JPH10141479A - 歯付ベルト用プーリ - Google Patents

歯付ベルト用プーリ

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JPH10141479A
JPH10141479A JP29840796A JP29840796A JPH10141479A JP H10141479 A JPH10141479 A JP H10141479A JP 29840796 A JP29840796 A JP 29840796A JP 29840796 A JP29840796 A JP 29840796A JP H10141479 A JPH10141479 A JP H10141479A
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pulley
toothed belt
belt
teeth
tooth
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JP29840796A
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俊一 ▲よし▼永
Shiyunichi Yoshinaga
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】歯付ベルトとプーリの貼り付きを防止して粘着
音を減少させると共に、生産効率を向上させることが可
能な歯付ベルト用プーリを提供する。 【解決手段】歯付ベルト用プーリ10の外周には複数の
歯部16が形成され、それぞれの歯部16の間隙は断面
略円弧状の係合部20として形成される。前記係合部2
0には前記プーリ10の軸線方向と平行に複数の溝部2
4が形成される。それぞれの溝部24の間隙は表面が湾
曲した突部26として形成され、前記溝部24および突
部26とにより前記係合部20の表面は凹凸部として形
成される。歯付ベルト40の歯部42がプーリ10の係
合部20に係合すると、歯部42の表面は湾曲した表面
を有する突部26の先端と接触するため、接触面積が少
なく、歯部42と突部26との粘着部分が極めて少な
く、粘着音も極めて小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動時に騒音
を減少させることを可能とした歯付ベルト用プーリに関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平2−190654号公報
には、歯先部をプーリに画成された溝部の厚さの1/3
〜1/2程度の曲率半径に形成することにより、この歯
先部がベルト歯部側面をこすることなく、スムーズに噛
み合うようにしてベルト駆動時の騒音を減少させるよう
に構成した歯付ベルト用プーリが開示されている。
【0003】また、実開昭62−87251号公報に
は、歯付ベルト用プーリの円周方向または半径方向に切
込み部を形成し、該歯付ベルト用プーリが歯付ベルトと
噛み合う前に前記切込み部から空気を逃がし、圧縮され
た空気が隙間から漏れる際の流体音や破裂音の発生を防
止し、騒音を低減する構造のものが開示されている。
【0004】さらに、実開昭63−121857号公報
のカムスプロケットの防音構造によれば、カムスプロケ
ットの歯当たり面に該カムスプロケットの回転軸の方向
に溝を設け、カムスプロケットの歯部とタイミングベル
トの歯部とが噛み合った直後に両者の間から急激に空気
が押し出されるのを防止し、騒音の発生を抑えるように
したものが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の歯付ベルト用プーリでは、プーリ自体に歯付ベ
ルトと密着する箇所があるため、歯付ベルト用プーリと
歯付ベルトとが貼り付き、粘着音が発生するという欠点
があった。
【0006】前記のような歯付ベルトとプーリとの貼り
付きを防止するために、従来の技術においては、プーリ
または歯付ベルトに粘着音の低減処理を施しているが、
このため、歯付ベルトおよびプーリの製造コストが高騰
し、製造時間が長くなり、生産効率が低下するという欠
点が指摘されている。
【0007】本発明は前記の課題を解決すべくなされた
ものであって、歯付ベルトとプーリの貼り付きを防止し
て粘着音を減少させると共に、生産効率を向上させるこ
とが可能な歯付ベルト用プーリを提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、焼結金属で形成され、歯付ベルトに係
合して回転運動を伝達する歯付ベルト用プーリにおい
て、前記プーリの歯部と歯部の間隙に形成され、前記歯
付ベルトの歯部に係合自在な係合部と、前記係合部に形
成され、前記プーリの軸線方向と平行な複数の溝状の壁
部からなる凹凸部と、を備えることを特徴とする。
【0009】本発明によれば、プーリの係合部には歯付
ベルトの歯部が係合する。このとき、歯部と凹凸部に接
触する面積が小さいため、歯付ベルトとプーリとの粘着
部分は僅かで済み、粘着音が減少する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る歯付ベルト用プーリ
について、好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照
しながら以下詳細に説明する。
【0011】図1において、参照符号10は、本実施の
形態に係る歯付ベルト用プーリを示す。このプーリ10
は所定の厚さを有する略円形状に形成される。前記プー
リ10は該プーリ10の強度、耐久性が高くなるよう
に、鉄等の金属から焼結工程を経て成形されている。該
プーリ10の中央は段部12を介して薄肉に形成され、
さらにその中心には後述する回転軸が挿通される孔部1
4が画成される。前記プーリ10の外周には複数の歯部
16がその周縁に沿って形成され、それぞれの歯部16
の間は断面略円弧状の係合部20として形成される。該
係合部20と前記歯部16との間の肩部は所定の半径を
有する円弧状に形成される(図2参照)。前記係合部2
0には、図2および図3に示すように、ローレット切り
等により前記プーリ10の軸線方向と平行に9つの溝部
24が、点Aを中心に前記プーリ10の接線に対して、
15゜、35゜、55゜、75゜および90゜の位置に
形成される。なお、点Aは、前記係合部20の中心線B
と前記プーリ10の接線との交点である。それぞれの溝
部24の間は表面が湾曲した突部26として形成され、
