JPH10144007A - 符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置 - Google Patents

符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置

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JPH10144007A
JPH10144007A JP19762697A JP19762697A JPH10144007A JP H10144007 A JPH10144007 A JP H10144007A JP 19762697 A JP19762697 A JP 19762697A JP 19762697 A JP19762697 A JP 19762697A JP H10144007 A JPH10144007 A JP H10144007A
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JP19762697A
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Ryoji Kobayashi
良治 小林
Shinichi Tanaka
伸一 田中
Akira Muto
朗 武藤
Nobuo Akahira
信夫 赤平
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】DSVの発散が十分に抑えられる様にスクラン
ブルデータを制御することによって、記録媒体に記録さ
れる信号の低周波成分を低減する。 【解決手段】スクランブラー12は、メモリ11から主
データをスクランブルして、このスクランブルされた主
データを8/16変換器13に出力する。8/16変換
器13は、スクランブルされた主データを変調して、出
力用の主データを形成する。比較器14は、8/16変
換器13によって求められたDSVを入力し、このDS
Vの変化量がしきい値を越えたか否かを判定する。コン
トローラ15は、DSVがしきい値以下となるまで、ス
クランブルデータを変更して、主データのスクランブル
と変調を繰り返し行い、DSVがしきい値を越えなけれ
ば、8/16変換器13からの主データを記録再生装置
に送出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主データを高密
度で記録するために、この主データをスクランブルして
変調する符号変換方式及び符号変換装置、このスクラン
ブルされて変調された主データをスクランブルデータと
共に記録した符号記録媒体、主データをスクランブルし
て変調し、この主データを記録媒体に記録したり、この
記録媒体に記録された主データを再生する記録装置及び
再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の様に、映像データや音声データ、
あるいは計算機用のデータ等の各種のソフトウェアを記
録する記録媒体として、光ディスクが普及して来てい
る。この光ディスクには、再生専用のものとして、レー
ザディスク(LD)、コンパクトディスク(CD)、C
D−ROM等があり、また書き換えあるいは追記可能な
ものとして、光磁気ディスク、相変化ディスク、CD−
R等がある。
【0003】一方、近年は、高能率符号化技術が発展し
て来ており、映像データでさえも帯域圧縮されて、デジ
タルデータとして扱い易いものに変換され、あらゆる種
類のデータがデジタルデータとして扱われる様になって
い来ている。これに伴い、光ディスクの大容量化並びに
記録密度の向上が要求されている。
【0004】しかしながら、記録媒体の記録密度を向上
させると、記録媒体から読み出された信号1と信号0の
差が小さくて、読み取りマージンが小さくなり、再生さ
れた信号の品質の劣化を招き易い。
【0005】この様な再生された信号の品質の劣化を回
避するには、例えば記録媒体に信号を記録するときに、
この記録される信号の低周波数成分を抑制せねばならな
い。これは、光ディスクから再生された信号には低周波
ノイズが多く含まれており、この低周波ノイズをフィル
タで除去してS/Nを向上させるので、再生された信号
の必要な低周波数成分をもカットされてしまうためであ
り、記録される信号の低周波数成分を予め抑制して、そ
の影響を回避している。
【0006】このため、低周波数成分を抑制し得るデー
タの符号化方式が提案されている。しかしながら、この
符号化方式を適用しても、低周波成分を抑制し得ないデ
ータのパターンが長く続くことがあるので、この確率を
下げるために、データのスクランブルを行うことが有効
である。
【0007】ところで、記録媒体にデータを記録し、こ
れを再生する場合は、適宜に規定された大きさのデータ
を単位とし、この単位で記録及び再生を行っており、こ
の単位をセクターと称している。また、このセクターに
記録される符号は、記録及び再生装置の通信の周波数帯
域幅を狭くするために、そのランレングスを制限されて
いる。
【0008】この様にランレングスを制限されたセクタ
ーのデータを記録及び再生するときに、エラーが一旦発
生すると、このエラー箇所だけでなく、これに引き続く
データの部分にもエラーが伝播することが知られてい
る。これを防ぐために、セクターには、一定間隔毎に、
記録データと見分けがつくような予め定められたパター
ンを記録しており、このパターンをシンクコードと称し
ている。また、各シンクコードによって区切られるセク
ターの各部分をフレームと称している。
【0009】先にも述べた様に、データの記録に際して
は、このデータの低周波数成分を抑制せねばならず、こ
のために、このデータを変換してから記録する。この変
換は、例えば図18に示す様な符号変換装置によって行
われる。
【0010】同図において、スクランブラー101は、
主データを入力すると、この主データを疑似乱数系列に
基づいてスクランブルし、このスクランブルされた主デ
ータを8/16変換器102に加える。8/16変換器
102は、このスクランブルされた主データを入力する
と、この主データを変調し、この変調された主データを
出力する。この変調された主データは、記録及び再生装
置へと伝送され、記録媒体に記録される。
【0011】また、スクランブラー101は、主データ
の入力に伴う論理アドレス(8ビット)の上位4ビット
をシード選択信号として入力しており、16の各論理ア
ドレス毎に(16セクターの度に)、スクランブルデー
タを変更している。このスクランブルデータは、相互に
異なる16種類の各疑似乱数系列のいずれかを示すもの
であって、各セクター毎に、スクランブルデータによっ
て各疑似乱数系列を順次選択している。そして、セクタ
ースタート信号に応答して、選択した疑似乱数系列によ
って1セクターのデータをスクランブルしている。
【0012】このスクランブラー101によるスクラン
ブルは、主データと、次式(1)の生成多項式によって
示されるM系列(Maximum length sequece系列)から生
成されるデータ(乱数)との排他的論理和を両者のデー
タの各ビット毎に求めることによって行われる。
【0013】
【数1】
【0014】図19は、スクランブラー101の構成を
示している。同図において、シードROM111は、1
6種類の各疑似乱数系列の初期ビットパターンを予め記
憶しており、シード選択信号に応答して、これらの初期
ビットパターンのいずれかを選択する。シフトレジスタ
112は、シードロード信号に応答して、シードROM
111で選択された初期ビットパターンを受け取り、こ
の初期ビットパターンをビットクロックに同期して順次
シフトする。排他的論理和回路113は、シフトレジス
タ112から出力されたビットと、このシフトレジスタ
112内の左から4番目のビットとの排他的論理和を求
め、この演算結果をシフトレジスタ112に戻す。この
シフトレジスタ112内の下位の8ビットは、ワードク
クロックに同期してフリップフロップ114にラッチさ
れ、このフリップフロップ114内の8ビットのビット
列が各排他的論理和回路115に加えられる。これらの
排他的論理和回路115は、8ビットのビット列と共
に、8ビット(1ワード)の主データを入力し、各ビッ
トの排他的論理をそれぞれ求め。これらの演算結果を出
力する。
【0015】一方、8/16変換器102は、スクラン
ブルされた主データから出力用の主データを形成するた
めに、2段階の変換を行っている。第1段階は、スクラ
ンブルされたデータをPPM(Pit Position Moduratio
n)によって変調して、8ビットの主データから16ビ
ットの主データを形成すると言うものであり、第2段階
は、この16ビットの主データをPWM(Pulse Width
Moduration)によって変調し、この16ビットの主デー
タから出力用の主データを形成すると言うものである。
【0016】図20は、この8/16変換器102の構
成を示している。同図において、スクランブラー101
からのスクランブルされた8ビットの主データは、フリ
ップフロップ121を介してメインテーブル122及び
サブテーブル123に加えらえると共に、DSV制御回
路124に加えられる。メインテーブル122は、この
主データを入力すると共に、セレクター回路125から
ネクストステートを指示され、同様に、サブテーブル1
23は、この主データを入力すると共に、セレクター回
路125からネクストステートを指示される。
【0017】メインテーブル122は、次の表1に示す
様なメインデータを有しており、このメインデータを参
照して、8ビットの主データ及びネクストステートに対
応する16ビットの主データを検索し、この16ビット
の主データを出力する。同様に、サブテーブル123
は、次の表2に示す様なサブデータを有しており、この
サブデータを参照して、8ビットの主データ及びネクス
トステートに対応する16ビットの主データを検索し、
この16ビットの主データを出力する。
【0018】ただし、8ビットの主データの値の範囲が
0〜255となるから、メインテーブル122において
は、8ビットの主データの各値(0〜255)に対応し
て16ビットの各主データを予め定めているものの、表
1には、8ビットの主データの各値の一部(0〜45)
と、これらの値に対応する16ビットの主データのみを
示している。また、サブテーブル123においては、メ
インテーブル122とは異なり、8ビットの主データの
各値の一部(0〜87)のみに対応して16ビットの各
主データを予め定めており、表2には、8ビットの主デ
ータの各値の更なる一部(0〜45)と、これらの値に
対応する16ビットの各主データを示している。更に、
各テーブル122,123のいずれにおいても、各主デ
ータに対応してそれぞれのネクストステートを予め定め
ており、16ビットの主データの検索に際しては、この
16ビットの主データに対応するネクストステートも読
み出される。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】メインテーブル122では、8ビットの主
データの値が0〜87の範囲内に含まれていれば、セレ
クター回路125から指示されたネクストステートに応
じて、表1における各ステートS1〜S4のうちの1つを
選択し、このステートに属する16ビットの各主データ
のうちから8ビットの主データの値に対応する16ビッ
トの主データを選択し、この16ビットの主データDM
をクロスバースイッチ126に出力する。また、メイン
テーブル122では、8ビットの主データの値が88〜
255の範囲内に含まれており、セレクター回路125
から指示されたネクストステートによって表1における
2つの各ステートS1,S4のいずれかが指示されていれ
ば、表1における2つの各ステートS1,S4から8ビッ
トの主データの値に対応する16ビットの各主データを
選択し、これらの主データD1,D4をクロスバースイッ
チ126に出力する。更に、メインテーブル122で
は、8ビットの主データの値が88〜255の範囲内に
含まれており、セレクター回路125から指示されたネ
クストステートによって表1における2つの各ステート
S2,S3のいずれかが指示されていれば、指示されたス
テートから8ビットの主データの値に対応する16ビッ
トの主データを選択し、この主データをクロスバースイ
ッチ126に出力する。
【0022】同様に、サブテーブル123では、8ビッ
トの主データの値が0〜87の範囲内に含まれていれ
ば、セレクター回路125から指示されたネクストステ
ートに応じて、表2における各ステートS1〜S4のうち
の1つを選択し、このステートから8ビットの主データ
の値に対応する16ビットの主データを選択し、この1
6ビットの主データDSをクロスバースイッチ126に
出力する。
【0023】この際、各テーブル122,123から
は、16ビットの各主データが読み出されるだけでな
く、これらの主データに対応するそれぞれのネクストス
テートも読み出されて、クロスバースイッチ126に出
力される。
【0024】なお、フレームの最初のときには、シンク
コードに応答して、ネクストステートを1に初期設定す
る。
【0025】DSV制御回路124は、8ビットの主デ
ータ及びセレクター回路125からネクストステートを
入力すると、8ビットの主データの値及びネクストステ
ートに基づく判定を行い、この判定結果に応じたクロス
バースイッチ切換信号をクロスバースイッチ126に出
力する。
【0026】クロスバースイッチ126は、このクロス
バースイッチ切換信号に応答して、メインテーブル12
