JPH10138508A - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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JPH10138508A
JPH10138508A JP29417396A JP29417396A JPH10138508A JP H10138508 A JPH10138508 A JP H10138508A JP 29417396 A JP29417396 A JP 29417396A JP 29417396 A JP29417396 A JP 29417396A JP H10138508 A JPH10138508 A JP H10138508A
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JP
Japan
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medium
pressure chamber
discharge
nozzle
printer
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Withdrawn
Application number
JP29417396A
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English (en)
Inventor
Kouichirou Kijima
公一朗 木島
Masato Ando
真人 安藤
Takaaki Murakami
隆昭 村上
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH10138508A publication Critical patent/JPH10138508A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定量媒体と吐出媒体を混合吐出する際の定量
媒体の定量を発熱素子により行い、低濃度側から高濃度
側にわたって、特に低濃度側の階調表現を良好に行う。 【解決手段】 定量媒体圧力室内の定量媒体に第1の圧
力印加手段により圧力を印加し、定量媒体を吐出媒体が
充填される吐出媒体圧力室に連通する吐出媒体ノズル内
の吐出媒体に混合し、吐出媒体圧力室内の吐出媒体に第
2の圧力印加手段により圧力を印加して定量媒体と吐出
媒体の混合液滴を吐出する場合に、少なくとも第1の圧
力印加手段を定量媒体圧力室内の定量媒体に向かって配
される発熱素子とし、当該発熱素子上に、上記定量媒体
に向かって突起部を1つ以上配するようにする。定量媒
体ノズルは吐出媒体ノズルと互いに隣合うようにして開
口して設けても良く、定量媒体ノズルから吐出媒体ノズ
ルに向けて定量媒体を滲み出させて、定量媒体を吐出媒
体ノズル内の吐出媒体に混合しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は定量媒体と吐出媒体
を混合吐出するプリンタ装置に関する。詳しくは、定量
媒体の定量を発熱素子を用いて行うようにし、低濃度側
から高濃度側にわたって、特に低濃度側の階調表現性を
良好としたプリンタ装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、特にオフィス等においてデスクト
ップパブリッシングと称されるコンピュータを使用した
文書作成が盛んに行われるようになってきており、最近
では文字や図形だけでなく、写真のようなカラーの自然
画像を文字,図形とともに出力するといった要求も増加
してきている。さらに、パーソナルユースの分野におい
ても、年賀状やグリーティングカード等の作成が盛んに
行われるようになってきており、上記のような要求が増
加してきている。そして、これに伴い、高品位な自然画
像をプリントすることが要求され、中間調の表示による
階調表現が重要となっている。
【0003】また、記録信号に応じた制御信号に応じて
印刷時に必要な時だけインク液滴をノズルより吐出して
紙,フィルム等の被記録材に被着させて記録する、いわ
ゆるオンデマンド型のプリンタ装置は、小型化,低コス
ト化の可能性を有するため、近年急速に普及しつつあ
る。
【0004】このように、インク液滴をノズルより吐出
させる方法としては、様々な方法が提案されているが、
ピエゾ素子を用いる方法または発熱素子を用いる方法が
一般的である。前者はピエゾ素子の変形によりインクに
圧力を加えて吐出させる方法である。後者は、発熱素子
によりインクを加熱気化させて発生する泡の圧力でイン
クを吐出させる方法である。
【0005】そして、上記のような中間調の表示による
階調表現を上述のインク液滴を吐出するオンデマンド型
のプリンタ装置で疑似的に行う方法としては、様々な方
法が提案されている。すなわち、第1の方法としてはピ
エゾ素子或いは発熱素子に与える電圧パルスの電圧やパ
ルス幅を変化させて吐出する液滴サイズを制御し、印刷
ドットの径を可変として階調を表現するものが挙げられ
る。
【0006】しかし、上記第1の方法においては、ピエ
ゾ素子或いは発熱素子に与える電圧やパルス幅を下げす
ぎるとインクが吐出しなくなるため最小液滴径に限界が
あり、表現可能な階調段数が少なく、特に低濃度の表現
が非常に困難であるという欠点を有している。従って、
自然画像のプリントアウトには不満足なものである。
【0007】なお、上記のような発熱素子としては、蓄
熱層上に両端に電極が接続される抵抗体が設けられ、こ
の上に保護膜が形成されてなり、抵抗体に通電すること
により発熱する発熱素子が例示される。
【0008】また、第2の方法としては、ドット径は変
化させずに1画素を例えば4×4のドットよりなるマト
リクスで構成し、このマトリクス単位でいわゆるディザ
法や誤差拡散法といった画像処理により階調表現を行う
方法が挙げられる。この場合には、これに加えて輪郭部
の強調処理やスムージング処理といった画像処理技術を
組み合わせる場合もある。
【0009】しかし、この第2の方法においても、1画
素を4×4のマトリクスで構成した場合、17階調の濃
度を表現することができるが、例えば上記第1の方法と
同じドット密度で印刷した場合には解像度が1/4に劣
化してしまい、荒さが目立つため、これも自然画像のプ
リントアウトには不満足なものである。
【0010】この不都合を解消するべく、画像処理を厳
密なものとすると、回路の複雑化や演算処理速度の低
下、すなわち、プリントアウト時間の長時間化を招き好
ましくない。
【0011】そこで、本発明者等は、従来のインクのみ
を吐出するオンデマンド型のプリンタ装置の問題点を原
理的に解明するために、例えば特開平5−201024
号公報に示されるように、インクと透明溶媒である希釈
液を所定の混合比で吐出直前に混合して希釈インクと
し、この希釈インクを直ちにノズルより吐出して被記録
材に被着させて記録を行う2液混合型のプリンタ装置を
提案してきた。なお、以下、このような方式のうち、イ
ンクを定量媒体とし、希釈液を吐出媒体とし、定量媒体
であるインクを吐出媒体である希釈液に混合して希釈イ
ンクとし、吐出媒体を混合された希釈液ごと吐出するこ
とにより記録を行う方式をキャリアジェット方式と称す
るが、上記プリンタ装置においては、希釈液を定量媒体
とし、インクを吐出媒体としても何等問題はない。
【0012】このようなキャリアジェット方式のプリン
タ装置においては、吐出される希釈インク液滴の濃度を
制御し、印刷されるドット毎に濃度を変更することが可
能であり、解像度の劣化を発生させることなく中間階調
が豊富な自然画像をプリントアウトすることが可能であ
る。
【0013】なお、このような2液混合型のプリンタ装
置としては、吐出媒体が導入される吐出媒体圧力室と、
定量媒体が導入される定量媒体圧力室とを有し、上記定
量媒体圧力室に連通する定量媒体ノズル及び吐出媒体圧
力室に連通する吐出媒体ノズルとを互いに隣合うように
開口して有し、定量媒体ノズルから所定量の定量媒体を
ノズル開口面を伝わらせて吐出媒体ノズルに向けて滲み
出させ、吐出媒体ノズル先端近傍にて充填されている吐
出媒体と接触させ、一定量の吐出媒体を吐出媒体ノズル
から吐出することにより定量媒体と吐出媒体を混合溶液
として吐出するプリンタ装置が挙げられる。すなわち、
このプリンタ装置においては、希釈液或いはインクであ
る一定量の吐出媒体に対して定量媒体となるインク或い
は希釈液の定量する量を変化させることにより混合液滴
のインクの濃度を変化させて階調を表す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、与えら
れた画像データに基づき、各液滴毎に濃度を制御する2
液混合型のプリンタ装置においては、当然のことながら
画像データに応じて各液滴の濃度を低濃度側から高濃度
側にわたって正確に制御する必要がある。このため、定
量媒体の定量精度は非常に重要な特性である。
【0015】このような2液混合型のプリンタ装置にお
いては、定量媒体及び吐出媒体を吐出させる手段とし
て、通常ピエゾ素子を使用しており、ピエゾ素子の変形
によりインク或いは希釈液が充填される圧力室に圧力を
加え変形させてインク或いは希釈液をノズルより押し出
すようにしている。
【0016】しかしながら、このピエゾ素子はコストが
