JPH10139285A - 糸条パッケージの製造方法および装置 - Google Patents

糸条パッケージの製造方法および装置

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JPH10139285A
JPH10139285A JP29363496A JP29363496A JPH10139285A JP H10139285 A JPH10139285 A JP H10139285A JP 29363496 A JP29363496 A JP 29363496A JP 29363496 A JP29363496 A JP 29363496A JP H10139285 A JPH10139285 A JP H10139285A
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yarn package
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】糸端のフィラメントが絡合していても、簡単か
つ確実に口糸出しができ、口糸出し手段の粘着/付着機
能の低下を招くことなく、長期間にわたり安定な口糸出
しが可能で、生産効率を向上できる。 【解決手段】弾性体の粘着性回動体2を糸条パッケージ
Pに接触させてその外層面の糸端を粘着させて口糸出し
した後、粘着性回動体を糸条パッケージの離間した位置
に移動させる。粘着性または吸着性を有する表面に回動
方向を横切る方向に延びる2本のスリット溝を有する回
動体を、糸条パッケージに接触させて共に回転させなが
ら、回動体に糸条パッケージ表面側の糸端を巻き付け、
次いで巻き付け糸条をスリット溝に沿ってカッターを移
動させて切断した後、カッターを移動させたスリット溝
とは別のスリット溝に沿って、一対の糸ニッパーを移動
させて、巻き付け糸条を回動体より除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡単かつ確実にパ
ッケージの口出しを行うことが可能な糸条パッケージの
製造方法および装置、あるいは、生産性の向上を可能に
する糸条パッケージの製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】糸条巻取機において、満巻パッケージに
巻き上げられたボビンから空ボビンへ糸条の切り替えを
行うとき、その切り替え中に満巻パッケージ上に巻き上
げられたバンチ巻き等の表層部分は、パッケージ本体に
定常に巻取られた糸条とは糸質が異なっている。そのた
め、糸条巻取機で巻取を完了した満巻パッケージは、出
荷前に表層部分の糸を剥脱して正常糸の糸端(口糸)を
表面に出すように処理している。このように表層糸を剥
脱して口糸を出す処理を「表面処理」と称している。
【0003】従来、上記表面処理における口糸出し方法
としては、糸条パッケージの外周面に巻取方向と反対方
向に圧縮空気を吹き付けて糸端を浮上させ、それを吸引
ノズルで吸引剥脱する方法が一般的であった。しかし、
糸条パッケージに巻き上げられた糸端部分は、必ずしも
構成フィラメント束がきれいに揃っているとは限らず、
一部のフィラメントが分岐して隣接する糸条に絡み合っ
ていたりすることがあるため、上記のように圧縮空気の
噴射によっては糸端を浮上させることが出来ないことが
あった。特に、糸条が細フィラメントから構成されてい
る場合において、この傾向が顕著であった。
【0004】また、従来、このような問題を解決する手
段として、表面に粘着ゴムをもつエンドレスベルトを糸
条パッケージに接触させ、その粘着ゴムに糸端を付着さ
せて口糸を取り出すようにした方法が提案されている。
【0005】しかし、この粘着ゴムを利用する口糸出し
手段は、圧縮空気手段に比べると口糸出し機能自体は著
しく向上するものの表面に付着後の糸屑の除去が非常に
難しいという問題があった。その糸屑の除去方法とし
て、例えば回転ブラシやスクレーパを擦りつけるのが一
般的であるが、その擦りつけを繰り返すことによって付
着表面が傷つけられ粘着性が低下し、口糸出し機能が比
較的早期に失われてしまうという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、たと
え糸端の構成フィラメントが絡合していても、簡単かつ
確実に口糸出しを可能にする糸条パッケージの製造方法
および装置を提供することにある。あるいは本発明の他
の目的は、粘着性または吸着性を利用した口糸出し手段
の粘着/付着機能の低下を招くことなく、長期間にわた
り安定な口糸出しを可能にし、生産効率の向上を図る糸
条パッケージの製造方法および装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)回動体外周部に粘着手段を設けた粘着性回動体
を、糸条パッケージの表面に接触させ、該粘着手段によ
り前記糸条パッケージ外層面の糸端を粘着させて口糸出
しした後、前記粘着性回動体を前記糸条パッケージと離
間した位置に移動させることを特徴とする糸条パッケー
ジの製造方法。
【0008】(2)前記粘着回動体と該糸条パッケージ
とを接触させた状態で、該糸条パッケージを糸解舒方向
に回転させ、前記粘着手段により粘着した該糸条パッケ
ージ外層の糸端を前記粘着回動体にパッケージ1周分以
上巻き付かせることを特徴とする前記(1)に記載の糸
条パッケージの製造方法。
【0009】(3)前記粘着回動体を、前記糸端を粘着
したまま、前記糸条パッケージ外層面から、離間位置ま
で移動させ、前記粘着回動体と前記糸条パッケージとの
間に掛け渡された糸条を切断するとともに、糸条パッケ
ージ側に残された糸条を吸引ノズルに吸引することを特
徴とする前記(1)または(2)に記載の糸条パッケー
ジの製造方法。
【0010】(4)表面が粘着性または吸着性を有し、
該表面に回動方向を横切る方向に延びる少なくとも2本
のスリット溝を周方向に間隔をおいて有する回動体を、
糸条パッケージの表面に接触させ、該回動体と糸条パッ
ケージとを共に回転させながら、該回動体表面に糸条パ
ッケージ表面側の糸端を粘着または吸着により巻き付
け、次いで該巻き付け糸条を前記スリット溝に沿ってカ
ッターを移動させて切断した後、該カッターを移動させ
