JPH10138463A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH10138463A
JPH10138463A JP30050796A JP30050796A JPH10138463A JP H10138463 A JPH10138463 A JP H10138463A JP 30050796 A JP30050796 A JP 30050796A JP 30050796 A JP30050796 A JP 30050796A JP H10138463 A JPH10138463 A JP H10138463A
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博司 田鹿
Norifumi Koitabashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体のコックリングによる着弾位置ズレ
の発生を防止する。 【解決手段】 所定方向に走査される記録ヘッド702
からインク滴を吐出して記録媒体Pに記録を行うインク
ジェット記録装置において、少なくとも印字領域におけ
る記録ヘッドの幅以上の領域で、記録媒体が所定方向に
おいて複数の凹凸形状を有する波打ち形状を付与するべ
くプラテン715上に所定の周期で設けられた複数のリ
ブ716と、記録媒体の波打ち形状の最上点と最下点と
を固定するための吸着手段730とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置、特に、記録媒体の変形(以下、コックリングと
称す)等による画質への影響(主に、記録ヘッドと記録
媒体間の距離の変動に起因する着弾位置ずれ)を極力排
除した記録を行うためのインクジェット記録装置に関す
る。
【0002】なお、ここでの記録とはプリントを意味
し、記録媒体としての普通紙、特殊紙、布、糸、フィル
ム、シート状のもの等で各種のインク付与を受け付ける
インク支持体全てへのインク付与を含むもので、各種情
報処理装置全て或いはその出力機器としてのプリンター
を含むものに本発明は適用可能である。
【0003】
【従来の技術】近年、複写装置や、ワードプロセッサ、
コンピュータ等の情報処理機器、さらには通信機器の普
及に伴い、それらの機器の画像形成(記録)装置の一つ
として、インクジェット記録方式による記録ヘッドを用
いてデジタル画像記録を行うものが急速に普及してお
り、複数ヘッドの搭載で簡単にカラー化に対応できる。
【0004】このような記録装置においては、(1.)
記録速度の向上のため、複数の記録素子を集積配列して
なる記録ヘッド(以下、マルチヘッドという)として、
インク吐出口および液路を複数集積したものを用いた
り、往復印字による高速化を行ったり、高駆動周波数化
を行っている。一方、(2.)高画質化のため、PWM
制御による吐出量安定化や、マルチパス印字方式による
ノズルの吐出量分布による濃度ムラ低減、マスクパター
ン印字による往復印字時の色ムラ(バンディング防止)
やインクのにじみ防止等が行われている。
【0005】インクジェット記録装置を用いて色々な記
録媒体(普通紙、コート紙、OHP用紙、ハガキ、厚紙
など)に記録を行う過程において、記録ヘッドと記録媒
体間の距離の変動が発生すると理想の着弾位置からズレ
て画像を劣化させる問題が存在することが確認されてい
る(特に記録ヘッドに傾きが存在する場合や往復印字に
よって顕著になる)。
【0006】以下にその問題を図を用いて簡単に説明す
る。
【0007】図13は、記録ヘッド10が往路或いは復
路方向に一定速度Vcで移動しながら、平滑な紙面に対
しインク滴を一定速度Vink で吐出している状態を示し
ている。紙面が図のA のように平滑である場合、紙面A
と記録ヘッド吐出面11との距離dは一定に保たれ、紙
面上には往路で印字したドットと復路で印字したドット
が等しい位置に着弾される。しかし、紙面自体が何らか
の原因で実際の位置より浮き上がったりしていた場合に
は、記録ヘッド吐出面と紙面との距離はd″に縮まる。
また、実際の位置より下がっていた場合には、距離は
d′に伸びる。このように、記録ヘッドが吐出してから
インク滴が紙面に到着するまでの時間が短縮されたり、
伸ばされたりするために、印字ドットはそれぞれが目的
の位置(本来の画像設計の着弾位置)よりズレた異なっ
た位置に着弾されてしまう。従って、単色印字において
は、往復印字時に罫線ズレや文字品位の低下、および濃
度ムラの発生が生じる。また、カラー印字においては、
上記問題に加えて、色ズレ、色ムラ、色味の変化やテク
スチャーの発生などが生じる。
【0008】上記問題を解決するために、例えば、特公
昭59−2621号公報は、インクジェット記録装置に
おけるインクの飛翔時間のばらつきを補償する方法につ
いて開示している。しかし、この方法は吐出速度のゆら
ぎを固定した測定点での検知は可能であるが、被記録材
の変形にともなう記録ヘッドと紙間距離の補償方法につ
いては開示していない。
【0009】また、特公昭63−25946号公報は、
記録ヘッドと、被記録材との距離を測定してその距離に
応じて着弾位置を補償する方法について開示している。
しかし、この方法は荷電電極によって着弾位置を補償す
る方法についてのみ記述されており他の着弾位置補償方
法については開示していない。
【0010】また、当出願人による特開昭60−125
673号公報には、記録液滴の吐出距離を検出し記録ヘ
ッドの駆動手段を制御する方法が開示されている。しか
し、この方法で言うところの吐出距離とはいわゆる吐出
速度のことで、被記録材の変形にともなう記録ヘッドと
紙間距離の補償方法については開示されていない。
【0011】さらに、記録ヘッドと紙間を測定したり、
印字比率を検出して予め紙の変形量を予測して記録ヘッ
ドと紙間の距離を一定に保つ機構を搭載するなどの提案
もあるが、駆動周期に対応した1吐出毎の補償が困難な
ばかりか構成が複雑となりコストアップとなるなどの問
題が残っていた。
【0012】以上説明してきたように、マルチノズルを
用いた単色インクジェット記録装置や1つの記録ヘッド
のノズル並び方向と異なる方向に複数の記録ヘッドを走
査し、画像形成を行うカラーインクジェット記録装置に
おいて、高画質化および高速化を実現する為に、マルチ
パス記録(分割記録)や両方向印字を実現するには、イ
ンクの打ち込み量と時間とによって変化する被記録材の
形状変化(以下コックリングと呼ぶ)を確実に把握し、
記録ヘッドと被記録材の距離に応じた補償を行うか、記
録媒体のインクによるコックリング変形量を極力低減す
る紙搬送方式を開発するかのどちらかである。特に、マ
ルチパス印字時や両方向印字時のドット位置ズレによる
画像弊害と、さらに、カラー記録によるインク打ち込み
量の増大に伴うコックリング弊害と色ムラ、休止ムラ、
時間差ムラといった印字制御と組み合わせた記録方法に
よる画像弊害に関しての改善方法は未だ提案されていな
い。
【0013】また、近年は高画質化が日進月歩の勢いで
変化しており記録画像の解像度と記録速度の向上が進ん
でおり、キャリッジの高速移動時や高解像度印字時には
ますます着弾位置のずれの影響が画像に現れ易くなって
