JPH10138057A - 型枠締結ボルトの自動締緩装置 - Google Patents

型枠締結ボルトの自動締緩装置

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JPH10138057A
JPH10138057A JP8311184A JP31118496A JPH10138057A JP H10138057 A JPH10138057 A JP H10138057A JP 8311184 A JP8311184 A JP 8311184A JP 31118496 A JP31118496 A JP 31118496A JP H10138057 A JPH10138057 A JP H10138057A
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bolt
formwork
tightening
loosening
vertical articulated
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JP8311184A
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Yasuhiro Murai
康弘 村井
Mitsutoshi Ida
光俊 井田
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Nachi Fujikoshi Corp
Original Assignee
Nachi Fujikoshi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 締緩処理能力を高めるとともに、多種多用の
締緩作業に対応でき、さらに、小型廉価でメンテナンス
が容易な型枠締結ボルトの自動締緩装置を提供。 【解決手段】長手方向に隣接して設置されピッチ送り動
作が可能な二台の型枠移動装置2,3を設け、該二台の
型枠移動装置の外方側に対向して、走行装置7と、その
先端が走行装置の走行方向と直角平面内で動作可能な検
出ロボット8と、該検出ロボットの先端に設けられたレ
ーザー変位センサー9とからなる二台のボルト位置検出
装置4a,4bと、二台の垂直多関節型ロボット5a,
5bとを配置し、型枠のボルト位置をピッチ毎に検出
し、型枠の両側のボルトを二台の垂直多関節型ロボット
の手首部のピッチ可変の多軸ボルト締緩ヘッド6a,6
bでそれぞれ締緩する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分割可能な型枠、
特に、コンクリートパイル、コンクリートポールなどの
コンクリート製柱状成形体の製造に用いる長尺状型枠の
締結フランジに多数配列された組立締結具であるボルト
またはナットの締緩を自動的に行う型枠締結ボルトの自
動締緩装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートパイル、コンクリートポー
ルなどのコンクリート製柱状成形体の製造に用いる長尺
状型枠は、通常、断面の内側形状が半円形の長尺状の上
型と下型からなり、上型と下型を合わせることにより、
内面形状が円筒形状となるようになっている。図9は長
尺状型枠50を上からみた平面図、図10は図9のA−
A線のボルト付近の部分断面図である。図9、図10に
示すように、長尺状型枠50は先細のテーパ状になって
おり、所定間隔で径方向に張り出した複数のタイヤ5
1、長手方向に線状に設けられた補強部52、上下型枠
同士の合わせ面となる上型フランジ53、下型フランジ
54が設けられ、ボルト55及びナット56で結合され
ている。この合わせ面には、上型50aと下型50bの
各々フランジ53、54が設けられ、上型フランジに設
けられた多数の締結用ボルト55及び下型フランジに設
けられたナット56の締め、緩めを行うことにより、上
型と下型の締結、分離を行う。
【0003】このようなボルトまたはナットの締緩作業
は、製品が大きいので、ボルトのサイズが大きく締緩装
置の重量が重くなり、締緩数も多く、人手で行うには多
くの肉体的苦痛と疲労がともなう非常に過酷な作業であ
る。このため、従来より多くの自動化設備が提案されて
いる。
【0004】例えば、特開昭50−16173号公報の