たスリット溝とは別のスリット溝に沿って、少なくとも
一対の糸ニッパーを移動させて、該巻き付け糸条を前記
回動体より除去することを特徴とする糸条パッケージの
製造方法。
【0011】(5)糸条パッケージに対向させて、弾性
体の材質からなる回動体外周部に粘着手段を設けた粘着
回動体を配置し、該粘着回動体を前記糸条パッケージ外
周面に接触する位置と離間する位置とに移動可能に設け
たことを特徴とする糸条パッケージの製造装置。
【0012】(6)前記粘着回動体の移動する経路が、
前記糸条パッケージ回転中心と前記粘着回動体の回転中
心を結ぶ直線上にあることを特徴とする前記(5)に記
載の糸条パッケージの製造装置。
【0013】(7)前記弾性体が、スポンジ材質である
ことを特徴とする前記(5)または(6)に記載の糸条
パッケージの製造装置。
【0014】(8)前記粘着手段が、シート状に成形し
た粘着材質であり、前記回動体外周部に該粘着材質を貼
り合わせたものであることを特徴とする前記(5)〜
(7)のいずれかに記載の糸条パッケージの製造装置。
【0015】(9)前記粘着手段が、前記回動体外周部
に粘着性の物質を塗布したものであることを特徴とする
前記(5)〜(8)のいずれかに記載の糸条パッケージ
の製造装置。
【0016】この粘着手段は、粘着性の表面を有する物
質に固化する液体または、溶融体であり、前記回動体外
周部に該液体または、該溶融体を塗布し、固化させるこ
とで、前記粘着回動体が構成される。
【0017】(10)前記粘着回動体が、前記糸条パッ
ケージと共に回転するように構成したことを特徴とする
前記(5)〜(9)のいずれかに記載の糸条パッケージ
の製造装置。
【0018】(11)前記糸条パッケージと、前記粘着
回動体の離間位置との間に、該糸条パッケージから前記
粘着手段により引き出された糸条を切断するカッターと
切断後に前記糸条パッケージ側に残る糸端を吸引する吸
引ノズルを配置したことを特徴とする前記(5)〜(1
0)のいずれかに記載の糸条パッケージの製造装置。 (12)表面が粘着性または吸着性を有し、該表面に回
動方向を横切る方向に延びる少なくとも2本のスリット
溝を周方向に間隔をおいて有する回動体を、糸条パッケ
ージに対向するように設置するとともに、該回動体を前
記糸条パッケージ表面に接触する位置と離間位置とに移
動可能に設け、かつカッター、および糸ニッパーを、そ
れぞれ前記スリット溝に掛けわたされた糸条を切断する
位置、および前記スリット溝に掛けわたされた糸条をニ
ップする位置と、該それぞれの位置から離れた位置とに
移動可能に設けたことを特徴とする糸条パッケージの製
造装置。
【0019】(13)前記回動体が、外周面に粘着層を
有する回転ローラであることを特徴とする前記(12)
に記載の糸条パッケージの製造装置。
【0020】(14)前記回動体が、外周面に多数の吸
引孔を有する回転ローラであることを特徴とする前記
(12)に記載の糸条パッケージの製造装置。
【0021】(15)前記回動体が、外周面に粘着層を
有するエンドレスベルトであることを特徴とする前記
(12)に記載の糸条パッケージの製造装置。
【0022】(16)前記回動体の軸方向に沿って往復
運動する支持部材に前記カッターと糸ニッパーとを取り
付け、該支持部材の移動により前記カッターと糸ニッパ
ーとをそれぞれ前記スリット溝に沿って往復運動させる
ようにしたことを特徴とする前記(12)〜(15)の
いずれか1項に記載の糸条パッケージの製造装置。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明のパッケージの製造
方法および装置について、図面に示す一実施例を参照し
ながら具体的に説明する。
【0024】図1(A)(B)(C)は、本発明の一例
を示す糸条パッケージ製造装置を使用して糸条パッケー
ジの口糸出しを行う工程を示す。本実施例は、合成繊維
糸の製造工程における糸巻取後の工程に適用したものを
示している。
【0025】図1に示す装置において、糸条が満巻状態
に巻き上げられた糸条パッケージPは、ホルダー1に装
着支持され、図示していないモータにより回転駆動され
るようになっている。また、糸条パッケージPに対向さ
せて、ロール構造をした粘着回動体2が設置されてい
る。
【0026】図2は、本発明の一例を示す製造装置の要
部を示す断面図である。
【0027】粘着回動体2は、図2に示すよう、軸芯3
の外周に弾性体4としてスポンジ材質4aが被覆されて
おり、さらに外層には、粘着手段5としてシート状粘着
材質5aを接着した構成としている。
【0028】軸芯3は、両端に設けた軸受け6により、
回転可能なよう支持され、更に軸受け6は、軸受けホル
ダー7により固定され、ホルダーアーム8を介して、粘
着回動体2を糸条パッケージPに向かって接触・離間可
能なよう、図1に示す移動ユニット10へと接続され
る。また、移動ユニット10には、移動方向へのガイド
にガイドレール11を用い、駆動源としてのモータ12
によりボールネジ13を回転させることで、前記ホルダ
ーアーム8が取り付けられた移動ベース9を直線移動す
るものを使用している。
【0029】また、粘着回動体2の移動する経路が、糸
条パッケージPの回転中心位置p1と粘着回動体の回転
中心位置p2を結ぶ直線になるよう構成されている。
【0030】この構成により、粘着回動体2の最適移動
量L1は、図示していないパッケージ径検知機等による
パッケージ径情報により次式により算出することができ
る。 L:p1,p2間距離 D:パッケージ径 d:粘着回動体径 x:粘着回動体押し付け量 より、 最適移動量L1=L−D/2−d/2+x 本実施例では、パッケージPの外径が370mm、粘着
回動体2の外径が80mmで、p1、p2間距離である
Lを400mmという構成にしている。このとき弾性体
4を適度に変形させることで、粘着手段5のパッケージ
Pとの密着性を上げるため、粘着回動体押し付け量xを
考慮しており、本実施例では、x=1mmとしている。
よって、本実施例での粘着回動体2の最適移動量L1
は、 400−(370/2)−(80/2)+1=176m
m となる。
【0031】粘着回動体押し付け量xは、パッケージP
の品種および形態、また、粘着回動体2の構成等によ
り、0.01〜30mmの範囲、より好ましくは、0.
