JPH10143827A - 磁気抵抗効果型ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型ヘッド

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JPH10143827A
JPH10143827A JP8300263A JP30026396A JPH10143827A JP H10143827 A JPH10143827 A JP H10143827A JP 8300263 A JP8300263 A JP 8300263A JP 30026396 A JP30026396 A JP 30026396A JP H10143827 A JPH10143827 A JP H10143827A
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JP
Japan
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magnetoresistive
film
ratio
electrode
head
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JP8300263A
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Chiharu Mitsumata
千春 三俣
Osamu Shimoe
治 下江
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気抵抗効果型ヘッドにおいて磁気抵抗効果伝
達曲線のヒステリシスを小さくして、再生信号の誤り率
を下げる。 【解決手段】本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、磁気抵
抗効果を有する磁気抵抗効果膜とこの磁気抵抗効果膜に
横バイアスを印加するための軟磁性材料からなるSAL
膜とが非磁性スぺーサ膜を介して積層された磁気抵抗効
果素子と、前記磁気抵抗効果膜に信号検出用のセンス電
流を流すための電極とを有する磁気抵抗効果型ヘッドに
おいて、磁気抵抗効果素子は磁気信号を再生するための
再生トラック幅部分と電極と重なっている部分があり、
これら再生トラック幅部分と電極と重なっている部分を
合わせた素子全体の長さが5μm以下であり、素子幅と
素子長の比(アスペクト比)が0.3以下としたもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体から情
報信号を読みとるための磁気ヘッド、更に詳しくは磁気
抵抗効果型ヘッドの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果型ヘッドは、高記録密度で
磁気記録媒体に記録されている情報信号を読みとること
のできる磁気ヘッドとして従来から知られている。この
ヘッドの検出部には磁気抵抗効果を示す材料が使われ、
磁気抵抗効果素子の電気抵抗が磁場の強さ及び方向の関
数として変化することを利用して、磁気記録媒体からの
情報信号を検出するものである。
【0003】磁気抵抗効果素子が最適に作動するために
は、記録磁場に対する応答が線形になるように、すなわ
ち磁気抵抗効果素子に対する横方向磁場の強さと抵抗変
化(電圧変化)又は磁化方向(磁化の大きさ)の関係を
示す磁気抵抗効果伝達曲線の直線性が得られるように、
磁気抵抗効果素子をバイアスする。このために、方向の
異なる2つのバイアス磁場が与えられなければならな
い。第1に横方向のバイアス磁場が印加される。このバ
イアス磁場は磁気記録媒体の面に垂直であるとともに磁
気抵抗効果素子の面に平行である。第2のバイアス磁場
は磁気記録媒体面に平行に延びる縦方向バイアス磁場で
ある。この縦方向バイアス磁場は、磁気抵抗効果素子に
おける多磁区構造によって生ずるバルクハウゼンノイズ
を抑制するために用いられる。
【0004】前記横方向バイアス磁場は、磁気抵抗効果
素子の磁気抵抗効果膜にセンス電流を流したときに、こ
のセンス電流によって生じる磁場によって、磁気抵抗効
果膜に平行に配置されている軟磁性膜(SAL)中に横
方向の磁化が生じる。SAL膜中に生じた横方向の磁化
と静磁結合するような磁化が磁気抵抗効果膜中に生じて
横方向の磁場を印加した状態となる。一方、磁気抵抗効
果素子に縦方向のバイアス磁場を印加してバルクハウゼ
ンノイズを抑制するとともに、磁気抵抗効果膜の磁化が
磁気抵抗効果膜内で磁気抵抗効果膜の磁化容易方向(縦
方向すなわち長さ方向)から約45度の方向を向くよう
にする。この縦方向のバイアス磁場を印加するために、
磁気抵抗効果素子端部の電極と重なり合う部分に磁気抵
抗効果膜に直接にNiMnなどの反強磁性膜を重ねて付
けてこの反強磁性膜による交換結合によって、磁気抵抗
効果膜の磁化を反強磁性膜の磁化と同じ縦方向に向かせ
ることが行われ、また磁気抵抗効果膜の端部にCoCr
Ptなどの永久磁石膜を設けて、永久磁石膜によって縦
