JPH10139583A - 単結晶引上装置 - Google Patents

単結晶引上装置

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Publication number
JPH10139583A
JPH10139583A JP29553296A JP29553296A JPH10139583A JP H10139583 A JPH10139583 A JP H10139583A JP 29553296 A JP29553296 A JP 29553296A JP 29553296 A JP29553296 A JP 29553296A JP H10139583 A JPH10139583 A JP H10139583A
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JP
Japan
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single crystal
pulling
jig
pin joint
holding
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Application number
JP29553296A
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English (en)
Inventor
Yoichi Yamamoto
洋一 山本
Toshiyuki Fujiwara
俊幸 藤原
Teruo Izumi
輝郎 和泉
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Sitix Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大重量の単結晶を製造する際に単結晶の落下を
生ずることなく安全に引き上げることができる単結晶引
上装置を提供する。 【解決手段】回転されつつ引上げられる単結晶3にくび
れ部3dを形成させる単結晶引上手段8と、その単結晶の
くびれ部を把持するリンク機構の保持治具7と、保持治
具と直結するピン継手軸13を左右の水平方向に移動させ
る治具開閉手段9と、前記単結晶引上手段8に支持さ
れ、保持治具7で単結晶のくびれ部3dを把持してのち保
持治具7を引き上げる治具引上手段10とを具備すること
を特徴とする単結晶引上装置である。上記引上装置にお
いて、治具開閉手段9はバネに張着されたピン継手軸13
と、軸の外周面でピン継手移動ワイヤーを巻取り・巻戻
しする回転軸を備え、前記ピン継手移動ワイヤーがピン
継手軸13と緊結され、前記回転軸の回転によってピン継
手軸13が移動できるようにするのが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチョクラルスキー法
(以下、「CZ法」という)によって単結晶を製造する
引上装置に関し、さらに詳しくは大重量の単結晶を製造
する際に単結晶の落下を生ずることなく安全に引き上げ
ることができる単結晶引上装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】単結晶の製造方法は種々あるが、なかで
も、シリコン単結晶の育成に関し、工業的に量産が可能
な方式で広く応用されているものとしてCZ法がある。
この方法による単結晶の製造は、坩堝内に収容された結
晶原料の溶融液の表面に種結晶を接触させ、坩堝を回転
させるとともに、この種結晶を反対方向に回転させなが
ら上方へ引上げることによって、種結晶の下端に溶融液
が凝固した単結晶を育成していく。
【0003】CZ法によって単結晶を製造する場合、種
結晶を溶融液に接触させたときに熱ショックで発生する
転位を完全に除去し、単結晶の本体に及ばないようにす
る必要がある。通常、この方策として、転位を結晶表面
から排除して単結晶を無転位化するために、直径を細長
く絞る、所謂「ネックプロセス」が採用されている。
【0004】このときの無転位化に必要なネック形状
は、直径は3〜4mmで、その長さは30〜40mm必要とされ
ている。
【0005】従来、CZ法によって製造される単結晶の
重量は、 120〜 130Kg程度に限定されていたが、近年に
おいて半導体製造の効率化の要請が強く、単結晶の大径
化と共に長尺化の傾向が顕著となり、単結晶の重量が 2
00Kgを超える場合も多くなってきた。特に、単結晶の直
径が12インチになり、長尺化も計画されると、その重量