ものでは、サイクルタイムを早めるため、型枠を載せた
コンベアの移動中に、テレビカメラにてボルト位置を検
出し、そのデータに基づき1軸の締緩装置をコンベアの
速度に同期させて、コンベアの移動中に締緩作業を行う
ものであった。しかし、このものは移動中の型枠に対し
て作業を行うため、ボルトの検出位置、ボルトの締緩作
業ともに停止した型枠に対して作業する場合に比較する
と作業の確実性が低く、また、一軸で締緩するため締緩
回数に限度があり、締緩速度にも限界があった。さら
に、位置検出部とと締緩部とからなる締緩装置を型枠の
両側に配置する必要があった。また、締緩処理能力を高
めるためにはラインを増加すればよいが、締緩装置も同
数増加しなければならないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、特開平5−7
7120号公報のものでは連続移動に代えて、ピッチ送
りを行い、また、型枠両側に対応してそれぞれ複数の締
緩ヘッドを持つ門型の専用機を用いたものが開示されて
いる。しかし、作業の確実性、速度は向上するが、各種
直径、不規則なボルトピッチ、テーパ角を有する型枠へ
の対応をする場合、装置が大型、複雑となり、設備が高
価となるという問題があった。また、門型構造のため機
械のメンテナンスがしにくいという欠点があった。
【0006】本発明の目的は、前述したような問題点に
鑑みて、締緩処理能力を高めるとともに、多種多用の締
緩作業に対応でき、さらに、小型廉価でメンテナンスが
容易な型枠締結ボルトの自動締緩装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、コン
クリートパイル、コンクリートポールなどのコンクリー
ト製柱状成形体の製造に用いる長尺状型枠の締結フラン
ジに多数配列された組立締結具であるボルトまたはナッ
トの締緩を自動的に行うと同時に型枠を長手方向に搬送
するボルト締緩装置において、長手方向にピッチ送り動
作が可能な二台の型枠移動装置を隣接して設ける。この
二台の型枠移動装置の外方側に型枠のボルト位置を少な
くともピッチ毎に検出しデータ処理可能にされた二台の
ボルト位置検出装置を対向して配置する。さらに、ボル
ト位置検出装置の後工程に、二台の型枠移動装置の外方
側に垂直多関節型ロボットを二台対向して配置する。垂
直多関節型ロボットの手首部にはそれぞれピッチ可変の
多軸ボルト締緩ヘッドを取り付ける。そして、二台の垂
直多関節型ロボットは、二台の内いずれか一台の位置検
出装置の検出済のデータに基づき、検出データに対応す
る型枠の両側のボルトの一方側を一台の垂直多関節型ロ
ボットの締緩ヘッドにより、他方側をもう一台の垂直多
関節型ロボットの締緩ヘッドにより位置合わせ締緩する
ようにした型枠締結ボルトの自動締緩装置を提供するこ
とによって、上記課題を解決した。
【0008】二台の型枠移動装置により、ピッチ送りさ
れる型枠は二台の垂直多関節型ロボットと締緩ヘッドに
よって締緩される。従って、それぞれの垂直多関節型ロ
ボットは、二台の型枠移動装置のどちらに型枠があって
も、締緩できるようにするが、一台の垂直多関節型ロボ
ットでも同様の作業ができるように、請求項2において
は、手前側の型枠の反対側ボルト、又は、他方の型枠の
ボルトを締緩可能にする。
【0009】さらに、型枠は原則として交互に一台ずつ
締緩処理されるが、型枠が二台同時に入ってきても、締
緩が可能なように、請求項3においては、垂直多関節型
ロボットと締緩ヘッドを、手前側に位置する型枠と干渉
することなく、他方の型枠のボルトを締緩できるように
する。
【0010】ボルト位置検出装置は、型枠長手方向に沿
って走行可能にされ走行方向と直角平面内で動作可能に
された検出ロボットと、この検出ロボットの先端に設け
られ検出ロボットの先端からボルトまでの距離を測定可
能にされたレーザー変位センサーと、長手方向位置読み
取りセンサーとで構成する。そして、ボルト位置の検出
データは、検出ロボットの先端位置データと、長手方向
読み取りセンサーの読み取りデータと、レーザセンサー
の距離データとから求められる3次元データとすればよ
い。
【0011】(作用)二台の型枠移動装置の内、まず、
第一の型枠移動装置に載せられた第一の型枠を長手方向
に移動し、ボルト位置検出装置の前の所定位置に位置決
め停止する。次に、ボルト位置検出装置により、第一の
