JPH10139480A - アルミナ被覆石英ガラス及びその製造方法並びに半導体製造装置用部品 - Google Patents

アルミナ被覆石英ガラス及びその製造方法並びに半導体製造装置用部品

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JPH10139480A
JPH10139480A JP30589396A JP30589396A JPH10139480A JP H10139480 A JPH10139480 A JP H10139480A JP 30589396 A JP30589396 A JP 30589396A JP 30589396 A JP30589396 A JP 30589396A JP H10139480 A JPH10139480 A JP H10139480A
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quartz glass
film
coating
silica glass
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Akira Miyazaki
晃 宮崎
Yoshio Nakamura
好男 中村
Ryuji Takeda
隆二 竹田
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Toshiba Ceramics Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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    • C03C17/22Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with other inorganic material
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体製造装置における石英ガラス部材の優
れた特性を損なうことなくプラズマ活性化されたフッ素
系ガスによる侵食を防止し、長期的安定操作を可能とし
て半導体製造工程の生産性を向上させる。 【解決手段】 アルミニウム(Al)と酸素(O)のモ
ル比率(Al:O)が1:1.3〜1.6で、且つ、ア
モルファスであるアルミナ皮膜にて被覆されてなること
を特徴とするアルミナ被覆石英ガラス。前記アルミナ被
覆石英ガラスは、酸素ガスを0.05〜10容量%含有
するアルゴンガスをスパッタガスとし、ターゲットに高
純度アルミナを用いて高周波スパッタコーティング処理
して石英ガラス表面にアルミナ皮膜を形成して製造する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミナ被覆石英
ガラス及びその製造方法並びに半導体製造装置用部品に
関し、特に、活性化されたフッ素系ガスに対する耐食性
に優れるアルミナ被覆石英ガラス及びその製造方法並び
に半導体製造装置用部品に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程において使用される装置
の部品で、高純度、耐熱性、耐熱衝撃性、絶縁性が要求
されるような部材には石英ガラスが多く用いられてい
る。また、半導体製造装置の殆どが密閉系であることか
ら内部観察用または、終点検出用のぞき窓が配設されて
いることも多く、そのような窓材としては、特に、透光
性の点からも石英ガラスが用いられる。一方、半導体製
造装置では各種の反応ガスやエッチングガスが用いられ
るが、フッ素を含むガスが多用されている。例えば、ド
ライエッチング工程ではエッチングガスとしてCF4
NF3 、SF6 等のフッ素系化合物がプラズマにより活
性化され用いられる。また、プラズマCVD装置の洗浄
工程でも同様に活性化されたフッ素系ガスやClF3
の活性ガスを用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のフッ素系ガス
は、プラズマ中で解離してフッ素ラジカルを生成し、エ
ッチング工程の半導体基板、また、プラズマCVD装置
の洗浄工程の装置内にダストとして堆積したシリコンや
シリコン化合物と反応し揮発性のSiF4 を生成してエ
