JPH10189055A - 二次電池 - Google Patents

二次電池

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Publication number
JPH10189055A
JPH10189055A JP8351709A JP35170996A JPH10189055A JP H10189055 A JPH10189055 A JP H10189055A JP 8351709 A JP8351709 A JP 8351709A JP 35170996 A JP35170996 A JP 35170996A JP H10189055 A JPH10189055 A JP H10189055A
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JP
Japan
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resin frame
electrode
negative electrode
positive electrode
battery
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JP8351709A
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English (en)
Inventor
Kazuya Kojima
和也 小島
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便で効率の良い確実な電極端子の回り止め
機構を備えた二次電池を提供する。 【解決手段】 樹脂フレーム2と、樹脂フレーム2の開
口部を封口する蓋部材3とから構成される電池ケース内
に、積層電極体8と、積層電極体8の正極側に取り付け
られた正極リード部材9と、積層電極体8の負極側に取
り付けられた負極リード部材10と、積層電極体8に含
浸された電解液とが配される。上記正極リード部材9と
上記負極リード部材10の少なくとも一方は、少なくと
もその一部位が、樹脂フレーム2の内側面に当接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡便かつ確実な電
極端子の回り止め機構を有する二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子技術の進歩により、電子機器
の高性能化、小型化、ポータブル化が進み、これら電子
機器に使用される二次電池に対しても高エネルギー密度
であることが要求されるようになっている。
【0003】従来よりこれらの電子機器で使用されてい
た二次電池としては、ニッケル・カドミウム電池や鉛蓄
電池等が挙げられる。しかし、これらの電池は、放電電
位が低く、エネルギー密度の高い電池を得るという点で
は不十分であった。
【0004】そこで、近年、リチウムやリチウム合金も
しくは炭素材料のようなリチウムイオンをドープ及び脱
ドープすることが可能な物質を負極として用い、また正
極としてリチウムコバルト複合酸化物等のリチウム複合
酸化物を用いる非水電解液二次電池(リチウム二次電
池)の研究、開発が行われている。
【0005】この非水電解液電池は、電池電圧が高く、
高エネルギー密度を有し、自己放電も少なく、かつサイ
クル特性に優れている。このため、特に電力貯蔵用や電
気自動車等で使用されるような、高電圧(数十〜数百ボ
ルト)、高エネルギー容量、高エネルギー密度が得られ
る電池として注目されている。
【0006】ところで、非水電解液電池の電極として
は、反応面積を広くとることができ、重負荷特性を改善
するのに有利であることから、帯状正極と帯状負極をセ
パレータを介して複数層積層した積層電極体が用いられ
る。
【0007】例えば円筒状の電池の場合、この積層電極
体が多数回巻回された形で円筒状の電池ケースに収納さ
れる。また、偏平角形の電池では、平板状の積層電極体
が角状の電池ケースに収納される。
【0008】ここで、これら電池で用いられる電池ケー
スとしては、通常、金属製の深絞りケースが用いられて
いる。しかし、この金属製の深絞りケースは、強度、放
熱性等の点では優れるもの、ケースの製造上の制約から
肉厚を薄くすることが困難であり、電池重量が大きくな
るといった問題があった。
【0009】一方、電池ケースとしては、プラスチック
を電池ケース状に成形した成形体も使用されている。こ