型枠の所定範囲のボルト位置を検出し、位置データを垂
直多関節型ロボット姿勢および締緩ヘッドピッチを駆動
制御する装置に転送する。なお、型枠のボルト位置は軸
対称であるので、一方だけを測定する。次に、再び第一
の型枠を長手方向に所定距離移動し停止する。このと
き、先にボルトの位置を検出した型枠の範囲がボルト締
緩ヘッドを備えた垂直多関節型ロボットの前に位置決め
されるようにする。
【0012】次に、二台の垂直多関節型ロボット姿勢お
よび締緩ヘッドピッチを転送されてきたデータに基づい
て(一方は軸対称データに変換して)駆動し、第一の型
枠の両側のボルト頭部にそれぞれの締緩ヘッド先端に設
けたソケットを係合させ、トルクを加えることにより、
型枠ボルトを締緩する。一方、この間に、次に締緩する
範囲のボルト位置を前回と同様に一台のボルト位置検出
装置により検出し、位置データを垂直多関節型ロボット
姿勢および締緩ヘッドピッチを駆動制御する装置に再び
転送する。
【0013】このサイクルを第一の型枠の全ボルトを締
緩するまで繰り返すことにより、第一の型枠のボルト締
緩作業を完了する。第一の型枠の締緩を行っている間
に、第二の型枠移動装置上に第二の型枠を載せるように
すれば、第一の型枠のボルト締緩作業完了後、待ち時間
無くただちに第二の型枠の締緩作業を開始することがで
きる。次に、第二の型枠の締緩作業中に第一の型枠を第
一の型枠移動装置から搬出し、作業開始位置まで戻し、
第三の型枠を載せて待機することにより、第一、第二の
型枠にひき続き、第三、第四の型枠を順次待ち時間無
く、連続的に締緩することができる。
【0014】ボルト頭位置の位置検出は、例えば、あら
かじめ記憶された型枠データにより、ボルト位置をレー
ザセンサによって走査し、レーザセンサの距離変化で捉
えて検出する。この時の位置を位置検出データとする。
位置検出データは、位置検出時の型枠長手方向をX、型
枠長手方向及び型枠のボルト軸心方向と直角方向をY、
高さをZとすると、長手方向位置読み取りデータにより
X、検出ロボットの先端位置データ(Y、Z方向)のY
方向がY、検出ロボットの先端位置データ(Y、Z方
向)のZ方向とレーザセンサーの距離データとでZが測
定され、3次元データとして検出される。
【0015】また、垂直多関節型ロボットとしたのは、
動作範囲を確保するためであるが、特に、一方の垂直多
関節型ロボットで、型枠の両側の締緩、または手前の型
枠を超えて他方の型枠のボルト(両側あるいは片側)の
締緩を行うために有用である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。図1は本発明の型枠締結ボルトの自動締緩装置の
実施の形態の装置全体を示す平面図である。図1に示す
ように、平行に隣接して設置され、型枠50のタイヤ5
1間ピッチでピッチ送り動作が可能な二台の型枠移動装
置である軌道式の電動台車2、3が設けられている。電
動台車2、3はパルスエンコーダ付きのサーボモータに
より減速機を介して、駆動車軸に結合されており、シス
テム制御装置10によりあらかじめ設定されたピッチ送
り量だけ電動台車を型枠長手方向に移動位置決め可能に
されている。さらに、システム制御装置10には型枠の
長さ、直径、テーパー角等の型枠仕様データが入力され
ている。
【0017】電動台車2,3の外方側に平行にボルト位
置検出装置4a,4bが設けられている。ボルト位置検
出装置4a,4bは型枠長手方向に沿って延び、長手方
向読み取りセンサーを有する走行装置7と、走行装置上
を走行可能にされたボルト位置を検出する検出ロボット
8が設けられている。走行装置7は、パルスエンコーダ
付きサーボモータと、このモータに結合され、走行レー
ルに平行して設置されたラックに係合したピニオンによ
り駆動される。図2、図3は台車とボルト位置検出装置
との関係を示す説明図である。
【0018】図2、図3に示すように、検出ロボット8
は走行方向と直角平面内で動作可能にされた3つの回転
軸8a,8b,8cを有する多関節ロボットで、手首先
端部にレーザー変位センサー9が取り付けられている。
ボルト位置検出用ロボットの腕8a〜8cを制御して、
腕先端に取りつけられたレーザー変位センサー9を検出
すべきボルト55上に位置決めできるようにされてい
る。検出するボルトは各々の装置に近い方の台車に搭載
された型枠50のボルト位置検出装置側のボルトであ
