JPH10144352A - 非水電解液電池 - Google Patents

非水電解液電池

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JPH10144352A
JPH10144352A JP8296686A JP29668696A JPH10144352A JP H10144352 A JPH10144352 A JP H10144352A JP 8296686 A JP8296686 A JP 8296686A JP 29668696 A JP29668696 A JP 29668696A JP H10144352 A JPH10144352 A JP H10144352A
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JP
Japan
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battery
battery case
electrode
aqueous electrolyte
negative electrode
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Withdrawn
Application number
JP8296686A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Fujiwara
信浩 藤原
Yasuo Yukita
康夫 雪田
Kazuya Kojima
和也 小島
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH10144352A publication Critical patent/JPH10144352A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池ケースの肉厚を薄くでき、軽量であると
ともに、電池ケース内で電極が十分に押さえ付けられ、
安定な電池性能が得られる非水電解液電池を実現する。 【解決手段】 電池ケース1を金属箔に高分子樹脂がコ
ーティングされた積層フィルムによって構成するととも
に、電池ケース1内を減圧としてから密閉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解液電池に
関し、特に小型化、軽量化が可能な非水電解液電池に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩により、電子機器
の高性能化、小型化、ポータブル化が進み、これら電子
機器に使用される二次電池に対しても高エネルギー密度
であることが要求されるようになっている。
【0003】従来よりこれら電子機器で使用されている
二次電池としては、ニッケル・カドミウム電池や鉛電池
等が挙げられる。しかし、これらの電池は放電電位が低
く、高エネルギー密度を得るという点では不十分であ
る。
【0004】そこで、近年、リチウムやリチウム合金、
もしくは炭素材料のようなリチウムイオンをドープ及び
脱ドープすることが可能な物質を負極として用い、正極
としてリチウムコバルト複合酸化物等のリチウム複合酸
化物を用いる非水電解液電池(リチウム二次電池)の研
究、開発が行われている。
【0005】この非水電解液電池は、電池電圧が高く、
高エネルギー密度を有し、自己放電も少なく且つサイク
ル特性に優れている。このため、特に、電力貯蔵用や電
気自動車等で使用されるような、高電圧(数十〜数百ボ
ルト)、高エネルギー容量、高エネルギー密度が得られ
る電池として注目されている。
【0006】ところで、非水電解液電池の電極として
は、反応面積を広くとることができ、重負荷特性を改善
するのに有利であることから、帯状正極と帯状負極をセ
パレータを介して複数層積層した積層電極体が用いられ
る。
【0007】例えば円筒状の電池の場合、この積層電極
体が多数回巻回された形で円筒状の電池ケースに収納さ
れる。また、偏平角形の電池では、平板状の積層電極体
が角状の電池ケースに収納される。
【0008】ここで、これら電池で用いられる電池ケー
スとしては、通常、金属製の深絞りケースが用いられて
いる。しかし、この金属製の深絞りケースは、強度、放
熱性等の点では優れるものの、ケースの製造上の制約か
ら肉厚を薄くすることが困難であり、電池重量が大きく
なるといった問題がある。
【0009】一方、電池ケースとしては、プラスチック
を電池ケース状に成形した成形体も使用されている。プ
ラスチック製の電池ケースの場合、薄肉に成形すること