比較的高価であり、このピエゾ素子を使用すると、プリ
ンタ装置のコストが高価となってしまう。そこで、ピエ
ゾ素子と比較して安価である発熱素子を吐出手段として
使用することが望まれている。しかし、この発熱素子を
例えば定量媒体の吐出手段として使用すると、定量媒体
としてインクを使用した場合に、特に低濃度の階調表現
が困難となる。
【0017】これは、以下に示すような理由による。す
なわち、図40に模式的に示すように、定量媒体301
が充填される定量媒体圧力室302とこれに連通し、先
端まで定量媒体301が充填されてなる定量媒体ノズル
303を有するプリンタ装置において、定量媒体圧力室
302への圧力印加手段として発熱素子304を定量媒
体圧力室302内の定量媒体301に向かって配するよ
うに設け、発熱素子304から図中矢印Hで示すような
熱量を加えると、定量媒体301中には図中矢印hで示
すような自然対流が発生する。言い換えれば、沸騰現象
を生じない程度の少ない熱量を供給した場合において
は、発熱素子304に近接する部分の暖められた定量媒
体301とこれ以外の部分の暖められない定量媒体30
1とが、混じり合い、定量媒体圧力室302内の熱量が
分散されやすい。
【0018】そして、この後、定量媒体301全体が暖
められ、沸騰状態となり定量媒体圧力室302中の発熱
素子304に対応する部分に泡が発生し、図41に模式
的に示すように、この泡305は発熱素子304の平面
面積に対応する大きさまで成長する。その結果、定量媒
体圧力室302内の定量媒体301に圧力が加わり、こ
の泡305に対応した体積分の定量媒体301が定量媒
体ノズル303より押し出される。
【0019】このように、発熱素子304に対応する位
置に泡305を発生させる場合、発熱素子304より熱
量を供給し、泡305が発生すると、この泡305はす
ぐに発熱素子304の平面面積に対応する大きさまで成
長してしまう。従って、発熱素子304の平面面積より
も小さい大きさの泡305を安定して生じさせることは
難しく、この発熱素子304の平面面積よりも小さい大
きさの泡305に対応した体積分の定量媒体301を定
量媒体ノズル303から押し出すことは困難である。
【0020】これらのことから、発熱素子を使用して比
較的少量のインクの定量を安定して行うことは難しく、
低濃度の階調表現が困難である。
【0021】そこで本発明は、従来の実情に鑑みて提案
されたものであり、定量媒体と吐出媒体を混合吐出する
際の定量媒体の定量を発熱素子により行い、低濃度側か
ら高濃度側にわたって、特に低濃度側の階調表現を良好
に行うことが可能なプリンタ装置を提供することを目的
とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明は、吐出媒体が充填される吐出媒体圧力室と
これに連通する吐出媒体ノズルと、定量媒体が充填され
る定量媒体圧力室とを少なくとも有し、定量媒体圧力室
内の定量媒体に第1の圧力印加手段により圧力を印加
し、定量媒体を吐出媒体ノズル内の吐出媒体に混合し、
吐出媒体圧力室内の吐出媒体に第2の圧力印加手段によ
り圧力を印加して定量媒体と吐出媒体の混合液滴を吐出
するプリンタ装置において、少なくとも第1の圧力印加
手段を定量媒体圧力室内の定量媒体に向かって配される
発熱素子とし、当該発熱素子上に、上記定量媒体に向か
って突起部を1つ以上配するようにしていることを特徴
とするものである。
【0023】なお、上記本発明のプリンタ装置において
は、定量媒体圧力室に連通する定量媒体ノズルを吐出媒
体ノズルと互いに隣合うようにして開口して有し、定量
媒体ノズルから吐出媒体ノズルに向けて定量媒体を滲み
出させて、定量媒体を吐出媒体ノズル内の吐出媒体に混
合することが好ましい。
【0024】また、本発明のプリンタ装置においては、
発熱素子が抵抗体への通電により発熱するものであるこ
とが好ましい。
【0025】さらに、本発明のプリンタ装置において突
起部が複数形成されている場合には、突起部間の間隔が
10μm以下であることが好ましい。
【0026】さらにまた、本発明のプリンタ装置におい
ては、突起部の高さが5μm以下であることが好まし
い。
【0027】また、本発明のプリンタ装置においては、
突起部が酸化珪素よりなることが好ましい。
【0028】なお、本発明のプリンタ装置においては、
定量媒体がインクであり、吐出媒体が希釈液であること
が好ましい。
【0029】さらに、本発明のプリンタ装置において
は、第2の圧力印加手段が、発熱素子或いは積層型や単
板型等の圧電素子の何れにより形成されていても良い。
【0030】本発明のプリンタ装置においては、定量媒
体圧力室内の定量媒体に圧力を印加する第1の圧力印加
手段として定量媒体圧力室内の定量媒体に向かって配さ
れる発熱素子を使用し、この発熱素子上に上記定量媒体
に向かって配される突起部を1つ以上配するようにして
いることから、発熱素子により定量媒体に熱が与えられ
た場合に、突起部が自然対流現象を抑制して、定量媒体
内の熱量の分散を抑制し、従来沸騰現象を発生し得なか
った少ない熱量においても沸騰現象が発生する。
【0031】また、上記突起部は、定量媒体の沸騰時に
発生する泡が近在する他の泡と接触して過度に成長する
のを機械的に抑制し、泡が発熱素子の面内方向に成長す
るのを抑制するため、与えられた熱量に応じた大きさの
泡の形成がなされる。
【0032】従って、本発明のプリンタ装置において
は、発熱素子の平面面積よりも小さな面積の泡が精度良
好に形成され、少量の定量媒体の定量が精度良好になさ
れる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0034】本発明のプリンタ装置は、いわゆるシリア
ル型のプリンタ装置であり、図1に示すように、被印刷
物であるプリント紙1が支持されるドラム2と、本発明
のプリンタ装置を構成し、上記プリント紙1に記録を行
うプリントヘッド部3により主に構成されるものであ
る。
【0035】このとき、上記プリント紙1は、ドラム2
の軸方向に平行に設けられた紙圧着ローラ4により、ド
ラム2に圧着保持されている。また、上記ドラム2の外
周近傍には、送りネジ5がドラム2の軸方向に平行に設
けられている。そして、この送りネジ5には、プリント
ヘッド部3が保持されている。すなわち、かかるプリン
トヘッド部3は、送りネジ5の回転によって、図中矢印
Mで示すようにドラム2の軸方向に移動するようになっ
ている。
【0036】一方、ドラム2は、プーリ6、ベルト7、
プーリ8を介してモータ9により図中矢印mで示すよう
に回転駆動される。さらに、送りネジ5及びモータ9の
回転とプリントヘッド部3は、ヘッドドライブ,ヘッド
送り制御,ドラム回転制御10により印画データ及び制
御信号11に基づいて駆動制御される。
【0037】上記の構成においては、プリントヘッド部
3が移動して1行分の印字を行うと、ドラム2を1行分
だけ回転させて次の印字を行う。ヘッド3が移動し、印
画する場合は、一方向の場合と往復方向の場合とがあ
る。
【0038】このようなプリンタ装置における印字及び
制御系のブロック図を図2に示す。上記プリンタ装置は
図2中に示す制御部20によって制御されている。この
制御部20は信号処理制御回路22、第1のドライバ2
3、第2のドライバ24、メモリ25、補正回路26及
び制御駆動部27によって構成されている。信号処理制
御回路22はCPU又はDSP(Digital Si
gnal Processor)構成でなる。
【0039】これら第1のドライバ23及び第2のドラ
イバ24はそれぞれ定量媒体ノズル及び吐出媒体ノズル
の数に応じて設けられている。第1のドライバ23は、
定量媒体ノズルから定量媒体を押し出すために設けられ
た第1の圧力印加手段を駆動制御するものであり、第2
のドライバ24は吐出媒体ノズルから吐出媒体を吐出さ
せるために設けられた第2の圧力印加手段を駆動制御す
るものである。なお、上記定量側と吐出側の何れか一方
がインクであり、他方が希釈液とされている。
【0040】これら各第1のドライバ23及び第2のド
ライバ24は信号処理制御回路22内に設けられた後述
のシリアルパラレル変換回路及びタイミング制御回路の
制御に基づいて、それぞれに対応する第1及び第2の圧
力印加手段を駆動制御する。
【0041】そして、印字データ、操作部信号及び外部
制御信号などの信号入力21は、制御部20の信号処理
制御回路22に入力され、この信号処理制御回路22に
おいて印字順番に揃えられて、第1及び第2のドライバ
23,24を介して吐出信号とともにプリントヘッド2
8に送られ、プリントヘッド28を駆動制御する。印字
順番は、プリントヘッド28や印字部の構成で異なり、
また印字データの入力順番との関係もあり、必要に応じ
てラインバッファメモリや1画面メモリなどのメモリ2
5に一旦記録してから取り出す。
【0042】なお、マルチヘッドでノズル数が非常に多
い場合には、プリントヘッド28にICを搭載してプリ
ントヘッド28に接続する配線数を減らすようにする。
また、信号処理制御回路22には、補正回路26が接続
されており、γ補正、カラーの場合の色補正、各ヘッド
のばらつき補正などを行う。補正回路26には、予め決
められた補正データをROM(read only m
emory)マップ形式で格納しておき、外部条件、例
えばノズル番号、温度、入力信号などに応じて取り出す