きている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、上述の状況に
鑑み、本発明が解決しようとする課題は、 (1.)第1に、どのような記録媒体に対してもインク
打ち込み量によらず、コックリング形状(振幅、周期な
ど)を着弾位置の変動が画像に影響を及ぼさない範囲で
安定化することのできるインクジェット記録装置を提供
することである。
【0015】(2.)第2に、マルチパス印字時に時間
差によって記録ヘッドと記録媒体との間の距離が変動し
てコックリング形状が変化することで発生する第1パス
と第2パスまたはそれ以上のパスの記録時の画像形成を
安定化することのできるインクジェット記録装置を提供
することである。
【0016】(3.)第3に、高速・高解像記録を行う
ための手段としての往復印字時に発生する着弾位置ズレ
を生ずることのないインクジェット記録装置を提供する
ことである。
【0017】(4.)第4に、記録ヘッドの吐出方向に
傾きが生じても着弾位置ズレが発生することのないイン
クジェット記録装置を提供することである。
【0018】(5.)第5に、小液滴を使用した高速・
高解像度記録時の着弾位置を安定化させることのできる
インクジェット記録装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、所定方向に走査される記
録ヘッドからインク滴を吐出して記録媒体に記録を行う
インクジェット記録装置において、少なくとも印字領域
における記録ヘッドの幅以上の領域で、前記記録媒体が
前記所定方向において複数の凹凸形状を有するよう波打
ち形状を付与する手段と、前記記録媒体の波打ち形状の
最上点と最下点とを固定する手段と、を備えることを特
徴とする。
【0020】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記波打ち形状を付与する手段は、前
記記録ヘッドと対向する位置に設けたプラテン上に所定
の周期で設けられた、少なくとも複数の凸部を備えるこ
とを特徴とする。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記波打ち形状を付与する手段は、前
記プラテンに当接すべく付勢された押さえ板であって、
前記複数の凸部に当接する平坦部と前記複数の凸部間の
凹部内に突出する突部とを有する押さえ板を備えること
を特徴とする。
【0022】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかに記載の発明において、前記固定する手段
は、前記記録媒体を吸着する手段を備え、前記記録媒体
の最上点が前記複数の凸部に位置され、その間の凹部に
前記記録媒体の最下点が位置されることを特徴とする。
【0023】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、前記吸着する手段が、静電式吸着装置
であることを特徴とする。
【0024】請求項6に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、前記吸着する手段が、空気吸引式吸着
装置であることを特徴とする。
【0025】請求項7に記載の発明は、請求項2ないし
6のいずれかに記載の発明において、前記複数の凸部の
配置周期が、等間隔であることを特徴とする。
【0026】請求項8に記載の発明は、請求項2ないし
6のいずれかに記載の発明において、前記複数の凸部の
配置周期が、前記走査方向において前記記録媒体の両端
に向かうに従い短くなる不等間隔であることを特徴とす
る。
【0027】請求項9に記載の発明は、請求項2ないし
8のいずれかに記載の発明において、前記複数の凸部の
高さが一定であることを特徴とする。
【0028】請求項10に記載の発明は、請求項2ない
し9のいずれかに記載の発明において、前記複数の凸部
は、前記所定の走査方向に直交する方向に平行して設け
られたリブであることを特徴とする。
【0029】請求項11に記載の発明は、請求項2に記
載の発明において、前記波打ち形状を付与する手段は、
さらに、前記記録ヘッドの下流に位置され前記プラテン
に所定時に当接すべく付勢された第2の押さえ板であっ
て、前記複数の凸部に当接する平坦部と前記複数の凸部
間の凹部内に突出する突部とを有する第2の押さえ板を
備えることを特徴とする。
【0030】請求項12に記載の発明は、請求項2に記
載の発明において、前記波打ち形状を付与する手段は、
さらに、前記記録ヘッドの下流に位置され前記プラテン
の前記複数の凸部間の凹部内に突出する拍車を備えるこ
とを特徴とする。
【0031】請求項13に記載の発明は、請求項1に記
載の発明において、前記波打ち形状を付与する手段は、
前記記録ヘッドと対向する位置に設けられ前記記録媒体
を搬送可能なベルト状プラテン上に所定の周期で設けら
れた、少なくとも複数の凸部を備えることを特徴とす
る。
【0032】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の発明において、前記固定する手段は、前記記録媒
体を吸着する手段としての静電式吸着装置を前記ベルト
状プラテンの下側に備え、前記記録媒体の最上点が前記
複数の凸部に位置され、その間の凹部に前記記録媒体の
最下点が位置されることを特徴とする。
【0033】本発明によれば、記録媒体のコックリング
形状を画像に影響を及ぼさない範囲で安定化でき、マル
チパス印字や印字速度や停止時間等によらず常に記録媒
体上の予め決められたポイントにインク滴を着弾させら
れるので高画質(高解像度&マルチパス印字)且つ高速
印字(往復印字)の両立が可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0035】[実施の形態1](静電式吸着および押さ
え板構成) 図1は、本発明が適用可能なインクジェット記録装置の
概略構成を示す斜視図である。この図において、701
はインクカートリッジである。これらは4色のカラーイ
ンク、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)がそれぞれ充填されたインクタ
ンクと、各色に対応したマルチノズル記録ヘッド702
より構成されている。このマルチノズル記録ヘッドに配
列されたノズルの様子をz方向から示したものが図2で
あり、801はマルチノズル記録ヘッド702に配列さ
れたノズル群である。
【0036】なお、本図ではノズル群801がY軸に沿
って平行に配列されているが、図のxy平面上で多少の
傾きを持っていても良い。この場合には、記録ヘッドが
走査方向である進行方向xに進んで行くのに対し、各ノ
ズル群は、ブロック毎に分割されて駆動され、タイミン
グをずらしながら印字を行っていくことになる。
【0037】再度、図1において、703は紙送りロー
ラで、704の補助ローラとともに記録媒体Pを挟み込
みながら図の矢印の方向に回転し、記録媒体Pをy方向
に随時送ってゆく。また、705は給紙ローラであり、
記録媒体の給紙を行うと共に、紙送りローラ703、補
助ローラ704と同ように記録媒体Pを挟んで抑える役
目も果たす。706は、4つのインクカートリッジを支
持し、印字と共にこれらを移動させるキャリッジであ
る。キャリッジ706は印字を行っていないとき、ある
