JP2007018699A - 符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置 - Google Patents

符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007018699A
JP2007018699A JP2006231199A JP2006231199A JP2007018699A JP 2007018699 A JP2007018699 A JP 2007018699A JP 2006231199 A JP2006231199 A JP 2006231199A JP 2006231199 A JP2006231199 A JP 2006231199A JP 2007018699 A JP2007018699 A JP 2007018699A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
main data
scrambled
random number
pseudo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006231199A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoji Kobayashi
良治 小林
Shinichi Tanaka
伸一 田中
Akira Muto
朗 武藤
Nobuo Akahira
信夫 赤平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2006231199A priority Critical patent/JP2007018699A/ja
Publication of JP2007018699A publication Critical patent/JP2007018699A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】DSVの発散が十分に抑えられる様にスクランブルデータを制御することによっ
て、記録媒体に記録される信号の低周波成分を低減する。
【解決手段】スクランブラー12は、メモリ11から主データをスクランブルして、この
スクランブルされた主データを8/16変換器13に出力する。8/16変換器13は、
スクランブルされた主データを変調して、出力用の主データを形成する。比較器14は、
8/16変換器13によって求められたDSVを入力し、このDSVの変化量がしきい値
を越えたか否かを判定する。コントローラ15は、DSVがしきい値以下となるまで、ス
クランブルデータを変更して、主データのスクランブルと変調を繰り返し行い、DSVが
しきい値を越えなければ、8/16変換器13からの主データを記録再生装置に送出する

【選択図】図1

Description

この発明は、主データを高密度で記録するために、この主データをスクランブルして変
調する符号変換方式及び符号変換装置、このスクランブルされて変調された主データをス
クランブルデータと共に記録した符号記録媒体、主データをスクランブルして変調し、こ
の主データを記録媒体に記録したり、この記録媒体に記録された主データを再生する記録
装置及び再生装置に関する。
周知の様に、映像データや音声データ、あるいは計算機用のデータ等の各種のソフトウ
ェアを記録する記録媒体として、光ディスクが普及して来ている。この光ディスクには、
再生専用のものとして、レーザディスク(LD)、コンパクトディスク(CD)、CD−
ROM等があり、また書き換えあるいは追記可能なものとして、光磁気ディスク、相変化
ディスク、CD−R等がある。
一方、近年は、高能率符号化技術が発展して来ており、映像データでさえも帯域圧縮さ
れて、デジタルデータとして扱い易いものに変換され、あらゆる種類のデータがデジタル
データとして扱われる様になってい来ている。これに伴い、光ディスクの大容量化並びに
記録密度の向上が要求されている。
しかしながら、記録媒体の記録密度を向上させると、記録媒体から読み出された信号1
と信号0の差が小さくて、読み取りマージンが小さくなり、再生された信号の品質の劣化
を招き易い。
この様な再生された信号の品質の劣化を回避するには、例えば記録媒体に信号を記録す
るときに、この記録される信号の低周波数成分を抑制せねばならない。これは、光ディス
クから再生された信号には低周波ノイズが多く含まれており、この低周波ノイズをフィル
タで除去してS/Nを向上させるので、再生された信号の必要な低周波数成分をもカット
されてしまうためであり、記録される信号の低周波数成分を予め抑制して、その影響を回
避している。
このため、低周波数成分を抑制し得るデータの符号化方式が提案されている。しかしな
がら、この符号化方式を適用しても、低周波成分を抑制し得ないデータのパターンが長く
続くことがあるので、この確率を下げるために、データのスクランブルを行うことが有効
である。
ところで、記録媒体にデータを記録し、これを再生する場合は、適宜に規定された大き
さのデータを単位とし、この単位で記録及び再生を行っており、この単位をセクターと称
している。また、このセクターに記録される符号は、記録及び再生装置の通信の周波数帯
域幅を狭くするために、そのランレングスを制限されている。
この様にランレングスを制限されたセクターのデータを記録及び再生するときに、エラ
ーが一旦発生すると、このエラー箇所だけでなく、これに引き続くデータの部分にもエラ
ーが伝播することが知られている。これを防ぐために、セクターには、一定間隔毎に、記
録データと見分けがつくような予め定められたパターンを記録しており、このパターンを
シンクコードと称している。また、各シンクコードによって区切られるセクターの各部分
をフレームと称している。
先にも述べた様に、データの記録に際しては、このデータの低周波数成分を抑制せねば
ならず、このために、このデータを変換してから記録する。この変換は、例えば図18に
示す様な符号変換装置によって行われる。
同図において、スクランブラー101は、主データを入力すると、この主データを疑似
乱数系列に基づいてスクランブルし、このスクランブルされた主データを8/16変換器
102に加える。8/16変換器102は、このスクランブルされた主データを入力する
と、この主データを変調し、この変調された主データを出力する。この変調された主デー
タは、記録及び再生装置へと伝送され、記録媒体に記録される。
また、スクランブラー101は、主データの入力に伴う論理アドレス(8ビット)の上
位4ビットをシード選択信号として入力しており、16の各論理アドレス毎に(16セク
ターの度に)、スクランブルデータを変更している。このスクランブルデータは、相互に
異なる16種類の各疑似乱数系列のいずれかを示すものであって、各セクター毎に、スク
ランブルデータによって各疑似乱数系列を順次選択している。そして、セクタースタート
信号に応答して、選択した疑似乱数系列によって1セクターのデータをスクランブルして
いる。
このスクランブラー101によるスクランブルは、主データと、次式(1)の生成多項
式によって示されるM系列(Maximum length sequece系列)から生成されるデータ(乱数
)との排他的論理和を両者のデータの各ビット毎に求めることによって行われる。
Figure 2007018699
図19は、スクランブラー101の構成を示している。同図において、シードROM1
11は、16種類の各疑似乱数系列の初期ビットパターンを予め記憶しており、シード選
択信号に応答して、これらの初期ビットパターンのいずれかを選択する。シフトレジスタ
112は、シードロード信号に応答して、シードROM111で選択された初期ビットパ
ターンを受け取り、この初期ビットパターンをビットクロックに同期して順次シフトする
。排他的論理和回路113は、シフトレジスタ112から出力されたビットと、このシフ
トレジスタ112内の左から4番目のビットとの排他的論理和を求め、この演算結果をシ
フトレジスタ112に戻す。このシフトレジスタ112内の下位の8ビットは、ワードク
クロックに同期してフリップフロップ114にラッチされ、このフリップフロップ114
内の8ビットのビット列が各排他的論理和回路115に加えられる。これらの排他的論理
和回路115は、8ビットのビット列と共に、8ビット(1ワード)の主データを入力し
、各ビットの排他的論理をそれぞれ求め。これらの演算結果を出力する。
一方、8/16変換器102は、スクランブルされた主データから出力用の主データを
形成するために、2段階の変換を行っている。第1段階は、スクランブルされたデータを
PPM(Pit Position Moduration)によって変調して、8ビットの主データから16ビ
ットの主データを形成すると言うものであり、第2段階は、この16ビットの主データを
PWM(Pulse Width Moduration)によって変調し、この16ビットの主データから出力
用の主データを形成すると言うものである。
図20は、この8/16変換器102の構成を示している。同図において、スクランブ
ラー101からのスクランブルされた8ビットの主データは、フリップフロップ121を
介してメインテーブル122及びサブテーブル123に加えらえると共に、DSV制御回
路124に加えられる。メインテーブル122は、この主データを入力すると共に、セレ
クター回路125からネクストステートを指示され、同様に、サブテーブル123は、こ
の主データを入力すると共に、セレクター回路125からネクストステートを指示される
メインテーブル122は、次の表1に示す様なメインデータを有しており、このメイン
データを参照して、8ビットの主データ及びネクストステートに対応する16ビットの主
データを検索し、この16ビットの主データを出力する。同様に、サブテーブル123は
、次の表2に示す様なサブデータを有しており、このサブデータを参照して、8ビットの
主データ及びネクストステートに対応する16ビットの主データを検索し、この16ビッ
トの主データを出力する。
ただし、8ビットの主データの値の範囲が0〜255となるから、メインテーブル12
2においては、8ビットの主データの各値(0〜255)に対応して16ビットの各主デ
ータを予め定めているものの、表1には、8ビットの主データの各値の一部(0〜45)
と、これらの値に対応する16ビットの主データのみを示している。また、サブテーブル
123においては、メインテーブル122とは異なり、8ビットの主データの各値の一部
(0〜87)のみに対応して16ビットの各主データを予め定めており、表2には、8ビ
ットの主データの各値の更なる一部(0〜45)と、これらの値に対応する16ビットの
各主データを示している。更に、各テーブル122,123のいずれにおいても、各主デ
ータに対応してそれぞれのネクストステートを予め定めており、16ビットの主データの
検索に際しては、この16ビットの主データに対応するネクストステートも読み出される
Figure 2007018699
Figure 2007018699
メインテーブル122では、8ビットの主データの値が0〜87の範囲内に含まれてい
れば、セレクター回路125から指示されたネクストステートに応じて、表1における各
ステートS1〜S4のうちの1つを選択し、このステートに属する16ビットの各主データ
のうちから8ビットの主データの値に対応する16ビットの主データを選択し、この16
ビットの主データDMをクロスバースイッチ126に出力する。また、メインテーブル1
22では、8ビットの主データの値が88〜255の範囲内に含まれており、セレクター
回路125から指示されたネクストステートによって表1における2つの各ステートS1
,S4のいずれかが指示されていれば、表1における2つの各ステートS1,S4から8ビ
ットの主データの値に対応する16ビットの各主データを選択し、これらの主データD1
,D4をクロスバースイッチ126に出力する。更に、メインテーブル122では、8ビ
ットの主データの値が88〜255の範囲内に含まれており、セレクター回路125から
指示されたネクストステートによって表1における2つの各ステートS2,S3のいずれか
が指示されていれば、指示されたステートから8ビットの主データの値に対応する16ビ
ットの主データを選択し、この主データをクロスバースイッチ126に出力する。
同様に、サブテーブル123では、8ビットの主データの値が0〜87の範囲内に含ま
れていれば、セレクター回路125から指示されたネクストステートに応じて、表2にお
ける各ステートS1〜S4のうちの1つを選択し、このステートから8ビットの主データの