のプラスチック製の電池ケースの場合、薄肉に成形する
ことが可能であり、金属製のケースに比べて軽量である
といった利点もある。しかし、リチウム二次電池で用い
られる電池ケースには、ガスや水分の侵入を遮断するバ
リヤー性が要求され、プラスチック製の電池ケースの場
合、そのようなバリアー性を得るためには、厚さを相当
厚くしなければならない。このため、電極が収容され得
る有効な体積が小さくなり、また充放電放熱性が得られ
ないといった不都合が生じた。
【0010】そこで、外側面に金属メッキが施された樹
脂フレームと、その樹脂フレームの開口部を封口し、金
属箔の片面又は両面に高分子樹脂が被覆された積層フィ
ルムからなる蓋部材とから構成される電池ケースが提案
されている。この電池ケースは、樹脂を用いているため
に軽量であるとともに薄肉に成形することが可能であ
り、また金属箔を有することによってガスや水のバリヤ
ー性が得られ、リチウム二次電池で用いる電池ケースと
して好適である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
プラスチック製の電池ケースは、電極端子をこの電池ケ
ースに固定する場合、電極端子の座面と樹脂フレーム内
側面との間にOリングもしくはガスケットを介して樹脂
フレームに設けられた穴からその電極端子を突出させ、
樹脂フレーム外側面からネジにより固定させている。こ
の電極端子の固定の際に、上記電池ケースにおいては、
電極端子の回り止め機構として、電極端子や樹脂フレー
ムに凹部、凸部等が設けて構成されている。
【0012】しかしながら、このような従来の電極端子
の回り止め機構は、追加部品等を要するため構造が複雑
となり、電池重量が大きくなり、体積エネルギー密度が
低下するといった問題があった。また、電極端子を固定
する際には、従来の回り止め機構を用いても、電極端子
がねじれて電極を損傷し、確実な電極端子の固定が困難
であるといった問題もあった。したがって、この回り止
め機構は、位置精度が要求されるため、生産性や実用性
の点において、より簡便で効率の良い電極端子の回り止
め機構が求められる。
【0013】そこで、本発明はこのような従来の実状に
鑑みて提案されたものであり、電池ケースに電極端子を
固定する際に、より簡便で効率の良い確実な回り止め機
構を備える二次電池を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明に係る二次電池は、樹脂フレームと、この樹脂フ
レームの開口部を封口する蓋部材とから構成される電池
ケース内に、積層電極体と、積層電極体の正極側に取り
付けられた正極リード部材と、積層電極体の負極側に取
り付けられた負極リード部材と、積層電極体に含浸され
た電解液とが配される。また、上記正極リード部材と上
記負極リード部材の少なくとも一方は、少なくともその
一部位が、上記樹脂フレームの内側面に当接している。
【0015】以上のように構成された本発明に係る二次
電池によれば、正極リード部材と負極リード部材の少な
くとも一方は、少なくともその一部位が、樹脂フレーム
の内側面に当接することによって、電極端子が電池ケー
スにネジ止めされる際に、電極端子の位置が固定され
て、電極端子がねじれて電極を損傷することが防止さ
れ、また追加部品を使用しないために、回り止めを有さ
ない構造の電池と同等の重量、体積エネルギー密度が実
現されて、より簡便で効率の良い確実な回り止め機構を
備えることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の二次電池の実施の
形態について説明する。なお、ここでは、本発明の実施
の形態として、非水電解液電池に本発明を適用した例を
挙げる。
【0017】非水電解液電池1は、図1に示すように、
外側面に金属メッキ層2aが施された樹脂フレーム2
と、樹脂フレーム2の開口部を封口する蓋部材3とから
構成される電池ケース内に、積層電極体8と、積層電極
体8の正極側に取り付けられた正極リード部材9と、積
層電極体8の負極側に取り付けられた負極リード部材1
0と、積層電極体8に含浸された電解液と、電極端子1
1とを備える。
【0018】上記積層電極体8は、図2に示すように、
帯状正極12と帯状負極13とが、セパレータ14を介
して複数層積層されてなるものである。
【0019】この積層電極体8において、帯状正極12
の正極活物質としては、LiCoO2 等の、一般式Li
x MO2 (但し、Mは1種以上の遷移金属、好ましくは
Mn,Co,Niの少なくとも1種を表し、xは、0.
