JP3629799B2 - 巻糸体の表面処理におけるテール処理方法および巻糸体表面処理機 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パッケージ、チーズ、パーン等の巻糸体の表面処理におけるテール処理方法および巻糸体表面処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
レボルビング式糸条巻取機のように、糸条が満巻になったボビンから空ボビンへ連続的に糸切換えして得られたパッケージは、その糸切換え中に連続供給される糸条が満巻パッケージ上の1箇所にバンチ巻きされている。このように巻かれたバンチ巻部の糸は、通常はパッケージ本体の糸質とは異なっているため、出荷前に剥脱して、正常な糸質の糸端を糸層表面に口出しするようにしている。このようにバンチ巻部を剥脱して正常な糸端を口出しする処理を「表面処理」と称している。
【0003】
また、同様に空ボビン側に新たに巻き付けられる糸条も、糸掛け当初の糸条がボビン端部にバンチ巻されている。このボビン端部に巻かれたバンチ巻も、出荷前に必要な長さのテール糸をボビンに2〜4回程度巻き付けただけにして、残部は剥脱するようにしている。これを「テール出し」と称している。
本出願人は、前者のパッケージの表面処理方法として、先に特開昭6−115816号公報により、パッケージ表面のバンチ巻部を吸引ノズルで吸引するように剥脱し、最後の糸端を複数本の集束絡合させて糸止めする方法を提案した。
【0004】
しかし、パッケージのバンチ巻部の糸端は、常にパッケージ表層に存在しているとは限らず、巻取機での糸切換直後の外乱などにより糸層からボビン端部に糸落ちし、バンチ巻部の上に巻き付いた状態になるものがある。このようにボビン端部に糸条が巻き付いたものは、上述したテール出し作業が困難になるばかりでなく、表面処理作業も上述した従来の表面処理方法では処理ができなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述のボビン端部に表層糸が糸落ちして巻き付いた巻糸体であっても、その表面処理を可能にする表面処理前のテール処理方法およびこれを実施する巻糸体表面処理機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、巻糸体の表面処理に先立って、該巻糸体のボビン端部に巻き付いた表層糸とバンチ巻部のテール糸とを剥脱爪で剥脱すると共に、これら表層糸とテール糸とを吸引ノズルに吸引し、次いで該吸引ノズルにより剥脱されつつある前記巻糸体の表層糸を接圧体で接圧して固定し、該接圧体と前記吸引ノズルとの間を走行する表層糸を切断する一方、前記吸引ノズルに吸引されつつあるテール糸を前記ボビン端部に数回巻き付けることを特徴とするものである。
【0007】
また、上記テール処理に使用する本発明の巻糸体表面処理機は、巻糸体の表面処理をする巻糸体表面処理機において、ボビン支持部に保持された巻糸体のボビン端部外側に、剥脱爪と吸引ノズルとを有するテール処理機構を配置すると共に、該テール処理機構を前記剥脱爪が前記ボビン端部に接近してボビン端部の糸を掻きだす接近位置と該ボビン端部から離間する退避位置とに交互に移動可能にし、かつ前記巻糸体の側部に、接圧体とカッターとを有する表層糸固定機構を配置すると共に、該表層糸固定機構を前記接圧体が巻糸体表面に接近して押圧する接近位置と該巻糸体表面から離間する退避位置とに移動自在にしたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のテール処理装置の実施形態を示すもので、このテール処理装置が付設される表面処理機の機構については図示が省略されている。
図1において、パッケージPはボビン1に糸条が巻かれて糸層を形成したものであり、ボビン支持部2の上に垂直に保持されている。図示のパッケージPは、ボビン1の端部にバンチ巻部Bを有し、かつ糸層の表層糸Yaの一部がボビン端部側に落ち、バンチ巻部Bの上に巻き付いている。
【0009】
このようにボビン支持部2に支持されたパッケージPの軸方向上方にテール処理機構3が設けられ、またパッケージPの側部に表層糸固定機構4が設けられている。
テール処理機構3は、ホルダー5の中心部に吸引ノズル6が上下移動可能に取り付けられ、またホルダー5の下部に3本の剥脱爪7がホルダー中心に点対称に取り付けられている。3本の剥脱爪7は、さらに図示しない駆動源により半径方向に前後動するようになっている。上記吸引ノズル6は上部が回転板8に取り付けられ、その回転板8はモータ9により回転駆動され、またモータ9は昇降シリンダ10により上下動すると共に、水平シリンダ11により前後動するようになっている。