値に対応する16ビットの主データを選択し、この16ビットの主データDSをクロスバ
ースイッチ126に出力する。
この際、各テーブル122,123からは、16ビットの各主データが読み出されるだ
けでなく、これらの主データに対応するそれぞれのネクストステートも読み出されて、ク
ロスバースイッチ126に出力される。
なお、フレームの最初のときには、シンクコードに応答して、ネクストステートを1に
初期設定する。
DSV制御回路124は、8ビットの主データ及びセレクター回路125からネクスト
ステートを入力すると、8ビットの主データの値及びネクストステートに基づく判定を行
い、この判定結果に応じたクロスバースイッチ切換信号をクロスバースイッチ126に出
力する。
クロスバースイッチ126は、このクロスバースイッチ切換信号に応答して、メインテ
ーブル122からの16ビットの1つ乃至2つの主データ及びサブテーブル123からの
16ビットの主データのうちから1つ乃至2つを選択し、16ビットの1つ乃至2つの主
データを第1DSV演算回路127及び第2DSV演算回路128の少なくとも一方に出
力する。
例えば、8ビットの主データの値が87以下であって、この8ビットの主データの値に
対応する16ビットの各主データがメインテーブル122及びサブテーブル123のいず
れにも存在すると、DSV制御回路124で判定された場合は、クロスバースイッチ12
6は、クロスバースイッチ切換信号に応答して、メインテーブル122からの16ビット
の主データDM、及びサブテーブル123からの16ビットの主データDSを選択し、これ
らの16ビットの主データDM,DSを第1及び第2DSV演算回路127,128に出力
する。
また、8ビットの主データの値が88以上であって、この8ビットの主データの値に対
応する各16ビットの主データがメインテーブル122にのみに存在し、かつセレクター
回路125からのネクストステートによって各ステート1,4のいずれかが指定されてい
ると、DSV制御回路124で判定された場合は、クロスバースイッチ126は、クロス
バースイッチ切換信号に応答して、メインテーブル122からの16ビットの各主データ
D1,D4を第1及び第2DSV演算回路127,128に出力する。
更に、8ビットの主データの値が88以上であって、この8ビットの主データの値に対
応する16ビットの各主データがメインテーブル122にのみに存在し、かつセレクター
回路125からのネクストステートによって各ステート2,3のいずれかが指定されてい
ると、DSV制御回路124で判定された場合は、クロスバースイッチ126は、クロス
バースイッチ切換信号に応答して、メインテーブル122からの16ビットの1主データ
(ネクストステートによって指定された各ステート2,3のいずれかより読み出された1
6ビットの主データ)のみを選択し、この16ビットの主データを第1DSV演算回路1
27に出力する。
この様なクロスバースイッチ126による各16ビットの主データDM,D1,D4,DS
の選択肢を次の表(3)に整理して示す。
Figure 2007018699
ただし、8ビットの主データの値が88以上であって、セレクター回路125からのネ
クストステートによって各ステート1,4のいずれかが指定されているときに、各ステー
ト1,4のいずれかについて、8ビットの主データのワードと1つ前のワード間に連続す
る同一符号のランレングスが2〜10の範囲を外れていれば、DSV制御回路124は、
各16ビットの主データD1,D4のうちから、ランレングスが2〜10の範囲に入ってい
る方のステートの16ビットの主データのみが出力される様に、クロスバースイッチ12
6を制御する。このため、メインテーブル122からの各16ビットの主データD1,D4
を第1及び第2DSV演算回路127,128に出力するには、8ビットの主データのワ
ードと1つ前のワード間に連続する同一符号のランレングスが2〜10の範囲に入ること
が条件となる。
第1及び第2DSV演算回路127,128は、16ビットの主データを入力する度に
、16ビットの主データにかかわるDSV(Digital Sum Value)を演算して求める。こ
のDSVの演算方法は、次の通りである。
例えば、図21(a)に示す様な16ビット(1ワード)の主データをクロスバースイ
ッチ126からセレクター回路125を通じてPWM変換回路129に入力すると、この
PWM変換回路129は、この16ビットの主データをパルス幅変調して、図21(b)
に示す様な出力用の主データを形成し、この主データを出力する。
図21(a),(b)を比較すれば明らかな様に、1ワードの出力用の主データにおけ
る値1の個数と値0の個数は、1ワードの16ビットの主データから導き出すことができ
る。そこで、16ビットの主データを入力する度に、16ビットの主データに対応する1
ワードの出力用の主データにおける値1の個数と値0の個数を求め、両者の個数の差を求
める。この差は、各ワード毎に加算され、その積算値がDSVとして求められる。第1及
び第2DSV演算回路127,128によって求められたそれぞれのDSVは、セレクタ
ー回路125及び比較器130に与えられる。実際には、1ワードの出力用の主データに
おける値1を+1に置き換えると共に、値0を−1に置き換え、1ワードの出力用の主デ
ータにおける値+1と値−1の総和を求め、この総和を各ワードの度に積算してDSVを
求める。
また、第1及び第2DSV演算回路127,128による演算は、各セクター単位で行
われ、1つのセクターの開始時点から終了時点まで、連続的に行われる。セクターの開示
時点で、PWM変換回路129から該セクターの最初のビットLSBを第1及び第2DSV
演算回路127,128に入力し、このビットLSBに応答して、出力用の主データの最初
の値を0に初期設定する。
比較器130は、第1及び第2DSV演算回路127,128からの各DSVを入力す
ると、これらのDSVの絶対値が低い方を選択し、このDSVを求めた側の演算回路をセ
レクター回路125に指示する。これに応答して、セレクター回路125は、比較器13
0から指示された演算回路を選択し、この演算回路によってDSVが求められた16ビッ
トの主データをPWM変換回路129に出力すると共に、この16ビットの主データに伴
うネクストステートをメインテーブル122、サブテーブル123及びDSV制御回路1
24に出力する。
すなわち、8/16変換器102においては、8ビットの主データを16ビットの各主
データに変換し、16ビットの各主データに対応する出力用の各主データのDSVを予め
求めて、より小さなDSVを導き得る側の16ビットの主データを選択し、この16ビッ
トの主データを出力用の主データに変換して出力している。ただし、先に述べた様に8ビ
ットの主データの値に対応する16ビットの各主データがメインテーブル122にのみに
存在し、かつセレクター回路125からのネクストステートによって各ステート2,3の
いずれかが指定されている場合は、メインテーブル122からの16ビットの1主データ
(ネクストステートによって指定された各ステート2,3のいずれかより読み出された1
6ビットの主データ)のみを選択するので、この16ビットの主データから出力用の主デ
ータへの変換が一義的に行われることになる。
この様な符号変換装置による一連の処理を図22及び図23に示すフローチャートに従
って整理して説明すると、次の通りである。
まず、入力された主データの各ビットをカウントすることにより、フレームの先頭を識
別すると、このフレームの先頭にシンクコードを付加し(各ステップ201,202)、
8/16変換器102のセレクター回路125から出力されるネクストステートを1に初
期設定する(ステップ203)。そして、セクターの終了でなければ(ステップ204,
NO)、ステップ201に戻る。
引き続いて、入力した主データのフレームのスクランブルを開始し、スクランブルされ
た主データのフレームを1ワードずつ出力用の主データのフレームに変換する(各ステッ
プ205,206)。そして、次のフレームを識別したときには、このフレームの先頭に
シンクコードを付加し、再びネクストステートを1に初期設定して、スクランブルと変換
を行う。以降同様に、各フレームの処理を繰り返し、1セクターの処理を終了する(ステ
ップ204,YES)。
また、ステップ206においては、8ビット(1ワード)の値が88未満であるか否か
を判定し、88未満であれば(ステップ301,YES)、メインテーブル122からの1
6ビットの主データDM及びサブテーブル123からの16ビットの主データDSのうちか
らより小さなDSVを持つ方を選択する(ステップ302)。
また、8ビット(1ワード)の値が88以上であれば(ステップ301,NO)、メイン
テーブル122からの16ビットの1つ乃至2つの主データのいずれかを選択する(ステ
ップ303)。
こうしてDSVが常に小さくなる様な出力用の主データを形成すれば、この主データの
低周波成分が抑制される。このため、この主データを記録媒体に記録し、これを再生する
記録再生装置では、再生信号の低周波成分が抑制され、また、この再生信号のエンベロー
プ(包絡線)の偏りを抑制することができ、再生エラーを防止することができる。
しかしながら、上記従来の符号変換装置では、記録される再生信号の低周波成分を抑制
し、この低周波成分の異常な増加が起こる確率を低下させることはできるものの、この確
率を十分に低下させているとは言えず、再生エラーを起こすことがあった。
具体的には、図20に示す8/16変換器102において、16ビットの主データがM
種類であれば、これらの主データのうちには、DSVの発散を招くビットパターンを含む
ものがN種類あり、この様なビットパターンを含む16ビットの主データが連続すると、
DSVが増減して発散し、出力用の主データの低周波成分が増加してしまった。
ここでは、M=256であって、N=168となり、8ビットの主データの値が0〜8
7であれば、DSVが収束するものの、8ビットの主データの値が88〜255であれば
、DSVが発散する。実際には、各主データの全体の約10パーセントで、DSVの発散
が発生する。図24(a)のグラフは、1セクターにおける8ビットの主データの値の変
動を示しており、図24(b)のグラフは、図24(a)の主データの値の変動に応じた
DSVの増減を示している。これらのグラフからも明らかな様に、8ビットの主データの
値が88〜255の範囲に含まれ続けると、DSVが発散する。
すなわち、従来の符号変換装置では、入力した主データをスクランブルし、このスクラ
ンブルされた主データを8/16変換しているものの、この主データの低周波成分を十分
に低減することができず、このために、この主データを記録した記録媒体からの再生に際
しては、再生信号の低周波成分が増加し、また、この再生信号のエンベロープ(包絡線)
が急激に変動し、再生エラーを招いた。この再生エラーは、再生信号のエンベロープを補
正したり、主データに付加されるECC(Error Correction Code)によって、この主デ
ータを訂正したとしても、防ぐことができない。
また、スクランブルデータの各疑似乱数系列を予め定められた順次で変更するので、同
一のセクターに、略同一の信号を繰り返して書き換える可能性が十分にある。この場合は
、このセクターの記録媒体部分の特性が不均一に変化するので、再生信号のS/Nが低下
して、再生エラーを招くことがある。
この様な再生エラーは、主データのスクランブルの方法を改善することにより、防止し
得ると考えられる。
そこで、この発明は、上記従来の課題を解決するものであって、DSVの発散が十分に
抑えられる様に疑似乱数系列を制御することによって、記録媒体に記録される信号の低周
波成分を低減することを目的とする。
また、この発明は、同一のセクターに、略同一の信号を繰り返して書き換えることがな
い様に、疑似乱数系列を制御することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、入力された主データを複
数種類の疑似乱数系列のいずれかに基づいてスクランブルし、このスクランブルされた主
データを複数種類の変換データのいずれかによって変換し、この変換された主データから
出力用の主データを形成し、この出力用の主データによって示される値0の個数と値1の
個数の差を示す演算値を求め、この演算値に応じて、各変換データのいずれかを選択する
符号変換方式において、演算値の変化量が予め定められたしきい値を越えたか否かを判定
するステップと、演算値の変化量がしきい値を越えたと判定されると、スクランブルに用
いられる疑似乱数系列を変更するステップと、この変更された疑似乱数系列に基づいて、
前記入力された主データを再度スクランブルするステップとを有している。