る。符号60で示す線はレーザ光の走査状態の概念を示
す。
【0019】ボルト位置検出装置4a,4bを制御する
位置検出用制御装置11は、システム制御装置10の型
枠の長さ、直径、テーパー角等のデータを、台車駆動デ
ータと共に読み込み可能にされており、このデータに基
づいて、走行装置7及びボルト位置を検出する検出ロボ
ット8を制御して、レーザー変位センサー9を型枠ボル
ト55の上方にボルトに沿って走査してボルト位置を検
出し、アーム位置データ及びレーザー変位センサーの電
圧を入力として取り込み、検出されたボルト位置データ
を記憶できるようにされている。
【0020】より詳しくは、レーザーセンサー位置は、
走行装置7の駆動モータに結合しているパルスエンコー
ダ及び検出ロボット8の腕データによって得られる。一
方、型枠ボルト55の位置は、ピッチ間即ち、タイヤ5
1間の範囲で、一定速度でボルトに沿ってレーザー変位
センサーを走査させながら、レーザーセンサー出力を常
時監視し、ボルトの高さ寸法変化に応じて変化する出力
が、あらかじめ設定された出力レベルに達したときをボ
ルト位置として判断し、この時のレーザーセンサー位置
とレーザセンサー距離とから3次元データを演算し、こ
の値をボルト位置としてメモリーに順次記憶するように
されている。
【0021】図1に示すように、ボルト位置検出装置4
a,4bに隣接して、電動台車2,3の外方側に6軸垂
直多関節型ロボット5a,5bが各一台対向して配置さ
れている。6軸垂直多関節型ロボット5a,5bのロボ
ット手首部にはピッチ可変の多軸ボルト締緩ヘッドであ
るピッチ可変の3軸ボルト締緩ヘッド6が取り付けられ
ている。
【0022】ピッチ可変の3軸ボルト締緩ヘッド6は、
図6、7に示すように、6軸垂直多関節型ロボット5の
腕の先端に垂直に取りつけられ、横長の取り付けベース
部20の両端に固定された2個のサーボモータ21、2
2と、ボルトを係合、締緩する3本の締緩ヘッド23,
24,25が設けられている。3本の締緩ヘッドの内1
本は、固定締緩ヘッド24であり、取り付けベース部2
0の中央の取付座26に固定されている。他の2本はそ
れぞれ、サーボモータ21、22によりカップリングを
介して長手方向に配置されたボールねじ27、28によ
り、長手方向に移動可能なスライドテーブル29、30
に固定されている。
【0023】3本のボルト締緩ヘッド23,24,25
は長手方向に一直線上に配置され、両サイドの2本は、
サーボモータにより、指令に基づき、想像線で示すよう
にそれぞれサーボモータ21,22及び固定締緩ヘッド
24間で任意位置に位置決めが可能にされている。な
お、多軸ボルト締緩ヘッドの軸数が3軸のものについて
説明したが、3軸でなくともよい。但し、一般に、ボル
ト本数は1ピッチに3〜6本であり、3軸のものであれ
ば、一度に締緩する重複本数が少なく、また、1〜2回
の締緩位置決め操作でよいので、使用効率がよい。
【0024】6軸垂直多関節型ロボット5の姿勢および
締緩ヘッドピッチを駆動制御するロボット制御装置12
は、システム制御装置10の台車制御にあわせて、前の
台車ピッチ位置でのボルト位置検出装置のボルト位置デ
ータに基づき、締緩ヘッドをボルト位置に合わせるよ
う、垂直多関節型ロボットの姿勢および締緩ヘッドピッ
チを駆動制御可能にされている。
【0025】図4,5に示すように、二台の台車2,3
と6軸垂直多関節型ロボット5a、5bは、いづれの台
車に搭載された型枠50のボルトに対してもロボットの
手首先端に取り付けられたボルト締緩ヘッド6a、6b
を締緩作業可能な範囲に作業位置決めできる位置関係に
設置されている。また、締緩すべきボルトの手前側の型
枠と干渉しないような動作範囲を確保可能にされてい
る。なお、図1において、符号61で示す二点鎖線で囲
まれた範囲が平面上の動作範囲である。
【0026】以上のような構成を有する本発明実施の態
様についての動作を以下に説明する。図5は本発明の工
程を示す平面図であり、(a)は第一の型枠の位置検出
状態、(b)(c)は第一の型枠の位置検出と締緩作業
状態、(d)は第一の型枠の作業完了、第二の型枠の位
置検出状態、(e)は第二の型枠の位置検出と締緩作業
状態を示す。図1及び図5(a)に示すように、第一台
車2に第一の型枠50aがクレーンなどで乗せられる。
あらかじめ設定された型枠長さのデータに基づき第一台