05≦x≦1.10である)で表されるリチウム遷移金
属複合酸化物等が使用される。
【0020】帯状正極12は、このリチウム複合酸化物
と導電剤及び結着剤よりなる正極合剤層15が、アルミ
ニウム箔等よりなる正極周電体16の両面に被覆されて
構成される。
【0021】また、帯状負極13の負極活物質として
は、リチウム金属、リチウム合金の他、リチウムイオン
をドープ・脱ドープすることが可能な炭素材料等が用い
られる。
【0022】このうち、リチウム金属やリチウム合金の
場合には、金属箔のかたちで帯状負極13として使用さ
れる。
【0023】また、炭素材料を用いる場合には、図2に
示すように、炭素材料の粉末と結着剤よりなる負極合剤
層17が、銅箔等よりなる負極周電体18の両面に被覆
されて帯状負極13が構成される。
【0024】炭素材料としては、熱分解炭素類、コーク
ス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コーク
ス等)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼
成体(フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したも
の)、炭素繊維、活性炭等が挙げられる。
【0025】このような積層電極体8には、非水電解液
が含浸されている。この非水電解液は、リチウム塩が非
水溶媒に溶解されて調整される。
【0026】非水溶媒としては、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、
メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、プロ
ピオン酸メチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸エ
チル等が単独あるいは複数種を組み合わせて用いられ
る。
【0027】リチウム塩としては、LiPF6、LiC
lO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiAsF6、L
iN(CF3SO22、LiC(CF2 SO23 等が挙
げられる。
【0028】なお、この非水電解液は、積層電極体8を
樹脂フレーム2内に収納する前に予め含浸させておいて
もよく、電池ケース内に非水電解液を注入しておき、こ
れに積層電極体8を挿入する段階で非水電解液が含浸さ
れるようにしても構わない。
【0029】そして、このような積層電極体8の積層を
呈する両端面には、図3に示すように、角柱状の正極リ
ード部材9と負極リード部材10とが取り付けられてい
る。このうち正極リード部材9には、正極集電体16の
側縁部が溶接され、これによって帯状正極12との電気
的接続が図られている。また負極リード部材10には、
負極周電体8の側縁部が溶接され、これによって帯状負
極13との電気的接続が図られている。
【0030】また、これら正極リード部材9及び負極リ
ード部材10には、図3に示すように、その上方片端部
において正極フランジ部材9a及び負極フランジ部材1
0aが形成される。この正極フランジ部材9a及び負極
フランジ部材10aは、樹脂フレームと対向する面上
に、正極端子11a及び負極端子11bが当接されてい
る。正極フランジ部材9a及び負極フランジ部材10a
は、図3に示すように、正極フランジ凸部9b及び負極
フランジ凸部10bを有し、これら正極フランジ凸部9
b及び負極フランジ凸部10bの一部位が樹脂フレーム
2の内側面に当接する。
【0031】このように、フランジ部材の正極フランジ
凸部9b及び負極フランジ凸部10bが樹脂フレーム2
の内側面に当接することによって、電極端子11が電池
ケースにネジ止めされる際に、電極端子11の位置が固
定されて、電極端子11がねじれて電極を損傷すること
が防止される。
【0032】なお、正極リード部材9と負極リード部材
10の少なくとも一方において、少なくともその一部位
が、樹脂フレームの内側面に当接されれば良く、これに
よって電極端子11が電池ケースに固定される。
【0033】一方、以上のような積層電極体8と、正極
フランジ部材9aや負極フランジ部材10aを有する正
極リード部材9及び負極リード部材10が収納される非
水電解液電池のケースは、図4に示すように、樹脂フレ
ーム2と、蓋部材3とから構成される。この樹脂フレー
ム2は、外側面に金属メッキ層2aが施されて形成され
る。また、蓋部材3は、金属箔5の両面に高分子樹脂
6、7が被覆された積層フィルム4からなり樹脂フレー
ム2の開口部を封口するように構成される。なお、上記
の高分子樹脂6は、電池内側の片面にのみ被覆されても
良い。
【0034】樹脂フレーム2は、積層フィルム4とヒー
トシールされることから熱融着が可能であることが必要
であり、また耐溶剤性や絶縁性に優れることも必要であ
る。したがって、この樹脂フレーム2の材料としては、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系樹脂が好適である。この樹脂フレーム2は、図4に