この様に出力用の主データによって示される値0の個数と値1の個数の差を示す演算値
の変化量、つまりDSVの変化量がしきい値を越えると、疑似乱数系列を変更してから前
記入力された主データを再度スクランブルするので、DSVがしきい値を下回るまで、疑
似乱数系列の変更とスクランブルが繰り返される。これによって、DSVの増加が確実に
抑制され、出力用の主データの低周波成分が低減される。したがって、この出力用の主デ
ータを記録媒体に記録し、この記録媒体から信号を再生したときには、この再生信号の低
周波成分が少なくて済み、再生エラーを十分に防止することができる。
請求項2に記載の様に、主データの変換をM種類の変換データを持つ第1変調によって
行い、出力用の主データの形成を第2変調によって行われても良い。ここでは、M種類の
変換データのうちのN種類の変換データが演算値の増加を招くものとする。
請求項3に記載の様に、第1変調がM種類の変換データを持つピットポジション変調で
あって、第2変調がパルス幅変調であっても良い。
請求項4に記載の様に、演算値の変化量が第1期間Lにしきい値K以上となったときに
は、第1期間Lにおける出力用の主データの各ワードのうちに、この演算値を招く原因と
なったビットパターンを持つ各ワードが含まれ、このときの疑似乱数系列を第1疑似乱数
系列とすると、この第1疑似乱数系列を予め定められた複数の第2疑似乱数系列のいずれ
かに変更しており、これらの第2疑似乱数系列は、再度行われるスクランブルに伴って形
成される第1期間Lにおける出力用の主データとして、上記ビットパターンを持たない各
ワードを(M−N)/M以上の割合で含むものを導き得る疑似乱数系列であっても良い。
ここでは、再度行われるスクランブルに用いられる第2疑似乱数系列として、DSVの
増加の原因となるビットパターンを持たない各ワードを少なくとも(M−N)/M以上の
割合で導き得るものを設定している。この様にビットパターンを持たない各ワードを少な
くとも(M−N)/M以上の割合で導けば、DSVの変化量が実用的なレベルまで低減す
る。
請求項5に記載の様に、第1疑似乱数系列に基づくスクランブルに伴って形成される一
連の出力用の主データの期間を第2期間Hとすると、各第2疑似乱数系列は、H/L=J
と少なくとも同数の種類だけ設定されても良い。
つまり、同一の第1疑似乱数系列に基づくスクランブルを行い続ける期間を第2期間H
とし、この第2期間Hよりも短い第1期間Lに、DSVがしきい値を越えるものとすると
、各第2疑似乱数系列をH/L=Jと少なくとも同数の種類だけ設定しておく。1つの第
2疑似乱数系列を適用することによって、ある第1期間LでDSVがしきい値を越えると
しても、J個の各第2疑似乱数系列のうちから、第2期間Hを通じてDSVが増加するこ
とのない第2疑似乱数系列を求めることができる。
請求項6に記載の様に、演算値の変化量がしきい値を越えると、この時点より以前に入
力した予め定められた長さの主データの部分を該部分の疑似乱数系列を変更してから再度
スクランブルしても良い。
あるいは、請求項7に記載の様に、予め定められた長さの入力された主データに対応す
る出力用の主データの演算値を求め、この演算値の変化量がしきい値を越えたときには、
この入力された主データを疑似乱数系列を変更してから再度スクランブルし、この演算値
の変化量がしきい値以内となる疑似乱数系列を求めても良い。
請求項8乃至14に記載の符号変換方式は、請求項1乃至7の様に演算値の変化量がし
きい値を越えたか否かを判定する代わりに、演算値の絶対値がしきい値を越えたか否かを
判定している点のみが異なる。
請求項15乃至22に記載の符号変換装置は、上記符号変換方式を具体化したものであ
る。
次に、請求項23に記載の発明は、主データをセクター単位で記録及び再生する記録媒
体において、各セクター毎に、スクランブルデータ及びスクランブルされた主データを記
録しており、スクランブルデータは、主データをスクランブルするための予め定められた
各疑似乱数系列の初期値のいずれかを示し、これらの疑似乱数系列は、それぞれの初期値
から始まるそれぞれの乱数であって、主データは、スクランブルデータの疑似乱数系列と
主データを順次論理演算することによってスクランブルされたものである。
この様に各セクター毎に、スクランブルデータ及びスクランブルされた主データを記録
しておけば、スクランブルデータ及びスクランブルされた主データをセクターから読み出
して、この主データをスクランブルデータに基づいて元に戻すことができる。したがって
、各セクター毎に、スクランブルデータとして、各疑似乱数系列の初期値のいずれを記録
しても構わない。しかも、このスクランブルデータは、疑似乱数系列の初期値を示すもの
であって、この疑似乱数系列が初期値から始まる乱数であるから、主データを十分にスク
ランブルしてから、この主データを記録することができる。これによって、セクターに記
録される信号の低周波成分を抑制することができ、また同一のセクターに、略同一の信号
を繰り返して書き換えることがなくなる。
請求項24に記載の様に、疑似乱数系列は、最大長周期系列であっても良い。
請求項25に記載の様に、スクランブルデータは、セクターの主データをスクランブル
するか否かを示しても良い。
この場合は、主データを必ずしもスクランブルする必要がなく、主データをそのまま記
録及び再生することができる。
請求項26に記載の様に、スクランブルデータを乱数に基づいて設定したり、あるいは
請求項27に記載の様に、スクランブルデータを同一セクターでの主データの書き換え回
数に基づいて設定しても良い。
これによって、スクランブルデータを不規則に変更することができる。
請求項28乃至32に記載の符号記録装置は、請求項23に記載の記録媒体に主データ
を記録するためのものである。
請求項33に記載の符号再生装置は、請求項23に記載の記録媒体から主データを再生
するためのものである。
以上説明した様に、この発明の符号変換方式及び符号変換装置によれば、出力用の主デ
ータによって示される値0の個数と値1の個数の差を示す演算値の変化量、つまりDSV
の変化量がしきい値を越えると、スクランブルデータを変更してから前記入力された主デ
ータを再度スクランブルするので、DSVがしきい値を下回るまで、スクランブルデータ
の変更とスクランブルが繰り返される。これによって、DSVの増加が確実に抑制され、
出力用の主データの低周波成分が低減される。
したがって、この出力用の主データを記録媒体に記録し、この記録媒体から信号を再生
したときには、この再生信号の低周波成分が少なくて済み、再生エラーを十分に防止する
ことができる。
また、主データとして、如何なるパターンのもの入力しても、DSVを許容範囲に収め
ることができ、再生エラーを十分に防止することができる。
また、この発明の符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置によれば、各セクター
毎に、スクランブルデータ及びスクランブルされた主データを記録しているので、スクラ
ンブルデータ及びスクランブルされた主データをセクターから読み出して、この主データ
をスクランブルデータに基づいて元に戻すことができる。したがって、主データに対して
スクランブルの方法を自在に選択することが可能になり、再生信号の低周波成分の異常な
変動を効果的に抑制することができる。これによって、再生信号を正確に二値化すること
ができ、再生エラーを起こす確率を非常に少なくすることができる。また、光ディスクの
同一のセクターへの書き換え回数に応じて、スクランブルデータを変更しているので、同
一のセクターに同一の主データを繰り返して書き込んでも、このセクターの記録媒体の特
性の均一性が劣化せず、再生信号のS/Nの低下を抑えることができ、繰り返して行われ
る記録及び再生の信頼性が向上する。
以下、この発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、この発明の符号変換装置の第1実施形態を示している。同図において、メモリ
11は、主データを入力して記憶するものであって、少なくとも2セクターの主データを
記憶することができる。スクランブラー12は、メモリ11から主データを入力すると、
この主データをスクランブルして、このスクランブルされた主データを8/16変換器1
3に出力する。8/16変換器13は、スクランブルされた主データから出力用の主デー
タを形成するために、スクランブルされたデータをPPMによって変調して、8ビットの
主データから16ビットの主データを形成し、更に、この16ビットの主データをPWM
によって変調し、この16ビットの主データから出力用の主データを形成し、この出力用
の主データを出力する。比較器14は、8/16変換器13によって求められたDSVを
入力し、このDSVの変化量(微分値)が予め定められたしきい値を越えたか否かを判定
し、この判定結果をコントローラ15に出力している。コントローラ15は、この符号変
換装置を統括的に制御するものであって、主データをメモリ11に書き込みのための書き
込みアドレスの指示や、主データをメモリ11から読み出すための読み出しアドレスの指
示、スクランブラー12の疑似乱数系列の初期ビットパターンの変更、変換失敗信号の出
力等を行う。
スクランブラー12は、図19に示すスクランブラー101と同様に構成され、シード
ROM111、シフトレジスタ112、排他的論理和回路113、フリップフロップ11
4及び各排他的論理和回路115を備えており、8ビット(1ワード)の主データを入力
してスクランブルし、このスクランブルされた主データを出力する。
8/16変換器13は、図20に示す8/16変換器102と同様に構成され、フリッ
プフロップ121、メインテーブル122、サブテーブル123、DSV制御回路124
、セレクター回路125、クロスバースイッチ126、第1及び第2DSV演算回路12
7,128、PWM変換回路129及び比較器130を備えており、8ビットの主データ
を16ビットの主データに変換し、この16ビットの主データを出力用の主データに変換
して出力している。
この様な構成の符号変換装置の動作を図2に示すシーケンスチャートに従って説明する

まず、コントローラ15は、アイドル状態にあり(ステート401)、データイネーブ
ル信号がアサートになると、メモリ11を書き込み状態に設定し(ステート402)、1
セクターの主データの記憶を開始する。セクタースタート信号がアサートになると、コン
トローラ15は、メモリ11から1セクターの主データの読み出しを開始して、この主デ
ータをスクランブラー12に与えると共に、シード選択信号及びシードロード信号をスク
ランブラー12に出力する(ステート403)。スクランブラー12は、予め定められた
各疑似乱数系列の初期ビットパターンを予め記憶しており、シード選択信号に応答して、
これらの初期ビットパターンのいずれかを選択し、シードロード信号に応答して、選択さ
れた初期ビットパターンから開始される一連の乱数を生成し、この一連の乱数によって、
主データの各ワードを順次スクランブルし、スクランブルされた主データの各ワードを8
/16変換器13に順次出力する。
なお、最初に設定される疑似乱数系列の初期ビットパターンは、図18に示す従来の装
置と同様に、主データの入力に伴う論理アドレスの上位4ビットに基づいて設定すれば良
い。
8/16変換器13は、スクランブルされた主データの各ワードをPPMによって順次
変調して、各ワード毎に、8ビットの主データから16ビットの主データを形成し、更に
、この16ビットの主データをPWMによって変調し、この16ビットの主データから出
力用の主データを形成し、この出力用の主データを出力する。また、8/16変換器13
は、主データの各ワード毎に、DSVを積算して求め、このDSVを比較器14に出力す
る。比較器14は、このDSVの変化量がしきい値を越えたか否かを判定し、この判定結
果をコントローラ15に出力する。
こうしてメモリ11から1セクターの主データを読み出して、この主データのスクラン
ブルと変調を行っているときには、次の1セクター主デのータをメモリ11に入力して記
憶している(ステート404)。
このメモリ11から1セクターの主データを読み出してしまうと、次の1セクターの主
データをメモリ11に書き込むことのみが続行され(ステート405)、この書き込みが
終了して、セクタースタート信号がアサートになると、ステート404に戻り、この1セ
クターの主データを読み出して、この主データのスクランブルと変調を行う。
ステート404において、次の1セクターの主データが入力されなければ、1セクター
の主データをメモリ11から読み出すことのみが続行され(ステート406)、この1セ