【0010】
また、表層糸固定機構4は、ホルダー15にゴム、ポリウレタンなどの軟質物質からなる接圧体16を取り付けると共に、ヒータからなるカッター17を取り付けている。もちろん、カッター17は切刃からなるものであってもよい。また、ホルダー15は水平シリンダ18に取り付けられ、その水平シリンダ18の作動により水平方向に移動可能であり、接圧体16をパッケージPの表面に接圧して、表層糸YaをパッケージP上に押圧固定するようにする。
【0011】
上述したテール処理装置を使用して、表層糸Yaがボビン端部に巻き付いたパッケージPのテール処理を行うときは、図2(A) 〜(F) に示す工程によって容易に実施することができる。
図2(A) は図1と同じ状態を示し、ボビン支持部2の上にパッケージPをセットし、かつその軸方向上方にテール処理機構3を待機させている。
【0012】
次いで、図2(B) のように、昇降シリンダ10の作動によりホルダー5を下降させ、3本の剥脱爪7をボビン端部外周とオーバラップする位置まで下降させる。次いで、剥脱爪7を半径方向内側に向けて移動させてボビン端部を把持し、この状態から再び昇降シリンダ10によりホルダー5を上昇させると、剥脱爪7がバンチ巻部Bとその上に巻き付けられた表層糸Yaを掻きだすように剥脱する。
【0013】
ボビン端部から剥脱したバンチ巻部Bのテール糸Ytと表層糸Yaとは、図2(C) に示すように吸引ノズル6に吸引され、そのまま吸引を継続しながら再び昇降シリンダ10の作用によりホルダー5と共に吸引ノズル6は元の上方位置に復帰する。ここで吸引ノズル6の吸引操作により、バンチ巻部Bのテール糸Ytはほとんど吸引された状態になり、また表層糸Yaはボビン端部に巻き付けられたものは殆ど吸い上げられ、さらにパッケージP上の表層糸Yaが吸引剥脱されるようになる。
【0014】
次いで、図2(D) のように、水平シリンダ18を作動させて接圧部16をパッケージPの表面に接圧し、表層から剥脱され続ける表層糸Yaを押圧固定して、それ以上の剥脱を阻止するようにする。次いで、図2(E) のようにカッター17を突出させ、このカッター17により接圧部16と吸引ノズル6との間を走行する表層糸Yaを溶断する。
【0015】
表層糸Yaが溶断すると、図2(F) のようにカッター17は元の位置に後退し、次いで水平シリンダ11の作動により吸引ノズル6をボビン1の軸心から偏心させ、さらに昇降シリンダ10の作動により吸引ノズル6を先端がボビン端部とオーバラップする位置まで下降させ、その状態でモータ9を作動させて吸引ノズル6の先端をボビン端部の周りを数回(2〜4回)周回させる。この操作により、吸引ノズル6内のテール糸が引出されながらボビン端部の周りに巻き付けられる。
【0016】
上記のようにしてテール処理(テール取り)が完了したパッケージPは、引き続き表面処理を行うが、この表面処理のための手段は特に限定されず、公知の手段がいずれも適用可能である。
図3(A) 〜(C) は、上記表面処理工程の一例を示す。
図3において、表面処理機は、ボビン支持部2に支持されたパッケージPを挟むように圧空噴射ノズル31と糸端吸引ノズル32とを対設させるようにしている。
【0017】
まず、図3(A) に示すように、圧空噴射ノズル31が吹き出すことにより、パッケージPの表面の表層糸Yaの糸端が糸端吸引ノズル32側に向けて移動させられ、その移動した糸端を、図3(B) に示すように糸端吸引ノズル32が吸引する。
糸端を吸引した糸端吸引ノズル32は、次いで図3(C) に示すように、表層糸Yaを吸引しながらパッケージPから半径方向外側に離れ、さらに矢印で示すように上方に90°回転して、ボビン1の軸方向上方に移動する。このボビン1の軸方向上方の位置で、糸端吸引ノズル32はパッケージPから不正常な糸質の糸がなくなるまで表層糸Yaを吸引剥脱して表面処理を完了する。表層糸Yaの糸端は必要により接着テープで糸止めしたり、或いは糸結びによって糸止めするようにする。
【0018】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、ボビン端部に表層糸が糸落ちして巻き付いたような不正常な巻糸体であっても、表層糸とテール糸とをそれぞれ区別してテール処理することができるので、その後引き続いて行う表面処理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される巻糸体表面処理機におけるテール処理機構の一例を示す概略図である。