示すように、4隅の所定の位置に電池固縛用の穴部を有
し、射出成形で略四角形の枠状に作製される。
【0035】また、この電池固縛用の穴部には、アルミ
製のパイプを加熱しながら圧入する。上記パイプには、
成形後の抜け防止の為に溝を設けてある。なお、樹脂フ
レーム2成形時と同時に、上記パイプをインサート成形
しても構わない。
【0036】樹脂フレーム2には、図3に示したよう
に、正極リード部材9または負極リード部材10と対向
する片側面または両側面に、安全弁用の穴21aを有
し、その穴を電池外側方向から覆うようにヒートシール
された開裂弁フィルム22が設けられ、安全弁21が構
成される。また、上記樹脂フレーム2の図中上方側面部
の両端近傍の2箇所に、電極端子11用端子孔が設けら
れる。
【0037】この樹脂フレーム2は、その内側面の全面
と、樹脂フレーム2の開口部面を構成し積層フィルム4
とヒートシールされる開口部面23の全面とをマスキン
グした後、プラスチックめっき処理を施し、その樹脂フ
レーム2の外側面の全面に金属メッキ層2aを形成させ
た。なお、この金属めっきとしては、プラスチックめっ
き以外に、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーテ
ィング等の真空めっきも使用することができる。また、
めっき以外の水分のバリア体の形成方法としては、金属
箔を樹脂フレーム2の成形時に一体成形しても良い。
【0038】蓋部材3は、図4が示すように金属箔5の
両面に高分子樹脂6、7が被覆された積層フィルム4か
らなり、樹脂フレーム2の開口部を封口するように配置
される。積層フィルム4において、金属箔5としては、
アルミニウム、銅、スズ、鉛等が用いられる。
【0039】また、高分子樹脂6、7のうち電池の内側
となる高分子樹脂6については、樹脂フレーム2とヒー
トシールを行うため、熱溶着が可能であることが必要で
ある。また、耐溶剤性や絶縁性に優れることも必要であ
る。したがって、高分子樹脂6、7の材料としては、例
えばポリオレフィン系樹脂が好適である。ポリオレフィ
ン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、リニア低密度ポリエチレ
ン、ポリポロピレン等が挙げられる。また、電池の外側
となる高分子樹脂7としては、耐熱性に優れるポリエチ
レンテレフタレート等を用いるのが好ましい。なお、こ
れら高分子樹脂6、7は、このように金属箔5の両面に
コーティングされていることが望ましいが、電池の内側
となる面のみにコーティングするようにしても差し支え
ない。
【0040】このような積層フィルム4は、薄肉化が可
能であり、軽量である。しかも、金属箔5を有すること
から、薄肉化した場合でもガスや水分の侵入を充分に遮
断するバリア性が得られる。したがって、このような積
層フィルム4を電池ケースに用いることによって電池の
軽量化、バリア性や放熱性の向上等の良好な電池性能が
得られる。
【0041】上述した樹脂フレーム2とシート状蓋部材
3とから構成される電池ケースは、まず、図1に示すよ
うに、電極端子11をOリング19を介して樹脂フレー
ム2上の端子孔に挿入し、正極リード部材9及び負極リ
ード部材10上に形成された正極フランジ凸部9b及び
負極フランジ凸部10bが、樹脂フレーム2の内側面に
それぞれ当接する。そして、樹脂フレーム2の外側から
この電極端子11をネジ20でネジ止めする。なお、電
極端子11の側面には、ネジ止めが行えるような溝が設
けられている。
【0042】積層電極体8は、このように電極端子11
がネジ止めされて、樹脂フレーム2内に配置される。
【0043】そして、図1に示すように、樹脂フレーム
2においては、樹脂フレーム2の一方の開口部面23を
その面と略同寸のヒーターを用いてインパルス加熱し、
シート状蓋部材3の一方と上記開口部面23とをヒート
シールさせる。
【0044】次に、その一方の開口部が封口されていな
いままの上述したような電池を密閉容器内に置き、容器
内を減圧するとともに、樹脂フレーム2の開口部面と他
方のシート状蓋部材3とをヒートシールし、非水電解液
電池1が製造される。なお、使用する電池ケースが導体
である場合、正極フランジ部材9a及び負極フランジ部
材10aに絶縁膜、または絶縁シートを設ける必要があ
る。この絶縁材には、ポリイミド、またはポリオレフィ
ン系の樹脂が使用できる。
【0045】以上のような非水電解液電池1の具体的な
作製例を次に説明する。非水電解液電池1を作製するに
は、まず帯状正極12を次のようにして作製する。
【0046】正極物質と導電剤及び結着剤を、例えばN
−メチルビロリドンの分散剤中に分散させることで正極
合剤塗料を調整する。なお、ここでは正極合剤塗料の正
極活物質、導電剤、結着剤として下記のものを使用し
た。
【0047】 正極活物質:LiCo2 (平均粒径15μm) 91重量部 導電剤:グラファイト 6重量部 結着剤:フッ化ビニリデン樹脂 3重量部 このようにして調整した正極合剤塗料を、正極集電体1