クターの主データの読み出しが終了すると、コントローラ15は、次の1セクターの主デ
ータの待機状態となり(ステート407)、読み出しアドレスと書き込みアドレスを一致
させて、アイドル状態に戻る(ステート401)。
したがって、各セクターの主データをメモリ11に順次記憶し、これ伴い、これらのセ
クターの主データをメモリ11から順次読み出して、これらのセクターの主データを順次
スクランブルすると共に変調して出力している。こうして出力された主データの各フレー
ム間にそれぞれのシンクコードを挿入し、エラー訂正コードを付加してから、この主デー
タを記録再生装置(図3に示す)の記録部24に入力する。この記録再生装置では、セク
ター単位で、主データを記録媒体に記録する。
一方、1セクターの主データのスクランブルと変調を行っている途中で(各ステップ4
04,406)、比較器14によって、DSVの変化量がしきい値を越えたと判定される
と、つまりDSVが発散して、8/16変換器13から出力される主データの低周波成分
が大きくなると、これに応答してコントローラ15は、メモリ11への書き込みアドレス
と読み出しアドレスを初期化すると共に、変換失敗信号を出力する(ステート408)。
この変換失敗信号は、8/16変換器13、記録再生装置(図3に示す)のドライブ制御
部26及びエラー訂正コード変調部22に出力される。
この変換失敗信号は、リセット信号として、8/16変換器13に入力され、この8/
16変換器13を初期化する。また、この変換失敗信号に応答して、記録再生装置は、こ
のセクターについての記録を中断して、このセクターについての記録をやり直す状態とな
る。更に、この変換失敗信号に応答して、前段の回路(記録再生装置のエラー訂正コード
変調部22)は、主データの供給を該セクターからやり直す。
そして、コントローラ15は、メモリ11への書き込みが不可となるのを待ち(ステー
ト409)、ステート401を経てステート402に戻り、先にDSVが発散した1セク
ターの主データの読み出しを再び開始して、この主データをスクランブラー12に与える
と共に、シード選択信号及びシードロード信号をスクランブラー12に出力する(ステー
ト410)。このステート410においては、DSVの発散を招いたものとは異なる疑似
乱数系列によって、この1セクターの主データがスクランブルされる様に、コントローラ
15は、この異なる疑似乱数系列の初期ビットパターンを指示するシード選択信号をスク
ランブラー12に出力する。これに応答して、スクランブラー12は、この異なる初期ビ
ットパターンから開始される一連の乱数を生成し、この一連の乱数によって、主データを
順次スクランブルし、スクランブルされた主データを8/16変換器13に順次出力する
。8/16変換器13は、このスクランブルされた主データを変調して、出力用の主デー
タを形成し、この出力用の主データを出力する。また、8/16変換器13は、DSVを
積算して求め、このDSVを比較器14に出力する。
以降同様に、各ステート401〜410が繰り返され、DSVがしきい値以下となるま
で、疑似乱数系列の初期ビットパターンが変更されて、同一セクターの主データのスクラ
ンブルと変調が繰り返される。この結果、DSVがしきい値を越えない状態で、つまり8
/16変換器13から出力される該セクターの主データの低周波成分が十分に抑制された
状態で、このセクターの主データが変換され、このセクターの主データが記録再生装置に
よって記録媒体に記録される。このため、この記録媒体から信号を再生したときには、こ
の再生信号の低周波成分が十分に少なく、再生エラーを十分に防止することができる。
さて、これまでに述べて来た8/16変換においては、入力される主データが8ビット
単位(ワード単位)であるから、この主データの値が0〜255のいずれかに相当し、こ
れらの値0〜255に応じて、16ビットの主データの値を予め設定して置かねばならな
い。すなわち、主データの変換データとして、256種類のものを予め設定しておかねば
ならない。
一方、16ビットの主データの上位2ビットが00となるビットパターンか、上位2ビ
ットが01となる各ビットパターのうちの一部分について、DSVが収束する傾向にあり
、16ビットの主データの上位2ビットが00となるビットパターンか、上位2ビットが
01となる各ビットパターのうちの一部分について、DSVの発散を招き易い。このDS
Vの発散を招き易いビットパターンの種類は、168種類である。したがって、先の25
6種類の変換データのうちの168種類の変換データがDSVの発散を招き易い。
ここで、予め定められた第1期間L(1セクターの主データの期間よりも短い)におけ
る各ワードの個数をGとし、主データの全ての変換データをM種類とし、DSVの発散を
招き易い主データの変換データをN種類とすると、DSVの発散を招き易いビットパター
ンを含まない各ワードの個数がG×(M−N)/Mの割合よりも多ければ、この第1期間
LにおけるDSVが発散せずに済む。例えば、第1期間Lにおける各ワードの個数が45
であるならば、45×(256−168)/256≒16となり、45個のうちの16個
の各ワードがDSVの発散を招き易いビットパターンを含まなければ、この第1期間Lに
おけるDSVの発散を実用的なレベルまで抑制することができる。
したがって、同じセクターの主データについて、スクランブルと変調を2回以上繰り返
すときに、最初の疑似乱数系列を第1疑似乱数系列とし、次の疑似乱数系列を第2疑似乱
数系列とすると、この第2疑似乱数系列として、DSVの発散を招き易いビットパターン
を含まない各ワードの個数がG×(M−N)/Mの割合よりも多くなる疑似乱数系列が望
ましい。
更に、1セクターの主データの期間を第2期間Hとすると、H/L=Jと少なくとも同
数の種類だけ、各第2疑似乱数系列を設定しておけば、1つの第2疑似乱数系列を適用し
たときに、ある第1期間LでDSVの発散を招いたとしても、その他の各第2疑似乱数系
列のいずれかによって、その第1期間LにおけるDSVの発散を抑制することができる。
すなわち、第1期間Lの各ワードの度に第1疑似乱数系列に基づいて発生される各乱数
と、同第1期間Lの各ワードの度に第2疑似乱数系列に基づいて発生される各乱数を順次
比較したときに、相互の乱数の不一致の回数が少なくともG×(M−N)/Mの割合より
も多くなる様に、その第2疑似乱数系列を設定し、この様な第2疑似乱数系列を各第1期
間Lについて求める。これによって、H/L=Jと少なくとも同数の種類の各第2疑似乱
数系列を設定することができる。通常、DSVの発散を招いた第1期間Lにおいては、各
ワードの全てによってDSVの発散が招かれるので、第1及び第2疑似乱数系列間の各乱
数の不一致の回数が少なくともG×(M−N)/Mの割合よりも多ければ、これらのワー
ドを十分にスクランブルして、この第1期間LのDSVを抑制することができる。また、
他の第1期間LでDSVの発散を招いたとしても、その他の各第2疑似乱数系列のいずれ
かによって、その他の第1期間LにおけるDSVの発散を抑制することができる。
ただし、第1疑似乱数系列の乱数と、これに一致しない第2疑似乱数系列の乱数は、ワ
ードに含まれるDSVの発散を招き易い各ビットパターンを相互に異なる方法でスクラン
ブルし得るものでなければならない。
例えば、スクランブラー12において、次式(2)の生成多項式を適用し、第1疑似乱
数系列とJ種類の各第2疑似乱数系列を設定できる様にすれば良い。ただし、シードRO
M111、シフトレジスタ112、及びフリップフロップ114の容量を大きくする必要
がある。
Figure 2007018699
なお、この第1実施形態の符号変換装置では、DSVの変化量がしきい値を越えたか否
かを判定しているが、DSVの絶対値が予め定められたしきい値を越えたか否かを判定し
、この判定に基づいて、同一の1セクターの主データをスクランブルし直しても構わない
図3は、図1の符号変換装置を適用した記録再生装置を示している。
同図において、外部通信部21は、記録すべきデータを入力すると、このデータをエラ
ー訂正コード変調部22に与える。エラー訂正コード変調部22は、このデータを一旦記
憶して、このデータをセクター単位に分離し、各セクターのデータにそれぞれのエラー訂
正コードを付加し、各セクターのデータ及びエラー訂正コードを変調部23に出力する。
この変調部23は、図1の符号変換装置を含み、各セクター毎に、データ及びエラー訂正
コードのスクランブルと変調を行って、出力用の主データを形成し、この主データに各シ
ンクコード等を付加してから記録部24に出力する。記録部24は、1セクターの主デー
タ及び各シンクコード等をシリアルデータに変換し、このシリアルデータ対応する記録用
の信号を形成し、この記録用の信号を光ヘッド25に出力する。光ヘッド25は、この記
録用の信号を光信号(レーザ光)に変換して、この光信号を光ディスク28に照射する。
ドライブ制御部26は、この記録再生装置を統括的に制御するものであり、変調部23
及び記録部24の処理に同期して、1セクターの主データ及び各シンクコード等の記録を
ヘッド制御部27に指示する。これに応答して、ヘッド制御部27は、光ディスク28を
回転駆動するモータ29を制御すると共に、この光ヘッド25が光ディスク28のトラッ
クをトレースする様に、この光ヘッド25のアクチュエータを制御する。
この結果、1セクターの主データ及び各シンクコード等が光ディスク28の1セクター
(記憶領域)に記録される。
ここで、先に述べた様に、図1の符号変換装置は、1セクターの主データのスクランブ
ルと変調を行っているときに、DSVが発散すると、変換失敗信号を出力する。そして、
同一セクタの主データを再び受け取ると、疑似乱数系列を変更してから、このセクターの
主データのスクランブルと変調をやり直す。
この記録再生装置では、この変換失敗信号をエラー訂正コード変調部22及びドライブ
制御部26に入力する。この変換失敗信号に応答して、エラー訂正コード変調部22は、
同一セクターの主データを変調部23に再び与える。また、ドライブ制御部26は、この
セクターの主データ及び各シンクコード等の記録のやり直しをヘッド制御部27に指示す
る。これに応答して、ヘッド制御部27は、光ディスク28を回転駆動するモータ29を
制御すると共に、光ヘッド25の移動を制御し、このセクターの主データ及び各シンクコ
ード等を光ディスク28の記録領域に書き込むことを一旦中断し、この後に同一セクター
の主データ及び各シンクコード等を再び入力すると、これを光ディスク28の同一記録領
域に再び書き入む。したがって、この記録再生装置では、DSVが収束する1セクターの
主データを入力して、このセクターの主データ及び各シンクコード等を光ディスク28の
同一記録領域に書き込むまで、光ディスク28の同一記録領域への書き込みを繰り返すこ
とになる。
また、この記録再生装置では、データの再生を外部から外部通信部21を通じて指示さ
れると、ドライブ制御部26は、この旨をヘッド制御部27に通知する。これに応答して
、ヘッド制御部27は、光ディスク28を回転駆動するモータ29を制御すると共に、光
ヘッド25の移動を制御する。これに伴い、光ヘッド25は、セクター単位で、主データ
及び各シンクコード等を示す光信号を光ディスク28から読み出し、この光信号に対応す
る再生信号を再生部31に出力する。再生部31は、この再生信号のサンプリングと二値
化を行って、シリアルデータを形成し、このシリアルデータを更にパラレルデータに変換
し、1セクターの主データ及び各シンクコード等を復調部32に出力する。復調部32は
、各シンクコードを検出しつつ、主データを復調し、この復調された主データをエラー訂
正コード復調部33に出力する。エラー訂正コード復調部33は、主データのエラーを該
主データのエラー訂正コードに基づき検出して訂正し、この訂正された主データを外部通
信部21を通じて外部へと出力する。
図4は、この発明の符号変換装置の第2実施形態を示している。この第2実施形態の符
号変換装置では、図1の装置にセクターカウンタ41を付設すると共に、スクランブラー
12の代わりに、スクランブラー切り換え部42を適用してなり、DSVが発散したとき
には、各セクター単位で、スクランブルと変調をやり直すと共に、DSVの発散を招いた
フレームでのみスクランブルの方法を変更している。
セクターカウンタ41は、セクタースタート信号がアサートになると、つまりメモリ1
1からの1セクターの主データの読み出しが開始されると、ビットクロック又はワードク
ロックに基づいて、このセクターの各フレームを順次カウントし、スクランブラー切り換
え部42及び8/16変換器13で処理中のフレームの位置、つまりセクター先頭からの
該フレームの位置を検出し、このフレームの位置を比較器14及びコントローラ15に通