いは、記録ヘッドの回復作業を行うときには、図中の点
線で示した位置のホームポジションhに待機するように
なっている。
【0038】本実施の形態においては、各記録ヘッドは
電気熱交換器によって電気エネルギーを熱エネルギーに
変換しその熱エネルギーによってインクに状態変化を生
起させ発泡させることで、ノズルからインク滴を吐出す
るものである。ここで、キャリッジ706に搭載された
4個のインクジェットカートリッジは、キャリッジの往
復時に、ブラック(Bk)インク、シアン(C)イン
ク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクの順
にインクを重ね合わせて記録するように配列されてい
る。従って、キャリッジの復動時には、往動時の逆の順
番でインクが重ね合わされる。
【0039】カラー記録は上記インクの組み合わせによ
って単位面積当たりのインクの量(ドット数)を制御す
ることで様々な色が形成可能となっている。また、C、
M、Yインクの重なりによって形成する黒はインクの打
ち込み量を低減する目的と黒のコントラストを高める目
的とグレーバランスを整えるために別に黒インクを用い
て記録を行っている。
【0040】図3は、図1に示すインクジェット記録装
置の制御部を示すブロック図である。図中、1201は
CPU、ROM、RAM等を中心に構成された制御部で
あり、ROMに格納されたプログラムに従って装置の各
部を制御する。1202は制御部1201からの信号に
基づいてキャリッジ706をx方向に移動(主走査)さ
せるためのキャリッジモータ1205を駆動するドライ
バ、1203は制御部1201からの信号に基づいて給
紙ローラ705および紙送りローラ703を駆動し、記
録媒体をx方向と直交するy方向に搬送(副走査)する
ための搬送モータ1206を駆動するドライバ、120
4は制御部1201から印字データに基づいて各色のマ
ルチ記録ヘッド1207〜1210(図1の702に相
当)を駆動するヘッドドライバー、1211は各種キー
の入力および各種表示等を行う操作表示部、1212は
制御部1201に対して印字データを供給するためのホ
スト装置である。
【0041】印字開始前、図のホームポジション位置h
にあるキャリッジ706は、印字開始命令がくると、x
方向に往動しながら、記録ヘッド702上のn個のノズ
ル801によって記録媒体Pに印字を行う。紙面の端部
までデータの印字が終了し、反転位置に達するとキャリ
ッジはホームポジション方向に復動を開始し、再びデー
タの印字を行う。このキャリッジの往復による印字が終
了してから2回目の印字が始まる前に、紙送りローラ7
03が矢印方向へ回転することで、新たな記録媒体の印
字領域に記録可能となる。このようにしてキャリッジの
スキャン(主走査)に応じて記録ヘッドによる印字と紙
送りとを繰り返すことで、記録媒体の全領域にデータが
印字され、記録が完了する。
【0042】(プラテン構成の説明)図4は本発明に係
るインクジェット記録装置のプラテン部分の一実施の形
態を示す斜視図である。
【0043】図4において、図1と同一機能部位には同
一符号を付し理解を容易とする。前述のように、702
はインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、706は記
録ヘッド702を支持しつつ移動するキャリッジであ
る。そして、711はキャリッジ706を支持しつつ案
内するガイドレール、707はキャリッジ706を支持
する支持レール、708はキャリッジ706に付いて支
持レール707上を移動するガイドコロ、709はキャ
リッジ706を駆動する駆動モーター(不図示)に直結
されたプーリー(不図示)に巻き付けられたタイミング
ベルト、710は記録ヘッド702の保護キャップ、P
は記録媒体である。なお、703は記録媒体Pを搬送す
る給紙側駆動ローラ、704は給紙側駆動ローラ703
に従動回転するレジストローラで、不図示の手段によっ
て給紙側駆動ローラ703に押圧され、給紙側駆動ロー
ラ703と対でレジストローラ対を形成している。70
5は記録媒体Pを排紙する排紙側駆動ローラ、712は
排紙側駆動ローラ705に従動回転する排紙ローラであ
り、排紙側駆動ローラと共に排紙ローラ対を形成してい
る。給紙側駆動ローラ703と排紙側駆動ローラ705
とは不図示のモーターによりギヤ列等を介して駆動され
る。
【0044】715は記録ヘッド702と対向した位置
にあるプラテンで、紙の搬送方向に平行にリブ716が
等間隔に複数本形成されている。而して、リブ716の
間には水平な凹部717が形成されている。
【0045】718は記録媒体Pをプラテン715の形
状に沿って密着させるための紙押さえ板である。紙押さ
え板718には下向きに突出する突部としての突条71
9が平行に複数本形成されている。而して、突条719
の間は水平部720とされている。そして、プラテン7
15のリブ716上面と紙押さえ板718の水平部72
0とが当接するように配置され、プラテン715のリブ
716の間の凹部717にプラテン715側へ突出した
突条719が位置される。紙押さえ板718は、不図示
の付勢手段によってプラテン715側へ付勢されてい
る。また、記録媒体Pを確実にプラテン715に沿わせ
るために、プラテン715の凹部717には突条719
の真下に、記録媒体を固定する手段としての静電吸着ユ
ニット730が配置されている。
【0046】上記構成のインクジェット装置において
は、不図示のモーターによりタイミングベルト709を
介して駆動されるキャリッジ706に搭載された記録ヘ
ッド702が記録媒体P上を往復移動し、画像信号から
作られた駆動信号によってインク滴を記録媒体Pの所定
の位置に吐出して画像形成を行う。
【0047】一方、記録媒体Pは不図示の給紙機構によ
りレジストローラ対のニップ位置まで給紙され、斜行等
を矯正した後に、不図示のモーターとギヤ列等を介して
駆動され、レジストローラ対の回転により記録位置まで
搬送される。
【0048】このとき紙押さえ板718のプラテン71
5への付勢およびプラテンの静電吸着作用により、記録
媒体Pはプラテン715上に形成されたリブ716と紙
押さえ板718の突条719によりプラテン715上の
リブ716部分で頂点(凸部)となり記録ヘッド702
に一番近づき、紙押さえ板718の突条719部分で谷
間(凹部)となり記録ヘッド702から一番離れる、リ
ブ716と突条719の周期に従った波うち形状とな
る。
【0049】次に、図5および図6を用いて記録媒体P
の印字前後の挙動について説明する。
【0050】図5は、図4を簡略化した要部の斜視図で
あり、図6は図5のA−A断面の拡大図である。
【0051】前述の記録動作において、紙押さえ板71
8を通過した記録媒体Pはプラテン715上のリブ71
6部分で頂点(凸状)となり、紙押さえ板718の突条
719の位置の凹部717でプラテンの静電吸着部73
0に吸着され谷間(凹状)となるような、図6に破線で
示す記録媒体Pの如く、ゆるやかな波うち形状(簡単な
モデル化をしようとすると三角関数でほぼ近似可能であ
る)となる。
【0052】インクを吐出することによる記録が行われ
ると、インクの主な溶媒である水と水溶性有機溶剤とが
記録媒体に染み込んで記録媒体の繊維などを膨潤させて