05〜10mmの範囲で適用するのがよい。
【0032】本実施例で軸芯3は、金属製のものを使用
しているが、樹脂製やその他の剛体のものでもよい。ま
た、スポンジ材質4aについては、ゴム等を原材料とす
る発泡タイプのものや刷毛タイプのような綿状のものが
あるが、比較的柔らかいものの方がパッケージPの形状
に追従して変形しやすく、シート状粘着材質5aのパッ
ケージPへの密着性が良いため口糸出し性も良い。逆
に、スポンジ材質4aが堅ければパッケージPの形状に
追従して変形できず、シート状粘着材質5aのパッケー
ジPへの密着性が悪いため、口糸出し性も悪くなる。
【0033】図3(A)、(B)、(C)は、それぞれ
本発明に使用する粘着回動体の一例を示す斜視図であ
る。
【0034】シート状粘着材質5aについては、本実施
例では、図3(A)に示すように、厚みtを1mm、幅
hを7mm、長さは、スポンジ材質4aの幅Wに合わせ
て130mmとした粘着性ウレタンゴム複数をスポンジ
材質4aの外周円周方向に等ピッチで接着剤により貼り
付けている。このシート状粘着材質5aの寸法について
は、パッケージPの形態や、粘着回動体の構成等により
最適化検討する必要があるが、厚みtについては、10
mm以下であることが好ましく、より好ましくは、3m
mであるのがよい。シート状粘着材質には、粘着性ウレ
タンゴムの他、その他粘着性のポリエチレンゴム、シリ
コーンゴム及びこれらのゲル体などがよく、厚みは、薄
手の方が、パッケージPに接触時スポンジ材質4aの変
形に追従して変形しやすい。
【0035】本実施例では、上述したように、シート状
粘着材質5aを、複数枚スポンジ材質4a周方向に等ピ
ッチで接着し歯車状の構成にしているが、図3(B)に
示すように1枚シートを回動体全周に渡って貼り付けて
もよいし、粘着手段5が回動体全周のうち一部分にしか
無い状態でもよい。
【0036】また、更に糸条パッケージは、その巻姿
が、図4に示すように、耳高形状になることがよくある
が、このような糸条パッケージを対象とするときは、図
3(C)に示すように、粘着回動体2の幅方向両端部が
中央部よりも小径のクラウニング形状のものを使用する
ことがより好ましい。なお、図4は、本発明に使用する
糸条パッケージの一例を示す斜視図である。
【0037】粘着回動体2の移動ユニット10について
は、図示していないパッケージ径検知機によるパッケー
ジ径情報にもとずき、粘着回動体2の移動量L1を算出
し、パッケージ径に合った最適な接触位置へ、正確に素
早く移動できるようモータ12にはサーボタイプのもの
を使用しているが、他の駆動手段を使用してもよい。さ
らに、糸条パッケージPの下方には、粘着回動体2によ
り取り出した糸端を吸引・剥脱するための吸引ノズル1
4が設置され、糸条パッケージPと粘着回動体2の離間
位置との間にシリンダ15によって上下動するカッター
16が配置されている。また、粘着回動体2の離間位置
には、クリーナ装置17が設けられている。
【0038】このクリーナ装置17は、詳細構造は、省
略するが、離間位置に戻った粘着回動体2の外周面を洗
浄したり、また、粘着回動体2の外周面に巻き付いた糸
条(緒糸)をはぎ取って再使用可能な状態にするような
っている。
【0039】カッター16は、加熱による溶断刃、ナイ
フ状の刃物、剪断を利用する鋏等任意のものを利用する
ことができる。
【0040】また、装置構成として、粘着回動体2の幅
Wは、パッケージPの幅Wpよりも大きい方がより好ま
しい。更に、本実施例では、1つのパッケージPについ
て口糸出し処理を実施しているが、ホルダー1の軸方向
に複数のパッケージPを支持し、それぞれのパッケージ
に対応した位置に粘着回動体2および付属構成機構を設
けることにより、本実施例と同様に、同時に複数のパッ
ケージの口糸出しおよび表面処理作業を実施することが
できる。
【0041】粘着回動体を構成する弾性体4に用いるス
ポンジ材質4aについては、前記したように、比較的柔
らかいものが好ましいが、具体的には、JIS S60
50規定のC硬度50以下のものが好ましい。
【0042】粘着回動体2を構成する粘着手段5として
は、加硫ゴム物理試験方法のJISK6301(はくり
試験)に規定される粘着力が50〜1200gf、好ま
しくは、50〜800gf、更に好ましくは、100〜
500gfの範囲の材料を使用するのがよい。粘着力が
50gよりも小さくては、粘着手段に糸端を粘着させる
ことが難しくなり、他方、粘着力が1200gよりも大
きいと、パッケージ表層の糸端の粘着だけでなく、パッ
ケージ本体側の糸条も粘着するようになるため、それに
よって毛羽や糸切れが発生したり、また伸度変化によっ
て糸斑が発生するようになる。
【0043】上述した本発明の製造装置において、口糸
出し操作は次のようにして実施することができる。
【0044】まず、図1(A)のように、満巻の糸条パ
ッケージPをホルダー1に装着し、図示しない駆動源に
よりパッケージPの糸解舒方向である矢印方向に5〜5
0m/分の低速で回転させる。次いで、予めパッケージ