車を駆動し、第一の型枠50aの1番目のタイヤ51a
をボルト位置検出装置4aの動作範囲内の適切な位置に
位置決めする。
【0027】第一台車2の位置決めが完了すると、第一
の型枠51a側の位置検出装置(以下第一位置検出装置
という)4aは、あらかじめ入力された型枠の直径デー
タに基づき、レーザー変位センサー9をボルト55上方
に位置決めし、さらに、型枠長手方向に移動させる。こ
のとき、あらかじめ入力された型枠のテーパー角データ
に基づき、型枠長手方向移動量に対して一定量の割合
で、レーザー変位センサを半径方向に移動させることに
より、ポールなどのテーパー角のついた型枠であって
も、レーザー変位センサを常にボルト上方をねらった位
置に位置決めできる。このとき、レーザー変位センサー
出力と、レーザー変位センサー位置は常時監視されてお
り、レーザー変位センサー出力がボルト位置を示した時
の位置データが、順次位置検出制御装置内のメモリーに
記憶される。
【0028】第一位置検出装置4aにより、型枠長手方
向の一定区間のボルトの位置検出が完了すると、位置検
出制御装置11は、システム制御装置10に対し第一台
車2をタイヤ間ピッチだけピッチ送りするよう指示を送
るとともに、メモリーに記憶された第一位置検出装置か
らの複数のボルト位置データを垂直多関節型ロボット制
御装置12に転送する。
【0029】図5の(b)に示すように、第一台車2が
タイヤ間ピッチだけピッチ送りし位置決めが完了する
と、第一位置検出装置4aは前回と同じように、タイヤ
間にある型枠ボルトの位置を順に検出し、記憶する。ま
た、手首部にピッチ可変のボルト締緩装置が取り付けら
れた2台の垂直多関節型ロボット5a,5bは、位置検
出制御装置11より垂直多関節型ロボット制御装置12
に送られてきたボルト位置データに基づき、第一の垂直
多関節型ロボット5aを、ボルト位置データを軸対称に
反転演算したデータに基づき、第二の垂直多関節型ロボ
ット5bを、それぞれのロボット姿勢、ボルト締緩装置
ピッチで駆動し、第一の型枠50aのそれぞれのロボッ
トに面する側のボルト位置にボルト締緩ヘッド6a,6
bを位置決めし、締緩ヘッドに取り付けられたエアーイ
ンパクトレンチによりボルトにトルクを加えることによ
り、ボルトを締緩する。
【0030】このとき、締緩ヘッドのソケット位置を近
接スイッチで監視することにより、ボルトの締緩不良を
検出することができ、締緩不良があった場合に再度トル
クを加えるといったシーケンスサイクルを組むことによ
り、ボルトの締緩作業をより確実なものとすることがで
きる。
【0031】図5の(c)に示すように、ボルトの位置
検出および、ボルトの締緩作業が完了すると、前回と同
じように、第一台車2をタイヤ間ピッチだけピッチ送り
するよう指示を送るとともに、位置検出制御装置11は
同制御装置内のメモリーに記憶された第一位置検出装置
4aのボルト位置データを垂直多関節型ロボット制御装
置12に転送する。
【0032】以下同様にして型枠50aの各タイヤピッ
チ間のボルト位置を検出し、締緩してゆく。第一台車2
に載せられた手前型枠のボルトの締緩が終了すると、第
一台車2は、完了位置で待機し、クレーンによって型枠
50aが搬出されるのを待つ。図5の(d)に示すよう
に、第二台車3は、すでに第二の型枠50bを載せられ
開始位置に待機しているので、図5の(a)と同様に、
第二の型枠50bに今度は第二の型枠側の位置検出装置
(以下第二位置検出装置という)4bにより、ボルト位
置検出データが、順次位置検出制御装置11内のメモリ
ーに記憶されている。従って、第一の型枠50aの締緩
を全て完了後引き続いて、第二位置検出装置4bのデー
タに基づいて締緩ができ、締緩サイクルを待ち時間無く
開始することができる。さらに、第二の型枠50bの締
緩サイクルを行っている時間を利用して、第一台車2の
第一の型枠50aをクレーンにより搬出し、空になった
台車を開始位置まで戻し、第一台車2の上にクレーンに
より第三の型枠を載せることができる。
【0033】なお、複数軸のボルト締緩ヘッド6をそれ
ぞれ2台の垂直多関節型ロボットの手首先端部に取り付
けることにより、型枠移動装置をピッチ送りするサイク
ルで、片側50本程度、両側で100本程度のボルトの
締緩作業を2.5分程度で行うことができ、一般に要求
されるサイクルタイムの面から見て十分実用的である。