方向にバイアスをかけることも行われている。このよう
にして横バイアスと縦バイアスを印加することによっ
て、磁気抵抗効果膜の磁化は磁気記録媒体からの磁場が
加わらない状態では磁化容易方向から約45度の方向を
向いて、磁気抵抗効果伝達曲線は直線性が得られるよう
になっている。
【0005】このように、磁気抵抗効果伝達曲線の直線
性が得られるように磁気抵抗効果膜に45度のバイアス
を印加していても、磁気抵抗効果伝達曲線にヒステリシ
スが生じることがあり、このために再生信号の誤り率が
大きくなってしまうことがある。
【0006】磁気抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効果素子
で磁気記録媒体からの情報信号を再生する場合の、再生
信号の誤り率(error rate)はSN比(dB)が負の方向
に小さい場合大きく、SN比が負の方向に大きくなると
小さくなる。再生信号の誤り率を縦軸にとり、SN比
(dB)を横軸にして示したグラフを図15に示す。S
N比(dB)はノイズの大きさ(N)と信号の大きさ
(S)によって次式で示される。
【0007】SN比(dB)=−20log10S/N 図15でS/N=1のときSN比は0で誤り率は1(1
00%誤り)で、信号がノイズに比して大きくなってく
ると誤り率は小さくなってきて、あるSN比で誤り率が
10-6となる。このグラフaに対して、信号ピークの非
対称性(|V+|−|V- |)/(|V+ |+|V
- |)が大きくなった場合のグラフをbとして同図に示
す。ピークの非対称性が大きくなると、同じSN比の場
合は誤り率が大きくなる。誤り率を同じに維持するため
には、信号強度を大きくしてSN比を負の方向に大きく
しなければならないことがわかる。
【0008】次に、再生信号の誤り率と出力ばらつき
(dB)の関係を図16に示す。出力電圧の標準偏差を
Vσ、出力電圧の平均値をVav.としたとき、出力ば
らつき(dB)は次式で表される。
【0009】出力ばらつき(dB)=−20log10
av./Vσ 出力ばらつきはVσ/Vav.(%)で示されることが
あるが、dBで示したものと、%で示したものとは関係
が逆になっており、図16においても出力ばらつき(d
B)が負の方向に大きくなると再生信号の誤り率は小さ
くなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、磁気
抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効果素子の再生信号の誤り
率を小さくするには、SN比(dB)が負の方向に大、
出力ばらつき(dB)が負の方向に大、ピーク非対称性
が小である必要がある。ピーク非対称性は出力ばらつき
と表裏の関係を持ったものである。SN比および出力ば
らつきには磁気抵抗効果素子のヒステリシスが大きく影
響するので、ヒステリシスを小さくする必要がある。ま
た、磁気抵抗効果素子のヒステリシスには後で述べるよ
うに磁気抵抗効果素子の素子幅と素子長の比(アスペク
ト比)が影響することがわかった。
【0011】そこで、本発明は、磁気抵抗効果素子のヒ
ステリシスを小さくすることが出来て、再生出力の誤り
率の小さな磁気抵抗効果型ヘッドを提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気抵抗効果型
ヘッドは、磁気抵抗効果を有する磁気抵抗効果膜とこの
磁気抵抗効果膜に横バイアスを印加するための軟磁性材
料からなるSAL膜とが非磁性スぺーサ膜を介して積層
された磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果膜に信号
検出用のセンス電流を流すための電極とを有する磁気抵
抗効果型ヘッドにおいて、磁気抵抗効果素子は磁気信号
を再生するための再生トラック幅部分と電極と重なって
いる部分があり、これら再生トラック幅部分と電極と重
なっている部分を合わせた素子全体の長さが5μm以下
であり、磁気抵抗効果素子幅と素子長の比(アスペクト
比)が0.3以下であることを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは、
好ましくは素子幅が0.5〜1.5μmでアスぺクト比
が0.1〜0.3である。また、本発明の磁気抵抗効果
型ヘッドは、好ましくは磁気抵抗効果素子の前記電極と
重なっている部分に磁気抵抗効果膜の磁区制御を行う縦
バイアスの発生手段を有し、この縦バイアスの発生手段
としては反強磁性膜による交換結合あるいは永久磁石膜
による静磁結合を用いることができる。
【0014】本発明の磁気抵抗効果型ヘッドで、磁気抵
抗効果素子の素子長は5μm以下としている。これは後
で詳述するように、磁気抵抗効果素子の素子長は全体で
5μm以下とすることによってトラック幅が大きい場合
でも偏差(磁気抵抗効果伝達曲線の近似直線からのず
れ)を0.035以下とすることが出来て、磁気抵抗効
果伝達曲線の直線性を良くすることが出来る。磁気抵抗
効果素子の素子幅と素子長の比(アスペクト比)を0.