が 300Kgを超えることも予想されるようになる。
【0006】単結晶の引上過程ではその重量は細く絞ら
れたネック部で負担するのであるから、上述の通り、育
成される単結晶の重量が増大しても、負担できる荷重に
限界がある。例えば、シリコンの強度を 16Kgf/mm2と想
定すると、ネック部直径が4mmの場合で、その耐荷重は
208Kgとなる。したがって、単結晶の大径化にともなっ
てその重量が重くなり過ぎると、単結晶のネック部が破
損し、単結晶が坩堝内の溶融液に落下することになる。
さらに引上装置の損傷や溶融液の流出、水蒸気爆発等の
事態が発生し、人身事故を招く恐れもある。
【0007】そこで、単結晶の大重量化にともなって予
想される引上中の落下等の事故を防止するため、「ネ
ックプロセス」無しで無転位の単結晶を育成する方法、
または引上過程で単結晶にくびれ部を設けて機械的に
保持する方法が試みられているが、従来から後者の方
法に提案がなされている。
【0008】例えば、特開昭62−288191号公報には、単
結晶に係合部を設けて単結晶を機械的に保持する基本的
な思想が開示され、さらに特開平3−285893号公報およ
び特開平3−295893号公報では、単結晶の把持手段を改
善した引上装置が提案されている。すなわち、単結晶の
上部に係合段部を形成し、この係合段部を複数の爪、ま
たは爪を有する複数の把持ホルダーで係合・把持する構
造を採用することによって、引上途中における単結晶の
落下を防いでいる。このため、提案の引上装置を用いれ
ば、大重量の単結晶を引上げる場合であっても、単結晶
の引上を確実、かつ安全に行うことができるとしてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開平3−285893号公
報および特開平3−295893号公報で開示された引上装置
では、前述の通り、単結晶に形成された係合段部を爪、
または爪を有する把持ホルダーで係合・把持するもので
あり、このとき、引上られる単結晶の中心位置と引上軸
とのズレを無くすことが品質上重要な管理項目になる。
そのため、上記の引上装置では、これらの対応として複
数の爪または複数の把持ホルダーを設けて、個々の爪ま
たは把持ホルダーの微調整によって位置ズレをなくし、
係合段部での係合・把持を確実なものとしている。
【0010】確かに、提案の把持手段であれば位置ズレ
をなくすように爪または把持ホルダーを微調整できる。
しかし、その保持形態は複数の爪による係合・把持であ
るため、単結晶の係合段部では点接触による保持となり
著しい応力集中を発生する。
【0011】このため、単結晶の係合段部で思わぬ破損
を生じたり、引上中に単結晶に捩じれが加わり単結晶が
大きく傾いて、爪または把持ホルダーの係合が外れ単結
晶を落下させることが危惧される。
【0012】また、提案された引上装置では単結晶の引
上領域に複数の爪、把持レバーおよびリングが配設さ
れ、これらは単結晶引上手段と同時に昇降するものであ
るから、引上初期に有転位化が発生した場合にその結晶
を再溶解して再び引上げを行うこと、すなわちリメルト
することができない。このため、単結晶の育成歩留に一
定の制限が生じ、前述の半導体製造の効率化の要請に反
する。
【0013】本発明は、上述した従来の引上装置で見ら
れる問題点を解決し、単結晶のくびれ部の保持を確実な
ものとし、大重量の単結晶を引上げる場合であっても落
下事故を発生することなく、単結晶を効率良く製造する
ことができる単結晶引上装置を提供することを目的とし
ている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1および図
4に示すように、次の単結晶引上装置を要旨としてい
る。
【0015】すなわち、回転されつつ引上げられる単結
晶3にその直径を増加させてのち減少させてくびれ部3d
を形成させる単結晶引上手段8と、その単結晶のくびれ
部を把持するリンク機構の保持治具7と、保持治具の左
右両端のピン継手と直結するピン継手軸13を左右の水平
方向に移動させる治具開閉手段9と、前記単結晶引上手
段8に支持され、保持治具7で単結晶のくびれ部3dを把
持してのち保持治具7を引き上げる治具引上手段10とを
具備することを特徴とする単結晶引上装置である(図1
参照)。
【0016】上記引上装置において、治具開閉手段9は
バネ9cに張着されたピン継手軸13と、軸の外周面でピン
継手移動ワイヤー9dを巻取り・巻戻しする回転軸9aを備
え、前記ピン継手移動ワイヤー9dがピン継手軸13と緊結
され、前記回転軸9aの回転によってバネ9cに張着された