【0034】また、型枠のボルト位置が軸に対して対称
であるので、一台の型枠に対して一台の位置検出装置で
充分であるが、さらに、型枠が軸回りに回転して台車に
乗せられた場合には、レーザー変位計の高さ方向のデー
タを比較して回転角が求められるので、ボルトの位置及
び回転角度の補正も可能である。また、ボルト位置検
出、ボルト締緩作業は型枠停止中に行うことができるの
で、締緩不良率を低くすることができる。また、同作業
中に何らかの異常があった場合、再度同作業をやり直す
サイクルを組めるので、さらに締緩不良率を低くするこ
とができ、信頼性の高いシステムとすることができる。
【0035】なお、実施の形態においては、検出ロボッ
トとして多関節型ロボットを例示したが、少なくとも走
行方向と直角平面内で動作可能であれば直交座標型のロ
ボット等でもよいことはいうまでもない。また、垂直多
関節型ロボットとして6軸のものを例示したが、6軸垂
直多関節型ロボットとすれば、動作範囲をボルト締緩範
囲を十分に確保し、締緩ヘッド位置をX、Y、Zに位置
決めすることの他に、さらに、型枠の軸心回りの位置決
め誤差に対して、必要に応じて補正動作ができるという
機能を付加できる。しかし、型枠の回転誤差が殆どない
又は小さい場合には、5軸の垂直多関節型ロボットでも
よい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、二台の型枠移動台車を
配置し、従来の一台分の装置に相当する、二台のボルト
位置検出装置でそれぞれの台車上の型枠のボルト位置検
出を行い、二台の垂直多関節型ロボットで一台の型枠の
ボルト締緩を行うようにしたので、個々の台車の周りに
二台の専用機をそれぞれ配置することがなく、小型廉価
な型枠締結ボルトの自動締緩装置を提供するものとなっ
た。また、レーザ検出装置によるボルト位置検出を行
い、ピッチ可変な多軸締緩装置をロボットで制御するよ
うにしたので多種多用の締緩作業に対応できるものとな
った。
【0037】さらに、一台分相当のボルト検出装置及び
垂直多関節型ロボットを用いて、二台の型枠を交互に締
緩できるので、型枠のクレーンなどによる積みおろし待
ち時間を無くすことができ、サイクルタイムを100%
ボルト締緩作業に使用することができ、締緩処理能力が
高いものとなった。また、型枠の搬出、搬入のクレーン
作業時間は、直接サイクルタイムに影響を与えることが
なく、また、搬出、搬入のタイミングにもある程度の時
間的な幅をとることができるため、ストレスを感じるこ
となく余裕をもって、クレーン作業を行うことができる
ものとなった。
【0038】また、一台の型枠に対して二台の垂直多関
節型ロボットで締緩作業を行うが、締緩ヘッドが、手前
側の型枠の反対側ボルト、又は、他方の型枠のボルト、
さらには、手前側に位置する型枠と干渉することなく、
他方の型枠のボルトを締緩可能にしたので、締緩速度が
遅くてもよい場合や、一台が故障した場合には、残りの
一台で締緩作業を行え、メンテナンスが容易なものとな
った。
【0039】また、型枠ボルトの位置検出は、ボルト締
緩作業中に行うことができるので、サイクルタイムのロ
スが無い。また、型枠ボルトの位置検出は、型枠停止中
に行うので、レザーセンサーの走査速度を台車またはコ
ンベア送り速度に関係無く、任意に設定できるため、位
置検出の信頼性、精度を高くすることができる。さら
に、走行装置と検出ロボットとを用いかつセンサーとし
て、レーザー変位計を使用して、変位計とボルト間の距
離を検出制御するようにしているので、ボルトの3次元
データの演算速度も早く、型枠の色、汚れの影響を受け
にくく、安定した位置検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す型枠締結ボルトの自
動締緩装置の配置を示す平面図である。
【図2】本発明の台車と第一のボルト位置検出装置との
関係を示す説明図である。
【図3】本発明の台車と第二のボルト位置検出装置との
関係を示す説明図である。
【図4】本発明の第一の型枠と垂直多関節型ロボットと
の関係を示す説明図である。
【図5】本発明の第二の型枠と垂直多関節型ロボットと
の関係を示す説明図である。
【図6】本発明の垂直多関節型ロボットに取りつけられ
たピッチ可変な3軸締緩装置の側面図である。
【図7】本発明のピッチ可変な3軸締緩装置の正面図で
ある。