知している。
スクランブラー切り換え部42は、図5に示す様に、第1スクランブラー43、第2ス
クランブラー44、アンド回路45、各排他的論理和演算器46,47を備えている。第
1スクランブラー43は、図19に示すスクランブラー101と略同様に構成され、シー
ドROM111、シフトレジスタ112、排他的論理和回路113、及びフリップフロッ
プ114(各排他的論理和回路115が排他的論理和演算器47に対応する)を備えてお
り、上式(1)の生成多項式によって示されるM系列から生成されるデータ(乱数)を出
力するものである。また、第2スクランブラー44も、図19に示すスクランブラー10
1と略同様に構成され、シードROM111、シフトレジスタ112、排他的論理和回路
113、及びフリップフロップ114(各排他的論理和回路115が排他的論理和演算器
47に対応する)を備えており、上式(2)の生成多項式によって示されるM系列から生
成されるデータ(乱数)を出力するものである。ただし、第2スクランブラー44の場合
は、シードROM111、シフトレジスタ112、及びフリップフロップ114の容量を
第1スクランブラー43よりも大きくする必要がある。
通常、コントローラ15からのフレーム信号がネゲートとなっており、アンド回路45
には値0の信号が入力されているので、第2スクランブラー44のデータが排他的論理和
演算器46に出力されることはない。したがって、排他的論理和演算器47は、第1スク
ランブラー43から出力されたデータと8ビットの主データとの排他的論理和を求め、こ
の演算結果を出力する。この場合、スクランブラー切り換え部42は、図19に示すスク
ランブラー101と同様の役目を果たす。
また、1セクターの任意のフレームの期間に、コントローラ15からのフレーム信号が
アサートになると、アンド回路45に値1の信号が入力される。この場合、第1スクラン
ブラー43のデータと第2スクランブラー44のデータとの排他的論理和が排他的論理和
演算器46によって求められ、この演算結果と8ビットの主データとの排他的論理和が排
他的論理和演算器47によって求められる。これによって、このフレームのみ、スクラン
ブルの方法が他の各フレームとは異なることになる。
この様な構成の符号変換装置の動作を図6に示すシーケンスチャートに従って説明する

まず、コントローラ15は、アイドル状態にあり(ステート501)、データイネーブ
ル信号がアサートになると、メモリ11を書き込み状態に設定し(ステート502)、1
セクターの主データの記憶を開始する。セクタースタート信号がアサートになると、コン
トローラ15は、メモリ11からの1セクターの主データの読み出しを開始して、この主
データをスクランブラー切り換え部42に与えると共に、シード選択信号及びシードロー
ド信号をスクランブラー切り換え部42に出力する(ステート503)。スクランブラー
切り換え部42の第1及び第2スクランブラー43,44は、シード選択信号及びシード
ロード信号に応答して、それぞれの疑似乱数系列の初期ビットパターンを設定して、それ
ぞれのデータを出力する。このとき、フレーム信号がネゲートとなっているので、第1ス
クランブラー43から出力されたデータによって、主データの各ワードが順次スクランブ
ルされ、スクランブルされた主データの各ワードが8/16変換器13に順次出力される
。8/16変換器13は、このスクランブルされた主データの各ワードをPPMによって
順次変調して、各ワード毎に、8ビットの主データから16ビットの主データを形成し、
更に、この16ビットの主データをPWMによって変調し、この16ビットの主データか
ら出力用の主データを形成し、この出力用の主データを出力する。また、8/16変換器
13は、主データの各ワード毎に、DSVを積算して求め、このDSVを比較器14に出
力する。比較器14は、このDSVの変化量がしきい値を越えたか否かを判定し、この判
定結果をコントローラ15に出力する。
こうしてメモリ11から1セクターの主データを読み出して、この主データのスクラン
ブルと変調を行っているときには、次の1セクターの主データをメモリ11に入力して記
憶している。また、フレーム信号をネゲートとしている(ステート504)。
このメモリ11から1セクターの主データを読み出してしまうと、読み出しを一旦中断
して、次の1セクターの主データをメモリ11に書き込むことのみが続行され(ステート
505)、この書き込みが終了して、セクタースタート信号がアサートになると、ステー
ト504に戻り、この1セクターの主データを読み出して、この主データのスクランブル
と変調を行う。
ステート504において、次の1セクターの主データが入力されなければ、1セクター
の主データをメモリ11から読み出すことのみが続行され(ステート506)、次の1セ
クターの主データの待機状態となり(ステート507)、メモリ11が空になると、アイ
ドル状態に戻る(ステート501)。
したがって、各セクターの主データをメモリ11に順次記憶し、これ伴い、これらのセ
クターの主データをメモリ11から順次読み出して、これらのセクターの主データを順次
スクランブルすると共に変調して出力している。
一方、1セクターの主データのスクランブルと変調を行っている途中で(各ステップ5
04,506)、比較器14によって、DSVの変化量がしきい値を越えたと判定される
と、つまりDSVが発散して、8/16変換器13から出力される主データの低周波成分
が大きくなると、コントローラ15は、セクタカウンタ41からの通知に基づいて、DS
Vの発散を招いたフレームを識別して記憶してから、メモリ11への書き込みアドレスと
読み出しアドレスを初期化すると共に、変換失敗信号を出力する(ステート508)。こ
の変換失敗信号は、8/16変換器13、記録再生装置(図3に示す)のドライブ制御部
26及びエラー訂正コード変調部22に出力される。
この変換失敗信号は、リセット信号として、8/16変換器13に入力され、この8/
16変換器13を初期化する。また、この変換失敗信号に応答して、記録再生装置は、こ
のセクターについての記録を中断して、このセクターについての記録をやり直す状態とな
る。更に、この変換失敗信号に応答して、前段の回路(記録再生装置のエラー訂正コード
変調部22)は、主データの供給を該セクターからやり直す。
そして、コントローラ15は、メモリ11への書き込みが不可となるのを待ち(ステー
ト509)、ステート501を経てステート502に戻り、先にDSVが発散した1セク
ターの主データの記録が再び開始れると、この1セクターの主データの読み出しを開始し
て、この主データをスクランブラー切り換え部42の第1及び第2スクランブラー43,
44に与えると共に、シード選択信号及びシードロード信号を第1及び第2スクランブラ
ー43,44に出力する(ステート510)。このステート510においては、DSVの
発散を招いたものとは異なる疑似乱数系列によって、この1セクターの主データがスクラ
ンブルされる様に、コントローラ15は、この異なる疑似乱数系列の初期ビットパターン
を指示するシード選択信号を第1及び第2スクランブラー43,44に出力する。
ここで、前回のDSVの発散を招いたフレームが先頭のフレームであった場合は、コン
トローラ15は、この先頭のフレーム期間のみ、フレーム信号をアサートにする。これに
応答して、スクランブラー切り換え部42では、第1及び第2スクランブラー43,44
から出力されたそれぞれのデータによって該フレームをスクランブルし、このスクランブ
ルされたフレームを8/16変換器13に出力する(ステート511)。引き続いて、次
のフレームからはフレーム信号をネゲートにして、スクランブラー切り換え部42の第1
スクランブラー43から出力されたデータのみによって、主データをスクランブルし、ス
クランブルされた主データの各ワードを8/16変換器13に順次出力する(ステート5
04)。
また、前回のDSVの発散を招いたフレームが先頭のフレームでなかった場合は、フレ
ーム信号をネゲートのままにして、スクランブラー切り換え部42の第1スクランブラー
43から出力されたデータのみによって、主データをスクランブルし、スクランブルされ
た主データの各ワードを8/16変換器13に順次出力する(ステート504)。この途
中で、前回のDSVの発散を招いたフレームに達すると、このフレーム期間のみ、フレー
ム信号をアサートにし、これに応答して、スクランブラー切り換え部42では、第1及び
第2スクランブラー43,44から出力されたそれぞれのデータによって該フレームをス
クランブルし、このスクランブルされたフレームを8/16変換器13に出力する(ステ
ート511)。引き続いて、次のフレームからは、フレーム信号をネゲートにして、スク
ランブラー切り換え部42の第1スクランブラー43から出力されたデータのみによって
、主データをスクランブルする(ステート504)。
また、ステート504において、次の1セクターの主データが入力されず、1セクター
の主データをメモリ11から読み出すことのみが続行されている状態で(ステート506
)、前回のDSVの発散を招いたフレームに達すると、このフレーム期間のみ、フレーム
信号をアサートにし、これに応答して、スクランブラー切り換え部42では、第1及び第
2スクランブラー43,44から出力されたそれぞれのデータによって該フレームをスク
ランブルする(ステート512)。そして、次のフレームからは、フレーム信号をネゲー
トにし、スクランブラー切り換え部42の第1スクランブラー43から出力されたデータ
のみによって、主データをスクランブルする(ステート506)。
以降同様に、1セクターの主データのスクランブルと変調を行っている途中で(各ステ
ップ504,506)、DSVが発散する限り、各ステート508,509,501,5
02,510を経て、同一セクターの主データのスクランブルと変調を繰り返す。
なお、この第2実施形態においては、DSVの発散を招いたときには、セクターの疑似
乱数系列を変更すると共に、DSVの発散を招いたフレームの疑似乱数系列をも変更して
、同一セクターの主データのスクランブルと変調を繰り返しているが、DSVの発散を招
いたフレームの疑似乱数系列のみを変更して、スクランブルと変調を繰り返しても構わな
い。
また、第1実施形態と同様に、第1期間Lにおける各ワードの個数をGとし、主データ
の全ての変換データをM種類とし、DSVの発散を招き易い主データの変換データをN種
類とすると、変更された第2疑似乱数系列として、DSVの発散を招き易いビットパター
ンを含まない各ワードの個数がG×(M−N)/Mの割合よりも大きくなるものが望まし
い。
また、1セクターの主データの期間を第2期間Hとすると、H/L=Jと少なくとも同
数の種類だけ、各第2疑似乱数系列だけ設定しておくのが望ましい。
更に、DSVの変化量がしきい値を越えたか否かを判定するのではなく、DSVの絶対
値が予め定められたしきい値を越えたか否かを判定しても構わない。
図7は、この発明の符号変換装置の第3実施形態を示している。この第3実施形態の符
号変換装置は、図1の装置に、8/16変換器13の出力を遮断したり通過させるための
出力制御部48を付設したものである。
ここでは、まず、コントローラ15は、出力制御部48への出力イネーブル信号をネゲ
ートとすることにより、8/16変換器13の出力を出力制御部48で遮断させる。この
状態で、データイネーブル信号がアサートになると、コントローラ15は、メモリ11を
書き込み状態に設定し、1セクターの主データをメモリ11に入力して記憶する。引き続
いて、セクタースタート信号がアサートになると、コントローラ15は、メモリ11から
1セクターの主データを読み出して、この主データをスクランブラー12に与えると共に
、シード選択信号及びシードロード信号をスクランブラー12に出力する。これに応答し
て、スクランブラー12は、各疑似乱数系列の初期ビットパターンのいずれかを選択し、
選択された初期ビットパターンから開始される一連の乱数を生成し、この一連の乱数によ
って、主データをスクランブルし、スクランブルされた主データを8/16変換器13に
出力する。8/16変換器13は、このスクランブルされた主データをPPMによって変
調して、8ビットの主データから16ビットの主データを形成し、更に、この16ビット
の主データをPWMによって変調し、この16ビットの主データから出力用の主データを
形成し、この出力用の主データを出力する。
この出力用の主データは、出力制御部48によって遮断され、記録再生装置の記録部2
4へと伝達されることはない。
また、8/16変換器13は、主データの各ワード毎に、DSVを積算して求め、この
DSVを比較器14に出力する。比較器14は、このDSVの変化量がしきい値を越えた