6となる厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に後工程
で正極リード部材9に溶着するリード部を残して塗布
し、正極原板を作製する。ここで、正極合剤層15の厚
さは、150μmとした。
【0048】そして、この正極原板を、それぞれの電極
が107mm×265mmの塗料塗布部とリード部とを
有するように電極毎に裁断した。
【0049】次に、帯状負極13を次のようにして作製
する。まず、負極活物質と結着剤とを例えばN−メチル
ピロリドンの分散剤中に分散させることで負極合剤塗料
を調整する。なお、ここでは負極合剤塗料の負極活物
質、結着剤として下記のものを使用した。
【0050】 負極活物質:炭素粉末(平均粒径20μm) 90重量部 結着剤:フッ化ビニリデン樹脂 10重量部 上記炭素粉末は、不活性ガス気流中で焼成した後、粉砕
して得られる。このようにして調整した負極合剤塗料
を、負極集電体18となる厚さ10μmの銅箔の両面
に、後工程で負極リード部材10に溶着するリード部を
残して塗布し、負極原板を作製する。ここで、負極合剤
層17の厚さは、180μmとした。
【0051】そして、この負極原板を、それぞれの電極
が109mm×270mmの塗料塗布部とリード部とを
有するように電極毎に裁断した。
【0052】続いて、厚さ50μmで112mm×27
3mmの微多孔性ポリプロピレンフィルムをセパレータ
14として用意し、先に作製した46枚の帯状正極12
と、47枚の帯状負極13とを、このセパレータ14を
介して交互に積層した。なお、正極と負極の積層は、正
極同士で重なり、また負極同士で重なるように積層し
た。
【0053】次いで、このようにして重ねられた積層体
の外周に粘着テープを巻き、帯状正極12とセパレータ
14及び帯状負極13同士とを固定することで、直方体
形状の積層電極体8を作製した。
【0054】次に、積層電極体8の片端部、すなわち帯
状正極12のリード部が重ねられた側を、アルミニウム
等の角柱よりなる正極リード部材9に超音波溶接により
溶着した。続いて、この積層電極体8の他の片端部、す
なわち負極13のリード部が重ねられた側を、銅等の角
柱よりなる負極リード部材10に超音波溶接により溶着
した。
【0055】なお、この正極リード部材9と負極リード
部材10の断面積は、積層電極体8の理論容量と電池使
用時の負荷を考慮して設定した。この場合、積層電極体
8の理論容量は、約100Ahであり、重負荷(300
A放電)に対応させるためには、正極リード部材9と負
極リード部材10との断面積が約150mm2 程度が必
要である。
【0056】また、本実施例の正極リード部材9及び負
極リード部材10においては、その片端部に正極フラン
ジ部材9a及び負極フランジ部材10aを有する。これ
ら正極フランジ部材9a及び負極フランジ部材10aに
は、図3に示すように正極フランジ凸部9b及び負極フ
ランジ凸部10bを形成しておき、これら正極フランジ
凸部9b及び負極フランジ凸部10bの一部位が、樹脂
フレーム2の内側面に当接するように構成されている。
【0057】次に、プロピレンカーボネートとジエチル
カーボネートの混合溶媒に、LiPF6 を1モル/lの
割合で溶解させることで非水電解溶液を調整した。そし
て、この非水電解液を密閉容器内に入れ、この非水電解
溶液中に上記積層電極体8を浸漬した。その後、この密
閉容器内で加圧、減圧を繰り返し、積層電極体8に非水
電解液を充分に含浸させた。
【0058】一方、積層電極体8を収納するための電池
ケースは、以下のようにして作製する。まず、樹脂フレ
ーム2を次のように作製する。
【0059】ポリプロピレン樹脂を用いて、図3に示す
ように、幅が21.55mm、厚さ4mm、内寸が28
8mm×117mmな略四角形の枠状のフレームを射出
成形で作製した。そのフレームの四隅の所定位置には、
内径φ7mmの電池固縛用の穴部が設けられている。さ
らに、この穴部に、内径φ5.5mm、外形φ7.5m
m、長さ21.5mmのアルミニウム製のパイプを加熱
しながら圧入した。ここで、上記パイプには、成形後の
抜け防止のために、幅が2.2mm、深さが0.5mm
の溝を設けた。なお、この樹脂フレーム2の成形後に同
時にパイプをインサート成形しても構わない。
【0060】樹脂フレーム2には、図3に示したよう
に、正極リード部材9または負極リード部材10と対向
する片側面または両側面に、φ12.0mmの安全弁用
の穴21aを形成しておき、その穴を電池外側方向から
覆うように、φ13.0mmの開裂弁フィルム22をヒ
ートシールし、安全弁21を構成した。この開裂弁フィ
ルム22は、12μmのポリエステルと、7μmのAl
と、60μmのポリプロピレンとを積層して構成した。
また、上記樹脂フレーム2の図中上方側面部の両端近傍
の2箇所に、φ12.2mmの電極端子11用端子孔を
設けた。
【0061】樹脂フレーム2は、その内側面の全面と、