2からの16ビットの1つ乃至2つの主データ及びサブ
テーブル123からの16ビットの主データのうちから
1つ乃至2つを選択し、16ビットの1つ乃至2つの主
データを第1DSV演算回路127及び第2DSV演算
回路128の少なくとも一方に出力する。
【0027】例えば、8ビットの主データの値が87以
下であって、この8ビットの主データの値に対応する1
6ビットの各主データがメインテーブル122及びサブ
テーブル123のいずれにも存在すると、DSV制御回
路124で判定された場合は、クロスバースイッチ12
6は、クロスバースイッチ切換信号に応答して、メイン
テーブル122からの16ビットの主データDM、及び
サブテーブル123からの16ビットの主データDSを
選択し、これらの16ビットの主データDM,DSを第1
及び第2DSV演算回路127,128に出力する。
【0028】また、8ビットの主データの値が88以上
であって、この8ビットの主データの値に対応する各1
6ビットの主データがメインテーブル122にのみに存
在し、かつセレクター回路125からのネクストステー
トによって各ステート1,4のいずれかが指定されてい
ると、DSV制御回路124で判定された場合は、クロ
スバースイッチ126は、クロスバースイッチ切換信号
に応答して、メインテーブル122からの16ビットの
各主データD1,D4を第1及び第2DSV演算回路12
7,128に出力する。
【0029】更に、8ビットの主データの値が88以上
であって、この8ビットの主データの値に対応する16
ビットの各主データがメインテーブル122にのみに存
在し、かつセレクター回路125からのネクストステー
トによって各ステート2,3のいずれかが指定されてい
ると、DSV制御回路124で判定された場合は、クロ
スバースイッチ126は、クロスバースイッチ切換信号
に応答して、メインテーブル122からの16ビットの
1主データ(ネクストステートによって指定された各ス
テート2,3のいずれかより読み出された16ビットの
主データ)のみを選択し、この16ビットの主データを
第1DSV演算回路127に出力する。
【0030】この様なクロスバースイッチ126による
各16ビットの主データDM,D1,D4,DSの選択肢を
次の表(3)に整理して示す。
【0031】
【表3】
【0032】ただし、8ビットの主データの値が88以
上であって、セレクター回路125からのネクストステ
ートによって各ステート1,4のいずれかが指定されて
いるときに、各ステート1,4のいずれかについて、8
ビットの主データのワードと1つ前のワード間に連続す
る同一符号のランレングスが2〜10の範囲を外れてい
れば、DSV制御回路124は、各16ビットの主デー
タD1,D4のうちから、ランレングスが2〜10の範囲
に入っている方のステートの16ビットの主データのみ
が出力される様に、クロスバースイッチ126を制御す
る。このため、メインテーブル122からの各16ビッ
トの主データD1,D4を第1及び第2DSV演算回路1
27,128に出力するには、8ビットの主データのワ
ードと1つ前のワード間に連続する同一符号のランレン
グスが2〜10の範囲に入ることが条件となる。
【0033】第1及び第2DSV演算回路127,12
8は、16ビットの主データを入力する度に、16ビッ
トの主データにかかわるDSV(Digital Sum Value)
を演算して求める。このDSVの演算方法は、次の通り
である。
【0034】例えば、図21(a)に示す様な16ビッ
ト(1ワード)の主データをクロスバースイッチ126
からセレクター回路125を通じてPWM変換回路12
9に入力すると、このPWM変換回路129は、この1
6ビットの主データをパルス幅変調して、図21(b)
に示す様な出力用の主データを形成し、この主データを
出力する。
【0035】図21(a),(b)を比較すれば明らか
な様に、1ワードの出力用の主データにおける値1の個
数と値0の個数は、1ワードの16ビットの主データか
ら導き出すことができる。そこで、16ビットの主デー
タを入力する度に、16ビットの主データに対応する1
ワードの出力用の主データにおける値1の個数と値0の
個数を求め、両者の個数の差を求める。この差は、各ワ
ード毎に加算され、その積算値がDSVとして求められ
る。第1及び第2DSV演算回路127,128によっ
て求められたそれぞれのDSVは、セレクター回路12
5及び比較器130に与えられる。実際には、1ワード
の出力用の主データにおける値1を+1に置き換えると
共に、値0を−1に置き換え、1ワードの出力用の主デ
ータにおける値+1と値−1の総和を求め、この総和を
各ワードの度に積算してDSVを求める。
【0036】また、第1及び第2DSV演算回路12
7,128による演算は、各セクター単位で行われ、1
つのセクターの開始時点から終了時点まで、連続的に行
われる。セクターの開示時点で、PWM変換回路129
から該セクターの最初のビットLSBを第1及び第2DS
V演算回路127,128に入力し、このビットLSBに
応答して、出力用の主データの最初の値を0に初期設定
する。
【0037】比較器130は、第1及び第2DSV演算
回路127,128からの各DSVを入力すると、これ
らのDSVの絶対値が低い方を選択し、このDSVを求
めた側の演算回路をセレクター回路125に指示する。
これに応答して、セレクター回路125は、比較器13
0から指示された演算回路を選択し、この演算回路によ
ってDSVが求められた16ビットの主データをPWM
変換回路129に出力すると共に、この16ビットの主
データに伴うネクストステートをメインテーブル12
2、サブテーブル123及びDSV制御回路124に出
力する。
【0038】すなわち、8/16変換器102において
は、8ビットの主データを16ビットの各主データに変
換し、16ビットの各主データに対応する出力用の各主
データのDSVを予め求めて、より小さなDSVを導き
得る側の16ビットの主データを選択し、この16ビッ
トの主データを出力用の主データに変換して出力してい
る。ただし、先に述べた様に8ビットの主データの値に
対応する16ビットの各主データがメインテーブル12
2にのみに存在し、かつセレクター回路125からのネ
クストステートによって各ステート2,3のいずれかが
指定されている場合は、メインテーブル122からの1
6ビットの1主データ(ネクストステートによって指定
された各ステート2,3のいずれかより読み出された1
6ビットの主データ)のみを選択するので、この16ビ
ットの主データから出力用の主データへの変換が一義的
に行われることになる。
【0039】この様な符号変換装置による一連の処理を
図22及び図23に示すフローチャートに従って整理し
て説明すると、次の通りである。
【0040】まず、入力された主データの各ビットをカ
ウントすることにより、フレームの先頭を識別すると、
このフレームの先頭にシンクコードを付加し(各ステッ
プ201,202)、8/16変換器102のセレクタ
ー回路125から出力されるネクストステートを1に初
期設定する(ステップ203)。そして、セクターの終
了でなければ(ステップ204,NO)、ステップ201
に戻る。
【0041】引き続いて、入力した主データのフレーム
のスクランブルを開始し、スクランブルされた主データ
のフレームを1ワードずつ出力用の主データのフレーム
に変換する(各ステップ205,206)。そして、次
のフレームを識別したときには、このフレームの先頭に
シンクコードを付加し、再びネクストステートを1に初
期設定して、スクランブルと変換を行う。以降同様に、
各フレームの処理を繰り返し、1セクターの処理を終了
する(ステップ204,YES)。
【0042】また、ステップ206においては、8ビッ
ト(1ワード)の値が88未満であるか否かを判定し、
88未満であれば(ステップ301,YES)、メインテ
ーブル122からの16ビットの主データDM及びサブ
テーブル123からの16ビットの主データDSのうち
からより小さなDSVを持つ方を選択する(ステップ3
02)。
【0043】また、8ビット(1ワード)の値が88以
上であれば(ステップ301,NO)、メインテーブル1
22からの16ビットの1つ乃至2つの主データのいず
れかを選択する(ステップ303)。
【0044】こうしてDSVが常に小さくなる様な出力
用の主データを形成すれば、この主データの低周波成分
が抑制される。このため、この主データを記録媒体に記
録し、これを再生する記録再生装置では、再生信号の低
周波成分が抑制され、また、この再生信号のエンベロー
プ(包絡線)の偏りを抑制することができ、再生エラー
を防止することができる。
【0045】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の符号変換装置では、記録される再生信号の低周波成
分を抑制し、この低周波成分の異常な増加が起こる確率
を低下させることはできるものの、この確率を十分に低
下させているとは言えず、再生エラーを起こすことがあ
った。
【0046】具体的には、図20に示す8/16変換器
102において、16ビットの主データがM種類であれ
ば、これらの主データのうちには、DSVの発散を招く
ビットパターンを含むものがN種類あり、この様なビッ
トパターンを含む16ビットの主データが連続すると、
DSVが増減して発散し、出力用の主データの低周波成
分が増加してしまった。
【0047】ここでは、M=256であって、N=16
8となり、8ビットの主データの値が0〜87であれ
ば、DSVが収束するものの、8ビットの主データの値
が88〜255であれば、DSVが発散する。実際に
は、各主データの全体の約10パーセントで、DSVの
発散が発生する。図24(a)のグラフは、1セクター
における8ビットの主データの値の変動を示しており、
図24(b)のグラフは、図24(a)の主データの値
の変動に応じたDSVの増減を示している。これらのグ
ラフからも明らかな様に、8ビットの主データの値が8
8〜255の範囲に含まれ続けると、DSVが発散す
る。
【0048】すなわち、従来の符号変換装置では、入力
した主データをスクランブルし、このスクランブルされ
た主データを8/16変換しているものの、この主デー
タの低周波成分を十分に低減することができず、このた
めに、この主データを記録した記録媒体からの再生に際
しては、再生信号の低周波成分が増加し、また、この再
生信号のエンベロープ(包絡線)が急激に変動し、再生
エラーを招いた。この再生エラーは、再生信号のエンベ
ロープを補正したり、主データに付加されるECC(Er
ror Correction Code)によって、この主データを訂正
したとしても、防ぐことができない。
【0049】また、スクランブルデータの各疑似乱数系
列を予め定められた順次で変更するので、同一のセクタ
ーに、略同一の信号を繰り返して書き換える可能性が十
分にある。この場合は、このセクターの記録媒体部分の
特性が不均一に変化するので、再生信号のS/Nが低下
して、再生エラーを招くことがある。
【0050】この様な再生エラーは、主データのスクラ
ンブルの方法を改善することにより、防止し得ると考え
られる。
【0051】そこで、この発明は、上記従来の課題を解
決するものであって、DSVの発散が十分に抑えられる
様に疑似乱数系列を制御することによって、記録媒体に
記録される信号の低周波成分を低減することを目的とす
る。
【0052】また、この発明は、同一のセクターに、略
同一の信号を繰り返して書き換えることがない様に、疑
似乱数系列を制御することを目的とする。
【0053】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために、請求項1に記載の発明は、入力された主デー
タを複数種類の疑似乱数系列のいずれかに基づいてスク
ランブルし、このスクランブルされた主データを複数種
類の変換データのいずれかによって変換し、この変換さ
れた主データから出力用の主データを形成し、この出力
用の主データによって示される値0の個数と値1の個数
の差を示す演算値を求め、この演算値に応じて、各変換
データのいずれかを選択する符号変換方式において、演
算値の変化量が予め定められたしきい値を越えたか否か
を判定するステップと、演算値の変化量がしきい値を越
えたと判定されると、スクランブルに用いられる疑似乱
数系列を変更するステップと、この変更された疑似乱数
系列に基づいて、前記入力された主データを再度スクラ
ンブルするステップとを有している。
【0054】この様に出力用の主データによって示され
る値0の個数と値1の個数の差を示す演算値の変化量、
つまりDSVの変化量がしきい値を越えると、疑似乱数
系列を変更してから前記入力された主データを再度スク
ランブルするので、DSVがしきい値を下回るまで、疑
似乱数系列の変更とスクランブルが繰り返される。これ
によって、DSVの増加が確実に抑制され、出力用の主
データの低周波成分が低減される。したがって、この出
力用の主データを記録媒体に記録し、この記録媒体から
信号を再生したときには、この再生信号の低周波成分が
少なくて済み、再生エラーを十分に防止することができ
る。
【0055】請求項2に記載の様に、主データの変換を
M種類の変換データを持つ第1変調によって行い、出力
用の主データの形成を第2変調によって行われても良
い。ここでは、M種類の変換データのうちのN種類の変
換データが演算値の増加を招くものとする。
【0056】請求項3に記載の様に、第1変調がM種類
の変換データを持つピットポジション変調であって、第
2変調がパルス幅変調であっても良い。