微視的には色々な方向に伸び縮みが発生するが、全体と
しては、紙のすき方向に対して直角方向に伸びて寸法が
広がり、記録媒体自体の腰によって記録媒体の変形が発
生しはじめる。
【0053】このとき、記録画像が高濃度の場合(印字
比率が高い場合で、例えば、5(nl/mm2 )以上の
インク打ち込み量時など)には、記録媒体は、記録媒体
の単位面積当たりのインク打ち込み量が増加するので、
変形が大きい。この記録媒体の変形はインクの浸透が始
まってから完全に水分が蒸発するまでの間、絶え間無く
変化している。
【0054】しかし、本発明の構成を用いると、記録媒
体Pは、印字領域の直前で、プラテン715上のリブ7
16と紙押さえ板718との複数の当接部(記録媒体P
の頂点部分)とリブ716間の中央の吸着位置717−
aにおいて位置が固定されていて、記録媒体Pの膨潤に
よる変形力に打ち勝って変形しづらい構成となってい
る。(このときは、吸着されていないように図示されて
いる中央吸着位置の両側部分717−b,717−cも
密着はしていないが、吸引力が働いており、固定されて
いない部分の変形に関してもプラテン方向に変形が発生
するように規制されている。従って、この非固定部であ
る中央吸着位置の両側部分717−b,717−cの記
録媒体の変形によって発生する問題に対しても改善可能
である。この方式は特に高解像度印字やスムージング処
理時においては絶大な効果を発揮する。) また、複数のリブ716間の中央吸着位置717−aと
リブ16との間の中央吸着位置の両側部分717−b,
717−cで変形の動きがプラテン方向に規制されて、
記録媒体Pの伸びによる変形はこの間で発生し吸収され
るので、リブ部716での記録媒体Pの盛り上がりなど
が発生しない。(この中央吸着位置の両側部分717−
b,717−cでの吸着力(強制力)が発生しないと、
リブ716の位置に記録媒体Pの伸びによるシワよせが
発生し、記録媒体の盛り上がり現象が起き、ヘッド擦り
や着弾位置ずれの問題が発生する。) また、突条719により、記録媒体は予め下向きに押し
下げられているために、初期からの波打ち(強制コック
リング)搬送に対しても給紙から搬送までの行程がスム
ースに行え、波打ちを確実に下向きに発生させるために
も役にたっている。また、紙の膨潤は複数のリブ間で分
散して均一で変形の少ない波打ち状態を形成するように
なっている。
【0055】また、環境変動によっても記録媒体が吸湿
乾燥などの影響を受けて、カール(高湿時は、吸着によ
り膨潤、低湿時は、乾燥により収縮する)が発生する
が、本発明の構成を取ると記録媒体に給紙搬送過程で波
打ち形状を形成しながら搬送されて、プラテン部へ送ら
れるので記録媒体の矯正がなされカールの影響がなくな
るメリットも有する。従って、従来のようにカール時
(特に端部がひどい)の記録媒体Pの搬送不良やヘッド
擦り等の問題も改善できる。
【0056】なお、本実施の形態では、印字領域の上流
側に紙押さえ板718を配置したが、図7の斜視図にも
示すように、印字領域の下流側にも同様な紙押さえ板3
4を設けても良い。紙押さえ板34は、排紙ローラ71
2を中心に不図示の回動手段により矢印B方向に回動可
能で、記録媒体Pが搬送されるときには2点鎖線で示す
35の状態になり、搬送の妨げにならないように退避
し、それ以外のときには実線で示す34の状態になり記
録媒体Pに波打ち形状を与える。従って、印字領域の上
流と下流とで波打ち形状を付与することとプラテン側の
吸着作用が相互的に補完可能となり、幅広の記録ヘッド
で印字する場合などに、より安定した(第1ノズルから
最後ノズルまでの記録ヘッドの幅方向で均一な記録ヘッ
ドと紙との間の距離を付与可能となる)波打ち形状が得
られ、確実な効果が得られる。また、記録媒体の後端が
印字領域の前の紙押さえ板718を通過後も波打ち形状
を付与し続けることが可能となる。
【0057】(印字方法の説明)次に上記インクジェッ
ト記録装置を用いた具体的な印字方法について、図8、
図9を用いて説明する。
【0058】図8(a)において、91はマルチヘッド
であり、今は説明を簡単にするため8個のマルチノズル
92によって構成されているものとする。93はマルチ
ノズル92によって吐出されたインク滴であり、通常は
この図のように揃った吐出量で、揃った方向にインクが
吐出されるのが理想である。もし、この様な吐出が行わ
れれば、図8(b)に示したように紙面上に揃った大き
さのドットが着弾され、全体的にも濃度ムラの無い一様
な画像が得られるのである(図8(c))。
【0059】しかし、実際には先にも述べたように、ノ
ズル1つ1つにはそれぞれバラツキがあり、そのまま上
記と同じように印字を行ってしまうと、図9(a)に示
すように、それぞれのノズルより吐出されるインク滴の
大きさおよび向きにバラツキが生じ、紙面上に於いて
は、図9(b)に示すように着弾される。この図によれ
ば、ヘッド主走査方向に対し、周期的にエリアファクタ
ー100%を満たせない白紙の部分が存在したり、また
は、逆に、必要以上にドットが重なり合ったり、あるい
はこの図の中央に見られる様な白筋が発生したりしてい
る。この様な状態で着弾されたドットの集まりはノズル
並び方向に対し、図9(c)に示した濃度分布となり、
結果的には、通常人間の目で見た限りで、これらの現象
が濃度ムラとして感知される。
【0060】そこで、この濃度ムラ対策として次のよう
な方法が考案されている。図10および図11によりそ
の方法を説明する。この方法によると、図8および図9
で示した印字領域を完成させるのにマルチヘッド91を
3回スキャンしているが、その半分の4画素単位の領域
は2パスで完成している。この場合マルチヘッドの8ノ
ズルは、上4ノズルと、下4ノズルのグループに分けら
れ、1ノズルが1回のスキャンで印字するドットは、規
定の画像データを、ある所定の画像データ配列に従い、
約半分に間引いたものである。そして2回目のスキャン
時に残りの半分の画像データへドットを埋め込み、4画
素単位領域の印字を完成させる。以上の様な記録法を以
下分割記録法と称す。
【0061】この様な分割記録法を行えば、図9で用い
た記録ヘッドと等しいものを使用しても、各ノズル固有
の印字画像への影響が半減されるので、印字された画像
は図10(b)のようになり、図9(b)に見るような
黒筋や白筋が余り目立たなくなる。従って濃度ムラも図
10(c)に示すように、図9の場合と比べ、かなり緩
和される。
【0062】この様な記録を行う際、1スキャン目と2
スキャン目では、画像データをある決まった配列に従い
互いに埋め合わせる形で分割するが、以前はこの画像デ
ータ配列(間引きパターン)は、図11に示すように、
縦横1画素毎に、丁度千鳥格子になるようなものを用い
るのが最も一般的であった。従って単位印字領域(ここ
では4画素単位)に於いては、千鳥格子を印字する1ス
キャン目と、逆千鳥格子を印字する2スキャン目とによ
って印字が完成されるものである。図11の(a)、
(b)および(c)は、それぞれこの千鳥、逆千鳥パタ
ーンを用いたときに一定領域の記録がどのように完成さ
れて行くかを、図8〜10と同様、8ノズルを持ったマ
ルチヘッドを用いて説明したものである。まず1スキャ
ン目では、下4ノズルを用いて千鳥パターン○の記録を
行う(図11(a))。次に2スキャン目には紙送りを
