートに
1×106個の細胞を播種し、無血清培地にて一晩培養
した。次に銅輸送蛋白発現組換えアデノウイルスAde
x1CAWDあるいはコントロールアデノウイルスAd
ex1CAwt(細胞工学 13、760−763(1
994))をそれぞれ3×107pfuを1時間、細胞に感
染させ、感染後2日目に細胞を集め、細胞溶解用緩衝液
(50 mMトリス-塩酸, pH 8/ 150 mMNaCl, 1% NP-40/ 0.5
% デオキシコール酸/ 0.1% SDS) に溶かし、氷上で30
分静置した。15,000 g 20分遠心して上清を取り、そ
のうち10μlを7% SDS-PAGE にて電気泳動した後、P
VDFメンブレンフィルター上に電気泳動的にブロット
した。さらに以下の方法で銅輸送蛋白を検出した。
【0033】(方法) フィルター ↓ブロッキング:10% スキムミルクを含むPBS-T(0.2%
Tween-20を含むPBS)中、室温で1時間インキュベート
した。 ↓洗浄:室温で1時間インキュベートした。 ↓フィルターを2% スキムミルク/ PBS-Tに浸し 抗−銅
輸送蛋白抗体 (100倍希釈液)を添加した後、室温で1時
間インキュベートした。 ↓洗浄: PBS−T中 5分間を3回 ↓フィルターを2% スキムミルク/ PBS−Tに浸しホース
ラディッシュペルオキシダーゼ結合抗-マウス IgG (100
0倍希釈液)を添加した後、室温で30分間インキュベート
した。 ↓洗浄: PBS−T中 5分間を5回 ↓ECL 反応液(アマーシャム)中 1分間 室温放置 X線フィルムに露光 (結果)Adex1CAWD で処理した初代培養肝細
胞中に、分子量約170kDの銅輸送蛋白が検出され
た。
【0034】実施例6 LECラットへの投与 (1)蛍光免疫染色による発現確認および細胞内局在性 LECラット(3週令、性別不明)に銅輸送蛋白発現組
換えアデノイルスAdex1CAWD あるいはコント
ロールアデノウイルスAdex1CAwtをそれぞれ
1.25×1010pfu尾静脈より投与した。ウィルス投
与後、3日目の肝臓をコンパウンドとともに液体窒素で
凍結し、クライオスタットで5μmで細切(以下は、全
て室温) #4%パラフォルムアルデヒドで2分間固定 #PBSで3回洗浄 #1%NP40に5分侵漬 #PBSで3回洗浄 #抗−銅輸送蛋白抗体を3%BSAに2000倍、80
00倍に希釈し、2時間反応 #PBSで3回洗浄 #3%BSAで40倍に希釈したローダミン標識抗マウ
スIgGを20分反応 #PBSで3回洗浄 #共焦点レーザー顕微鏡で観察 結果:Adex1CAWDを投与したLECラットの肝
細胞にのみ銅輸送蛋白が染色された。銅輸送蛋白は、細
胞質中、特にゴルジ装置に局在していると思われる。
【0035】(2)ホロセルロプラスミンの検出 セルロプラスミンは、分泌の過程において、ゴルジ体で
銅輸送蛋白から銅を受け取り、アポセルロプラスミンか
らホロセルロプラスミンへと変換される。WD遺伝子を
欠損するLECラットにおいては、血中にホロセルロプ
ラスミンは検出されずアポセルロプラスミンのみが検出
される(小児医学,25(2), 315-333(1991))。LECラ
ット(3週令、性別不明)に銅輸送蛋白発現組換えアデ
ノウイルスAdex1CAWDあるいはコントロールア
デノウイルスAdex1CAwtをそれぞれ1.25×
1010pfu尾静脈より投与した。投与前および投与後3
日目のLECラットから採血し、血清を分離した。血清
をPBSにて100倍希釈したもののうち、10μlを
7% Native−PAGE にて、電気泳動後、 PVDFメンブ
レンフィルター上に電気泳動的にブロットした。さらに
以下の方法で銅輸送蛋白を検出した。
【0036】(方法) フィルター ↓ブロッキング:10% スキムミルクを含むPBS−T(0.2%
Tween−20を含むPBS)中、室温で1時間インキュベー
トした。 ↓洗浄: PBS−T中 5分間を2回 ↓フィルターを2% スキムミルク/ PBS−Tに浸し 抗−セ
ルロプラスミン抗体(500倍希釈液)を添加した後, 室温
で1時間インキュベートした。 ↓洗浄: PBS−T中 5分間を3回 ↓フィルターを2% スキムミルク/ PBS−Tに浸しホース
ラディッシュペルオキシダーゼ結合抗−マウスIgG(2500
倍希釈液)を添加した後、室温で30分間インキュベート
した。 ↓洗浄: PBS−T中 5分間を5回 ↓ECL 反応液(アマーシャム)中 1分間 室温放置 X線フィルムに露光 結果:Adex1CAWD投与後のLECラット血中に
のみ、ホロセルロプラスミンが検出された。
【0037】
【発明の効果】本発明により、ウィルソン病治療に有用
な組換えアデノウイルスベクターを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、翻訳開始コドン付近を含んだプラスミ
ドpEAX作製の概念図である。
【図2】図2は、exon6,7,8,12を含むプラスミドp
WD02comp作製の概念図である。
【図3】図3は、PvuII(nt 4729)より3’
側の部分が除かれたプラスミドpWD4729作製の概
念図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 7/00 C12N 7/00 // C12N 5/10 C12P 21/02 C C12P 21/02 C12N 5/00 B (C12N 7/00 C12R 1:92) (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91) (72)発明者 中井 通雄 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 (72)発明者 榊 利之 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅輸送蛋白をコードする遺伝子およびこ
    の遺伝子の発現を制御するプロモーターを有する組換え
    アデノウイルスベクター。
  2. 【請求項2】 銅輸送蛋白がヒト由来であることを特徴
    とする請求項1記載の組換えアデノウイルスベクター。
  3. 【請求項3】 プロモーターがCAGプロモーターであ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の組換
    えアデノウイルスベクター。
  4. 【請求項4】 アデノウイルスゲノムのE1A遺伝子領
    域全部またはその一部が欠失していることを特徴とする
    請求項1ないし請求項3いずれか記載の組換えアデノウ
    イルスベクター。
  5. 【請求項5】 アデノウイルスゲノムのE2A遺伝子領
    域全部またはその一部が欠失していることを特徴とする
    請求項1ないし請求項4いずれか記載の組換えアデノウ
    イルスベクター。
  6. 【請求項6】 アデノウイルスゲノムのE3遺伝子領域
    全部またはその一部が欠失していることを特徴とする請
    求項1ないし請求項5いずれか記載の組換えアデノウイ
    ルスベクター。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6いずれか記載の
    組換えアデノウイルスベクターからなるウィルソン病治
    療剤。
  8. 【請求項8】 銅輸送蛋白をコードする遺伝子およびこ
    の遺伝子の発現を制御するプロモーターを有する組換え
    アデノウイルスベクターを大量に生産する方法であっ
    て、該組換えアデノウイルスベクターをヒト胎児腎由来
    細胞株293細胞に感染させ、感染した293細胞を2
    価の銅イオン濃度が約40μM〜約80μMである培地
    中で培養することを特徴とする方法。
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