ピン継手軸13が移動できるようにするのが望ましい。
【0017】このような構造を採用することによって、
育成途中において保持治具で単結晶を把持しても単結晶
の成長速度に影響を及ぼすことなく、しかも単結晶の保
持が確実になるからである(図4参照)。
【0018】したがって、上述の単結晶引上装置を用い
た単結晶の育成操作は次のようになる。単結晶引上手段
によって種結晶を溶融液面へ接触後、回転させながら引
き上げて「ネックプロセス」処理し、次いで単結晶にく
びれ部を形成さてのち、肩部の成形および単結晶本体の
引上げを行う。一方、引上の進捗にともなって単結晶の
重量が増加するが、ネック部で負担できる荷重の限界に
達する前に、治具引上手段による単結晶の保持に移行す
る。
【0019】具体的な移行操作として、上方で待機して
いたリンク機構の保持治具を下降させ、治具開閉手段に
よるピン継手軸の移動操作によって、保持治具が単結晶
のくびれ部を把持する。そののち、単結晶引上手段に支
持された治具引上手段によって保持治具を上昇させて、
単結晶の重量を治具引上手段で保持する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の単結晶引上装置の具体的
な構成例を図面に基づいて説明する。
【0021】図1は、本発明装置の全体構成例を説明す
る縦断面図である。同図に示すように、真空チャンバ
(図示せず)内の中心位置には坩堝1が配設され、その
内部には原料となる多結晶シリコンが溶融された溶融液
2が保持されている。坩堝1の上方には種結晶4を取り
付けたシードチャック5が配置され、さらに上方にはシ
ードチャック5を保持する結晶保持機構6を支持する単
結晶引上手段8が設けられる。さらに、結晶保持機構6
には治具開閉手段9および治具引上手段10が配設されて
おり、これらも単結晶引上手段8によって支持される。
治具開閉手段9はピン継手軸13の移動操作によって保持
治具7を開閉させる作用があり、治具引上手段10は治具
開閉手段9に直結する治具ワイヤー12を巻取ることによ
って、保持治具7を上昇させる。
【0022】本発明装置では、単結晶引上手段8によっ
て巻き取られる2本のシードワイヤー11と、治具引上手
段10によって巻き取られる2本の治具ワイヤー12とがそ
れぞれ垂設されており、これらは独立して昇降が行われ
る。そのため、治具引上手段10は単結晶引上手段8と別
系統となり、保持治具7は単結晶引上手段8と独立して
個別に昇降移動が可能である。そのため、単結晶の育成
初期に有転位化した結晶を再溶解すること、すなわちリ
メルト操作をすることが可能になる。
【0023】単結晶引上手段8は、引上過程において単
結晶を一定速度で回転させるため、図示しない構造によ
って所定方向に回転される。一方、治具引上手段10は単
結晶引上手段8に支持されているから、単結晶引上手段
8と治具引上手段10とは同一の回転系を構成し、単結晶
回転の不安定に起因する単結晶の育成上のトラブルの発
生を防止することができる。
【0024】前述のシードワイヤー11の先端には結晶保
持機構6を介して種結晶4を保持するシードチャック5
が取り付けられる。通常、結晶保持機構6はステンレス
鋼製であり、シードチャック5はカーボン製である。
【0025】単結晶引上手段8の引上操作によって、種
結晶4の先端にはネック部3a、単結晶の直径を増加させ
る部分3b(以下、「増径部」という)と単結晶直径を減
少させる部分3c(以下、「減径部」という)からなるく
びれ部3d、さらに肩部3eが形成される。一方、2本の治
具ワイヤー12の先端には治具開閉手段9が直結されてお
り、そのピン継手軸13によって保持治具7が支持され
る。したがって、構造上、保持治具7は単結晶引上手段
8によって支持される。
【0026】図2は、リンク機構の保持治具が単結晶の
くびれ部を把持する状況を説明する図である。同図では
保持治具7は6本のリンク7aと6個のピン継手7bから構
成され、ピン継手7bを支点としてリンク7aは外力に応じ
て作動する。図2から明らかなように、保持治具7の把
持部7cで単結晶のくびれ部3dを把持する際には、保持治
具7の左右両端のピン継手7b' を(破線で図示する)ピ
ン継手7b" まで移動することによって、単結晶のくびれ
部3dを構成する減径部3cを把持することができる。この
とき、把持部7cは単結晶のくびれ部外周を均一に把持で
きるように、円錐状断面にするのが望ましい。把持部7c
が単結晶3を把持する部位が単結晶と線状または面状で
接触するので、単結晶のくびれ部3dには応力集中が発生
することなく、大重量単結晶の引上げであっても安全に