3以下とすることで、磁気抵抗効果伝達曲線のヒステリ
シスを2.5%以下にすることが出来る。素子幅をあま
り狭くすると磁気抵抗効果素子の電気抵抗が大きくなり
ジュール熱で磁気抵抗効果素子が切断する虞があるの
で、素子幅は0.5μm以上必要である。また同じ理由
からアスペクト比は0.1以上が望ましい。一方、磁気
抵抗効果素子の電極間には通常0.5V程度の電圧が印
加されるので、素子幅が広すぎると電流密度(通常は
2.5×107 A/cm2 程度)が低下するので、広く
とも1.5μm以下が望ましい。トラック幅はあまりに
小さくなると磁気抵抗変化が小さくなって検出が困難な
ので0.5μm以上が望ましい。
【0015】本発明のように磁気抵抗効果型ヘッドで磁
気抵抗効果素子の素子長とアスペクト比を規定すること
によって、磁気抵抗効果伝達曲線のヒステリシスが小さ
く、再生出力ばらつき(dB)およびSN比(dB)の
負の方向に大きなものが得られたので、再生信号の誤り
率が小さくなった。
【0016】
【発明の実施の形態】磁気抵抗効果型ヘッド(MRヘッ
ド)の主要部を斜視図で図2に示す。MRヘッド1は、
図示していない非磁性基板上にCoTaZrなどででき
た下部シールド膜2の上に下部再生ギャップ層(図示せ
ず)を介して、磁気抵抗効果素子部(MR素子)3とし
てSAL膜(soft adjacent layer)31、非磁性膜3
2、FeNiなどからできた磁気抵抗効果膜(MR膜)
33が形成されている。このMR素子3の両端には縦バ
イアス膜である永久磁石膜4及びその上に電極5が形成
されている。これらの上には、上部再生ギャップ層(図
示せず)を介してミッドシールド膜6が形成され、その
上には励磁コイル7と上部磁極8からなる誘導型記録ヘ
ッド9が設けられている。MR膜両端部の永久磁石膜4
をMR素子3に重ならないように形成してもよい。
【0017】電極5の下の永久磁石膜4に代えて、Ni
Mnなどからなる反強磁性膜をMR膜33に直接に接す
るように形成して、反強磁性膜をMR膜と交換結合させ
てMR膜に縦バイアスを印加してもよい。
【0018】MRヘッドのMR素子3を電極5上から見
た場合の平面図を図3に示す。MR素子3はその端部で
電極5と重なっており、この電極と重なっている部分3
5とトラック幅部分36とでMR素子長となっている。
素子幅は素子長と直角な方向である。
【0019】MR素子はその両端上で電極に覆われてい
るので、この電極に重なっているMR素子の部分に多く
の磁区があってもその出力やバルクハウゼンノイズなど
のノイズに影響が無いといわれている。(特開昭60ー
185220号)しかし、トラック幅と素子幅を一定に
して、素子長を変えると図4に示すように、偏差(磁気
抵抗効果伝達曲線の近似直線からのずれ)が変わってく
る。この図からわかるように、素子長が長くなると偏差
が大きくなり、すなわち磁気抵抗効果伝達曲線の直線性
が悪くなり、素子長が短くなると偏差が小さくなり、磁
気抵抗効果伝達曲線の直線性が良くなる。直線性が良い