が可能であり、金属製のケースに比べて軽量であるとい
った利点もある。しかし、リチウム二次電池で用いられ
る電池ケースには、ガスや水分の侵入を遮断するバリヤ
ー性が要求され、プラスチックの場合、そのようなバリ
ヤー性を得るには、厚さを相当厚くしなければならな
い。このため、電極が収容できる有効な体積が小さくな
り、また充放電放熱性が得られないといった不都合が生
じる。
【0010】そこで、金属箔の表面に高分子樹脂をコー
ティングした積層フィルムをヒートシールによって袋状
にした電池ケースが提案されている。この積層フィルム
よりなる電池ケースは、軽量であるとともに薄肉に形成
することが可能である。また、金属箔を有することによ
ってバリヤー性が得られ、リチウム二次電池で用いる電
池ケースの素材として好適である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電池の
場合、ケース内に収容された積層電極体がケースの内壁
によってある程度押し付けられ、正極−セパレータ−負
極が均一に密着していることが必要である。このような
点から見たときに、積層フィルムよりなる袋状の電池ケ
ースは、非常に柔軟であることから、電極を十分に押さ
え付けることができず、安定な電池性能が得られないと
いった問題がある。
【0012】このため、電池ケースの外側を肉厚の板金
等で挟む込むことによって、ケース内の電極を押さえる
工夫も講じられている。しかし、この方法では、積層フ
ィルムの薄肉、軽量というメリットが薄れてしまう上、
電極を均一に押さえることが難しい。
【0013】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、電池ケースの肉厚を薄く
でき、軽量であるとともに、電池ケース内で電極が十分
に押さえ付けられ、安定な電池性能が得られる非水電解
液電池を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の非水電解液電池は、金属箔の片面又は両
面に高分子樹脂がコーティングされてなる積層フィルム
よりなる電池ケース内に、非水電解液が含浸された電極
積層体が収納されてなる非水電解液電池において、上記
電池ケースは、ケース内が大気圧に対して減圧とされて
密封されていることを特徴とするものである。
【0015】すなわち、この非水電解液電池では積層フ
ィルムによって電池ケースが構成されている。積層フィ
ルムは、薄肉化が可能であり、軽量である。しかも、金
属箔を有することによって、薄肉化した場合でもガスや
水分の透過を十分に遮断することができる。したがっ
て、このような積層フィルムを電池ケースに用いること
によって電池の小型化、軽量化が図れる。また、この積
層フィルムは放熱性にも優れるので、良好な電池性能が
得られる。
【0016】そして、この電池では、特に、電池ケース
内が減圧とされてから密閉される。電池ケース内が減圧
とされていると、大気圧下においては、その減圧の分だ
け、電池ケースに内側方向の圧力がかかり、電池ケース
が内側に押しつけられた形になる。このとき、電池ケー
スの内壁によって積層電極体も両側から押しつけられ、
帯状負極−セパレータ−帯状正極とが均一に密着する。
したがって、安定な電池性能が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の非水電解液電池の
実施の形態について説明する。
【0018】この実施の形態の非水電解液電池は、図1
に示すように袋状の電池ケース1内に、偏平角形の電極
積層体2が収納されて構成されている。
【0019】上記電極積層体2は、図2に示すように、
帯状正極3と帯状負極4とが、セパレータ5を介して複
数層積層されてなるものである。
【0020】この積層電極体2において、帯状正極3の
正極活物質としては、LiCoO2等の、一般式LiX
2(但し、Mは1種以上の遷移金属、好ましくはM
n、Co、Niの少なくとも1種を表し、xは0.05
≦x≦1.10である)で表されるリチウム遷移金属複
合酸化物等が使用される。
【0021】帯状正極3は、このリチウム複合酸化物と
導電剤及び結着剤よりなる正極合剤6が、アルミニウム
箔等よりなる正極集電体7の両面に被覆されて構成され
る。
【0022】また、帯状負極4の負極活物質としては、
リチウム金属、リチウム合金の他、リチウムイオンをド
ープ・脱ドープすることが可能な炭素材料等が用いられ
る。
【0023】このうち、リチウム金属やリチウム合金の
場合には、金属箔のかたちで帯状負極として使用され
る。
【0024】また、炭素材料を用いる場合には、図2に
示すように、炭素材料の粉末と結着剤よりなる正極合剤