4画素分(ヘッド長の1/2)だけ行い、逆千鳥パター
ン○の記録を行う(図11(b))。更に3スキャン目
には再び4画素分(ヘッド長の1/2)だけの紙送りを
行い、再び千鳥パターンの記録を行う(図11
(c))。
【0063】このようにして順次4画素単位の紙送り
と、千鳥、逆千鳥パターンの記録を交互に行うことによ
り、4画素単位の記録領域を1スキャン毎に完成させて
いく。以上説明したように、同じ領域内に異なる2種類
のノズルにより印字が完成されていくことにより、濃度
ムラの無い高画質な画像を得ることが可能である。
【0064】ところで、上記に示したマルチパス印字
(分割記録)では、1紙面上を印字するタイムコストが
大きくかかり、スループットを下げざるを得ないという
障害があった。この様な時、印字を更に短い時間で行う
ために、キャリッジの往復印字走査という方法が考えら
れる。これによれば、従来1走査の記録が行われた後
に、何の記録を行うことも無しにホームポジションに戻
っていたキャリッジ走査が全て省かれるので、事実上一
紙面の記録時間をほぼ半減させることができる。
【0065】実際モノカラーの印字方法として上記往復
印字を行っているものも少なくない。しかし、本発明に
示すような構成のカラーインクジェット装置では、以下
に示す要因により、未だ完全な形態では実現されていな
い。
【0066】以下に被記録材上でのインクの挙動を模式
的に説明する。現在一般に使用されている記録インク、
およびこれを印字する媒体(紙)への着弾状態を図12
の断面図に示す。ここでは異なる2色のインク(ドッ
ト)を時間差をおいて殆ど隣接した位置に吸収(記録)
させた場合を示している。注意点は、2ドット重なり部
分において、先に記録されたドットよりも後に打たれた
ドットの方が紙面深さ方向に沈む傾向にあることであ
る。これは、吐出されたインク中の染料などの色素が記
録媒体と物理的かつ化学的に結合する段階で、記録媒体
と色素との結合が有限であるために、色素の種類によっ
て結合力に大きな差がない限りにおいては、先に吐出さ
れたインク色素と記録媒体との結合が優先されるために
記録媒体表面に多く残り、後から打たれたインク色素は
記録媒体表面では結合しにくく、紙面深さ方向に沈んで
染着するものと考えられる。
【0067】この場合、2種類のインクを同着弾点に印
字したとしても、2種類のインクの打ち込み順序によっ
て優先色が異なり、結果的に人間の視覚特性に対し異な
る2色を表現してしまっていることとなる。
【0068】前述のように、図1において、701は印
字開始位置にある4色ヘッドである。各色が右からブラ
ック、シアン、マゼンタ、イエローの順に配置され、往
復走査ではここからX軸が示す右方向に移動し、同時に
記録する。この時、紙面上への記録順序は上記配列順序
に即するので、例えば、ある一定領域にグリーン(シア
ン+イエロー)信号が入力されていた場合には、各画素
にシアン、イエローの順にインクが吸収される。従っ
て、既に説明したように、この走査では先に吸収された
シアンが優先色となり、シアンの色味の強いグリーンド
ットが形成される。逆に、紙送りがY軸方向に行われた
後の復路走査では、4色ヘッドは図の右側に位置し、今
度は往路と逆の方向に移動しながら記録する。よって打
ち込み順序も逆になり、この走査ではイエローの色味の
強いグリーンドットが得られることとなる。
【0069】以上のような走査を繰り返すことにより、
各記録ヘッドの往路、復路に応じて、シアンの色味の強
いグリーンドットとイエローの色味が強いグリーンドッ
トとが記録される。もし、各走査が分割印字法を行わ
ず、各往復走査毎にヘッド幅づつの紙送りが行われた場
合、シアンの色味の強いグリーンの領域とイエローの色
味が強いグリーンの領域とがヘッド幅づつ交互に繰り返
され、一様であるはずのグリーン画像に著しい画像劣化
が生ずることになる。
【0070】但し、この弊害も先に示したマルチパス印
字(分割記録法)を用いることにより多少克服すること
ができる。分割印字では、既に図11で説明したよう
に、往路(図11(a)、(c))ではシアンの色味の
強いグリーンドットを記録し、復路(図11(b))で
はイエローの色味が強いグリーンドットを記録する。従
って、一定領域での色味は双方の色味のドットにより緩
和されるのである。
【0071】以上説明したように、往復記録において分
割記録を行えば、インク色の打ち込み順が互いに逆であ
る2種類の記録画素を記録領域内に均等に設けることが
できるので、色ムラの起こり難いマルチカラーの両方向
記録が可能とされていた。
【0072】しかし、インクの打ち込みによる被記録材
の形状変化(コックリング)によって発生する記録ヘッ
ドと紙との間の距離の変動がインクの目標着弾位置をず
らしてしまい設計値どうりの画像設計が行われなくなる
ことが発生する。つまり、せっかく千鳥/逆千鳥による
分割記録を行っても、罫線ズレや濃度ムラ、色ズレ、色
ムラ弊害が解決されないことが分かってきた。
【0073】この現象は往復印字時にも同様に発生する
ことが分かっている。また、この傾向は解像度が高けれ
ば高いほど、インクの吐出量が少なければ少ないほど顕
著に発生することが実験の結果分かってきた。
【0074】(コックリングと濃度ムラとの関係)以下
に記録媒体のコックリングによる着弾位置ズレの状態を
簡単に説明する。
【0075】図13にコックリング形状と印字方法によ
る着弾位置ズレの様子を示した。図14はその拡大図で
ある。
【0076】図13において、実線部が記録媒体が平坦
(フラット)な状態を示す。また、破線部はコックリン
グが発生した状態を示す。1点破線部は本発明により強
制的に記録媒体である紙の形状を変形させた状態を示
す。
【0077】通常理想的には1パス印字時はフラットな
状態の記録媒体に印字されれば何等問題は発生しない。
また、本発明によっても何等問題はない。従って、この
ような印字が実行されても濃度ムラはほとんど発生しな
い。
【0078】通常理想的には2パス印字時はフラットな
状態に印字されれば何等問題は発生しない。しかし、1
パス目にインクを打ち込まれると記録媒体は上記で説明
してきたように伸びを発生してコックリングが発生す
る。従って、1パス目は図13に実線で示したフラット
な状態で印字されるが、2パス目はコックリングが発生
した破線で示した状態で印字される。従って、このよう
な印字が実行されると濃度ムラが発生する。この濃度ム
ラは着弾位置ずれによって発生しており、着弾位置がず
れることで見かけのAF(エリアファクター:ドットと
白地の割合を現し、ドットが完全に覆った状態を100
%としている)が高くなったり低くなったりすることで
周期的なムラが見えるのである。
【0079】このときの、各印字位置での様子を拡大し
たものを図15(a)および(b)に示す。図15
(a)はリブ位置での状態を拡大したもので、また、図
15(b)は変極位置(紙が凸から凹の状態に変化する
位置)の状態を拡大したものである。
【0080】しかし、本発明の方法を採用すると紙の伸
びによるコックリングの影響をほとんど影響を受けな
い。
【0081】通常理想的には2パス印字時はフラットな
状態に印字されれば何等問題は発生しない。しかし、1
パス目にインクを打ち込まれると記録媒体は上記で説明