【0057】請求項4に記載の様に、演算値の変化量が
第1期間Lにしきい値K以上となったときには、第1期
間Lにおける出力用の主データの各ワードのうちに、こ
の演算値を招く原因となったビットパターンを持つ各ワ
ードが含まれ、このときの疑似乱数系列を第1疑似乱数
系列とすると、この第1疑似乱数系列を予め定められた
複数の第2疑似乱数系列のいずれかに変更しており、こ
れらの第2疑似乱数系列は、再度行われるスクランブル
に伴って形成される第1期間Lにおける出力用の主デー
タとして、上記ビットパターンを持たない各ワードを
(M−N)/M以上の割合で含むものを導き得る疑似乱
数系列であっても良い。
【0058】ここでは、再度行われるスクランブルに用
いられる第2疑似乱数系列として、DSVの増加の原因
となるビットパターンを持たない各ワードを少なくとも
(M−N)/M以上の割合で導き得るものを設定してい
る。この様にビットパターンを持たない各ワードを少な
くとも(M−N)/M以上の割合で導けば、DSVの変
化量が実用的なレベルまで低減する。
【0059】請求項5に記載の様に、第1疑似乱数系列
に基づくスクランブルに伴って形成される一連の出力用
の主データの期間を第2期間Hとすると、各第2疑似乱
数系列は、H/L=Jと少なくとも同数の種類だけ設定
されても良い。
【0060】つまり、同一の第1疑似乱数系列に基づく
スクランブルを行い続ける期間を第2期間Hとし、この
第2期間Hよりも短い第1期間Lに、DSVがしきい値
を越えるものとすると、各第2疑似乱数系列をH/L=
Jと少なくとも同数の種類だけ設定しておく。1つの第
2疑似乱数系列を適用することによって、ある第1期間
LでDSVがしきい値を越えるとしても、J個の各第2
疑似乱数系列のうちから、第2期間Hを通じてDSVが
増加することのない第2疑似乱数系列を求めることがで
きる。
【0061】請求項6に記載の様に、演算値の変化量が
しきい値を越えると、この時点より以前に入力した予め
定められた長さの主データの部分を該部分の疑似乱数系
列を変更してから再度スクランブルしても良い。
【0062】あるいは、請求項7に記載の様に、予め定
められた長さの入力された主データに対応する出力用の
主データの演算値を求め、この演算値の変化量がしきい
値を越えたときには、この入力された主データを疑似乱
数系列を変更してから再度スクランブルし、この演算値
の変化量がしきい値以内となる疑似乱数系列を求めても
良い。
【0063】請求項8乃至14に記載の符号変換方式
は、請求項1乃至7の様に演算値の変化量がしきい値を
越えたか否かを判定する代わりに、演算値の絶対値がし
きい値を越えたか否かを判定している点のみが異なる。
【0064】請求項15乃至22に記載の符号変換装置
は、上記符号変換方式を具体化したものである。
【0065】次に、請求項23に記載の発明は、主デー
タをセクター単位で記録及び再生する記録媒体におい
て、各セクター毎に、スクランブルデータ及びスクラン
ブルされた主データを記録しており、スクランブルデー
タは、主データをスクランブルするための予め定められ
た各疑似乱数系列の初期値のいずれかを示し、これらの
疑似乱数系列は、それぞれの初期値から始まるそれぞれ
の乱数であって、主データは、スクランブルデータの疑
似乱数系列と主データを順次論理演算することによって
スクランブルされたものである。
【0066】この様に各セクター毎に、スクランブルデ
ータ及びスクランブルされた主データを記録しておけ
ば、スクランブルデータ及びスクランブルされた主デー
タをセクターから読み出して、この主データをスクラン
ブルデータに基づいて元に戻すことができる。したがっ
て、各セクター毎に、スクランブルデータとして、各疑
似乱数系列の初期値のいずれを記録しても構わない。し
かも、このスクランブルデータは、疑似乱数系列の初期
値を示すものであって、この疑似乱数系列が初期値から
始まる乱数であるから、主データを十分にスクランブル
してから、この主データを記録することができる。これ
によって、セクターに記録される信号の低周波成分を抑
制することができ、また同一のセクターに、略同一の信
号を繰り返して書き換えることがなくなる。
【0067】請求項24に記載の様に、疑似乱数系列
は、最大長周期系列であっても良い。
【0068】請求項25に記載の様に、スクランブルデ
ータは、セクターの主データをスクランブルするか否か
を示しても良い。
【0069】この場合は、主データを必ずしもスクラン
ブルする必要がなく、主データをそのまま記録及び再生
することができる。
【0070】請求項26に記載の様に、スクランブルデ
ータを乱数に基づいて設定したり、あるいは請求項27
に記載の様に、スクランブルデータを同一セクターでの
主データの書き換え回数に基づいて設定しても良い。
【0071】これによって、スクランブルデータを不規
則に変更することができる。
【0072】請求項28乃至32に記載の符号記録装置
は、請求項23に記載の記録媒体に主データを記録する
ためのものである。
【0073】請求項33に記載の符号再生装置は、請求
項23に記載の記録媒体から主データを再生するための
ものである。
【0074】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付
図面を参照して説明する。図1は、この発明の符号変換
装置の第1実施形態を示している。同図において、メモ
リ11は、主データを入力して記憶するものであって、
少なくとも2セクターの主データを記憶することができ
る。スクランブラー12は、メモリ11から主データを
入力すると、この主データをスクランブルして、このス
クランブルされた主データを8/16変換器13に出力
する。8/16変換器13は、スクランブルされた主デ
ータから出力用の主データを形成するために、スクラン
ブルされたデータをPPMによって変調して、8ビット
の主データから16ビットの主データを形成し、更に、
この16ビットの主データをPWMによって変調し、こ
の16ビットの主データから出力用の主データを形成
し、この出力用の主データを出力する。比較器14は、
8/16変換器13によって求められたDSVを入力
し、このDSVの変化量(微分値)が予め定められたし
きい値を越えたか否かを判定し、この判定結果をコント
ローラ15に出力している。コントローラ15は、この
符号変換装置を統括的に制御するものであって、主デー
タをメモリ11に書き込みのための書き込みアドレスの
指示や、主データをメモリ11から読み出すための読み
出しアドレスの指示、スクランブラー12の疑似乱数系
列の初期ビットパターンの変更、変換失敗信号の出力等
を行う。
【0075】スクランブラー12は、図19に示すスク
ランブラー101と同様に構成され、シードROM11
1、シフトレジスタ112、排他的論理和回路113、
フリップフロップ114及び各排他的論理和回路115
を備えており、8ビット(1ワード)の主データを入力
してスクランブルし、このスクランブルされた主データ
を出力する。
【0076】8/16変換器13は、図20に示す8/
16変換器102と同様に構成され、フリップフロップ
121、メインテーブル122、サブテーブル123、
DSV制御回路124、セレクター回路125、クロス
バースイッチ126、第1及び第2DSV演算回路12
7,128、PWM変換回路129及び比較器130を
備えており、8ビットの主データを16ビットの主デー
タに変換し、この16ビットの主データを出力用の主デ
ータに変換して出力している。
【0077】この様な構成の符号変換装置の動作を図2
に示すシーケンスチャートに従って説明する。まず、コ
ントローラ15は、アイドル状態にあり(ステート40
1)、データイネーブル信号がアサートになると、メモ
リ11を書き込み状態に設定し(ステート402)、1
セクターの主データの記憶を開始する。セクタースター
ト信号がアサートになると、コントローラ15は、メモ
リ11から1セクターの主データの読み出しを開始し
て、この主データをスクランブラー12に与えると共
に、シード選択信号及びシードロード信号をスクランブ
ラー12に出力する(ステート403)。スクランブラ
ー12は、予め定められた各疑似乱数系列の初期ビット
パターンを予め記憶しており、シード選択信号に応答し
て、これらの初期ビットパターンのいずれかを選択し、
シードロード信号に応答して、選択された初期ビットパ
ターンから開始される一連の乱数を生成し、この一連の
乱数によって、主データの各ワードを順次スクランブル
し、スクランブルされた主データの各ワードを8/16
変換器13に順次出力する。なお、最初に設定される疑
似乱数系列の初期ビットパターンは、図18に示す従来
の装置と同様に、主データの入力に伴う論理アドレスの
上位4ビットに基づいて設定すれば良い。
【0078】8/16変換器13は、スクランブルされ
た主データの各ワードをPPMによって順次変調して、
各ワード毎に、8ビットの主データから16ビットの主
データを形成し、更に、この16ビットの主データをP
WMによって変調し、この16ビットの主データから出
力用の主データを形成し、この出力用の主データを出力
する。また、8/16変換器13は、主データの各ワー
ド毎に、DSVを積算して求め、このDSVを比較器1
4に出力する。比較器14は、このDSVの変化量がし
きい値を越えたか否かを判定し、この判定結果をコント
ローラ15に出力する。
【0079】こうしてメモリ11から1セクターの主デ
ータを読み出して、この主データのスクランブルと変調
を行っているときには、次の1セクター主デのータをメ
モリ11に入力して記憶している(ステート404)。
【0080】このメモリ11から1セクターの主データ
を読み出してしまうと、次の1セクターの主データをメ
モリ11に書き込むことのみが続行され(ステート40
5)、この書き込みが終了して、セクタースタート信号
がアサートになると、ステート404に戻り、この1セ
クターの主データを読み出して、この主データのスクラ
ンブルと変調を行う。
【0081】ステート404において、次の1セクター
の主データが入力されなければ、1セクターの主データ
をメモリ11から読み出すことのみが続行され(ステー
ト406)、この1セクターの主データの読み出しが終
了すると、コントローラ15は、次の1セクターの主デ
ータの待機状態となり(ステート407)、読み出しア
ドレスと書き込みアドレスを一致させて、アイドル状態
に戻る(ステート401)。
【0082】したがって、各セクターの主データをメモ
リ11に順次記憶し、これ伴い、これらのセクターの主
データをメモリ11から順次読み出して、これらのセク
ターの主データを順次スクランブルすると共に変調して
出力している。こうして出力された主データの各フレー
ム間にそれぞれのシンクコードを挿入し、エラー訂正コ
ードを付加してから、この主データを記録再生装置(図
3に示す)の記録部24に入力する。この記録再生装置
では、セクター単位で、主データを記録媒体に記録す
る。
【0083】一方、1セクターの主データのスクランブ
ルと変調を行っている途中で(各ステップ404,40
6)、比較器14によって、DSVの変化量がしきい値
を越えたと判定されると、つまりDSVが発散して、8
/16変換器13から出力される主データの低周波成分
が大きくなると、これに応答してコントローラ15は、
メモリ11への書き込みアドレスと読み出しアドレスを
初期化すると共に、変換失敗信号を出力する(ステート
408)。この変換失敗信号は、8/16変換器13、
記録再生装置(図3に示す)のドライブ制御部26及び
エラー訂正コード変調部22に出力される。
【0084】この変換失敗信号は、リセット信号とし
て、8/16変換器13に入力され、この8/16変換
器13を初期化する。また、この変換失敗信号に応答し
て、記録再生装置は、このセクターについての記録を中
断して、このセクターについての記録をやり直す状態と
なる。更に、この変換失敗信号に応答して、前段の回路
(記録再生装置のエラー訂正コード変調部22)は、主
データの供給を該セクターからやり直す。
【0085】そして、コントローラ15は、メモリ11
への書き込みが不可となるのを待ち(ステート40
9)、ステート401を経てステート402に戻り、先
にDSVが発散した1セクターの主データの読み出しを
再び開始して、この主データをスクランブラー12に与
えると共に、シード選択信号及びシードロード信号をス
クランブラー12に出力する(ステート410)。この
ステート410においては、DSVの発散を招いたもの
とは異なる疑似乱数系列によって、この1セクターの主
データがスクランブルされる様に、コントローラ15
は、この異なる疑似乱数系列の初期ビットパターンを指
示するシード選択信号をスクランブラー12に出力す
る。これに応答して、スクランブラー12は、この異な
る初期ビットパターンから開始される一連の乱数を生成
し、この一連の乱数によって、主データを順次スクラン
ブルし、スクランブルされた主データを8/16変換器
13に順次出力する。8/16変換器13は、このスク
ランブルされた主データを変調して、出力用の主データ
を形成し、この出力用の主データを出力する。また、8
/16変換器13は、DSVを積算して求め、このDS
Vを比較器14に出力する。
【0086】以降同様に、各ステート401〜410が
繰り返され、DSVがしきい値以下となるまで、疑似乱
数系列の初期ビットパターンが変更されて、同一セクタ
ーの主データのスクランブルと変調が繰り返される。こ
の結果、DSVがしきい値を越えない状態で、つまり8