ようにするのが一般的である。
【0043】信号処理制御回路22は、前述のようにC
PUやDSP構成としてソフトウエアで処理するのが一
般的であり、処理された信号は制御駆動部27に送られ
る。制御部駆動27では、ドラム及び送りネジを回転駆
動するモータの駆動、同期、ヘッドのクリーニング、プ
リント紙の供給、排出などの制御を行う。また、信号に
は、印字データ以外の操作部信号や外部制御信号が含ま
れることは言うまでもない。
【0044】次に、上記プリントヘッドの駆動回路を図
3に示す。すなわち、デジタル中間調データが他ブロッ
クより供給され、シリアルパラレル変換回路31により
第1のドライバ23および第2のドライバ24に送られ
る。シリアルパラレル変換回路31より与えられたデジ
タル中間調データが所定のしきい値以下の場合は、定量
および吐出は行わない。印字タイミングになると、他ブ
ロックから印字トリガが出力され、タイミング制御回路
32がそれを検出し、所定のタイミングで定量部コント
ロール信号と吐出コントロール信号をそれぞれ第1のド
ライバ23および第2のドライバ24に出力する。
【0045】次に、本例のプリンタ装置を構成するプリ
ントヘッドについて説明する。なお、ここでは定量媒体
をインクとし、吐出媒体を希釈液としたキャリアジェッ
ト方式の2液混合型のプリントヘッドについて述べる。
このプリントヘッドは、図4及び図5に模式的に示すよ
うに、基板部材41と圧力室形成部材42、オリフィス
プレート43よりなるものである。
【0046】上記基板部材41は、一主面41a側の所
定の位置に第1及び第2の圧力印加手段として第1の発
熱素子44及び第2の発熱素子45が形成されてなる。
【0047】上記基板部材41には第1の発熱素子44
及び第2の発熱素子45が形成されることから、これら
第1及び第2の発熱素子44,45を形成する材料及び
導線材料などが、パターニングにより形成されている。
そこで、基板部材41の第1及び第2の発熱素子44,
45が形成される側の主面41aには、第1及び第2の
発熱素子44,45に電気的な接続をとっている図示し
ない配線がインク及び希釈液によって短絡することを防
止するため、さらには、これら溶液の残留物が発熱素子
上に焦げ付いてしまう現象、いわゆるコゲーションを防
止するために、例えば厚さ0.5μm程度のSiC等よ
りなる保護膜46がCVD法等により形成されている。
【0048】そして、上記圧力室形成部材42は第1の
発熱素子44に対応する位置に定量媒体圧力室47及び
吐出媒体圧力室48をそれぞれ有するとともに、定量媒
体であるインクを充填しておくための定量媒体バッファ
タンク49とこの定量媒体バッファタンク49から各定
量媒体圧力室47にインクを供給する定量媒体供給路5
0を面内方向に有し、吐出媒体である希釈液を充填して
おくための吐出媒体バッファタンク51とこの吐出媒体
バッファタンク51から各吐出媒体圧力室48に希釈液
を供給する吐出媒体供給路52を面内方向に有する。
【0049】上記圧力室形成部材42は、例えば30μ
m程度の厚さの感光性ドライフィルム或いはポリイミド
等の感光性樹脂よりなる。
【0050】そして、図5に模式的な平面図を示すよう
に、各第1の発熱素子44に対応する位置に定量媒体圧
力室47を有し、インクである定量媒体を充填するため
の定量媒体バッファタンク49を有し、この定量媒体バ
ッファタンク49から定量媒体圧力室47にインクであ
る定量媒体を供給する定量媒体供給路50を有する。な
お、上記定量媒体バッファタンク49にはこれに図示し
ない定量媒体タンクからインクである定量媒体を供給す
るための定量媒体供給口53が底面側に形成されてい
る。すなわち、図4中に示すように、定量媒体バッファ
タンク49の底面側から基板部材41を貫通するように
定量媒体供給口53が形成されている。
【0051】さらに、この圧力室形成部材42において
は、図5中に模式的な平面図を示すように、各第2の発
熱素子45に対応する位置に吐出媒体圧力室48を有
し、希釈液である吐出媒体を充填するための吐出媒体バ
ッファタンク51を有し、この吐出媒体バッファタンク
51から各吐出媒体圧力室48に希釈液である吐出媒体
を供給する吐出媒体供給路52を有する。なお、上記吐
出媒体バッファタンク51にはこれに図示しない吐出媒
体タンクから希釈液である吐出液を供給するための吐出
媒体供給口54が底面側に形成されている。すなわち、
図4中に示すように、吐出媒体バッファタンク51の底
面側から基板部材41を貫通するように吐出媒体供給口
54が形成されている。
【0052】また、上記オリフィスプレート43は、例
えば厚さ125μmのポリイミド材料により形成されて
おり、このようなポリイミド材料としては、東レ・デュ
ポン(株)社製のカプトンフィルム(商品名)等が例示
される。
【0053】そして、このオリフィスプレート43の圧
力室形成部材42が配される面とは反対側の主面43a
には例えば厚さ15μmのポリイミド系材料よりなる撥
液膜55が形成されている。
【0054】なお、この撥液膜55の材料においては、
180℃以下の加熱により重合形成される材料が好まし
く、さらには、ポリイミドシロキサンであることが好ま
しい。また、さらには、このポリイミドシロキサンにお
いては、イミド結合の窒素と結合する芳香族炭化水素の
一部がシロキサンにより置換されており、Siのポリイ
ミドに対する含有量が3重量%〜25重量%であること
が好ましい。
【0055】そして、このようなポリイミド系材料とし
ては、宇部興産株式会社製のユピコートFS−100L
(商品名)や、ユピファインFP−100(商品名)等
が挙げられる。これら有機材料膜を使用すれば、有機材
料膜の表面張力を31Dyne/cm以下とすることが
できる。
【0056】上記オリフィスプレート43には、定量媒
体圧力室47に対応する位置に定量媒体ノズル56が形
成され、吐出媒体圧力室48に対応する位置に吐出媒体
ノズル57が形成されている。上記吐出媒体ノズル57
はオリフィスプレート43の厚さ方向に形成される貫通
孔として形成され、定量媒体ノズル56はオリフィスプ
レート43の厚さ方向に対して斜め方向に形成されてお
り、撥液膜55側に向かうに従って定量媒体ノズル56
が吐出媒体ノズル57に近づくように形成され、図5中
にも示すように定量媒体ノズル56と吐出媒体ノズル5
7が隣合って開口するようになされている。
【0057】上記定量媒体ノズル56及び吐出媒体ノズ
ル57は、撥液膜55が形成されているオリフィスプレ
ート43にエキシマレーザ光を照射することにより、形
成されてなる。従って、オリフィスプレート43形成材
料及び撥液膜55形成材料としては、エキシマレーザ光
を用いたアブレーション加工特性が優れているものを使
用するようにしており、このような特性を有する材料を
使用すれば、定量媒体ノズル56及び吐出媒体ノズル5
7を境目の無い連続した形状で形成することが可能であ
る。
【0058】そして、本例のプリンタ装置のプリントヘ
ッドにおいては特に、図4中に示すように、定量媒体圧
力室47に対応する位置にこれに向かって形成される第
1の発熱素子44の上に保護膜46を介して複数の突起
部58が形成されている。すなわち、図5に模式的に示
すように第1の発熱素子44上に複数の突起部58が形
成されることとなる。
【0059】この第1の発熱素子44及び突起部58を
拡大して模式的に図6(a)(b)に示すが、上記複数
の突起部58は円柱状をなし、第1の発熱素子44上の
面内方向に所定の間隔を有して形成されている。そし
て、前述のように突起部58は保護膜42を介して第1
の発熱素子44上に形成されている。なお、上記突起部
58は、例えばSiO2 (酸化珪素)により形成すれば
良い。
【0060】そして、上記複数の突起部58間の間隔
は、10μm以下とされることが好ましく、これらの高
さは、後述の製造方法における歩留まりを向上させるた
め、5μm以下とすることが好ましい。
【0061】さらに、本例においては、突起部58とし
て円柱状の突起部を形成する例について述べたが、この
突起部58は、図7に示すような断面四角形の四角柱状
の突起部59、或いは図8に示すような断面六角形の柱
状の突起部60とされても良い。なお、これらにおいて
も突起部間の間隔及び高さは上記範囲とされることが好
ましい。
【0062】このような本例のプリンタ装置により印刷
を行うには、以下のようにすれば良い。ここでは、駆動
電圧の印加タイミングチャートを用いて説明する。すな
わち、図9に示すように、図示しない定量媒体タンクか
らインクである定量媒体61が定量媒体供給口53を通
じて定量媒体バッファタンク49に供給され、ここから
定量媒体供給路50を通じて定量媒体圧力室47に充填
され、定量媒体圧力室47からこれに応じた定量媒体ノ
ズル56の先端まで充填され、この先端には表面張力の
釣り合いにより、メニスカスが形成される。
【0063】また、図示しない吐出媒体タンクから希釈
液である吐出媒体62が吐出媒体供給口54を通じて吐
出媒体バッファタンク51に供給され、ここから吐出媒
体供給路52を通じて吐出媒体圧力室48に充填され、
吐出媒体圧力室48からこれに応じた吐出媒体ノズル5
7の先端まで充填され、この先端には表面張力の釣り合
いにより、メニスカスが形成される。
【0064】すなわち、吐出待機状態となる。この吐出
待機状態は、図10(a)(b)に示す駆動電圧の印加