層8が、銅箔等よりなる負極集電体9の両面に被覆され
て帯状負極が構成される。
【0025】炭素材料としては、熱分解炭素類、コーク
ス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コーク
ス等)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼
成体(フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したも
の)、炭素繊維、活性炭等が挙げられる。
【0026】このような積層電極体2には、非水電解液
が含浸されている。この非水電解液は、リチウム塩が非
水溶媒に溶解されて調製される。
【0027】非水溶媒としては、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、
メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、プロ
ピオン酸メチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸エ
チル等が単独あるいは複数種を組み合わせて用いられ
る。
【0028】リチウム塩としては、LiPF6、LiC
lO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiAsF6、L
iN(CF3SO22、LiC(CF2SO23等が挙げ
られる。
【0029】なお、この非水電解液は、積層電極体2を
電池ケース1に収納する前に予め含浸させておいてもよ
く、電池ケース1内に非水電解液を注入しておき、これ
に積層電極体2を挿入する段階で非水電解液が含浸され
るようにしても構わない。
【0030】そして、このような積層電極体2の両端部
には、図1に示すように、角柱状の正極リード体10と
負極リード体11が設けられている。このうち正極リー
ド体10には、正極集電体7の側縁部が溶接され、これ
によって正極3との電気的接続が図られている。また負
極リード体11には、負極集電体9の側縁部が溶接さ
れ、これによって負極4との電気的接続が図られてい
る。
【0031】また、この正極リード体10と負極リード
体11の上部には、図3に示すように上面が正方形状の
フランジ部10a,11aが形成され、このフランジ部
10a,11aの上面に正極端子12と負極端子13が
取り付けられている。
【0032】この正極端子12と負極端子13の外周面
には、根元近傍に溝が設けられ、Oリング14,15が
嵌め込まれている。そして、正極端子12と負極端子1
3の根元には、このOリング14,15を介して端子カ
ラー16,17が形成されている。
【0033】一方、以上のような電極積層体2やリード
体10,11が収容される電池ケース1は、図4に示す
ように金属箔18の両面に高分子樹脂19,20がコー
ティングされてなる積層フィルムよりなり、図5に示す
ように、この積層フィルムが、中央部(以下、折り曲げ
部と称する)の両側が折り曲げられることで略コ字状と
なされ、辺縁部がヒートシールされることによって電池
ケース1とされる。
【0034】この積層フィルムにおいて、金属箔18と
しては、アルミニウム、銅、スズ、鉛等が用いられる。
【0035】また、高分子樹脂19,20のうち電池の
内側となる高分子樹脂19については、ヒートシールを
行う都合上、熱融着が可能であるとともに、耐溶剤性や
絶縁性に優れることが必要であり、たとえばポリオレフ
ィン系樹脂が好適である。ポリオレフィン樹脂として
は、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン等が挙げられる。また、電池の外側となる高分子樹
脂20としては耐熱性に優れるポリエチレンテレフタレ
ート等を用いるのが好ましい。なお、高分子樹脂は、こ
のように金属箔18の両面にコーティングされているの
が望ましいが、電池の内側となる面のみにコーティング
するようにしても差し支えない。
【0036】このような積層フィルムは、薄肉化が可能
であり、軽量である。しかも、金属箔を有することか
ら、薄肉化した場合でもガスや水分の侵入を十分に遮断
することができる。したがって、このような積層フィル
ムを電池ケースに用いることによって電池の小型化、軽
量化が図られる。また、この積層フィルムは放熱性にも
優れるので、良好な電池性能が得られる。
【0037】このような積層フィルムよりなる電池ケー
ス1の折り曲げ部1aには、正極リード体10に取り付
けられた正極端子12と負極リード体11に取り付けら
れた負極端子13のそれぞれに対応した位置に、端子挿
