JPH10141895A - 花 火 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数本の棒状花火を組み付けた複合構造の花
火に於て、使用する花火の本数を７本以上に増大するこ
とができ、しかも取扱に便利で、種々の楽しみ方を実現
できる花火を提供する。 【解決手段】 細幅帯状のシート状基体１の各一端部に
設けた穴２に連結部材３を挿通することにより各基体を
互いに回動するように連結すると共に、各基体の他端部
に夫々棒状の花火４を個別に固定し、各基体の中間部に
は各基体が上記連結部材を中心として拡開したときに各
基体間の離間距離を規制する為の紐５が止着され、更
に、上記各棒状の花火の先端は粘着テープの如き可燃性
の接着手段６により束ねられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は花火の改良に関し、
特に複数の花火を円弧状に広げた状態で発火させること
によりスケールが大きく変化に富んだ遊び方を実現で
き、しかも導火線を設けることに伴う製作工程の複雑
化、高コスト化を解消することができる花火に関する。

【０００２】

【従来の技術】市販される花火に対する需要者のニーズ
としては、色の多様性、火花の大きさ、火花の形状やそ
の変化の美しさ、意外性等々種々の機能が求められてい
るが、単なる一本の花火から得られる機能は需要者のニ
ーズを満たすには十分でない。このため、最近では複数
の花火を組み合わせ、且つ導火線により連結して一回の
着火により複数の花火が発火するように構成した複合構
造の花火が出回っている。このように複数の花火を組み
合わせたタイプのものにあっては、美しさ、意外性等の
機能を追求するあまり、構造が複雑化している。とく
に、一回の着火作業により全ての花火を発火させる必要
から、必ず導火線の使用が必要となる。例えば、ナイア
ガラと称されるタイプの花火は、所定の間隔を隔てて平
行に配置した複数本の太い棒状の花火の基端部を厚紙等
を用いて作成した把持部材により支持すると共に、各花
火の先端部の着火用火薬部分を一本の導火線により連結
し、各着火用花火部分と導火線との接続部は、蝋等によ
り固定している。しかし、導火線を使用することは、導
火線の接続作業に伴う工数の増大をもたらす為、コスト
的に不利であり、この点の改善が強く求められている。
また、コンビニ等の販売店に陳列販売する場合の状態を
考えると、ナイアガラタイプの如き複合花火は大径の棒
状花火を用いる為、本数が増える程、その平面積が増え
て陳列スペースを大きく取るので、組み込み可能な花火
の本数に限界がある。従って、上記タイプにあってはせ
いぜい５、６本の花火を組み込むのが限界であり、子供
や若者が楽しむ玩具としては限界があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑みて
なされたものであり、複数本の棒状花火を組み付けた複
合構造の花火に於て、使用する花火の本数を７本以上に
増大することができ、しかも取扱に便利で、種々の楽し
み方を実現できる花火を提供することを目的としてい
る。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】上記目的を達成するため、
本発明は、細幅帯状のシート状基体の各一端部に設けた
穴に連結部材を挿通することにより各基体を互いに回動
するように連結すると共に、各基体の他端部に夫々棒状
の花火を個別に固定し、各基体の中間部には各基体が上
記連結部材を中心として拡開したときに各基体間の離間
距離を規制する為の紐が止着され、更に、上記各棒状の
花火の先端は粘着テープの如き可燃性の接着手段により
束ねられていることを特徴とする。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した形態
例により詳細に説明する。図１(a) 及び(b) は本発明の
一形態例の花火の側面図及び正面図であり、図２は本発
明の花火の斜視図、図３及び図４はいずれも要部拡大
図、図５(a) 及び(b) は使用状態説明図である。この花
火は、０．５ｍｍ程度の肉厚を有する複数の厚紙から成
る細幅帯状のシート状基体１と、各基体１の各一端部に
設けた穴２に挿通される針金、紐等の連結部材３と、各
基体１の他端部に固定された棒状の花火４と、各基体１
の中間部に夫々止着され各基体間の離間距離を規制する
ための一本の紐５と、各棒状の花火４の先端を束ねる粘
着テープの如き可燃性の接着手段６とを有する。連結部
材３は、各基体の一端を束ねて扇状に展開するように支
持しており、連結部材としては、人間の指の力で容易に
変形する針金、ビス、紐等の低コストで取扱に便利な材
料を用いる。