タイミングチャート中の図中(A)で示す時点であり、
第1及び第2の発熱素子44,45の駆動電圧は零Vと
されている。なお、図10(a)(b)においては、横
軸を時間、縦軸を電圧として表している。
【0065】次に、図10(b)中(B)で示す時点か
ら第1の発熱素子44の駆動電圧を徐々に3Vまで上昇
させ、この状態でしばらく保持する。すると、第1の発
熱素子44が発熱することから、定量媒体圧力室47内
のインクである定量媒体61が加熱され沸騰し、図11
に示すように、第1の発熱素子44上に泡63が発生
し、定量媒体圧力室47内の圧力が上昇し、定量媒体ノ
ズル56先端にメニスカスを形成していた定量媒体61
は、定量媒体ノズル56先端よりあふれることとなる。
そして、吐出媒体ノズル57の先端近傍においてメニス
カスを形成している吐出媒体62と接触して混合溶液6
4を吐出媒体ノズル57の先端近傍において形成する。
【0066】このとき、本例のプリンタ装置のプリント
ヘッドにおいては、前述のように定量媒体圧力室47内
の第1の発熱素子44上に保護膜46を介して複数の突
起部58を形成していることから、上記第1の発熱素子
44が発熱して定量媒体61に熱が与えられた場合に、
上記突起部58が自然対流現象を抑制して、定量媒体6
1内の熱量の分散を抑制し、従来沸騰現象を発生し得な
かった少ない熱量においても沸騰現象が発生する。
【0067】さらには、本例のプリンタ装置において
は、突起部58を円柱状としていることから、この突起
部58のエッジ部分により、泡63を形成するための沸
騰核の形成が促進され、比較的低熱量の供給により、溶
液を沸騰状態とすることができるようになる。
【0068】また、上記突起部58は、定量媒体61の
沸騰時に発生する泡63が近在する他の泡63と接触し
て過度に成長するのを機械的に抑制し、泡63が第1の
発熱素子44の面内方向に成長するのを抑制するため、
与えられた熱量に応じた大きさの泡の形成がなされる。
【0069】さらに、上記複数の突起部58は、これら
の間隔を10μm以下として形成されており、少ない熱
量でより効果的に沸騰現象を発生させることができる。
【0070】従って、本例のプリンタ装置においては、
第1の発熱素子44の平面面積よりも小さな面積の泡が
精度良好に形成され、少量の定量媒体61の定量が精度
良好になされる。
【0071】なお、本例のプリンタ装置において、第1
の発熱素子44の平面面積以上の面積を有する泡の形成
が精度良好に行われることは言うまでもなく、比較的多
量の定量媒体61の定量も精度良好になされる。
【0072】次に、図10(a)中(C)で示す時点に
おいて第2の発熱素子45の電圧を5Vとし、この状態
でしばらく保持する。すると、第2の発熱素子45が発
熱し、吐出媒体圧力室48内の吐出媒体62が加熱され
沸騰し、図12に示すように吐出媒体圧力室48内の第
2の発熱素子45上に泡65が発生し、吐出媒体圧力室
48内の圧力が上昇するため、吐出媒体ノズル57から
混合溶液64が押し出される。
【0073】なお、上記第2の発熱素子45の駆動電圧
を5Vまで上昇させた後、すなわち、図10(a)中
(C)で示す時点よりも後の時点から図中(D)で示す
時点までかけて第1の発熱素子44の電圧を徐々に元の
零Vまで戻す。すると、第1の発熱素子44の加熱が終
了することから、定量媒体圧力室47内の圧力の上昇が
収まり、定量媒体ノズル56から押し出された定量媒体
61と定量媒体ノズル56内に残存しているインク間が
分かれ、図12中に示すように、定量媒体61は定量媒
体ノズル56内に引き込まれる。
【0074】続いて、図10(a)中(E)で示す時点
において、第2の発熱素子45の駆動電圧を元の零Vに
戻す。すると、第2の発熱素子45の加熱が終了するこ
とから、吐出媒体圧力室48内の圧力の上昇が収まり、
吐出媒体ノズル57から押し出された混合溶液64と吐
出媒体ノズル57内に充填されている定量媒体62間が
分かれ、図13に示すように、混合溶液64が吐出媒体
ノズル57より吐出され、被記録材に被着して印刷が行
われる。なお、図10(a)中(E)で示す時点は図1
0(b)中(D)で示す時点よりも後の時点とする。
【0075】その後、定量媒体ノズル56には再度定量
媒体61が充填されて、新たなメニスカスが形成され、
吐出媒体ノズル57には再度吐出媒体62が充填され
て、新たなメニスカスが形成されて図9に示した待機状
態に戻り、このような動作を繰り返すことにより印刷が
行われる。
【0076】ここで第1の発熱素子44に与えられてい
る駆動電圧の時間変化は、定量媒体ノズル56から定量
媒体61を画像データの階調に応じた量を押し出し得る
ように設定されている。
【0077】また、第2の発熱素子45に与えられてい
る駆動電圧の時間変化は、吐出媒体ノズル57から混合
溶液を吐出し得るように設定されている。
【0078】なお、この例の場合、図10中t1 で示す
インク吐出時間は10μsecとされ、図10中t2
示す希釈液吐出時間は4〜5μsecとされ、図10中
3で示す吐出周期は1msec(周波数1kHz)と
されており、図10中V1 で示す定量電圧は可変とされ
ている。
【0079】本例のプリンタ装置においては、前述のよ
うに少量の定量媒体61の定量、比較的多量の定量媒体
61の定量が精度良好になされ、正確な濃度を有する混
合溶液の吐出が可能である。従って、低濃度側から高濃
度側にわたって、特に低濃度側における階調表現を良好
に行うことが可能で、解像度の劣化を発生させることな
く階調を表現し、自然画像を形成することが十分可能で
ある。
【0080】次に、本例のプリンタ装置の製造方法につ
いて述べる。先ず、基板部材を形成する。すなわち、図
14に示すように、例えば両面に酸化処理を行うことに
より1μm程度の図示しない酸化シリコン膜が形成され
た厚さ略0.5mmのシリコン基板71の相対向する主
面のうちの一方の主面71aに抵抗膜となるTaAl膜
72を例えばスパッタリング法により形成した後、導体
パターンとなるAl膜73を例えばスパッタリング法に
より形成する。
【0081】次に、フォトレジストを用いて、導体パタ
ーンに対応したパターン形状を上記Al膜73上に形成
し、そのフォトレジストをマスク材として、例えばリン
酸/硝酸の混合水溶液を用いてエッチングを行い、図1
5に示すような導体パターン74を形成する。
【0082】なお、この工程においては、使用するエッ
チング溶液(リン酸/硝酸の混合水溶液)の濃度を調整
して、抵抗膜であるTaAl膜72がエッチングされな
いようにする。
【0083】続いて、フォトレジストを用いて、導体パ
ターンと発熱素子の発熱部となる抵抗体部分とを含む形
状に対応したパターンを上記導体パターン74及びTa
Al膜73上に形成し、そのフォトレジストをマスク材
として、例えばフッ酸/硝酸/酢酸の混合水溶液を用い
てエッチングを行い、図16に示すように、導体パター
ン74の下層にTaAl膜72を残し、且つTaAl膜
72の一部を露呈させて第1及び第2の発熱素子に対応
するような抵抗体75,76を形成するとともに、不要
な部分を除去する。
【0084】次に、図17に示すように、導体パターン
74及び抵抗体75,76上に、上記導体パターン74
が溶液によって短絡することを防止するため、さらに
は、インク及び希釈液のコゲーションを防止するため
に、これらを覆うような例えばSiC等よりなる保護膜
77をシリコン基板71上にCVD法等により形成す
る。
【0085】なお、この工程においては、導体パターン
74中の図示しない外部配線との接続部分には、保護膜
77が形成されないようにする。
【0086】次に、突起部を形成するべく、図18に示
すように、上記保護膜77上に突起部を形成するための
例えば厚さ3μm程度のSiO2 膜である膜78をCV
D法等により形成する。上記膜78の形成方法として
は、上記CVD法の他に、スパッタリング法、真空蒸着
法等が挙げられる。この膜78においても保護膜77と
同様に、導体パターン74中の図示しない外部配線との
接続部分には形成しないようにする。なお、上記保護膜
77及び膜78は連続して形成することが可能である。
【0087】続いて、図19に示すように、膜78上の
第1の発熱素子の発熱部となる抵抗体75に対応する位
置に、複数の突起部の断面形状に対応したマスク部材7
9を形成する。このマスク部材79は、例えばNi及び
Al等により形成すれば良い。
【0088】このマスク部材79を形成するには、突起
部の断面形状に対応したフォトレジストにより突起部の
形状のネガパターンに対応した形状を作製した後にマス
ク材料となるNi及びAlを全面に真空蒸着法により形
成し、その後フォトレジストを溶解することにより、フ
ォトレジストの存在しない部分にのみマスク部材79と
なるNi及びAlを残す方法、いわゆるリフトオフ法に
より形成すれば良い。
【0089】また、マスク部材79となるNi及びAl
膜をスパッタリング法等により全面に形成した後に、フ
ォトレジストを用いて、露光・現像工程により、突起部
のポジパターンの断面形状とし、そのフォトレジストを
マスク材として、マスク部材79となるNi及びAlを
例えば塩素系ガスを用いたRIE装置あるいは、Arガ
スを用いたイオンミリング装置を用いてエッチングする
ことにより、突起部の形状に対応したマスク部材79を
形成する方法が挙げられる。