ッチングまたは洗浄する。この場合、装置を構成する各
部品として用いられている石英ガラスに対しても同様に
作用し、石英ガラス表面が侵食される。このため、長時
間の使用により光透過性が低下して内部観察用の機能を
果たさなくなったり、局所的エッチングにより尖孔が生
じたりする不都合があった。このため、フッ素系ガスの
プラズマ活性種に対する耐食性を具備する部材が望まれ
ている。発明者らは、石英ガラスがプラズマ活性化され
たフッ素系ガスに対する耐食性が低い点を除き、前記し
た優れた特性を有することを鑑みて、耐食性を有し、且
つ、石英ガラスと同等の特性を有する部材を得ることを
目的に鋭意検討した。その結果、石英ガラスの表面に所
定の被膜を形成することにより、その特性を損なうこと
なく耐食性にも優れた石英ガラス部品とすることができ
ることを見出し本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、アルミ
ニウム(Al)と酸素(O)のモル比率(Al:O)が
1:1.3〜1.6で、且つ、アモルファスであるアル
ミナ皮膜にて被覆されてなることを特徴とするアルミナ
被覆石英ガラスが提供される。本発明のアルミナ被覆石
英ガラスにおいて、被膜が少なくとも0.1μmの厚さ
を有することが好ましい。
【0005】また、本発明によれば、酸素ガスを0.0
5〜10容量%含有するアルゴンガスをスパッタガスと
し、ターゲットに高純度アルミナを用いて高周波スパッ
タコーティング処理して石英ガラス表面にアルミナ皮膜
を形成することを特徴とするアルミナ被覆石英ガラスの
製造方法が提供される。
【0006】更に、本発明は、上記のアルミナ被覆石英
ガラス及び上記の製造方法で製造されるアルミナ被覆石
英ガラスで形成される半導体製造装置用部品を提供す
る。特に、部品としてのぞき窓を構成することが好まし
い。
【0007】本発明は上記のように構成され、石英ガラ
ス表面を、耐食性に優れ、且つ、透光性を有するアルミ
ナで被覆してなることから、石英ガラスの耐熱性、高機
械的強度、絶縁性、透光性等の特性を損なうことなく、
プラズマ活性のフッ素系ガスへの耐食性に優れる。従っ
て、上記したドライエッチング装置やプラズマCVD装
置ののぞき窓を始めとする各部材として用いても、侵食
されて表面が粗面化して透光性が低下したり、尖孔が生
じることがない。そのため、半導体製造装置を長期的に
安定して使用することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のアルミナ被覆石英ガラスは、石英ガラス
基体の表面が所定のアルミナで被覆されたものである。
基体の石英ガラスは、特に制限されるものでなく、従来
公知のものを使用目的に応じて、その純度及び形状を適
宜選択すればよい。一般に、半導体製造装置においては
不純物による汚染が問題となることから、例えば99%
以上の高純度のものが用いられる。また、石英ガラス基
体は、その全周面がアルミナ皮膜で被覆されていてもよ
いし、部分的に必要な所定面のみが被覆されていてもよ
い。
【0009】本発明において、上記石英ガラス基体を被
覆するアルミナ皮膜を構成するアルミナは、アルミニウ
ム(Al)に対する酸素(O)のモル比率(O/Al)
が1.3〜1.6であって、非晶質即ちアモルファスで
ある。アルミナ皮膜のアルミニウムと酸素の化学量論
比、即ち、アルミニウムに対する酸素のモル比率が1.
3よりも小さくアルミニウムリッチでは、フッ素系ガス
のプラズマに対する耐食性が低く本発明の目的が達成さ
れないため好ましくない。一方、アルミニウムに対する
酸素のモル比率が1.6よりも大きい酸素リッチの場合
は、形成される被膜組織が緻密でなく粗くなると同時に
白濁も生じ易い。このため、フッ素系ガスのプラズマ活
性種に対する耐食性が低く、また、透光性が要求される
部材としても適当でなく本発明の目的が達成できない。
本発明のアルミナ皮膜の純度は、その使用目的に応じて
適宜選択することができ、例えば、半導体製造装置では
石英ガラス基体と同様に、通常、95〜99.999%
の高純度とする。また、アルミナ皮膜は、少なくとも
0.1μmの厚さであることが好ましい。アルミナ皮膜
の厚みが0.1μmよりも小さい場合には、不連続な膜
になるため、フッ素系ガスのプラズマ活性種に対する耐