/16変換器13から出力される該セクターの主データ
の低周波成分が十分に抑制された状態で、このセクター
の主データが変換され、このセクターの主データが記録
再生装置によって記録媒体に記録される。このため、こ
の記録媒体から信号を再生したときには、この再生信号
の低周波成分が十分に少なく、再生エラーを十分に防止
することができる。
【0087】さて、これまでに述べて来た8/16変換
においては、入力される主データが8ビット単位(ワー
ド単位)であるから、この主データの値が0〜255の
いずれかに相当し、これらの値0〜255に応じて、1
6ビットの主データの値を予め設定して置かねばならな
い。すなわち、主データの変換データとして、256種
類のものを予め設定しておかねばならない。
【0088】一方、16ビットの主データの上位2ビッ
トが00となるビットパターンか、上位2ビットが01
となる各ビットパターのうちの一部分について、DSV
が収束する傾向にあり、16ビットの主データの上位2
ビットが00となるビットパターンか、上位2ビットが
01となる各ビットパターのうちの一部分について、D
SVの発散を招き易い。このDSVの発散を招き易いビ
ットパターンの種類は、168種類である。したがっ
て、先の256種類の変換データのうちの168種類の
変換データがDSVの発散を招き易い。
【0089】ここで、予め定められた第1期間L(1セ
クターの主データの期間よりも短い)における各ワード
の個数をGとし、主データの全ての変換データをM種類
とし、DSVの発散を招き易い主データの変換データを
N種類とすると、DSVの発散を招き易いビットパター
ンを含まない各ワードの個数がG×(M−N)/Mの割
合よりも多ければ、この第1期間LにおけるDSVが発
散せずに済む。例えば、第1期間Lにおける各ワードの
個数が45であるならば、45×(256−168)/
256≒16となり、45個のうちの16個の各ワード
がDSVの発散を招き易いビットパターンを含まなけれ
ば、この第1期間LにおけるDSVの発散を実用的なレ
ベルまで抑制することができる。
【0090】したがって、同じセクターの主データにつ
いて、スクランブルと変調を2回以上繰り返すときに、
最初の疑似乱数系列を第1疑似乱数系列とし、次の疑似
乱数系列を第2疑似乱数系列とすると、この第2疑似乱
数系列として、DSVの発散を招き易いビットパターン
を含まない各ワードの個数がG×(M−N)/Mの割合
よりも多くなる疑似乱数系列が望ましい。
【0091】更に、1セクターの主データの期間を第2
期間Hとすると、H/L=Jと少なくとも同数の種類だ
け、各第2疑似乱数系列を設定しておけば、1つの第2
疑似乱数系列を適用したときに、ある第1期間LでDS
Vの発散を招いたとしても、その他の各第2疑似乱数系
列のいずれかによって、その第1期間LにおけるDSV
の発散を抑制することができる。
【0092】すなわち、第1期間Lの各ワードの度に第
1疑似乱数系列に基づいて発生される各乱数と、同第1
期間Lの各ワードの度に第2疑似乱数系列に基づいて発
生される各乱数を順次比較したときに、相互の乱数の不
一致の回数が少なくともG×(M−N)/Mの割合より
も多くなる様に、その第2疑似乱数系列を設定し、この
様な第2疑似乱数系列を各第1期間Lについて求める。
これによって、H/L=Jと少なくとも同数の種類の各
第2疑似乱数系列を設定することができる。通常、DS
Vの発散を招いた第1期間Lにおいては、各ワードの全
てによってDSVの発散が招かれるので、第1及び第2
疑似乱数系列間の各乱数の不一致の回数が少なくともG
×(M−N)/Mの割合よりも多ければ、これらのワー
ドを十分にスクランブルして、この第1期間LのDSV
を抑制することができる。また、他の第1期間LでDS
Vの発散を招いたとしても、その他の各第2疑似乱数系
列のいずれかによって、その他の第1期間LにおけるD
SVの発散を抑制することができる。
【0093】ただし、第1疑似乱数系列の乱数と、これ
に一致しない第2疑似乱数系列の乱数は、ワードに含ま
れるDSVの発散を招き易い各ビットパターンを相互に
異なる方法でスクランブルし得るものでなければならな
い。
【0094】例えば、スクランブラー12において、次
式(2)の生成多項式を適用し、第1疑似乱数系列とJ
種類の各第2疑似乱数系列を設定できる様にすれば良
い。ただし、シードROM111、シフトレジスタ11
2、及びフリップフロップ114の容量を大きくする必
要がある。
【0095】
【数2】
【0096】なお、この第1実施形態の符号変換装置で
は、DSVの変化量がしきい値を越えたか否かを判定し
ているが、DSVの絶対値が予め定められたしきい値を
越えたか否かを判定し、この判定に基づいて、同一の1
セクターの主データをスクランブルし直しても構わな
い。
【0097】図3は、図1の符号変換装置を適用した記
録再生装置を示している。同図において、外部通信部2
1は、記録すべきデータを入力すると、このデータをエ
ラー訂正コード変調部22に与える。エラー訂正コード
変調部22は、このデータを一旦記憶して、このデータ
をセクター単位に分離し、各セクターのデータにそれぞ
れのエラー訂正コードを付加し、各セクターのデータ及
びエラー訂正コードを変調部23に出力する。この変調
部23は、図1の符号変換装置を含み、各セクター毎
に、データ及びエラー訂正コードのスクランブルと変調
を行って、出力用の主データを形成し、この主データに
各シンクコード等を付加してから記録部24に出力す
る。記録部24は、1セクターの主データ及び各シンク
コード等をシリアルデータに変換し、このシリアルデー
タ対応する記録用の信号を形成し、この記録用の信号を
光ヘッド25に出力する。光ヘッド25は、この記録用
の信号を光信号(レーザ光)に変換して、この光信号を
光ディスク28に照射する。
【0098】ドライブ制御部26は、この記録再生装置
を統括的に制御するものであり、変調部23及び記録部
24の処理に同期して、1セクターの主データ及び各シ
ンクコード等の記録をヘッド制御部27に指示する。こ
れに応答して、ヘッド制御部27は、光ディスク28を
回転駆動するモータ29を制御すると共に、この光ヘッ
ド25が光ディスク28のトラックをトレースする様
に、この光ヘッド25のアクチュエータを制御する。
【0099】この結果、1セクターの主データ及び各シ
ンクコード等が光ディスク28の1セクター(記憶領
域)に記録される。
【0100】ここで、先に述べた様に、図1の符号変換
装置は、1セクターの主データのスクランブルと変調を
行っているときに、DSVが発散すると、変換失敗信号
を出力する。そして、同一セクタの主データを再び受け
取ると、疑似乱数系列を変更してから、このセクターの
主データのスクランブルと変調をやり直す。
【0101】この記録再生装置では、この変換失敗信号
をエラー訂正コード変調部22及びドライブ制御部26
に入力する。この変換失敗信号に応答して、エラー訂正
コード変調部22は、同一セクターの主データを変調部
23に再び与える。また、ドライブ制御部26は、この
セクターの主データ及び各シンクコード等の記録のやり
直しをヘッド制御部27に指示する。これに応答して、
ヘッド制御部27は、光ディスク28を回転駆動するモ
ータ29を制御すると共に、光ヘッド25の移動を制御
し、このセクターの主データ及び各シンクコード等を光
ディスク28の記録領域に書き込むことを一旦中断し、
この後に同一セクターの主データ及び各シンクコード等
を再び入力すると、これを光ディスク28の同一記録領
域に再び書き入む。したがって、この記録再生装置で
は、DSVが収束する1セクターの主データを入力し
て、このセクターの主データ及び各シンクコード等を光
ディスク28の同一記録領域に書き込むまで、光ディス
ク28の同一記録領域への書き込みを繰り返すことにな
る。
【0102】また、この記録再生装置では、データの再
生を外部から外部通信部21を通じて指示されると、ド
ライブ制御部26は、この旨をヘッド制御部27に通知
する。これに応答して、ヘッド制御部27は、光ディス
ク28を回転駆動するモータ29を制御すると共に、光
ヘッド25の移動を制御する。これに伴い、光ヘッド2
5は、セクター単位で、主データ及び各シンクコード等
を示す光信号を光ディスク28から読み出し、この光信
号に対応する再生信号を再生部31に出力する。再生部
31は、この再生信号のサンプリングと二値化を行っ
て、シリアルデータを形成し、このシリアルデータを更
にパラレルデータに変換し、1セクターの主データ及び
各シンクコード等を復調部32に出力する。復調部32
は、各シンクコードを検出しつつ、主データを復調し、
この復調された主データをエラー訂正コード復調部33
に出力する。エラー訂正コード復調部33は、主データ
のエラーを該主データのエラー訂正コードに基づき検出
して訂正し、この訂正された主データを外部通信部21
を通じて外部へと出力する。
【0103】図4は、この発明の符号変換装置の第2実
施形態を示している。この第2実施形態の符号変換装置
では、図1の装置にセクターカウンタ41を付設すると
共に、スクランブラー12の代わりに、スクランブラー
切り換え部42を適用してなり、DSVが発散したとき
には、各セクター単位で、スクランブルと変調をやり直
すと共に、DSVの発散を招いたフレームでのみスクラ
ンブルの方法を変更している。
【0104】セクターカウンタ41は、セクタースター
ト信号がアサートになると、つまりメモリ11からの1
セクターの主データの読み出しが開始されると、ビット
クロック又はワードクロックに基づいて、このセクター
の各フレームを順次カウントし、スクランブラー切り換
え部42及び8/16変換器13で処理中のフレームの
位置、つまりセクター先頭からの該フレームの位置を検
出し、このフレームの位置を比較器14及びコントロー
ラ15に通知している。
【0105】スクランブラー切り換え部42は、図5に
示す様に、第1スクランブラー43、第2スクランブラ
ー44、アンド回路45、各排他的論理和演算器46,
47を備えている。第1スクランブラー43は、図19
に示すスクランブラー101と略同様に構成され、シー
ドROM111、シフトレジスタ112、排他的論理和
回路113、及びフリップフロップ114(各排他的論
理和回路115が排他的論理和演算器47に対応する)
を備えており、上式(1)の生成多項式によって示され
るM系列から生成されるデータ(乱数)を出力するもの
である。また、第2スクランブラー44も、図19に示
すスクランブラー101と略同様に構成され、シードR
OM111、シフトレジスタ112、排他的論理和回路
113、及びフリップフロップ114(各排他的論理和
回路115が排他的論理和演算器47に対応する)を備
えており、上式(2)の生成多項式によって示されるM
系列から生成されるデータ(乱数)を出力するものであ
る。ただし、第2スクランブラー44の場合は、シード
ROM111、シフトレジスタ112、及びフリップフ
ロップ114の容量を第1スクランブラー43よりも大
きくする必要がある。
【0106】通常、コントローラ15からのフレーム信
号がネゲートとなっており、アンド回路45には値0の
信号が入力されているので、第2スクランブラー44の
データが排他的論理和演算器46に出力されることはな
い。したがって、排他的論理和演算器47は、第1スク
ランブラー43から出力されたデータと8ビットの主デ
ータとの排他的論理和を求め、この演算結果を出力す
る。この場合、スクランブラー切り換え部42は、図1
9に示すスクランブラー101と同様の役目を果たす。
【0107】また、1セクターの任意のフレームの期間
に、コントローラ15からのフレーム信号がアサートに
なると、アンド回路45に値1の信号が入力される。こ
の場合、第1スクランブラー43のデータと第2スクラ
ンブラー44のデータとの排他的論理和が排他的論理和
演算器46によって求められ、この演算結果と8ビット
の主データとの排他的論理和が排他的論理和演算器47
によって求められる。これによって、このフレームの
み、スクランブルの方法が他の各フレームとは異なるこ
とになる。
【0108】この様な構成の符号変換装置の動作を図6
に示すシーケンスチャートに従って説明する。まず、コ
ントローラ15は、アイドル状態にあり(ステート50
1)、データイネーブル信号がアサートになると、メモ
リ11を書き込み状態に設定し(ステート502)、1
セクターの主データの記憶を開始する。セクタースター
ト信号がアサートになると、コントローラ15は、メモ
リ11からの1セクターの主データの読み出しを開始し
て、この主データをスクランブラー切り換え部42に与
えると共に、シード選択信号及びシードロード信号をス
クランブラー切り換え部42に出力する(ステート50
3)。スクランブラー切り換え部42の第1及び第2ス
クランブラー43,44は、シード選択信号及びシード
ロード信号に応答して、それぞれの疑似乱数系列の初期
ビットパターンを設定して、それぞれのデータを出力す
る。このとき、フレーム信号がネゲートとなっているの
で、第1スクランブラー43から出力されたデータによ
って、主データの各ワードが順次スクランブルされ、ス
クランブルされた主データの各ワードが8/16変換器
13に順次出力される。8/16変換器13は、このス
クランブルされた主データの各ワードをPPMによって
順次変調して、各ワード毎に、8ビットの主データから
16ビットの主データを形成し、更に、この16ビット
の主データをPWMによって変調し、この16ビットの
主データから出力用の主データを形成し、この出力用の
主データを出力する。また、8/16変換器13は、主