ほど再生信号の誤り率を低減することが出来る。図4か
らわかるように、素子長を5μm以下にすると、偏差
0.035以下とすることが出来る。
【0020】しかし、再生出力ピークの非対称性(|V
+ |−|V- |)/(|V+ |+|V- |)とMR素子
長の関係をみると図5に示すように、素子長が短くなる
に従い、ピークの非対称性が大きくなる。MRヘッドに
よる再生信号は、磁気抵抗効果伝達曲線の状態によっ
て、あるいは再生方式(例えばPRNL方式)によっ
て、正の信号と負の信号の大きさが異なるという性質を
持っている。ピーク非対称性は、正負の信号強度の割合
を示す指標である。ピーク非対称性は、再生信号の誤り
率と関係するのでピーク非対称性の値は0に近いほうが
望ましい。前に定性的に説明をしたように、SN比が同
じでピークの非対称性が大きくなると、再生信号の誤り
率が上昇する。そこで、ピークの非対称性が大きくなっ
ても同じ誤り率を得るためには、SN比を負の方向に大
きくする必要がある。図6に磁気抵抗効果型ヘッドの再
生信号のピーク非対称性に対して、信号再生装置の誤り
率を一定にするのに必要なSN比の改善量を、ピーク非
対称性0の場合を基準にして示している。ピーク非対称
性の絶対値が大きくなるに従って要求されるSN比の改
善量が増加し、20%のピーク非対称性に対しては約−
5dBのSN比の改善が必要となる。
【0021】以上説明したように、再生出力の誤り率を
低減するために、素子長を5μm以下とすると、ピーク
非対称性が大きくなるので、それを補償するだけのSN
比を改善する必要がある。
【0022】MRヘッドのMR素子の抵抗変化と印加磁
場の関係を示したものが図7である。この磁気抵抗効果
伝達曲線にはヒステリシスが現れている。ヒステリシス
の存在はMR素子内の磁化状態が二つの状態を取りうる
ことを示している。ヘッドに信号磁場が印加されると素
子は抵抗変化を示すが、再生される信号は磁化状態の揺
動によって同じ磁場に対して二つの値を取ることが可能
である。この二値間を飛び移りながら再生が行われると
バルクハウゼンノイズとなる。
【0023】磁気抵抗効果伝達曲線のヒステリシスと再
生出力ばらつきの相関を図8に示す。再生出力のばらつ
きはMRヘッドの再生ノイズとして、ヘッドの信号雑音
比(SN比)を劣化させる。ここでは100回のトラッ
ク平均出力を測定し、平均出力のばらつきをSN比換算
して表したものを基準指標とする。
【0024】再生信号の誤り率の点から再生出力のばら
つきは−20dB以下であることが望ましい。この値に
対応するヒステリシスは3.5%なので、ヒステリシス
は3.5%以下になるようにする。しかし、前に述べた
20%のピーク非対称性を補償するだけのSN比の改善
(−5dB)のためにはヒステリシスを更に1%小さく
する必要があるので、ヒステリシスは2.5%以下にな
るようにする。
【0025】MR素子の素子幅/素子長の比すなわちア
スペクト比(AR)と磁気抵抗効果伝達曲線のヒステリ