食性が低下するため好ましくない。通常、アルミナ皮膜
の厚さは、0.1〜50μmである。
【0010】上記した本発明のアルミナ被覆石英ガラス
は、通常、石英ガラス基体を高周波スパッタコーティン
グ処理して形成することができる。例えば、スパッタ成
膜チェンバーに所定形状の石英ガラス基体を配置して、
ターゲットとして99%以上の高純度アルミナを用い、
0.05〜10容量%の酸素ガスを混合した酸素含有ア
ルゴンガスを約0.05〜10Paの圧力下に流通させ
て、高周波放電しプラズマを発生させてスパッタリング
処理して石英ガラス表面に所定のアルミナ皮膜を形成す
ることができる。この場合、アルゴンガスに混合する酸
素ガスの比率が0.05容量%よりも少ない場合は、ア
ルミナ皮膜の化学量論比がアルミニウムリッチになり上
記のようにフッ素系ガスのプラズマに対する耐食性が低
く好ましくない。また、10容量%より多い場合は、ア
ルミナ皮膜の化学量論比が酸素リッチになり上記のよう
に耐食性が低く、透光性が低下すると共に、アルミナ皮
膜の成長速度が著しく低下し、実用的なアルミナ被覆が
行えないためである。アルミナ皮膜の厚さは、スパッタ
圧力、ガス組成、スパッタ電力、ターゲット基板距離、
処理時間等のスパッタコーティング処理条件により調整
できる。他の処理条件にもよるが、例えば約10〜30
00分間処理することにより約0.1〜50μmの厚さ
のアルミナ膜を得ることができる。
【0011】上記のようにして石英ガラス表面に形成さ
れるアルミナ皮膜は、石英ガラスの所定表面を連続的に
被覆し、O/Alモル比が1.3〜1.6でアモルファ
スのアルミナにより構成され、純度95%以上で、プラ
ズマ活性フッ素系ガスに対する耐食性に優れると共に光
透過性を有する。従って、半導体製造装置、特に、フッ
素系ガスがプラズマ活性化されるドライエッチング装置
やプラズマCVD装置等の各種部品用の素材として好適
であり、特に、透光性を必要とするのぞき窓用素材とし
て好適に使用できる。なお、本発明における基体の石英
ガラスを、アルミナ被膜との熱膨張率や接合性等の性状
的な適合性を有するものに替えて用いることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるも
のでない。 実施例1〜3 (石英ガラス基体の製造)透明石英ガラス素材を、直径
60mmφで厚さ3mmの円板に加工して表面を研磨処
理し石英ガラス円板品を得た。得られた石英ガラス円板
品を濃硫酸、過酸化水素の混合液中で煮沸洗浄し表面の
有機物を除去した。
【0013】(スパッタコーティング処理)上記で得ら
れた洗浄後の3枚の石英ガラス円板品を、スパッタリン
グ装置の基体ホルダーに固定し、アルミナのスパッタコ
ーティングを行った。スパッタリング装置として高周波
マグネトロンスパッタ装置を用いて、直径4インチφの
高純度(99%以上)アルミナをターゲットとし、アル
ゴンガスを流通してスパッタコーティング処理した。ス
パッタ成膜条件を表1に示したように変化させ、スパッ
タコーティング処理を300〜500分間行い、各石英
ガラス円板品の片表面に膜厚5μmの皮膜を形成した。
それぞれの得られた皮膜をEPMA(電子プローブマイ
クロアナリシス)により元素分析してO/Alモル比を
測定した。その結果を表1に示した。
【0014】
【表1】
【0015】また、実施例1のスパッタコーティング処
理前後の石英ガラス円板品について、それぞれX線回折
分析した。その結果を、図1(皮膜形成前)及び図2
(皮膜形成後)に示した。この結果、スパッタコーティ
ング処理の前後でX線回折結果に変化がなく、得られた
アルミナ皮膜がアモルファスであることが分かる。ま
た、実施例1で得られた皮膜形成石英ガラス円板品を、
アルゴンガス雰囲気下1300℃で熱処理し、熱処理後
に同様にX線回折分析し、その結果を図3に示した。図
3にはアルミナピークが観察された。このことはアモル
ファスアルミナが熱処理により結晶化され結晶アルミナ
に転換されたものと推測でき、スパッタコーティング処
理で得られたアルミナ皮膜がアモルファスであること
が、このことからも明らかである。
【0016】(ドライエッチング処理)スパッタコーテ
ィング処理して得られたアモルファスアルミナ被覆石英
ガラス円板品のそれぞれについてフッ素系ガスのプラズ
マ活性種に対する耐食性の確認試験を行った。耐食性確