【0090】このように、マスク部材79を形成する方
法としては、上記のような2種類の方法が例示される
が、突起部の断面形状を微細な形状とするには、上記の
方法のうちエッチング法を選択することが望ましい。
【0091】次に、上記マスク部材79をマスク材とし
てエッチングを行い、当該マスク部材79を除去し、図
20に示すように第1の発熱素子を形成する抵抗体75
上に保護膜77を介して複数の突起部80を形成する。
【0092】このように突起部80を形成する方法とし
ては、CF4 ガスを用いたRIE装置による加工が挙げ
られ、マスク部材79の除去は、所定の酸あるいはアル
カリ水溶液を用いることにより、行うことができる。
【0093】なお、ここでは、突起部を形成するための
膜78としてSiO2 (酸化珪素)よりなる膜を使用す
るものとし、CF4 ガスを用いたRIE装置において、
ガス圧力を3Paとし、200Wの投入電圧により、
0.0250μm/min程度の速度にて加工するもの
とし、膜厚3μmの膜78を約120minかけて加工
し、直径約3μmの断面円形の複数の突起部80を形成
するものとしたが、これら突起部80は精度よく形成さ
れた。
【0094】次に、図21に示すように、一主面71a
側にTaAl膜72、導体パターン74、保護膜77が
積層されたシリコン基板71に、例えば超音波加工によ
り、定量媒体供給口81及び吐出媒体供給口82を形成
し、基板部材83を完成する。
【0095】次に、図22に示すように、基板部材83
上の保護膜77上に感光性ドライフィルムを用いて、定
量媒体圧力室84、定量媒体供給路85、定量媒体バッ
ファータンク86、さらには、吐出媒体圧力室87、吐
出媒体供給路88、吐出媒体バッファータンク89を有
する圧力室形成部材90を形成する。
【0096】この圧力室形成部材90を形成する感光性
ドライフィルムとしては、例えば東京応化(株)社製の
感光性ドライフィルムオーディルPR135(商品名)
が挙げられる。さらに、このように液体状態でないドラ
イフィルム材料を用いることにより、基板部材71の定
量媒体供給口81及び吐出媒体供給口82が形成された
後に圧力室形成部材71を形成することが可能である。
【0097】このとき、上記突起部80の高さがあまり
高いと、上述のドライフィルムのラミネート工程におい
て、突起部80が倒れたり、折れたりしてしまう可能性
が高いため、前述のように当該突起部80の高さを5μ
m以下とすることが好ましい。
【0098】次に、オリフィスプレートを製造する。す
なわち、図23に示すように、例えば厚さ125μmの
ポリイミド材料よりなる板材91の相対向する主面の一
方の主面91a上に例えばポリイミド材料よりなる撥液
膜92を形成する。
【0099】この板材91を形成するポリイミド材料と
しては、東レ・デュポン(株)社製のポリイミドフィル
ム カプトン500H(商品名)等が例示される。
【0100】また、撥液膜92を形成する材料として
は、上述のように、宇部興産株式会社製のユピコートF
S−100L(商品名)や、ユピファインFP−100
(商品名)等が挙げられる。なお、本例においては、例
えば形成後の膜厚が20μm程度となるように宇部興産
株式会社製のポリイミドインク ユピコートFS−10
0L(商品名)を印刷或いは塗布により形成したものと
する。
【0101】次に、撥液膜92を形成する材料における
推奨の硬化条件により、撥液膜92の硬化処理を行う。
例えば、撥液膜92を宇部興産株式会社製のポリイミド
インク ユピコートFS−100L(商品名)により形
成した場合においては最高温度160℃の処理を行うこ
とにより、耐薬品性に優れた撥液膜92を形成すること
ができる。そして、熱処理の最高温度が180℃以下の
低い温度の材料を用いることにより、熱膨張率の違いに
よるそりの発生を低く抑えることができる。
【0102】次に、エキシマレーザ加工装置を用いて、
板材91の撥液膜92が形成されない主面側から、エキ
シマレーザ光を垂直に照射し、図24に示すような吐出
媒体ノズル93を形成する。また、板材91の撥液膜9
2が形成されない主面側から、エキシマレーザ光を斜め
方向に照射し、図24に示すような定量媒体ノズル94
を形成する。このとき、定量媒体ノズル94は撥液膜9
2側に向かうに従って吐出媒体ノズル93に近づくよう
に形成し、オリフィスプレート95を完成する。
【0103】なお、本例においては、板材91及び撥液
膜92を構成する材料としていずれもエキシマレーザ光
によるアブレーション加工性に優れた材料を用いている
ので、吐出媒体ノズル93及び定量媒体ノズル94を形
状精度良好に、また、膜剥がれ等を発生させることな
く、形成することができる。
【0104】次に、図25に示すように、上述のように
して形成されたオリフィスプレート95と、圧力室形成
部材90が既に積層形成された基板部材83を重ね合わ
せ、圧力室形成部材90の有する接着性を用いて接着
し、本例のプリンタ装置のプリントヘッドを完成する。
このとき、定量媒体圧力室84と定量媒体ノズル94、
吐出媒体圧力室87と吐出媒体ノズル93の位置合わせ
を行い、これらがそれぞれ連通するようにする。
【0105】なお、この接着工程においては、圧力室形
成部材90であるドライフィルムの有する接着性を用い
ることにより、エポキシ接着剤等を用いることなく、接
着をおこなうことができる。
【0106】なお、上記ドライフィルムとして、上述の
ように東京応化(株)社製の感光性ドライフィルムオー
ディルPR135(商品名)を用いた場合においては、
150℃程度のプレス温度において4〜5kgf/cm
2 程度の圧力を加えて接着を行う。
【0107】上述のプリンタ装置のプリントヘッドにお
いては、突起部58を保護膜46上の第1の発熱素子4
4に対応する位置に形成した例について述べたが、この
突起部は以下のように形成されていても良い。
【0108】すなわち、図26に示すように、保護膜4
6上の第1の発熱素子44に対応する位置よりも広い範
囲に亘って複数の突起部96を形成するようにしても良
い。なお、図26においては、図4と同様の部分につい
ては同じ符号を付し、説明を省略するものとする。
【0109】さらに、上述の例においては突起部80を
形成する膜78の突起部80以外の部分を除去してプリ
ンタ装置のプリントヘッドを形成するようにしたが、突
起部80以外の部分で突起部80の形成に関与しない部
分は除去する必要はなく、以下のようにしても良い。
【0110】すなわち、図27に示すように、突起部9
7を形成する膜98の突起部97に関与しない部分を残
存させるようにし、圧力室形成部材42と保護膜46の
間に膜98を残存させるようにしても良い。なお、図2
7においても、図4と同様の部分については同じ符号を
付し、説明を省略するものとする。
【0111】このように膜98の突起部97に関与しな
い部分を残存させようにすると、全体としての段差を少
なくすることができ、圧力室形成部材42を形成するた
めのドライフィルムの露光工程において、その歩留まり
が向上する。
【0112】さらに、上述の例においては、オリフィス
プレート95を板材91と撥液膜92よりなるものとし
たが、オリフィスプレートは必ずしもこの構成でなくて
も良く、金属プレートと有機材料フィルムとの積層構
造、金属の多層メッキ構造を有していても良い。
【0113】さらには、上述の例においては、圧力室形
成部材を感光性のドライフィルムにより形成した例につ
いて述べたが、この圧力室形成部材は必ずしもドライフ
ィルムに限定される必要はない。
【0114】さらに、上述の例においては、定量媒体を
インクとし、吐出媒体を希釈液としたが、本発明を適用
したプリンタ装置においては、これに限定する必要はな
く、定量媒体を希釈液とし、吐出媒体をインクとしても
よい。なお、このようにすれば、希釈液はインクと比較
してコゲーションが発生し難いので、このコゲーション
が定量濃度に影響を及ぼす危険性を回避することが可能
となる。
【0115】また、上述の例においては、第1の圧力印
加手段となる第1の発熱素子44に対応する位置及びそ
の付近にのみ突起部58を形成する例について述べた
が、第2の圧力印加手段となる第2の発熱素子45に対
応する位置及びその付近にも突起部を形成するようにし
ても良い。
【0116】このようにすれば、吐出媒体圧力室48内
においても、沸騰を開始する熱量を低くすることが可能
となるので、低電圧にて吐出を行うことが可能となり、
プリンタ装置の低電力化がなされることとなる。
【0117】なお、上述の例においては、第1及び第2
の圧力印加手段の何れも発熱素子とした例について述べ
たが、第2の圧力印加手段としては、圧電素子を使用し
ても良い。
【0118】このように、第2の圧力印加手段として圧
電素子を使用したプリンタ装置のプリントヘッドとして
は、図28及び図29に示すようなものが挙げられる。
すなわち、本例のプリンタ装置も前述のプリンタ装置と
同様に、基板部材101と圧力室形成部材102、オリ
フィスプレート103により主に構成されるものであ
る。
【0119】上記基板部材101は、一主面101a側
の所定の位置に第1の圧力印加手段として発熱素子10
4が形成されてなる。また、この基板部材101には、
吐出媒体圧力室を形成するための第1の貫通孔105a
も形成されている。さらには、上記基板部材101にも
上述の例と同様に保護膜106が形成されている。