入孔21,22が形成されている。そして、この端子挿
入孔21,22には正極端子12と負極端子13が挿入
され、この正極端子12と負極端子13の周りに形成さ
れた端子カラー16,17が、この端子挿入孔21,2
2に対して内側から熱接着されている。
【0038】また、折り曲げ部1aの、これら一対の端
子挿入孔21,22の間には安全弁挿入孔23が形成さ
れ、この安全弁挿入孔23上に、電池ケース1の内圧上
昇に際して内圧を開放するための安全弁24が安全弁用
カラー25を介して取り付けられている。すなわち、電
池では、過充電や逆充電といった通常仕様とは異なる状
態で使用された場合、電池内で異常反応が発生し、電池
の温度や内圧が上昇する場合がある。安全弁24は、こ
のような異常反応に際して電池の内圧を開放し、内圧上
昇による電池の膨張等を回避するためのものである。
【0039】この安全弁24は、リリーフシール26、
リリーフピストン27、スプリング28、リリーフボー
ト29によって構成されている。この安全弁24では、
電池内圧が上昇し、リリーフピストン27に圧力がかか
ると、スプリング28が収縮し、それと同時にリリーフ
ピストン27が押し上げられる。このリリーフピストン
27が押し上げられることによって、安全弁挿入孔23
が開放され、この安全弁挿入孔23を介して電池内のガ
スが排気される。なお、このように安全弁24が動作す
るための電池の内圧は、スプリングのバネ定数により調
整される。
【0040】非水電解液電池は、このように積層フィル
ムよりなる電池ケース1内に積層電極体2が収納されて
構成されるが、この実施の形態の非水電解液電池では、
特に、積層電極体2を電池ケース1に収容した後に、電
池ケース1内が大気圧に対して減圧とされ、この減圧下
で電池ケース1が密封される。
【0041】電池ケース1内を減圧状態にするには、図
6に示すように、例えば積層電極体2が収容された電池
ケース1の折り曲げ部1aと対向する側をヒートシール
せずに開口させておき、この状態でチャンバー40内に
搬入し、チャンバー40内を減圧にする。そして、この
減圧となされたチャンバー40内で、折り曲げ部と対向
する側の辺縁部をヒートシーラ41によって封止する。
【0042】あるいは、電池ケース1の一部、たとえば
安全弁挿入孔23を開放し、この安全弁挿入孔23から
排気することによって、電池ケース1内を減圧にするこ
とも可能である。
【0043】電池ケース1内が減圧とされていると、大
気圧下では、その減圧の分だけ電池ケースに内側方向の
圧力がかかり、電池ケース1が内側に押しつけられた形
になる。このとき、電池ケース1の内壁によって積層電
極体2も両側から押しつけられ、帯状負極4−セパレー
タ5−帯状正極3とが均一に密着する。したがって、安
定な電池性能が得られる。なお、この積層電極体2にか
かる圧力は、電池ケース1内の減圧の度合いによって自
由に調整することができる。
【0044】以上のような非水電解液電池の作製例を次
に説明する。
【0045】非水電解液電池を作製するには、まず、帯
状正極3を次のようにして作製する。
【0046】すなわち、正極活物質と導電剤及び結着剤
を、分散剤中に分散させることで正極合剤塗料を調製す
る。なお、ここでは正極合剤塗料の正極活物質,導電
剤,結着剤として下記のものを使用した。
【0047】 正極活物質:LiCoO2粉末(平均粒径15μm) 91重量部 導電剤:グラファイト 6重量部 結着剤:フッ化ビニリデン樹脂 3重量部 このようにして調製した負極合剤塗料を、正極集電体7
となる厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に、後工程
でリード体に溶接するリード部を残して塗布し、正極原
板を作製する。ここで、正極合剤層6の厚さは150μ
mとした。
【0048】そして、この正極原板を、それぞれの電極
が137mm×357mmの塗料塗布部とリード部を有
するように電極毎に裁断する。
【0049】次に、負極電極4を次のようにして作製す
る。
【0050】まず、負極活物質と結着剤を、分散剤中に
分散させることで負極合剤塗料を調製する。なお、ここ
では負極合剤塗料の負極活物質,結着剤として下記のも
のを使用した。
【0051】 負極活物質:炭素粉末(平均粒径20μm) 90重量部 結着剤:フッ化ビニリデン樹脂 10重量部 このようにして調製した負極合材塗料を、負極集電体9
となる厚さ10μmの銅箔の両面に、後工程でリード体
に溶接するリード部を残して塗布し、負極原板を作製す
る。ここで、負極合剤層8の厚さは180μmとした。
【0052】そして、この負極原板を、それぞれの電極