認試験装置は、マイクロ波ドライエッチング装置を用い
て、下記条件でエッチングを行った。即ち、マイクロ波
出力560W、温度200℃、圧力33.25Pa下、
エッチングガスとしてCF4 を150ml/分及びO2
を75ml/分それぞれ流通して100分間エッチング
処理した。処理時のエッチングレートを表1に示した。
なお、実施例1のエッチング処理後のアルミナ被覆石英
ガラス円板品について、X線回折分析を行い、その結果
を図4に示した。エッチング後においても回折パターン
に変化がないことが分かる。
【0017】(透光性試験)上記のエッチング処理の前
後での可視光の直線透過率の変化をそれぞれ測定した。
測定波長は400〜800nmとした。結果を表1に示
した。なお、測定した試料の厚さは3mmであった。
【0018】比較例1〜2 アルゴンガス中の酸素ガス混合量を表1に示したように
して得られた皮膜が表1に示した膜厚を有するようにし
た以外は、実施例1と同様に石英ガラス円板品をスパッ
タコーティング処理した。得られた皮膜のO/Alモル
比を実施例1と同様に測定した。また、実施例1と同様
にしてエッチング処理し、そのときのエッチングレート
を測定した。更に、エッチング処理前後の透光性につい
ても実施例1と同様に測定した。それらの結果を表1に
示した。
【0019】比較例3 実施例1と同様の石英ガラス円板品をスパッタコーティ
ング処理することなく、従来の半導体製造装置で用いら
れている状態のままとした。この石英ガラス円板品につ
いても、実施例1と同様にしてエッチング処理し、その
ときのエッチングレートを測定した。更に、エッチング
処理前後の透光性についても実施例1と同様に測定し
た。それらの結果を表1に示した。
【0020】上記実施例及び比較例より明らかなよう
に、O/Alモル比がほぼ化学量論比に近い1.35〜
1.57であるアモルファスアルミナを被覆した石英ガ
ラスが、フッ素系ガスのプラズマ活性種に対し非常に優
れた耐食性を示すことが分かる。一方、O/Alモル比
が1.3未満の比較例1のアルミナ皮膜は、エッチング
後、表面がやや白濁した。また、O/Alモル比が1.
6を超えた比較例2のアルミナ皮膜は皮膜が殆ど剥離し
たため、皮膜を形成しない比較例3の従来と同様の石英
ガラスそのものに近いエッチングレートとなっているこ
とが分かる。
【0021】また、透光性については、実施例1〜3及
び比較例1のアルミナ被覆した石英ガラス円板が、エッ
チング処理前は、比較例3の石英ガラス円板と同等の高
い透過率を示した。一方、比較例2のアルミナ被覆した
石英ガラス円板は、O/Alモル比が1.6より大きく
酸素リッチであることから、皮膜組織が粗くわずかに白
濁し、膜厚が薄いにも拘らず透過率が低かった。エッチ
ング処理後の透光性に関し、実施例1〜3のアルミナ被
覆石英ガラス円板品は、エッチング処理前と殆ど変わら
ず、十分な光透過性を示すことが明らかである。一方、
エッチング処理前に良好な透光性を示した比較例1のも
のは、皮膜表面に粗れが生じたため透過率は減少した。
また、比較例2のものは、上記のようにエッチング処理
によって膜が剥離したため、比較例3の従来の石英ガラ
ス円板そのものと同様に、エッチングによって表面が激
しく粗れて入射光が散乱されて直線光透過率が著しく低
下した。これらの結果から、本発明の所定にスッパタコ
ーティング処理して得られるアルミナ被覆石英ガラス
は、フッ素系ガスのプラズマ活性種に対する耐食性に優
れると同時に、光透過性にも優れていることが分かる。
従って、ドライエッチング装置やプラズマCVD装置等
の半導体製造装置の部材、特に透光性を要する部材に好
適であることも明らかである。
【0022】実施例4〜5及び比較例4〜5 アルゴンガス中の酸素ガス濃度を1%と一定に保ち、処
理時間を表2に示したように変化させて得られる皮膜の
膜厚を表2のようにした以外は、実施例1と同様にして
石英ガラス円板品をスパッタコーティング処理した。得
られた皮膜のO/Alモル比を実施例1と同様に測定し
た。また、実施例1と同様にしてエッチング処理し、そ
のときのエッチングレートを測定した。更に、エッチン
グ処理前後の透光性についても実施例1と同様に測定し
た。それらの結果を表2に示した。なお、膜厚が0.1
μm近辺では膜組成O/Al比を測定することは困難で
あった。