データの各ワード毎に、DSVを積算して求め、このD
SVを比較器14に出力する。比較器14は、このDS
Vの変化量がしきい値を越えたか否かを判定し、この判
定結果をコントローラ15に出力する。
【0109】こうしてメモリ11から1セクターの主デ
ータを読み出して、この主データのスクランブルと変調
を行っているときには、次の1セクターの主データをメ
モリ11に入力して記憶している。また、フレーム信号
をネゲートとしている(ステート504)。
【0110】このメモリ11から1セクターの主データ
を読み出してしまうと、読み出しを一旦中断して、次の
1セクターの主データをメモリ11に書き込むことのみ
が続行され(ステート505)、この書き込みが終了し
て、セクタースタート信号がアサートになると、ステー
ト504に戻り、この1セクターの主データを読み出し
て、この主データのスクランブルと変調を行う。
【0111】ステート504において、次の1セクター
の主データが入力されなければ、1セクターの主データ
をメモリ11から読み出すことのみが続行され(ステー
ト506)、次の1セクターの主データの待機状態とな
り(ステート507)、メモリ11が空になると、アイ
ドル状態に戻る(ステート501)。
【0112】したがって、各セクターの主データをメモ
リ11に順次記憶し、これ伴い、これらのセクターの主
データをメモリ11から順次読み出して、これらのセク
ターの主データを順次スクランブルすると共に変調して
出力している。
【0113】一方、1セクターの主データのスクランブ
ルと変調を行っている途中で(各ステップ504,50
6)、比較器14によって、DSVの変化量がしきい値
を越えたと判定されると、つまりDSVが発散して、8
/16変換器13から出力される主データの低周波成分
が大きくなると、コントローラ15は、セクタカウンタ
41からの通知に基づいて、DSVの発散を招いたフレ
ームを識別して記憶してから、メモリ11への書き込み
アドレスと読み出しアドレスを初期化すると共に、変換
失敗信号を出力する(ステート508)。この変換失敗
信号は、8/16変換器13、記録再生装置(図3に示
す)のドライブ制御部26及びエラー訂正コード変調部
22に出力される。
【0114】この変換失敗信号は、リセット信号とし
て、8/16変換器13に入力され、この8/16変換
器13を初期化する。また、この変換失敗信号に応答し
て、記録再生装置は、このセクターについての記録を中
断して、このセクターについての記録をやり直す状態と
なる。更に、この変換失敗信号に応答して、前段の回路
(記録再生装置のエラー訂正コード変調部22)は、主
データの供給を該セクターからやり直す。
【0115】そして、コントローラ15は、メモリ11
への書き込みが不可となるのを待ち(ステート50
9)、ステート501を経てステート502に戻り、先
にDSVが発散した1セクターの主データの記録が再び
開始れると、この1セクターの主データの読み出しを開
始して、この主データをスクランブラー切り換え部42
の第1及び第2スクランブラー43,44に与えると共
に、シード選択信号及びシードロード信号を第1及び第
2スクランブラー43,44に出力する(ステート51
0)。このステート510においては、DSVの発散を
招いたものとは異なる疑似乱数系列によって、この1セ
クターの主データがスクランブルされる様に、コントロ
ーラ15は、この異なる疑似乱数系列の初期ビットパタ
ーンを指示するシード選択信号を第1及び第2スクラン
ブラー43,44に出力する。
【0116】ここで、前回のDSVの発散を招いたフレ
ームが先頭のフレームであった場合は、コントローラ1
5は、この先頭のフレーム期間のみ、フレーム信号をア
サートにする。これに応答して、スクランブラー切り換
え部42では、第1及び第2スクランブラー43,44
から出力されたそれぞれのデータによって該フレームを
スクランブルし、このスクランブルされたフレームを8
/16変換器13に出力する(ステート511)。引き
続いて、次のフレームからはフレーム信号をネゲートに
して、スクランブラー切り換え部42の第1スクランブ
ラー43から出力されたデータのみによって、主データ
をスクランブルし、スクランブルされた主データの各ワ
ードを8/16変換器13に順次出力する(ステート5
04)。
【0117】また、前回のDSVの発散を招いたフレー
ムが先頭のフレームでなかった場合は、フレーム信号を
ネゲートのままにして、スクランブラー切り換え部42
の第1スクランブラー43から出力されたデータのみに
よって、主データをスクランブルし、スクランブルされ
た主データの各ワードを8/16変換器13に順次出力
する(ステート504)。この途中で、前回のDSVの
発散を招いたフレームに達すると、このフレーム期間の
み、フレーム信号をアサートにし、これに応答して、ス
クランブラー切り換え部42では、第1及び第2スクラ
ンブラー43,44から出力されたそれぞれのデータに
よって該フレームをスクランブルし、このスクランブル
されたフレームを8/16変換器13に出力する(ステ
ート511)。引き続いて、次のフレームからは、フレ
ーム信号をネゲートにして、スクランブラー切り換え部
42の第1スクランブラー43から出力されたデータの
みによって、主データをスクランブルする(ステート5
04)。
【0118】また、ステート504において、次の1セ
クターの主データが入力されず、1セクターの主データ
をメモリ11から読み出すことのみが続行されている状
態で(ステート506)、前回のDSVの発散を招いた
フレームに達すると、このフレーム期間のみ、フレーム
信号をアサートにし、これに応答して、スクランブラー
切り換え部42では、第1及び第2スクランブラー4
3,44から出力されたそれぞれのデータによって該フ
レームをスクランブルする(ステート512)。そし
て、次のフレームからは、フレーム信号をネゲートに
し、スクランブラー切り換え部42の第1スクランブラ
ー43から出力されたデータのみによって、主データを
スクランブルする(ステート506)。
【0119】以降同様に、1セクターの主データのスク
ランブルと変調を行っている途中で(各ステップ50
4,506)、DSVが発散する限り、各ステート50
8,509,501,502,510を経て、同一セク
ターの主データのスクランブルと変調を繰り返す。
【0120】なお、この第2実施形態においては、DS
Vの発散を招いたときには、セクターの疑似乱数系列を
変更すると共に、DSVの発散を招いたフレームの疑似
乱数系列をも変更して、同一セクターの主データのスク
ランブルと変調を繰り返しているが、DSVの発散を招
いたフレームの疑似乱数系列のみを変更して、スクラン
ブルと変調を繰り返しても構わない。
【0121】また、第1実施形態と同様に、第1期間L
における各ワードの個数をGとし、主データの全ての変
換データをM種類とし、DSVの発散を招き易い主デー
タの変換データをN種類とすると、変更された第2疑似
乱数系列として、DSVの発散を招き易いビットパター
ンを含まない各ワードの個数がG×(M−N)/Mの割
合よりも大きくなるものが望ましい。
【0122】また、1セクターの主データの期間を第2
期間Hとすると、H/L=Jと少なくとも同数の種類だ
け、各第2疑似乱数系列だけ設定しておくのが望まし
い。
【0123】更に、DSVの変化量がしきい値を越えた
か否かを判定するのではなく、DSVの絶対値が予め定
められたしきい値を越えたか否かを判定しても構わな
い。
【0124】図7は、この発明の符号変換装置の第3実
施形態を示している。この第3実施形態の符号変換装置
は、図1の装置に、8/16変換器13の出力を遮断し
たり通過させるための出力制御部48を付設したもので
ある。
【0125】ここでは、まず、コントローラ15は、出
力制御部48への出力イネーブル信号をネゲートとする
ことにより、8/16変換器13の出力を出力制御部4
8で遮断させる。この状態で、データイネーブル信号が
アサートになると、コントローラ15は、メモリ11を
書き込み状態に設定し、1セクターの主データをメモリ
11に入力して記憶する。引き続いて、セクタースター
ト信号がアサートになると、コントローラ15は、メモ
リ11から1セクターの主データを読み出して、この主
データをスクランブラー12に与えると共に、シード選
択信号及びシードロード信号をスクランブラー12に出
力する。これに応答して、スクランブラー12は、各疑
似乱数系列の初期ビットパターンのいずれかを選択し、
選択された初期ビットパターンから開始される一連の乱
数を生成し、この一連の乱数によって、主データをスク
ランブルし、スクランブルされた主データを8/16変
換器13に出力する。8/16変換器13は、このスク
ランブルされた主データをPPMによって変調して、8
ビットの主データから16ビットの主データを形成し、
更に、この16ビットの主データをPWMによって変調
し、この16ビットの主データから出力用の主データを
形成し、この出力用の主データを出力する。
【0126】この出力用の主データは、出力制御部48
によって遮断され、記録再生装置の記録部24へと伝達
されることはない。
【0127】また、8/16変換器13は、主データの
各ワード毎に、DSVを積算して求め、このDSVを比
較器14に出力する。比較器14は、このDSVの変化
量がしきい値を越えたか否かを判定し、この判定結果を
コントローラ15に出力する。
【0128】DSVの変化量がしきい値以下であると判
定された場合には、コントローラ15は、出力制御部4
8への出力イネーブル信号をアサートとすることによ
り、8/16変換器13の出力が出力制御部48を通過
することを可能にする。また、コントローラ15は、先
のものと同一の1セクターの主データをメモリ11から
再度読み出し、この主データをスクランブラー12に与
えると共に、先のものと同一のシード選択信号及びシー
ドロード信号をスクランブラー12に出力する。これに
よって、先のものと同一のスクランブルされた主データ
がスクランブラー12から8/16変換器13へと再び
与えられ、この8/16変換器13からは先のものと同
一の出力用の主データが出力される。
【0129】この出力用の主データは、出力制御部48
を通過し、記録再生装置の記録部24に与えられる。
【0130】また、DSVの変化量がしきい値を越えた
と判定された場合には、コントローラ15は、出力制御
部48への出力イネーブル信号をネゲートに維持し続
け、8/16変換器13の出力を出力制御部48で遮断
さておく。この状態で、コントローラ15は、先のもの
と同一の1セクターの主データをメモリ11から再度読
み出し、この主データをスクランブラー12に与えると
共に、シード選択信号を変更し、この変更されたシード
選択信号をシードロード信号と共にスクランブラー12
に出力する。これに応答して、スクランブラー12は、
疑似乱数系列の初期ビットパターンを変更して、一連の
乱数を生成し、この一連の乱数によって、主データをス
クランブルし、スクランブルされた主データを8/16
変換器13に出力する。8/16変換器13は、このス
クランブルされた主データを変調し、出力用の主データ
を出力する。この出力用の主データは、出力制御部48
によって遮断され、記録再生装置の記録部24へと伝達
されることはない。
【0131】また、8/16変換器13は、主データの
各ワード毎に、DSVを積算して求め、このDSVを比
較器14に出力する。比較器14は、このDSVの変化
量がしきい値を越えたか否かを判定し、この判定結果を
コントローラ15に出力する。
【0132】このDSVの変化量がしきい値を越えれ
ば、出力制御部48への出力イネーブル信号をネゲート
に維持し続けたまま、先のものと同一セクターの主デー
タをメモリ11からまた再び読み出し、疑似乱数系列を
変更して、この主データをスクランブルし、この主デー
タを変調して、DSVを求める。そして、このDSVが
しきい値以下となるまで、疑似乱数系列の変更、スクラ
ンブルと変調を繰り返す。
【0133】この結果、DSVの変化量がしきい値以下
になると、出力制御部48への出力イネーブル信号をア
サートにして、先のものと同一セクターの主データをメ
モリ11から再度読み出し、この主データを1つ前の処
理のときと同一の疑似乱数系列によって再びスクランブ
ルし、この主データを変調し、出力用の主データを出力
制御部48を介して出力する。
【0134】したがって、DSVの変化量がしきい値を
越える限り、出力制御部48によって8/16変換器1
3の出力を遮断し続けると共に、疑似乱数系列の変更、
スクランブル及び変調を繰り返す。また、DSVの変化
量がしきい値以下になると、出力制御部48による8/
16変換器13の出力の遮断を解除し、疑似乱数系列を
1つ前の処理のときと同一のものに設定してから、スク
ランブル及び変調を行い、DSVの変化量がしきい値以
下となった出力用の主データを再度形成し、この出力用
の主データを出力制御部48を介して出力する。この場
合、DSVの変化量がしきい値以下となった主データの
みをセクター単位で出力するので、記録再生装置では、
この主データを光ディスク28の記録領域に一度書き込
むだけで済み、光ディスク28の同一記録領域への書き
込みを繰り返す必要がない。
【0135】なお、この第3実施形態においても、第2
疑似乱数系列として、DSVの発散を招き易いビットパ
ターンを含まない各ワードの個数がG×(M−N)/M
の割合よりも大きくなるものが望ましい。
【0136】また、H/L=Jと少なくとも同数の種類
だけ、各第2疑似乱数系列だけ設定しておくのが望まし