育成することができる。
【0027】図3は、結晶保持機構に内設される治具開
閉手段および治具引上手段の構成・配置例を説明する図
である。治具開閉手段9はピン継手軸13と、ピン継手軸
13を移動させる回転軸9aおよびピン継手軸13の移動方向
を規定する移動軸9bからなる。前記図2で示す保持治具
7の左右両端のピン継手7b' はピン継手軸13に直結され
ているので、ピン継手軸13を左右の水平方向に移動させ
ることによって、保持治具7を閉じて単結晶のくびれ部
3dを把持することができる。一方、2本の治具ワイヤー
12は治具開閉手段9を支持しているので、治具引上手段
10で治具ワイヤー12を巻取れば治具開閉手段9が上昇す
る。このとき、治具引上手段10の下端には上限感知セン
サー14が設けられており、治具開閉手段9の異常上昇が
回避される。
【0028】図4は、治具開閉手段の構造例を説明する
縦断面図である。治具開閉手段9にはピン移動ワイヤー
9dを巻取り・巻戻しする回転軸9aとバネ9cに張着された
ピン継手軸13とが備えられており、回転軸9aを回転させ
てピン移動ワイヤー9dを巻取ると、ピン継手軸13はネジ
の張力に逆らって開く方向に移動する。一方、回転軸9a
を反対方向に回転させてピン移動ワイヤー9dを巻戻しす
ると、ピン継手軸13はネジの張力によって閉じる方向に
移動する。このようなピン継手軸の移動操作によって、
前記図2で示すリンク構造の保持治具7を開閉すること
ができる。本発明装置における治具開閉手段の構造は、
図4に示す構造に限定されるものでなく、同様の作用が
発揮される構造であればよい。
【0029】次に具体的な操作手順を説明する。単結晶
の引上開始時には、保持治具7は上方で待機する。少な
くとも、保持治具7の下端部が種結晶4の上方になるよ
うに保持する。引上手段8は、シードチャック5に取付
けられた種結晶4をシリコン溶融液2の液面の中心部に
接触させ、そののち種結晶4を回転させながらゆっくり
上昇させ、ネック部3aを形成させる。次いで、単結晶の
引上速度を遅くして単結晶の増径部3bを成形し、そのの
ち引上速度を速めて単結晶の減径部3cを形成して単結晶
くびれ部3dを形成する。単結晶のくびれ部3dを形成した
のち、再び単結晶の直径を増大させて肩部3eを形成し、
その後引上速度、回転速度を定常条件に調整して所定直
径の単結晶3の本体引上に移行する。
【0030】定常条件での単結晶引上に移行後、引き上
げられる単結晶の重量が一定の重量に達した時点、また
は、一定の引上長さになる時点で、上方で待機していた
保持治具7を、単結晶の減径部3cに合致する位置まで下
降させる。保持治具7の下降後、治具開閉手段9の回転
軸9aを作動させ、ピン移動ワイヤー9dを巻取ることによ
って、ピン継手軸13を左右の水平方向に移動させる。こ
れによって、保持治具7の左右両端のピン継手7b' が外
方向に移動するので、保持治具7の把持部7cが単結晶の
減径部3cを把持する。このとき、把持部7cと単結晶の減
径部3cが接触せず十分に把持されていない場合であって
も、治具引上手段10を動作させ、保持治具7を徐々に上
昇させることによって、確実に保持することができる。
【0031】保持治具7で単結晶のくびれ部のうち減径
部3cを把持したのち、治具引上手段10によって保持治具
7を上昇させる。これによって、単結晶重量の負担はネ
ック部から保持治具7を介して治具引上手段10に移行す
ることになる。その後は、単結晶引上手段8によって単
結晶を回転しつつ引上げて育成を続ける。
【0032】
【実施例】以下、本発明の単結晶引上装置の効果を、具
体的な実施例(本発明例、比較例1〜3)に基づいて説
明する。
【0033】(本発明例)図1に示す引上装置を用い
て、直径12インチ( 305mm)で引上重量 300Kgのシリコ
ン単結晶の育成を行った。
【0034】単結晶の引上開始時には、保持治具7を上
方に引上げた状態で待機させた。一方、シードチャック
5の先端に取付けられた種結晶4をシリコン溶融液2に
接触させ、その後、単結晶引上手段8を作動させて種結
晶4を回転させながらゆっくり上昇させて、ネック部3a
を直径4mm×長さ40mmの寸法で形成し、増径部3bを形成
した。次いで減径部3cを最小直径が15mmになるように形
成し、その後肩部3eから単結晶3の本体引上げに移行し
た。
【0035】単結晶の本体引上げに移行後、引上重量が
100Kgに達した時点で、保持治具7を下降させ、治具開
閉手段9を作動させてピン継手軸13を左右の水平方向に
移動させる。これによって、保持治具7の把持部7cが単