か否かを判定し、この判定結果をコントローラ15に出力する。
DSVの変化量がしきい値以下であると判定された場合には、コントローラ15は、出
力制御部48への出力イネーブル信号をアサートとすることにより、8/16変換器13
の出力が出力制御部48を通過することを可能にする。また、コントローラ15は、先の
ものと同一の1セクターの主データをメモリ11から再度読み出し、この主データをスク
ランブラー12に与えると共に、先のものと同一のシード選択信号及びシードロード信号
をスクランブラー12に出力する。これによって、先のものと同一のスクランブルされた
主データがスクランブラー12から8/16変換器13へと再び与えられ、この8/16
変換器13からは先のものと同一の出力用の主データが出力される。
この出力用の主データは、出力制御部48を通過し、記録再生装置の記録部24に与え
られる。
また、DSVの変化量がしきい値を越えたと判定された場合には、コントローラ15は
、出力制御部48への出力イネーブル信号をネゲートに維持し続け、8/16変換器13
の出力を出力制御部48で遮断さておく。この状態で、コントローラ15は、先のものと
同一の1セクターの主データをメモリ11から再度読み出し、この主データをスクランブ
ラー12に与えると共に、シード選択信号を変更し、この変更されたシード選択信号をシ
ードロード信号と共にスクランブラー12に出力する。これに応答して、スクランブラー
12は、疑似乱数系列の初期ビットパターンを変更して、一連の乱数を生成し、この一連
の乱数によって、主データをスクランブルし、スクランブルされた主データを8/16変
換器13に出力する。8/16変換器13は、このスクランブルされた主データを変調し
、出力用の主データを出力する。この出力用の主データは、出力制御部48によって遮断
され、記録再生装置の記録部24へと伝達されることはない。
また、8/16変換器13は、主データの各ワード毎に、DSVを積算して求め、この
DSVを比較器14に出力する。比較器14は、このDSVの変化量がしきい値を越えた
か否かを判定し、この判定結果をコントローラ15に出力する。
このDSVの変化量がしきい値を越えれば、出力制御部48への出力イネーブル信号を
ネゲートに維持し続けたまま、先のものと同一セクターの主データをメモリ11からまた
再び読み出し、疑似乱数系列を変更して、この主データをスクランブルし、この主データ
を変調して、DSVを求める。そして、このDSVがしきい値以下となるまで、疑似乱数
系列の変更、スクランブルと変調を繰り返す。
この結果、DSVの変化量がしきい値以下になると、出力制御部48への出力イネーブ
ル信号をアサートにして、先のものと同一セクターの主データをメモリ11から再度読み
出し、この主データを1つ前の処理のときと同一の疑似乱数系列によって再びスクランブ
ルし、この主データを変調し、出力用の主データを出力制御部48を介して出力する。
したがって、DSVの変化量がしきい値を越える限り、出力制御部48によって8/1
6変換器13の出力を遮断し続けると共に、疑似乱数系列の変更、スクランブル及び変調
を繰り返す。また、DSVの変化量がしきい値以下になると、出力制御部48による8/
16変換器13の出力の遮断を解除し、疑似乱数系列を1つ前の処理のときと同一のもの
に設定してから、スクランブル及び変調を行い、DSVの変化量がしきい値以下となった
出力用の主データを再度形成し、この出力用の主データを出力制御部48を介して出力す
る。この場合、DSVの変化量がしきい値以下となった主データのみをセクター単位で出
力するので、記録再生装置では、この主データを光ディスク28の記録領域に一度書き込
むだけで済み、光ディスク28の同一記録領域への書き込みを繰り返す必要がない。
なお、この第3実施形態においても、第2疑似乱数系列として、DSVの発散を招き易
いビットパターンを含まない各ワードの個数がG×(M−N)/Mの割合よりも大きくな
るものが望ましい。
また、H/L=Jと少なくとも同数の種類だけ、各第2疑似乱数系列だけ設定しておく
のが望ましい。
更に、DSVの変化量がしきい値を越えたか否かを判定するのではなく、DSVの絶対
値がしきい値を越えたか否かを判定しても構わない。
次に、この発明の符号記録媒体の一実施形態である光ディスクを図8乃至図11を参照
して説明する。
図8は、この実施形態の光ディスクのデータユニットの構成を示している。図9は、こ
の光ディスクのセクターフォーマットを示している。図10は、この光ディスクのシンク
フレームフォーマットを示しており、このシンクフレームフォーマットに図9のデータユ
ニットが含まれ、このシンクフレームフォーマットが図8のセクターフォーマットに含ま
れる。図11は、図9のセクターフォーマットを記録した光ディスクを模式的に示してい
る。
光ディスクにおいては、映像データ、音声データ及び計算機用データ等の主データを各
セクターに分割して記録及び再生している。図11に示す様に、光ディスク上のセクター
は、HEADER部並びにMIRROR部91、及びRECORDING部92によって
構成され、これらのセクターを交互に記録している。
図9に示す様に、1セクターは、HEADER部、MIRROR部及びRECORDI
NG部からなり、全部で2697バイトである。HEADER部、MIRROR部は、光
ディスク上で定められる。実際にデータの記録及び再生を行うのがRECORDING部
であり、このRECORDING部は、GAP部、GUARD部、VFO部、PS部、D
ATA部、PA部、BUFFER部からなり、2567バイトを占める。これらのうちの
DATA部は、2418バイトであり、図10のシンクフレームマットに相当し、26個
のシンクフレーム(93バイト)から構成される。
図8に示す様に、データユニットは、全体で2064バイト(172バイト×12)で
あり、4バイトのDATAID部、2バイトのIED部、6バイトのSCL部、2048
バイトのMAINDATA部、4バイトのEDC部から構成される。DATAID部には
、トラッキングタイプ、つまりグルーブトラック及びランドトラックのいずれであるかを
示すデータ、あるいはリードエリア及びリードアウトエリアのいずれであるかを示すデー
タ、あるいはセクターアドレス等が記録されている。IED部には、DATAID部のエ
ラーを検出するためのコードが記録され、SCL部には、スクランブルデータが記録され
、EDC部には、このEDC部を除く2060バイトの他の部分のエラーを検出するため
のコードが記録されている。
SCL部のスクランブルデータ及びDATAID部のセクターアドレスは、予め定めら
れた複数の疑似乱数系列の初期ビットパターンのうちの1つを指示しており、この初期ビ
ットパターンから開始される一連の乱数と光ディスクに記録すべき主データを論理演算(
例えば排他的論理和)することによって、この主データに対してスクランブル処理がなさ
れる。
このスクランブルされた主データをMAINDATA部とし、スクランブルデータ等を
付加したものが図8のデータユニットとなる。このデータユニットにエラー訂正符号を付
加すると、2366バイトとなり、これをデジタル変調の後に、91バイト毎に、2バイ
トの同期信号(シンクコード)を挿入して、図10に示す26個のシンクフレームを構成
する。各同期信号SY0,SY1,…,SY7は、“0”と“1”の組み合わせからなり
、それぞれのパターンを有する。
この結果、全体で2418バイトとなり、これが図9のセクターフォーマットにおける
DATA部に該当する。
この実施形態では、スクランブルデータだけでなく、セクターアドレスにも基づいて、
疑似乱数系列の選択を行っている。これは、セクターアドレスを無視すると、同じ乱数系
列によってスクランブルされた相関性を強く持つそれぞれの信号が光ディスク28の隣接
する各トラックに記録される可能性があり、この場合はトラッキング等が不安定になるか
らであり、このためにセクターアドレスを考慮して、隣接する各トラックについては相互
に異なるそれぞれの疑似乱数系列を選択する様にしている。
SCL部のスクランブルデータは、例えば、通常は6ビットの全てを“0”とし、記録
される信号の低周波成分が異常に増加するときには(DSVが発散するとき)、6ビット
のいずれかを“0”以外の値としする。スクランブルデータの6ビットの全てを“0”と
したときには、スクランブルが行われず、6ビットのいずれかを“0”以外の値としたと
きには、スクランブルが行われる。
また、スクランブルデータとして、データ書き換えのときには書き換え回数に対応する
データ、あるいは乱数に基づいて得られたデータ、あるいはそれらを組み合わせて得られ
るデータ等を設定しても良い。
図12は、この発明の符号記録装置の第1実施形態を示している。この符号記録装置で
は、図11に示す光ディスクへの主データの記録を行う。
デジタル化された音声データ、映像データ及び計算機用データ等の主データは入力IF
51を通して入力される。この主データは、論理演算器50に与えられる。この論理演算
器50は、この主データと共に、疑似乱数発生器52から乱数を入力し、この乱数と主デ
ータを論理演算(例えば排他的論理和)することによって、この主データに対してスクラ
ンブル処理を施す。
疑似乱数発生器52は、原始多項式に基づいて疑似乱数系列を発生している。この原始
多項式としては、例えば最大周期系列における15次のX15+X4+1(上式(1)に示
す)、あるいは31次のX31+X3+1等がある。例えば、15次のX15+X4+1に基づ
いて疑似乱数系列を発生する場合は、疑似乱数発生器52は、図13に示す様に15個の
レジスタREと、1つの排他的論理和回路EXから構成され、各レジスタREに初期ビッ
トパターンR14,R13,……,R0を設定し、これらのレジスタREのビットを矢印で示
す様に順次シフトし、これらのレジスタREのビットの値を逐次変更することによって、
初期ビットパターンから開始される一連の乱数を生成する。
したがって、疑似乱数発生器52には、初期ビットパターンを与えねばならない。初期
値データ発生器53は、複数の疑似乱数系列の初期ビットパターンを記憶しており、各セ
クターの主データを入力する度に、システムコントローラ54からの指示を受け、各疑似
乱数系列の初期ビットパターンのいずれかを選択して疑似乱数発生器52に与える。
従来では、例えば図14に示す様な16種類の各値(ビット列)と16種類の疑似乱数
系列の初期ビットパターン(初期値)を書き込んだデータテーブルを初期値データ発生器
53に予め記憶しておき、システムコントローラ54から初期値データ発生器53へと光
ディスクのセクター(記憶領域)を示すアドレスを与えていた。これに応答して、初期値
データ発生器53は、セクターのアドレスから特定の4ビットを抽出し、この4ビットの
値に対応する初期ビットパターンをデータテーブルから選択し、この初期ビットパターン
を疑似乱数発生器52に与えていた。
しかしながら、光ディスクの同一のセクター(記憶領域)にデータを記録するときには
、常に、同じ疑似乱数系列の初期ビットパターンが選択される。この場合、同一のセクタ
ーに同一の主データを繰り返して書き込むと、このセクターの記録媒体の特性が不均一と
なり、再生信号のS/Nが低下してしまう。
そこで、この発明の実施形態では、セクターのアドレスだけでなく、他のデータをも考
慮して、疑似乱数系列の初期ビットパターンを選択する。この他のデータとしては、例え
ば同一セクターについての書き換え回数を適用することができる。この場合、図14に示
すデータテーブルの代わりに、図15に示す様に各書き換え数について、16種類の各値
(ビット列)に対応して16種類の各疑似乱数系列の初期ビットパターン(初期値)を設
定したデータテーブルを初期値データ発生器53に予め記憶しておき、このデータテーブ
ルから書き換え回数を選択し、この選択された書き換え数の列を参照して、セクターのア
ドレスに対応する疑似乱数系列の初期ビットパターンを選択すれば良い。
あるいは、書き換え回数の代わりに、乱数発生器によって乱数を発生し、この乱数に応
じて各データテーブルのいずれかを選択しても良い。更に、乱数発生器によって発生され
る乱数の初期値として、書き換え回数や書き換え日時を該乱数発生器に与えれば、乱数と
書き換え回数や書き換え時間を組み合わせることができる。
書き換え回数、書き換え時間は、システムコントローラ54で求められ、初期値データ
発生器53に与えられる。
こうしてスクランブルされた主データは、図8のMAINDATA部として、第1多重
化器56に入力される。また、第1付加信号発生器55は、初期値データ発生器53から
疑似乱数系列の初期ビットパターンをスクランブルデータとして受け取ると共に、システ