【0120】そして、上記圧力室形成部材102には、
発熱素子104に対応する位置に定量媒体圧力室10
7、第1の貫通孔105aに対応する位置にはこれと連
通して吐出媒体圧力室を形成する第2の貫通孔105b
が形成されており、第1の貫通孔105aと第2の貫通
孔105bにより吐出媒体圧力室108が形成されてい
る。
【0121】ここで、基板部材101の第1の貫通孔1
05aは、ノズル配列ピッチが粗い場合においては、超
音波加工により形成すれば良く、ノズル配列ピッチが狭
い場合においては、異方性エッチングにより形成すれば
良い。
【0122】また、上記圧力室形成部材102は、定量
媒体であるインクを充填しておくための定量媒体バッフ
ァタンク109とこの定量媒体バッファタンク109か
ら各定量媒体圧力室107にインクを供給する定量媒体
供給路110を面内方向に有し、吐出媒体である希釈液
を充填しておくための吐出媒体バッファタンク111と
この吐出媒体バッファタンク111から各吐出媒体圧力
室108に希釈液を供給する吐出媒体供給路112を面
内方向に有する。
【0123】上記圧力室形成部材102は、例えば30
μm程度の厚さの感光性ドライフィルムポリイミド等の
感光性樹脂よりなり、基板部材101とオリフィスプレ
ート103との接着材としても機能している。このよう
な感光性ドライフィルムとしては、例えば東京応化
(株)社製の感光性ドライフィルム オーディルPR1
35(商品名)が、インク等の溶剤に対して耐久性を有
していることから、好ましく例示される。
【0124】そして、図29に模式的な平面図を示すよ
うに、各発熱素子104に対応する位置に定量媒体圧力
室107を有し、インクである定量媒体を充填するため
の定量媒体バッファタンク109を有し、この定量媒体
バッファタンク109から定量媒体圧力室107にイン
クである定量媒体を供給する定量媒体供給路110を有
する。なお、上記定量媒体バッファタンク109にはこ
れに図示しない定量媒体タンクからインクである定量媒
体を供給するための定量媒体供給口113が底面側に形
成されている。すなわち、図28中に示すように、定量
媒体バッファタンク109の底面側から基板部材101
を貫通するように定量媒体供給口113が形成されてい
る。
【0125】さらに、この圧力室形成部材102におい
ては、図29中に模式的な平面図を示すように、吐出媒
体圧力室108を形成する第2の貫通孔105bを有
し、希釈液である吐出媒体を充填するための吐出媒体バ
ッファタンク111を有し、この吐出媒体バッファタン
ク111から各吐出媒体圧力室108に希釈液である吐
出媒体を供給する吐出媒体供給路112を有する。な
お、上記吐出媒体バッファタンク111にはこれに図示
しない吐出媒体タンクから希釈液である吐出液を供給す
るための吐出媒体供給口114が底面側に形成されてい
る。すなわち、図28中に示すように、吐出媒体バッフ
ァタンク111の底面側から基板部材101を貫通する
ように吐出媒体供給口114が形成されている。
【0126】上記圧力室形成部材102においては、定
量媒体圧力室107や第2の貫通孔105b等は、プリ
ント基板形成技術および半導体形成技術などに用いられ
ているフォトリソグラフィー技術により形成されてい
る。
【0127】また、上記オリフィスプレート103は、
例えば厚さ125μmのポリイミド材料により形成され
ており、このようなポリイミド材料としては、東レ・デ
ュポン(株)社製のカプトンフィルム(商品名)等が例
示される。なお、このオリフィスプレート103の圧力
室形成部材102が配される面とは反対側の主面103
aには前述の例と同様の撥液膜115が形成されてい
る。
【0128】さらに、上記オリフィスプレート103に
は、定量媒体圧力室107に対応する位置に定量媒体ノ
ズル116が形成され、吐出媒体圧力室108に対応す
る位置に吐出媒体ノズル117が前述の例と同様にして
形成されている。なお、これら定量媒体ノズル116及
び吐出媒体ノズル117もエキシマレーザ光によるアブ
レーション加工により形成されている。
【0129】そして、本例のプリンタ装置のプリントヘ
ッドにおいても、前述のプリンタ装置と同様に、図28
中に示すように、定量媒体圧力室107に対応する位置
にこれに向かって形成される発熱素子104の上に保護
膜106を介して複数の突起部118が形成されてい
る。すなわち、図29に模式的に示すように発熱素子1
04上に複数の突起部118が形成されることとなる。
【0130】そして、本例のプリンタ装置においては、
基板部材101の圧力室形成部材102が配されない側
の主面101b側に、基板部材101の第1の貫通孔1
05aを塞ぐようにして振動板119が配されている。
すなわち、第1の貫通孔105aと第2の貫通孔105
bを振動板119とオリフィスプレート103により挟
み込んで吐出媒体圧力室108を形成するようにしてい
る。
【0131】さらに、本例のプリンタ装置においては、
振動板119上の吐出媒体圧力室108に対応する位置
に積層型の圧電素子120が配されており、第2の圧力
印加手段となされている。この積層型の圧電素子120
は、電圧の印加に応じて図中矢印aに示す方向に伸縮す
る。そして、上記圧電素子120の振動板119とは反
対側の一端側が支持体121に固定されていることか
ら、当該圧電素子120が伸長すると、振動板119の
吐出媒体圧力室108に対応する部分が押圧され、吐出
媒体圧力室108内の吐出媒体への圧力の印加が可能と
なされている。なお、上記振動板119においては、吐
出媒体圧力室108に対応する部分の周辺が薄板化され
ており、圧電素子120の加圧が吐出媒体圧力室108
内の吐出媒体に有効に伝わるようになされているととも
に、定量媒体供給口113に対応する位置及び吐出媒体
供給口114に対応する位置にこれらと連通する孔部が
形成されていることは言うまでもない。上記振動板11
9は、基板部材101の主面101bに例えばエポキシ
接着剤などにより接着されている。
【0132】また、本例のプリンタ装置においては、図
28に示すように、定量媒体供給口113と図示しない
定量媒体タンクを接続する定量媒体供給管122が配さ
れるとともに、吐出媒体供給口114と図示しない吐出
媒体タンクを接続する吐出媒体供給管123が配されて
いる。
【0133】このような本例のプリンタ装置により印刷
を行うには、以下のようにすれば良い。すなわち、図3
0に示すように、図示しない定量媒体タンクからインク
である定量媒体131が定量媒体供給管122、定量媒
体供給口113を通じて定量媒体バッファタンク109
に供給され、ここから定量媒体供給路110を通じて定
量媒体圧力室107に充填され、定量媒体圧力室107
からこれに応じた定量媒体ノズル116の先端まで充填
され、この先端には表面張力の釣り合いにより、メニス
カスが形成される。
【0134】また、図示しない吐出媒体タンクから希釈
液である吐出媒体132が吐出媒体供給管123、吐出
媒体供給口114を通じて吐出媒体バッファタンク11
1に供給され、ここから吐出媒体供給路112を通じて
吐出媒体圧力室108に充填され、吐出媒体圧力室10
8からこれに応じた吐出媒体ノズル117の先端まで充
填され、この先端には表面張力の釣り合いにより、メニ
スカスが形成される。
【0135】すなわち、待機状態となる。この待機状態
においては、発熱素子104には駆動電圧を印加せず、
圧電素子120には、これを構成する圧電材料の分極方
向に対して正の電圧を印加することにより、縮ませた状
態としておき、図30中に示すように、振動板119を
引き上げて撓ませた状態とし、吐出媒体圧力室108の
体積を増加させた状態としておく。
【0136】次に、前述のプリンタ装置により印刷を行
った場合と同様に、発熱素子104の駆動電圧を上昇さ
せ、この状態でしばらく保持し、図31に示すように、
発熱素子104上に泡133を発生させ、定量媒体ノズ
ル116先端よりあふれさせ、吐出媒体ノズル117の
先端近傍においてメニスカスを形成している吐出媒体1
32と接触させて混合溶液134を吐出媒体ノズル11
7の先端近傍において形成する。
【0137】次に、圧電素子120に印加していた電圧
を解放する。すると、圧電素子120が伸長し、図32
に示すように、振動板119の撓みが元に戻り、吐出媒
体圧力室108内の圧力が待機状態よりも上昇すること
となる。その結果、吐出媒体ノズル117先端にメニス
カスを形成していた混合溶液134は、吐出媒体ノズル
117より押し出される。
【0138】続いて、圧電素子120に待機状態と等し
い電圧を印加すると、吐出媒体圧力室108内の体積は
増加することとなり、当該吐出媒体圧力室108内の圧
力は低下することとなる。そして、その圧力の低下によ
り、図33に示すように、吐出媒体ノズル117先端よ
り吐出した混合溶液134と、吐出媒体ノズル117に
充填されている吐出媒体132間は分離し、混合溶液1
34が図示しない被記録媒体に向けて吐出され、記録が
行われる。
【0139】なお、発熱素子104においては、この後
も前述のプリンタ装置と同様に駆動電圧を変化させて、
定量された定量媒体131の分離、メニスカスの形成を
行う。また、圧電素子120においても上記のように駆
動電圧を待機状態と等しい電圧に戻すと、吐出媒体圧力
室108内の圧力が低下することから吐出媒体バッファ
タンク111側から吐出媒体132が供給され、新たな