径検知機(図示しない)により得ているパッケージPの
外径値より、算出した値を移動機構10のモータ12に
指令することで、モータ12が回転し、モータ12に直
結されたボールネジ13が共に回転することで、ボール
ネジ13とガイドレール11にガイドされた移動ベース
9が糸条パッケージP方向へと移動し始める、これによ
り、移動ベース9上に取り付けられたホルダーアーム8
と軸受けホルダー7及び軸受け6を介して粘着回動体2
がパッケージPの回転中心位置p1に向かって直線移動
する。モータ12に送られた前記指令によりモータ12
は粘着回動体2が、L1mm移動した位置で停止するこ
とで、粘着回動体2は、概に回転しているパッケージP
と適度に接触し、パッケージPの外層面との摩擦及び粘
着回動体2の外周部の粘着力によりパッケージPと共に
同速度で回転し始める。
【0045】このとき、粘着手段5は、弾性体4の適度
な変形により、パッケージPの幅方向及び周方向の形状
に追従し、常にパッケージ外周全幅に渡って接触する。
【0046】その後、パッケージPを1回転〜50回転
程度回転させパッケージPの回転を停止させる。粘着回
動体2とパッケージPを接触回転することでパッケージ
Pの外層面に付着していたパッケージPの糸端Yが粘着
回動体2の外周部に設けた粘着手段である粘着材質から
なる粘着シート5aに粘着し粘着回動体に巻取られる。
パッケージP回転停止後、粘着回動体2は、離間位置で
あるp2位置に後退し、その後吸引ノズル14の吸引が
開始される。
【0047】図1(B)に示すように、粘着回動体2と
パッケージP間に形成された糸条は、パッケージPを糸
巻取方向に1/4周以上回転させ、再び糸解舒方向に回
転させることで吸引ノズル14に吸引される。その後、
粘着回動体2と吸引ノズル14間の糸条は、シリンダ1
5を作動させてカッター16を押し上げることにより切
断され、粘着回動体2側に残された糸条は、粘着回動体
2に巻き付いた糸条と共にクリーナ装置17(詳細省
略)によって除去され、粘着回動体2の粘着力も再生さ
れる。また、糸条パッケージP側に残された糸条は吸引
ノズル14に吸い込まれる。吸引ノズル14は、糸条パ
ッケージPを糸解舒方向に回転させることで、更に糸条
パッケージPから表層部のバンチ巻部等の緒糸部分を吸
い込んで剥脱を行い、所謂表面処理が行われる。
【0048】図5は、本発明に使用する粘着回動体の他
の実施形態を示す斜視図である。
【0049】図5においては、本発明の他の実施形態と
して粘着回動体2の粘着手段5に粘着性の物体に固化す
る液状粘着材5bを用いたもので、本実施例では、液状
の粘着性のシリコン接着剤をスポンジ材質4aの外周部
に塗布し、熱を加え固化させることで、粘着回動体2を
構成したものである。粘着回動体2以外の部分の構成及
び作用については、前記実施形態と同じであり、同様の
口糸出しを行うことができる。本実施形態では、粘着手
段として、粘着性のシリコン接着材を使用しているが、
その他の接着剤、あるいは粘着性ゴム、粘着性ポリエチ
レン等の溶融体を塗布し固化させた構成のものであって
もよい。
【0050】次に本発明のパッケージの製造方法および
装置の他の実施態様について説明する。
【0051】図6(A)、(B)、(C)、(D)は、
本発明の糸条パッケージ製造装置を使用して、糸条パッ
ケージの口糸出しを行う工程を示す。
【0052】この図6に示す装置において、糸条が満巻
状態に巻き上げられた糸条パッケージPは、ホルダー2
1に装着支持され、モータ40により回転駆動されるよ
うになっている(図7、図8参照)。また、糸条パッケ
ージPに対向させてロール構造をした回動体22が設置
されている。
【0053】回動体22は芯部23の外周に粘着ゴムな
どの粘着層24を装着すると共に、その粘着層24の外
周面に軸方向に平行に延びる2本のスリット溝28a,
28bを、周方向に45゜の間隔で配置している。この
回動体22は、クラッチ51を介してモータ50に接続
され(図7、図8参照)、クラッチ51がオンのとき回
転駆動され、またオフのとき自由回転するようになって
いる。
【0054】また、回動体22は、糸条パッケージPに
接触する位置と離間する位置とに交互に往復移動可能に
なっている。さらに糸条パッケージPの下方に吸引ノズ
ル26が設置され、また糸条パッケージPと回動体22
の離間位置との間に、シリンダ27によって上下動する
カッター25が配置されている。
【0055】回動体22の離間位置の近傍には、別の切
断機構30が設置されている。切断機構30は、図7
(A)に示すように、カッター31を支持部材32に固
定し、これをピストンロッド33の端部に固定してシリ
ンダ34により回動体22の軸方向に往復移動するよう
にし、さらにシリンダ34をシリンダ35により上下動
させるようにしている。
【0056】また、回動体22の離間位置の下方には、
糸ニップ機構60が設置されている。糸ニップ機構60
は、図7(B)、図8(A)に示すように、糸ニッパー
61を支持部62に固定し、これをピストンロッド63
の端部に固定してシリンダ64により回動体22の軸方