い。
【0137】更に、DSVの変化量がしきい値を越えた
か否かを判定するのではなく、DSVの絶対値がしきい
値を越えたか否かを判定しても構わない。
【0138】次に、この発明の符号記録媒体の一実施形
態である光ディスクを図8乃至図11を参照して説明す
る。
【0139】図8は、この実施形態の光ディスクのデー
タユニットの構成を示している。図9は、この光ディス
クのセクターフォーマットを示している。図10は、こ
の光ディスクのシンクフレームフォーマットを示してお
り、このシンクフレームフォーマットに図9のデータユ
ニットが含まれ、このシンクフレームフォーマットが図
8のセクターフォーマットに含まれる。図11は、図9
のセクターフォーマットを記録した光ディスクを模式的
に示している。
【0140】光ディスクにおいては、映像データ、音声
データ及び計算機用データ等の主データを各セクターに
分割して記録及び再生している。図11に示す様に、光
ディスク上のセクターは、HEADER部並びにMIR
ROR部91、及びRECORDING部92によって
構成され、これらのセクターを交互に記録している。
【0141】図9に示す様に、1セクターは、HEAD
ER部、MIRROR部及びRECORDING部から
なり、全部で2697バイトである。HEADER部、
MIRROR部は、光ディスク上で定められる。実際に
データの記録及び再生を行うのがRECORDING部
であり、このRECORDING部は、GAP部、GU
ARD部、VFO部、PS部、DATA部、PA部、B
UFFER部からなり、2567バイトを占める。これ
らのうちのDATA部は、2418バイトであり、図1
0のシンクフレームマットに相当し、26個のシンクフ
レーム(93バイト)から構成される。
【0142】図8に示す様に、データユニットは、全体
で2064バイト(172バイト×12)であり、4バ
イトのDATAID部、2バイトのIED部、6バイト
のSCL部、2048バイトのMAINDATA部、4
バイトのEDC部から構成される。DATAID部に
は、トラッキングタイプ、つまりグルーブトラック及び
ランドトラックのいずれであるかを示すデータ、あるい
はリードエリア及びリードアウトエリアのいずれである
かを示すデータ、あるいはセクターアドレス等が記録さ
れている。IED部には、DATAID部のエラーを検
出するためのコードが記録され、SCL部には、スクラ
ンブルデータが記録され、EDC部には、このEDC部
を除く2060バイトの他の部分のエラーを検出するた
めのコードが記録されている。
【0143】SCL部のスクランブルデータ及びDAT
AID部のセクターアドレスは、予め定められた複数の
疑似乱数系列の初期ビットパターンのうちの1つを指示
しており、この初期ビットパターンから開始される一連
の乱数と光ディスクに記録すべき主データを論理演算
(例えば排他的論理和)することによって、この主デー
タに対してスクランブル処理がなされる。
【0144】このスクランブルされた主データをMAI
NDATA部とし、スクランブルデータ等を付加したも
のが図8のデータユニットとなる。このデータユニット
にエラー訂正符号を付加すると、2366バイトとな
り、これをデジタル変調の後に、91バイト毎に、2バ
イトの同期信号(シンクコード)を挿入して、図10に
示す26個のシンクフレームを構成する。各同期信号S
Y0,SY1,…,SY7は、“0”と“1”の組み合
わせからなり、それぞれのパターンを有する。
【0145】この結果、全体で2418バイトとなり、
これが図9のセクターフォーマットにおけるDATA部
に該当する。
【0146】この実施形態では、スクランブルデータだ
けでなく、セクターアドレスにも基づいて、疑似乱数系
列の選択を行っている。これは、セクターアドレスを無
視すると、同じ乱数系列によってスクランブルされた相
関性を強く持つそれぞれの信号が光ディスク28の隣接
する各トラックに記録される可能性があり、この場合は
トラッキング等が不安定になるからであり、このために
セクターアドレスを考慮して、隣接する各トラックにつ
いては相互に異なるそれぞれの疑似乱数系列を選択する
様にしている。
【0147】SCL部のスクランブルデータは、例え
ば、通常は6ビットの全てを“0”とし、記録される信
号の低周波成分が異常に増加するときには(DSVが発
散するとき)、6ビットのいずれかを“0”以外の値と
しする。スクランブルデータの6ビットの全てを“0”
としたときには、スクランブルが行われず、6ビットの
いずれかを“0”以外の値としたときには、スクランブ
ルが行われる。
【0148】また、スクランブルデータとして、データ
書き換えのときには書き換え回数に対応するデータ、あ
るいは乱数に基づいて得られたデータ、あるいはそれら
を組み合わせて得られるデータ等を設定しても良い。
【0149】図12は、この発明の符号記録装置の第1
実施形態を示している。この符号記録装置では、図11
に示す光ディスクへの主データの記録を行う。
【0150】デジタル化された音声データ、映像データ
及び計算機用データ等の主データは入力IF51を通し
て入力される。この主データは、論理演算器50に与え
られる。この論理演算器50は、この主データと共に、
疑似乱数発生器52から乱数を入力し、この乱数と主デ
ータを論理演算(例えば排他的論理和)することによっ
て、この主データに対してスクランブル処理を施す。
【0151】疑似乱数発生器52は、原始多項式に基づ
いて疑似乱数系列を発生している。この原始多項式とし
ては、例えば最大周期系列における15次のX15+X4
+1(上式(1)に示す)、あるいは31次のX31+X
3+1等がある。例えば、15次のX15+X4+1に基づ
いて疑似乱数系列を発生する場合は、疑似乱数発生器5
2は、図13に示す様に15個のレジスタREと、1つ
の排他的論理和回路EXから構成され、各レジスタRE
に初期ビットパターンR14,R13,……,R0を設定
し、これらのレジスタREのビットを矢印で示す様に順
次シフトし、これらのレジスタREのビットの値を逐次
変更することによって、初期ビットパターンから開始さ
れる一連の乱数を生成する。
【0152】したがって、疑似乱数発生器52には、初
期ビットパターンを与えねばならない。初期値データ発
生器53は、複数の疑似乱数系列の初期ビットパターン
を記憶しており、各セクターの主データを入力する度
に、システムコントローラ54からの指示を受け、各疑
似乱数系列の初期ビットパターンのいずれかを選択して
疑似乱数発生器52に与える。
【0153】従来では、例えば図14に示す様な16種
類の各値(ビット列)と16種類の疑似乱数系列の初期
ビットパターン(初期値)を書き込んだデータテーブル
を初期値データ発生器53に予め記憶しておき、システ
ムコントローラ54から初期値データ発生器53へと光
ディスクのセクター(記憶領域)を示すアドレスを与え
ていた。これに応答して、初期値データ発生器53は、
セクターのアドレスから特定の4ビットを抽出し、この
4ビットの値に対応する初期ビットパターンをデータテ
ーブルから選択し、この初期ビットパターンを疑似乱数
発生器52に与えていた。
【0154】しかしながら、光ディスクの同一のセクタ
ー(記憶領域)にデータを記録するときには、常に、同
じ疑似乱数系列の初期ビットパターンが選択される。こ
の場合、同一のセクターに同一の主データを繰り返して
書き込むと、このセクターの記録媒体の特性が不均一と
なり、再生信号のS/Nが低下してしまう。
【0155】そこで、この発明の実施形態では、セクタ
ーのアドレスだけでなく、他のデータをも考慮して、疑
似乱数系列の初期ビットパターンを選択する。この他の
データとしては、例えば同一セクターについての書き換
え回数を適用することができる。この場合、図14に示
すデータテーブルの代わりに、図15に示す様に各書き
換え数について、16種類の各値(ビット列)に対応し
て16種類の各疑似乱数系列の初期ビットパターン(初
期値)を設定したデータテーブルを初期値データ発生器
53に予め記憶しておき、このデータテーブルから書き
換え回数を選択し、この選択された書き換え数の列を参
照して、セクターのアドレスに対応する疑似乱数系列の
初期ビットパターンを選択すれば良い。
【0156】あるいは、書き換え回数の代わりに、乱数
発生器によって乱数を発生し、この乱数に応じて各デー
タテーブルのいずれかを選択しても良い。更に、乱数発
生器によって発生される乱数の初期値として、書き換え
回数や書き換え日時を該乱数発生器に与えれば、乱数と
書き換え回数や書き換え時間を組み合わせることができ
る。
【0157】書き換え回数、書き換え時間は、システム
コントローラ54で求められ、初期値データ発生器53
に与えられる。
【0158】こうしてスクランブルされた主データは、
図8のMAINDATA部として、第1多重化器56に
入力される。また、第1付加信号発生器55は、初期値
データ発生器53から疑似乱数系列の初期ビットパター
ンをスクランブルデータとして受け取ると共に、システ
ムコントローラ54からセクターアドレス、エラーを検
出するためのコード等を受け取り、これらを図8のDA
TAID部、IED部、SCL部、EDC部として第1
多重化器56に与える。第1多重化器56は、各部を受
け取って配列し、図8のデータユニットを形成して出力
する。このデータユニットは、エラー訂正符号発生器5
7に入力され、ここでエラー訂正符号が演算され、この
エラー訂正符号が該データユニットに付加される。
【0159】デジタル変調器(例えば8/16変調)5
8は、データユニット及びエラー訂正符号を入力する
と、これをデジタル変調して第2多重化器61に出力す
る。一方、第2付加信号発生器59は、システムコント
ローラ54から必要なデータを受け取って、図9のVF
O部、PS部、PA部及びDATA部内の同期信号(シ
ンクコード)等を形成し、これらを第2多重化器5aに
出力する。第2多重化器61は、各部を受け取って配列
し、図9の1セクターのデータを形成して出力する。
【0160】この1セクターのデータは、半導体レーザ
変調器62に入力されて、ここで変調され、この半導体
レーザ変調器62の変調出力が光学ヘッド63に加えら
れ、この変調出力によって、光学ヘッド63内の半導体
レーザから出射されるレーザ光が制御される。このレー
ザ光が光ディスク64に照射されて、この光ディスク6
4に1セクターのデータが記録される。
【0161】図16は、この発明の符号記録装置の第2
実施形態を示している。この符号記録装置では、図12
の装置に、DSV演算器70を付加したものである。な
お、図16において、図12と同様の作用を果たす部位
には、同じ符号を付する。
【0162】この装置では、主データを入力IF51を
通して入力し、論理演算器50は、この主データを疑似
乱数発生器52からの乱数によってスクランブルし、こ
のスクランブルされた主データを図8のMAINDAT
A部として、第1多重化器56に出力する。また、第1
付加信号発生器55は、図8のDATAID部、IED
部、SCL部、EDC部を第1多重化器56に与える。
第1多重化器56は、各部を受け取って配列し、図8の
データユニットを形成して出力する。このデータユニッ
トは、エラー訂正符号発生器57に入力され、ここでエ
ラー訂正符号が演算され、このエラー訂正符号が該デー
タユニットに付加される。デジタル変調器(例えば8/
16変調)58は、データユニット及びエラー訂正符号
を入力すると、これをデジタル変調して出力する。
【0163】これまでの動作は、図12の装置と同様で
あり、スクランブルに用いられる疑似乱数系列の初期ビ
ットパターンをセクターのアドレスだけでなく、書き換
え回数、書き換え時間もしくは乱数に基づいて設定す
る。
【0164】次に、DSV演算器70は、デジタル変調
器58から出力されたデータについて、DSVを演算し
て求め、こDSVをシステムコントローラ54に通知す
る。システムコントローラ54は、例えばDSVの絶対
値が予め定められたしきい値よりも大きいか否かを判定
する。
【0165】一方、第2付加信号発生器59は、図9の
VFO部、PS部、PA部及びDATA部内の同期信号
等を第2多重化器61に与える。第2多重化器61は、
各部を受け取って配列し、図9の1セクターのデータを
形成して出力する。
【0166】この1セクターのデータは、半導体レーザ
変調器62に入力される。半導体レーザ変調器62は、
1セクターのデータを変調し、変調出力を光学ヘッド6
3に加える。この変調出力によって、光学ヘッド63内
の半導体レーザから出射されるレーザ光が制御され、光
ディスク64に1セクターのデータが記録される。
【0167】ここで、DSVの絶対値がしきい値よりも
大きい場合は、デジタル変調器58から出力されたデー
タをそのまま光ディスクに記録しておくと、この光ディ
スクからの該データの再生に際し、不都合が起こる可能
性がある。そこで、システムコントローラ54は、半導
体レーザ変調器62に対して同一セクターの記録のやり
直しを指示する。
【0168】同時に、システムコントローラ54は、疑
似乱数系列の初期ビットパターンの変更を初期値データ
発生器53に指示すると共に、スクランブルのやり直し
を疑似乱数発生器52に指示する。また、システムコン
トローラ54は、入力IF51、エラー訂正符号発生器
57、デジタル変調器58、あるいは光ディスク64の
回転駆動装置(図示せず)や光学ヘッド63の移動装置
(図示せず)等に処理のやり直しを指示する。
【0169】これによって、同一セクターの主データが
再びスクランブルされて変調され、デジタル変調器58