【図2】(A) 〜(F) は、本発明の方法によるテール処理工程を示す説明図である。
【図3】(A) 〜(C) は、本発明のテール処理に続いて行う表面処理工程の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ボビン
2 ボビン支持部
3 テール処理機構
4 表層糸固定機構
5 ホルダー
6 吸引ノズル
7 剥脱爪
15 ホルダー
16 接圧部
17 カッター
P パッケージ(巻糸体)
B バンチ巻部
Yt テール糸
Ya 表層糸
【発明の属する技術分野】
本発明は、パッケージ、チーズ、パーン等の巻糸体の表面処理におけるテール処理方法および巻糸体表面処理機に関する。
【0002】
【従来の技術】
レボルビング式糸条巻取機のように、糸条が満巻になったボビンから空ボビンへ連続的に糸切換えして得られたパッケージは、その糸切換え中に連続供給される糸条が満巻パッケージ上の1箇所にバンチ巻きされている。このように巻かれたバンチ巻部の糸は、通常はパッケージ本体の糸質とは異なっているため、出荷前に剥脱して、正常な糸質の糸端を糸層表面に口出しするようにしている。このようにバンチ巻部を剥脱して正常な糸端を口出しする処理を「表面処理」と称している。
【0003】
また、同様に空ボビン側に新たに巻き付けられる糸条も、糸掛け当初の糸条がボビン端部にバンチ巻されている。このボビン端部に巻かれたバンチ巻も、出荷前に必要な長さのテール糸をボビンに2〜4回程度巻き付けただけにして、残部は剥脱するようにしている。これを「テール出し」と称している。
本出願人は、前者のパッケージの表面処理方法として、先に特開昭6−115816号公報により、パッケージ表面のバンチ巻部を吸引ノズルで吸引するように剥脱し、最後の糸端を複数本の集束絡合させて糸止めする方法を提案した。
【0004】
しかし、パッケージのバンチ巻部の糸端は、常にパッケージ表層に存在しているとは限らず、巻取機での糸切換直後の外乱などにより糸層からボビン端部に糸落ちし、バンチ巻部の上に巻き付いた状態になるものがある。このようにボビン端部に糸条が巻き付いたものは、上述したテール出し作業が困難になるばかりでなく、表面処理作業も上述した従来の表面処理方法では処理ができなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述のボビン端部に表層糸が糸落ちして巻き付いた巻糸体であっても、その表面処理を可能にする表面処理前のテール処理方法およびこれを実施する巻糸体表面処理機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、巻糸体の表面処理に先立って、該巻糸体のボビン端部に巻き付いた表層糸とバンチ巻部のテール糸とを剥脱爪で剥脱すると共に、これら表層糸とテール糸とを吸引ノズルに吸引し、次いで該吸引ノズルにより剥脱されつつある前記巻糸体の表層糸を接圧体で接圧して固定し、該接圧体と前記吸引ノズルとの間を走行する表層糸を切断する一方、前記吸引ノズルに吸引されつつあるテール糸を前記ボビン端部に数回巻き付けることを特徴とするものである。
【0007】
また、上記テール処理に使用する本発明の巻糸体表面処理機は、巻糸体の表面処理をする巻糸体表面処理機において、ボビン支持部に保持された巻糸体のボビン端部外側に、剥脱爪と吸引ノズルとを有するテール処理機構を配置すると共に、該テール処理機構を前記剥脱爪が前記ボビン端部に接近してボビン端部の糸を掻きだす接近位置と該ボビン端部から離間する退避位置とに交互に移動可能にし、かつ前記巻糸体の側部に、接圧体とカッターとを有する表層糸固定機構を配置すると共に、該表層糸固定機構を前記接圧体が巻糸体表面に接近して押圧する接近位置と該巻糸体表面から離間する退避位置とに移動自在にしたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のテール処理装置の実施形態を示すもので、このテール処理装置が付設される表面処理機の機構については図示が省略されている。
図1において、パッケージPはボビン1に糸条が巻かれて糸層を形成したものであり、ボビン支持部2の上に垂直に保持されている。図示のパッケージPは、ボビン1の端部にバンチ巻部Bを有し、かつ糸層の表層糸Yaの一部がボビン端部側に落ち、バンチ巻部Bの上に巻き付いている。
【0009】
このようにボビン支持部2に支持されたパッケージPの軸方向上方にテール処理機構3が設けられ、またパッケージPの側部に表層糸固定機構4が設けられている。