してきたように伸びを発生してコックリングが発生す
る。従って、1パス目は図13に実線で示したフラット
な状態で印字されるが、2パス目はコックリングが発生
した破線で示した状態で印字される。従って、このよう
な印字が実行されると濃度ムラが発生する。この濃度ム
ラは着弾位置ずれによって発生しており、着弾位置がず
れることで見かけのAFが高くなったり低くなったりす
ることで周期的なムラが見えるのである。
【0082】この場合において、各印字位置での様子を
拡大したものを図15(c)および(d)に示す。図1
5(c)はリブ位置の状態を拡大したもので、また、図
15(d)は変極位置(紙が凸から凹の状態に変化する
位置)の状態を拡大したものである。このように、双方
向印字すると2パス片方向の着弾位置ずれのみでなくヘ
ッドの吐出方向の影響も受けることになるのでさらに濃
度ムラがひどくなる。
【0083】しかし、本発明の構成を採用すると紙の伸
びによるコックリングの影響をほとんど受けない。従っ
て、着弾位置ずれが発生しないので濃度ムラが発生しな
い。
【0084】上記のように、着弾位置ずれによる濃度ム
ラの発生は1パス目と2パス目とにおける記録ヘッドと
紙との間の距離の変動が原因であり、この変動をある範
囲に押さえることが着弾位置ズレ、すなわち、濃度ムラ
の発生をなくすことになる。
【0085】この時の特徴は、片方向印字と双方向印字
でリブ位置と変極点位置での様子が逆転することであ
る。ちなみに、ヘッドは10度(図中のθ方向)の傾き
を有した状態で印字している。
【0086】表1に理想状態と従来の方法と本発明によ
る印字の比較表を示した。
【0087】
【表1】
【0088】実際には、本発明の強制波打ち形状押さえ
は、その周期と振幅とに好ましい範囲が存在する。
【0089】強制波打ち押さえの設定条件は以下の範囲
がよい。
【0090】・ リブ716の間隔(コックリング周
期)T:20から100(mm)、好ましくは30から
80(mm)がよい。
【0091】・ リブ716の高さ(コックリング振
幅)A:0.2から2.0(mm)、好ましくは0.4
〜1.5(mm)に設定することが望ましい。
【0092】周期Tが、20(mm)以下の場合は、記
録媒体の強制波打ちが適切に行われない。
【0093】周期Tが、100(mm)以上の場合は、
記録媒体のコックリング強制が適切に行われない。リブ
高さAが、0.2(mm)以下の場合は、記録媒体のコ
ックリング強制が適切に行われない。
【0094】リブ高さAが、2.0(mm)以上の場合
は、記録媒体の強制波打ちが適切に行われない。
【0095】以下に、第1の実施の形態の波打ち条件を
記載する。
【0096】(プラテン波打ち条件) ・ 紙押さえ板侵入量;関係ない(mm) ・ 紙押さえ板周期; 関係ない(mm) ・ リブ周期;30(mm)但し、紙押さえ板と位相が
15(mm)ずれる。
【0097】・ 突条侵入量;0.5(mm) ・ 突条周期;30(mm) ・静電吸引条件;3000(KV/mm) [実施の形態2](空気吸引吸着&拍車押さえ構成) 図16は本発明の実施の形態2を示す斜視図である。な
お、前述した実施の形態と同一機能部位については同一
符号を用い重複説明は省略する。
【0098】図16において、725は紙押さえ板71
8の突条719と記録媒体の搬送方向において対向する
位置で、突条719と同じ量だけプラテン715上のリ
ブ716の間の水平な凹部717に侵入するように配置
された拍車である。726は拍車725を支持し不図示
のモーターにより回転駆動される軸で、拍車725を記
録媒体Pの突入時に抵抗にならないように記録媒体Pの
搬送速度と同じ周速度で回転している。727は排紙側
駆動ローラ705に従動回転する排紙拍車で、排紙駆動
ローラ705方向へ不図示の付勢手段で付勢されてい
る。728は排紙拍車の回転中心となる軸である。上記
の構成において、拍車725が紙押さえ板718の突条
719と同じ役割を果たすので、印字領域の上流と下流
とで波打ち形状を付与することが可能となる。
【0099】また、リブ716を避けて、プラテン71
5には多数の穴があけられており、これまた不図示のフ
ァンによってプラテン715下部から空気を吸引して、
記録媒体をプラテン715に吸着可能としている。この
構成によって、記録媒体Pの記録ヘッド側への浮きを防
止し、且つ、インクの打ち込み量によって発生する記録
媒体の変形をリブ716と拍車725と吸着ポイント7
17−aとの3つのポイントで変形させて固定するの
で、コックリングによる変形が生じても、確実に記録画
像に影響の無い範囲での変形にとどめることが可能とな
る。また、記録媒体Pの後端が紙押さえ板718を通過
した後も実施の形態1と同様に波打ち形状を付与し続け
ることが可能である。
【0100】さらに、拍車725と排紙拍車727と
に、記録媒体Pに画像を形成した後、拍車と記録媒体と
が接触することにより付着したインクを除去するための
クリーナーをつける場合は、図17に示すように、拍車
クリーナー729を設けても良い。上記構成では拍車ク
リーナー729は排紙拍車727に従動回転し、さらに
拍車725を従動回転させるので、拍車725は記録媒
体Pの搬送速度と同じ周速度で回転することが可能とな
る。
【0101】本実施の形態では、拍車構成として説明し
たが、一般的に拍車の役割は記録媒体上の未定着インク
を何らかの方法で押さえるための部材であり、針状のも
のから算盤状のものまで多種多様な構成が考えられ、上
記性能を満たすもので記録媒体を押さえつける構成のも
のであれば、図示の形態の拍車に限定されるものではな
い。
【0102】また、拍車725の記録媒体Pへの侵入量
は紙押さえの突条719と同じとしたが、記録媒体の種
類に応じて異なる侵入量としても良い。
【0103】ちなみに、本実施の形態では、以下の条件
で波打ちを形成した。
【0104】(プラテン波打ち条件) ・ 拍車侵入量;0.5(mm) ・ 拍車周期;50(mm) ・ リブ周期;50(mm) ・ 突条侵入量;0.5(mm) ・ 突条周期;50(mm) ・ 空気吸引条件;100(ml/sec) [実施の形態3](拍車およびローラ構成でリブ周期不
等間隔) 図18は本発明の実施の形態3を示す斜視図である。本
実施の形態では実施の形態2の拍車725を排紙ローラ
上に設けたものであり、また、リブや拍車の配置周期を
端部にゆくほど狭く(短く)した構成としている。
【0105】図19は図18のA−A矢視方向の断面の
拡大図である。なお、前述した実施の形態と同一機能部
位については同一符号を付し重複説明を避ける。
【0106】図18および図19において、731は短
冊状排紙ローラで、凹部732と凸部733とを持ち、
不図示のモーターによりギヤ列等を介して駆動されてい
る。凹部732はプラテン715のリブ716の間の水
平な凹部717の延長線上に配置され、凸部733はリ
ブ716の延長線上に形成され、リブ716と同じ高さ
になるように配置されている。拍車725は凹部732
上に紙押さえ板718の突条719との対応位置に同じ
量だけ侵入して配置され、不図示のホルダーによって位
置固定および回転自在にされている。排紙拍車727は
凸部733に当接して従動回転し、不図示のホルダーに
よって後述する拍車クリーナー750を中心に回動可能