から出力されたデータのDSVが再び求められる。そし
て、このDSVがしきい値以下となるまで、同一セクタ
ーの主データのスクランブル、変調及び記録が繰り返さ
れ、DSVがしきい値以下となったときのデータが光デ
ィスクに記録されると、次のセクターの処理へと移る。
なお、同一セクターの主データを前段の回路から繰り返
し供給させて、この同一セクターの主データの処理を繰
り返しても良いし、同一セクターの主データを入力IF
51に一旦記憶させておき、この同一セクターの主デー
タを入力IF51から繰り返し供給させて、処理を繰り
返しても良い。
【0170】また、同一セクターの主データの記録を繰
り返す代わりに、デジタル変調器58から出力されたデ
ータをバッファに一旦蓄え、DSVがしきい値を越えれ
ば、このバッファ内のデータを半導体レーザ変調器62
に与え、DSVがしきい値以下であれば、このバッファ
内のデータを切り捨てる様にしても構わない。
【0171】更に、図12及び図16に示す装置におい
ては、半導体レーザを例示しているが、気体レーザを適
用しても構わない。
【0172】図17は、この発明の符号再生装置の一実
施形態を示している。この符号再生装置では、図12及
び図16に示す符号記録装置によって図11に示す光デ
ィスクに記録された主データを再生する。
【0173】図17において、光ディスク71に光(レ
ーザ光)を照射すると、この光は、光ディスク71によ
って変調されて反射され、強度変化を持つ光信号として
光学ヘッド72の受光素子に入射する。この光学ヘッド
72の受光素子は、この強度変化を持つ光信号を光電変
換し、この光信号の強度変化を示す電気信号をヘッドア
ンプ73に出力する。ヘッドアンプ73は、この微弱な
電気信号を増幅して二値化器74に出力する。二値化器
74は、ヘッドアンプ73の出力を“0”及び“1”を
示すデジタル信号に変換し、このデジタル信号を再生信
号処理器75に出力する。再生信号処理器75は、この
デジタル信号(図9に示す)からHEADER部、MI
RROR部、GAP部、GUARD部、VFO部、PS
部、PA部、BUFFER部、DATA部内の同期信号
等を取り除き、これによって得られたデータをデジタル
復調器76に出力する。デジタル復調器76は、データ
を入力すると、このデータをデジタル復調し、この復調
されたデータをエラー訂正器77に出力する。
【0174】エラー訂正器77は、このデータに含まれ
るエラー訂正符号に基づいて、このデータのエラーを訂
正し、この訂正されたデータをエラー検出器79に出力
する。また、このデータのエラーを訂正することができ
なければ、このデータがエラー検出器79に出力され
ず、この旨がエラー訂正器77からシステムコントロー
ラ80へと通知される。これに応答して、システムコン
トローラ80は、光ディスク71の回転駆動装置(図示
せず)や光学ヘッド72の移動装置(図示せず)等に処
理のやり直しを指示する。これによって、光ディスク7
1の同一セクターからの読み出しが再度行われ、このセ
クターのデータがエラー訂正器77に再び入力され、こ
のデータのエラーの訂正が行われる。
【0175】エラー検出器79は、この訂正されたデー
タ(図8に示す)を入力すると、このデータに含まれる
IED部及びEDC部に基づいて、このデータのエラー
を検出する。これによって、確率的には低いものの、エ
ラー訂正器77によるエラー訂正の誤りを検出する。こ
の誤りが検出された場合は、この旨がエラー検出器79
からシステムコントローラ80へと通知される。これに
応答して、システムコントローラ80は、先と同様に処
理のやり直しを指示する。これによって、光ディスク7
1の同一セクターからの読み出しが再度行われ、このセ
クターのデータがエラー検出器79に再び入力され、エ
ラー訂正の誤りの検出が行われる。
【0176】エラー検出器79は、データのエラーを検
出することができなければ、このデータをデータ分配器
81に出力する。データ分配器81は、このデータをD
ATAID部、IED部、SCL部、MAINDATA
部、EDC部に分離し、SCL部を初期値データ発生器
82に出力すると共に、MAINDATA部の主データ
を論理演算器83に出力する。
【0177】初期値データ発生器82は、図12の初期
値データ発生器53と同一データテーブルを記憶してお
り、データ分配器81からのSCL部を入力すると、図
12の初期値データ発生器53と同様の手順で、このS
CL部のスクランブルデータによって示される疑似乱数
系列の初期ビットパターンを選択し、この疑似乱数系列
の初期ビットパターンを疑似乱数発生器84に出力す
る。疑似乱数発生器84は、この疑似乱数系列の初期ビ
ットパターンを入力すると、図12の符号記録装置でM
AINDATA部の主データをスクランブルするときに
疑似乱数発生器52によって発生された乱数と同一のも
のを発生し、これを論理演算器83に出力する。
【0178】論理演算器83は、データ分配器81から
の主データと疑似乱数発生器84からの乱数を論理演算
して、この主データを逆スクランブルし、この逆スクラ
ンブルされた主データを出力I/F85を通じて外部に
再生データとして出力する。
【0179】この様に記録時にスクランブルされた主デ
ータは、再生時に逆スクランブルされて元に戻される。
【0180】
【発明の効果】以上説明した様に、この発明の符号変換
方式及び符号変換装置によれば、出力用の主データによ
って示される値0の個数と値1の個数の差を示す演算値
の変化量、つまりDSVの変化量がしきい値を越える
と、スクランブルデータを変更してから前記入力された
主データを再度スクランブルするので、DSVがしきい
値を下回るまで、スクランブルデータの変更とスクラン
ブルが繰り返される。これによって、DSVの増加が確
実に抑制され、出力用の主データの低周波成分が低減さ
れる。
【0181】したがって、この出力用の主データを記録
媒体に記録し、この記録媒体から信号を再生したときに
は、この再生信号の低周波成分が少なくて済み、再生エ
ラーを十分に防止することができる。
【0182】また、主データとして、如何なるパターン
のもの入力しても、DSVを許容範囲に収めることがで
き、再生エラーを十分に防止することができる。
【0183】また、この発明の符号記録媒体、符号記録
装置及び符号再生装置によれば、各セクター毎に、スク
ランブルデータ及びスクランブルされた主データを記録
しているので、スクランブルデータ及びスクランブルさ
れた主データをセクターから読み出して、この主データ
をスクランブルデータに基づいて元に戻すことができ
る。したがって、主データに対してスクランブルの方法
を自在に選択することが可能になり、再生信号の低周波
成分の異常な変動を効果的に抑制することができる。こ
れによって、再生信号を正確に二値化することができ、
再生エラーを起こす確率を非常に少なくすることができ
る。また、光ディスクの同一のセクターへの書き換え回
数に応じて、スクランブルデータを変更しているので、
同一のセクターに同一の主データを繰り返して書き込ん
でも、このセクターの記録媒体の特性の均一性が劣化せ
ず、再生信号のS/Nの低下を抑えることができ、繰り
返して行われる記録及び再生の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の符号変換装置の第1実施形態を示す
ブロック図
【図2】図1の符号変換装置の動作手順を示すシーケン
スチャート
【図3】図1の符号変換装置を適用した記録再生装置を
示すブロック図
【図4】この発明の符号変換装置の第2実施形態を示す
ブロック図
【図5】図4の符号変換装置のスクランブラー切り換え
部を示すブロック図
【図6】図4の符号変換装置の動作手順を示すシーケン
スチャート
【図7】この発明の符号変換装置の第3実施形態を示す
ブロック図
【図8】この発明の符号記録媒体の一実施形態である光
ディスクのデータユニットの構成を示す図
【図9】この実施形態の光ディスクのセクターフォーマ
ットを示す図
【図10】この実施形態の光ディスクのシンクフレーム
フォーマットを示す図
【図11】この実施形態の光ディスクを模式的に示す図
【図12】この発明の符号記録装置の第1実施形態を示
すブロック図
【図13】図12の符号記録装置における疑似乱数発生
器を概略的に示すブロック図
【図14】図12の符号記録装置における初期値データ
発生器のデータテーブルの一例を示す図
【図15】図12の符号記録装置における初期値データ
発生器のデータテーブルの他の例を示す図
【図16】この発明の符号記録装置の第2実施形態を示
すブロック図
【図17】この発明の符号再生装置の一実施形態を示す
ブロック図
【図18】従来の符号変換装置を示すブロック図
【図19】図18の符号変換装置におけるスクランブラ
ーを示すブロック図
【図20】図18の符号変換装置における8/16変換
器を示すブロック図
【図21】(a)は16ビットの主データを示す図、
(b)は(a)をPWMによって変調してなる出力用の
主データを示す図
【図22】従来の符号変換装置の処理を示すフローチャ
ート
【図23】従来の符号変換装置の他の処理を示すフロー
チャート
【図24】(a)は従来の符号変換装置における主デー
タの値の変動を示すグラフ、(b)は(a)の変動に応
じたDSVの増減を示すグラフ
【符号の説明】
11 メモリ 12 スクランブラー 13 8/16変換器 14 比較器 15 コントローラ 21 外部通信部 22 エラー訂正コード変調部 23 変調部 24 記録部 25 光ヘッド 26 ドライブ制御部 27 ヘッド制御部 28 光ディスク 29 モータ 31 再生部 32 復調部 33 エラー訂正コード復調部 41 セクターカウンタ 42 スクランブラー切り換え部 48 出力制御部 50 論理演算器 51 入力IF 52 疑似乱数発生器 53 初期値データ発生器 54 システムコントローラ 55 第1付加信号発生器 56 第1多重化器 57 エラー訂正符号発生器 58 デジタル変調器 59 第2付加信号発生器 61 第2多重化器 62 半導体レーザ変調器 63 光学ヘッド 64 光ディスク 70 DSV演算器 71 光ディスク 72 光学ヘッド 73 ヘッドアンプ 74 2値化器 75 再生信号処理器 76 デジタル復調器 77 エラー訂正器 79 エラー検出器 80 システムコントローラ 81 データ分配器 82 初期値データ発生器 83 論理演算器 84 疑似乱数発生器 85 出力I/F
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤平 信夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された主データを複数種類の疑似乱
    数系列のいずれかに基づいてスクランブルし、このスク
    ランブルされた主データを複数種類の変換データのいず
    れかによって変換し、この変換された主データから出力
    用の主データを形成し、この出力用の主データによって
    示される値0の個数と値1の個数の差を示す演算値を求
    め、この演算値に応じて、各変換データのいずれかを選
    択する符号変換方式において、 演算値の変化量が予め定められたしきい値を越えたか否
    かを判定するステップと、 演算値の変化量がしきい値を越えたと判定されると、ス
    クランブルに用いられる疑似乱数系列を変更するステッ
    プと、 この変更された疑似乱数系列に基づいて、前記入力され
    た主データを再度スクランブルするステップとを有する
    符号変換方式。
  2. 【請求項2】 主データの変換は、M種類の変換データ
    を持つ第1変調によって行われ、 出力用の主データの形成は、第2変調によって行われ、 M種類の変換データのうちのN種類の変換データが演算
    値の増加を招く請求項1に記載の符号変換方式。
  3. 【請求項3】 第1変調は、M種類の変換データを持つ
    ピットポジション変調であり、 第2変調は、パルス幅変調であり、 M種類の変換データのうちのN種類の変換データが演算
    値の増加を招く請求項2に記載の符号変換方式。
  4. 【請求項4】 演算値の変化量が第1期間Lにしきい値
    K以上となったときには、第1期間Lにおける出力用の
    主データの各ワードのうちに、この演算値を招く原因と
    なったビットパターンを持つ各ワードが含まれ、 このときの疑似乱数系列を第1疑似乱数系列とすると、
    この第1疑似乱数系列を予め定められた複数の第2疑似
    乱数系列のいずれかに変更しており、 これらの第2疑似乱数系列は、再度行われるスクランブ
    ルに伴って形成される第1期間Lにおける出力用の主デ
    ータとして、上記ビットパターンを持たない各ワードを
    (M−N)/M以上の割合で含むものを導き得る疑似乱
    数系列である請求項2に記載の符号変換方式。
  5. 【請求項5】 第1疑似乱数系列に基づくスクランブル
    に伴って形成される一連の出力用の主データの期間を第
    2期間Hとすると、 各第2疑似乱数系列は、H/L=Jと少なくとも同数の
    種類だけ設定される請求項4に記載の符号変換方式。
  6. 【請求項6】 演算値の変化量がしきい値を越えると、
    この時点より以前に入力した予め定めれた長さの主デー
    タの部分を該部分の疑似乱数系列を変更してから再度ス
    クランブルする請求項1に記載の符号変換方式。
  7. 【請求項7】 予め定められた長さの入力された主デー
    タに対応する出力用の主データの演算値を求め、 この演算値の変化量がしきい値を越えたときには、この