【0023】上記実施例及び比較例より明らかなよう
に、比較例4の膜厚が0.1μm未満では皮膜が不連続
となり易く基材が露出することから、エッチングにより
浸食が著しく、透光性低下も顕著であることが分かる。
一方、0.3μmであれば十分な耐食性があり、透光性
もエッチングにより低下しない。但し、膜厚がこのよう
に薄い場合は、プラズマで活性された化学種に対する耐
食性は問題ないが、プラズマ中など強いイオン衝撃を受
ける環境下では徐々に皮膜が消失するおそれがあり、使
用環境条件により膜厚を適宜選択する必要がある。ま
た、膜厚が45μmと厚い皮膜を形成した実施例5で
は、可視光の透過率、即ち港透光性が若干低下するが、
耐食性は問題が生じていないことが分かる。但し、厚い
膜厚形成は長時間を要するため実用的な面からは好まし
いものでなく、使用条件等により適宜所定の膜厚を選択
することが好ましい。一方、膜厚55μmと極めて厚い
皮膜を形成した比較例5では、膜中の残留応力が大きく
なり皮膜に亀裂や剥離が生じ、好ましくないことが分か
る。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明のアルミナ被覆石英ガラスは、石
英ガラス表面を所定のアルミナ皮膜で被覆することによ
り、従来の石英ガラスに比し、フッ素系ガスのプラズ
マに対する耐食性が高くなり、半導体製造工程で用いら
れるフッ素系ガスのプラズマを使用するドライエッチン
グ装置やプラズマCVD装置等における石英ガラス部材
に短期間でくもりや尖孔が生じるおそれがなく、耐久性
に優れ長期間安定的して操作することができる。同時
に、石英ガラス本来が有する優れた光透過率が損なわ
れず、ほぼ、同等の透光性をそのまま有し、その上、フ
ッ素系ガスのプラズマ活性種に曝されても透光性の低下
がない。従って、本発明のアルミナ被覆石英ガラスは耐
食性と光透過性に優れていることから、半導体製造装置
用部材として絶縁部品や光学部品に使用でき、従来の石
英ガラスに比し耐久性に優れ長期間の安定化が実現でき
る。例えば、従来の石英ガラスでは光透過率が著しく減
少し不都合が生じていた半導体製造装置ののぞき窓等透
光性が要求される部材として好適であり、石英ガラスの
不都合を解消でき半導体製造工程を長期間安定して操作
することができる。即ち、半導体製造装置のメンテナン
ス頻度が減少し、半導体製造ラインの生産性を向上させ
ることができ、工業的に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来公知の合成石英ガラスのX線回折図
【図2】本発明のアルミナ被覆石英ガラスのX線回折図
【図3】本発明のアルミナ被覆石英ガラスの熱処理後の
X線回折図
【図4】本発明のアルミナ被覆石英ガラスのエッチング
処理後のX線回折図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム(Al)と酸素(O)のモ
    ル比率(Al:O)が1:1.3〜1.6で、且つ、ア
    モルファスであるアルミナ皮膜にて被覆されてなること
    を特徴とするアルミナ被覆石英ガラス。
  2. 【請求項2】 前記被膜が少なくとも0.1μmの厚さ
    を有する請求項1記載のアルミナ被覆石英ガラス。
  3. 【請求項3】 酸素ガスを0.05〜10容量%含有す
    るアルゴンガスをスパッタガスとし、ターゲットに高純
    度アルミナを用いて高周波スパッタコーティング処理し
    て石英ガラス表面にアルミナ皮膜を形成することを特徴
    とするアルミナ被覆石英ガラスの製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体製造装置用部品であって、前記請
    求項1、2または3記載のアルミナ被覆石英ガラスから
    形成されてなる半導体製造装置用部品。
  5. 【請求項5】 前記半導体製造装置用部品が、半導体製
    造装置ののぞき窓である請求項4記載の半導体製造装置
    用部品。
JP30589396A 1996-10-31 1996-10-31 アルミナ被覆石英ガラス及びその製造方法並びに半導体製造装置用部品 Pending JPH10139480A (ja)

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