前記係合部20の表面は、前記9つの溝部24および8
つの突部26とにより凹凸部28として形成される。
【0012】前記プーリ10は、図4に示すように、例
えば、エンジン等の回転伝達機構30を構成するドライ
ブプーリ10aおよびドリブンプーリ10b、10cと
して使用される。前記ドライブプーリ10aの孔部14
には回転軸32が挿通され、該回転軸32は図示しない
エンジン等の駆動力によって回転する。前記回転伝達機
構30には前記ドライブプーリ10aと一方のドリブン
プーリ10bとの間にテンションプーリ34が矢印D、
E方向に変位可能に設けられる。該テンションプーリ3
4は、図示しないばね部材により矢印D方向に付勢され
ると、常時、所望のテンションをドライブプーリ10a
とドリブンプーリ10b、10cとに付与することがで
き、好適である。前記回転伝達機構30には前記ドリブ
ンプーリ10bと10cとの間にウォータポンププーリ
36が設けられ、該ウォータポンププーリ36の回転軸
38には図示しないウォータポンプが接続される。
【0013】前記回転伝達機構30は歯付ベルト40を
有し、該歯付ベルト40は前記ドライブプーリ10a、
テンションプーリ34、一方のドリブンプーリ10b、
ウォータポンププーリ36および他方のドリブンプーリ
10cの順に懸架される。前記歯付ベルト40は前記テ
ンションプーリ34によって所定のテンションに保持さ
れている。前記歯付ベルト40は、図5に示すように、
前記プーリ10(ドライブプーリ10aおよびドリブン
プーリ10b、10c)の係合部20に係合自在な歯部
42が複数形成され、該歯部42は湾曲した表面を有す
る前記突部26の先端に当接する。このため、歯部42
と係合部20との接触面積は小さい。本実施の形態に係
る歯付ベルト用プーリ10は、基本的には以上のように
構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果に
ついて説明する。
【0014】図示しないエンジン等が付勢され、回転軸
32が回転すると、図4に示すように、ドライブプーリ
10aが回転し、歯付ベルト40は矢印C方向に移動す
る。このため、ドリブンプーリ10b、10cは歯付ベ
ルト40の移動にともなって回転する。
【0015】このとき、図5に示すように、プーリ10
の複数の係合部20に歯付ベルト40の複数の歯部42
が順次係合する。係合部20に歯部42が係合すると、
図3に示すように、歯部42の表面は、湾曲した表面を
有する突部26の先端と接触するため接触面積が少な
い。従って、歯部42と突部26との粘着部分が極めて
少なく、歯部42の表面と湾曲した表面の突部26の先
端が接触する際に発生する粘着音も極めて小さくなる。
なお、歯付ベルト40の歯部42が係合部20から離脱
する際にも粘着音が発生するが、歯部42と湾曲した表
面を有する突部26との接触面積が少ないため、このと
きの粘着音も極めて小さくなる。
【0016】また、係合部20に歯部42が係合する
際、係合部20において空気が圧縮され、該係合部20
と歯部42の隙間から圧縮空気が漏れるときに騒音が発
生する懸念があるが、係合部20に歯部42が係合する
際に空気が溝部24から徐々に排出されるため、空気が
圧縮されることがなく、圧縮空気が漏れるときに発生す
る騒音が防止されるという効果もある。
【0017】
【発明の効果】本発明に係る歯付ベルト用プーリによれ
ば、以下のような効果ならびに利点が得られる。
【0018】歯付ベルトの歯部とプーリの係合部との接
触面積が少ないため、歯付ベルトとプーリの粘着部分が
減少し、粘着音が低減する。また、係合部に歯付ベルト
の歯部が係合する際、係合部における空気が溝部から排
出され、歯部によって圧縮されることがないため、圧縮
空気が漏れるときの騒音の発生が防止され、このプーリ
を使用した機器の騒音が一層減少する。このため、騒音
の少ないエンジン等の機器を製造することが可能とな
る。さらに、プーリおよび歯付ベルトに対し粘着音の低
減処理を施す必要もないため、このプーリを使用した機
器の製造コストを低廉化するとともに、製造時間を短縮
することができ、生産効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る歯付ベルト用プーリ
を示す斜視図である。
【図2】図1の歯付ベルト用プーリの一部拡大斜視図で
ある。
【図3】図1の歯付ベルト用プーリの一部拡大断面図で
ある。
【図4】図1の歯付ベルト用プーリが使用される回転伝
達機構の概略側面図である。
【図5】図1の歯付ベルト用プーリに歯付ベルトが係合
する状態を示す概略側面図である。
【符号の説明】
10…歯付ベルト用プーリ 10a…ドライブプ
ーリ 10b、10c…ドリブンプーリ 16…歯部 20…係合部 24…溝部 26…突部 28…凹凸部 30…回転伝達機構 40…歯付ベルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼結金属で形成され、歯付ベルトに係合し
    て回転運動を伝達する歯付ベルト用プーリにおいて、 前記プーリの歯部と歯部の間隙に形成され、前記歯付ベ
    ルトの歯部に係合自在な係合部と、 前記係合部に形成され、前記プーリの軸線方向と平行な
    複数の溝状の壁部からなる凹凸部と、 を備えることを特徴とする歯付ベルト用プーリ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002042664A1 (de) * 2000-11-24 2002-05-30 Baeumler Peter Zahnriementriebelement
DE102011050840A1 (de) 2010-06-04 2011-12-08 Tsubakimoto Chain Co. Zahnriemenscheibe
WO2013172825A1 (en) * 2012-05-16 2013-11-21 Otis Elevator Company Sheave for an elevator system
JP2018193710A (ja) * 2017-05-15 2018-12-06 株式会社ソリック 摩擦減少部付き従動プーリーを備えた自動ドア装置
CN115681114A (zh) * 2022-11-15 2023-02-03 浙江三田汽车空调压缩机有限公司 一种应用于新能源汽车空调系统的压缩机及其工作方法

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