    入力された主データを疑似乱数系列を変更してから再度
    スクランブルし、 この演算値の変化量がしきい値以内となる疑似乱数系列
    を求める請求項1に記載の符号変換方式。
  8. 【請求項8】 入力された主データを複数種類の疑似乱
    数系列のいずれかによってスクランブルし、このスクラ
    ンブルされた主データを複数種類の変換データのいずれ
    かによって変換し、この変換された主データから出力用
    の主データを形成し、この出力用の主データによって示
    される値0の個数と値1の個数の差を示す演算値を求
    め、この演算値に応じて、各変換データのいずれかを選
    択する符号変換方式において、 演算値の絶対値が予め定められたしきい値を越えたか否
    かを判定するステップと、 演算値の絶対値がしきい値を越えたと判定されると、ス
    クランブルに用いられる疑似乱数系列を変更するステッ
    プと、 この変更された疑似乱数系列に基づいて、前記入力され
    た主データを再度スクランブルするステップとを有する
    符号変換方式。
  9. 【請求項9】 主データの変換は、M種類の変換データ
    を持つ第1変調によって行われ、 出力用の主データの形成は、第2変調によって行われ、 M種類の変換データのうちのN種類の変換データが演算
    値の増加を招く請求項8に記載の符号変換方式。
  10. 【請求項10】 第1変調は、M種類の変換データを持
    つピットポジション変調であり、 第2変調は、パルス幅変調であり、 M種類の変換データのうちのN種類の変換データが演算
    値の増加を招く請求項9に記載の符号変換方式。
  11. 【請求項11】 演算値の絶対値が第1期間Lにしきい
    値K以上となったときには、第1期間Lにおける出力用
    の主データである各ワードのうちに、この演算値を招く
    原因となったビットパターンを持つ各ワードが含まれ、 このときの疑似乱数系列を第1疑似乱数系列とすると、
    この第1疑似乱数系列を予め定められた複数の第2疑似
    乱数系列のいずれかに変更しており、 これらの第2疑似乱数系列は、再度行われるスクランブ
    ルに伴って形成される第1期間Lにおける出力用の主デ
    ータとして、上記ビットパターンを持たない各ワードを
    (M−N)/M以上の割合で含むものを導き得る疑似乱
    数系列である請求項9に記載の符号変換方式。
  12. 【請求項12】 第1疑似乱数系列に基づくスクランブ
    ルに伴って形成される一連の出力用の主データの期間を
    第2期間Hとすると、 各第2疑似乱数系列は、H/L=Jと少なくとも同数の
    種類だけ設定される請求項11に記載の符号変換方式。
  13. 【請求項13】 演算値の絶対値がしきい値を越える
    と、この時点より以前に入力した予め定められた長さの
    主データの部分を該部分の疑似乱数系列を変更してから
    再度スクランブルする請求項8に記載の符号変換方式。
  14. 【請求項14】 予め定められた長さの入力された主デ
    ータに対応する出力用の主データの演算値を求め、 この演算値の絶対値がしきい値を越えたときには、この
    入力された主データを疑似乱数系列を変更してから再度
    スクランブルし、 この演算値の絶対値がしきい値以内となる疑似乱数系列
    を求める請求項8に記載の符号変換方式。
  15. 【請求項15】 入力された主データを記憶する記憶手
    段と、 この記憶手段内の主データを複数種類の疑似乱数系列の
    いずれかに基づいてスクランブルするスクランブル手段
    と、 このスクランブルされた主データを複数種類の変換デー
    タのいずれかによって変換し、この変換された主データ
    から出力用の主データを形成する変換手段と、 この変換手段によって形成された出力用の主データによ
    って示される値0の個数と値1の個数の差を示す演算値
    を求める演算手段と、 この演算手段によって求められた演算値が予め定められ
    た許容範囲に収まるか否かを判定する比較手段と、 この比較手段によって演算値が許容範囲から外れると判
    定されると、疑似乱数系列を変更してから、記憶手段内
    の主データを再度スクランブルすることをスクランブル
    手段に指示する制御手段とを備える符号変換装置。
  16. 【請求項16】 変換手段から出力された出力データを
    記録する記録手段を更に備え、 制御手段は、比較手段によって演算値が許容範囲から外
    れると判定されると、変換失敗信号を出力し、 記録手段は、この変換失敗信号に応答して、変換手段か
    ら出力されたデータの記録をやり直す請求項15に記載
    の符号変換装置。
  17. 【請求項17】 入力された主データを記憶する記憶手
    段と、 この記憶手段内の主データを複数種類の疑似乱数系列の
    いずれかに基づいてスクランブルするスクランブル手段
    と、 記憶手段から読み出されている主データの位置を検出す
    る検出手段と、 スクランブルされた主データを複数種類の変換データの
    いずれかによって変換し、この変換された主データから
    出力用の主データを形成する変換手段と、 出力用の主データによって示される値0の個数と値1の
    個数の差を示す演算値を求める演算手段と、 この演算手段によって求められた演算値が予め定められ
    た許容範囲に収まるか否かを判定する比較手段と、 この比較手段によって演算値が許容範囲から外れると判
    定されると、この時点で検出手段によって検出された主
    データの位置よりも以前の該主データの部分の再度のス
    クランブルを疑似乱数系列を変更してから行うことをス
    クランブル手段に指示する制御手段とを備える符号変換
    装置。
  18. 【請求項18】 出力用の主データを記録する記録手段
    を更に備え、 制御手段は、比較手段によって演算値が許容範囲から外
    れると判定されると、変換失敗信号を出力し、 記録手段は、この変換失敗信号に応答して、前記出力用
    の主データの記録をやり直す請求項17に記載の符号変
    換装置。
  19. 【請求項19】 入力された主データを記憶する記憶手
    段と、 この記憶手段内の主データを複数種類の疑似乱数系列の
    いずれかによってスクランブルするスクランブル手段
    と、 記憶手段内の主データの各フレームが順次読み出される
    度に、読み出されたフレームの位置を検出する検出手段
    と、 スクランブルされた主データを複数種類の変換データの
    いずれかに基づいて変換し、この変換された主データか
    ら出力用の主データを形成する変換手段と、 出力用の主データによって示される値0の個数と値1の
    個数の差を示す演算値を求める演算手段と、 この演算手段によって求められた演算値が予め定められ
    た許容範囲に収まるか否かを判定する比較手段と、 この比較手段によって演算値が許容範囲から外れると判
    定されると、この時点で検出手段によって検出されたフ
    レーム位置よりも以前のフレームの再度のスクランブル
    を疑似乱数系列を変更してから行うことをスクランブル
    手段に指示する制御手段とを備える符号変換装置。
  20. 【請求項20】 変換手段から出力されたデータを記録
    する記録手段を更に備え、 制御手段は、比較手段によって演算値が許容範囲から外
    れると判定されると、変換失敗信号を出力し、 記録手段は、この変換失敗信号に応答して、変換手段か
    ら出力されたデータの記録をやり直す請求項19に記載
    の符号変換装置。
  21. 【請求項21】 入力された少なくとも1セクターの主
    データを記憶する記憶手段と、 この記憶手段内の1セクターの主データを複数種類の疑
    似乱数系列のいずれかに基づいてスクランブルするスク
    ランブル手段と、 スクランブルされた主データを複数種類の変換データの
    いずれかに基づいて変換し、この変換された主データか
    ら出力用の主データを形成する変換手段と、 出力用の主データによって示される値0の個数と値1の
    個数の差を示す演算値を求める演算手段と、 この演算手段によって求められた演算値が予め定められ
    た許容範囲に収まるか否かを判定する比較手段と、 この比較手段によって演算値が許容範囲から外れると判
    定されると、疑似乱数系列を変更してから、記憶手段内
    の前記1セクターの主データを再度スクランブルするこ
    とをスクランブル手段に指示する制御手段とを備える符
    号変換装置。
  22. 【請求項22】 出力用の主データを記録する記録手段
    を更に備え、 制御手段は、比較手段によって演算値が許容範囲から外
    れると判定されると、変換失敗信号を出力し、 記録手段は、この変換失敗信号に応答して、出力用の主
    データの記録をやり直す請求項21に記載の符号変換装
    置。
  23. 【請求項23】 主データをセクター単位で記録及び再
    生する記録媒体において、 各セクター毎に、スクランブルデータ及びスクランブル
    された主データを記録しており、 スクランブルデータは、主データをスクランブルするた
    めの予め定められた各疑似乱数系列の初期値のいずれか
    を示し、 これらの疑似乱数系列は、それぞれの初期値から始まる
    それぞれの乱数であって、 主データは、スクランブルデータの疑似乱数系列と主デ
    ータを順次論理演算することによってスクランブルされ
    たものである符号記憶媒体。
  24. 【請求項24】 疑似乱数系列は、最大長周期系列であ
    る請求項23に記載の符号記録媒体。
  25. 【請求項25】 スクランブルデータは、セクターの主
    データをスクランブルするか否かを示す請求項23に記
    載の符号記録媒体。
  26. 【請求項26】 スクランブルデータは、乱数に基づい
    て設定される請求項23に記載の符号記録媒体。
  27. 【請求項27】 スクランブルデータは、同一セクター
    での主データの書き換え回数に基づいて設定される請求
    項23に記載の符号記録媒体。
  28. 【請求項28】 記録媒体の各セクター毎に、主データ
    をスクランブルしてから記録する符号記録装置におい
    て、 予め定められた複数の疑似乱数系列のいずれかを示すス
    クランブルデータを発生するスクランブルデータ発生手
    段と、 スクランブルデータに応じて、このスクランブルデータ
    によって示される疑似乱数系列を発生する疑似乱数系列
    生成手段と、 この発生された疑似乱数系列とセクターの主データを順
    次論理演算することによって、該主データをスクランブ
    ルするスクランブル手段と、 このスクランブルされた主データを変調する変調手段
    と、 この変調された主データをスクランブルデータと共に記
    録媒体のセクターに記録する記録手段とを備える符号記
    録装置。
  29. 【請求項29】 記録媒体の各セクター毎に、主データ
    をスクランブルしてから記録する符号記録装置におい
    て、 予め定められた複数の疑似乱数系列のいずれかを示すス
    クランブルデータを発生するスクランブルデータ発生手
    段と、 スクランブルデータに応じて、このスクランブルデータ
    によって示される疑似乱数系列を生成する疑似乱数系列
    生成手段と、 この発生された疑似乱数系列とセクターの主データを順
    次論理演算することによって、該主データをスクランブ
    ルするスクランブル手段と、 このスクランブルされた主データを変調する変調手段
    と、 この変調された主データをスクランブルデータと共に記
    録媒体のセクターに記録する記録手段と、 この変調された主データによって示される値0の個数と
    値1の個数の差を示す演算値を求める演算手段と、 この演算値を判定する判定手段とを備える符号記録装
    置。
  30. 【請求項30】 乱数系列生成手段は、スクランブルデ
    ータだけでなく、記録媒体の各セクターを識別するため
    のセクター識別データに応じて、疑似乱数系列を生成す
    る請求項28又は29記載の符号記録装置。
  31. 【請求項31】 スクランブルデータ発生手段は、各疑
    似乱数系列を予め定められた順序で出力する請求項28
    又は29に記載の符号記録装置。
  32. 【請求項32】 スクランブルデータ発生手段は、各疑
    似乱数系列を乱数に基づいて選択し、この選択された疑
    似乱数系列を示すスクランブルデータを出力する請求項
    28又は29に記載の符号記録装置。
  33. 【請求項33】 請求項23に記載の記録媒体から主デ
    ータを再生するための符号再生装置において、 記録媒体のセクターからスクランブルデータを読み出す
    読み出し手段と、 この読み出されたスクランブルデータに基づいて逆スク
    ランブルのための疑似乱数系列を発生する疑似乱数系列
    発生手段と、 この疑似乱数系列と前記セクターの主データを順次論理
    演算することによってスクランブルされる以前の主デー
    タを形成する逆スクランブル手段とを備える符号再生装
    置。
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