向に往復移動するようにし、さらに糸ニッパー61と対
をなす糸ニッパー66をシリンダ64に支持されている
支持部65に固定して、シリンダ64の往復移動により
対をなす糸ニッパー61と66とが糸をニップまたは解
除できるようにしている。さらにシリンダ64をシリン
ダ67により上下動させるようにしている。
【0057】また、糸ニッパー61と66の往復移動域
下方には、図8(B)に示すように、糸を除去するため
の吸引ノズル70が設けられている。吸引ノズル70は
支持部71に固定され、これをピストンロッド72の端
部に固定してシリンダ73により対をなす糸ニッパー6
1と66とが糸をニップする位置と離れた位置とに往復
移動するようにしている。また、吸引ノズル70には吸
引管74が接続されていて、その先には糸屑用トレー7
5が設置されている。
【0058】上述した本発明の糸条パッケージ口糸出し
装置を使用することにより、糸条パッケージPの表面処
理は、図6(A)〜(D)に示す工程に従って次のよう
に実施することができる。
【0059】まず、図6(A)のように、ホルダー21
に装着した糸条パッケージPに向けて回動体22を移動
させ、その糸条パッケージPの外周面に、図6(B)の
ように接圧させる。このときの回動体22はクラッチ5
1がオフであるので(図7参照)、糸条パッケージPを
回転駆動させると回動体22が追従回転し、その追従回
転によって粘着層24上に糸条パッケージP側の糸端が
粘着して巻き上げられる。
【0060】次いで、図6(C)のように、パッケージ
Pの回転停止後に、回動体22を糸条パッケージPから
離間位置に移動すると、糸条パッケージPから引き出さ
れた糸条Yが、粘着体22と糸条パッケージPとの間に
緊張状態に掛け渡されるので、図6(D)のように、シ
リンダ27によりカッター25を上動させると、上記の
ように緊張状態の糸条Yが切断され、回動体22側に切
断された糸条は回動体22自体に巻き上げられた状態に
なり、また糸条パッケージP側に残された糸条は吸引ノ
ズル26に吸い込まれる。吸引ノズル26は、パッケー
ジPが糸解除方向に回転することで、さらに糸条パッケ
ージPから表層部のバンチ巻部等の緒糸部分を吸い込ん
で剥脱を行うので、これによって糸条パッケージの所謂
表面処理が行われる。
【0061】上記工程において、糸条が糸屑として巻き
上げられた回動体22は、そのままでは粘着層24の粘
着機能が低下しているので、次の新たな糸条パッケージ
Pに対して効率のよい口糸出し処理をすることはできな
い。そのため、図7(A)、(B)、図8(A)、
(B)に示すような工程によって、回動体22に巻き付
けられた糸屑の除去を行う。
【0062】まず、図7(A)(および図6(D))の
ように、クラッチ51をオンにしてモータ50により回
動体22を回転させ、一方のスリット溝28aを下向き
の状態にする。次いで、この回動体22の外端側(右端
側)に対応する位置で、シリンダ35の作動によりカッ
ター31を、その上端部がスリット溝28bの高さとオ
ーバラップするまで上昇させ、次いでシリンダ34を作
動させて、カッター31の上端部をスリット溝28b内
に沿って矢印方向に左端に抜けるまで移動させる。この
カッター31の移動によって、回動体22の外周に多重
に巻き付けられた糸条Yはスリット溝28bに沿って切
断される。
【0063】しかし、このように回動体22上の糸条Y
がスリット溝28bに沿って切断されても、粘着層24
に粘着しているため、そのままでは回動体22から離脱
することはない。
【0064】そこで、図7(B)のように、下部側に位
置していた他方のスリット溝28aを糸ニッパー61が
この回動体22の外端側(右端側)に対応する位置で、
シリンダ67の作動により糸ニッパー61と66とを、
その上端部がスリット溝28aの高さとオーバラップす
るまで上昇させ、次いでシリンダ64を作動させて、糸
ニッパー61の上端部をスリット溝28a内に沿って矢
印方向に固定された糸ニッパー66で止まるまで移動さ
せる。この糸ニッパー61の移動によって、回動体22
上に巻き付けられた糸条Yは、対をなす糸ニッパー61
と66とにニップされる。ニップされた糸条Yは、図8
(A)のように、シリンダ67を下動させながら回動体
22を糸解除方向に回転させると、回動体22上に巻き
付けられた糸条Yが対をなす糸ニッパー61と66とに
ニップされたまま引き出されて回動体22から剥脱され
る。
【0065】次いで、図8(B)のように、シリンダ6
7の下動停止後に、シリンダ73を作動させて、吸引ノ
ズル70を対をなす糸ニッパー61と66との近傍に移
動させる。次いで、シリンダ64を作動させて、糸ニッ
パー61を糸ニッパー66と離れる方向に移動させる。
この糸ニッパーの移動によって、糸ニッパー61と66
とによって引き出された糸条Yは吸引ノズル70に吸い
込まれる。吸い込まれた糸条Yは吸引管74内を通っ
て、糸屑用トレー75に放出される。
【0066】上述したように、本発明の装置によれば、
回動体22に巻き付いた糸条を剥脱するとき、カッター