【０００６】各棒状花火４の先端部は可燃性の接着手段
６にてできるだけコンパクトにまとめて束ねることによ
り、ライター、ローソク、マッチ等々の着火手段からの
火を全ての棒状花火の先端部に一括して着火させ得るよ
うに構成する。また、接着手段６を各棒状花火の先端部
に接近した位置に設けることにより、各棒状花火４の先
端に着火した時にこの接着手段６が燃え尽きて縛束力を
失い、各棒状花火４がバラバラに展開するように配慮さ
れている。紐５は、一方の最外部に位置する基体１Ａの
外側面にその適所５ａを接着剤、テープ、ホチキス等の
適当な止着手段により止着固定され、紐の一端５ｂは適
当な長さ分垂れ下げておく。この紐の他の部分は、所定
の余裕５ｃを以て他の各基体１Ｂの適所に止着固定され
る。この紐５に設けられた余裕５ｃは、各基体が連結部
材３を中心として扇状に展開した時に各基体間の距離が
必要以上に離間しないように限界を定めるストッパとし
て機能する。棒状花火４は、図４に示すように紙管、ビ
ニール等の樹脂シートを中空円筒状に構成したその内部
に火薬を充填したものであり、その端部は火薬を詰めな
い平坦部４となっており、この平坦部４を基体の他端部
に接着剤、粘着テープ、ホチキス等の適当な止着手段に
より固定することにより固定される。各棒状花火は、仮
に７本以上、例えば１０本束ねたとしても先端形状を略
円形に束ねることができるので、着火に際しては一本の
ライター、ローソク等により容易に発火させることがで
きる。

【０００７】図５(a) 及び(b) はこの花火を用いた着火
手順及び遊び方を示す図であり、複数人で遊ぶ場合に
は、例えば一人が左手の指で連結部材３を持つと共に紐
の一端５ｂを右手で持つことにより、花火全体を水平姿
勢に保持する（図５(a) ）。この状態で、他の者がライ
ター等の着火手段１０等により棒状花火の先端に着火す
ると、発火の進行に連れて接着手段６が燃焼して接着力
を失うので、各基体は図(a) に示す水平姿勢を維持する
ことができなくなり、紐の一端５ｂが位置する側の基体
１Ａを除いた他の基体１Ｂは紐の余裕５ｃの長さが許す
かぎり、連結部材３を中心として扇状に展開して行く。
各基体の展開が完了した時点では、棒状花火の火花は十
分に強い状態になっており、複数本の棒状花火が規則正
しく扇形に整列した状態で美しい情景を描くこととな
る。このように着火、展開が完了した時点では最外部の
基体１Ａだけを把持するようにしてもよいし、両端の基
体を両手で持って花火全体を振り回してもよい。或は、
多人数で楽しむ他の遊び方としては、各人に本花火を持
たせた状態で列状に並んで、各花火に着火して、ダイナ
ミックに風情を楽しんでもよい。

【０００８】なお、図５では複数人で着火作業を行う場
合を示したが、この花火は一人でも着火して楽しむこと
ができる。つまり、一人で着火する場合には、片手で基
体の適所を把持して先端の棒状花火部に着火し、着火後
に図５(a) のように保持し直して扇形に展開するのを待
つようにすれば良い。以上のように本発明の花火は、導
火線を用いることなく、しかも厚紙を用いた簡単な構成
なので、製造が容易でコストも安く済む。また、０．５
ｍｍ程度の肉厚の厚紙を用いているので、これらを７枚
以上、１０枚程度重ねたとしても大した嵩ではなく、取
扱性もよい。さらに、コンビニ等の陳列棚に置いた場合
にもスペースをとらないので、陳列しやすく売り易い。
また、構成材料の大半が可燃物であるので、廃棄した場
合も自然環境を悪化させることがない。

【０００９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数本の
棒状花火を組み付けた複合構造の花火に於て、使用する
花火の本数を７本以上に増大することができ、しかも取
扱に便利で、種々の楽しみ方を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】(a) 及び(b) は本発明の一形態例の花火の側面
図及び正面図。

【図２】本発明の花火の斜視図。

【図３】本発明の花火の要部拡大図。

【図４】本発明の花火の他の要部拡大図。

【図５】(a) 及び(b) は使用状態説明図。

【符号の説明】

１ シート状基体、２ 穴、３ 連結部材、４ 花火、
５ 紐、６ 接着手段、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 細幅帯状のシート状基体の各一端部に設
   けた穴に連結部材を挿通することにより各基体を互いに
   回動するように連結すると共に、各基体の他端部に夫々
   棒状の花火を個別に固定し、各基体の中間部には各基体
   が上記連結部材を中心として拡開したときに各基体間の
   離間距離を規制する為の紐が止着され、更に、上記各棒
   状の花火の先端は粘着テープの如き可燃性の接着手段に
   より束ねられていることを特徴とする花火。