にされ、凸部733方向に付勢されている。拍車クリー
ナー750は拍車725と排紙拍車727に付着したイ
ンクを除去する部材である。
【0107】上記構成において、短冊状排紙ローラ73
1の凹部732と拍車725とはプラテン715のリブ
間の凹部717と、紙押さえ板718の突条719の役
割と同じ役目を果たし、凸部733はプラテン715の
リブ716と同じ役目を果たすので、記録媒体Pが排出
されるまで、確実に波打ち形状を付与できる。
【0108】また、排紙ローラ731の凹部732と拍
車725、排紙ローラ731の凸部733と排紙拍車7
27、および、プラテン715上のリブ716は、それ
ぞれ、記録媒体の搬送方向上に整列しながら、端部にゆ
くほどその配置周期が短くなるように配置されている。
これは、記録媒体Pの搬送方向に直交する方向の端部は
自由端になっており、記録媒体の伸びによる変形の影響
を受け易いので、これに対応するためである。記録媒体
(特に普通紙)の特に端部が伸びて変形が生じると、端
部の変形の周期は記録媒体の中心部に比べて短くなる傾
向があり、変形が生じ始めると端部ほど浮き上がる傾向
が強いのである。
【0109】そこで、本実施の形態は、端部にゆくに従
ってリブ716などの波打ち形状の周期を短くすること
で、その影響を最小限にくい止めたものである。
【0110】また、本実施の形態では、周期を変更した
が、侵入量や吸着力などのパラメーターを変更して上記
記録媒体の端部対策としても良い。
【0111】さらに、端部ほど周期を短くする方法に関
して説明したが、周期の変更方法に関してはこの限りで
はなく、不等間隔配置や端部ほど周期を長くするなど記
録媒体の種類、サイズ、厚み、腰の強さなど製品毎に最
適化されれば良いことは言うまでもない。特に記録紙の
サイズや縦目、横目等の記録媒体との相対的位置関係に
よって、リブ、拍車、拍車ローラ、吸着などの周期や侵
入量、形状などは決定されれば良い。
【0112】ちなみに、本実施の形態では、以下の条件
で波打ちを形成した。
【0113】(プラテン波打ち条件) ・ 拍車侵入量;0.8(mm) ・ 拍車周期;80(mm) ・ リブ周期;80(mm) ・ 突上侵入量;0.8(mm) ・ 突上周期;80(mm) ・ 空気吸引条件;200(ml/sec) [実施の形態4](ベルト搬送プラテンおよび静電式吸
着構成) 図20は本発明の実施の形態4を示す斜視図である。な
お、前述した実施の形態と同一機能部位には同一符号を
付して重複する説明を省く。
【0114】本実施の形態は、平坦な紙押さえ板721
がベルト状プラテン715′のリブ716に当接するよ
うに、不図示の付勢手段によりプラテン715′側へ付
勢された構成とし、ベルト状プラテン715′は不図示
のモーターとギヤ列を介して排紙側駆動ローラ705′
を駆動することで回動され、記録媒体である紙の搬送を
行えるようにしたものである。また、ベルト状プラテン
715′の内側に配置された静電吸着ユニット730に
より記録媒体を吸着搬送する構成である。
【0115】ベルト状プラテン15′は静電吸着を確実
に行える構成とするために、PTFEやポリイミドなど
の高体積抵抗(1010オーム以上1016オーム以下が望
ましい)を有した高分子化合物を用いることが望まし
い。また、ベルト成形し易いものが望ましいことは言う
までもない。このベルト状プラテン15′はプラテン上
にリブ716′を形成するためにゴムなどを付着させた
ものを使用することができる。なお、このリブ716′
の逃げのために、排紙ローラ712′には環状溝が形成
されている。本実施の形態ではリブ716′をゴムで形
成したが、棒状のものを前後で固定してリブの代わりと
してもよく、またリブ716′を一体成形してもよい。
【0116】本実施の形態では、記録媒体の上面から平
坦な押さえ板721のみで記録媒体Pの頂点を規制して
おり、記録媒体Pの波打ち形状の形成を静電吸着力のみ
で行うことに特徴がある。静電吸着力が付与されてベル
ト状プラテンに吸着されて搬送されてきた記録媒体P
は、給紙過程でベルト状プラテンのリブ716′に規制
されながら、吸着力によって初期の段階から波打ち形状
が付与されている。さらに、紙押さえ板721によって
さらに頂点を規制され、安定した波打ち形状に作成され
る。従って、記録媒体Pはリブ716′間の水平な凹部
717において記録ヘッドによる印字が行われても、上
記安定した波打ち形状と変形に打ち勝つ強力な静電吸着
力によって印字中の紙の変形を極力押さえることが可能
になり、高解像度の印字(300dpi以上)によって
も、また、多パス記録(2パス以上)や往復記録による
着弾位置ずれ、色ずれも発生せずに高画質が得られる。
【0117】ちなみに、本実施の形態では、以下の条件
で波打ちを形成した。
【0118】(プラテン波打ち条件) ・ リブ周期;40(mm) ・ リブ高さ;0.6(mm) ・ 静電吸引条件;2000(KV/mm) (その他)なお、本発明は、特にインクジェット記録方
式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエ
ネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱
変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりイ
ンクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装
置において優れた効果をもたらすものである。かかる方
式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できるから
である。
【0119】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0120】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0121】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0122】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0123】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0124】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0125】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0126】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0127】
【発明の効果】本発明によれば、どのような記録媒体に
対してもインク打ち込み量によらず、コックリング形状
を着弾位置の変動が画像に影響を及ぼさない範囲で安定
化することができ、例えば、マルチパス印字時に時間差
によって記録ヘッドと記録媒体との間の距離が変動して
コックリング形状が変化することで発生する第1パスと
第2パスまたはそれ以上のパスの記録時の画像形成を安
定化することができる。
【0128】また、高速・高解像記録を行うための手段
としての往復印字時、記録ヘッドの吐出方向に傾きが生