31や糸ニッパー61,66をスリット溝28a,28
bに沿って移動させるので、これらの手段が粘着層24
の表面を直接傷つけることがなく、また粘着力を低下さ
せることはない。
【0067】したがって、粘着層24による糸条パッケ
ージの口糸出し機能(粘着機能)は実質的に低下するこ
とはなく、その性能を長期にわたって維持することがで
きるため、生産効率の向上を図ることができる。
【0068】本発明に使用する回動体は、上述した実施
形態のように、外周に粘着層を有するロール構造が最も
好ましいが、ロール構造に代えて外周に粘着層を有する
エンドレスベルトであっても同様の効果を奏することが
できる。
【0069】回動体を構成する粘着層としては、加硫ゴ
ム物理試験方法のJIS K6301(はくり試験)に
規定される粘着力が50〜1200gf、好ましくは5
0〜800gf、さらに好ましくは100〜500gf
の範囲の材料を使用するのがよい。
【0070】粘着力が50gfよりも小さくては、粘着
層に糸端を粘着させることが難しくなり、他方、粘着力
が1200gfよりも大きいと、表層の糸端の粘着だけ
ではなく、パッケージ本体側の糸条も粘着するようにな
るため、それによって毛羽や糸切れを発生したり、また
伸度変化によって糸班を発生するようになる。
【0071】また、粘着層の硬度は、JIS−A硬度1
0以下、好ましくはJIS−A硬度1〜10、特に好ま
しくは2〜5にするのがよい。JIS−A硬度が10よ
りも大きいと、粘着物質の外力による変形が少なくなる
ため、糸条パッケージが表面に凹凸をもったフォームで
あったり、バンチ巻部を有していたりすると、粘着層が
糸条パッケージの軸方向に対し接触しない部分を発生
し、良好な口糸出しができなくなる場合がある。
【0072】また、回動体の粘着層を糸条パッケージ外
周面に接触させるときの押圧力としては、10,000
〜40,000Paの範囲にするのがよい。押圧力が1
0,000Paよりも小さくては、粘着層に糸端が粘着
しにくくなり、また逆に40,000Paよりも大きく
すると、その押圧力によって糸条パッケージフォームが
悪化し、製品欠点を生ずるようになる。
【0073】上述のような粘着層を構成する材質として
は、例えば、ポリウレタンゴム、ポリエチレンゴム、シ
リコンゴムおよびこれらのゲル体を挙げることができ
る。これらのなかでも、特にポリウレタンゴムまたはこ
のゲル体が好ましい。
【0074】また、粘着層の表面に形成するスリット溝
の数は、前述した実施形態のように2本だけでもよい
が、必要により3本以上を設けるようにしてもよい。こ
れら少なくとも2本を設けるようにしたスリット溝のう
ち、1本はカッターの案内用の溝として使用され、また
他の1本は糸ニッパーの案内用の溝として使用される。
2本を設ける場合のスリット溝の周方向の間隔は、カッ
ターと糸ニッパーの間隔に合わせるのがよい。前述した
実施形態では、カッターと糸ニッパーの周方向の間隔が
45゜なので、スリット溝の間隔も45゜とした。ま
た、スリット溝の溝幅は1〜30mm、溝深さは1〜1
5mmの範囲にするのがよい。また、このスリット溝は
回動体の軸方向全幅に渡り両端に貫通するように設ける
のがよい。また、回動体に設けるスリット溝の配置方向
は、回動体の回動方向(周方向)に対して90゜(軸方
向には0゜)が最も好ましいが、カッターや糸ニッパー
の案内を妨げない限り、斜めであってもよい。好ましく
は、回動方向に対し、45゜〜90゜の範囲がよい。
【0075】本発明に使用する回動体としては、図9お
よび図10に示すような、負圧を利用した吸着性外周面
をもつロール構造体も使用することができる。
【0076】図9および図10に示す回動体22’は、
中空ロール80を本体とし、その外周面に多数の吸引孔
81を設け、かつ好ましくは回動方向を90゜に横切る
少なくとも2本のスリット溝84を周方向に間隔を置い
て設けている。さらに両側の回転軸82が軸受83によ
り回動自在に支持され、かつ一方の回転軸82を中空に
して負圧源(図示せず)に接続するようにしている。
【0077】このように構成した回動体22’によって
も、前述した粘着層24を有する回動体2と同様の口糸
出しを行うことができる。
【0078】本発明は、複数糸条においても図11のよ
うに実施することができる。
【0079】
【実施例】図1に示す実施例装置において、70デニー
ル、24フィラメントの衣料用ナイロン糸6Kg巻、外
径330mmのパッケージの口糸出しを実施したとこ
ろ、粘着回動体に、構成フィラメント全数が粘着、所定
量巻き付き、口糸出しが成され、その後、パッケージ表
層部から吸引ノズルにより、バンチ巻部を吸い込んで剥
脱され、スムーズに所謂表面処理が行われた。処理後の
パッケージについて、製品として問題ないか、検査も実
施したが、毛羽発生、伸度変化、糸斑、単糸切れ等特に
問題ないことが確認された。
【0080】また、前記品種パッケージ1万個について
口糸出しを実施したところ、口糸出しが全く出来なかっ
たものは、たった3つであり、成功率は、99.97%