結晶の減径部3cを把持して、合計10本の育成を行った。
このときの落下本数および有転位化本数の結果を表1に
示す。
【0036】(比較例1)本発明例と同様に、図1に示
す引上装置を用いて、直径12インチ( 305mm)で引上重
量 300Kgのシリコン単結晶を合計10本の育成を行った。
このとき、単結晶のネック部3aは直径3mm×長さ40mmの
寸法で形成し、次いでくびれ部を形成することなく、肩
部を形成して単結晶の本体引上げに移行した。そのた
め、引上過程では保持治具7で把持することなく、単結
晶の育成を行った。このときの引上結果を表1に示す。
【0037】(比較例2)本発明例と同様に、図1に示
す引上装置を用いて、直径12インチ( 305mm)で引上重
量 300Kgのシリコン単結晶を合計10本の育成を行った。
このとき、単結晶のネック部3aは直径4mm×長さ40mmの
寸法で形成したが、くびれ部を形成することなく、肩部
を形成して単結晶の本体引上げに移行した。そのため、
比較例1と同じように、引上過程では保持治具7で把持
することなく、単結晶の育成を行い、その引上結果を表
1に示す。
【0038】(比較例3)本発明例と同様に、図1に示
す引上装置を用いて、直径12インチ( 305mm)で引上重
量 300Kgのシリコン単結晶を合計10本の育成を行った。
このとき、単結晶のネック部3aは直径5mm×長さ50mmの
寸法で形成したが、くびれ部を形成することなく、肩部
を形成して単結晶の本体引上げに移行した。そのため、
比較例1、2と同じように、引上過程では保持治具7で
把持することなく、単結晶の育成を行い、その引上結果
を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1から明らかなように、比較例1および
比較例2では全ての単結晶が引上過程で落下した。ま
た、比較例3ではネック部に直径を大きくしたので落下
本数は2本に減少したが、引上げられた単結晶8本のう
ち4本が転位を完全に除去することができず有転位化し
た。これに対し、本発明例では10本全ての単結晶が落下
することなく、無転位で育成することができた。
【0041】
【発明の効果】本発明の単結晶引上装置によれば、単結
晶のくびれ部の保持を確実なものとし、大重量の単結晶
を引上げる場合であっても落下事故を発生することな
く、単結晶を効率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の全体構成例を説明する縦断面図で
ある。
【図2】リンク機構の保持治具が単結晶のくびれ部を構
成する減径部を把持する状況を説明する図である。
【図3】結晶保持機構に内設される治具開閉手段および
治具引上手段の構成・配置例を説明する図である。
【図4】治具開閉手段の構造例を説明する縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1…坩堝、 2…溶融液、 3…単結晶 3a…ネック部、 3b…増径部、 3c…減径部 3d…くびれ部、 3e…肩部 4…種結晶、 5…シードチャック 6…結晶保持機構、 7…保持治具 7a…リンク、 7b、7b' 7b" …ピン継手 7c…把持部 8…単結晶引上手段、 9…治具開閉手段 9a…回転軸、 9b…移動軸 9c…バネ、 9d…ピン移動ワイヤー 10…治具引上手段、 11…シードワイヤー 12…治具ワイヤー、 13…ピン継手軸 14…上限感知センサー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転されつつ引上げられる単結晶にその直
    径を増加させてのち減少させてくびれ部を形成させる単
    結晶引上手段と、その単結晶のくびれ部を把持するリン
    ク機構の保持治具と、保持治具の左右両端のピン継手と
    直結するピン継手軸を左右の水平方向に移動させる治具
    開閉手段と、前記単結晶引上手段に支持され、保持治具
    で単結晶のくびれ部を把持してのち保持治具を引き上げ
    る治具引上手段とを具備することを特徴とする単結晶引
    上装置。
  2. 【請求項2】上記治具開閉手段はバネに張着されたピン
    継手軸と、軸の外周面でピン継手移動ワイヤーを巻取り
    ・巻戻しする回転軸を備え、前記ピン継手移動ワイヤー
    がピン継手軸と緊結され、前記回転軸の回転によってバ
    ネに張着されたピン継手軸が移動することを特徴とする
    請求項1記載の単結晶引上装置。
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