が141mm×361mmと塗料塗布部とリード部を有
するように電極毎に裁断する。
【0053】続いて、145mm×361mmの微多孔
性ポリエチレンフィルムをセパレータ5として用意し、
先に作製した正極56枚と負極57枚を、このセパレー
タ5を介して交互に複数積層する。なお、負極と正極の
積層は、正極同士でリード部が重なり、また負極同士で
は、正極同士でリード部が重なる側と反対側でリード部
同士が重なるように積層した。
【0054】次いで、このようにして重ねられた積層体
の外周に粘着テープを巻き、正極3とセパレータ5及び
負極4同士を固定することで直方体形状の電極積層体2
を作製した。この作製された電極積層体2の厚さは26
mmである。
【0055】次に、電極積層体2の一辺側、すなわち正
極3のリード部が重ねられた側を、アルミニウム等の角
柱よりなる正極リード体10に超音波溶接により溶着す
る。続いて、この電極積層体11の他辺側、すなわち負
極4のリード部が重ねられた側を、銅等の角柱よりなる
負極リード体11に超音波溶接により溶着する。
【0056】なお、この正極リード体10と負極リード
体11の断面積は、電極積層体2の理論容量と電池使用
時の負荷を考慮して設定した。この場合、電極積層体2
の理論容量は約100Ahであり、重負荷(300A放
電)に対応するものとするには、正極リード体10と負
極リード体11の断面積は、約150mm2程度が必要
である。したがって、ここでは、リード体10,11と
して7mm×21.5mm寸法の角柱を使用した。
【0057】続いて、この正極リード体10と負極リー
ド体11の上端部に、正方形状のフランジ(シール部)
10a,11aを設ける。このフランジ10a,11a
の寸法は、厚さが2mm、一辺の長さが24mmであ
る。
【0058】次いで、このフランジ10a,11aの上
面に、直径13.8mmの円柱状の正極端子12,負極
端子13を取り付け、この正極端子12と負極端子13
の根元の近傍に、円周状の溝を設けた。そして、この溝
にOリング(パーフロロゴム商品名P10A)14,1
5を嵌め込み、このOリング14,15を介して、アウ
トサート成型法によりポリプロピレン製の端子カラー1
6,17を設ける。
【0059】次に、プロピレンカーボネートとジエチル
カーボネートの混合溶媒に、LiPF6を1モル/lの
割合で溶解させることで非水電解液を調製する。そし
て、この非水電解液を密閉容器内に入れ、この非水電解
液中に上記積層電極体2を浸漬した。そして、この密閉
容器内で加圧、減圧を繰り返し、積層電極体2に非水電
解液を十分に含浸させる。
【0060】一方、積層電極体2を収納するための電池
ケース1は以下のようにして作製する。
【0061】まず、金属箔16としてアルミニウム箔を
用意し、このアルミニウム箔の一方の面(電池の内側に
対応する面)に低密度ポリエチレンを厚さ60μmでコ
ーティングするとともに、他方の面(電池の外側に対応
する面)にポリエチレンテレフタレートを厚さ50μm
でコーテイングすることで積層フィルムを作製する。
【0062】そして、作製された積層フィルムを、積層
電極体2を収容できるだけの厚さが確保できるように折
り曲げ部1aを確保しながら、略コ字状に折り曲げ、こ
の折り曲げ部1aに、電極積層体に取り付けられた正極
端子12と負極端子13に対応させて直径14mmの端
子挿入孔21,22を形成する。また、この一対の端子
挿入孔21,22の間の中央部に、安全弁24を挿入す
るための安全弁挿入孔23を形成し、この安全弁挿入孔
23に、内側から安全弁用カラー25をヒートシールす
る。
【0063】次に、この略コ字状に折り曲げられた積層
フィルムの両側の2辺をヒートシールすることで袋状に
する。
【0064】続いて、この電池ケースのヒートシールさ
れていない開口部から、先に非水電解液を含浸させた電
極積層体1を挿入し、正極端子12と負極端子13を、
電池ケース1に形成した端子挿入孔21,22に挿入す
る。そして、正極端子12と負極端子13の端子カラー
16,17を、それぞれ端子挿入孔21,22にヒート
シールする。
【0065】次いで、安全弁用カラー25上に、リリー
フシール26、リリーフピストン27、スプリング2
8、リリーフボート29を順次取付け、安全弁24を形
成する。
【0066】安全弁24を形成した後、電池ケースの開
口部を仮止めし、この仮止めされた電池をチャンバー内
に載置する。そして、チャンバー内を大気圧に対して7
50mmHg減圧し、この減圧下で、電池ケースの仮止
めされた側をヒートシールによって封止し、非水電解液
電池を作製する。
【0067】このようにして作製した非水電解液電池に
ついて、放電容量、重負荷特性及びサイクル特性を調べ