と非常に信頼性の高いものであることが判った。
【0081】さらに、300デニール、40フィラメン
ト、の産業用ナイロン糸7.5Kg巻、外径370mm
のパッケージについても同様の結果が得られた、この品
種での成功率は、パッケージ5千個実施し、99.98
%であり、こちらの品種においても非常に信頼性の高い
結果が得られた。
【0082】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、粘着
手段をスポンジ材質からなる弾性体の外周部に設けた構
成の粘着回動体を糸条パッケージ外層面に接触、パッケ
ージと共に回転させることで、パッケージ外層面の形状
に追従し、弾性体が変形することで粘着手段が常にパッ
ケージ全幅に渡って密着するためパッケージ外層面のい
かなる部分に糸端が存在していようが、粘着し、取り出
すことができる。また、粘着回動体に粘着させた糸端を
一定量巻き付かせることで、糸端の構成フィラメントの
一部がパッケージ外層面の糸に絡合している状態であっ
ても強引にパッケージ外層部から引き出し、確実に捕捉
を行って、安定した口糸出しができる。また、粘着回動
体のパッケージへの接触、離間経路をパッケージ回転中
心と、粘着回動体の回転中心とを結ぶ直線にしているこ
とから、パッケージ径情報をもとに一定の演算式から算
出した値を粘着回動体の移動ユニットに指令すること
で、外径の異なるパッケージに対しても安定した接触が
得られ、確実に口糸出しできることから、複数種類のパ
ッケージを同一装置で処理することができ、生産効率の
向上を図ることができる。
【0083】また、本発明によれば、粘着性或いは吸着
性を利用した口糸出し手段を利用するものにおいて、回
動体の粘着性表面或いは吸着性表面を直接傷つけないよ
うにするので、糸条パッケージの口糸出し機能(粘着/
吸着機能)を低下させることなく長期間にわたり安定な
口糸出しを可能にし、生産効率の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)、(C)は、本発明の一例を示
す糸条パッケージの製造装置を使用して口糸出し処理す
る状況を示す工程図である。
【図2】本発明の一例を示す製造装置の要部を示す断面
図である。
【図3】(A)、(B)、(C)は、それぞれ本発明に
使用する粘着回動体の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明に使用する糸条パッケージの一例を示す
斜視図である。
【図5】本発明に使用する粘着回動体の他の実施形態を
示す斜視図である。
【図6】(A)、(B)、(C)、(D)は、本発明の
他の一例を示す糸条パッケージ製造装置を使用して口糸
出し処理する状況を示す工程図である。
【図7】(A)、(B)は、図6の工程ののち回動体表
面の巻付き糸条を剥脱する状況を示す工程図である。
【図8】(A)、(B)は、図7の工程ののち回動体表
面の巻付き糸条を剥脱する状況を示す工程図である。
【図9】本発明に使用する図6の態様における回動体の
他の実施形態を示す概略断面図である。
【図10】図9の回動体の斜視図である。
【図11】本発明の図6の態様における複数糸条におけ
る実施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
1:ホルダー 2:粘着回動体 3:軸芯 4:弾性体 4a:スポンジ材質 5:粘着手段 5a:シート状粘着材質 5b:液状粘着材 6:軸受け 7:軸受けホルダー 8:ホルダーアーム 9:移動ベース 10:移動ユニット 11:ガイドレール 12:モータ 13:ボールネジ 14:吸引ノズル 15:エアーシリンダ 16:カッター 17:クリーナ装置 21:ホルダー 22,22’:回動体 23:芯部 24:粘着層 25:カッター 26:吸引ノズル 27:シリンダ 28a,28b,64:スリット溝 30:切断機構 31:カッター 32:支持部 33:ピストンロッド 34,35:シリンダ 40:モータ 50:モータ 51:クラッチ 60:ニップ機構 61,66:糸ニッパー 62,65:支持部 63:ピストンロッド 64,67:シリンダ 70:吸引ノズル 71:支持部 72:ピストンロッド 73:シリンダ 74:吸引管 75:糸屑用トレー 80:中空ロール 81:吸引孔 82:回転軸 83:軸受 84:スリット溝 P:糸条パッケージ Y:糸条

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回動体外周部に粘着手段を設けた粘着性回
    動体を、糸条パッケージの表面に接触させ、該粘着手段
    により前記糸条パッケージ外層面の糸端を粘着させて口
    糸出しした後、前記粘着性回動体を前記糸条パッケージ
    と離間した位置に移動させることを特徴とする糸条パッ
    ケージの製造方法。
  2. 【請求項2】前記粘着回動体と該糸条パッケージとを接
    触させた状態で、該糸条パッケージを糸解舒方向に回転
    させ、前記粘着手段により粘着した該糸条パッケージ外