積層フィルム4とヒートシールされる開口部面23の全
面とをマスキングした後、プラスチックめっき処理を施
し、その樹脂フレーム2の外側面の全面に金属メッキ層
2aを形成させた。本実施例では、樹脂フレーム2をめ
っき治具に取り付け、脱脂、洗浄後、化学エッチング、
活性化、無電解銅めっき、ニッケルめっき、クロムめっ
きの順にめっきを行い、全厚40μmの金属メッキ層2
aを形成した。
【0062】蓋部材3は、図4に示すように、アルミニ
ウムを積層して厚み30μmの金属箔5となし、その金
属箔5の表面のうち電池の内側となる片面に、厚み50
μmのポリプロピレン6を、また金属箔の5の他の片面
に、厚み70μmのポリエチレン7を積層して形成し
た。
【0063】上述した樹脂フレーム2とシート状蓋部材
3とから構成される電池ケースにおいては、まず、図1
に示すように、電極端子11がテフロン製のOリング1
9を介して樹脂フレーム2上の端子孔に挿入される。こ
こで、正極リード部材9及び負極リード部材10に形成
された正極フランジ凸部9b及び負極フランジ凸部10
bが、樹脂フレーム2の内側面に当接している。そし
て、樹脂フレーム2の外側からこの電極端子11をネジ
20でネジ止めした。なお、電極端子11には、その側
面にネジ止めが行えるような溝を設けた。積層電極体8
は、このように電極端子11がネジ止めされて、樹脂フ
レーム2内に配置される。
【0064】そして、図1に示すように、樹脂フレーム
2においては、樹脂フレーム2の一方の開口部面をその
面と略同寸のヒーターを用いてインパルス加熱し、シー
ト状蓋部材3の一方と上記開口部面とをヒートシールさ
せた。次に、樹脂フレーム2の一方の開口部が封口され
ていないままの上述したような電池を密閉容器内に置
き、容器内を750mmHgに減圧するとともに、樹脂
フレーム2の封口されていない開口部面と他方のシート
状蓋部材3とをヒートシールし、非水電解液電池1を製
造した。なお、本実施例の非水電解液電池1は、その理
論放電容量が50Ahである。
【0065】以上のように構成された非水電解液電池1
によれば、正極リード部材9と負極リード部材10に形
成された正極フランジ凸部9bと負極フランジ凸部10
bが、樹脂フレーム2の内側面に当接することによっ
て、電極端子11が電池ケースにネジ止めされる際に、
電極端子11の位置が固定されて、電極端子11がねじ
れて電極を損傷することが防止される。しかも、特別な
追加部品を使用する必要がないために、回り止めを有さ
ない構造の電池と同等の重量、体積エネルギー密度を実
現することができる。
【0066】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る二次電池によれば、正極リード部材と負極リード部材
の少なくとも一方において、少なくともその一部が、樹
脂フレームの内側面に当接することによって、電極端子
が電池ケースにネジ止めされる際に、電極端子の位置が
固定されて電極端子がねじれて電極を損傷することが防
止され、しかも特別な追加部品を使用しないために、回
り止めを有さない構造の電池と同等な重量、体積エネル
ギー密度が実現される。すなわち、本発明によれば、よ
り簡便で効率の良い確実な回り止め機構を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した非水電解液電池の一例を示す
分解斜視図である。
【図2】積層電極体の構造を説明する断面図である。
【図3】樹脂フレーム及び積層フィルムの構造を説明す
る断面図である。
【図4】本発明を適用した非水電解液電池の一例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 非水電解液電池、2 樹脂フレーム、2a 金属メ
ッキ層、3 蓋部材、4 積層フィルム、5 金属箔、
6 電池の内側となる高分子樹脂、7 電池の外側とな
る高分子樹脂、8 積層電極体、9 正極リード部材、
10 負極リード部材、11 電極端子、12 帯状正
極、13 帯状負極、14 セパレータ、19 リン
グ、20 ネジ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂フレームと、上記樹脂フレームの開
    口部を封口する蓋部材とから構成される電池ケース内
    に、積層電極体と、上記積層電極体の正極側に取り付け
    られた正極リード部材と、上記積層電極体の負極側に取
    り付けられた負極リード部材と、上記積層電極体に含浸
    された電解液とが配された二次電池において、 上記正極リード部材と上記負極リード部材の少なくとも
    一方は、少なくともその一部位が、上記樹脂フレームの
    内側面に当接していることを特徴とする二次電池。
JP8351709A 1996-12-27 1996-12-27 二次電池 Withdrawn JPH10189055A (ja)

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