【図8】本発明の型枠締結ボルトの自動締緩装置の
(a)は第一の型枠の位置検出状態、(b)(c)は第
一の型枠の位置検出と締緩作業状態、(d)は第一の型
枠の作業完了、第二の型枠の位置検出状態、(e)は第
二の型枠の位置検出と締緩作業状態の工程を示す平面図
である。
【図9】長尺状型枠を上からみた平面図である。
【図10】図9のA−A線のボルト付近の部分断面図で
ある。
【符号の説明】
2,3 型枠移動装置(台車) 4,4a,4b ボルト位置検出装置 5,5a,5b 垂直多関節型ロボット 6,6a,6b ピッチ可変の多軸ボルト締緩ヘッド
(ピッチ可変の3軸ボルト締緩ヘッド) 7 走行装置 8 検出ロボット 9 レーザー変位センサー 10 システム制御装置 11 位置検出制御装置 12 垂直多関節型ロボット制御装置 50,50a,50b 型枠

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートパイル、コンクリートポー
    ルなどのコンクリート製柱状成形体の製造に用いる長尺
    状型枠の締結フランジに多数配列された組立締結具であ
    るボルトまたはナットの締緩を自動的に行うと同時に型
    枠を長手方向に搬送するボルト締緩装置において、長手
    方向に隣接して設置されピッチ送り動作が可能な二台の
    型枠移動装置と、該二台の型枠移動装置の外方側に対向
    して配置され前記型枠のボルト位置を少なくともピッチ
    毎に検出しデータ処理可能にされた二台のボルト位置検
    出装置と、該ボルト位置検出装置の後工程であって前記
    二台の型枠移動装置の外方側に対向して配置された二台
    の垂直多関節型ロボットと、該垂直多関節型ロボットの
    手首部にそれぞれ取り付けられたピッチ可変の多軸ボル
    ト締緩ヘッドと、を備え、前記二台の垂直多関節型ロボ
    ットは、前記二台の内いずれか一台の位置検出装置の検
    出済のデータに基づき、検出データに対応する前記型枠
    の両側のボルトの一方側を一台の垂直多関節型ロボット
    の締緩ヘッドにより、他方側をもう一台の垂直多関節型
    ロボットの締緩ヘッドにより位置合わせ締緩可能にされ
    ていることを特徴とする型枠締結ボルトの自動締緩装
    置。
  2. 【請求項2】 垂直多関節型ロボットと締緩ヘッドは、
    手前側の型枠の反対側ボルト、又は、他方の型枠のボル
    トを締緩可能であることを特徴とする請求項1記載の型
    枠締結ボルトの自動締緩装置。
  3. 【請求項3】 垂直多関節型ロボットと締緩ヘッドは、
    手前側に位置する型枠と干渉することなく、他方の型枠
    のボルトを締緩可能であることを特徴とする請求項1記
    載の型枠締結ボルトの自動締緩装置。
  4. 【請求項4】 ボルト位置検出装置は、前記型枠長手方
    向に沿った走行装置と、該走行装置上を走行可能にされ
    走行方向と直角平面内で動作可能にされた検出ロボット
    と、該検出ロボットの先端に設けられ検出ロボットの先
    端からボルトまでの距離を測定可能にされたレーザー変
    位センサーと、長手方向位置読み取りセンサーと、から
    なり、前記ボルト位置の検出データは、前記検出ロボッ
    トの先端位置データと、長手方向読み取りセンサーの読
    み取りデータと、レーザセンサーの距離データと、から
    演算された3次元データであることを特徴とする請求項
    1又は2又は3記載の型枠締結ボルトの自動締緩装置。
JP8311184A 1996-11-08 1996-11-08 型枠締結ボルトの自動締緩装置 Withdrawn JPH10138057A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2213409A1 (en) * 2009-02-02 2010-08-04 Reyde, S.A. System for the automation by means of robots of the assembling of the pallet and the cage in palletized and caged containers
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