メニスカスを形成する。その結果、図30に示すような
待機状態に戻る。
【0140】なお、上記発熱素子104に与えられてい
る駆動電圧の時間変化は、定量媒体ノズル116から定
量媒体131を画像データの階調に応じた量で押し出し
得るように設定されている。
【0141】また、圧電素子120に与えられている駆
動電圧の時間変化は、吐出媒体ノズル117から混合溶
液134を吐出し得るように設定されている。
【0142】本例のプリンタ装置においても、第1の圧
力印加手段である発熱素子104に対応する位置に突起
部118を形成していることから、前述のプリンタ装置
と同様の効果が得られる。
【0143】さらに、本例のプリンタ装置においては、
第2の圧力印加手段として積層型の圧電素子120を使
用していることから、プリンタヘッド全体としての消費
電力を低減することが可能である。
【0144】また、この積層型の圧電素子120に印加
する電圧を調整することにより、吐出される混合溶液1
34の液滴径を容易に制御することができる。すなわ
ち、被記録媒体の種類に合わせて、液滴径を制御するこ
とが容易となる。
【0145】さらには、この圧電素子120に印加する
電圧を調整して、定量媒体131の量だけでなく、吐出
媒体132の量も調整するようにすれば、より広範囲な
濃度表現が可能となる。
【0146】上述の例においては、積層型の圧電素子を
用いた例について述べたが、本発明を適用したプリンタ
装置においては、単板の圧電素子を用いることも可能で
ある。
【0147】すなわち、図34及び図35に示すよう
な、図28及び図29に示すプリンタ装置のプリントヘ
ッドと略同様の構成を有するものであり、図28に示し
た吐出媒体圧力室108に対応する部分の周辺が薄板化
されている振動板の代わりに均一な厚さを有する振動板
139が配されており、図28に示した積層型の圧電素
子120の代わりに単板型の圧電素子140が配されて
なるものである。なお、図34及び図35においては図
28及び図29に示したプリンタ装置と同様の構成を有
する部分については同様の符号を付し、説明を省略する
こととする。
【0148】この単板型の圧電素子140は、電圧が印
加されると、当該圧電素子140の面内方向に縮むた
め、振動板139は図34中矢印bで示す方向に撓むこ
ととなる。すなわち、上記単板型の圧電素子140は、
いわゆるバイモルフ効果により、動作する。
【0149】このような本例のプリンタ装置により印刷
を行うには、以下のようにすれば良い。すなわち、図3
6に示すように、先に図30にて説明したのと同様にし
て定量131が定量媒体ノズル116の先端まで充填さ
れ、この先端には表面張力の釣り合いにより、メニスカ
スが形成されるとともに、吐出媒体132が吐出媒体ノ
ズル117の先端まで充填され、この先端には表面張力
の釣り合いにより、メニスカスが形成され、待機状態と
なる。なお、図36中においては、図30と同様の構成
を有する部分においては同一の符号を付し、説明を省略
する。
【0150】この待機状態においては、発熱素子104
には駆動電圧を印加せず、圧電素子140にも駆動電圧
を印加しないようにする。
【0151】次に、前述のプリンタ装置により印刷を行
った場合と同様に、発熱素子104の駆動電圧を上昇さ
せ、この状態でしばらく保持し、図37に示すように発
熱素子104上に泡133を発生させ、定量媒体131
を定量媒体ノズル116先端よりあふれさせ、吐出媒体
ノズル117の先端近傍においてメニスカスを形成して
いる吐出媒体132と接触させて混合溶液134を吐出
媒体ノズル117の先端近傍において形成する。
【0152】次に、圧電素子140に駆動電圧を印加す
る。すると、図38に示すように、当該圧電素子140
が面内方向に収縮し、振動板139を押圧する。その結
果、吐出媒体圧力室108の体積は待機状態と比較して
減少し、当該吐出媒体圧力室108内の圧力が上昇し、
吐出媒体ノズル117先端にメニスカスを形成していた
混合溶液134は、吐出媒体ノズル117より押し出さ
れる。
【0153】続いて、圧電素子140の駆動電圧を解放
すると、吐出媒体圧力室108の体積が増加し、当該吐
出媒体圧力室108内の圧力は低下する。その結果、図
39に示すように、吐出媒体ノズル117先端より吐出
した混合溶液134と、吐出媒体ノズル117に充填さ
れている吐出媒体132間は分離し、混合溶液134が
図示しない被記録媒体に向けて吐出され、記録が行われ
る。
【0154】なお、発熱素子104においては、この後
も前述のプリンタ装置と同様に駆動電圧を変化させて、
定量された定量媒体131の分離、メニスカスの形成を
行う。また、圧電素子140においても上記のように駆
動電圧を解放すると、吐出媒体圧力室108内の圧力が
低下することから吐出媒体バッファタンク111側から
吐出媒体132が供給され、新たなメニスカスを形成す
る。その結果、図36に示すような待機状態に戻る。
【0155】なお、上記発熱素子104に与えられてい
る駆動電圧の時間変化は、定量媒体ノズル116から定
量媒体131を画像データの階調に応じた量で押し出し
得るように設定されている。
【0156】また、圧電素子140に与えられている駆
動電圧の時間変化は、吐出媒体ノズル117から混合溶
液134を吐出し得るように設定されている。
【0157】本例のプリンタ装置においても、第1の圧
力印加手段である発熱素子104に対応する位置に突起
部118を形成していることから、前述のプリンタ装置
と同様の効果が得られる。
【0158】さらに、本例のプリンタ装置においては、
第2の圧力印加手段として単板型のの圧電素子140を
使用していることから、プリンタヘッド全体としての消
費電力を低減することが可能である。
【0159】また、この単板型の圧電素子140に印加
する電圧を調整することにより、吐出される混合溶液1
34の液滴径を容易に制御することができる。すなわ
ち、被記録媒体の種類に合わせて、液滴径を制御するこ
とが容易となる。
【0160】さらには、この圧電素子140に印加する
電圧を調整して、定量媒体131の量だけでなく、吐出
媒体132の量も調整するようにすれば、より広範囲な
濃度表現が可能となる。
【0161】また、本例のプリンタ装置においては、第
2の圧力印加手段として、積層型の圧電素子ではなく、
単板型の圧電素子を使用していることから、プリンタヘ
ッドの低コスト化が可能となる。
【0162】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のプリンタ装置においては、定量媒体圧力室内の定量
媒体に圧力を印加する第1の圧力印加手段として定量媒
体圧力室内の定量媒体に向かって配される発熱素子を使
用し、この発熱素子上に上記定量媒体に向かって配され
る突起部を1つ以上配するようにしていることから、発
熱素子により定量媒体に熱が与えられた場合に、突起部
が自然対流現象を抑制して、定量媒体内の熱量の分散を
抑制し、従来沸騰現象を発生し得なかった少ない熱量に
おいても沸騰現象が発生する。
【0163】また、上記突起部は、定量媒体の沸騰時に
発生する泡が近在する他の泡と接触して過度に成長する
のを機械的に抑制し、泡が発熱素子の面内方向に成長す
るのを抑制するため、与えられた熱量に応じた大きさの
泡の形成がなされる。
【0164】従って、本発明のプリンタ装置において
は、発熱素子の平面面積よりも小さな面積の泡が精度良
好に形成され、少量の定量媒体の定量が精度良好になさ
れる。
【0165】また、本発明のプリンタ装置において、発
熱素子の平面面積以上の面積を有する泡の形成が精度良
好に行われることは言うまでもなく、比較的多量の定量
媒体の定量も精度良好になされる。
【0166】すなわち、これらのことから、本発明のプ
リンタ装置においては、低濃度側から高濃度側にわたっ
て、特に定量媒体としてインクを使用した場合に、低濃
度側における階調表現を良好に行うことが可能で、解像
度の劣化を発生させることなく階調を表現し、自然画像
を形成することが十分可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプリンタ装置の一例を模式的
に示す要部概略斜視図である。
【図2】本発明を適用したプリンタ装置の一例の印字及
び制御系のブロック図である。
【図3】本発明を適用したプリンタ装置の一例のプリン
トヘッドの駆動回路を示す回路ブロック図である。
【図4】本発明を適用したプリンタ装置の一例のプリン
トヘッドを示す要部概略断面図である。
【図5】本発明を適用したプリンタ装置の一例のプリン
トヘッドを示す要部概略平面図である。
【図6】本発明を適用したプリンタ装置の一例のプリン
トヘッドの発熱素子及び突起部を拡大して示す要部概略
断面図及び平面図である。
【図7】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの突起部の他の例を示す要部拡大平面図である。
【図8】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの突起部のさらに他の例を示す要部拡大平面図であ
る。
【図9】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例による印刷動作を動作順に示すものであり、吐
出待機状態を示す要部概略断面図である。