シスの関係を図1に示す。ヒステリシスはアスペクト比
(AR)が増加するに従って、増加する傾向を示してお
り、ヒステリシスを2.5%以下にするためにはアスペ
クト比(AR)を0.3以下にする必要がある。
【0026】
【実施例】
実施例1 CoTaZr下部シールド膜上に下部再生ギャップ層を
介して、MR素子部として15nm厚のSAL膜、3n
m厚のTa非磁性膜、20nm厚のMR膜を形成し、電
極の下部にはCoCrPtによる永久磁石膜を形成し
た。CoCrPtの永久磁石膜によってMR素子部には
縦方向に10Oeのバイアス磁場を印加した。
【0027】MR素子部の長さ5μm、MR素子幅1μ
m、トラック幅2μmとしたMR素子A(アスペクト比
(AR)=MR素子幅1μm/長さ5μm=0.2)
と、MR素子部の長さ5μm、MR素子幅2μm、トラ
ック幅2μmとしたMR素子B(アスペクト比(AR)
=MR素子幅2μm/長さ5μm=0.4)に、2.5
×107 A/cm2 のセンス電流を流して、SAL膜に
横方向磁場を印加して永久磁石膜による縦バイアスと
で、MR膜にはMR膜の長さ方向から約45度の方向に
磁化が向くようにした。MR素子AおよびBに素子面内
で回転する外部磁場を印加した場合の磁気抵抗効果伝達
特性を各々図9と図10に示す。グラフの原点から測定
点までの距離は、MR素子の抵抗変化量を示す。また、
各々の測定点の原点に対する方向は、印加した外部磁場
の方向を示している。アスペクト比が0.2のMR素子
Aではバルクハウゼンノイズの発生が抑制されておりS
N比が改善されている。アスペクト比が0.4のMR素
子Bではhで示した部分にバルクハウゼンノイズが発生
しており、SN比の劣化が問題になる。
【0028】実施例2 実施例1と同様にMRヘッドを作成した。ただし、MR
素子幅を1.2μmと1.7μmとして、これらを各々
MR素子C(アスペクト比(AR)=0.24)、MR
素子D(アスペクト比(AR)=0.34)とした。こ
れらの素子に、素子幅方向に記録媒体からの信号磁場に
対応した外部磁場(a.u.:任意単位)を印加して磁
気抵抗効果伝達特性(a.u.:任意単位)を測定した
結果を各々図11、図12に示す。MR素子Cの磁気抵
抗効果伝達曲線のヒステリシスはほぼ0となっている。
このことは、素子の信号磁場に対する応答が常に一定で
あり、再生出力変動や雑音の少ない磁気抵抗効果型ヘッ
ドとなることを示している。一方、MR素子Dの図12
に示す磁気抵抗効果伝達曲線では、印加磁場が0の近傍
で大きなヒステリシスが現れている。MR素子の抵抗変
化量に対するヒステリシスの大きさは約12%に達して
いる。
【0029】実施例3 実施例1と同様にMRヘッドを作成した。そのMR素子
部の長さは5μm、トラック幅は2μmで一定として、
MR素子幅を0.75μm〜1.75μmまで変化させ
て、アスペクト比(AR)が0.25〜0.30のMR
ヘッド99個とアスペクト比(AR)が0.30〜0.