    層の糸端を前記粘着回動体にパッケージ1周分以上巻き
    付かせることを特徴とする請求項1に記載の糸条パッケ
    ージの製造方法。
  3. 【請求項3】前記粘着回動体を、前記糸端を粘着したま
    ま、前記糸条パッケージ外層面から離間した位置まで移
    動させ、前記粘着回動体と前記糸条パッケージとの間に
    掛けわたされた糸条を切断するとともに、糸条パッケー
    ジ側に残された糸条を吸引ノズルに吸引することを特徴
    とする請求項1または2に記載の糸条パッケージの製造
    方法。
  4. 【請求項4】表面が粘着性または吸着性を有し、該表面
    に回動方向を横切る方向に延びる少なくとも2本のスリ
    ット溝を周方向に間隔をおいて有する回動体を、糸条パ
    ッケージの表面に接触させ、該回動体と糸条パッケージ
    とを共に回転させながら、該回動体表面に糸条パッケー
    ジ表面側の糸端を粘着または吸着により巻き付け、次い
    で該巻き付け糸条を前記スリット溝に沿ってカッターを
    移動させて切断した後、該カッターを移動させたスリッ
    ト溝とは別のスリット溝に沿って、少なくとも一対の糸
    ニッパーを移動させて、該巻き付け糸条を前記回動体よ
    り除去することを特徴とする糸条パッケージの製造方
    法。
  5. 【請求項5】糸条パッケージに対向させて、弾性体の材
    質からなる回動体外周部に粘着手段を設けた粘着回動体
    を配置し、該粘着回動体を前記糸条パッケージ外周面に
    接触する位置と離間した位置とに移動可能に設けたこと
    を特徴とする糸条パッケージの製造装置。
  6. 【請求項6】前記粘着回動体の移動する経路が、前記糸
    条パッケージ回転中心と前記粘着回動体の回転中心を結
    ぶ直線上にあることを特徴とする請求項5に記載の糸条
    パッケージの製造装置。
  7. 【請求項7】前記弾性体が、スポンジ材質であることを
    特徴とする請求項5または6に記載の糸条パッケージの
    製造装置。
  8. 【請求項8】前記粘着手段が、シート状に成形した粘着
    材質であり、前記回動体外周部に該粘着材質を貼り合わ
    せたものであることを特徴とする請求項5〜7のいずれ
    か1項に記載の糸条パッケージの製造装置。
  9. 【請求項9】前記粘着手段が、前記回動体外周部に粘着
    性の物質を塗布したものであることを特徴とする請求項
    5〜8のいずれか1項に記載の糸条パッケージの製造装
    置。
  10. 【請求項10】前記粘着回動体が、前記糸条パッケージ
    と共に回転するように構成したことを特徴とする請求項
    5〜9のいずれか1項に記載の糸条パッケージの製造装
    置。
  11. 【請求項11】前記糸条パッケージと、前記粘着回動体
    の離間位置との間に、該糸条パッケージから前記粘着手
    段により引き出された糸条を切断するカッターと切断後
    に前記糸条パッケージ側に残る糸端を吸引する吸引ノズ
    ルを配置したことを特徴とする請求項5〜10のいずれ
    か1項に記載の糸条パッケージの製造装置。
  12. 【請求項12】表面が粘着性または吸着性を有し、該表
    面に回動方向を横切る方向に延びる少なくとも2本のス
    リット溝を周方向に間隔をおいて有する回動体を、糸条
    パッケージに対向するように設置するとともに、該回動
    体を前記糸条パッケージ表面に接触する位置と離間位置
    とに移動可能に設け、かつカッター、および糸ニッパー
    を、それぞれ前記スリット溝に掛けわたされた糸条を切
    断する位置、および前記スリット溝に掛けわたされた糸
    条をニップする位置と、該それぞれの位置から離れた位
    置とに移動可能に設けたことを特徴とする糸条パッケー
    ジの製造装置。
  13. 【請求項13】前記回動体が、外周面に粘着層を有する
    回転ローラであることを特徴とする請求項12に記載の
    糸条パッケージの製造装置。
  14. 【請求項14】前記回動体が、外周面に多数の吸引孔を
    有する回転ローラであることを特徴とする請求項12に
    記載の糸条パッケージの製造装置。
  15. 【請求項15】前記回動体が、外周面に粘着層を有する
    エンドレスベルトであることを特徴とする請求項12に
    記載の糸条パッケージの製造装置。
  16. 【請求項16】前記回動体の軸方向に沿って往復運動す
    る支持部材に前記カッターと糸ニッパーとを取り付け、
    該支持部材の移動により前記カッターと糸ニッパーとを
    それぞれ前記スリット溝に沿って往復運動させるように
    したことを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項
    に記載の糸条パッケージの製造装置。
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