じた場合でも、着弾位置ズレが発生することがなく、着
弾位置を安定化させることができる。
【0129】従って、特に、マルチパス印字時や両方向
印字時のドット位置ズレによって発生する、罫線ズレ、
濃度ムラ、色ズレ、色ムラといった画像弊害を改善する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるインクジェット記録装置の
一例を示す斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の記録ヘッドの
正面図である。
【図3】インクジェット記録装置の制御部を示すブロッ
ク図である。
【図4】本発明の実施の形態1を記録部と紙搬送部の一
部を切り欠いて示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態1を理解を容易とするため
一部を省略して簡略化した斜視図である。
【図6】図5のA−A矢視の断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1のさらに他の構成を示す
斜視図である。
【図8】インクジェット記録の理想的な印字状態を示す
図である。
【図9】濃度ムラのあるインクジェット記録装置の印字
状態を示す図である。
【図10】分割記録を説明するための図である。
【図11】分割記録による印字状態を示す図である。
【図12】つなぎ筋が発生する原理を説明する図であ
る。
【図13】記録媒体の状態と記録ヘッドとの関係を示す
図である。
【図14】図13の拡大図である。
【図15】コックリングによる着弾位置ズレの影響が現
れた印字部の拡大図である。
【図16】本発明の実施の形態2を示す記録装置の部分
拡大斜視図である。
【図17】本発明の実施の形態2のさらに他の構成を示
す斜視図である。
【図18】本発明の実施の形態3を示す記録装置の部分
拡大斜視図である。
【図19】図18のA−A矢視の断面図である。
【図20】本発明の実施の形態4を示す記録装置の部分
拡大斜視図である。
【符号の説明】
702 記録ヘッド 706 キャリッジ 715 プラテン 716 リブ(凸部) 717 凹部 718 押さえ板 719 突条(突部) 720 水平部 730 静電吸着ユニット

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向に走査される記録ヘッドからイ
    ンク滴を吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット
    記録装置において、 少なくとも印字領域における記録ヘッドの幅以上の領域
    で、前記記録媒体が前記所定方向において複数の凹凸形
    状を有するよう波打ち形状を付与する手段と、 前記記録媒体の波打ち形状の最上点と最下点とを固定す
    る手段と、を備えることを特徴とするインクジェット記
    録装置。
  2. 【請求項2】 前記波打ち形状を付与する手段は、前記
    記録ヘッドと対向する位置に設けたプラテン上に所定の
    周期で設けられた、少なくとも複数の凸部を備えること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記波打ち形状を付与する手段は、前記
    プラテンに当接すべく付勢された押さえ板であって、前
    記複数の凸部に当接する平坦部と前記複数の凸部間の凹
    部内に突出する突部とを有する押さえ板を備えることを
    特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記固定する手段は、前記記録媒体を吸
    着する手段を備え、前記記録媒体の最上点が前記複数の
    凸部に位置され、その間の凹部に前記記録媒体の最下点
    が位置されることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記吸着する手段が、静電式吸着装置で
    あることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット
    記録装置。
  6. 【請求項6】 前記吸着する手段が、空気吸引式吸着装
    置であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の凸部の配置周期が、等間隔で
    あることを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記
    載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の凸部の配置周期が、前記走査
    方向において前記記録媒体の両端に向かうに従い短くな
    る不等間隔であることを特徴とする請求項第2ないし6
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の凸部の高さが一定であること
    を特徴とする請求項2ないし8のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の凸部は、前記所定の走査方
    向に直交する方向に平行して設けられたリブであること
    を特徴とする請求項2ないし9のいずれかに記載のイン
    クジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記波打ち形状を付与する手段は、さ
    らに、前記記録ヘッドの下流に位置され前記プラテンに
    所定時に当接すべく付勢された第2の押さえ板であっ
    て、前記複数の凸部に当接する平坦部と前記複数の凸部
    間の凹部内に突出する突部とを有する第2の押さえ板を
    備えることを特徴とする請求項2に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  12. 【請求項12】 前記波打ち形状を付与する手段は、さ
    らに、前記記録ヘッドの下流に位置され前記プラテンの
    前記複数の凸部間の凹部内に突出する拍車を備えること
    を特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装
    置。
  13. 【請求項13】 前記波打ち形状を付与する手段は、前
    記記録ヘッドと対向する位置に設けられ前記記録媒体を
    搬送可能なベルト状プラテン上に所定の周期で設けられ
    た、少なくとも複数の凸部を備えることを特徴とする請
    求項1に記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記固定する手段は、前記記録媒体を
    吸着する手段としての静電式吸着装置を前記ベルト状プ
    ラテンの下側に備え、前記記録媒体の最上点が前記複数
    の凸部に位置され、その間の凹部に前記記録媒体の最下
    点が位置されることを特徴とする請求項13に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
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