35のMRヘッド130個を作成した。これらのMRヘ
ッドを用いて再生出力のばらつきを測定した結果を図1
3と図14に示す。アスペクト比が0.25〜0.30
のMRヘッドについて測定した再生出力のばらつきは図
13に示すように平均値で1.35%であり、アスペク
ト比が0.30〜0.35のMRヘッドについては図1
4に示すように平均値で1.78%で、アスペクト比の
小さなグループは出力ばらつきが減少していることがわ
かる。この結果からもアスペクト比の制御が雑音の低減
に効果を上げていることがわかる。
【0030】
【発明の効果】本発明のように磁気抵抗効果型ヘッドで
磁気抵抗効果素子の素子長とアスペクト比を規定するこ
とによって、磁気抵抗効果伝達曲線のヒステリシスが小
さく、再生出力ばらつき(dB)およびSN比(dB)
の大きなものが得られたので、再生信号の誤り率が小さ
くなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気抵抗効果伝達曲線のヒステリシス(%)と
アスペクト比の関係を示すグラフである。
【図2】磁気抵抗効果型ヘッドの一部断面で示す主要部
の斜視図である。
【図3】磁気抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効果素子の平
面図である。
【図4】偏差と磁気抵抗効果素子の素子長の関係を示す
グラフである。
【図5】ピーク非対称性(%)と磁気抵抗効果素子の素
子長の関係を示すグラフである。
【図6】必要SN比(dB)とピーク非対称性(%)の
関係を示すグラフである。
【図7】磁気抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効果素子の抵
抗変化と印加磁場の大きさの関係を示す磁気抵抗効果伝
達曲線のグラフである。
【図8】磁気抵抗効果伝達曲線のヒステリシス(%)と
再生出力ばらつき(SN比換算)(dB)の関係を示す
グラフである。
【図9】アスペクト比0.2の磁気抵抗効果素子に素子
面内で回転する外部磁場を印加した場合の磁気抵抗効果
伝達特性のグラフである。
【図10】アスペクト比0.4の磁気抵抗効果素子に素
子面内で回転する外部磁場を印加した場合の磁気抵抗効
果伝達特性のグラフである。
【図11】アスペクト比0.24の磁気抵抗効果素子の
抵抗変化と印加磁場の大きさの関係を示す磁気抵抗効果
伝達曲線のグラフである。
【図12】アスペクト比0.34の磁気抵抗効果素子の
抵抗変化と印加磁場の大きさの関係を示す磁気抵抗効果
伝達曲線のグラフである。
【図13】アスペクト比0.25〜0.30の磁気抵抗
効果素子の再生出力ばらつきの度数分布を示すグラフで
ある。
【図14】アスペクト比0.30〜0.35の磁気抵抗
効果素子の再生出力ばらつきの度数分布を示すグラフで
ある。
【図15】再生信号の誤り率とSN比(dB)の関係を
示す説明図である。
【図16】再生信号の誤り率と出力ばらつき(dB)の
関係を示す説明図である。
【符号の説明】
3 磁気抵抗効果素子 31 SAL膜 32 非磁性膜 33 磁気抵抗効果膜 35 電極と重なっている部分 36 トラック幅部分 5 電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気抵抗効果を有する磁気抵抗効果膜とこ
    の磁気抵抗効果膜に横バイアスを印加するための軟磁性
    材料からなるSAL膜とが非磁性スぺーサ膜を介して積
    層された磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果膜に信
    号検出用のセンス電流を流すための電極とを有する磁気
    抵抗効果型ヘッドにおいて、磁気抵抗効果素子は磁気信
    号を再生するための再生トラック幅部分と電極と重なっ
    ている部分があり、これら再生トラック幅部分と電極と
    重なっている部分を合わせた磁気抵抗効果素子全体の長
    さが5μm以下であり、磁気抵抗効果素子幅と素子長の
    比(アスペクト比)が0.3以下であることを特徴とす
    る磁気抵抗効果型ヘッド。
  2. 【請求項2】磁気抵抗効果素子幅が0.5〜1.5μm
    でアスぺクト比が0.1〜0.3であることを特徴とす
    る請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  3. 【請求項3】磁気抵抗効果素子の前記電極と重なってい
    る部分に磁気抵抗効果膜の磁区制御を行う縦バイアスの
    発生手段を有することを特徴とする請求項1または2記
    載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  4. 【請求項4】前記縦バイアスの発生手段が反強磁性膜に
    よる交換結合を用いることを特徴とする請求項3記載の
    磁気抵抗効果型ヘッド。
  5. 【請求項5】前記縦バイアスの発生手段が永久磁石膜に
    よる静磁結合を用いることを特徴とする請求項3記載の
    磁気抵抗効果型ヘッド。
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