ムコントローラ54からセクターアドレス、エラーを検出するためのコード等を受け取り
、これらを図8のDATAID部、IED部、SCL部、EDC部として第1多重化器5
6に与える。第1多重化器56は、各部を受け取って配列し、図8のデータユニットを形
成して出力する。このデータユニットは、エラー訂正符号発生器57に入力され、ここで
エラー訂正符号が演算され、このエラー訂正符号が該データユニットに付加される。
デジタル変調器(例えば8/16変調)58は、データユニット及びエラー訂正符号を
入力すると、これをデジタル変調して第2多重化器61に出力する。一方、第2付加信号
発生器59は、システムコントローラ54から必要なデータを受け取って、図9のVFO
部、PS部、PA部及びDATA部内の同期信号(シンクコード)等を形成し、これらを
第2多重化器5aに出力する。第2多重化器61は、各部を受け取って配列し、図9の1
セクターのデータを形成して出力する。
この1セクターのデータは、半導体レーザ変調器62に入力されて、ここで変調され、
この半導体レーザ変調器62の変調出力が光学ヘッド63に加えられ、この変調出力によ
って、光学ヘッド63内の半導体レーザから出射されるレーザ光が制御される。このレー
ザ光が光ディスク64に照射されて、この光ディスク64に1セクターのデータが記録さ
れる。
図16は、この発明の符号記録装置の第2実施形態を示している。この符号記録装置で
は、図12の装置に、DSV演算器70を付加したものである。
なお、図16において、図12と同様の作用を果たす部位には、同じ符号を付する。
この装置では、主データを入力IF51を通して入力し、論理演算器50は、この主デ
ータを疑似乱数発生器52からの乱数によってスクランブルし、このスクランブルされた
主データを図8のMAINDATA部として、第1多重化器56に出力する。また、第1
付加信号発生器55は、図8のDATAID部、IED部、SCL部、EDC部を第1多
重化器56に与える。第1多重化器56は、各部を受け取って配列し、図8のデータユニ
ットを形成して出力する。このデータユニットは、エラー訂正符号発生器57に入力され
、ここでエラー訂正符号が演算され、このエラー訂正符号が該データユニットに付加され
る。デジタル変調器(例えば8/16変調)58は、データユニット及びエラー訂正符号
を入力すると、これをデジタル変調して出力する。
これまでの動作は、図12の装置と同様であり、スクランブルに用いられる疑似乱数系
列の初期ビットパターンをセクターのアドレスだけでなく、書き換え回数、書き換え時間
もしくは乱数に基づいて設定する。
次に、DSV演算器70は、デジタル変調器58から出力されたデータについて、DS
Vを演算して求め、こDSVをシステムコントローラ54に通知する。システムコントロ
ーラ54は、例えばDSVの絶対値が予め定められたしきい値よりも大きいか否かを判定
する。
一方、第2付加信号発生器59は、図9のVFO部、PS部、PA部及びDATA部内
の同期信号等を第2多重化器61に与える。第2多重化器61は、各部を受け取って配列
し、図9の1セクターのデータを形成して出力する。
この1セクターのデータは、半導体レーザ変調器62に入力される。半導体レーザ変調
器62は、1セクターのデータを変調し、変調出力を光学ヘッド63に加える。この変調
出力によって、光学ヘッド63内の半導体レーザから出射されるレーザ光が制御され、光
ディスク64に1セクターのデータが記録される。
ここで、DSVの絶対値がしきい値よりも大きい場合は、デジタル変調器58から出力
されたデータをそのまま光ディスクに記録しておくと、この光ディスクからの該データの
再生に際し、不都合が起こる可能性がある。そこで、システムコントローラ54は、半導
体レーザ変調器62に対して同一セクターの記録のやり直しを指示する。
同時に、システムコントローラ54は、疑似乱数系列の初期ビットパターンの変更を初
期値データ発生器53に指示すると共に、スクランブルのやり直しを疑似乱数発生器52
に指示する。また、システムコントローラ54は、入力IF51、エラー訂正符号発生器
57、デジタル変調器58、あるいは光ディスク64の回転駆動装置(図示せず)や光学
ヘッド63の移動装置(図示せず)等に処理のやり直しを指示する。
これによって、同一セクターの主データが再びスクランブルされて変調され、デジタル
変調器58から出力されたデータのDSVが再び求められる。そして、このDSVがしき
い値以下となるまで、同一セクターの主データのスクランブル、変調及び記録が繰り返さ
れ、DSVがしきい値以下となったときのデータが光ディスクに記録されると、次のセク
ターの処理へと移る。
なお、同一セクターの主データを前段の回路から繰り返し供給させて、この同一セクタ
ーの主データの処理を繰り返しても良いし、同一セクターの主データを入力IF51に一
旦記憶させておき、この同一セクターの主データを入力IF51から繰り返し供給させて
、処理を繰り返しても良い。
また、同一セクターの主データの記録を繰り返す代わりに、デジタル変調器58から出
力されたデータをバッファに一旦蓄え、DSVがしきい値を越えれば、このバッファ内の
データを半導体レーザ変調器62に与え、DSVがしきい値以下であれば、このバッファ
内のデータを切り捨てる様にしても構わない。
更に、図12及び図16に示す装置においては、半導体レーザを例示しているが、気体
レーザを適用しても構わない。
図17は、この発明の符号再生装置の一実施形態を示している。この符号再生装置では
、図12及び図16に示す符号記録装置によって図11に示す光ディスクに記録された主
データを再生する。
図17において、光ディスク71に光(レーザ光)を照射すると、この光は、光ディス
ク71によって変調されて反射され、強度変化を持つ光信号として光学ヘッド72の受光
素子に入射する。この光学ヘッド72の受光素子は、この強度変化を持つ光信号を光電変
換し、この光信号の強度変化を示す電気信号をヘッドアンプ73に出力する。ヘッドアン
プ73は、この微弱な電気信号を増幅して二値化器74に出力する。二値化器74は、ヘ
ッドアンプ73の出力を“0”及び“1”を示すデジタル信号に変換し、このデジタル信
号を再生信号処理器75に出力する。再生信号処理器75は、このデジタル信号(図9に
示す)からHEADER部、MIRROR部、GAP部、GUARD部、VFO部、PS
部、PA部、BUFFER部、DATA部内の同期信号等を取り除き、これによって得ら
れたデータをデジタル復調器76に出力する。デジタル復調器76は、データを入力する
と、このデータをデジタル復調し、この復調されたデータをエラー訂正器77に出力する
エラー訂正器77は、このデータに含まれるエラー訂正符号に基づいて、このデータの
エラーを訂正し、この訂正されたデータをエラー検出器79に出力する。また、このデー
タのエラーを訂正することができなければ、このデータがエラー検出器79に出力されず
、この旨がエラー訂正器77からシステムコントローラ80へと通知される。これに応答
して、システムコントローラ80は、光ディスク71の回転駆動装置(図示せず)や光学
ヘッド72の移動装置(図示せず)等に処理のやり直しを指示する。これによって、光デ
ィスク71の同一セクターからの読み出しが再度行われ、このセクターのデータがエラー
訂正器77に再び入力され、このデータのエラーの訂正が行われる。
エラー検出器79は、この訂正されたデータ(図8に示す)を入力すると、このデータ
に含まれるIED部及びEDC部に基づいて、このデータのエラーを検出する。これによ
って、確率的には低いものの、エラー訂正器77によるエラー訂正の誤りを検出する。こ
の誤りが検出された場合は、この旨がエラー検出器79からシステムコントローラ80へ
と通知される。これに応答して、システムコントローラ80は、先と同様に処理のやり直
しを指示する。これによって、光ディスク71の同一セクターからの読み出しが再度行わ
れ、このセクターのデータがエラー検出器79に再び入力され、エラー訂正の誤りの検出
が行われる。
エラー検出器79は、データのエラーを検出することができなければ、このデータをデ
ータ分配器81に出力する。データ分配器81は、このデータをDATAID部、IED
部、SCL部、MAINDATA部、EDC部に分離し、SCL部を初期値データ発生器
82に出力すると共に、MAINDATA部の主データを論理演算器83に出力する。
初期値データ発生器82は、図12の初期値データ発生器53と同一データテーブルを
記憶しており、データ分配器81からのSCL部を入力すると、図12の初期値データ発
生器53と同様の手順で、このSCL部のスクランブルデータによって示される疑似乱数
系列の初期ビットパターンを選択し、この疑似乱数系列の初期ビットパターンを疑似乱数
発生器84に出力する。疑似乱数発生器84は、この疑似乱数系列の初期ビットパターン
を入力すると、図12の符号記録装置でMAINDATA部の主データをスクランブルす
るときに疑似乱数発生器52によって発生された乱数と同一のものを発生し、これを論理
演算器83に出力する。
論理演算器83は、データ分配器81からの主データと疑似乱数発生器84からの乱数
を論理演算して、この主データを逆スクランブルし、この逆スクランブルされた主データ
を出力I/F85を通じて外部に再生データとして出力する。
この様に記録時にスクランブルされた主データは、再生時に逆スクランブルされて元に
戻される。
この発明の符号変換装置の第1実施形態を示すブロック図 図1の符号変換装置の動作手順を示すシーケンスチャート 図1の符号変換装置を適用した記録再生装置を示すブロック図 この発明の符号変換装置の第2実施形態を示すブロック図 図4の符号変換装置のスクランブラー切り換え部を示すブロック図 図4の符号変換装置の動作手順を示すシーケンスチャート この発明の符号変換装置の第3実施形態を示すブロック図 この発明の符号記録媒体の一実施形態である光ディスクのデータユニットの構成を示す図 この実施形態の光ディスクのセクターフォーマットを示す図 この実施形態の光ディスクのシンクフレームフォーマットを示す図 この実施形態の光ディスクを模式的に示す図 この発明の符号記録装置の第1実施形態を示すブロック図 図12の符号記録装置における疑似乱数発生器を概略的に示すブロック図 図12の符号記録装置における初期値データ発生器のデータテーブルの一例を示す図 図12の符号記録装置における初期値データ発生器のデータテーブルの他の例を示す図 この発明の符号記録装置の第2実施形態を示すブロック図 この発明の符号再生装置の一実施形態を示すブロック図 従来の符号変換装置を示すブロック図 図18の符号変換装置におけるスクランブラーを示すブロック図 図18の符号変換装置における8/16変換器を示すブロック図 (a)は16ビットの主データを示す図、(b)は(a)をPWMによって変調してなる出力用の主データを示す図 従来の符号変換装置の処理を示すフローチャート 従来の符号変換装置の他の処理を示すフローチャート (a)は従来の符号変換装置における主データの値の変動を示すグラフ、(b)は(a)の変動に応じたDSVの増減を示すグラフ
符号の説明
11 メモリ
12 スクランブラー
13 8/16変換器
14 比較器
15 コントローラ
21 外部通信部
22 エラー訂正コード変調部
23 変調部
24 記録部
25 光ヘッド
26 ドライブ制御部
27 ヘッド制御部
28 光ディスク
29 モータ
31 再生部
32 復調部
33 エラー訂正コード復調部
41 セクターカウンタ
42 スクランブラー切り換え部
48 出力制御部
50 論理演算器
51 入力IF
52 疑似乱数発生器
53 初期値データ発生器
54 システムコントローラ
55 第1付加信号発生器
56 第1多重化器
57 エラー訂正符号発生器
58 デジタル変調器
59 第2付加信号発生器
61 第2多重化器
62 半導体レーザ変調器
63 光学ヘッド
64 光ディスク
70 DSV演算器
71 光ディスク
72 光学ヘッド
73 ヘッドアンプ
74 2値化器
75 再生信号処理器
76 デジタル復調器
77 エラー訂正器
79 エラー検出器
80 システムコントローラ
81 データ分配器
82 初期値データ発生器
83 論理演算器
84 疑似乱数発生器
85 出力I/F

Claims (13)

  1. セクター単位で主データを記録または再生するための符号記録媒体であって、
    スクランブルデータとスクランブルされた主データとが変調されたデータとしてセクター毎に記録されており、
    前記スクランブルデータは、前記主データをスクランブルするための予め定められた複数の擬似乱数系列の初期値のいずれかによって表されており、