テール処理機構3は、ホルダー5の中心部に吸引ノズル6が上下移動可能に取り付けられ、またホルダー5の下部に3本の剥脱爪7がホルダー中心に点対称に取り付けられている。3本の剥脱爪7は、さらに図示しない駆動源により半径方向に前後動するようになっている。上記吸引ノズル6は上部が回転板8に取り付けられ、その回転板8はモータ9により回転駆動され、またモータ9は昇降シリンダ10により上下動すると共に、水平シリンダ11により前後動するようになっている。
【0010】
また、表層糸固定機構4は、ホルダー15にゴム、ポリウレタンなどの軟質物質からなる接圧体16を取り付けると共に、ヒータからなるカッター17を取り付けている。もちろん、カッター17は切刃からなるものであってもよい。また、ホルダー15は水平シリンダ18に取り付けられ、その水平シリンダ18の作動により水平方向に移動可能であり、接圧体16をパッケージPの表面に接圧して、表層糸YaをパッケージP上に押圧固定するようにする。
【0011】
上述したテール処理装置を使用して、表層糸Yaがボビン端部に巻き付いたパッケージPのテール処理を行うときは、図2(A) 〜(F) に示す工程によって容易に実施することができる。
図2(A) は図1と同じ状態を示し、ボビン支持部2の上にパッケージPをセットし、かつその軸方向上方にテール処理機構3を待機させている。
【0012】
次いで、図2(B) のように、昇降シリンダ10の作動によりホルダー5を下降させ、3本の剥脱爪7をボビン端部外周とオーバラップする位置まで下降させる。次いで、剥脱爪7を半径方向内側に向けて移動させてボビン端部を把持し、この状態から再び昇降シリンダ10によりホルダー5を上昇させると、剥脱爪7がバンチ巻部Bとその上に巻き付けられた表層糸Yaを掻きだすように剥脱する。
【0013】
ボビン端部から剥脱したバンチ巻部Bのテール糸Ytと表層糸Yaとは、図2(C) に示すように吸引ノズル6に吸引され、そのまま吸引を継続しながら再び昇降シリンダ10の作用によりホルダー5と共に吸引ノズル6は元の上方位置に復帰する。ここで吸引ノズル6の吸引操作により、バンチ巻部Bのテール糸Ytはほとんど吸引された状態になり、また表層糸Yaはボビン端部に巻き付けられたものは殆ど吸い上げられ、さらにパッケージP上の表層糸Yaが吸引剥脱されるようになる。
【0014】
次いで、図2(D) のように、水平シリンダ18を作動させて接圧部16をパッケージPの表面に接圧し、表層から剥脱され続ける表層糸Yaを押圧固定して、それ以上の剥脱を阻止するようにする。次いで、図2(E) のようにカッター17を突出させ、このカッター17により接圧部16と吸引ノズル6との間を走行する表層糸Yaを溶断する。
【0015】
表層糸Yaが溶断すると、図2(F) のようにカッター17は元の位置に後退し、次いで水平シリンダ11の作動により吸引ノズル6をボビン1の軸心から偏心させ、さらに昇降シリンダ10の作動により吸引ノズル6を先端がボビン端部とオーバラップする位置まで下降させ、その状態でモータ9を作動させて吸引ノズル6の先端をボビン端部の周りを数回(2〜4回)周回させる。この操作により、吸引ノズル6内のテール糸が引出されながらボビン端部の周りに巻き付けられる。
【0016】
上記のようにしてテール処理(テール取り)が完了したパッケージPは、引き続き表面処理を行うが、この表面処理のための手段は特に限定されず、公知の手段がいずれも適用可能である。
図3(A) 〜(C) は、上記表面処理工程の一例を示す。
図3において、表面処理機は、ボビン支持部2に支持されたパッケージPを挟むように圧空噴射ノズル31と糸端吸引ノズル32とを対設させるようにしている。
【0017】
まず、図3(A) に示すように、圧空噴射ノズル31が吹き出すことにより、パッケージPの表面の表層糸Yaの糸端が糸端吸引ノズル32側に向けて移動させられ、その移動した糸端を、図3(B) に示すように糸端吸引ノズル32が吸引する。
糸端を吸引した糸端吸引ノズル32は、次いで図3(C) に示すように、表層糸Yaを吸引しながらパッケージPから半径方向外側に離れ、さらに矢印で示すように上方に90°回転して、ボビン1の軸方向上方に移動する。このボビン1の軸方向上方の位置で、糸端吸引ノズル32はパッケージPから不正常な糸質の糸がなくなるまで表層糸Yaを吸引剥脱して表面処理を完了する。表層糸Yaの糸端は必要により接着テープで糸止めしたり、或いは糸結びによって糸止めするようにする。