【図10】本発明を適用したプリンタ装置の一例のプリ
ントヘッドの駆動電圧の印加タイミングを示すチャート
である。
【図11】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘ
ッドの一例による印刷動作を動作順に示すものであり、
混合溶液が形成された状態を示す要部概略断面図であ
る。
【図12】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘ
ッドの一例による印刷動作を動作順に示すものであり、
混合溶液が押し出された状態を示す要部概略断面図であ
る。
【図13】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘ
ッドの一例による印刷動作を動作順に示すものであり、
混合溶液が吐出された状態を示す要部概略断面図であ
る。
【図14】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、シリコン
基板にTaAl膜及びAl膜を形成する工程を示す要部
概略断面図である。
【図15】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、導体パタ
ーンを形成する工程を示す要部概略断面図である。
【図16】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、抵抗体を
形成する工程を示す要部概略断面図である。
【図17】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、保護膜を
形成する工程を示す要部概略断面図である。
【図18】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、突起部を
形成する膜を形成する工程を示す要部概略断面図であ
る。
【図19】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、マスク部
材を形成する膜を形成する工程を示す要部概略断面図で
ある。
【図20】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、突起部を
形成する工程を示す要部概略断面図である。
【図21】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、基板部材
を形成する工程を示す要部概略断面図である。
【図22】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、圧力室形
成部材を形成する工程を示す要部概略断面図である。
【図23】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、板材の一
主面上に撥液膜を形成する工程を示す要部概略断面図で
ある。
【図24】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、オリフィ
スプレートを形成する工程を示す要部概略断面図であ
る。
【図25】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの製造方法を工程順に示すものであり、オリフィ
スプレートと基板部材を接着する工程を示す要部概略断
面図である。
【図26】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの一例の突起部の他の例を示す要部拡大断面図で
ある。
【図27】本発明が適用されたプリンタ装置のプリント
ヘッドの一例の突起部の他の例を示す要部拡大断面図で
ある。
【図28】本発明を適用したプリンタ装置の他の例のプ
リントヘッドを示す要部概略断面図である。
【図29】本発明を適用したプリンタ装置の他の例のプ
リントヘッドを示す要部概略平面図である。
【図30】本発明を適用したプリンタ装置の他の例のプ
リントヘッドによる印刷動作を動作順に示すものであ
り、吐出待機状態を示す要部概略断面図である。
【図31】本発明を適用したプリンタ装置の他の例のプ
リントヘッドによる印刷動作を動作順に示すものであ
り、混合溶液が形成された状態を示す要部概略断面図で
ある。
【図32】本発明を適用したプリンタ装置の他の例のプ
リントヘッドによる印刷動作を動作順に示すものであ
り、混合溶液が押し出された状態を示す要部概略断面図
である。
【図33】本発明を適用したプリンタ装置の他の例のプ
リントヘッドによる印刷動作を動作順に示すものであ
り、混合溶液が吐出された状態を示す要部概略断面図で
ある。
【図34】本発明を適用したプリンタ装置のさらに他の
例のプリントヘッドを示す要部概略断面図である。
【図35】本発明を適用したプリンタ装置のさらに他の
例のプリントヘッドを示す要部概略平面図である。
【図36】本発明を適用したプリンタ装置のさらに他の
例のプリントヘッドによる印刷動作を動作順に示すもの
であり、吐出待機状態を示す要部概略断面図である。
【図37】本発明を適用したプリンタ装置のさらに他の
例のプリントヘッドによる印刷動作を動作順に示すもの
であり、混合溶液が形成された状態を示す要部概略断面
図である。
【図38】本発明を適用したプリンタ装置のさらに他の
例のプリントヘッドによる印刷動作を動作順に示すもの
であり、混合溶液が押し出された状態を示す要部概略断
面図である。
【図39】本発明を適用したプリンタ装置のさらに他の
例のプリントヘッドによる印刷動作を動作順に示すもの
であり、混合溶液が吐出された状態を示す要部概略断面
図である。
【図40】従来のプリンタ装置の発熱素子の発熱により
自然対流が発生している状態を示す要部拡大断面図であ
る。
【図41】従来のプリンタ装置において定量媒体が定量
媒体ノズルより押し出された状態を示す要部拡大断面図
である。
【符号の説明】
44 第1の発熱素子、45 第2の発熱素子、47,
107 定量媒体圧力室、48,108 吐出媒体圧力
室、56,116 定量媒体ノズル、57,117 吐
出媒体ノズル、58,59,60,96,97,118
突起部、61,131 定量媒体、62,132 吐
出媒体、64,134 混合溶液、104 発熱素子、
119,139 振動板、120,140 圧電素子

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出媒体が充填される吐出媒体圧力室と
    これに連通する吐出媒体ノズルと、定量媒体が充填され
    る定量媒体圧力室とを少なくとも有し、 定量媒体圧力室内の定量媒体に第1の圧力印加手段によ
    り圧力を印加し、定量媒体を吐出媒体ノズル内の吐出媒
    体に混合し、吐出媒体圧力室内の吐出媒体に第2の圧力
    印加手段により圧力を印加して定量媒体と吐出媒体の混
    合液滴を吐出するプリンタ装置において、 少なくとも第1の圧力印加手段が定量媒体圧力室内の定
    量媒体に向かって配される発熱素子であり、当該発熱素
    子上に、上記定量媒体に向かって突起部が1つ以上配さ
    れていることを特徴とするプリンタ装置。
  2. 【請求項2】 定量媒体圧力室に連通する定量媒体ノズ
    ルを吐出媒体ノズルと互いに隣合うようにして開口して
    有し、定量媒体ノズルから吐出媒体ノズルに向けて定量
    媒体を滲み出させて、定量媒体を吐出媒体ノズル内の吐
    出媒体に混合することを特徴とする請求項1記載のプリ
    ンタ装置。
  3. 【請求項3】 発熱素子が抵抗体への通電により発熱す
    るものであることを特徴とする請求項1記載のプリンタ
    装置。
  4. 【請求項4】 突起部が複数形成されており、突起部間
    の間隔が10μm以下であることを特徴とする請求項1
    記載のプリンタ装置。
  5. 【請求項5】 突起部の高さが5μm以下であることを
    特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
  6. 【請求項6】 突起部が酸化珪素よりなることを特徴と
    する請求項1記載のプリンタ装置。
  7. 【請求項7】 定量媒体がインクであり、吐出媒体が希
    釈液であることを特徴とする請求項1記載のプリンタ装
    置。
  8. 【請求項8】 第2の圧力印加手段が発熱素子であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
  9. 【請求項9】 第2の圧力印加手段が圧電素子であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
  10. 【請求項10】 圧電素子が積層型の圧電素子であるこ
    とを特徴とする請求項9記載のプリンタ装置。
  11. 【請求項11】 圧電素子が単板型の圧電素子であるこ
    とを特徴とする請求項9記載のプリンタ装置。
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JP2009260017A (ja) * 2008-04-16 2009-11-05 Nec Tokin Corp 固体電解コンデンサの製造方法

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