    前記複数の擬似乱数系列のそれぞれは、前記擬似乱数系列の初期値から始まる複数の乱数を含み、
    前記変調されたデータは、前記変調されたデータに含まれる0ビットの個数と1ビットの個数がほぼ同数になる様に変調されていて、
    前記主データは、前記スクランブルデータを表す初期値を有する擬似乱数系列と前記主データとに対して論理演算を順次実行することによってスクランブルされている、符号記録媒体。
  2. 前記変調されたデータは、
    変調テーブルと前記変調テーブルに入力される前記スクランブルされた主データとの組み合わせで生成され、
    前記変調テーブルに入力される前記スクランブルされた主データの10%以下で前記変調されたデータのDSV値の絶対値が増大する様に変調されている、請求項1に記載の符号記録媒体。
  3. 前記複数の擬似乱数系列のそれぞれは、最大長周期系列である、請求項1に記載の符号記録媒体。
  4. 前記スクランブルデータは、乱数に基づいて設定される、請求項1に記載の符号記録媒体。
  5. セクター単位で主データをスクランブルし、記録媒体に記録する符号記録装置であって、
    前記主データをスクランブルするための予め定められた複数の擬似乱数系列の初期値のいずれかを表すスクランブルデータを生成するスクランブルデータ生成手段と、
    前記スクランブルデータに応じて前記複数の擬似乱数系列のうちのいずれかを生成する擬似乱数系列生成手段と、
    前記擬似乱数系列生成手段によって生成された擬似乱数系列と前記主データとに対して論理演算を順次実行することによって、前記主データをスクランブルするスクランブル手段と、
    前記スクランブルデータと前記スクランブル手段によってスクランブルされた主データとを0ビットの個数と1ビットの個数がほぼ同数になる様に変調を行う変調手段と、
    前記変調手段によって変調された主データを前記スクランブルデータとともに前記記録媒体に記録する記録手段と、
    を備えた、符号記録装置。
  6. 前記変調手段によって変調されたスクランブルデータと主データは、
    変調テーブルと前記変調テーブルに入力される前記スクランブルされた主データとの組み合わせで生成され、
    前記変調テーブルに入力される前記スクランブルデータと前記スクランブルされた主データの10%以下で前記変調されたデータのDSV値の絶対値が増大する様に変調されている、請求項5に記載の符号記録装置。
  7. 前記変調手段によって変調された主データに含まれる0ビットの個数と1ビットの個数との差を表す演算値を求める演算手段と、
    前記演算値を判定する判定手段と、
    をさらに備えた、請求項5に記載の符号記録装置。
  8. 前記擬似乱数系列生成手段は、前記スクランブルデータだけでなく、前記記録媒体の各セクターを識別するためのセクター識別データに応じて、前記擬似乱数系列を生成する、請求項5に記載の符号記録装置。
  9. 前記スクランブルデータ生成手段は、前記複数の擬似乱数系列の初期値をそれぞれ表す複数のスクランブルデータを所定の順序で生成する、請求項5に記載の符号記録装置。
  10. 前記スクランブルデータ生成手段は、乱数に基づいて前記複数の擬似乱数系列のうちのいずれかを選択し、前記選択された擬似乱数系列の初期値を表すスクランブルデータを生成する、請求項5に記載の符号記録装置。
  11. 記録媒体から主データを再生する符号再生装置であって、
    前記記録媒体には、スクランブルデータとスクランブルされた主データとが0ビットの個数と1ビットの個数がほぼ同数になる様に変調されてセクター毎に記録されており、前記スクランブルデータは、前記主データをスクランブルするための予め定められた複数の擬似乱数系列の初期値のいずれかによって表されており、前記複数の擬似乱数系列のそれぞれは、前記擬似乱数系列の初期値から始まる複数の乱数を含み、前記主データは、前記スクランブルデータを表す初期値を有する擬似乱数系列と前記主データとに対して論理演算を順次実行することによってスクランブルされており、
    前記符号再生装置は、
    前記記録媒体から前記スクランブルデータと前記スクランブルされた主データとを読み出して復調する読み出し手段と、
    前記読み出し手段によって読み出されたスクランブルデータに応じて、前記読み出し手段によって読み出された前記スクランブルされた主データを逆スクランブルするための擬似乱数系列を生成する擬似乱数系列生成手段と、
    前記擬似乱数系列生成手段によって生成された擬似乱数系列と前記スクランブルされた主データとに対して論理演算を順次実行することによって、スクランブルされる以前の主データを復元する逆スクランブル手段と、
    を備えた、符号再生装置。
  12. 前記変調されたデータは、
    変調テーブルと前記変調テーブルに入力される前記スクランブルされた主データおよび前記スクランブルデータとの組み合わせで生成され、
    前記変調テーブルに入力される前記スクランブルされた主データおよび前記スクランブルデータの10%以下で前記変調されたデータのDSV値の絶対値が増大する様に変調されている、請求項11に記載の符号再生装置。
  13. セクター単位で主データを記録または再生するための符号記録媒体であって、
    スクランブルデータとスクランブルされた主データとが変調されたデータとしてセクター毎に記録されており、
    前記スクランブルデータは、前記主データをスクランブルするための予め定められた複数の擬似乱数系列の初期値のいずれかによって表されており、
    前記複数の擬似乱数系列のそれぞれは、前記擬似乱数系列の初期値から始まる複数の乱数を含み、
    前記主データは、前記スクランブルデータを表す初期値を有する擬似乱数系列と前記主データとに対して論理演算を順次実行することによってスクランブルされ、
    前記スクランブルデータは、前記主データのセクターがスクランブルされるか否かを示し、
    前記スクランブルデータは、同一セクター上で何回主データを書き換えたかに応じて設定される、符号記録媒体。
JP2006231199A 1996-07-31 2006-08-28 符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置 Withdrawn JP2007018699A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006231199A JP2007018699A (ja) 1996-07-31 2006-08-28 符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20161596 1996-07-31
JP24030496 1996-09-11
JP2006231199A JP2007018699A (ja) 1996-07-31 2006-08-28 符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004210831A Division JP3859662B2 (ja) 1996-07-31 2004-07-16 符号変換方法及び符号変換装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007018699A true JP2007018699A (ja) 2007-01-25

Family

ID=37755708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006231199A Withdrawn JP2007018699A (ja) 1996-07-31 2006-08-28 符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007018699A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010517203A (ja) * 2007-01-26 2010-05-20 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド ホログラフィック記録媒体に/からデータを記録/再生する方法及びその装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010517203A (ja) * 2007-01-26 2010-05-20 サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド ホログラフィック記録媒体に/からデータを記録/再生する方法及びその装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100288468B1 (ko) 부호 변환방법, 부호 변환장치 부호 기록장치 및 부호 재생장치
US20060248427A1 (en) Optical disk device and data randomizing method for optical disk drive
US7974168B2 (en) Data storage medium reproducing device and method for reproducing data storage medium
US6737996B2 (en) Information recording and reproducing method
US7092341B2 (en) Data recording method and data recording medium
JP2007018699A (ja) 符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置
JP3859662B2 (ja) 符号変換方法及び符号変換装置
JPH10144007A (ja) 符号変換方式、符号変換装置、符号記録媒体、符号記録装置及び符号再生装置
USRE39771E1 (en) Code conversion method and apparatus, code recording medium, code recording apparatus and code reproducing apparatus
US7216286B2 (en) Data reproducing method and data reproducing apparatus
US6771581B2 (en) Digital modulation method, digital demodulation method, and prerecorded recording medium
KR20050030580A (ko) 정보처리장치
US7738339B2 (en) Data recording devices and methods thereof
US20070104053A1 (en) Method for controlling an optical disc drive to resume interrupted recording on an optical disc, circuit thereof, and optical disc drive capable of resuming interrupted recording on an optical disc
JP2005100555A (ja) 情報処理装置
KR100609166B1 (ko) 디브이디 기기의 인코딩 장치 및 방법
KR100218018B1 (ko) 광디스크 재생장치
JP2005267727A (ja) 記録方法及び記録装置
JP2004171681A (ja) 情報記録方法と情報再生方法と情報記録装置と情報再生装置と記録媒体
WO2010134328A1 (ja) 光ディスク再生装置、光ディスク再生方法、再生処理装置及び再生処理方法
JP2002222524A (ja) 光ディスク装置および光ディスク装置用データランダム化方法
JP2000216681A (ja) デ―タ復調方式、デ―タ復調方法及びデ―タ復調回路
JP2005174409A (ja) 復号方法および復号装置
JP2002133790A (ja) ディジタル変調装置及びディジタル変調方法
JP2005216398A (ja) データ変調方法及びデータ変調装置並びに光ディスク記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070920

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20071016