【0018】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、ボビン端部に表層糸が糸落ちして巻き付いたような不正常な巻糸体であっても、表層糸とテール糸とをそれぞれ区別してテール処理することができるので、その後引き続いて行う表面処理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される巻糸体表面処理機におけるテール処理機構の一例を示す概略図である。
【図2】(A) 〜(F) は、本発明の方法によるテール処理工程を示す説明図である。
【図3】(A) 〜(C) は、本発明のテール処理に続いて行う表面処理工程の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ボビン
2 ボビン支持部
3 テール処理機構
4 表層糸固定機構
5 ホルダー
6 吸引ノズル
7 剥脱爪
15 ホルダー
16 接圧部
17 カッター
P パッケージ(巻糸体)
B バンチ巻部
Yt テール糸
Ya 表層糸
Claims (2)
- 巻糸体の表面処理に先立って、該巻糸体のボビン端部に巻き付いた表層糸とバンチ巻部のテール糸とを剥脱爪で剥脱すると共に、これら表層糸とテール糸とを吸引ノズルに吸引し、次いで該吸引ノズルにより剥脱されつつある前記巻糸体の表層糸を接圧体で接圧して固定し、該接圧体と前記吸引ノズルとの間を走行する表層糸を切断する一方、前記吸引ノズルに吸引されつつあるテール糸を前記ボビン端部に数回巻き付ける、巻糸体の表面処理におけるテール処理方法。
- 巻糸体の表面処理をする巻糸体表面処理機において、ボビン支持部に保持された巻糸体のボビン端部外側に、剥脱爪と吸引ノズルとを有するテール処理機構を配置すると共に、該テール処理機構を前記剥脱爪が前記ボビン端部に接近してボビン端部の糸を掻きだす接近位置と該ボビン端部から離間する退避位置とに交互に移動可能にし、かつ前記巻糸体の側部に、接圧体とカッターとを有する表層糸固定機構を配置すると共に、該表層糸固定機構を前記接圧体が巻糸体表面に接近して押圧する接近位置と該巻糸体表面から離間する退避位置とに移動自在にした巻糸体表面処理機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06140496A JP3629799B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 巻糸体の表面処理におけるテール処理方法および巻糸体表面処理機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06140496A JP3629799B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 巻糸体の表面処理におけるテール処理方法および巻糸体表面処理機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255233A JPH09255233A (ja) | 1997-09-30 |
JP3629799B2 true JP3629799B2 (ja) | 2005-03-16 |
Family
ID=13170176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06140496A Expired - Fee Related JP3629799B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 巻糸体の表面処理におけるテール処理方法および巻糸体表面処理機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3629799B2 (ja) |
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1996
- 1996-03-18 JP JP06140496A patent/JP3629799B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH09255233A (ja) | 1997-09-30 |
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A977 | Report on retrieval |
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