た。
【0068】まず、30Aの定電流で初充電を行った
後、0.2C(20A)の定電流で放電を行った。その
結果、105Ahと大きな放電容量が得られた。
【0069】また、3C(300A)の重負荷で放電を
行ったところ、84Ahの放電容量が得られた。
【0070】さらに、1/3C(33A)でサイクル試
験を行ったところ、300サイクルの時点でも電解液の
漏れが認められず、また容量維持率も85%であり、十
分なサイクル特性が得られた。
【0071】このことから、積層フィルムよりなる電池
ケースを用い、この電池ケース内を減圧にすることは、
電池の性能を改善する上で有効であることがわかった。
【0072】なお、この非水電解液電池には、電池ケー
スの上から、当該電池ケースを保護するためのステンレ
ススチール等よりなる保護カバーを被ぶせるようにして
も良い。この場合、保護カバーに収容する電池は単数で
も良く、また複数の電池を組にして収容しても構わな
い。
【0073】1個の非水電解液電池を保護カバーに収容
する場合には、図7に示すように、電池ケース1に積層
電極体2を挿入するとともに正極端子12と負極端子1
3を端子挿入孔21,22に挿入した後に、電池ケース
の端子側の側面にステンレス等よりなる点板30を被ぶ
せる。なお、この点板30には、正極端子12、負極端
子13及び安全弁カラー25に対応した位置に、挿入孔
31,32,33が形成されており、これら部材はこの
挿入孔に挿入される。
【0074】次いで、正極端子12と負極端子13を、
リング状の絶縁カラー34a,34b、ワッシャー35
a,35b、六角ナット36a,36bに順次挿入し、
六角ナット36a,36bトよって締め付けた後、安全
弁用カラー25上に、リリーフシール26、リリーフピ
ストン27、スプリング28、リリーフボート29を順
次取付け、安全弁24を形成する。
【0075】そして、このようにして各種部材を取り付
けた後、電池ケース1の開口部を仮止めし、この仮止め
された電池をチャンバー内に載置する。そして、チャン
バー内を大気圧に対して、たとえば750mmHg減圧
し、この気圧下で、電池ケースの仮止めされた側をヒー
トシールによって封止する。
【0076】その後、電池ケース1に保護ケース37被
ぶせ、点板30と保護ケース37の内側を溶接すること
で非水電解液電池は完成する。
【0077】以上、本発明の非水電解液電池について偏
平角形電池を例にしたが、電池の形状はこれに限らず、
円筒形等、通常用いられている電池の形状がいずれも採
用可能である。
【0078】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の非水電解液電池は、金属箔に高分子樹脂がコーティ
ングされた積層フィルムよりなる電池ケース内に積層電
極体が収容されるので、ガスや水分に対するバリヤー性
を得ながら電池ケースの肉厚を薄くすることができ、小
型化、軽量化を図ることが可能である。
【0079】また、この電池ケース内が減圧とされてい
るので、負極−セパレータ−正極が十分に密着し、安定
な電池性能を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した非水電解液電池の一例を示し
分解斜視図である。
【図2】積層電極体を示す断面図である。
【図3】正極リード体,負極リード体及び正極端子,負
極端子を示す側面図である。
【図4】積層フィルムを示す断面図である。
【図5】積層フィルムを略コ字状に折り曲げた様子を示
す斜視図である。
【図6】電池ケース内を減圧にしている様子を示す斜視
図である。
【図7】保護カバーが被ぶせられた非水電解液電池を示
す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 電池ケース、2 電極積層体、3 負極、4 正
極、5 セパレータ、18 金属箔、19,20 高分
子樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔の片面又は両面に高分子樹脂が被
    覆されてなる積層フィルムよりなる電池ケース内に、電
    極積層体が収納されてなる非水電解液電池において、 上記電池ケース内が減圧とされて密閉されていることを
    特徴とする非水電解液電池。
  2. 【請求項2】 積層フィルムの高分子樹脂は、ポリオレ
    フィン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載の非
    水電解液電池。
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